再生計画策定完了案件の概要(PDF/100KB) - 中小企業庁

再 生 計 画 策 定 完 了 案 件 の 概 要
企業概要
第1139号
(株)富士屋ホテル
旅館
資本金2,000万円
売上高4億7,500万円
従業員57名
関係金融機関等の数6
千葉県
企業の状況
再生計画の目標
再生計画の概要
事業面での再生
財務面での再生
新規融資・リスケジュール
老舗割烹旅館、結婚式場。 ・経営陣の刷新による再スタート
・メインバンクを含む取引
バブル崩壊以降、長期不
金融機関(2行庫)によ
況、デフレ経済、競合激化 ・不採算部門である婚礼部門からの撤退。収益部門であ る、RCCファンドからの
等により売上が落ち込む。 る割烹旅館への経営資源の集中
債権買取資金の新規融資
婚礼の増加を見込んだ教
会、結婚式場などの設備投 ・コンサル会社指導による「再生コンセプト策定案」に ・中小公庫による債務免除
資が過剰債務となり資金繰 よる売上、収益の確保
後残債務のリスケジュール
りが厳しくなっている。
・国民公庫による既存借入
(目標)
金のリスケジュール
2年で黒字体質へ転換
5年で実質債務超過解消
3年で有利子負債の対CF
倍率9倍
債務圧縮・その他
・メインバンクを含む取引
金融機関(2行庫)による
RCCファンドへの債権売
却、RCCは一部債務免除
(免除益のタックスプラン
にH17年度税制利用)
・中小公庫による一部債務
免除
・信用保証協会による求償
権放棄及び求償権消滅保証
・未稼働資産の除却による
経費の圧縮
・経営者による私財提供、
債権放棄、株式の無償譲渡
による自己株式の消却
・千葉中小企業再生ファン
ド及び個人による増資
第1140号
旅館
資本金1,000万円
売上高3億1,000万円
従業員35名
関係金融機関等の数3
過去におけるリニューアル
投資が結果として妥当性を
欠く過大投資となってしま
い、老朽化した別館に関し
てはディスカウント戦略を
選択したことにより全体の
稼働率は上がったものの客
単価の低い本館の稼働率が
落ち込み、収益が悪化して
いる。かつての取引行の債
権がRCCに移管されている。
・対エージェント向けの営業の強化
・新たにメインバンクとな ・RCC、国民公庫による債務
る取引金融機関による新規 免除(免除益のタックスプ
・ホームページのコンテンツを充実するほか、雑誌広告 融資
ランにH17年度税制利用)
を強化
・役員による債権放棄
・女性客向けの備品を充実することによる顧客ターゲッ
トの拡大
・業務改善ミーティングを定例化し、従業員教育を徹底
・役員は経営責任をとり退任し、株式を現役員に無償譲
渡
(目標)
8年で実質債務超過解消
6年で有利子負債の対CF倍
率9倍
第1141号
建具製造業
資本金4,000万円
売上高4億4,200万円
従業員24名
関係金融機関の数2
ステンレス等を使用した建
築に高度な加工技術を有
し、売上げは安定している
が、販管費が増加傾向にあ
り、収益が低下。過去から
の資産の償却不足が多額で
あり、実質債務超過の状
態。
・生産方式、生産工程の改善による生産効率の向上
・メインバンクによる新規
融資
・5S運動の推進と作業スペースの拡大、生産予定管理
ボードの記入による情報の共有化等による工場内の「見
える化」を推進
・社員毎の技術・スキルに係る目標課題の明確化及び目
標クリアーのためのスケジュール化
(目標)
・安価受注から脱却し、安定利益確保先へのシフト
6年で実質債務超過解消
5年で有利子負債の対CF ・管理会計の導入、顧客別・月別売上高計画の策定によ
倍率を8倍以下
る業績管理
第1142号
旅館
資本金6,000万円
売上高2億8,600万円
従業員55名
関係金融機関等の数4
老舗旅館。過去の過大な設
備投資負担に加え、客数の
減少と客単価の低下で収益
が悪化。顧客ニーズの変化
に応じた設備投資が急務に
なっている。過剰債務、債
務超過の状態。
(目標)
2年で黒字体質への転換
3年で実質債務超過解消
3年で有利子負債の対CF
倍率を10倍以下
第1143号
その他のサービス業
資本金4,000万円
売上高8億3,900万円
従業員43名
関係金融機関の数2
工場移転に伴う過大な借入
負担が資金繰りを圧迫。得
意先の工場閉鎖により、売
上げが激減。地道な経営改
善の結果、売り上げも徐々
に回復し、営業黒字(減価償
却前)を計上できるまでに
なってきたが、過剰債務、
債務超過の状態。
(目標)
2年で黒字体質への転換
4年で実質債務超過解消
10年で有利子負債の対C
F倍率を9倍以下
第1144号
個人病院
売上高10億3,800万円
従業員100名
関係金融機関等の数3
過去の過剰設備投により借
入過多の中、旧メインバン
クが債権をRCCへ譲渡。
事業改善により利益基調と
なっているが現収益力では
借入金の約定弁済は困難。
債務超過の状況。
・スポンサー企業出資の新会社へ営業譲渡し、譲渡後の ・メインバンク、中小公
旧会社を特別清算
庫、国民公庫による新規融
資(メインバンク:協議会
・顧客ターゲットの明確化、エージェント依存体質から 向け県制度融資、中小公
の脱却、直接予約客の獲得等により、売上高を増加
庫:事業再生支援資金、国
民公庫:企業再建資金)
・仕入先選定方法と仕入管理方法の見直しによる原価率 の低減、外注費・水道光熱費・修繕費の削減等により、 ・メインバンクによる既存
経費を削減
借入金のリスケジュール及
び金利減免
・経営体制の刷新、設備投資計画の策定
・遊休不動産の売却による
債務圧縮
・特別清算の過程におい
て、メインバンク等関係機
関(2機関)による実質債
務免除
・社長個人の保証債務を社長個人の懸案事項として会社 ・メインバンクによる新規 ・会社保有資産を新設の不
経営から分離
融資(協議会向け自治体制 動産管理会社に売却し、売
度融資)並びに既存借入金 却損を実現
・社長は退任し、その保有資産(土地)を売却
のリスケジュール及び金利
減免
・メインバンクによる既存
・役員報酬、支払地代の削減により、経費を削減
借入金の一部の資本的劣後
・中小公庫による既存借入 ローンへの転換(DDS)
金のリスケジュール
・社長等保有資産の売却代
金の貸付及び当該貸付債務
の免除による債務圧縮
・透析病院としての地域での位置づけを明確化し、現在 ・新たにメインバンクにな ・資産譲渡代金及び肩代わ
ほぼ容量が一杯になっている病床を増やすことで、今後 る取引金融機関よる肩代わ り融資によりRCC債務を
の診療報酬改定に耐え得る診療内容を構築
り融資
一括返済し、RCCは残債
務を免除
・医薬品、診療材料等の発注や使用状況の包括的な見直 ・信用保証協会による求償
しにより、材料比率を低減
権債務のリスケジュール
・安定した医療サービスを提供する体制を構築すべく、
(目標)
院長は退任し、医療法人成りを指向。旧病院は、当該法
1年で黒字体質へ転換
人に事業用資産を譲渡
1年で実質債務超過解消
5年で有利子負債の対CF
倍率を10倍以下
- 1 -
再 生 計 画 策 定 完 了 案 件 の 概 要
企業概要
再生計画の概要
企業の状況
再生計画の目標
財務面での再生
事業面での再生
新規融資・リスケジュール
第1145号
技術力を有し、受注は安定 ・営業社員の知識不足をカバーするため、製造部門から 産業用電気機械器具製 しているが、収益力が弱く 営業部門へ人員を配置
造業
事業拡大の投資資金の回収
資本金1,200万円
が大幅に遅延。実質経常赤 ・売掛債権の管理強化システムの構築及び意識改革
売上高30億6,700万円 字で、実質債務超過の状
従業員163名
況。安定した収益確保のた ・設計から組立までの一貫体制の強みを活かした内製
関係金融機関の数10
め徹底した原価管理が不可 化、外注基準の明確化による利益率の向上
欠。
・現場任せの発注から購買部による一元化を図り、材料
(目標)
費を削減
5年で有利子負債の対CF
倍率を2倍以下
・原価管理・在庫管理の一元化、基準在庫の設定、見積
もりシステムの見直し等の生産管理システムの構築
債務圧縮・その他
・給与体系・人事評価制度の整備によるモラルアップ
第1146号
パン・菓子製造業
資本金1,000万円
売上高6,500万円
従業員18名
関係金融機関の数4
主要得意先は零細企業と学
校(給食)。大手会社の攻
勢により売上高が減少傾向
にあり、給食も少子化によ
り暫減傾向。過去からの損
失の積み上がりにより、財
務体質が悪化。実質債務超
過の状況。
・利益計上可能な学校給食パンの加工事業を主体とし、 ・国民公庫による新規融資 ・役員借入金を、金融機関
赤字部門の一般小売店部門は得意先と製品を絞ることに (企業再建資金)
からの借入が完済されるま
より、売上至上主義から利益重視へ経営方針を転換
で返済しない旨の確約を取
・メインバンクを含む取引 り付け
・原価率の引下げ、人件費・役員報酬の削減により、経 金融機関(3行)による既存
費を削減し、収益性を改善
借入金のリスケジュール
(目標)
6年で黒字体質への転換
2年で実質債務超過解消
5年で有利子負債の対CF
倍率を6倍以下
第1147号
コンクリート製品製造
業
資本金5,500万円
売上高20億1,000万円
従業員96名
関係金融機関の数5
コンクリート二次製品メー
カーとして県内トップ。公
共工事減少への対応が遅れ
たことから、売上げがピー
ク時に比べ大幅に減少。二
期連続で営業赤字を計上。
不芳の関連会社への資金流
出が加わり財務体質が悪
化。過剰債務、実質債務超
過の状態。
・大型物件への取組強化、OEM生産の受注強化等によ ・メインバンク、中小公庫 ・工場集約化による不動産
る自社製品の単価アップ、新商品・新事業への進出によ を含む取引金融機関(4行 の売却で債務圧縮
り、売上げを増加
庫)による既存借入金のリ
スケジュール
・工場の集約化、帰り便の利用・積載効率アップ等の配
送の効率化
・量産体制から受注生産管理として工場毎に生産性の目
標値を設定し、生産効率を確保
・役員報酬等の減額等による経費の削減
(目標)
3年で実質債務超過解消
第1148号
写真業
資本金8,600万円
売上高8億3,500万円
従業員69名
関係金融機関の数3
合併に伴い過大な債務を抱
える。主軸商品やその営業
環境が銀塩写真からデジタ
ル写真へ急速に変化する
中、当該銀塩写真を主体と
する売上高は5年間に約半分
にまで減少。過剰債務、実
質債務超過の状態。
・業務用プリントの集配に係る営業区域の拡大、イン
ターネットによる受注拡大、インターネットショップで
の拡販、電子部品の検査業務の拡大等により、売上高を
拡大
・人事の再構築
・メインバンクによる新規
融資(協議会向け県制度融
資)
・メインバンク及び中小公
庫による既存借入金のリス
ケジュール
・人件費の圧縮等により、経費を削減
(目標)
3年で黒字体質への転換
4年で有利子負債の対CF
倍率を9倍以下
第1149号
食料品卸売業
資本金2,500万円
売上高15億5,000万円
従業員61名
関係金融機関等の数3
多額の融資を受けていた旧
メインバンクが破綻し、債
権をRCCが取得。不動産
の売却により債務の圧縮に
努めてきたが、売上げ、収
益とも暫減傾向にあること
から、資金繰りが悪化。過
剰債務、実質債務超過の状
況。
・不採算店舗の閉鎖により売上げは減少するが、既存店 舗への経営資源を集中的に投入することにより、売上げ
減少に歯止め
・資産譲渡及び株式譲渡代
金によりRCC債務を一括
返済し、RCCは残債務を
免除
・役員報酬の圧縮等による経費の削減
・現社長は退任し、経営者一族の株式を後継者へ譲渡
(目標)
1年で黒字体質への転換
1年で実質債務超過解消
第1150号
銑鉄鋳物製造業
資本金4,700万円
売上高5億5,000万円
従業員24名
関係金融機関の数1
銑鉄鋳物製造業を営む老舗
企業。業績好転し、主要取
引先からの増産要請が来て
いるが、現状の機械設備の
生産能力では賄いきれず能
力オーバーの状況。過去の
銀行取引における弁済不履
行から正常の金融取引に至
らず、設備投資による能力
アップが困難な状況。
・設備更新、生産性の向上を推進し、主要得意先からの ・メインバンクによる新規 ・メインバンクによる遅延
増産要求に対応
融資
損害金の一部減免
・設備投資と共に、生産ラインを最適化
・代表者は経営責任をとり退任
(目標)
1年で実質債務超過解消
1年で有利子負債の対CF
倍率7倍以下
第1151号
日用雑貨等卸売業
資本金1,000万円
売上高4億1,800万円
従業員17名
関係金融機関の数3
小体ながら当地に永年の得
意先を擁して独自の営業基
盤を培っており、業礎は比
較的固いが、業績は、事業
環境悪化もあって近年収支
低迷を続け、財政面は十数
年前の多角化失敗の傷跡を
残して債務超過、金繰りも
繁忙である。
・メインバンク、国民公庫 ・役員による新規貸付
を含む取引金融機関(3行
・主力(本業)の日用雑貨卸売業の販路拡大による売上 庫)による既存借入金のリ
高の確保維持
スケジュール(メインバン
ク、取引金融機関:資金繰
・本業の仕入の改善(取扱品目・仕入先の柔軟な見直し り円滑化借換保証制度)
変更等)による仕入コスト低減
・売上原価と経費等の削減による収益性の向上
・不採算の実績が明確化し改善策に乏しい竹炭部門は在
庫処分を除き撤退
(目標)
5年で実質債務超過解消 ・役員報酬・保険料・広告宣伝費等の削減
5年で有利子負債の対CF倍
率6倍以下
- 2 -
再 生 計 画 策 定 完 了 案 件 の 概 要
企業概要
第1152号
染色整理業
資本金3,200万円
売上高8億4,200万円
従業員86名
関係金融機関の数2
企業の状況
再生計画の目標
再生計画の概要
事業面での再生
財務面での再生
新規融資・リスケジュール
債務圧縮・その他
老舗染色・整理(綿・ニッ ・製品別、顧客先別効率分析による売上増及び収益増 ・商工中金による新規融資 ・遊休資産の売却による債
ト・合繊)で順調に推移す
務の圧縮
るも、繊維産業の海外移転 ・不採算となっているデジタルプリント事業からは撤退 ・メインバンク、商工中金
に比例して本業(染色・整
による既存借入金のリスケ ・経営者からの増資による
理)の需要減少など経営環 ・生産管理の強化、工程の改善、習熟度の向上により生 ジュール
自己資本の増強
境が悪化、加えて単価引下 産性を向上
げ要求が顕著になり、急速
に赤字体質に陥る。新事業
戦略としてのインパナ事業
は、本業(整理・染色)と
のシナジー効果を期し育成
していく。一方のデジタル
事業は本業との関わりが薄
いため縮小方針。
(目標)
3年で黒字体質へ転換
2年で実質債務超過解消
4年で有利子負債の対CF倍
率10倍以下
第1153号
酒類製造業
資本金3,700万円
売上高2億9,300万円
従業員20名
関係金融機関等の数4
酒類の製造業者。大手の特
約店となって以来、酒類製
造は酒類卸売との相乗効果
により生産量を伸ばすも、
安売り量販店の台頭により
卸売部門は縮小し、酒造販
売量も減少。打開策とし
て、同業者を複数買収(子
会社化)し卸・小売り業務
へ進出、ディスカウントス
トアへの業態転換を図った
が、これが既存取引先の酒
販店の反発を招き、結果と
して業績は大きく落ち込む
こととなった。最終的には
子会社への貸付金は固定
化、更に役員への貸付金も
回収不能となり資金繰り逼
迫に至った。
・当社及び子会社(採算、不採算を含む)の株式をスポ ・スポンサーによる新規融 ・中小企業再生ファンドに
ンサーへ譲渡、不採算の子会社のうち1社を任意清算 資
よるメインバンクを含む取
引金融機関(3行庫)の債
・役員(会長)は自己破産を申立て、退任
権買取後、一部債務免除
・酒造メーカーの本質に戻り、より良い製品をより安く
マーケットに提供できる体制再構築
・スポンサー企業による当
社及び採算子会社への増資
・スポンサーのもつ販路を活用した販売戦略
・資産売却による債務圧縮
・女性や海外をターゲットにした新商品の開発
・信用保証協会における求
償権の一部放棄及び求償権
消滅保証
(目標)
1年で黒字体質へ転換
5年で実質債務超過解消
第1154号
タイル工事請負業
資本金1,000万円
売上高7億7,300万円
従業員13名
関係金融機関の数1
大手タイル、建材メーカの
一次代理店としてタイル・
レンガ工事が約6割、便器
等水周り製品の販売が約4
割を占める。現状受注先は
大手ゼネコンを主体とし、
工事は全て下請け業者が
行っている。バブル期には
業績が好調であったが、赤
字工事の受注、受注先の倒
産等により業績悪化。その
後も業績が急激には改善せ
ず、金融機関からの借入金
もリスケ中であるが、資金
繰りが厳しい。
・タイル事業を新会社へ営業譲渡、旧会社は清算
・メインバンクによる新会 ・経営者私財提供により旧
社への新規融資
会社借入金返済、求償権の
放棄
・新会社への営業譲渡に伴い社長は退任。後任には長男
が就任
・利益管理の徹底のため、個人的営業から組織的営業へ
転換
・タイル工事業における個別工事の利益管理の確実な実
行(PDCA)
・経営者の若返りと管理者層への人材教育の強化
(目標)
1年で実質債務超過解消
1年で有利子負債の対CF
倍率10倍
第1155号
旅館
資本金400万円
売上高2億1,900万円
従業員33名
関係金融機関の数3
過去において多額の資金に
より旅館を新築オープンし
たが、旅行形態の急激な変
化と地理的条件に不利なこ
とから減収減益・実質赤字
の状態を継続している。
・会社分割により受皿会社(地元スポンサーによる100% ・メインバンク等による受 ・旧会社清算過程におい
出資)を設立、事業承継
皿会社への新規融資(設備 て、中小企業再生ファンド
投資資金)
によるメインバンク債権の
・旧会社役員は経営責任をとり退任し、受皿会社の役員
買取
には就任せず。スポンサーから経営者を招聘
・旧会社清算過程におい
・高価格帯の個人旅行需要を主要ターゲットとした事業
て、中小公庫、国民公庫、
(目標)
戦略(設備面、サービス面)の見直し
地域中小企業再生ファンド
3年で黒字体質へ転換
による実質債務免除
4年で実質債務超過解消 ・早期エージェント依存の脱却による手数料の削減、及
5年で有利子負債の対CF倍 び消費者への直接アプローチを重視
・中小公庫による受皿会社
率5倍以下
に承継される借入金に対す
・料理提供の部屋だし廃止やバックヤードの充実により
る金利減免
可能となる人件費の削減
・信用保証協会による求償
権放棄
・経営者私財提供、貸付金
放棄、及び法人遊休資産の
売却による債務の圧縮
第1156号
ゴム製履物製造業
資本金8,000万円
売上高17億8,000万円
従業員70名
関係金融機関の数3
主軸の製品に加え、工業用
ゴム製品を手がけ、製品の
多角化を推進するととも
に、海外への生産拠点の移
転により経費を削減。しか
し、多角化に伴う投資負担
が重く、採算も急激に悪化
し、収支、財務が悪化。過
剰債務の状態。
・国内生産部門・国内仕入れ販売部門の縮小・廃止、採 ・メインバンクによる新規 ・本社工場の売却による債
算性の高い教育部門の販売強化により、売上高及び利益 融資(協議会向け県制度融 務圧縮
を確保
資)
・人件費の削減、販管費の削減、物流拠点の集約化・合 ・メインバンク、商工中金
理化により、経費を削減
及び中小公庫による既存借
入金のリスケジュール
・不採算の海外工場との合弁解消、生産比重の低下等に
より、生産性を向上
(目標)
・月次採算プロジェクト会議の定期的な開催
3年で黒字体質への転換
4年で有利子負債の対CF
倍率を12倍以下
- 3 -
再 生 計 画 策 定 完 了 案 件 の 概 要
企業概要
第1157号
ホテル
資本金2億円
売上高8億6,000万円
従業員58名
関係金融機関等の数4
再生計画の概要
企業の状況
再生計画の目標
事業面での再生
財務面での再生
新規融資・リスケジュール
都市型ホテルで立地に恵ま ・中小企業再生ファンド100%出資による新会社(受皿会 ・メインバンクによる新会
れているが、前社長の横領 社)設立
社への新規融資
により会社財産を大きく毀
(中小企業再生ファンドへ
損。前社長の独断専横経営 ・会社分割後、受皿会社へ事業譲渡、旧社は特別清算、 の債権譲渡後の残債務を新
を阻止できず。設備老朽化 100%無償減資
会社にリファイナンス)
による客離れ、経営管理体
制の未整備ながらも業績は ・経営者は経営責任をとり退任。後任は取締役が役員続
改善傾向にあるが、大幅実 投
態債務超過の状況にある。
・管内企業・官公庁などに対する営業活動を強化
(目標)
2年で有利子負債の対CF倍 ・宴会会場の仕様変更などによる効率的活用
率7倍以下
・メニュー開発、席数の大幅増加などによる売上確保
債務圧縮・その他
・メインバンクを含む取引
金融機関、サービサーは中
小企業再生ファンドへ債権
譲渡
・信用保証協会による中小
企業再生ファンドへの求償
権の不等価譲渡
・旧会社清算過程において
メインバンク、サービ
サー、取引金融機関、信用
保証協会による実質債務免
除
・経営者私財提供による債
務の圧縮
第1158号
製造業
資本金2,000万円
売上13億円
従業員70名
関係金融機関等の数3
昭和25年の創業以来、大
手の下請けとして売上の6
5%以上を依存している。
H16/3期は元請け大手
の一時的不振により、大幅
に収益が悪化。 大手への依
存度を下げるため、数年前
から小型発電機関連の自社
製品を開発し、外販中であ
る。 その後、元請けの業績
好転により収支状況はH1
7/3期から急激に回復・
持続する見通しであるが、
これまでの借入過多による
返済資金不足、及び債務超
過の解消に苦慮している。
メイン行の指導により経営
改善に取り組んでいるが、
なおCFの確保が不十分。
・トップセールスによる営業活動の強化
・中小公庫による新規融資
・納期・品質管理の徹底などを通じた大口顧客の受注実 ・メインバンク及び商工中
績作り、満足度向上
金による既存借入金のリス
ケジュール
・役員報酬及び諸経費の削減による販売管理費の削減及
び内製化の推進
・生産管理システム導入によるスケジュール管理、コス
ト管理の精度向上
(目標)
9年で有利子負債の対CF
倍率6倍以下
第1159号
造園工事業
資本金1,000万円
売上高1億3,600万円
従業員11名
関係金融機関の数7
本業の植栽・植生工事のほ
かパークゴルフ事業に着
手。パークゴルフ事業は資
金繰りに寄与する状況に
なったが、土木・造園工事
業は官公庁工事削減の影響
を受け、売上高が年々減
少。パークゴルフ場新設費
用負担により手持ち資金が
枯渇し、借入金の返済、約
定弁済が困難になりつつあ
り、早急に金融機関の借入
金のリスケジュールを要す
る状況。
・営業力強化、原材料単価の引下げによる本業の収益改 ・メインバンク、商工中金
善
を含む取引金融機関(7行
庫)による既存借入金のリ
・役員報酬、給料・手当・賞与の減額、季節労働者雇用 スケジュール(メインバン
クほか3行:資金繰り円滑
による諸経費の削減
化借換保証制度)
・会計事務所からの適時・的確な収支計画遂行状況の指
導による、経営方針の迅速化
(目標)
2年で黒字体質へ転換
5年で実質債務超過解消
5年で有利子負債の対CF
倍率6倍以下
第1160号
食料品製造業
資本金9,500万円
売上高25億円
従業員88名
関係金融機関の数3
売上高は一定の水準を確保
しているが営業利益が売上
比で低水準。直近決算で
は、経常赤字の計上を余儀
なくされており、多額の累
積赤字を抱え実質債務超過
の状況。収益体質への改善
と過剰債務の圧縮が課題。
(目標)
1年で黒字体質への転換
5年で実質債務超過解消
5年で有利子負債の対CF
倍率を10倍以下
第1161号
電気工事業
資本金4,500万円
売上高6億8,400万円
従業員11名
関係金融機関の数4
総合設備専業者として県内
大手。大手ゼネコンの倒産
で不良債権が発生し、財務
内容が悪化。経営改善を進
めているが、過剰債務で、
長期安定資金の導入による
資金繰りの安定と収益の改
善が課題。
・「顧客主導から自社主導の商品開発へ」、「個別得意
先志向から地元志向へ」、「トップセールス依存型から
全員マーケティング体制へ」事業に係る基本コンセプト
を改定
・メインバンク及び中小公
庫による新規融資(メイン
バンク:協議会向け県制度
融資及び資金繰り円滑化借
換保証制度、中小公庫:企
・売上原価低減による粗利益向上、販管費削減による黒 業再建資金)
字転換等により、キャッシュフローを拡大
・メインバンク及び国民公
・商品開発力の強化、歩留まり生産効率の向上、販売先 庫による既存借入金のリス
の確保、付加価値の向上、既存販売ルートを生かした営 ケジュール
業戦略の展開など、部門別に経営戦略をを検討し、着実
に実施
・支払いの現金化により、仕入先の与信枠縮小が回避さ ・メインバンク及び商工中 ・簿外債務の顕在化・特別
れ、安価仕入れの実現により、収益性が改善
金による新規融資(メイン 損失の計上による財務実態
バンク:協議会向け県制度 の把握
・役員報酬の減額等による経費の削減
融資、商工中金:企業再建
資金制度)
・中堅ゼネコンとの関係維持・強化による売上高の維持
と現場単位の予算管理・経費削減の徹底による利益率の ・メインバンクによる既存
確保
借入金のリスケジュール
・トップセールスの強化など、営業部門の強化
(目標)
1年で黒字体質への転換
6年で実質債務超過解消 ・代表者は退任
5年で有利子負債の対CF
倍率を9倍以下
- 4 -
再 生 計 画 策 定 完 了 案 件 の 概 要
企業概要
再生計画の概要
企業の状況
再生計画の目標
事業面での再生
財務面での再生
新規融資・リスケジュール
第1162号
売上高は過去4期連続して ・代表取締役は退任するとともに、営業体制及び提案型 ・新たにメンバンクになる
一般貨物自動車運送業 減少している一方、売上利 営業の推進により、経営体制を強化
地域金融機関による肩代わ
資本金3,000万円
益率は直近で15%となり前年
り新規融資 (協議会向け
売上高3億100万円
比で改善傾向。旧メインバ ・営業力強化による新規荷主の開拓、運賃値上げ要請、 自治体制度融資)
従業員31名
ンクの破綻により、債権が 実車率の向上
関係金融機関等の数3 RCCに譲渡されており、
・信用保証協会による求償
実質債務超過で資金繰りが ・車両の定期的な更新、安全の確保、運輸業からサービ 権債務に係る遅延損害金の
厳し状況。
ス業への転換等の業務の見直し
減免
(目標)
1年で黒字体質への転換
1年で実質債務超過解消
5年で有利子負債の対CF
倍率を8倍以下
債務圧縮・その他
・代表者に対する貸付金等
の整理のため、代表者所有
の事業用不動産を代物弁済
により取得
第1163号
食料・飲料卸売業
資本金3,000万円
売上高57億8,000万円
従業員58名
関係金融機関等の数2
・非事業用資産の売却によ
る債務圧縮
関連会社を含めグループ全
体で過剰債務、実質債務超
過の状況。グループ全体の
キャッシュフローを上回る
元金返済を求められ、資金
繰りに窮する。採算事業の
存続と大幅な債務の削減を
行うことが必要。
・不採算事業の直販部門からの即時撤退、米穀事業に特
化し、子会社向けの飼料取引を廃止。自社取扱い米のブ
ランド化を推進
・肩代わり融資によりRC
C債務を一括返済し、RC
Cは残債務を免除(免除益
のタックスプランに平成1
7年度税制利用)
・経営者による私財提供
・直販部の営業体制の見直し、社内配送へのシフト、費
用水準の抑制等の業務改善を実施し、収益性を改善
・関連会社事業のうち採算部門を新会社に営業譲渡し、
旧関連会社を特別清算
・特別清算の過程におい
て、メインバンク等関係機
関(2機関)による実質債
務免除
(目標)
1年で黒字体質への転換 ・代表者は退任
1年で実質債務超過解消
3年で有利子負債の対CF
倍率を8倍以下
第1164号
製造業
資本金2,700万円
売上高3億4,800万円
従業員55名
関係金融機関の数 2
県北を代表する菓子老舗。
改善計画を過去に作成した
ものの実行に至らず、成果
が見えていない。店舗の2
年間で5店舗閉鎖したが、
従業員の削減が図れておら
ず、店舗閉鎖と原料高騰も
重なり減収赤字を計上し、
債務超過状態。
・メインバンクを含む取引 ・経営者の私財売却による
金融2行による既存借入金 債務の圧縮
・経営革新会議を立ち上げ、経営方針の策定・決定・検 のリスケジュール
証・改善を図る
・経営者の本業専念
・更に1店舗を閉鎖し、本店でのサロンイベントの充実
により集客立アップと売上増加を図る
・卸売部門の新規開拓を強化し、増収増益を図る
・役員報酬の減額等コストの削減
(目標)
6年で実質債務超過解消
3年で有利子負債の対C
F倍率9倍以下
第1165号
個人病院
売上高4億4,400万円
従業員45名
関係金融機関等の数2
診療科目自体の品揃えはあ
るものの、強みの発揮でき
る科目がなく高度医療設備
もなく競争力にやや欠け
る。入院患者の減少と外来
患者の絶対数不足から診療
収入の減収が続き、収益も
大幅減益を余儀なくされて
いる。加えて、関連会社を
含めた借入金が資金繰りを
圧迫している。また金融債
務の一部がRCCに移管されて
いる。
・看護体制の変更による入院基本料金の引上げ
・メインバンクによる既存 ・中小企業再生ファンドに
借入金のリスケジュール
よるRCC債権の買取
・高額入院室の稼働率引き上げによる室料差額の増加
・既存検査設備の活用頻度の向上に取り組み、入院単価
を引き上げ
・遊休不動産の売却等及び
親族からの新規融資により
ファンドへ一部債務弁済
・院長及び事務長を含めた管理体制の建て直し
・中小企業再生ファンドは
残債務を免除
・コンビニエンスストア等の不採算先との取引きを打ち
切るなど、得意先の選別により、利益率を向上
・経営者による私財提供
(目標)
6年で有利子負債の対CF倍
率10倍以下
第1166号
酒類卸売業
資本金3,000万円
売上高66億7,000万円
従業員34名
関係金融機関等の数4
地域における代表的な酒類
問屋。ディスカウントスト
アの台頭やオープン価格の
導入による粗利益率の低下
等、厳しい事業環境が続
く。収支が低調にある中、
借入過多による返済負担も
重く、資金繰りに繁忙。実
質債務超過の状況。
・不採算店舗の閉鎖、人員削減により、人件費等の経費
を削減
・特別清算の過程におい
て、メインバンク等関係機
関(3機関)による実質債
務免除
・スポンサー企業が出資する新会社へ事業譲渡し、旧会
社を特別清算
・代表者は退任し、外部から人材を登用
(目標)
1年で黒字体質への転換
1年で実質債務超過解消
第1167号
各種食料品小売業
資本金3,000万円
売上高8億5,700万円
従業員73名
関係金融機関の数1
過去に企画・設計会社の指
導を受けハード面の改善は
行ったが、時代の変化に則
した組織体制、経営者をは
じめ従業員1人1人の意識
改革等内面的な改善が不十
分であったため、減収・営
業損失計上を余儀なくされ
ている。
・生鮮三品(鮮魚、青果、精肉)の販売強化、売れ筋商 ・メインバンクによる新規 ・法人遊休資産の売却によ
品、こだわり商品の品揃え強化等による売上の拡大
融資及び既存借入金のリス る債務圧縮
ケジュール
・既存の会員制度の充実による顧客の囲い込みを強化
・役員借入金の免除
・HPや地域新聞の活用によりイベント、情報等顧客へ
のPRを強化
・仕入先の見直し、在庫管理の徹底等による原価低減
(目標)
2年で黒字体質へ転換
6年で実質債務超過解消
6年で有利子負債の対CF倍
率10倍以下
- 5 -
再 生 計 画 策 定 完 了 案 件 の 概 要
企業概要
第1168号
一般機械器具製造業
資本金1,000万円
売上高3億6,100万円
従業員24名
再生計画の概要
企業の状況
再生計画の目標
製茶機の製造業者。平成に
入りコンピュータ制御シス
テムなどの高度化により業
績を向上させたが、需要先
である製茶業界の将来性に
陰りが見えてきたため周辺
分野への転換を試み、生ご
み処理機などを開発するも
業績改善には至っていな
い。
事業面での再生
財務面での再生
新規融資・リスケジュール
・特許申請中の製品の事業展開による多角化
債務圧縮・その他
・法人遊休資産の売却によ
る債務の圧縮
・高年齢従業員の退職による人件費の圧縮
・修繕費、消耗品費、旅費交通費などについて予算管理
による圧縮
・OJTを中心とした教育の充実により多能工化を促進
(目標)
2年で黒字体質へ転換
5年で実質債務超過解消
5年で有利子負債の対CF倍
率11倍以下
第1169号
ビジネスホテル
資本金5,000万円
売上高4億3,900万円
従業員72名
関係金融機関等の数3
設備投資後の計画乖離が大
きく赤字状態が長年続き、
大幅な債務超過であるが、
割烹の業態変更により安定
した収益が確保される状
態。周辺ホテルとの競争が
激しい中、設備の老朽化・陳
腐化が甚だしく、他社と競
争していくには新規設備投
資が欠かせない状況。金融
債権の一部がRCCに移管され
ている。
・ホテル客室の大幅改装により、客室稼働率を向上し売 ・新たなメインバンクとな ・RCCによる一部債務免除
上高を増加
る第二地銀、及び商工中金
によるRCC債権の肩代わり融 ・経営者の現物出資による
・役員報酬、給与等の人件費を据え置き、経費削減に努 資並びに改装資金融資(新 自己資本増強
め収益を確保
たなメインバンク:協議会
案件向け自治体制度融資
(一部保証協会保証付))
(目標)
2年で黒字体質へ転換
3年で実質債務超過解消
5年で有利子負債の対CF倍
率8倍以下
第1170号
調味料製造業
資本金3,600万円
売上高28億5,300万円
従業員130名
関係金融機関等の数12
醤油、液体調味料メーカー
としての基盤の再構築と経
営の安定化のために人員削
減を中心とした経費削減を
行っているが、計数に基づ
く経営管理意識の欠如によ
る収益性の低下、過去の代
表者に対する債権の固定
化、不動産投資の失敗によ
り過剰債務に陥り、資金繰
りが逼迫している。
・スポンサー企業の100%子会社に醤油事業を事業譲渡、
スポンサー企業による再建を図る。旧会社は特別清算
・特別清算過程において、
メインバンク、中小公庫、
商工中金、サービサーを含
む取引金融機関等(12機
関)による実質債務免除
・事業譲渡代金及び醤油事業以外の資産の換価による代
金をもって、金融債務を弁済
・経営陣は全員退任
・経営者私財提供、法人遊
休資産の売却による債務の
圧縮
(目標)
1年で黒字体質へ転換
1年で実質債務超過解消
3年で有利子負債の対CF倍
率5倍以下
第1171号
飲食業
資本金1,000万円
売上4億5,800円
従業86名
関係金融機関の数3
昭和61年2月1号店を開店、
以後市内及び県内外に6カ
店のレストランを出店中。
売上高は、14年8月期の
554百万円をピークに以
後減少傾向にある。平成1
4年から15年にかけて、
賃借中の店舗の購入、改装
等が重なり、借入・リース
料が増加、その後の売上減
少と相俟って資金繰りが逼
迫した。
・メインバンク及び中小公
庫による新規融資(中小公
・看板ロゴ統一及び視認性の高いサインの設置による誘 庫:企業再建資金)
客性の向上
・メインバンクによる既存
・一人当たり持ち客数を決め、最適な人員シフトの検討 借入金のリスケジュール
・ペット同伴可能なカフェの新規展開
・全体戦略の構築と組織活性化
(目標)
7年で実質債務超過解消
5年で有利子負債の対C
F倍率5倍以下
第1172号
酒類製造業
資本金3,600万円
売上高8億3,000万円
従業員48名
関係金融機関の数3
老舗酒造メーカー。施設の
老朽化に対し新酒蔵建設、
店舗改装を行なったことが
過剰投資となり借入が経営
を圧迫するようになる。そ
の後、景気悪化、日本酒の
全国的な低迷により売上げ
は減少。社長の消極的な経
営姿勢が企業マインドに悪
影響を与えている。
・直売部門における販売強化(ツアー会社との協力体制 ・商工中金、中小公庫を含 ・経営者私財提供及び新規
の強化、販売担当者教育の実施)
む取引金融機関(3行庫) 貸付金
による既存借入金のリスケ
・POSSシステム(社内販売管理システム)の導入による ジュール
固定費の削減と、成果配分主義の導入による従業員モチ
ベーションの向上
(目標)
4年で黒字体質へ転換
7年で実質債務超過解消
第1173号
医療用機械器具製造業
資本金3,900万円
売上高2億200万円
従業員12名
関係金融機関の数6
医療用X線用品等の受託製
造。取引先大手の事業再編
により受注大幅縮減。新規
事業に進出し、近時営業黒
字確保しつつあるが、資金
繰り自体は厳しい状況。新
規事業進展により運転資金
逼迫しており、事業展開の
制約となっている。新規事
業の事業化を優先したた
め、経営管理体制の整備や
経営効率化の推進が遅れて
おり、経営改善策を講じる
必要がある。
・主要販売先に対する販売の粗利益の確保
・医療衛生関係の新製品開発に注力
・企業努力による備品費の削減
・記帳のアウトソーシングによる経理要員の採用の抑制
(目標)
2年で有利子負債の対CF倍
率8倍以下
- 6 -
・メインバンクによるサー
ビサー債権の肩代わり融資
及び既存借入金のリスケ
ジュール(資金繰り円滑化
借換保証制度)
再 生 計 画 策 定 完 了 案 件 の 概 要
企業概要
再生計画の概要
企業の状況
再生計画の目標
事業面での再生
財務面での再生
新規融資・リスケジュール
債務圧縮・その他
第1174号
家庭用プラスチック製品の ・製品毎の損益計算を行い、「選択と集中」により、不 ・商工中金を含む取引金融 ・役員による借入金債務の
プラスチック製品製造 総合メーカー。業容拡大を 採算製品の製造から徐々に撤退
機関(3行庫)等による既存 免除及びリスケジュール
業
目指し工場用地を手当てす
借入金のリスケジュール
資本金4,800万円
るも、安価な海外製品に押 ・主力製品は新商品企画のサイクルを早め、陳腐化を防 ・遊休不動産及び経営者私
売上高6億4,300万円
され、売上高の減少傾向に 止し、売上高総利益率を改善
財の売却による債務圧縮
従業員37名
歯止めがかからず、工場進
関係金融機関等の数4 出を断念。過剰債務が残
・過剰人員を整理し、固定費を削減
り、資金繰りが逼迫し、債
務超過の状態。
・役職を明確にした権限移譲を行い、管理職を育成し、
組織力を強化
(目標)
1年で黒字体質への転換
資金繰りの改善
第1175号
個人病院
売上高1億1,000万円
従業員14名
関係金融機関の数1
地域医療の担い手。債務過
多の状況であるが、人工透
析をはじめとする医療業務
は地域になくてはならない
存在。
・院長の長男(医師)が医院の運営に参画することを契 ・メインバンクによる新規
機に、診療所と往診を同時に行うことができ、今後増加 融資(協議会向け自治体制度
する在宅診療患者の取り込みが可能
融資)及び既存借入金のリ
スケジュール
・医療設備を更新するほか、透析ベットを増床し、人工 透析の潜在的な需要に対応
(目標)
1年で黒字体質への転換 ・複数メーカーからの合見積、価格交渉を徹底し、原価
4年で実質債務超過解消 率の低減
4年で有利子負債の対CF
倍率を3倍以下
・事務スタッフの増員、レベルアップを図り、診療・治
療の品質・サービスを向上
第1176号
酒類製造業
資本金1,000万円
売上高1億9,500万円
従業員22名
関係金融機関の数3
老舗の清酒醸造業者。日本
酒の需要が長期に減退する
中、高品質で個性的な日本
酒の醸造に重点。しかし業
者間及び酒類間の競争の激
化から売上高が暫減傾向に
あり、在庫の増加と相まっ
て、資金繰りが厳しい。
・ホームページの充実、商品ラベルのイメージ統一、飲 ・メインバンク、商工中金 ・社長株式(私財)の売却
食店への冷蔵サーバーの設置、販売店割戻金のマイレー を含む取引金融機関(3行 による債務圧縮
ジ化等により、販売を強化
庫)による新規融資(協議
会向け県制度融資)
・商品粗利益率を把握し、利益率の高い商品を重点販
売。新商品の開発と地域内有力販売店の囲い込み
不採算取引先の整理によ
り、利益率向上を目指す
も、売上高の落ち込みが大
きいうえに、材料市況に係
る環境変化が加わり、収益
が厳しく資金繰りが悪化。
過剰債務、実質債務超過の
状態。
・営業所の担当エリアを見直すとともに、今後成長が見 ・メインバンク及び商工中 ・保有不動産の売却による
込まれるエリアに人員を重点配置
金による既存借入金のリス 債務圧縮
ケジュール
・親密取引先と業務提携を行い、取引先の販売ルートを
自社の販売チャネルに活用
(目標)
1年で黒字体質への転換
3年で実質債務超過解消
・役員報酬カット等による経費の削減
観光旅館、リゾート施設等
を営む。旅行業者を殆ど利
用せず、自社独自のPRに
より集客を図っているが、
業種柄設備投資が多い反
面、不況等にて売上高の減
少により収益も減少しCF
が不足、且つ減価償却の一
部不足が続き大幅な債務超
過となっている。
・客単価の向上、営業強化、旅行代理店の活用、施設の ・商工中金による新規融資 ・経営者私財提供による債
リニューアル、新たな集客プランの作成及び新たな地域
務の圧縮
からの集客の強化により売上の回復を図る
・商工中金、中小公庫、国
民公庫を含む取引金融機関
・新聞折り込みちらしを主流とする広告宣伝方法を変更 (7行庫)による既存借入
し、新聞広告、DMを活用
金のリスケジュール
・瓶詰め込み作業行程の自動化を図り、生産コストを引
き下げ、生産効率を改善
(目標)
2年で黒字体質への転換 ・商品の在庫評価の見直しと在庫の適正化。人件費の削
4年で実質債務超過解消 減
3年で有利子負債の対CF
倍率を8倍以下
第1177号
日用雑貨卸売業
資本金4,900万円
売上高11億7,000万円
従業員31名
関係金融機関の数2
第1178号
旅館
資本金5,000万円
売上高23億7,700万円
従業員140名
関係金融機関の数7
・海外調達雑貨を開発するほか、新たな海外の仕入先を
開拓し、売上高・利益を確保
(目標)
4年で黒字体質へ転換
第1179号
特殊産業用機械製造業
資本金4,500万円
売上高19億9,400万円
従業員83名
関係金融機関の数1
社歴が100年以上たった現在
は大手を主取引先として工
場ライン向けプラント機器
の設計・製作を行ってい
る。長年の赤字計上や固定
費削減の遅れにより債務超
過に陥っている。再建を目
指し、固定費の圧縮及び所
有資産の売却により債務圧
縮を実行したが、新工場建
設の遅れによる外注費の増
加や受注の減少に伴い収益
が悪化し資金繰りが厳しい
状況にある。
・営業部門と生産技術部門との部門間連携を図り、受注 ・メインバンクによる新規 ・固定資産の売却による有
から生産開始までの時間を短縮
融資
利子負債の圧縮
・独自再建によるリストラで従業員の士気が落ちたた
め、人事面の改善(給与体系の見直し)を行い、従業員
のモチベーションを向上
・仕入先及び外注先に対しては発注先リスト作成による
管理により、受注見積りにあった仕入先の選定が可能な
管理体制を構築
・不採算受注の排除
(目標)
1年で黒字体質へ転換
1年で実質債務超過解消
5年で有利子負債の対CF倍
率6倍以下
- 7 -
再 生 計 画 策 定 完 了 案 件 の 概 要
企業概要
第1180号
スーパー
資本金9,800万円
売上高21億9,900万円
従業員37名
関係金融機関の数2
企業の状況
再生計画の目標
ピーク時に3店舗を有し業
績好調であったが、同業他
社の進出から競争が厳しく
なり、採算が悪化。採算の
悪い2店舗を閉店するも大
幅な赤字となり債務超過に
転落。採算の比較的良い1
店舗にて経営改善に努めて
いるも引き続き厳しい状況
にある。
再生計画の概要
事業面での再生
・売上第一主義から利益重視への転換
・ギフトコーナーの活性化
財務面での再生
新規融資・リスケジュール
・取引金融機関による新規
融資(協議会案件向け自治
体制度融資)
債務圧縮・その他
・通路の回遊性の向上(顧客ニーズを大切にして、見や ・メインバンクによる既存
すく、買いやすく、安全安心して購入できる売り場の演 借入金のリスケジュール
出)
・同業他社に比較して借地料が割高であるので、契約更
改期に引下げ交渉し、固定費を引下げ
(目標)
1年で黒字体質へ転換
5年で有利子負債の対CF倍
率6倍以下
第1181号
旅館
資本金800万円
売上高24億7,700万円
従業員160名
関係金融機関の数3
地元では知名度は高く、複
数の温泉旅館を有してお
り、減価償却もなされ
キャッシュフローはあるも
のの多額の借入金により通
常の返済が困難な状況にあ
る。
・客室を改装し、収益性の向上
・大手エージェントと組んだ販路拡大の実施
・メインバンクを含む取引 ・メインバンクによる既存
金融機関(3行)による既 借入金の資本的劣後ローン
存借入金のリスケジュール への転換(DDS)
・グループ企業(100%子会社で純資産会社)を合併
し自己資本を強化
(目標)
2年で実質債務超過解消
第1182号
ガソリンスタンド
資本金5,000万円
売上高110億円
従業員180名
関係金融機関の数4
大手の石油製品販売業者。
レンタカー事業と保険代理
店事業も営む。関係会社と
役員に対する多額資金流
出、元売に対する支払遅延
等から自力での再生を断
念。元売会社主導の下、再
建計画策定中であり協議会
に対し支援要請があった。
・会社分割スキームによる、ガソリンスタンド部門(本 ・メインバンク、商工中金 ・特別清算過程において、
業)の事業を新設会社に譲渡。新設会社のスポンサーは を含む取引金融機関(3行 メインバンク、商工中金を
大手石油元売会社の子会社。旧会社は特別清算
庫)による既存借入金のリ 含む取引金融機関(4行
庫)による実質債務免除
スケジュール
・経営者は経営責任をとり退任
(目標)
3年で黒字体質へ転換
4年で実質債務超過解消
5年で有利子負債の対CF倍
率8倍以下
第1183号
船舶貸渡業
資本金4,000万円
売上高2億8,700万円
従業員19名
関係金融機関の数2
石油価格の乱高下等の外部
環境の変化等による燃料費
の高騰と運賃収入の低下等
によって、収益力が回復せ
ず、借入金の返済に必要な
キャッシュフローの創出も
低迷。資金繰りが苦しく、
過剰債務、債務超過の状
況。
・定期用船契約が確実に見込まれる時期まで本業(船舶 ・中小公庫を含む取引金融 ・現所有船舶の売却による
貸渡業)を継続した後、現所有の船舶を売却し、当該船 機関(2行庫)による既存借 債務圧縮
舶貸渡業を廃止。船舶管理業へシフト
入金のリスケジュール及び
金利減免
・船員を他社船舶へ派遣する事業を新設会社に譲渡
・事業の「選択と集中」によって、事業基盤を確保し、
将来に渡る安定した収益性を確保するほか、人員の削減
と人件費の削減を実施
(目標)
3年で黒字体質への転換
3年で有利子負債の対CF
倍率を6倍以下
第1184号
船舶修理業
資本金1,000万円
売上高1億1,400万円
従業員16名
本業である船舶修理業のほ
か、ゴルフ練習場も経営。
練習場の買取資金を多額の
金融支援により賄ったが、
最近の売上高は減少傾向と
なり、設備資金の借入バラ
ンスが過大となり返済が困
難に陥っている。
(目標)
1年で黒字体質へ転換
5年で有利子負債の対CF倍
率5倍
第1185号
プラスチック製品製造
業
資本金2,000万円
売上高13億7,500万円
従業員103名
関係金融機関の数1
工業用パッキン製造。過去
の本社工場建設以降、受注
の見込み違いにより売上低
調で資金繰り悪化。3期連続
単年度黒字であるが、早期
債務超過解消が求められて
いる。生産状況、材料在
庫、製品在庫を即座に把握
するシステムを持たず、5S
も不徹底。在庫管理、生産
管理手法の早期確立が必要
である状況。
・部門別の売上推移を把握し、弱い部門の原因分析を徹
底
・経営者私財提供による債
務の圧縮
・船舶修理と開発部は営業部員を固定し営業強化
・地元のパート、退職高齢者の再雇用などによる人件費
の圧縮
・ゴルフ練習場の売上回復策として、メンバーカードの
導入による顧客の囲い込み、イベントや行事の企画によ
る他社との差別化と競争力のアップ
・在庫管理手法の確立、5Sの実施、作業標準書の作成 ・メインバンクによる既存 ・経営者一族による増資
などによる生産管理の徹底
借入金のリスケジュール
・コミュニケーションの充実、経営理念、自社の方針の
明確化、人材育成の強化、権限委譲し管理者の意欲増
進、権限と責任の明確化などによる組織の活性化
(目標)
3年で有利子負債の対CF倍
率3倍
第1186号
呉服小売業
資本金3,000万円
売上高97億2,700万円
従業員669名
関係金融機関の数4
本社の不動産取得資金を借
入でまかなった結果、借入
金が大幅に増加。その後の
時価の下落により多額の含
み損をかかえる。市場縮小
に対し過剰人員の雇用や在
庫等の管理体制の不備。
・スポンサーの子会社を受皿会社として営業譲渡。旧会
社は特別清算
・店舗統廃合、人事政策の見直し等事業の集中と選択に
より、営業利益の改善
・特別清算過程においてメ
インバンク等による実質債
務免除
・経営者私財提供
・不動産処分による債務の
圧縮
(目標)
スポンサーの子会社への
営業譲渡による事業存続
- 8 -
再 生 計 画 策 定 完 了 案 件 の 概 要
企業概要
第1187号
食品製造業
資本金1,000万円
売上5,800万円
従業員7名
関係金融機関等の数1
企業の状況
再生計画の目標
再生計画の概要
事業面での再生
財務面での再生
新規融資・リスケジュール
創業は昭和29年(法人化 ・トップセールスによる営業活動の強化(大口顧客への ・メインバンクによる季節
は昭和42年)の市内唯一 重点営業、新商品の市場開拓等)
変動に応じた運転資金への
の製氷業者で、卸売業者・
対応
量販店を通じて地域一円に ・工場レイアウトの見直し、ラインの効率化等による製
取引先がある。平成3年に 造原価の削減
新工場建設、平成16年に
衛生面の設備投資を実施し ・経営管理能力の向上(経営者による計数管理、PDCA実
てきた。 これまで売上は横 践)及び社員の資質向上(技術者・監督者の養成)
這いであるがキャッシュフローが捻
出できず、設備投資の返済 ・ホームページの見直し、宣伝用DVDの作成・配布など
資金繰りに苦慮している。 によるブランド力の一層の向上
また、減価償却費の未計上
があり、実質債務超過の状
態にある。
債務圧縮・その他
(目標)
5年で実質債務超過解消
5年で有利子負債の対CF
倍率8倍以下
第1188号
倉庫業
資本金7,200万円
売上高16億2,800万円
従業員265名
関係金融機関等の数5
法人設立に伴い倉庫業に進
出し、迅速で正確な流通加
工システムを構築、主要取
引先を受注の柱に業容を拡
大するも、デフレの影響を
受けて、急速に採算が悪
化。加えて過去の大型投資
に伴う借入負担も有り、急
速に収益・財務内容の悪化
をきたしている。
・会社分割の後、当社100%子会社に事業譲渡。旧会社は ・メインバンクを含む取引 ・特別清算の過程でメイン
特別清算
金融機関(3行庫)による バンク、中小公庫、サービ
新規融資(メインバンクほ サーを含む取引金融機関等
・分割完了後、新株式を新株主に譲渡
か1行:協議会案件向け自 (4機関)による実質債務
治体制度融資)
免除
・代表取締役は退任し、専務が新代表取締役に就任
・メインバンクを含む取引 ・遊休資産の処分による債
・特定大会社への依存体質を改め、経営リスクを分散 金融機関(2行)による既 務の圧縮
存借入金のリスケジュール
・顧客毎の収益性の管理、見積もり精度の向上などによ (資金繰り円滑化借換保証 ・経営者私財提供
る利益体質の確立
制度)
(目標)
2年で黒字体質へ転換
4年で実質債務超過解消
5年で有利子負債の対CF倍
率8倍以下
第1189号
電気通信工事業
資本金400万円
売上高3億600万円
従業員19名
関係金融機関の数1
電話回線の開通・移転工事、 ・社長報酬、接待交際費の削減等経費節減と経費予算管 ・メインバンクによる新規
融資及び既存借入金のリス
光ファイバー等のブロード 理の徹底
ケジュール
バンド(BB)回線の敷設工
事などの通信設備工事を業
としている。近年はBBの普
及により、業績は好調であ
るが、経理や資金の管理が
杜撰で、多額の加算税・延滞
税が発生。過去の滞納税金
の納付等により、金融機関
からの借入は困難で資金的
には余裕がない状況。
(目標)
4年で実質債務超過解消
第1190号
冷暖房設備工事業
資本金7,500万円
売上高12億9,800万円
従業員33名
関係金融機関等の数4
バブル期に多額のローンに
より本社に隣接する土地を
購入し、賃貸マンションを新築。
しかしその後の地価下落に
より当該物件に多額の含み
損を抱えている。ここ数期
の業績は特に問題なく推移
するも、上記資金の借入残
高が依然として高水準にあ
り、約定返済も当社のCF
以上にある状況。
・主要取引先に対して、担当者の増員等による営業の強 ・商工中金を含む取引金融 ・不採算の賃貸マンション
化
機関(2行庫)による新規 の売却による債務の圧縮
融資
・その他取引先、新規取引結実先に対しても、採算管理
・取引金融機関(2行)に
を徹底し、収益力を向上
よる既存借入金のリスケ
・経営者責任の一環として、取締役会長(前期まで代表 ジュール(取引金融機関2
取締役社長)に対する役員報酬を削減
行:資金繰り円滑化借換保
証制度)
・通信費等自助努力によるコスト削減
(目標)
3年で実質債務超過解消
1年で有利子負債の対CF倍
率8倍以下
第1191号
洗濯業
資本金3,600万円
売上高6億9,900万円
従業員122名
関係金融機関の数3
衣料染色加工、クリーニン
グ業。もともと低収益で
あったが、委託先の海外シ
フトにより主力のアパレル
加工に対する売上が急激に
減少し、営業赤字を計上。
リネン部門、クリーニング
部門における過剰な設備投
資により収益を圧迫するほ
か、工場の工程管理の不徹
底により生産効率面で問題
を抱えている。
・部門ごとに販売先や販売分野を吟味し、積極セールス ・商工中金による新規融資 ・低稼働工場の売却による
先や利益確保先を見極めたセールスの実施
債務の圧縮
・商工中金を含む取引金融
・低稼働であった工場を売却し、主力の工場等への集約 機関(3行庫)による既存
による合理化
借入金のリスケジュール
・業務フローを抜本的に見直し作業を平準化並びに人員
数を適正化
(目標)
1年で黒字体質へ転換
2年で実質債務超過解消
2年で有利子負債の対CF倍
率4倍以下
- 9 -
再 生 計 画 策 定 完 了 案 件 の 概 要
企業概要
第1192号
小売業
資本金1,000万円
売上高1億8,600万円
従業34名
関係金融機関等の数4
企業の状況
再生計画の目標
再生計画の概要
事業面での再生
財務面での再生
新規融資・リスケジュール
平成12年4月弁当製造及び移 ・経営戦略の明確化及び月次決算体制の構築
・メインバンクを含む取引
動販売を開始。その後、注
金融機関(2行庫)による
文弁当やバイキング形式の ・顧客層及びニーズを反映した弁当作り、容器・包装・ 新規融資(プロパー融資及
惣菜販売も手がけるように 盛り付けの工夫
び協議会向け県制度融資
なった。また、平成17年7月
(保証協会保証付))
から下宿業を開始、現在満 ・PDCAサイクルの実施、顧客管理の徹底
室の状況。 売上高の状況は
・取引金融機関(4行庫)
平成16/2月期158百万円、 ・仕出し部門の強化と不採算部門の廃止等経費削減
による既存借入金のリスケ
17/2月期155百万円、18/2月
ジュール
期186百万円であるが、主た
る売上を占めていた移動販
売高が逓減傾向。毎月の返
済額が多額で、キャッシュ
フロー不足により資金繰り
が忙しい状況である。
債務圧縮・その他
(目標)
2年で黒字体質へ転換
3年で実質債務超過解消
5年で有利子負債の対CF
倍率9倍以下
第1193号
産業廃棄物処理業
資本金1,000万円
売上1億3,900万円
従業13名
関係金融機関等の数1
当社は古タイヤを回収し、
セメント工場に燃料として
納入する産業廃棄物運搬業
者。当社の回収能力は地域
ではトップ。最近期の売上
高は139百万円、経常利
益は11百万円をあげてい
るが、過去の実績から見る
と売上高、収益とも減少幅
が大きい。また、平成3年
12月に火災を起こし、そ
の後3年間その処理等に大
きな負担を強いられ、特別
損失を計上、現在も340
百万円の債務超過の状況に
ある。
・都市部では競争激化が予想されることから、地方部を
中心に営業を強化し収集量増加
・業界団体からの借入金債
務及び役員所有株式の一部
を再生ファンドに譲渡
・退職者の補充を必要最小限とし、人件費を削減
・役員報酬の一部を役員借り入れに振り替え、資金流出
を削減
・金融機関からのリファイ
ナンス(出口融資)の際に
再生ファンドが債務免除実
施予定
・法人遊休資産の売却によ
る債務の圧縮
(目標)
4年で実質債務超過解消
4年で有利子負債の対C
F倍率8倍
第1194号
建築材料卸売業
資本金4,000万円
売上高26億4,000万円
従業員79名
関係金融機関の数3
公共事業抑制など事業環境
の悪化から建材販売が減少
傾向。新事業としてホーム
センター事業に進出した
が、既存のホームセンター
との競合に勝てず、赤字が
累積。過剰債務で資金繰り
が相当厳しい状況。
・管理不徹底の不採算関連会社の工場につき人員整理を ・メインバンク、商工中金 ・関連会社保有資産及び遊
実施するほか、同社保有資産及び事業を譲り受け、同社 を含む取引金融機関(3行 休資産の売却によるり債務
を特別清算
庫)による既存借入金のリ 圧縮
スケジュール
・特別清算の過程におい
・新事業であるホームセンターは売場面積を縮小すると て、関係機関による実質債
ともに、人員を整理
務免除
・経営者は退任
(目標)
1年で黒字体質への転換
2年で債務超過解消
3年で有利子負債の対CF
倍率を6倍以下
第1195号
産業廃棄物処理業
資本金2,300万円
売上高3億300万円
従業員13名
関係金融機関の数1
重機回送及び土木工事を主
業としているが、主な取引
先が民事再生を申請後業績
が下降。原油高の影響から
燃料費も高騰し赤字幅が拡
大。抜本的な業績回復を模
索した結果、産廃業への参
入を決意。財務面の良化を
図ろうとするもの。
・新規設備投資による産廃事業の拡大による売上確保
・メインバンクによる新規
融資(協議会案件向け自治
・製造原価の見直し(外注費・リース料の管理強化と節 体制度融資)
減)
・販管費の節減(配車・作業の効率化、役員報酬の減額
据置き、交際費の効果的使用、経費削減意識の徹底な
ど)
(目標)
1年で黒字体質へ転換
5年で実質債務超過解消
5年で有利子負債の対CF
倍率3倍以下
第1196号
一般土木建築工事業
資本金1,000万円
売上高1億600万円
従業員11名
関係金融機関の数3
型枠工事の下請が主軸。公
共工事の発注量の減少や単
価の下落等に伴って、売上
高・粗利益とも減少基調。
加えて発注先の倒産により
損失を被り、業況がさらに
悪化し、繰越欠損金を抱え
る状態。
・土木型枠工事を主軸とする企業から緑化工事等の地球 ・メインバンク、国民公庫 ・所有不動産及び代表者個
環境に貢献する企業へ事業コンセプトを転換
を含む取引金融機関(3行 人資産(私財)の売却によ
庫)による既存借入金のリ る債務圧縮
・土木工事部門は当面の営業を確保するとともに、原価 スケジュール
管理を徹底し、コストを削減
・緑化工事部門は資材卸に係る代理店の開拓・代理店ヘ
ルプ事業の充実、緑化商品通販に係る営業担当者の増
強・ホームセンター販売ルートの開拓等、緑化工事施工
に係る営業代理店の設置により、経営資源の効率的活用
(目標)
1年で黒字体質への転換
5年で有利子負債の対CF ・部門別採算管理・会計制度の再構築
倍率を5倍以下
- 10 -
再 生 計 画 策 定 完 了 案 件 の 概 要
企業概要
企業の状況
再生計画の目標
再生計画の概要
事業面での再生
財務面での再生
新規融資・リスケジュール
債務圧縮・その他
第1197号
レストラン及びアミューズ ・グループ内健全会社(ビルサービス)によるRCC債権 ・商工中金を含む取引金融 ・特別清算の過程で商工中
レストラン、ビル賃貸 メント事業を営む。グルー の買取
機関(2行庫)による、事 金を含む取引金融機関によ
資本金2億1,000万円
プにビルサービス会社(無
業承継会社への営業資産買 る実質債務免除
売上高5億3,600万円
借金経営)、ゴルフ会社あ ・ゴルフ会社の売却により資金流出を阻止
取資金の新規融資
従業員69名
り。競合店の進出、嗜好の
・法人遊休資産の売却によ
関係金融機関の数5
多様性、経済環境の変化等 ・当該企業のアミューズメント事業の一部をグループ内
る債務圧縮
によりレストランは売上が 健全会社へ事業譲渡、自身はレストランから完全撤退し
低下。従来より債務過多の 特別清算
うえ、キャッシュフローの
減少により経営状況が著し ・事業承継会社はアミューズメント事業の一部とビル
く悪化し実質債務超過。債 サービスに特化
権の一部がRCCに譲渡されて
いる。ゴルフ会社も過剰債 ・官庁主体の受注体質から、民間への営業体制を強化
務となっており、グループ
全体での大幅な債務超過の ・経営者は経営責任をとり退任
状況下で再生が困難な状況
となっている。
(目標)
5年で有利子負債の対CF倍
率7倍以下
第1198号
飲食業
資本金3,500万円
売上13億円
従業160名
関係金融機関等の数6
昭和59年設立の居酒屋及
び割烹を営む業者。市内を
中心に店舗展開を積極的に
市内で6店舗、県外に1店
舗を持つ。平成12年に約
22億円に達したのをピー
クに、その後は個人消費の
落ち込み等の影響を受け
て、売上が13億円にまで
低下。経費等の削減等努力
はしているが、国税等の滞
納や金融機関等への支払に
支障を来たしている状況に
ある。
・不採算店舗、特に郊外店の採算が悪いため早期売却を ・メインバンク、中小公
・社有資産(不採算店舗)
検討
庫、商工中金を含む取引金 の売却
融機関(6行庫)による既
・役員給与の大幅削減及び役員からの賃貸物件の賃料の 存借入金のリスケジュール ・役員所有不動産の売却
大幅削減
・全般的な経費支出管理強化
(目標)
6年で実質債務超過解消
第1199号
スーパー
資本金2,000万円
売上高56億8,000万円
従業員406名
関係金融機関の数8
老朽化した各店舗の改装を
行い、業容の拡大を行った
が、景気低迷の長期化、同
業他社の台頭により改装効
果が得られず、多額の投資
負担が残る。売上げの減少
とともに、経常利益は黒字
であるものの、直近2期連
続で最終赤字を計上。
(目標)
5年で黒字体質への転換
5年で有利子負債の対CF
倍率を10倍以下
第1200号
食料品製造業
資本金4,200万円
売上高3億9,800万円
従業員88名
関係金融機関の数2
学校給食の米飯、製パン、
食器の洗浄および一般市場
に対する製パン業務を行
なっている。パン工場設立
当初の設備計画が甘く、過
剰設備の状況。赤字計上が
続き債務超過の状況に陥
り、資金繰りは逼迫してい
る。学校の週休二日制の導
入や少子化による生徒数の
減少により売上が低迷。
・代表者個人資産(私財)
・メインバンク、商工中
金、中小公庫を含む取引金 投入による増資の引受け及
・商圏分析の強化、生鮮食品の充実等により客数と客単 融機関(6行庫)等による既 び役員借入金の債務免除
存借入金のリスケジュール
価を向上させ、売上高を増加
・店舗の流動化・不採算店
舗の閉鎖、遊休不動産の売
・単品管理の強化、付加価値商品の増加により、脱安売
却等による債務圧縮
改革を実践し、利益率を改善
・全店でリニューアルを実施
・パートの有効利用による人件費削減、IT化による業
務簡素化と管理強化、役員報酬の削減により、固定費を
見直し、経費を削減
・各責任者の職責、指示命令系統を明確にし、売上戦略 ・メインバンク、商工中金
に基づき営業部、商品開発部を設置するなど、機動的組 による既存借入金のリスケ
織に変更
ジュール
・諸施策の検証や従業員の意識向上等を目的とした効率
的な会議の開催
・商品開発と積極的な営業活動による新規販売先獲得
・製品、販売先ごとの原価管理の徹底(ロス率の削減、
段取時間の短縮、適正人員の配置等の工程改善による原
価低減)
(目標)
1年で黒字体質へ転換
6年で実質債務超過解消
第1201号
印刷業
資本金6,000万円
売上高18億100万円
従業員90名
関係金融機関の数3
現在、関連会社5社で企業グ
ループを形成し、総合メ
ディア事業を展開する印刷
業者。同業他社との競合激
化及び原材料の値上がりも
あり、売上・利益ともに低
下傾向。子会社を設立し域
外に進出したが、地元同業
他社との競合が激しく赤字
が累積し、多額の支援資金
が固定化。さらに、借入過
多の財務体質に加え、減価
償却不足・有価証券含み損
等も多額であり、実質大幅
な債務超過の状況にある。
・累損を抱える子会社の整理
・商工中金を含む取引金融 ・既存株主による減資、そ
機関(3行庫)による既存 の後増資
・内製化のための企画営業の強化(企画提案型営業の確 借入金のリスケジュール
立)、設備の導入、活用による外注加工の圧縮、役員報
酬等経費の圧縮による収益性の改善
(目標)
1年で黒字体質へ転換
3年で実質債務超過解消
5年で有利子負債の対CF倍
率7倍以下
- 11 -
再 生 計 画 策 定 完 了 案 件 の 概 要
企業概要
第1202号
事務用品等レンタル
資本金300万円
売上高3億3,800万円
従業員22名
関係金融機関等の数3
第1203号
造園業
資本金2,000万円
売上2億7,500万円
従業10名
関係金融機関等の数2
再生計画の概要
企業の状況
再生計画の目標
事業面での再生
財務面での再生
新規融資・リスケジュール
債務圧縮・その他
建設土木工事、特に公共工 ・新会社に営業譲渡するとともに旧会社の従業員全員を ・メインバンク及び中小公 ・特別清算の過程で主要取
事の減少、競争激化による 含むすべてを新会社が継承、旧会社は特別清算
庫による営業権の買取資金 引先による実質債務免除
レンタル単価の低下から売
の新規融資(メインバン
上が減少。負債総額のうち ・不採算の営業所を廃止
ク:協議会案件向け自治体 ・役員による新規貸し付け
殆どが主要取引先への債務
制度融資、中小公庫:事業
であり、返済が困難な状態 ・建設関係から、介護関連事業への新規展開
再生支援資金)
に陥っている。
・旧会社の経営者は退任
(目標)
3年で黒字体質へ転換
3年で実質債務超過解消
5年で有利子負債の対CF倍
率2倍
当社は、グループ企業の造
園部を平成5年に分離独立さ
せて発足。平成9年に特定
建設業を取得し、平成10年
からは親会社のマンション
植栽工事、スポーツ公園な
どの大型案件を受注し業績
を伸ばし県内造園業者では
上位にランクされる売上を
上げている。近年の公共工
事の削減、外溝工事の単価
引き下げなどから、以前に
比べて受注高の維持、利益
の確保が難しい状況にあ
り、また、親会社の私的整
理に伴い債権放棄し損害を
蒙っている。
・MBOによりグループより分離独立し、その際経営者 ・再生ファンドによる新規 ・現本社事務所の売却によ
は退任
融資
る金融機関借入金返済
・受注高の維持・拡大として、ビルダーへの取組として
設計依頼の予算納期の遵守、新規取引先の開拓
・再生ファンドによる株式
取得
・顧客データの整備
・新事務所の大型住宅団地内移転による新規顧客獲得
・適正原価の算出による赤字受注の減少
(目標)
4年で有利子負債の対C
F倍率6倍
第1204号
建設業
資本金1,000万円
売上高5億2,400万円
従業26名
関係金融機関等の数1
昭和49年7月創業し、昭
和60年法人成り。大型ク
レーン船を保有し、全国規
模で事業展開。公共事業の
減少や主要取引先の不振な
どで15年4月期及び16年4月
期に赤字を計上し、多額の
借入金の返済不足が生じ
た。以降は売上の回復、収
益の向上が見られるが、借
入金の年間返済額が大きく
償還財源不足が続いてい
る。
・設備・技術の優位性を現場で検証し、信頼を積み上
げ、確実に受注増を図る
・メインバンクによる既存
借入金のリスケジュール
・計画的な技術・設備投資の実施
・自社独自の技術を育成し、後進への継承を行い、業界
でオンリーワン企業を目指す
・コストの管理体制の構築、管理費用の削減
(目標)
3年で実質債務超過解消
5年で有利子負債の対C
F倍率2倍以下
第1205号
印刷業
資本金500万円
売上高3億2,100万円
従業員26名
関係金融機関等の数4
過去10年間の売上高は460百
万円をピークに概ね400百万
円内外で推移。当期利益は
直近4期は僅かながら赤字を
計上。しかし、大口取引先
のチラシ撤退で売上高及び
当期利益とも大幅に悪化。
実質債務超過の状態。
・財務管理システムのIT化により財務諸表を迅速に作 ・メインバンク、国民公庫 ・役員借入金の株式化(D
成し、営業・経営会議で活用
を含む取引金融機関等(3行 ES)
庫)による既存借入金のリ
・工程管理システムのIT化により進捗状況と原価状況 スケジュール
の正確な把握
・営業活動の効果的な運用と情報の共有化。取引先別・
担当者別売上目標の設定により、営業力を強化
(目標)
・設備の整備管理の徹底
1年で黒字体質への転換
1年で実質債務超過解消 ・初歩的な製造ミスの撲滅と技術伝承
1年で有利子負債の対CF
倍率を8倍以下
第1206号
機械機器製造業
資本金1,000万円
売上5億7,100円
従業17名
関係金融機関の数 3
昭和45年創業。バブル崩
壊後の設備投資の長期低迷
による売上の低迷や利益の
上がらない営業所の維持、
低い生産性により、債務過
剰に陥いる。数年前から経
営改善への取組を実施して
いる。
・企業全体の損益分岐点を引き上げるため、製品の製造 ・メインバンク、中小公庫
に加えてメンテナンスの売上を全体売上高の2∼3割獲 による新規融資(中小公
得
庫:企業再建資金)
・メンテナンス部門拡大のためのの販売計画・販促計画
等販売管理業務の確立
・業務の効率化のための多能工化
(目標)
6年で実質債務超過解消
3年で有利子負債の対C
F倍率8倍
第1207号
建設設備卸売業
資本金300万円
売上高5億8,800万円
従業17名
関係金融機関等の数3
昭和58年4月設立。以来
「信用第一」を信条に、誠
実心ある営業活動を展開。
経営状況は、18/3月期で
は営業損失を計上している
が、家賃収入により経常利
益が黒字となる経営体質で
ある。賃収物件、商品展示
館、リース業等への多額の
投資により、借入金が増大
している。また借入債務比
率が高く、キャッシュフ
ローが年間借入返済額を大
幅に下回っている状況にあ
り資金繰りが忙しい状況。
・「待ち」の営業から「攻め」の営業への意識改革及び メインバンク及び中小公庫
による新規融資(中小公
販売目標の設定
庫:企業再建資金)
・卸部門の強化及びエンドユーザー向け小売販売へ進
出、不採算営業所の閉鎖
・組織を見直し権限と責任の明確化
・外部から専務招聘及び社員間のコミュニケーション強
化
・役員報酬の削減等コスト削減
(目標)
5年で有利子負債の対C
F倍率10.8倍
- 12 -
再 生 計 画 策 定 完 了 案 件 の 概 要
企業概要
第1208号
食料品製造業
資本金1,000万円
売上高5億2,400万円
従業53名
関係金融機関等の数4
企業の状況
再生計画の目標
再生計画の概要
財務面での再生
事業面での再生
新規融資・リスケジュール
債務圧縮・その他
昭和52年食品製造業をス
・営業員の意識改革による営業機能強化及びインター ・メインバンクを含む取引 ・信用保証協会による一部
タート。主力商品は県内
ネット等を活用した顧客への直接販売の充実
金融機関(2行)による新 求償権放棄、遅延損害金及
シェア約40%を占める企業
規融資(プロパー融資及び び金利減免
に成長。売上高は毎年増加 ・製造工程の具体的改善実施及び受注増加に対応するた 協議会向け県制度融資)
傾向にあり、経常利益も業 めの工場新設を検討
界平均を上回る水準にあ
る。一方、会社清算中の関 ・作業工程改善、5Sの徹底による製造経費及び販管費
連会社に係る金融負債を当 の削減
社が返済を行っており、こ
れが当社の財政状態悪化の ・製造ロス発生率の改善による収益性改善及び製品ミッ
要因となっている。また、 クス改善による粗利益の最大化
17/6期は当関連会社貸付金
に係る貸倒引当金繰入処理
を行ったため当期純損失を
計上し債務超過額は約1.5億
円となっている。
(目標)
3年で実質債務超過解消
5年で有利子負債の対C
F倍率2倍以下
第1209号
水産物卸売業
資本金2,000万円
売上高24億円
従業員23名
関係金融機関の数5
過去、魚屋が約400軒あった
が現在は半減。食卓におい
ても魚離れが進んでいるこ
とで、経営環境は一段と悪
化。過去の採算度外視の投
資から過剰債務、債務超過
の状況で、資金繰りに逼
迫。
・二次加工による価値を付加するなど、高付加価値商品 ・メインバンクによる新規 ・遊休不動産の売却による
の取扱いを拡大し、提案型の販売を実施するとともに、 融資 (協議会向け県制度 債務圧縮
新規顧客を獲得
融資)
・営業担当者別、魚種別に目標在庫を設定し、在庫管理
を強化
・社員の業務管理を徹底し、効率的な人材配置を実施
(目標)
・全取引先の粗利率を検証したうえで、不採算顧客との
2年で黒字体質への転換 取引を見直し、配送運賃を削減
5年で実質債務超過解消
4年で有利子負債の対CF ・売上至上主義から収益重視の経営に転換
倍率を6倍以下
第1210号
健康食品製造販売
資本金1,000万円
売上高1億400万円
従業員21名
健康食品として原材料の生
産からサプリメントの製造
販売まで一貫体制で営業。
農業生産法人として自社生
産する強みをもつ一方で、
急激な環境変化と多様化す
る消費者動向に対応でき
ず、売上げが減少し、損失
を計上。通販大手と競合し
ており商品開発力を含め事
業の方向性に課題。
・役員借入金の債務免除
・スポンサーへの株式譲渡により、事業を存続するとと
もに、経営者交替、外部人材の登用により、組織体制を
強化
・健康食品販売は継続しながら、農業一次商品としての
モロヘイヤの販売を拡充。他社への中間食品素材の提
供、モロヘイヤ粒のOEM生産により、売上を増加
・販管費に依存しない新たな販売手続を取り入れて、販
売効率を向上
・販管費をはじめとする経費の据置により、収益性を改
善
(目標)
1年で黒字体質への転換
1年で有利子負債の対CF
倍率を3倍以下
第1211号
織物業
資本金1,200万円
売上高6,300万円
従業員9名
炭素繊維の織物製造・開
発・販売を行う企業。売上
減少からキャッシュフロー
が不足、炭素繊維を利用し
た新技術の商品化を進めて
いるが、資金調達が困難な
状況で商品化が難しい。
・現在開発途上の技術を第三者に譲渡し実用化への開発
を継続
・法人資産売却、経営者私
財提供による債務の圧縮
・第三者は、当社事業設備(不動産等)を買収、従業
員、社長を再雇用し、事業化に向けて開発事業を継続
・当社は事業閉鎖し清算
(目標)
新技術を第三者に承継
第1212号
土木工事業
資本金3,200万円
売上高6億4,300万円
従業員28名
関係金融機関等の数3
第1213号
雑貨卸・小売業
資本金800万円
売上1億円
従業9名
関係金融機関の数2
公共工事が削減される中、
競合先との受注競争に打ち
勝てず、完工高がピーク時
に比べで約半減。有利子負
債は高止まり、経営を圧
迫。買掛債務の支払遅延や
風評により、資材購入や
日々の資金繰りに窮する状
況。
・新会社に営業譲渡し、譲渡後の旧会社を特別清算
(目標)
1年で黒字体質への転換
資金繰りの安定
・原価管理の徹底による収益力の強化
平成4年に開業。布、紙、
土、竹、木などの素材をも
ととして「和」の生活空間の
再現をはかるという企業理
念を下に営業を進めてき
た。平成16年の有力得意
先の廃業等により売上高低
下し、赤字経営に陥った。
一方 平成17年には新た
に小売店舗を開店し若年層
を対象に売上拡大を図りつ
つある。開店に際して資金
借り入れを行ったため借入
残が増え、現状の営業CF
では 返済元金を賄いえず
返済に苦慮している状況。
・人件費、家賃など固定費圧縮のため、本店を閉鎖し支 ・メインバンクの新規融資
店に統合
による既存借入金の借換
(協議会向け県制度融資
・部門別予算の構築と統制、販促計画・商品計画の立案 (保証協会保証付))
及び経営情報の収集の効率化
・国民公庫による既存借入
・トップセールスによる外販強化、仕入条件の交渉等に 金のリスケジュール
よる粗利益の向上
・経営者は退任。新会社の代表者及び役員をスポンサー
を含む外部から登用し、組織管理体制を強化
・公共工事のさらなる減少が想定される中、売上減少に
も耐え得る収益体質を構築
・事業規模縮小により、経費を削減
(目標)
3年で実質債務超過解消
3年で有利子負債の対CF
倍率7倍以下
- 13 -
・旧会社及び役員所有不動
産の売却による債務を圧縮
・スポンサーによる増資の
引受け
・特別清算の過程におい
て、メインバンク等関係機
関(3機関)による実質債
務免除
再 生 計 画 策 定 完 了 案 件 の 概 要
企業概要
第1214号
旅館
資本金1,000万円
売上高10億1,900万円
従業員97名
関係金融機関等の数5
再生計画の概要
企業の状況
再生計画の目標
改装直後をピークに売上高
は低下。経常利益も赤字に
転落しており、事業継続そ
のものが危うい状況。悪化
の要因は、団体志向のつく
りで内装も古く、近時の顧
客ニーズ(個人、癒し)には
応え難い運営。旅館のコン
セプトが不明確で”売り”
とすべき魅力が乏しく競争
力が劣化している。
事業面での再生
財務面での再生
新規融資・リスケジュール
・同業他社の経営ノウハウやネットワークを活用し、円
滑運営を維持
債務圧縮・その他
・特別清算の過程におい
て、メインバンク、サービ
サー等関係機関(4機関)
による実質債務免除
・同業他社が擁している多数の会員へのPRを通じた集客
の増加
・経営者による私財提供及
び貸付金の放棄
・同業他社へ営業譲渡し、当社は特別清算
・「大型露天風呂」などを設置し、魅力を増加
(目標)
2年で黒字体質へ転換
2年で有利子負債の対CF倍
率7倍
第1215号
精密測定器製造業
資本金3,000万円
売上高7,000万円
従業員9名
関係金融機関の数3
精密測定工具開発・製造を
営む企業。研究開発先行で
技術力への評価はあるもの
の、経営ベースでは身を結
ばない過大な研究開発投資
を行ってきたこともあり、
金融借入金返済に十分な
キャッシュフローが出せな
い状況。
・他社の追従を許さない商品開発及び商品改良の実施
・商工中金及び取引金融機
関による新規融資(取引金
・取引商社の選択・集中ならびに営業活動強化による国 融機関:協議会案件向け自
内市場の拡大
治体制度融資)
・海外市場開拓の強化
・商工中金、取引金融機関
による既存借入金の借換え
・管理ソフトの改善及び組立・検査工程を強化し収益性 一本化
を増大
(目標)
事業面の改善によるCFの
増大
第1216号
産業廃棄物処理業
資本金4,000万円
売上高6億1,500万円
従業員54名
関係金融機関の数10
競合先の増加等で受入手数
料の単価が下落し、売上高
が減少。工場の機械化を
図ったが収益に結びつか
ず、過剰債務を招く。加え
て、原油高騰による産業廃
棄物処理費用の増加を価格
に転嫁できず、資金繰りに
窮する状況。
・単価の低い顧客への営業強化、取捨選択による受入単 ・メインバンクを含む取引 ・所有不動産及び代表者個
価のアップ等により、売上高を増加
金融機関(6行)による既存 人資産(私財)の売却によ
借入金のリスケジュール及 る債務圧縮
・農産物関連研究所の閉鎖、自社運送部門の縮小による び金利減免
経費圧縮。受入量の適正化による機械稼働時間の短縮
・関連会社借入金の株式化
・商工中金、中小公庫、国 (DES)
・業務進捗会議の開催によるPDCAサイクルの実践 民公庫による既存借入金の
リスケジュール
(目標)
3年で黒字体質への転換
5年で有利子負債の対CF
倍率を10倍以下
第1217号
金属製品製造業
資本金1,000万円
売上高3億5,600万円
従業員25名
関係金融機関の数3
農業用トラクターのエンジ
ン部品製造が主軸。これま
で大口の主要取引先からの
加工賃は採算性が確保され
ていない中、同取引先の海
外シフトにより受注が大幅
に減少。過去3年間、営業
利益段階から赤字を計上。
採算管理と収益改善が課
題。
・受注単価アップ交渉の実施。現在の設備に見合う製品 ・メインバンクによる新規 ・会社、代表取締役個人の
融資(協議会向け県制度融 遊休不動産の売却による債
をセールスポイントとした営業を展開
資)及び既存借入金のリス 務圧縮
・作業日報による段取り、行程、設備稼動率の把握によ ケジュール(資金繰り円滑
化借換保証制度)
る生産計画の立案。納期の徹底した管理
・製造原価の調査・見直しを実施し、不採算製品につい
て価格アップの要請を実施
・加工不良の把握、要因分析による原価率の低減。設備
稼働率、人員稼動率のアップ
(目標)
2年で黒字体質への転換 ・役員報酬、交際費、運賃の削減等により、販管費を削
5年で有利子負債の対CF 減
倍率を6倍以下
第1218号
レストラン
資本金2,000万円
売上高8億6,100万円
従業員135名
関係金融機関の数6
本社ビルの落成、レストラ
ン・宴会場の改装、別館
オープンや焼肉店の進出な
ど規模の拡大で借入金が増
加。当初独占的な営業で
あったが他社の進出、各種
宴会の縮小など利益率が低
下。経営の改善に向けて不
採算店の閉鎖を実施する
も、CF不足による各金融
機関の返済が不能となる。
(目標)
1年で黒字体質へ転換
5年で実質債務超過解消
・社内組織を整備、代表者は経営責任として退任、子息 ・メインバンクによる新規 ・経営者は所有する不動産
への事業承継と若返りによる社内風土の改善
融資(協議会案件向け自治 を現物出資
体制度融資)
・営業部門を強化して売り先の確保・受注高のアップ・
新規開拓による売上の回復
・メインバンク、商工中
金、国民公庫を含む取引金
・外部からのクレーム処理は原因の究明と早期対策によ 融機関(6行庫)による既
る売上減を防止
存借入金のリスケジュール
・和食レストランのメニュー改定を定期的に実施、原材
料の見直し・売価の改定と修正・販促の機会拡大・固定
客の誘致
・仕出し部門の社員教育を徹底しソフト面を改善、料理
は素材の探索・新メニューで他社に勝る商品提供を実
施。
・棚卸を短期的に定例的に実施、在庫の圧縮・仕入れを
適正化
第1219号
食料品製造業
資本金2,000万円
売上高3億800万円
従業員19名
関係金融機関の数3
山菜水煮の製造・卸が主力
で、中国からの仕入れに独
自の強み。量販店からの単
価引き下げ、物流費の負担
等の要求が厳しく、売上・
利益とも大幅に減少。新商
品の販売開始による売上単
価の改善で、売上原価は下
げ止まり傾向にあるが、一
層の収益力の強化が課題。
実質債務超過の状態。
・原材料の調達先を割安な他府県業者に切り替え、仕入 ・商工中金を含む取引金融 ・遊休資産の売却による債
機関(2行庫)による新規融 務圧縮
れ価格を低減するほか、工場の生産性を向上
資
・効率と採算を考える提案型営業を展開するなど、営業
力を強化
・現状のスーパー中心の販売先からデパート、居酒屋フ
ランチャイズ、病院用等の新規ルートを開拓
・付加価値のある新商品を開発
・固定費の削減
(目標)
1年で黒字体質への転換
5年で実質債務超過解消
3年で有利子負債の対CF
倍率を4倍以下
- 14 -
再 生 計 画 策 定 完 了 案 件 の 概 要
企業概要
第1220号
かばん製造業
資本金2,500万円
売上高3億1,500万円
従業員11名
関係金融機関の数2
第1221号
ホテル
資本金23億2,000万円
売上高6億4,200万円
従業員60名
関係金融機関等の数4
再生計画の概要
企業の状況
再生計画の目標
事業面での再生
財務面での再生
新規融資・リスケジュール
債務圧縮・その他
ハンドバック等を製造。大 ・不採算の取引先を整理し、利益率の良い大手通販先に ・新たにメインバンクにな ・経営者一族による増資の
手通販会社向けが販売量の 集約するとともに、企画力の優れたスタッフを活用した る地域金融機関による新規 引受け及び経営者個人資産
大半を占め、安定した売上 提案セールスによる新規顧客の開拓により、売上げを増 融資 (協議会向け自治体 売却による債務免除
げがあるが、低収益が課
加
制度融資)
題。事業面の見直しに着手
・経営者の私財提供による
し、販売先の絞り込み等の ・在庫・原材料の削減、不良在庫の整理に着手するほ ・中小公庫による既存借入 求償権債務の免除
経営改善を実施している
か、材料素材の入庫検品体制の管理強化により、在庫を 金のリスケジュール
が、財務面の改善が進まな 適正化
い状況。
・人件費の圧縮等の経費の削減
(目標)
2年で黒字体質への転換 ・関連会社の事業面・財務面の見直し
5年で実質債務超過解消
多数の地元企業が出資して
設立。建設費が過大であっ
たことなど、借入金に依存
してのスタートとなり、赤
字体質から脱却できていな
い。開業以来、黒字経営を
目指し売上高の増加、経費
などの削減に取り組んでき
たが、その効果がないた
め、抜本的な経営再建が必
要な状況。
・旧経営陣の退任
・増資金の一部でホテルのリニューアルを実施し、宴
会、レストラン部門の集客につなげ、特に減少を辿って
いた婚礼の売上げを維持
・メインバンク、準メイン
バンク、サービサー2社に
よる一部債務免除
・旧経営者による私財提供
・ホテル管理システムを更新し、サービスを強化
・98%減資。地元企業による
出資
・グループ会社3社を当社に合併し、重複していた部門 ・メインバンク、中小公
を統合することで経営組織をスリム化、設備、労務費の 庫、国民公庫、商工中金を
効率化を図り収益力を回復
含む取引金融機関(5行
庫)による既存借入金のリ
・導入事業者が少ない設備をリースで導入することで、 スケジュール(商工中金ほ
従来、外注していた工事を自社で実施することで収益力 か2行:資金繰り円滑化借
を向上
換保証制度)
・法人遊休資産、経営者私
財提供による債務の圧縮
(目標)
4年で有利子負債の対CF倍
率11倍
第1222号
土木工事業
資本金3,000万円
売上高4億9,700万円
従業員71名
関係金融機関の数5
かつて順調に業容を拡大し
ていたが、売上に翳りが見
え始めたにもかかわらず企
業の特性を生かす目的で人
員を抱えたまま設備投資を
継続。公共工事の減少、業
界環境の悪化がさらに進行
し、売上がピーク時の約7
割程度にまで減少。長期借
入金返済負担が重く実質債
務超過状態にあるほか、経
営合理化も進んでいない状
況。取引先の倒産等により
回収不能金が発生してい
る。
・関連会社合併による資本
増加分は全額減資、その後
役員からの出資による増資
・大幅な役員報酬、給与削減を実施し経費を削減
・新組織構築のため現社長は経営責任を取り退任し、長
男が社長に就任
(目標)
6年で黒字体質へ転換
第1223号
建設業
資本金4,000万円
売上高1億9,400万円
従業員18名
関係金融機関の数2
昭和61年設立。関連会社が
鉱山を所有。産出される石
材を加工し、加工石材を利
用した土木工事、造園工
事、墓工事を行っている。
売上高は平成16/6月期450百
万円、17/6期265百万円、
18/6期194百万円と毎期減少
傾向にあり、公共工事に過
度に依存した体質であった
ため公共工事減少の影響を
諸に受ける結果となってい
る。現状打開のため墓地公
園事業に着手したが中途で
頓挫し、約30百万円の資金
流失を招き一層の資金繰り
悪化。
・事業の効率化を図るため関連会社を営業譲渡により譲 ・メインバンクによる新規
受
融資(協議会向け県制度融
資)
・役員及び従業員の給与をカット、工場賃借料の値下げ
等販管費を削減
・メインバンク及び政府系
金融機関による既存借入金
・新規事業として建設業者、タイル等卸売業者向けに石 のリスケジュール
材販売を推進
・社内の情報共有化、協力体制を築き、工事の予算管
理、契約高・販売高目標管理等経営管理体制の強化
・役員は経営責任をとり退任
(目標)
1年で黒字体質へ転換
2年で実質債務超過解消
5年で有利子負債の対CF
倍率5倍以下
第1224号
宿泊業
資本金1億2千万円
売上高2億4,100万円
従業員46名
関係金融機関等の数3
昭和23年10月にホテル
開業、昭和46年10月に
法人成り。レストラン・宴会
場・会議室等を併設している
県内中堅クラスの観光ホテ
ルである。県内は根強い観
光ブームで入域観光客数は
毎年順調に伸びているが、
当ホテルは近隣に大手
チェーンのビジネスホテル
等が相次いで開業し、経営
環境はかなり厳し状況。売
上は年々減少傾向にあり危
機的な状況にある。平成16
年9月に財務改善を主体とし
た経営改善計画書を策定
し、メイン銀行等が支払条
件変更等で改善計画を支援
したが実績は計画と大きく
乖離、抜本的な経営体制の
改善が必要な状況。
・政府系金融機関による既 ・再生ファンドによる債務
存借入金のリスケジュール 免除
・関連会社による営業権の吸収分割合併で、旧会社は清
・役員の私財売却による新 ・役員借入金の債務免除
算
規役員借入
・客室やロビーのリニューアルを行い客室稼働率アップ
・再生ファンドによるハンズオン支援
・地元色を前面に出す演出と商品プランの充実による他
社との差別化
・経営者責任として代表取締役会長は退任
(目標)
2年で実質債務超過解消
5年で有利子負債の対CF
倍率6倍以下
- 15 -
再 生 計 画 策 定 完 了 案 件 の 概 要
企業概要
第1225号
クリーニング
資本金1,000万円
売上高2億8,700万円
従業員46名
関係金融機関等の数2
企業の状況
再生計画の目標
再生計画の概要
事業面での再生
財務面での再生
新規融資・リスケジュール
高級衣料専門のドライク
・会社分割により本業を関連会社へ譲渡するとともに、 ・メインバンクによるサー
リーニング業者。店舗は直 旧会社を特別清算
ビサー債務の肩代わり新規
営2店舗のみで主として営業
融資及び信用保証協会の求
車で個人顧客へのルート
・賃貸倉庫の返還、不採算店舗の閉鎖による地代家賃等 償権債務を解消するための
セールスにより売上げを確 の削減及び役員報酬の削減により、経費を節約
新規融資(求償権消滅保
保。工場移転等による借入
証)
過多と取引金融機関の破綻 ・営業テリトリーの見直し、新規顧客の開拓、既存顧客
により債務がRCCに譲渡 の深耕等により、営業を強化し、売上げを向上
されことから、資金繰りが
悪化。さらにRCCから
・経理管理の適正化、未払賃金の清算等により、従業員
サービサーへ債権が譲渡さ の経営者に対する信頼を回復
れ、金融取引の安定化が課
題。債務超過の状態。
債務圧縮・その他
・特別清算の過程におい
て、サービサーによる実質
債務免除
・役員による借入金債務の
免除
(目標)
2年で黒字体質への転換
1年で実質債務超過解消
1年で有利子負債の対CF
倍率を6倍以下
第1226号
印刷関連サービス業
資本金5,200万円
売上高6億2,900万円
従業員50名
関係金融機関の数5
白物家電を中心にパネル盤
等の特殊印刷等が主たる事
業。主要販売先である大手
電機メーカーの海外生産シ
フトの影響を受け、売上暫
減。海外の進出とリストラ
の実施等の経営改善を遂行
しているものの、原油高の
影響もあり、収益の回復が
遅れ、債務超過の状況。
・受注ロット集約等による見積価格の改定。営業活動の ・メインバンク、中小公
PDCA化により進捗・改善活動の推進による新規顧客 庫、国民公庫を含む取引金
開拓を実施
融機関(5行庫)による既存
借入金のリスケジュール
・発注先企業への提案営業の実施による新規顧客開拓
・役員借入金の株式化(D
ES)
・資産(デットストック)
売却による財務体質の改善
・役員報酬の見直し等による経費削減、不良品率の改
善、副資材の変更による仕入価格の低減により、収益性
を改善
・全社収益改善活動に係るPDCAの実施により、原
価・行程管理における問題点の明確化
(目標)
1年で黒字体質への転換
8年で実質債務超過解消
5年で有利子負債の対CF
倍率を7倍以下
第1227号
土木工事業
資本金3,600万円
売上高1億3,200万円
従業員11名
関係金融機関の数1
公共工事の縮小から売上が
減少し、キャッシュフロー
は出ているものの年間返済
額には届かず借換融資が必
要で、資金繰りが不安定な
状態。
・案件別予算と実績の管理を実施し、それらの作業を標 ・メインバンクによる新規 ・遊休資産の売却による債
準化し情報を社員全員が共有
融資及び既存借入金のリス 務の圧縮
ケジュール
・工事原価率の向上と特定経費の削減
・役員報酬を減額する等、経費圧縮を実施
・元請受注の維持、下請受注の増加
(目標)
2年で黒字体質へ転換
7年で実質債務超過解消
5年で有利子負債の対CF倍
率10倍
第1228号
織物業
資本金8,000万円
売上高3億800万円
従業員36名
関係金融機関の数3
創業以来増設を重ね、戦
後、最大規模・国内有数の
企業となるも、現在は実質
的に赤字で別途資産活用に
よる賃貸収入で凌いでいる
状況。主力工場の事故によ
る工場建直し及び機械更新
の再投資費用により大幅赤
字計上、実質債務超過に
陥っている。
・取引先別・製品別の効率分析を進め、工程が少なく、 ・商工中金による新規融資 ・法人遊休資産の売却によ
る債務の圧縮
収益性が高い分野へ選択と集中
・メインバンク、商工中金
・工程間の流れ化を整備、短納期化とミス率縮減など効 を含む取引金融機関(3行 ・経営者一族による既存借
率性を重視した生産体制により人件費を削減
庫)による既存借入金のリ 入金の資本的劣後ローンへ
の転換
スケジュール
・3S活動(整理・整頓・清掃)を積極的に実施、職場環
境の整備
・従業員のスキルアップやコスト意識を醸成
(目標)
2年で黒字体質へ転換
5年で実質債務超過解消
3年で有利子負債の対CF倍
率7倍以下
第1229号
一般貨物自動車運送業
資本金1,000万円
売上高4億7,700万円
従業員40名
関係金融機関の数2
業歴の古いトラック運送業
者。増加する車輌に対応し
た車庫の集約等のため、現
本社を借入金により取得し
たこと等により借入金が過
多。排ガス規制による車輌
更新の時期とも重なり、資
金繰りが逼迫。実質債務超
過の状況。
・取引先別の採算管理と戦略立案・実行
第1230号
熱絶縁工事業
資本金1,000万円
売上高4億9,100万円
従業員27名
関係金融機関の数1
上場企業を主力販売先に有
し、相応の受注基盤を維
持。業績不振の関連会社か
ら引き受けた債務がRCC
に譲渡され、信金繰りが悪
化。その後、RCCは当該
債務をサービサーへ譲渡。
売上高、営業利益とも前期
比微減だが、本業での利益
は確保。過剰債務、実質債
務超過の状況。
・経営改善により、本業に係る営業利益を引き続き確保 ・中小公庫による新規融資 ・会社保有資産を新設の不
(企業再建資金)
動産管理会社に売却し、売
・空き室が目立つ不動産賃貸部門は、老朽化が目立つ建
却損を実現
物の修繕等により、新規賃貸先を獲得
・中小公庫による新規融資
・役員報酬の圧縮等による経費の削減
よりサービサー債務を一括
返済し、サービサーは残債
務を免除
・メインバンクによる新規 ・経営者一族による増資の
融資
引受け
・燃料費の高騰に応じたコスト増加分の価格(運送運賃
等)転嫁等により、収益性を改善
・メインバンク及び国民公 ・旧本社等の売却による債
庫による既存借入金のリス 務圧縮と現本社の一部の
・大手取引先の新たな配送拠点における取引拡大等によ ケジュール
リースバック
り、新たな販路を開拓
・役員借入金の株式化(D
・片道の運送を往復可能な体制に改善するなど、実車率
ES)
を改善し、事業を効率化
(目標)
・メインバンクによる既存
1年で黒字体質への転換 ・社長一族は退任
借入金の資本的劣後ローン
5年で実質債務超過解消
への転換(DDS)の検討
4年で有利子負債の対CF
(将来の事業性を見極めた
倍率を3倍以下
上で導入を検討)
・社長借入金を、金融機関
からの借入が完済されるま
で返済しない旨の確約を取
り付け
(目標)
2年で黒字体質への転換
1年で実質債務超過解消
2年で有利子負債の対CF
倍率を9倍以下
- 16 -
再 生 計 画 策 定 完 了 案 件 の 概 要
企業概要
第1231号
民生用機械器具製造業
資本金1億9,000万円
売上高31億9,000万円
従業員97名
関係金融機関の数2
企業の状況
再生計画の目標
顧客に対するブランドは確
立され、一定規模の安定し
た事業素地を保持。過去の
設備投資、本業以外の事業
拡大等に帰因する借入金が
財務内容を歪めており、抜
本的な経営改善が課題。過
剰債務、実質債務超過の状
況。
再生計画の概要
事業面での再生
・現場レベルの声を十分に吸い上げるとともに、見積積
算制度の構築、受注可否判断基準の整備、仕入確定会議
の実施、予算・決算管理体制の整備等により、原価管理
体制を強化
・メンテナンス部門における収益の安定化と新規の機械
販売における不利な受注をしない体質の滋養
財務面での再生
新規融資・リスケジュール
・新たにメンバンクになる
取引金融機関による既存取
引金融機関債務(5行)の肩代
わり新規融資等(協議会向
け自治体制度融資・商工中
金による保証)
債務圧縮・その他
・給与体制の見直し、経費の削減等により、収益性を改
善
(目標)
3年で実質債務超過解消
3年で有利子負債の対CF
倍率を9倍以下
第1233号
小売業
資本金1億6千万円
売上高47.5億円
従業員29名
関係金融機関の数6
昭和39年設立。公設市場
内で事業を展開。平成7、
8年の売上70億円をピー
クとして、以降、同業者の
競争激化により採算悪化を
招く。関連会社を含めた不
良資産は多額で、実質債務
超過状態と推定される。
・新代表者を核としたトップセールスの強化と、営業部 ・取引金融機関等によるリ ・RCC企業再編ファンド
門の人員増強による営業体制の確立
ファイナンス融資
による一部債務免除
・役員報酬、人件費、販売管理費等の更なる削減
・商工中金による新規融資 ・信用保証協会による求償
権の一部放棄
・株主責任の明確化と経営組織面の刷新(減資及び増
資)
・経営者責任の明確化のため前代表者の取締役退任
(目標)
5年で実質債務超過解消
2年で有利子負債の対C
F倍率3倍以下
第1234号
飲食業
資本金1,000万円
売上高2億3,200万円
従業43名
関係金融機関の数4
昭和56年に惣菜販売業か
ら創業し、平成11年に弁
当販売業、平成16年に食
堂事業、平成17年にスー
パー内惣菜販売事業、平成
18年にカット野菜事業と
事業領域を拡大していった
が、計画性のない事業拡大
戦略による過大投資が原因
で資金繰りが苦しくなる。
主な理由としては①無計画
な事業の拡大と事業撤退の
判断の遅れ。②個別事業戦
略の欠如。③現状把握の出
来ない経済体制。
・社有遊休資産及び私有資
産売却による有利子負債の
圧縮
・経営者責任の明確化のた
め、株式の減資及び増資
・不採算の弁当配達事業、食堂事業、惣菜事業から撤退 ・メインバンク、国民公庫 ・社有資産売却による有利
を含む取引金融機関(3行 子負債の圧縮
庫)により既存借入金のリ
・売上増加が見込めるカット野菜事業の拡大
スケジュール
・利益が見込める居酒屋事業に注力
・給与、保険費、交際費等の販管費見直しによる経費削
減
(目標)
4年で債務超過解消
5年で有利子負債の対CF
倍率8倍
第1235号
土木工事業
資本金3,800万円
売上高5億9,600万円
従業員29名
関係金融機関の数2
公共工事中心で土木工事が
約半分を占める。一級土木
等に係る有資格者を多く抱
え、あらゆる工事に対応で
きることが強み。これまで
の過剰債務体質に加え、公
共工事の入札競争の激化等
により採算性が大きく悪
化。実質債務超過で、さら
なる採算管理の徹底が課
題。
・元請工事と二次下請工事の並行受注や既存取引業者と ・メインバンクによる既存 ・役員による個人資産(私
財)提供による財務内容の
の関係強化及び民間工事の受注強化・新規開拓により、 借入金のリスケジュール
改善
環境変化に対応した受注活動を展開し、売上高を維持
・チェック機能の強化や工事日報・台帳の有効活用によ
り、業務フローを改善し、業務を効率化
・遊休資産の売却による債
務圧縮
・材料費の削減により、売上高総利益率を改善
・メインバンクによる既存
借入金の一部の資本的劣後
ローンへの転換(DDS)
・役員報酬と固定化した人件費の見直し
(目標)
1年で黒字体質への転換
2年で実質債務超過解消
6年で有利子負債の対CF
倍率を4倍以下
第1236号
小売業
資本金1,000万円
売上高18億6千万円
従業員53名
関係金融機関等の数8
石油類卸売小売業として昭
和42年に会社設立。バブル
期には店舗網の拡大を手が
け順調に推移したが、その
後、同業者の他店舗展開、
価格競争の激化に加え、
メーカー直営店の出店、需
要の低迷等悪条件が加わ
り、売上、利益率共に低下
する状況に陥った。また、
卸先の倒産、不渡りの発生
で多額の貸倒が生じ、同時
に資金繰りも悪化。この間
の不明瞭な経理処理も発覚
し厳しい経営状況に追い込
まれた。有利子負債残高は
多額で、また実質債務超過
の解消についても、現状の
ままでは約20年を要する。
・不採算事業である石油製品卸売から撤退、石油製品小 ・商工中金によるリファイ ・取引金融機関等(3機
売部門、自動車整備・中古車販売部門に注力し、競争力 ナンス費用の新規融資
関)によるDPO(ディス
強化
カウント・ペイ・オフ)に
・メインバンク、商工中金 よる債権放棄
・業者選定及び発注スペックの見直しによる仕入れコス を含む取引機関(6機関)に
ト削減
よる既存借入金のリスケ
・メインバンクを含む取引
ジュール
機関(3機関)及び取引先
・営業成績を反映したインセンティブ制度の導入及び人
による既存借入金の劣後債
員削減
権化(DDS)
・経営者責任の明確化のため、経営者は取締役を退任
・遊休不動産の売却
(目標)
3年で実質債務超過解消
5年で有利子負債の対CF
倍率約7倍
第1237号
型枠大工工事業
資本金1,000万円
売上高1億2,200万円
従業員8名
関係金融機関の数1
業容の拡大に伴い土地及び
新社屋を借入金に依存して
取得したため、借入過多の
状態になる。得意先は確保
されており、安定した受注
が見込めるものの、競争激
化の影響もあり、将来収益
面に課題。過剰債務の状
態。
・役員による株式の無償譲
渡
・待ちの営業から積極的な営業へシフトすることによ
り、営業を強化
・メインバンクによる新規
融資(協議会向け県制度融
資)
・予算と実績の対比で差異分析を行い、その課題を明確 化するとともに、その対策を講じる等フォローを実施
・工事効率の向上、スケジュール管理の徹底、経営努力
を上回る原価上昇分の価格への転嫁、外注に係る日当支
払いから出来高払いへの変更、品質ロスの低減等によ
り、収益性を改善
(目標)
1年で黒字体質への転換 ・役員報酬の低減等により、経費を削減
3年で有利子負債の対CF
倍率を7倍以下
- 17 -
再 生 計 画 策 定 完 了 案 件 の 概 要
企業概要
第1238号
産業廃棄物処理業
資本金300万円
売上高7,900万円
従業員8名
関係金融機関の数1
第1239号
配電盤・電力制御装置
製造業
資本金2,000万円
売上高23億8,000万円
従業員198名
関係金融機関等の数5
企業の状況
再生計画の目標
再生計画の概要
事業面での再生
財務面での再生
新規融資・リスケジュール
債務圧縮・その他
災害による稼働資産の損傷 ・「産業廃棄物部門」と「ごみ収集・運搬部門」につい ・メインバンクによる新規 ・経営者への未払金の一部
と顧客先からの料金の大幅 て、その収益性に係る事業分析を実施。その課題を明確 融資
を、金融機関からの借入が
な削減により、売上げが低 化するとともに、特に課題を抱える前者についてその対 完済されるまで返済しない
迷。直近3期連続で最終赤字 策を講じる等フォローを実施
旨の確約を取り付け
を計上したことで、損失が
累積し、債務超過の状況。 ・事業所廃棄物及び家屋解体工事の受注開拓により、売
改善目標の具体化等経営改 上げを改善
善計画の着実な実施が不可
欠。
・工事台帳ソフトを活用した解体工事別収支の明確化・
迅速処理、家屋解体作業日報等の作成及びその内容改善
(目標)
により、作業管理を改善
1年で黒字体質への転換
2年で実質債務超過解消 ・役員報酬の低減、人件費の見直し等により、経費を削
3年で有利子負債の対CF 減
倍率を2倍以下
電力量計の検定代行と電気
設備工事業で創業。冬季の
工事減少をカバーするた
め、配電盤設計製造を開
始。配電盤は現在子会社で
製造。さらに別子会社が新
製品開発を担当。配電盤設
計製造は仕事量確保を優先
した結果ほとんど収益が出
ず、赤字決算。新製品開発
は各種製品を試作するもさ
したる商品となっておら
ず、本体での借入金増加の
要因となっている。旧メイ
ン銀行の債権はRCCへ譲渡さ
れている。その結果ニュー
マネー調達に苦労している
状況。
・関係会社2社のうち、制御盤製造会社を当社と合併 ・商工中金を含む取引金融 ・RCCによる一部債務免
し、経営の効率化、経営資源を集中。もう一社は通常清 機関(3行庫)によるRCC 除(免除益のタックスプラ
算
債権の肩代わり新規融資
ンにH17年度税制利用)
(商工中金:企業再建支援
・合併後、一定のパート化シフトと同時に生産・工程管 貸出制度)
・中小公庫による既存借入
理を強化し、製造原価を低減
金の資本的劣後ローンへの
転換(DDS)
・従業員のモチベーションを高めるべく、職務権限・給
与体系の変更による評価制度を整備
・法人遊休資産の売却によ
る債務の圧縮
・従来の縦割り業務からくる情報偏在を避け、改革のた
めの意見具申をする体制を整備
・前社長による私財提供、
株式を無償減資
・組織全体を機能的に動かすべく、ブレーンとして経営
企画室を新設。
・新経営陣による出資
・電気工事・制御盤製造に次ぐ第3の事業として「情報
通信システム部」を設置育成する。
(目標)
・社長は経営責任をとり退任
2年で実質債務超過解消
2年で有利子負債の対CF
倍率10倍以下
第1240号
縫製加工業
資本金2,000万円
売上高9,000万円
従業員16名
関係金融機関の数1
スラックスの縫製加工を手 ・自動車シート地縫製の受注拡大による収益力の強化
がけていたが、中国等への
生産シフトにより、売上高 ・研修生一次受け入れ先との連携による安定的かつタイ
は年々減少し、赤字計上が ムリーな労働力確保
続いていたが、順次自動車
シートの縫製加工に業態転
換を図り、利益計上可能な
体質となりつつある。業績
が好調であるなか、DDS
等の導入により抜本的な改
善を望んでいる。
・メインバンクによる既存
借入金の資本的劣後ローン
への転換(DDS)
(目標)
2年で黒字体質へ転換
4年で実質債務超過解消
5年で有利子負債の対CF
倍率5倍以下
第1241号
水産物卸売業
資本金1,600万円
売上高19億1,000万円
従業員25名
関係金融機関等の数2
長い業歴を持つ老舗の鮮魚
卸売業者。安定した売上高
を維持してきているが、粗
利益率が低下基調にあり、
営業利益段階で赤字を計
上。過剰債務・実質債務超
過の状況。経営改善を進
め、収益率の改善を図ると
ともに、債務の圧縮等の財
務内容の改善が課題。
・部門別、部署別の売上げ、売上総利益等が掌握できる ・新たにメインバンクにな ・当該新規融資よりに機関
よう計数管理システムを導入
る金融機関による肩代わり 投資家債務を一括返済し、
資金及び運転資金の新規融 当該投資家は残債務を免除
・商品群グループ別に上位の得意先リストや売上総利益 資並びに既存借入金の一本
への貢献度表等を作成し、それに基づいた業態別の効果 化(資金繰り円滑化借換保 ・役員による借入金債務の
的・効率的なマーケティング策や業務指針の作成を検討 証制度)
免除
・経費を客観的に分析し、変動費の効率性や固定費の削
減について検討
・売上総利益率形成業務の流れを明確化。業務ごとの改
(目標)
善策の検討・具体化
1年で黒字体質への転換
1年で実質債務超過解消 ・経営者は退任
5年で有利子負債の対CF
倍率を5倍以下
第1242号
民生用機械器具製造業
資本金300万円
売上高5,100万円
従業員7名
関係金融機関の数2
企業資産に比して多額の回
収不能債権が内在してお
り、実態では多額の債務超
過。金融取引振りは平調で
あるが、実情は当該回収不
能債権に係る経費等の影響
を皮切りに手許資金不足が
続き、資金繰り多忙。資金
繰りの安定及び今後の新規
受注に対応する先行資金手
当の具現化を希望してい
る。
・製造現場における生産工程の見直しと5Sの徹底
・メインバンク、国民公庫
による新規融資(メインバ
・受注量、採算面及び製品納期を考慮した部分外注利用 ンク:保証協会保証付融
とその管理強化
資、国民公庫:企業再建資
金)
・経営状況の客観的観察・指導を受けるべく、金融機関
以外に商工会経営指導員にも協力を仰ぎ、月次毎の資金 ・メインバンクによる既存
管理を強化
借入金のリスケジュール
(資金繰り円滑化借換保証
制度)
(目標)
1年で黒字体質へ転換
6年で実質債務超過解消
5年で有利子負債の対CF
倍率4倍以下
- 18 -
・遊休資産の売却による債
務圧縮
再 生 計 画 策 定 完 了 案 件 の 概 要
企業概要
第1243号
小売業
資本金1億8千万円
売上高49億円
従業員48名
関係金融機関の数 2
再生計画の概要
企業の状況
再生計画の目標
昭和49年に設立され、平成
5年より衣料・輸入雑貨販
売部門と、酒類販売部門に
区分して事業を展開してい
る。年商50億円の売上を計
上しているが、高コスト体
質で収益力は脆弱である。
また、売上の9割以上を占め
る酒類販売部門が、平成15
年の酒類販売規制緩和に伴
う量販店や大手スーパーの参入
による競争激化で粗利が減
少、更に衣料・雑貨部門の
不振で一層収益力の悪化を
招き、現在資金繰り逼迫状
態にある。
事業面での再生
・採算性重視の店舗戦略を展開し、向こう2年間で存
続・撤退のチェック実施
財務面での再生
新規融資・リスケジュール
債務圧縮・その他
・メインバンクによる新規 ・役員借入金の劣後化
融資(資金繰円滑化借換保
証)
・従業員の接客能力の向上、店長教育による基本的な売
り場構築技術の修得
・メインバンク及び政府系
金融機関による既存借入金
・役員報酬のカット、人員数・配置の適正化等による人 のリスケジュール
件費の削減等販管費の削減
・仕入部門の強化、オリジナル商品の販売強化、店舗管
理の徹底による収益力の向上
(目標)
3年で実質債務超過解消
5年で有利子負債の対CF
倍率9倍以下
第1244号
旅館
資本金300万円
売上高1億1,500万円
従業員12名
関係金融機関の数3
当該地域で抜群の知名度を
誇る。大型結婚式場の増設
に伴う借入過多に加え、長
期景気低迷による宴会需要
の減少や団体客の減少から
売上げが暫減し、債務超過
の状況。経営改善に努める
も、設備の老朽化、不測の
災害、新規参入等による競
争激化から客離れに歯止め
がかからず、業況はさらに
悪化。
(目標)
2年で黒字体質への転換
3年で有利子負債の対CF
倍率を10倍以下
第1245号
スーパー
資本金2,000万円
売上高59億2,000万円
従業員325名
関係金融機関等の数5
老舗スーパーとして順調に
売上げを伸ばしてきたが、
異業種参入の失敗や出店の
失敗による投資ロス、郊外
型大型店舗の出店やコンビ
ニエンスストアの台頭等に
よる競争激化、旧態依然と
した経営手法や管理手法に
よる環境変化への対応の遅
れにより、収支が悪化。実
質債務超過の状況。
(目標)
1年で黒字体質への転換
5年で実質債務超過解消
4年で有利子負債の対CF
倍率を10倍以下
・会社分割により、全事業を中小企業再生ファンドが出 ・取引金融機関(1行)によ ・中小企業再生ファンドが
資する新会社に引き継き、譲渡後の旧会社を清算
る新会社への新規融資(協 中小公庫、国民公庫を含む
議会向け県制度融資)
取引金融機関(3行庫)から債
・インターネット予約を含めた営業活動の強化、設備の
権を買い取った上で一部債
補修、婚礼部門におけるウエディングプランナーとの連 ・取引金融機関(1行)及び 務免除
携強化等により、売上げを確保
中小企業再生ファンドによ
る新会社が承継した既存借 ・役員による借入金債務の
・仕入先を見直すことによって、材料費を削減するとと 入金のリスケジュール
免除
もに、質を向上
・経営者一族が保有する株
・人件費をはじめとする経費を削減
式を中小企業再生ファンド
へ譲渡
・代表取締役社長は取締役を退任し、支配人として会社
再生に尽力するほか、外部人材(中小企業再生ファン
ド)を登用
・同業他社(スポンサー)へ事業譲渡し、譲渡後の旧会 ・メインバンク及び商工中 ・経営者による私財提供及
金による新会社への新規融 び借入金債務の免除
社を特別清算。経営者は退任
資(商工中金:事業再生支
・特別清算の過程におい
・立地や競争条件を加味し、各店舗の戦略(顧客ター 援資金)
て、メインバンク等関係機
ゲット、商品構成)を明確化し、各地域の顧客ニーズに
関(5機関)による実質債
対応
務免除
・商品管理、在庫管理、レイアウト、陳列、社員教育等
に係る手法、手続き等につき、スポンサーが採用してい
るものを導入
・惣菜、生鮮品部門の強化を図るとともに、バイヤーを
各店舗に配置し、ロスのない商品管理、ムダのない在庫
管理を実施
・中心市街地にある店舗を「ミニスーパー」としての特
徴をより強化することにより、中心市街地を活性化
・リース物件の買取によるリース料負担の減少
第1246号
肥料卸売業
資本金2,000万円
売上高9億8,500万円
従業員33名
関係金融機関の数7
従来より信用は高く、肥料
農薬卸を堅実に営んで来た
が、農産業に囚われずに経
営の多角化を進め、ファミ
リーレストラン、書店と、
何れも別子会社として数店
のチェーン展開を積極的に
展開したが、投資の回収が
難しく、本体企業まで弱体
化するに至っている。本体
は表面上債務超過ではない
が、子会社2社とも債務超
過。本体企業の劣化を防止
し、さらに利益体質の健全
企業への再生を図る。
・ファミリーレストラン、書店を賃貸し、貸付金を回収 ・メインバンク、国民公
庫、商工中金、中小公庫を
・部門別の売上推移を把握し、弱い部門の原因分析を徹 含む取引金融機関(7行
底、外部要因を含めた対策の強化
庫)による既存借入金のリ
スケジュール
・顧客リストの作成のため会員名簿の作成
・法人遊休資産の売却によ
る債務の圧縮
・経営者は会社に対する債
務を免除
・パート、退職高齢者の再雇用などによる人件費の圧縮
・役員の一部は退任
(目標)
1年で黒字体質へ転換
8年で実質債務超過解消
第1247号
インテリア家具製造販
売
資本金1,600万円
売上高9億6,000万円
従業員60名
生活文化の変化とともに、
主力家具の国内需要は縮
小。加えて、安価な海外輸
入製品との競合から価格低
下圧力が強まり、利益率は
悪化傾向。高付加価値製品
への絞り込み、新分野への
進出により、活路も探って
いるものの、過剰債務で資
金繰りが厳しい状況。
・将来収益性の見込まれる住宅資材等部門を強化。これ までの主力である家具部門と併せて、二本軸体制を早期
に構築
・家具部門における高付加価値商品へのシフト、工場統
合による在庫の圧縮等による生産性の向上
・現場統括責任者として、住宅資材等部門の部長(非同
族)を役員登用
(目標)
2年で黒字体質への転換
資金繰りの安定化
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・遊休資産の売却による債
務圧縮
再 生 計 画 策 定 完 了 案 件 の 概 要
企業概要
第1248号
清酒製造業
資本金2,000万円
売上高1億1,800万円
従業員11名
関係金融機関等の数4
企業の状況
再生計画の目標
再生計画の概要
事業面での再生
財務面での再生
新規融資・リスケジュール
債務圧縮・その他
主力商品は知名度が高い。 ・首都圏、大阪圏、名古屋圏への営業拡大、量販店等の ・取引金融機関(1行)によ ・社長自宅及び会社資産の
日本酒離れが急速に進んで 大口業務先への販売ルートの開拓、既存取引先との深 る新規融資
売却による債務圧縮
いる中、出荷額は年々減少 耕、果実を原料とするリキュール・地酒等の新商品の開
しており、この売上減少に 拓、顧客需要動向の的確な把握等により、売上高を増加 ・メインバンク、国民公庫 ・役員借入金の株式化(D
歯止めがかからない状況。
を含む取引金融機関(3行 ES)
不測の事態(災害)も加わ ・役員報酬の削減等により、経費を削減
庫)等による既存借入金の
り、直近決算で営業赤字を
リスケジュール
計上。過剰債務、債務超過
の状態にあり、早急な財務
体質の改善が課題。
(目標)
1年で黒字体質への転換
1年で実質債務超過解消
資金繰りの安定化
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