学校の社会的責任 - 江別市

江別市教育研究所所報
江別市高砂町24-6
℡ 381-1058
(主な内容)
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第112号 平成26年5月30日
巻頭言:教育長「学校の社会的責任」
江別市の教育が目指すもの
研修会、協議会の報告
平成26年度の江別市教育研究所の活動
平成26年度江別市学校教育推進のスタートにあたって
学校の社会的責任
江別市教育委員会教育長
月
田
健
二
企業では、「社会的責任」は企業活動する上で大変重要とされています。ただ、
利益を追求するだけでなく、会社としての組織活動が社会に与える影響に対して責
任を持つことが大切とされています。
例えば、自動車メーカーであれば、品質の高い車を造ってユーザーに喜んでもら
うことや従業員を養うことも大きな使命ですが、それだけでなく、工場の騒音や排
煙をコントロールして環境を改善したり、より安全性の高い車を開発するなど、地
域社会や地球環境への貢献まで含めて、社会的な存在としての責任を負わなければ
なりません。
公立小中学校の最大の社会的責任は、本業である「子どもたちによい学習習慣と
生活習慣をつけてあげること」だと思います。これは学校組織の使命であり、常に
心を砕かなければなりません。
もう一つは、地域社会や環境への貢献です。それも、今、学校に必要なのは、地
域社会に対して、「攻めの貢献」です。
学校は、地域社会に受容してもらいながら存在しています。校庭からは毎日砂ぼ
こりが舞い、子どもたちの声や運動会練習のアナウンスや音楽なども、決して小さ
な音ではありません。
江別市ではありませんが、運動会当日の花火を打ち上げられない状態の学校が多
くなっていると聞きます。地域と共存するためには、たとえば運動会前には近隣住
民に開催の告知をして、騒音に対するクレームが出るのを未然に防ぐことも、学校
が果たすべき責任です。
ただ、学校が地域社会に与えるマイナスの影響に対して、そのつど「クレームが
でないように」とお願いしているだけでは、守りの姿勢になるだけで、地域社会に
積極的・主体的に貢献しているとは言えません。
そこで、
「攻めの貢献」となる訳ですが、
「攻めの貢献」とは、学校の方から授業
を開き、地域の方々に「参観」だけでなく「参加」してもらうことで、地域社会と
の交流を図り、地域全体を活性化させることです。
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江別市には、学校地域本部事業などボランティア活用事業などもあります。学校
では更に、地域係を作って、地域と一体的に活動することを考えてはいかがでしょ
うか。たとえば、学校の防災訓練を地域の方々も参加するスタイルにすることも一
案かもしれません。小学校の遠足も地域の方々に参加してもらってもよいと思いま
す。公園のごみ拾いも児童生徒だけで実施するのではなく、近隣自治体の方々と一
緒にすることも大切です。
平成25年度に江別市教育研究所が行った調査研究報告書NO.29「子どもの
望ましい生活習慣の定着に向けて」によりますと、学校生活でも家庭生活でも過去
のデータからすると子どもたちの意識が大幅に改善されているという結果が報告
されています。
さらに、児童生徒の自己肯定感や学習意欲を高めるには、学校の社会的貢献の考
え方を一歩進めることが重要と考えます。地域で子どもたちを見守れば、子どもた
ちは間違いなく伸びていきます。
~~江別市の学校教育が目指すもの~~
<教育目標>
恵まれた自然と いろどりのある歴史をもった
可能性あふれる 郷土「江別」に誇りをいだき
ひとりひとりが自己を充実させ
豊かな未来を築くために
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常に学習に励み 正しい判断力と 創造性に富む人
自然をいつくしみ 文化を育てる 感性豊かな人
心身を鍛え 明るく たくましく生きる人
健全な家庭と 豊かなまちづくりに 努力する人
国際的視野に立ち 郷土の発展に 貢献する人
昭和62年7月24日制定
<基本理念>
心豊かに学び
ともに未来のふるさとを拓く
子どもの育成
<目指す子ども像>
夢を持ち、夢を語り、
夢の実現に向けて
行動する子ども
※ 平成30年度まで5年間の江別市学校教育基本計画が下記のURLでご覧になれます。
http://www.city.ebetsu.hokkaido.jp/site/kyouiku/17844.html
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平成26年度
電子黒板研修会(転入)を開催
昨年度江別市では、学級数の半分の台数の電子黒板を各学校に配置しました。今
年度は、残り半分の台数を配置し、江別市立小中学校の全学級に電子黒板が配置さ
れる予定です。
これに伴い、江別市に転入された先生方を対象にした電子黒板研修会を5月12
日、13日、16日の3日間にわたって、開催いたしました。3日間で74名の参
加があり、参加者が実際に電子黒板の操作を体験する場面も設定されていて、実践
的な研修となりました。
参加者からは、「電子黒板の準備から接続等、基本的な使い方がよくわかり、大
変勉強になった。」
「電子黒板を使ってみようと思える研修でした。」
「使うのをため
らっていましたが、できると授業も楽しくなりそうだと思いました。がんばってや
ってみたいと思います。」(アンケートから)などという意見が寄せられました。
電子黒板を含むICТ機器を導入した授業の推進は、これからの学習指導におい
て重要な課題でもあります。先生方には、電子黒板の使用に早く慣れていただいて、
多くの授業で有効に活用していただきたいと思います。
なお、夏期セミナー等でも電子黒板の応用編や事例研修を予定していますので、
こちらの方も是非多数参加していただくようお願いいたします。
平成26年度小学校外国語活動・英語活動指導連絡協議会
5月22日(木)に、
「小学校外国語活動・英語活動指導連絡協議会」が開催されま
した。苅谷学校教育支援室長(副所長)の挨拶の後、
「江別市小学校外国語活動・英語
活動指導連絡協議会設置要綱」について、その内容とともに平成26年3月26日
から設置要綱の一部が改正され、「小学校英語指導連絡協議会」から「小学校外国
語活動・英語活動指導連絡協議会」に名称が変わったことを事務局から説明しまし
た。続いて、会長・副会長の選出が行われ、会長には、角山小学校の鈴木俊之校長
先生、副会長には、大麻小学校の木谷金吾教頭先生が選出されました。
協議では、年間計画や各学校における取り組みの様子について交流し、外国語活
動の目標と内容について研修を深めました。
今後は、授業参観・交流などを行っていく予定です。
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平成26年度江別市教育研究所の主な事業
江別市教育研究所は5月22日(木)に
推進と報告、学校課題発表の紹介等を年間
第1回所員会議を開催し平成26年度の活
7回の所報を発行して情報提供します。
動方針、活動内容について決定しました。
7.平成26年度の江別市教育研究所体制
目的:本市の教育の実態にもとづき、教育
の理論と実践について専門的な研究を行
い、教育の発展と充実を図ることを目的
とする。
<平成26年度の主な事業>
1. 所員会議
年間6回の会議を行い、教職員の研修事
業、調査研究事業を進めます。
2.教職員研修
○夏期セミナー:7月25日~31日に
道立教育研究所他から講師を派遣してい
ただき、5日間10講座を開催し、各講
座2時間30分程度の講義・演習を行い
ます。
○冬期セミナー:12月24日・25日の
2日間4講座を開催します。
○体力向上実践研修会:今年度は夏期セミ
ナーの中で実施します。
3.調査研究報告書№30号の発行
児童生徒、保護者、教職員を対象の生活・
学習状況調査を行います。小中学校10
校にアンケート協力をお願いします。
4.小学校外国語活動・英語活動指導連絡
協議会の運営
※ 今年度から名称が変わりました。
○会議開催、年間2回(5・2月)
○研修会実施
①中学校授業参観①~6月
②中学校授業参観②~6月
③夏期セミナー~模擬授業と講義
④江別地区授業交流~11月
⑤大麻・野幌地区授業交流~11月
5.体力向上普及出前授業
本年度も研究員を置かず、下記の所員で
運営していきますので、一年間よろしくお
願いします。
役
職
氏 名
所
所
長
斉藤 俊彦
教育部長
副所長
苅谷
正
学校教育支援室長
副所長
松井 明生
江別第三小学校長
所
員
野尻 一裕
江別小学校教頭
所
員
小南 詩穂
江別第二小教諭
所
員
松本
文京台小教諭
所
員
武田 靖博
江別第一中教諭
所
員
米内山康嵩
大麻中学教諭
事務局長
宮野 光彦
教育研究所
事務局 次長
岩田 昌也
学校教育課主事
輝
属
後列左から:
岩田事務局次長、米内山所員、武田所員、松本所員、
小南所員、
小学校3校で学校の要望を取り入れなが
ら、北翔大学の運動プログラムを出前授業
前列左から:
します。
宮野事務局長、苅谷副所長、斉藤所長、松井副所長、
6.所報の発行
野尻所員
研究所の運営と報告、小学校英語活動の
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