M81720FP - 三菱電機

三菱半導体〈HVIC〉
M81720FP
高耐圧ハーフブリッジドライバー
概 要
M 8 1 7 2 0 F P は、6 0 0 V 耐圧でハーフブリッジ接続のI G B T /
MOSFET駆動用として設計された半導体集積回路です。
ピン接続図(上面図)
特 長
¡耐圧 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 600V
¡出力電流 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ +120mA/–250mA(min)
¡ハーフブリッジ駆動
¡8ピンSOPパッケージ
用 途
IGBT/MOSFET駆動
1. VCC
8. VB
2. HIN
7. HO
3. LIN
6. VS
4. GND
5. LO
外形 8 P 2 S
ブロック図
VREG
HIN
2
FILTER
VREG/VCC
LEVEL
SHIFT
HV LEVEL
SHIFT
3
FILTER
VREG/VCC
LEVEL
SHIFT
VB
7
HO
6
VS
1
VCC
5
LO
4
GND
RQ
INTER
LOCK
R
S
PULSE
GEN
UV DETECT
FILTER
LIN
8
UV DETECT
FILTER
DELAY
2009年 8月
三菱半導体〈HVIC〉
M81720FP
高耐圧ハーフブリッジドライバー
絶対最大定格(指定しない場合は、周囲温度 Ta = 25℃)
記 号
VB
項 目
ハイサイド・フローティング電源絶対電圧
条 件
VS
ハイサイド・フローティング電源オフセット電圧
VBS
ハイサイド・フローティング電源電圧
VHO
ハイサイド出力電圧
VCC
ローサイド固定電源電圧
VLO
ローサイド出力電圧
VIN
ロジック入力電圧
HIN, LIN 端子
Pd
許容損失
Kq
熱低減率
Rth(j-c)
ジャンクション−ケース間熱抵抗
Tj
VBS = VB–VS
定 格 値
–0.5 ~ 624
単位
V
–5 ~ 600
V
–0.5 ~ 24
V
VS–0.5 ~ VB+0.5
V
–0.5 ~ 24
V
–0.5 ~ VCC+0.5
V
–0.5 ~ VCC+0.5
V
Ta = 25°C, 基板実装時
0.6
W
Ta > 25°C, 基板実装時
6.0
mW/°C
50
°C/W
接合部温度
–20 ~ 125
°C
Topr
動作周囲温度
–20 ~ 100
°C
Tstg
保存温度
–40 ~ 125
°C
推奨動作条件
記 号
項 目
定 格 値
条 件
単位
最 小
標 準
最 大
VS+10
—
VS+20
V
0
—
500
V
10
—
20
V
VB
ハイサイド・フローティング電源絶対電圧
VS
ハイサイド・フローティング電源オフセット電圧
VBS
ハイサイド・フローティング電源電圧
VHO
ハイサイド出力電圧
VS
—
VB
V
VCC
ローサイド固定電源電圧
10
—
20
V
VLO
ローサイド出力電圧
0
—
VCC
V
VIN
ロジック入力電圧
0
—
7
V
VBS = VB–VS
HIN, LIN 端子
*適正な動作をさせるには推奨条件内での使用が重要です。
熱低減曲線(最大定格)
0.7
許容損失 Pd (W)
0.6
0.5
0.4
0.3
0.2
0.1
0
0
25
50
75
100
125
150
周囲温度 Ta (°C)
2009年 8月
2
三菱半導体〈HVIC〉
M81720FP
高耐圧ハーフブリッジドライバー
電気的特性(指定のない場合は、Ta = 25℃, VCC = VBS ( = VB−VS) = 15V)
記 号
項 目
条 件
定 格 値
最 小
標 準*
最 大
単位
IFS
フローティング電源漏れ電流
VB = VS = 600V
—
—
1.0
µA
IBS
VBS電源スタンバイ電流
HIN = LIN = 0V
—
0.2
0.5
mA
ICC
VCC電源スタンバイ電流
HIN = LIN = 0V
0.2
0.6
1.0
mA
VOH
Hレベル出力電圧
IO = –20mA, LO, HO 端子
13.6
14.2
—
V
VOL
Lレベル出力電圧
IO = 20mA, LO, HO 端子
—
0.3
0.6
V
VIH
Hレベル入力しきい値電圧
HIN, LIN 端子
2.7
—
—
V
VIL
Lレベル入力しきい値電圧
HIN, LIN 端子
—
—
0.8
V
IIH
Hレベル入力バイアス電流
VIN = 5V
—
5
20
µA
IIL
Lレベル入力バイアス電流
VIN = 0V
—
—
2
µA
VBSuvr
VBS電源UVリセット電圧
8.0
8.9
9.8
V
VBSuvt
VBS電源UVトリップ電圧
7.4
8.2
9.0
V
VBSuvh
VBS電源UVヒステリシス電圧
0.5
0.7
—
V
tVBSuv
VBS電源UVフィルター時間
—
7.5
—
µs
VCCuvr
VCC電源UVリセット電圧
8.0
8.9
9.8
V
VCCuvt
VCC電源UVトリップ電圧
7.4
8.2
9.0
V
VCCuvh
VCC電源UVヒステリシス電圧
0.5
0.7
—
V
tVCCuv
VCC電源UVフィルター時間
—
7.5
—
µs
IOH
出力Hレベル負荷短絡電流
VO = 0V, VIN= 5V, PW < 10µs
120
200
—
mA
IOL
出力Lレベル負荷短絡電流
VO = 15V, VIN = 0V, PW < 10µs
250
350
—
mA
ROH
出力Hレベルオン抵抗
IO = –20mA, ROH = (VCC–VO)/IO
—
40
70
Ω
ROL
出力Lレベルオン抵抗
IO = 20mA, ROL = VO/IO
—
15
30
Ω
tdLH(HO)
ハイサイドターンオン入出力伝達遅延時間
HO-VS 間 CL = 1000pF
—
450
650
ns
tdHL(HO)
ハイサイドターンオフ入出力伝達遅延時間
HO-VS 間 CL = 1000pF
—
450
650
ns
trH
ハイサイド立ち上がり時間
HO-VS 間 CL = 1000pF
—
130
220
ns
tfH
ハイサイド立ち下がり時間
HO-VS 間 CL = 1000pF
—
50
80
ns
tdLH(LO)
ローサイドターンオン入出力伝達遅延時間
LO-GND 間 CL = 1000pF
—
450
650
ns
tdHL(LO)
ローサイドターンオフ入出力伝達遅延時間
LO-GND 間 CL = 1000pF
—
450
650
ns
trL
ローサイド立ち上がり時間
LO-GND 間 CL = 1000pF
—
130
220
ns
tfL
ローサイド立ち下がり時間
LO-GND 間 CL = 1000pF
—
50
80
ns
∆tdLH
ターンオン入出力伝達遅延時間マッチング
|tdLH(HO)–tdLH(LO)|
—
0
30
ns
∆tdHL
ターンオフ入出力伝達遅延時間マッチング
|tdHL(HO)–tdHL(LO)|
—
0
30
ns
凸パルス
150
250
350
ns
凹パルス
250
350
450
ns
凸パルス
150
250
350
ns
凹パルス
250
350
450
ns
Pw(OUT)–Pw(IN)
–40
0
100
ns
Tinon
Tinoff
∆PWIO
オン入力フィルター時間
オフ入力フィルター時間
入出力パルス幅差
*:標準値であり、これを保証するものではありません。
2009年 8月
3
三菱半導体〈HVIC〉
M81720FP
高耐圧ハーフブリッジドライバー
入出力タイミング 入力パルス周波数200kHz(duty50%)以下
IN
50%
50%
tr
tdLH
tdHL
90%
OUT
tf
90%
10%
10%
機能表
HIN
LIN
VBS UV
VCC UV
HO
LO
H→L
L
H
H
L
L
LO, HO 出力 LOW
H→L
H
H
H
L
H
LO 出力 HIGH
L→H
L
H
H
H
L
HO 出力 HIGH
L→H
H
H
H
L
L
LO, HO 出力 LOW
X
L
L
H
L
L
VBS UV 遮断 HO 出力 LOW
X
H
L
H
L
H
VBS UV 遮断 LO 出力 HIGH
H→L
X
H
L
L
L
VCC UV 遮断 LO 出力 LOW
L→H
X
H
L
L
L
VCC UV 遮断 HO, LO 出力 LOW
備 考
注1.VBS UV, VCC UVの“L”状態は、UV遮断となる電圧を表します。
2.HIN、LIN入力同時"H"時、HO,LO出力ともにLowとなります。
3.X(HIN):L→H or H→L。X(LIN):H or L。
4.出力HOは入力信号HINのハイ/ロー変化に応じて、オン/オフが変わります。(エッジトリガー方式)
HIN
HO
2009年 8月
4
三菱半導体〈HVIC〉
M81720FP
高耐圧ハーフブリッジドライバー
動作シーケンス
1. 入出力動作
HIGH ACTIVE 但し、HIN、LIN同時“H”入力時はLO、HO出力ともにLOWとなります。
HIN
LIN
HO
LO
2. 電源電圧低下保護動作
VCC電源電圧がUVトリップ電圧(VCCuvt)より低下した状態が継続すると、UVフィルター時間経過後にLO出力を“L”と
します。VCC電源電圧がUVリセット電圧より高くなった時点で出力動作を復帰します。
VCCuvh
VCC
VCCuvr
VCCuvt
tVCCuv
LO
LIN
VCC電源電圧がUVトリップ電圧(VCCuvt)より低下した状態が継続すると、UVフィルター時間経過後にHO出力を“L”と
します。VCC電源電圧がUVリセット電圧より高くなった時点で出力動作を復帰します。(LIN入力:“L”時)
VBS(H)
LIN(L)
VCCuvh
VCC
VCCuvr
VCCuvt
tVCCuv
HO
HIN
2009年 8月
5
三菱半導体〈HVIC〉
M81720FP
高耐圧ハーフブリッジドライバー
VBS電源電圧がUVトリップ電圧(VBSuvt)より低下した状態が継続すると、UVフィルター時間経過後に出力を“L”としま
す。VBS電源電圧がUVリセット電圧より高くなると、その次の入力信号より出力動作を開始します。
VBSuvh
VBS
VBSuvr
VBSuvt
tVBSuv
HO
HIN
3. 電源立上げ順序
V CC 、V BS 電源の順序で立ち上げ、V BS 、V CC 電源の順序で立ち下げることを推奨します。尚、V CC 、V BS 電源の立ち上げ時
には緩やかな傾きで立ち上げてください。急激な立ち上げですと出力がHIGHで立ち上がることがあります。
この立ち上げ、立ち下げの順序は推奨であり、これ以外の順序だと必ずしも問題があるわけではございません。
4. HIN/LINの入力デッドタイムについて
入力フィルタ回路の影響で出力パルス幅が入力パルス幅より大きくなる可能性があるため、H I N とL I N の入力のデッドタ
イムは、300ns以上取って下さい。尚、300ns以上取らない場合は、出力HOとLOが共に‘H’状態(短絡モード) となる
可能性がありますので、十分ご配慮願います。
2009年 8月
6
三菱半導体〈HVIC〉
M81720FP
高耐圧ハーフブリッジドライバー
注意事項
本製品は低電圧部と高電圧部の端子が隣接しております。(5番:LO端子、6番:VS端子)そのためにピン間絶縁空間距
離が充分取れない場合があります。本ICを御使用の際は端子間をコーティングするなどの対応をお願いします。
外形図
e
8
b2
E
Recommended Mount Pad
1
Symbol
F
4
A
D
G
b
x
M
A1
A2
e
y
L
L1
HE
e1
I2
5
c
z
Z1
Detail G
Detail F
A
A1
A2
b
c
D
E
e
HE
L
L1
z
Z1
x
y
b2
e1
I2
Dimension in Millimeters
Min
Nom
Max
–
–
1.9
0.05
–
–
–
1.5
–
0.35
0.4
0.5
0.13
0.15
0.2
4.8
5.0
5.2
4.2
4.4
4.6
–
1.27
–
5.9
6.2
6.5
0.2
0.4
0.6
–
0.9
–
–
0.595
–
–
–
0.745
–
–
0.25
–
–
0.1
0°
–
10°
–
0.76
–
–
5.72
–
1.27
–
–
2009年 8月
7
安全設計に関するお願い
・弊社は品質、信頼性の向上に努めておりますが、半導体製品は故障が発生したり、誤
動作する場合があります。弊社の半導体製品の故障又は誤動作によって結果として、
人身事故、火災事故、社会的損害などを生じさせないような安全性を考慮した冗長設
計、延焼対策設計、誤動作防止設計などの安全設計に十分ご留意ください。
本資料ご利用に際しての留意事項
・本資料は、お客様が用途に応じた適切な三菱半導体製品をご購入いただくための参考
資料であり、本資料中に記載の技術情報について三菱電機が所有する知的財産権その
他の権利の実施、使用を許諾するものではありません。
・本資料に記載の製品データ、図、表、プログラム、アルゴリズムその他応用回路例の
使用に起因する損害、第三者所有の権利に対する侵害に関し、三菱電機は責任を負い
ません。
・本資料に記載の製品データ、図、表、プログラム、アルゴリズムその他全ての情報は
本資料発行時点のものであり、三菱電機は、予告なしに、本資料に記載した製品また
は仕様を変更することがあります。三菱半導体製品のご購入に当たりましては、事前
に三菱電機または特約店へ最新の情報をご確認頂きますとともに、三菱電機半導体情
報ホームページ(www.MitsubishiElectric.co.jp/semiconductors)などを通じて公開さ
れる情報に常にご注意ください。
・本資料に記載した情報は、正確を期すため、慎重に制作したものですが万一本資料の
記述誤りに起因する損害がお客様に生じた場合には、三菱電機はその責任を負いませ
ん。
・本資料に記載の製品データ、図、表に示す技術的な内容、プログラム及びアルゴリズ
ムを流用する場合は、技術内容、プログラム、アルゴリズム単位で評価するだけでな
く、システム全体で十分に評価し、お客様の責任において適用可否を判断してくださ
い。三菱電機は、適用可否に対する責任は負いません。
・本資料に記載された製品は、人命にかかわるような状況の下で使用される機器あるい
はシステムに用いられることを目的として設計、製造されたものではありません。本
資料に記載の製品を運輸、移動体用、医療用、航空宇宙用、原子力制御用、海底中継
用機器あるいはシステムなど、特殊用途へのご利用をご検討の際には、三菱電機また
は特約店へご照会ください。
・本資料の転載、複製については、文書による三菱電機の事前の承諾が必要です。
・本資料に関し詳細についてのお問い合わせ、その他お気付きの点がございましたら三
菱電機または特約店までご照会ください。