SPIRIT21 No.14 高速凝集沈殿処理(アクティフロプロセス) 1.技術概要 本技術は、従来の凝集沈殿技術にマイクロサンド を添加し、汚濁物質を取り込んだフロックを速やか に沈殿させるため、コンパクトな設備でありながら 処理能力の高い技術である。本技術の処理フローを 図−1に示す。 高分子凝集剤 マイクロサンド 回収装置 汚泥 排泥ポンプ P P 無機凝集剤 P pH調整剤 M P M M M 処理水 原水 沈殿池への流入水について、従来技術(雨水沈殿池) の汚濁物質除去性能 (BOD 除去率 30%、 SS 除去率 30%) を上回る性能を有する技術である。 これを表−1に示す。 表−1 募集要領に記載された開発目標 (必要性能) ・ポンプ場から排出される下水 適用範囲 ・終末処理場における最初沈殿池への流 入水 従来技術(雨水沈殿池)の汚濁物質除去 必要性能 性能(BOD 除去率 30%、SS 除去率 30%) を上回る性能を有する技術であること。 スクリーン槽 急速撹拌槽 フロック形成槽 注入撹拌槽 沈殿ユニット 循環ポンプ P 原水ポンプ 凝集汚泥 P 【技術提案者が提示した開発目標】 技術提案者が提示した開発目標(以下、 「開発目 標」という)を表−2に示す。開発目標は、表1の 必要性能を上回る目標を技術提案者が自ら設定する ものであり、そのイメージ図を図−3に示す。 図−1 高速凝集沈殿処理の処理フロー 表−2 技術提案者が提示した開発目標 ・ポンプ場 適用箇所 ・終末処理場 ・ポンプ場の流入水 ・ポンプ場から排出される下水 適用範囲 ・終末処理場の流入水 ・終末処理場の最初沈殿池流入水 ・終末処理場の最初沈殿池越流水 1降雨ごとの汚濁物質除去性能で SS 除去率 80%、BOD 除去率 75%、COD 除 開発目標 去率 55%、T-N 除去率 15%、T-P 除去 率 80%以上とする。 100 ↑ 80% 除 去 率 ↑ 80% ↑ 75% 75 ↑ 55% 50 ( % ) 本技術は主にスクリーン槽、急速撹拌槽、注入撹 拌槽、フロック形成槽、沈殿ユニットから構成され る。スクリーン槽で原水中の夾雑物を除去する。急 速撹拌槽では、無機凝集剤と、必要に応じて pH 調整 剤を原水中に添加し、機械的に急速撹拌することに より、 原水中の懸濁物質をマイクロフロック化する。 注入撹拌槽では、本技術の特徴であるマイクロサン ドと高分子凝集剤を添加する。 フロック形成槽では、 緩速撹拌することにより、マイクロサンドを核とし た比重が大きく沈降速度の速いフロックが形成され る。沈殿ユニットには、傾斜板等を設置し、生成し たフロックを高速に固液分離する。沈殿したマイク ロサンドと汚泥から成る凝集汚泥を循環ポンプで引 き抜き、マイクロサンド回収装置に供給する。マイ クロサンド回収装置よりマイクロサンドと汚泥に分 離し、マイクロサンドは再利用する。上澄水は処理 水として放流される。 ↑ 30% ↑ 30% 25 ↑ 15% 2.開発研究 (1)必要性能と開発目標 【募集要領に記載された開発目標(必要性能) 】 「合流式下水道改善に関する技術開発 募集要領」 に記載された開発目標(以下、 「必要性能」という) は、合流式下水道において、雨天時に、ポンプ場か ら排出される下水、または終末処理場において最初 0 SS BOD COD T-N T-P 募集要領の必要性能除去率 技術提案者の開発目標除去率 図−3 募集要領の必要性能と技術提案者が提示し た開発目標 高速凝集沈殿処理 実 験 装 置 汚 泥 最終沈殿池 P 最初 沈殿池 流入水 沈砂池 流入水 処理水 曝 気 槽 P 最初沈殿池 沈 砂 池 (2)開発研究方法 ①実験場所と期間 実験は大津市大津浄化センターおよび藤沢市辻堂 、 浄化センターに流入水量 120m3/時(2,880m3/日) 滞留時間6分程度のパイロットプラントを設置し、 実施した。 表−3に適用範囲と実験対象水の関係を、 表−4に実験場所と期間を示す。 また、図−4に大津市大津浄化センターにおける 実験フローを、図−5に藤沢市辻堂浄化センターに おける実験フローを示す。 P 最初 沈殿池 越流水 簡易放流バイパスゲート 汚泥処理施設返流水 表−3 適用範囲と実験対象水の関係 適用範囲 実験対象水 ・ポンプ場の流入水 ・ポンプ場から排出される下水 沈砂池流入水 ・終末処理場の流入水 最初沈殿池 ・終末処理場の最初沈殿池流入水 流入水 最初沈殿池 ・終末処理場の最初沈殿池越流水 越流水 P ;原水ポンプ 図−5 藤沢市辻堂浄化センターにおける 実験フロー ②実験プラント 実験装置仕様を表−5に示す。また、写真−1お よび写真−2にパイロットプラント設置写真を示す。 表−5 実験プラント仕様 表−4 実験場所と期間 実験場所 (実験時点処理区域/計画 処理区域) 実験対象水 大津市 大津浄化センター (1,322ha/1,437ha)※1 最初沈殿池流入水 最初沈殿池越流水 藤沢市 辻堂浄化センター (2,246ha/2,434ha)※2 沈砂池流入水 最初沈殿池流入水 最初沈殿池越流水 実験期間 平成 12 年 6 月∼平成 14 年3月 平成 15 年 2 月∼平成 15 年7月 ※1 平成 11 年度下水道統計行政編より ※2 平成 13 年度下水道統計行政編より 高速凝集沈殿処理 実 験 装 置 処理水 汚 泥 最終沈殿池 P 曝 気 槽 池 最初 沈殿池 流入水 最初沈殿池 沈 砂 P 最初 沈殿池 越流水 簡易放流バイパスゲート 汚泥処理施設返流水 No 仕様 台 数 1 2 3 急速撹拌槽 注入撹拌槽 フロック形成槽 有効容量 1.4m3 撹拌機 0.4kW 有効容量 1.4m3 撹拌機 0.4kW 有効容量 4m3 撹拌機 0.4kW 1 1 1 4 沈殿ユニット 有効容量 3.6m3 掻寄機 0.2kW 固液分離部水面積 1m2 1 5 原水ポンプ 2.7m3/分 11kW 3 高分子凝集剤自動溶解装置 0.46kW 注入ポンプ 最大 7.2L/分 0.4kW タンク 2m3 注入ポンプ 最大 2L/分 0.4kW タンク 0.5m3 注入ポンプ 最大 2L/分 0.2kW 6 高分子凝集剤 注入設備 7 無機凝集剤 注入設備 8 pH 調整剤 注入設備 9 循環ポンプ 最大 0.2m3/分 3.7kW 1 10 11 排泥ポンプ 自動スクリーン マイクロサンド回 収装置 原水流量計 循環流量計 原水濁度計 処理水濁度計 原水 pH 計 フロック形成槽 pH 計 処理水 pH 計 原水温度計 0.4m3/分 1.5kW 目幅 2.5mm 0.2kW 1 1 φ187×650mm 1 0∼200m3/時 150A 0∼20m3/時 40A 0∼9999NTU 0∼100NTU 0∼14 1 1 1 1 1 0∼14 1 0∼14 0∼100℃ 1 1 12 13 14 15 16 17 P ;原水ポンプ 18 図−4 大津市大津浄化センターにおける 実験フロー 名称 19 20 1 1 1 流入水量は 120m3/時で一定とした。 直線区間内において連続計測している濁度が大 きな変動をした場合、濁度により補間した。 水質 除去負荷量 流入総負荷量 流出総負荷量 写真−1 パイロットプラント (大津浄化センター内設置) マイクロサンド回収装置 サンプリング開始時刻 運転時間 サンプリング終了時刻 ;流入総負荷量 ;流出総負荷量 ;除去負荷量 ※流入水量は 120m3/時で一定とした 図−6 一降雨ごとの汚濁除去負荷量の算出概念図 急速撹拌槽 フロック形成槽 注入撹拌槽 沈殿ユニット 【実験フィールドで雨天時に行う実験について】 雨天時の実験対象降雨 実験対象とする降雨は、実験フィールドの地域特 性として、降雨強度、継続時間、総降雨量等を明示 して、装置・システムの除去性能を評価し得る降雨 につき、数パターン、複数回サンプリングし、再現 性のあるデータを提示した。 循環ポンプ 写真2 パイロットプラント (辻堂浄化センター内設置) ③ 評価方法 本技術に関して、必要性能と開発目標が達成され たことを確認するにあたって、以下に示す項目に留 意した。 【汚濁物質除去性能としての除去率の定義】 汚濁物質除去性能としての除去率は1降雨ごとの 総負荷量から、以下の算出式により計算した。 除去率(%)= (流入総負荷量−流出総負荷量) ×100 流入総負荷量 図−6の概念図に示すように、1降雨ごと、流入 総負荷量は測定時刻における流入水量と流入水質の 積として、また、流出総負荷量は流入水が処理され て出てくる滞留時間(6分程度)を見込んだ処理水 量と処理水質の積として、それぞれ計算する。測定 時刻間の水質変動は直線で補間し、サンプリング開 始から終了まで積分値として面積を算出した。 また、 サンプリング 藤沢市辻堂浄化センターの実験において、雨天時 の実験における採水間隔は、ファーストフラッシュ を捉えるよう、降雨降り始め時を起点とし 15 分間 隔で初期 1 時間、その後は間隔を 30、60 分と長く した。 大津市大津浄化センターの実験では、30 分∼60 分間隔でサンプリングを行った。 ④評価結果 沈砂池流入水を対象とした処理実験は、ポンプ場 の流入水、ポンプ場から排出される下水、終末処理 場の流入水に対する適用性について検討するもので ある。藤沢市辻堂浄化センターにて、平成 15 年 3 月∼5 月に実験を実施した。平成 15 年 4 月 8 日の、 藤沢市辻堂浄化センターの処理場流入水量と降雨量 および沈砂池流入水と処理水のSSとBODについて経 時変化を図−8(1)∼(3)に示す。 雨量 (mm/h) 表−6 沈砂池流入水実験における汚濁負荷除去率 0 4 8 12 16 20 水量 ×10(m3) 2,000 流入水量 1,500 分析項目 原水水質 (mg/L) 開発目標 除去率 (%) 実証除去率 (%) SS 84∼645 30 80 81.1∼96.2 BOD 5∼232 30 75 76.6∼92.6 COD 12.3∼135 − 55 65.0∼87.7 1,000 T-N 0.8∼39.4 − 15 60.6∼74.6 500 T-P 0.52∼3.38 − 80 80.1∼95.3 0 1:00 5:00 9:00 17:00 21:00 100 76.6% 80% 75% 25 50 100 150 運転時間(min) 200 87.7% 65.0% 80% 55% 30% 30% 250 沈砂池流入水 処理水 図−8(2)沈砂池流入水と処理水の SS の経時変化 74.6% 60.6% 50 0 80.1% ∼ 除去率︵%︶ 500 450 400 350 300 250 200 150 100 50 0 92.6% ∼ 75 95.3% ∼ 81.1% ∼ 96.2% ∼ 13:00 時刻 図−8(1)処理場流入水量と降雨量の経時変化 SS(mg/L) 必要性能 除去率 (%) 15% SS BOD COD T-N T-P 必要性能除去率 開発目標除去率 250 実証除去率 BOD(mg/L) 200 図−9 沈砂池流入水実験における 汚濁負荷除去率のまとめ 150 100 50 0 0 50 100 150 運転時間(min) 200 250 沈砂池流入水 処理水 図−8(3)沈砂池流入水と処理水の BOD の経時変化 1降雨ごとの汚濁負荷除去率(実証除去率)を、 必要性能、 開発目標の除去率と比較し表−6に示す。 また、計5回の実験における流入原水の水質分析最 大値と最小値についても、合わせて示す。 したがって、本技術は、ポンプ場の流入水、ポン プ場から排出される下水、終末処理場の流入水に対 して、必要性能のみならず開発目標の各水質項目の 除去率を上回る結果を達成した。図−9に達成状況 を示す。 最初沈殿池流入水を対象とした処理実験は、終末 処理場の最初沈殿池流入水に対する適用性について 検討するものである。大津市大津浄化センターなら びに藤沢市辻堂浄化センターにて実験を実施した。 大津市大津浄化センターでは平成 12 年、平成 13 年 に実験を実施し、計4回の実験データが得られた。 また、藤沢市辻堂浄化センターでは平成 15 年7月 に実験を実施し、計2回の実験データが得られた。 1降雨ごとの汚濁負荷除去率(実証除去率)を、 必要性能、 開発目標の除去率と比較し表−7に示す。 また、計6回の実験における流入原水の水質分析最 大値と最小値についても、表−7に合わせて示す。 したがって、終末処理場の最初沈殿池流入水に対 して、必要性能のみならず開発目標の各水質項目の 除去率を上回る結果を達成した。図−10 に達成状況 を示す。 表−7 最初沈殿池流入水実験における 汚濁負荷除去率 分析項目 原水水質 (mg/L) 必要性能 除去率 (%) 開発目標 除去率 (%) 実証除去率 (%) SS 39.5∼497 30 80 89.6∼95.0 BOD 40.0∼299 30 75 81.5∼84.7 COD 20.4∼105 − 55 57.6∼76.6 T-N 7.6∼37.5 − 15 24.6∼64.6 T-P 1.10∼5.77 − 80 88.4∼93.1 84.7% 95.3% 89.6% 81.5% 80.1% 75% 80% 76.6% ∼ 除去率︵%︶ 80% 57.6% 50 表−9 技術提案者が提示した開発目標と評価 適用範囲 55% ・ポンプ場の流入水 ・ポンプ場から排出される 下水 ・終末処理場の流入水 ・終末処理場の最初沈殿池 流入水 ・終末処理場の最初沈殿池 越流水 開発目標 1降雨ごとの汚濁負荷除去率で SS 除去率 80%、BOD 除去 率 75%、COD 除去率 55%、T-N 除去率 15%、T-P 除去率 80% 以上とする。 評価結果 1降雨ごとの汚濁負荷除 去率で SS 除去率 80%、BOD 除去率 75%、COD 除去率 55%、T-N 除去率 15%、T-P 除去率 80%以上となり、開 発目標を達成したと認め られる。 ∼ 95.0% ∼ 75 ∼ 100 【技術提案者が提示した開発目標結果】 技術提案者が提示した開発目標に対する評価結 果を表−9に示す。 ∼ 64.6% 1降雨ごとの汚濁負荷除 去率で SS 除去率 80%、COD 除去率 55%、T-N 除去率 15%、T-P 除去率 80%以上と なり、開発目標を達成した と認められる。 尚、BOD 除去率は 68.4∼ 74.7%であった。 24.6% 25 30% 30% 15% SS BOD COD T-N T-P 必要性能除去率 開発目標除去率 実証除去率 3.技術の特徴 既存技術と比較し、アクティフロは以下の特徴を 有する。 アクティフロによる汚濁物質の除去は、無機凝集 剤により処理対象水中の汚濁物質をフロック化し、 高分子凝集剤を利用し、マイクロサンドに絡めるこ とにより、マイクロサンドを核とした比重の大きい フロックが形成され、速やかに沈殿除去される。 図−11 にマイクロサンドとフロックの結合イメ ージ図を示す。 図−10 最初沈殿池流入水実験における汚濁負荷 除去率のまとめ マ 高分子凝集剤 ⑤技術評価 【募集要領に記載された開発目標(必要性能)結果】 募集要領に記載された開発目標(必要性能)に対 する評価結果を表−8に示す。 表−8 募集要領に記載された開発目標と評価 適用範囲 ・ポンプ場から排出される下水 ・終末処理場における最初沈殿池への流入水 必要性能 従来技術(雨水沈殿池)の汚濁物質除去性能(BOD 除去率 30%、SS 除去率 30%)を上回る性能を有する 技術であること。 評価結果 BOD 除去率 30%以上、SS 除去率 30%以上となり、必要 性能を有すると認められる。 フロックとマイクロサンド を絡めて大きなフロック を形成 マイクロサンド フロック 比重が大きく,沈みやすい フロックを作るための媒体 無機凝集剤によって 塊状となった汚濁物質 図−11 マイクロサンドとフロックの 結合イメージ図 また、マイクロサンドはマイクロサンド回収装置 で回収・再利用されるため、 補充量は少なくてすむ。 薬品を使用することにより、処理対象水の汚濁変動 に対応できるため、終末処理場のみならず、ポンプ 場にも適用可能である。 薬品を使用することにより、汚濁物質除去率(SS 除去率 80%以上・BOD 除去率 75%以上・COD 除去率 55% 以上・T-N 除去率 15%以上・T-P 除去率 80%以上)が 高い。 (ただし、溶解性成分は除去できない。 ) 汚泥は沈殿ユニットから連続で引抜かれ、マイク ロサンド回収装置により連続で排出されるため、施 設の連続運転が可能である。 運転は基本的に自動で制御され、巡回監視と計器 による監視で管理できるため、運転管理は容易であ る。 設置前 沈砂・しさ 排除設備 事務所 平面 沈砂・しさ 排除設備 4.適用方法 アクティフロは、必要設置面積が小さく、省スペ ース化を図ることができるため、スペースの制限が あるポンプ場や終末処理場の既存施設を活用するこ とができる。また、ポンプ場の沈殿池および終末処 理場の雨水沈殿池や最初沈殿池の改造により、アク ティフロを導入することも可能である。設置例とし て、終末処理場の最初沈殿池の改造による設置と、 ポンプ場に設置した例をそれぞれ図−12、図−13 に 示す。 事務所 放流 スクリーン 流入 沈砂池 P P 断面 雨水ポンプ 設 置 流入 アクティ フロ 沈砂・しさ 排除設備 事務所 放流 平面 流入 アクティ フロ 放流 事務所 スクリーン 沈砂池 P 最初沈殿池 P 雨水ポンプ 断面 平面 図−13 ポンプ場設置例 断面 設 置 スクリーン 流入 フロック 形成槽 循環 ポンプ 薬品供給 設備 沈殿 ユニット 急速 撹拌槽 平面 スクリーン 薬品供給 設備 流入 急速 撹拌槽 注入 撹拌槽 フロック 形成槽 沈殿 ユニット 循環 ポンプ 断面 図−12 最初沈殿池の改造による設置例 ●この研究を行ったのは 研究第三部長 研究第三部研究員 研究第三部研究員 研究第三部研究員 成田 愛世 小笠原 公洋 林 正樹 津島 勲 図−13 は,雨水ポンプの1台をアクティフロの取 水ポンプとして活用した例である。アクティフロは 図2-5では沈砂 場内の空きスペースに設置するが, 池上部に設置した。 5.留意事項 沈砂池流入水を対象とした実証実験、および最初 沈殿池流入水を対象とした実証実験において、固形 物収支式の算出結果から、装置内に無機固形物であ る砂分が残留する可能性がある。したがって、本技 術は、ポンプ場および終末処理場の流入水、最初沈 殿池流入水の処理に適用する場合において、本装置 の前段に砂の流入を防ぐ設備を設置するか、または 装置内から砂を引き抜く設備を考慮することを推奨 する。 ●この研究に関するお問い合わせは 研究第三部長 照沼 研究第三部技術課長 鳥海 研究第三部研究員 津島 研究第三部研究員 前田 誠 弘 勲 充
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