~ 感謝のあゆみ ~ 2011-2013 - togoshi.com

~ 感謝のあゆみ ~ 2011-2013
日立ボランティアセンター
阪神・淡路大震災から16年、京阪神3教区は当時の苦難と経験をも
とに、茨城県日立市・北関東教区・日立聖アンデレ教会にボランティア
センターを開設した。そして、地震・津波災害と放射能災害の現実を目
の当たりにして、私たちに何が出来るのか、何が求められているのかを
模索する活動だった。
2011年
3 月 11 日 14 時 46 分 東日本大震災発生
3 月 12 日 神戸教区東日本大震災救援活動・開始
4 月   6 日 東北教区主教ヨハネ加藤博道ご夫妻・小名浜来訪
4 月   8 日 京阪神 3 教区主教・震災救援責任者間で協働支援を決定
4 月 12 日 14 時7分 震度6弱の地震発生 いわき市
4 月 12 日 神戸教区東日本大震災・第一次救援活動終了
いわき市・津波被災地 2011年4月
4 月 14 日 日立・いわき地域 東日本大震災京阪神3教区救援協働プロジェクト 概要発表
4 月 17 日 東北教区・小名浜聖テモテ教会 棕櫚の日曜日 司式・説教 主教アンデレ中村豊
4 月 19 日 日立ボランティアセンター開所聖餐式 北関東教区・日立聖アンデレ教会
4 月 25 日 東北教区・小名浜聖テモテ教会 復活日 執事イサク坪井智
4 月 29 日
4 月 29 日
北関東教区・日立聖アンデレ教会 東北教区ヨハネ加藤博道主教・ヤコブ八戸功司祭来訪
いわき市社会福祉協議会・小名浜地区ボランティアセンター訪問・いわき市災害ボランティアセンター協働開始
日立ボランティアセンター・ボランティア募集開始
おかし屋台・いわき市立江名小学校
いわき市内各避難所において傾聴ボランティア開始
5 月   1 日 東北教区・小名浜聖テモテ教会 司式・説教 大阪教区主教サムエル大西修
5 月   4 日 おかし屋台開始・江名小学校 カトリックさいたま教区谷司教来訪
5 月 17 日「ホッとカフェ」と「足湯」開始 小名浜公民館
5 月 21 日 神戸教区から大阪教区へ引き継ぎ
5 月 29 日
東北教区・小名浜聖テモテ教会・郡山聖ペテロ聖パウロ教会合同礼拝・ヨハネ加藤博道主教
ヨハネ加藤博道主教・管区宣教主事パウロ中村淳司祭・ピリポ越山健蔵司祭・打ち合わせ
6 月   9 日 北関東教区・水戸聖ステパノ教会・奉仕
6 月 10 日 大阪教区から京都教区へ引き継ぎ
6 月 18 日 いわきキリスト教連合震災復興支援ネットワーク主催・支援物資配給 小名浜聖テモテ教会
6 月 26 日 北関東教区・日立聖アンデレ教会・水戸聖ステパノ教会合同礼拝に参加 司式・説教主教ゼルバベル広田勝一
6 月 29 日 日立ボランティアセンター終了感謝聖餐式・
「感謝の集い」実施
支援のあり方・被災地の状況は刻一刻と変化をしていく。活動期限
を決めることによって状況判断を的確に行うことが出来る。ボラン
ティアセンターを受け入れた教会は、
活動に距離を置いていただいた。
過去の経験がそうさせたのである。そしてボランティアセンター最終
日、多くの方々と感謝の時を過ごすことが出来た。
そして、感謝を胸に小名浜へと活動拠点を移した。
小名浜聖テモテ・ボランティアセンター 第一期
開所までの約2ヶ月間、いわき市内を中心に、支援が必要な状況
のリサーチ活動を行った。避難所はほぼ解消され、仮設住宅への入
居が始まっていた。活動範囲は小名浜聖テモテ教会が関われる距離・
内容ということが目安だった。それは、教会が教会であるために必
要な条件だった。
2011年8月中旬、富岡町の方々が近くの仮設住宅に来られるこ
とがわかり、関係各所と連絡を取り、富岡町泉玉露応急仮設住宅へ
の支援活動を行う事を決定、その準備に取りかかった。
2011年
8 月 23 日 小名浜聖テモテ・ボランティアセンターの開所聖餐式
9 月   6 日 郡山聖ペテロ・聖パウロ教会・セントポール幼稚園支援開始
9 月 10 日
いわきキリスト教連合震災復興支援ネットワーク主催・薄磯・豊間地区支援復興イベント参加
いわき市平「清風幼稚園」イベント参加
会津若松諸聖徒教会・若松聖愛幼稚園・支援開始
9 月 16 日 富岡町災害対策本部いわき分室訪問・富岡町社会福祉協議会協働開始
富岡町泉玉露応急仮設住宅・支援開始
9 月 30 日 富岡町泉玉露応急仮設住宅 「ほっこりカフェ」屋外で開始
10 月 12 日 白河基督聖公会・清掃奉仕
10 月 17 日 富岡町泉玉露応急仮設住宅 「ほっこりカフェ」集会所で開催
10 月 22 日 小名浜聖テモテ幼稚園・業者による除染作業開始
10 月 24 日 小名浜聖テモテ幼稚園・外壁塗装ボランティア
最初の「ほっこりカフェ」屋外開催だった
10 月 30 日 福島県下白河合同礼拝参加
11 月   3 日 小名浜聖テモテ幼稚園の 50 周年記念式・奉仕
11 月 21 日 小名浜カトリック教会白百合幼稚園・日本キリスト教団磐城教会清風幼稚園で演奏会開催
12 月   5 日 富岡町泉玉露応急仮設住宅・自治会発足
12 月 17 日 富岡町泉玉露応急仮設住宅・社協主催クリスマス会協力
12 月 21 日 三遊亭京楽(さんゆうてい・きょうらく)師匠・来訪 富岡町泉玉露応急仮設住宅・好間応急仮設住宅で高座
12 月 22 日 富岡町泉玉露応急仮設住宅連絡員・富岡町社協の方々と懇親会
小名浜聖テモテ幼稚園・ハロウィン
12 月 24 日 小名浜聖テモテ教会 「ろうそく礼拝」
主教ヨハネ加藤博道
12 月 26 日 日本同盟基督教団・協力開始
12 月 27 日 会津若松諸聖徒教会・祈りと黙想の集い開催
12 月 30 日 大熊町渡辺町昼野応急仮設住宅・支援開始
12 月 31 日 富岡町泉玉露応急仮設住宅・年越しそば協力
当初は、引っ越しの手伝い、家具の組み立てなどを行っていた。入居
される方々が震災以来初めて再会するという場面をなんども経験した。
狭い仮設住宅ではゆっくりお茶を飲んで話す事も出来ない状況を知らさ
れ、
お茶のみスペースを提供することにした。そうして「ほっこりカフェ」
は始まった。多くの住民がカフェを利用するようになり、富岡町長をは
じめ、社会福祉協議会、自治会など、住民に活用される場としてのカフェ
になっていった。
年が明け2012年、大熊町渡辺町昼野仮設住宅が建設され入居
が始まった。富岡町と隣接する町で、富岡町泉玉露仮設住宅の方、
富岡町社会福祉協議会とともに、「ほっこりカフェ」の提供を決定し
た。日本同盟基督教団の方々との協働も始まり、地元の方々を中心
にしてボランティア活動を行っていく方向性を検討し始めた。
富岡町泉玉露仮設住宅では、自治会発足後、様々な活動が企画され、
小名浜聖テモテ・ボランティアセンターは、その活動を支える役割
を担ってきた
2012年
1 月   7 日 富岡町泉玉露応急仮設住宅・おもちつき大会協力
1 月 11 日
大熊町役場いわき連絡事務所・大熊町社会福祉協議会訪問・団体登録
大熊町渡辺町昼野応急仮設住宅・支援開始
1 月 19 日 大熊町渡辺町昼野応急仮設住宅・ほっこりカフェ開始
ぞうさんのタオル掛け
「さくらさかせるぞう」
2 月 10 日 富岡町泉玉露応急仮設住宅・
「さくら さかせるぞう」協力開始
2 月 19 日
小名浜聖テモテ教会・大阪教区視察団と合同聖餐式
司式大阪教区主教サムエル大西修・説教司祭ピリポ越山健蔵
2 月 20 日 小名浜聖テモテ教会 日聖婦会長来訪
3 月 11 日 富岡町泉玉露応急仮設住宅自治会主催・合同慰霊祭協力
大熊町のほっこりカフェ
4 月   8 日 小名浜聖テモテ教会 復活日 司祭パウロ中村淳
4 月 15 日 富岡町泉玉露応急仮設住宅・お花見開催
5 月   5 日 福島県新地町・南相馬市 仮設住宅で演奏会とほっこりカフェ開催
6 月 25 日
富岡町泉玉露応急仮設住宅 カフェボランティアの準備会
富岡町社会福祉協議会へ運営移行準備開始
小名浜聖テモテ・ボランティアセンター第一期終了感謝礼拝
7 月   2 日 富岡町泉玉露応急仮設住宅「ほっこりカフェ」
、富岡町社会福祉協議会へ運営移行
住民ボランティアグループ「ボランティアほっこり」発足
公共設備の支援も行った
第一期終了に会わせて、富岡町泉玉露仮設住宅の「ほっ
こりカフェ」を社会福祉協議会の運営へと移行した。そ
れと共に、住民ボランティアが発足しカフェの運営を
行っている。ボランティアセンターはこの活動のための
調整役となり、住民の方々と教会の方々とをつないでい
る。
日立聖アンデレ教会での開所・終了感謝聖餐式の写真
と比べていただきたい。どちらにも共通しているのは「終
了感謝聖餐式」に沢山の方が列席されていること。ボラ
ンティアセンターの働きの一つに、教会への奉仕を通し
て、教会が社会に活かされる器になることが求められて
いる。
小名浜聖テモテ・ボランティアセンター 第二期
2012年
7 月   3 日 小名浜聖テモテ・ボランティアセンター第二期開始
7 月 11 日 会津若松諸聖徒教会・引越し手伝い山形県米沢聖ヨハネ教会へ
8 月   9 日 いわき市平七夕祭り・七夕飾り協力
8 月 19 日 富岡町泉玉露応急仮設住宅・京都教区主催こどもキャンプへ子どもたちを招待
10 月 22 日 富岡町下高久応急仮設住宅・協力準備開始
11 月   4 日 日立聖アンデレ教会100周年・参列
11 月   8 日 富岡町泉玉露応急仮設住宅・親睦旅行参加
いわき市平七夕祭り
12 月 15 日 富岡町泉玉露応急仮設住宅・子どもたちのためのクリスマス会協力
二カ所の仮設住宅に週4回の「ほっこりカフェ」支援を行っている。
そのほか、仮設住宅で行われるイベントに協力参加し、お互いで支
え合う関係を築いてきた。また、少し離れたところに富岡町下高久
応急仮設住宅が建設され、関係各所より支援の依頼があり、協力す
ることを約束した。基本的に「何も企画しない」働きのボランティ
アのあり方が、間違っていなかったことを再確認した。
震 災 か ら 2 年 目 を 迎 え、 住 ん で い た 富 岡 町・ 大 熊 町 と も に
2011/3/11 のままの惨状。さらに放射能汚染が重くのしかかり、先
の見えない日々を送る生活が続いている。
2013年
仮置きされている放射性廃棄物
1 月   5 日 富岡町泉玉露応急仮設住宅・おもちつき大会協力
1 月 14 日 郡山聖ペテロ聖パウロ教会 会館落成式
3 月 11 日 富岡町泉玉露応急仮設住宅自治会主催・合同慰霊祭協力
3 月 31 日 小名浜聖テモテ教会 復活日 司祭ヨハネ木村幸夫
4 月 14 日 富岡町泉玉露応急仮設住宅・第 2 回富岡町さくらまつり協力
5 月 14 日 小名浜聖テモテ幼稚園・震災後初のデイサービス訪問開始
5 月 21 日 富岡町泉玉露・下高久応急仮設住宅交流会協力
6 月   4 日 小名浜聖テモテ・ボランティアセンター第二期終了感謝礼拝
我が家に帰る姿
仮設住宅の支援、小名浜・郡山・会津の各教会各幼稚園の支援を中心に活動してきた。
地震・津波に加え、放射能災害という未曾有の災害に見舞われた被災地の支援活動は、多くの苦悩と判断を求められ
ながらの活動だった。この苦悩と判断は今後も続き、いつ終わるかわからない。大熊町・富岡町の多くは生活するこ
とが出来ない場所となってしまった。
「喜ぶ者と共に喜び、泣く者とともに泣きなさい」を胸に、これからも共に歩
んで行きたい。