NECリース通信 第37期 事業報告書 2006年4月1日∼2007年3月31日 特 集 リース事業環境とNECリース NECリース株式会社 株主の皆様へ 企 業 理 念 激動の幕開けとなった NECリースはお客様の発展に貢献すべく 中期計画初年度 リースを中心とした質の高い各種サービスを 2006年度は中期経営計画の初年度という大切な年で ありましたが、残念ながら、リースビジネスに様々な逆風 提供することにより豊かな循環型社会の が吹いた一年となりました。 まず、景気拡大の継続による低金利是正が加速化し、増 加コストの顧客転嫁にタイムラグを生じたことから収益 実現に向けて前進します が圧迫されました。加えて、採算確保に努める一方で取扱 高が減少するという悪循環も起きました。また、数年来議 論されてきたリース会計制度の変更は、大企業に対するオ フバランス効果を失わせる方向で決着しました。そのよ うな流れを受けた銀行系、商社系リースの大同合併、メガ NECリースは、従業員全員が企業理念に基づく それぞれのミッション、バリュー、ビジョンを明確に捉え、 リースの誕生は、更なる競争激化を予感させるものとなっ ております。 中期計画の初年度実績は、当初の目論見を大きく下回る 遺憾な結果となりました。株式市場をミスリードしないた お客様の信頼に足るベストパートナーを目指しております。 めにも、中期計画の目標値につきましては一旦撤回させて いただき、業績回復の諸施策を早急に見直した上で、改め て報告させていただきたいと思っております。 財務諸表 2 株主の皆様へ 4 特集:リース事業環境とNECリース 13 株主アンケート結果のご報告 7 NECリースQ&A/HEAD LINE 14 Information 8 営業の概況 9 当社の成長につながる 着実な成果が表れています しかし一方で、中期計画の施策部分は着実に成果が表れ 1 PCの導入、運用・保守、廃棄までをサポートするサービス で、IT資産管理機能を付加したPCレンタル事業として、今 後の成長に期待しております。また、医療機関向けの診療 報酬債権流動化サービスを開始し、初年度で100億円超の 取扱となった他、生命保険販売の取扱を開始する等、これま でに手がけていなかったビジネスモデルを次々と立ち上げ ました。メーカー系リース会社らしいベンダー提携プログ ラムの展開としては、防災・環境分野で注目を集めている 水処理装置全般の製造・販売を営む(株)ウェルシィ様と提 携し、相応の成約実績を計上することができました。 ており、2007年度以降の成長につながる手応えを感じて また、これまで成長分野として注力してきました、非ICT* おります。2006年度は、NECグループとの新しいシナジー 製品リースの取扱は競争激化のため前年並みの実績に止ま による高付加価値サービスの展開を目指し「PC-PIT」サー りましたが、小口リース事業では前年比11%増と依然2桁 ビスをリリースしました。NECグループ各社と連携した、 成長を続けております。 2 特 集 株主の皆様へ リース事業環境とNECリース 当今、日本経済もようやく明るさを取り戻すとともに、日銀の金融政策は、避難処置的な超低金利を是正する姿勢へと変 わってきました。このようなマクロ経済の動きに加え、リース会計・税制の変更、リース業界再編等、当社を取り巻く外部 環境は大きく変わりつつあります。本特集では、このような外部環境の変化が当社に与える影響と、それに対する取り組 みをご紹介します。 2007年度は「正念場」の年 1 化を進めており、NECのサプライチェーンの中でメーカー 系リース会社らしいファイナンス事業の展開に貢献するも 2007年度は前年度に緒に就いた諸施策が芽を出す時期 のと思われます。 であると考えております。事業環境が激変する中で、今後の 今後の当社に大きく影響を与える転換点として、これら 当社の課題は、①メーカー系リース会社としての具体的な 2006年度の取り組みを着実に育てていく所存であります。 景気や金利の 変動に対応して 景気の影響を受けにくいサービスの 提供とリスクを最小限に抑える財務 戦略を推進しています 差別化商品・サービスの実現、②NECグループとの高付加 景気の動向 当社への影響 景気拡大期の企業は、増大する需要に対処するため設 備投資を積極的に行います。景気下降局面に入りますと、 設備稼働率減少とコスト削減のため、企業は設備投資を 抑制する傾向が強まります。 リースは、設備投資の資金調達手段の一つであり、国 内設備投資額の約9%の資金調達がリースにより賄われ ます。従って、リース需要は国内設備投資の増減、景気動 向に連動し、特に建設機械、工作機械等にその傾向は顕 著に表れます。 当社も基本的に景気動向によって業績は変動しますが、過去 の推移を見ますと他のリース会社に比べてその影響はさして大 きいものではありません。それは、当社が扱うリース機器の多く がICT関連機器であるためと考えられます。これまで、ICT関連 機器に対する投資は企業の成長に欠かせないものとして、景気 にあまり関係なく行われる傾向がありました。また、機器の陳腐 化が激しいことも、景気とは関係なく更新需要を生み出す要因 となっております。更に、当社の主要顧客である官公庁の投資が、 必ずしも景気と連動しないことも要因の一つとなっています。 価値ビジネスモデルの実現、③事業ポートフォリオ拡大に よるICT機器のファイナンスリースへの依存度低下、にある 引き続き積極的な利益還元を検討します と再認識しております。前年度は既存事業部分が大きく落 ち込む結果となりましたが、新しい取り組みは前述の通り 着実に成果を上げており、中期計画につきましては方向性 を変更するのではなくスピード感を持って実行していくこ とが肝要であると考えております。 ①②に関しては、NECグループの戦略展開を積極的に サポートすべく組織変更を行い、ICTと金融の統合ソリュー ション面での協同を進めましたが、徐々にその効果も見え 始めております。また、営業現場での業務プロセスや営業管 理面にベストプラクティスを導入すべく「SMART」プロ ジェクトの全国展開を進めております。営業システムの更 新とあわせ当社の営業力全般の強化につながるものと期待 しております。 また、③の事業ポートフォリオ拡大として注力しているフ 最後になりましたが、当社では株主の皆様に中長期的に 株式を保有していただくために、積極的な利益還元に努め ております。2007年3月期につきましては1株あたり年間 配当44円(配当性向23.3%)を実施し、当面の目標であっ た配当性向20%に到達しましたが、この数値はあくまでも 最低水準として考えており、業績に応じて更なる利益還元 を検討してまいります。また株主優待制度に関しましても、 1年以上保有された株主様を優遇する等の制度改善を進め 株主の皆様には引き続きご支援賜りますよう、よろしく お願い申し上げます。 ICT:Information and Communication Technologyの頭文字をとったもの で、情報通信技術の意 アセット・ベースド・レンディングの詳細につきましてはP.7をご覧ください。 * ** ァイナンス事業では、2006年度より高度な専門知識を要 する大型・仕組み案件の組成・参画を始めております他、 今後の法整備を視野に入れたアセット・ベースド・レンディ ング **に取り組むべく、外部より人材を採用する等体制強 金利の変動 ております。 代表取締役社長 金利は景気と密接な関係があります。景気拡大期は、購入意欲 が高まるため資金需要が増し、金利は上昇する傾向があります。景 気が悪くなると逆に金利は低下します。この関係を金融政策に利 用し、中央銀行は金利を変動させることで景気を調整します。 リース会社は、リースに供する設備機器購入のための資金を主 に金融機関(銀行からの借入等)および市場(社債等)から調達し ます。その資金調達コストと手数料、リース会社の利益等でリース 料が構成されます。即ち、リース料は資金調達に関わる金利を反映 して設定されるため、原則的に金利の変動はリース会社の損益に 影響を与えません。しかし、金利が急激に上昇した場合は、金利上 昇による資金調達コストの増加をリース料に反映することが遅れ、 リース会社の利益は圧迫されてしまいます。 当社への影響・取り組み メーカー系リース会社である当社は、サプライヤーと の緊密な関係上にビジネスを展開しています。サプライヤ ーを経由する商談が多いため営業効率が高い反面、金利の 変動をお客様のリース料に直接反映しにくい傾向がありま す。従って、金利上昇期には利益が減少し、下降期には増 加するため、長期的に見ると金利変動の影響は吸収されま すが、単年度では大きな影響を受けます。 金利上昇期の単年度インパクトを低減するため、財務戦 略として当社は、ALM*やVaR**を用いたリスクの極小化 管理により、安定的かつ低廉な資金調達による資金調達面 からの利益貢献を目標としています。 ALM(Asset Liability Management):金利変動や為替相場変動等の市場のリスク・流動性リスク管理のための資産負債総合管理 VaR(Value at Risk):ある期間において発生しうる潜在的最大金利コスト * 3 ** 4 特 集 リース事業環境とNECリース 2 諸制度の変更に 対応して リース会計基準の見直し 現行のリース取引の会計処理は、 減価償却制度の見直し リース業界への影響 業界の再編に 対応して リース業界における再編 当社への影響・取り組み 2007年度税制改正で減価償却制度 これらの制度見直しがリース業界 当社のお客様の4割は、会計制度 リース業界では、1990年代 リース会社にとって再編による規模 拡大は、顧客基盤拡大や巨大化するシ リ ースで調達した設備機器を「売買処 の見直しが行われました。設備機器等 にとってマイナス要因となる可能性 および税制変更の影響を受けない 末より主に銀行系リース会社が の減価償却資産について、法定耐用年 はありますが、リースが売買取引に対 官公庁・地方自治体のお客様で ことを原則としつつも、一定の注記を 数が経過した時点では償却できない資 中小リース会社を取得する形で して特に不利になる制度変更では 条件として資産計上しなくてよいとす 産取得価額の10%の「残存価額」や、 す(業界平均約5%)ので、同業他 業界再編が進行し、リース事業 ありません。新リース会計制度には る「賃貸借処理(オフバランス処理)」が 法定耐用年数を超えて継続使用した場 社と比べ比較的影響は軽微と言 協会の資料によれば、1998年 例外として認められており、ほとんど 合も取得価額の95%までしか償却で の企業が例外処理を採用しています。 きない「償却可能限度額」が廃止され リ ースを資金調達手段としている SMBに配慮された例外措置や特例も 備えられています。リースには、本来 えます。 更なる対策として、当社は例外 措置の対象となりうるSMB向けの 2007年3月、企業会計基準委員会 ました。これに伴い償却方法が見直さ は、この例外を廃止し、 「売買処理に準 れ、 「250%定率法」により従来より じた処理(オンバランス処理)」へ一本 も早期償却が可能となる等、設備機器 化することを決定し、2008年4月1日 導入から償却完了までの各事業年度 の環境関連法制対応等様々なメリッ 以降開始する事業年度より適用される ごとの損金算入額が増加し、減税効果 トがあります。また、多額の初期費用 ことになりました。 が前倒しで生じます。結果的に企業の が不要であるというメリットや、設 市場の成長が期待されており、 これにより会計上のオフバランスメ キャッシュフローを増加させる要因と 備の法定耐用年数と実際の使用期間 NECグループの戦略と連動して市 リットや簡便なリース料費用処理メ なり、設備投資が増加する等の効果が には大きな隔たりがあることが多い リットが無くなることを理由にリース 期待されています。 これにより、100%の損金計上や早 なお、少額や短期リースについては 期償却が可能であるといったリースの 適用が除外される等の例外措置がある 優位性が低下し、購入により設備調達 他、中堅中小企業(SMB)には過度の負 を行う企業が増加することも考えられ 担にならないよう検討が行われること ます。 になっています。 NECグループとの協創 を進めメーカー系リー ス会社として差別化し た戦略を推進します 当社への影響・取り組み 理」により貸借対照表に資産計上する 利用が手控えられる懸念があります。 5 3 中堅中小企業向けのリース拡大や リース以外の幅広いビジネスを展開 していきます の利用理由である資金調達多様化の 他、事務省力化やリース満了後の製品 リース拡大を、中期計画の目標と して掲げております。当社の主取 扱製品であるICT関連機器はSMB ステム費用の軽減、商品サービスの多 様化等様々なメリットがあります。し かし、メーカー系リース会社は、特定 ベンダー(メーカーや同グループ会社) に370社あった協会登録会社 との緊密な関係の上にビジネスを展開 は2006年には279社まで減 しているため、銀行系リース会社等と 少しました。最近は、銀行再編 ビジネスモデルが異なります。また、 に伴って大手リース会社同士の 合併が行われ、巨大リース会社 資金調達面においても、当社は大規模 化したリース会社とほぼ同水準となっ ています。 による市場の寡占化が進みつつ こうした中、当社ではNECやNEC あります。三井住友銀リースと グループとの協創によるトータルICT 場開拓に努めてまいります。また、 住商リースの統合発表、ダイヤモ フィナンシャル・ソリューションを目 ため、リースを利用することで実際の リース事業のみならず、幅広いファ ンドリースとUFJセントラルリ 指し、他社と差別化した事業戦略を推 使用期間に沿った費用の期間配分も イナンス事業、フィービジネスも ースの合併による三菱UFJリー 可能という利点もあります。 視野に入れてビジネス展開するこ スの誕生により、売上高1兆円 とにより、制度変更の影響を最小 を超えるリース会社が誕生し、 が融合した新サービス(PC-PIT)、小 限に止めてまいります。 今後も更なる戦略的な合併・再 口リース事業強化等が足元の取り組み 編が進むと思われます。 例です。 進しています。クロスセリング強化に 向けたサービス拡充、NECグループ各 社の製品・サービスと当社のノウハウ 6 NECリースQ&A HEAD LINE 2006年4月∼2007年3月までのニュースリリース 営業の概況 当社とリースをよりご理解いただくために 2006 Q A ファイナンス事業強化・拡大にあたり ABLへの取り組みを始めたそうですが どのような事業ですか? 4月 5月 NECリースはリース以外の金融サービス事業として、以前よりNEC 売上高 15日 「役員異動に関するお知らせ」 「内部統制システムの構築・整備に関する 基本方針について」 「定款変更のお知らせ」 31日 「組織変更に関するお知らせ」 2,657億39百万円 (前年比 0.2%増) 40億74百万円 当期純利益 (前年比 23.2%減) グループ企業向けファクタリングを中心とするリース以外の金融サー 業の領域を更に拡大するため、ABLの本格的な事業化に着手します。 よる個人消費の緩やかな回復等、全般的に景気拡大基 中間期までの契約実行高の積み上げおよびパソコンのレ 調が継続しました。一方リース業界においては、リー ンタル取引が増加していること等から、売上高は前年比 ス会計基準の見直しや減価償却制度の変更による影響 0.2%増の2,657億39百万円となりました。一方で金利 1日 「日本政策投資銀行『防災対応促進事業』 融資制度適用のお知らせ」 25日 「組織変更ならびに人事異動に関するお知らせ」 「企業のPC運用・管理をフルサポートす る新サービス『PC-PIT』をリリース」 が懸念されております。 上昇に伴う資金コストの増加により、売上総利益は9.1% く様々な資産の価値を見極めて行う貸出」と定義されています。 国内の中小企業が融資を受ける際、金融機関が不動産担保や個人保証を求 9月 ここ数年で拡大した銀行によるスコアリングモデルを使った無担保融資とも 異なり、個々の企業のライフステージや事業環境に柔軟に対応できるという 点も、ABLの特徴です。 企業が有する動産の価値やその資産が生み出すキャッシュフローへの目利 き力を裏づけに、中堅中小企業の様々な資金需要に応えていくABLの手法は、 中堅中小企業の資金調達を商流の面から支援してきたNECリースにとって 10月 25日 「平成19年3月期 中間決算短信(非連結)」 12月 14日 「社会貢献ガイドラインの制定について」 2007 非常に取り組みやすいサービスと言えます。 NECリースでは、 「NECグループのサプライ チェーンを構成する中堅中小企業の皆様に対し 1月 使命と考え、ABLに注力してまいります。また、 2月 場の成長をリードしてまいります。 ファイナンス事業部長 田中丸 修一 2006年度のわが国経済は企業収益が高水準に推移 したことに伴い、設備投資の拡大や雇用環境の改善に りました。 損益面では前年の大型解約売上の影響があるものの、 このような事業環境の中で当社は、高い収益性を実現さ 減の175億74百万円、営業事務効率化のための先行投資 せるための様々な施策を実施するとともに、質の高いサー を行ったため販管費は2.4%増の105億43百万円となっ ビス提供の枠組みを整備しました。 たことで、経常利益は22.1%減の70億32百万円、固定 営業面では資金コスト上昇の影響を最小限に止めるた 資産除却損およびセカンドキャリア制度廃止に伴う一時 め、採算性を重視した営業活動を展開し利益の確保に努め 費用を特別損失に計上したことにより当期純利益は たものの、一方で競争も激化していることから賃貸事業の 23.2%減の40億74百万円となりました。 契約実行高は前年比13.0%減の2,177億45百万円とな 24日 「平成19年3月期 第3四半期財務・業績 て、効果的な資金調達手段をご提供する」ことを メーカー系金融機関の立場から、国内のABL市 44円00銭 7月 達手段の一つとして広く利用されています。ちなみに、2005年度に経済産 等を担保とし、その内容を常時モニタリングしながら融資を行います。また、 1株当たり 当期配当金 26日 「平成19年3月期 第1四半期財務・業績 の概況(非連結)」 28日 「社団法人国土緑化推進機構『緑の募金』 への寄付実施のお知らせ」 の略称で、動産・債権等を担保とする融資です。米国では中小企業の資金調 めるのが一般的ですが、ABLでは企業の機械設備や在庫等の動産や売掛債権 189円21銭 6月 ABLとは「アセット・ベースド・レンディング(Asset Based Lending) 」 業省が開催したABL研究会では「企業の事業そのものに着目し、事業に基づ 1株当たり 当期純利益 9日 「人事異動に関するお知らせ」 14日 「人事異動に関するお知らせ」 19日 「平成18年3月期 決算短信(非連結)に関 する追加情報のお知らせ」 ビスを強化してまいりました。2007年度は、こうした金融サービス事 7 18日 「日本政策投資銀行『トップランナー機器 取得事業』等融資制度適用のお知らせ」 25日 「平成18年3月期 決算短信(非連結)」 3月 の概況(非連結)」 「平成19年3月期 通期業績予想の修正に 関するお知らせ」 31日 「株主優待制度の一部変更に関するお知らせ」 売上高 単位:百万円 253,777 260,105 262,246 265,309 純利益 単位:百万円 5,302 265,739 4,750 4,887 4,472 4,074 22日 「人事異動に関するお知らせ」 27日 「組織変更に関するお知らせ」 26日 「人事異動に関するお知らせ」 29日 「人事異動に関するお知らせ」 30日 「小中学校ビオトープ造成ボランティア活動(わく わく子どもの池プロジェクト)支援について」 '03/3 通期 '04/3 通期 '05/3 通期 '06/3 通期 '07/3 通期 '03/3 通期 '04/3 通期 '05/3 通期 '06/3 通期 '07/3 通期 8 財務諸表 貸借対照表(要旨) 契約実行高 4,912 (単位:億円) 4,692 4,728 単位:百万円 2,501 当期 前期 当期 2006年3月31日現在 2007年3月31日現在 2006年3月31日現在 2007年3月31日現在 流動資産 2,194 22 '05/3期 32 '06/3期 ■ 営業貸付事業 30 '07/3期 ■ その他の事業 (億円未満四捨五入) 賃貸事業 135,236 151,001 採算性を重視した営業活動を展開し利益の 確保に努めたものの、競争が激化しているこ とから、前年比13.0%減となりました。 営業貸付事業 ファクタリングや診療報酬債権流動化等が 増加したことで、前年比13.2%増となりま した。 営業資産残高 競争激化により賃貸事業の契約実行高が 減少したことで、賃貸資産残高は前期末比 1.8%減の5,675億円となりましたが、ファ クタリングや診療報酬債権流動化等が増加 したことで営業貸付事業の資産残高は前 期末比27.9%増加し、1,153億円、営業 資産残高全体では2.2%増の6,828億円 となりました。 流動負債 支払手形・買掛金 339,327 319,298 19,849 24,619 現金・有価証券 17,555 7,674 割賦債権 24,884 25,771 短期借入金・コマーシャルペーパー 182,000 206,592 1年以内償還・返済予定社債・ 長期借入金 120,286 71,290 営業貸付金 65,258 89,485 賃貸料等未収入金 24,365 24,267 4,362 5,064 △ 1,189 △ 1,261 その他 貸倒引当金 固定資産 その他 17,191 16,796 固定負債 330,289 353,506 327,417 351,202 社債・長期借入金 590,485 581,119 その他 2,872 2,303 有形固定資産 394,306 379,919 負債合計 669,617 672,804 賃貸資産 393,773 379,362 (資本の部) 社用資産 532 557 無形固定資産 賃貸資産 182,562 186,862 179,771 182,829 2,790 4,032 投資その他の資産 13,617 14,337 固定化営業債権 1,712 1,880 その他の無形固定資産 資本金 3,776 ー 資本剰余金 4,648 ー 利益剰余金 46,635 ー 1,044 ー その他有価証券評価差額金 資本合計 負債・資本合計 56,104 ー 725,721 ー 6,680 6,828 5,675 5,778 965 901 1,153 '05/3末 '06/3末 '07/3末 ■ 賃貸事業 その他 13,617 14,337 株主資本 ー 58,186 資本金 ー 貸倒引当金 (億円未満四捨五入) 9 △ 1,712 725,721 △ 1,880 3,776 6,215 6,297 '05/3末 '06/3末 ■ 短期借入金 ■ 長期借入金 ■ 社債 (単位:億円) 6,291 '07/3末 ■ CP ■ 債権流動化 (億円未満四捨五入) 732,121 1.0 資本剰余金 ー 4,648 0.5 利益剰余金 ー 49,762 0 ー 1,129 その他有価証券評価差額金 ー 1,115 繰延ヘッジ損益 ー 14 評価・換算差額等 ■ 営業貸付事業 ◎有利子負債の構成比 (単位:%) 1.5 資産合計 5,501 38.8% 当期は、日銀の金融政策(ゼロ金利解除や 追加利上げ)により、短期金利を中心に市場 金利が大幅に上昇する等、金利環境が大き く変化しました。資金需要に対しては、資金 コストが低廉なコマーシャルペーパーを増 加させる一方、将来的な金利上昇リスクに 備えた低利の長期借入金を機動的に導入し ております。なお、当期末の有利子負債残高 に占める直接調達比率は38.8%となって おります。 ◎資金原価率の推移 (純資産の部) (単位:億円) 6,466 直接調達比率 (負債の部) 2,485 2,548 ■ 賃貸事業 2,177 資金調達の状況 前期 (資産の部) 2,342 単位:百万円 純資産合計 ー 59,316 負債・純資産合計 ー 732,121 0.78 ’ 05/3期 0.62 ’ 06/3期 0.77 ’ 07/3期 自己資本比率 8.1% 10 財務諸表 損益計算書(要旨) 単位:百万円 売上高と売上総利益 売上高前年比 0.2%増 売上高 賃貸事業で売上高前年比0.5%増、営業貸付 事業で3.2%増となったものの、その他の事 業で5.0%減となったため、売上高はほぼ横 ばいの2,657億円となりました。一方で金 利上昇に伴う資金コストの増加により、売上 総利益は9.1%減の176億円となりました。 賃貸事業 中間期までの契約実行高の積み上げおよびパソ コンのレンタル取引が増加していること等から、 売上高は前年比0.5%増の2,474億円となった ものの、市場金利の上昇による資金コストの増加 まではカバーできず、売上総利益は 7.1%減の 140億円となりました。 営業貸付事業 ファクタリングや診療報酬債権流動化が増加したこ と等で、売上高は前年比3.2%増の19億円となりま したが、資金コストの増加により売上総利益は 0.6%減の16億円と横這いに止まりました。 その他の事業 ◎売上高の推移 (単位:億円) 当期 2005年4月1日から 2006年3月31日まで 2006年4月1日から 2007年3月31日まで 265,309 265,739 246,161 247,390 1,829 1,889 その他 17,318 16,459 売上原価 245,969 248,164 賃貸原価 227,989 228,649 3 3 営業貸付原価 資金原価 3,899 4,853 その他 14,077 14,658 売上総利益 19,339 17,574 販売費及び一般管理費 10,291 10,543 9,048 7,031 21 0 営業利益 △ 135 173 165 '06/3期 '07/3期 ■ 賃貸事業 ■ 営業貸付事業 ■ その他の事業 (億円未満四捨五入) 11 4,000 △ 4,000 △ 当期純利益 当期中の変動額合計 2007年3月31日 残高 ー ー 3,776 4,648 ー 4,000 1,044 ー 1,044 56,104 ー ー ー △ 947 △ 947 △ 873 71 44,990 キャッシュ・フロー計算書(要旨) 法人税等 3,724 2,705 財務活動によるキャッシュ・フロー 4,074 現金及び現金同等物の増減額 4,074 3,126 4,700 49,762 4,074 4,074 70 14 3,126 70 14 △ 0 58,186 1,115 14 ー 85 85 85 3,212 1,129 59,316 単位:百万円 前期 当期 2005年4月1日から 2006年3月31日まで 2006年4月1日から 2007年3月31日まで 営業活動によるキャッシュ・フロー △ 6,014 投資活動によるキャッシュ・フロー △ 602 7,497 880 現金及び現金同等物の期首残高 16,862 現金及び現金同等物の期末残高 17,743 △ 3,131 △ 4,416 △ 2,400 △ 9,948 17,743 7,794 41 23.2%減 売上総利益の減少に加え、営業事務効率化を目的とし た先行投資を行ったことにより販管費が105億円と 2.4%増加した結果、経常利益は22.1%減の70億円と なりました。また、固定資産除却損およびセカンドキャ リア制度廃止に伴う一時費用を特別損失に計上したこ とで当期純利益は23.2%減の41億円となりました。 △ 0 55,059 その他 繰延ヘッジ 評価・換算 純資産合計 有価証券 差額等合計 損益 評価差額金 (注1)2006年6月の定時株主総会における利益処分項目であります。 (注2)内訳は以下のとおりであります。 2006年6月21日の定時株主総会における利益処分項目 473百万円 2006年10月25日の取締役会決議による中間配当額 473百万円 6,779 (単位:億円) 株主資本 合計 947 △ 947 4,074 9,026 53 自己株式 株主資本以外の項目の 当期中の変動額(純額) 税引前当期純利益 49 利益 剰余金 合計 5,573 46,635 剰余金の配当(注2) 252 5,302 71 40,990 別途積立金の積立て(注1) ー 前年比 '05/3期 4,648 特別損失 当期純利益 19 18 23 3,776 利益剰余金 その他利益剰余金 別途 繰越利益 積立金 剰余金 利益 準備金 単位:百万円 評価・換算差額等 当期中の変動額 7,032 2,474 2,462 2006年3月31日 残高 資本 準備金 9,026 当期純利益 2,464 資本剰余金 資本金 経常利益 2,657 2,653 株主資本 前期 営業貸付収益 営業外損益 前年に大型解約があったこと等で、売上高は前年比 5.0%減の165億円となりました。また、この大型 解約の減少による影響や小口リースの引当金が増加 したことで、売上総利益は25.3%減の20億円とな りました。 2,622 賃貸料収入 株主資本等変動計算書(要旨)当期(2006年4月1日から2007年3月31日まで) '05/3期 '06/3期 '07/3期 (億円未満四捨五入) 12 株主アンケート結果のご報告 NECリースは、株主の皆様のご要望やご意見をIR活動に積極的に反映するため、継続 的に「株主アンケート」を実施しています。先の第37期中間事業報告書においては、 9.7%の非常に高い回答率となりました。 多数のご回答に感謝申し上げますとともに、 ここにその結果をご報告します。 Information なお今回もアンケートはがきを同封 させていただきました。お手数です が、引き続きご協力下さいますよう、 よろしくお願い申し上げます。 ●今回のアンケート結果にみられた特徴 1 2 9.7%の高い回答率 株主優待の導入や事業 ■回答率 報告書・「NECリース (%) 10 当社の「安定成長」の メッセージをご理解 MAGAZINE」の発行 9.7% 9.0% 等、株主様との定期的な 将来性、収益性、安定性に期待 いただいた結果と 5 2006.9 2006.3 将来性 2005.9 等、株主様を意識した IR活動が長期保有の 安心感につながった 廣中 崇夫 取締役 石橋 明比古 田中 重穂 安井 潤司(日本電気(株) 執行役員) 山本 滋彦((株)ジャフコ 経営理事) 道明 宏史(日本電気(株) 財務部財務室長) 監査役(常勤) 角田 栄二 瓜田 裕實 金子 隆男(日本電気(株) 経営監査本部長兼監査部長) 監査役 株式の状況(2007年3月31日現在) ■株式の状況 安定性 ■所有者別株式分布状況 0 2005.9 2006.3 2006.9 ■株式に対する方針 0% 2006.9 2006.3 100% 21% 13% 4% 62% 60% 19% 14% 7% ものと思われます。 4 41% 31% 19% ■長期保有 ■未定 ■買い増し ■売却 9% 発行可能株式総数 86,000,000株 発行済株式の総数 21,533,400株 1単元の株式数 事業環境の変化に対応する当社 取り組みについての関心高まる リ ー ス 会 計 基 準 変 更 ■事業報告書に掲載してほしい項目・ご要望(上位5) や リ ー ス 業 界 再 編 の リース会計や 10 税制変更の影響と対策 影響について記事掲 載のご要望を多数い ただき、本事業報告書 2005.9 中期計画・中長期的な 見通しと方針 でも取り上げさせて リース業界再編の 影響と対応 いただきました。 配当や優待、 TOB等の方針 当社は、3月末時点の株主様を対象とする株主優待制度を実施しております。 今回より保有期間に応じた株主優待制度を導入し、1単元(100株)以上の株式を1年未満保有する株主様にはグルメギフト 券(2,000円相当)、1年以上保有する株主様にはグルメギフト券(3,000円相当)の株主優待品を贈呈します。また、優待品の お受け取りをご希望されない場合、株主様がお受け取りにならなかった優待品相当金額を、当社にて社団法人国土緑化機構「緑 の募金」へ寄付させていただく予定です。発送時期は7月中旬を予定しております。 なお、今回グルメギフト券(3,000円相当)を贈呈させていただく株主様は、2006年3月末日、2006年9月末日および 2007年3月末日の株主名簿および実質株主名簿に、同一株主番号で連続して記載または記録された株主様になります。 株主数 5 4 3 個人・その他 証券会社 8.15% 0.80% 100株 金融機関 4,869名 13.22% その他の法人 ■大株主の状況 14.96% 株主名 持株数 (千株) 議決権 比率(%) 日本電気株式会社 8,110 37.66 住商リース株式会社 4,310 20.02 三井住友銀リース株式会社 1,080 5.02 892 4.14 日本トラスティ・サービス信託銀行株式会社 769 3.57 日本マスタートラスト信託銀行株式会社 735 3.41 資産管理サービス信託銀行株式会社 327 1.52 モルガン・スタンレーアンドカンパニーインク 322 1.50 294 1.36 224 1.04 バンク オブ ニューヨーク ジーシーエム クライアント アカウンツ イー アイエスジー エフジーシーエス エヌブイ リ ロジャー グリーンバーグ 401ケー プロフイツト ゴールドマン・サックス・インターナショナル 62.89% 外国法人等 10 専門用語・カタカナを 多用しないでほしい 株主優待制度のご案内 13 代表取締役 京極 政好(日本電気(株) 企業ソリューション企画本部経理部長) 24% 「長期保有」が高位安定的に推移 増配、株主優待導入 代表取締役社長 加藤 奉之 昭和53年11月30日 37億7千6百万円 代表取締役社長 加藤 奉之 477名 総合リース業 情報通信機器、事務用機器、 その他各種機器・設備等のリース 割賦およびファクタリング、融資、集金代行業務等 三井住友銀行 三菱東京UFJ銀行 住友信託銀行 みずほコーポレート銀行 農林中央金庫 その他 28% 収益性 高回答率につながった 3 創業年月日 資本金 代表者 社員数 事業内容 取引銀行 29% コミュニケーションが ものと考えております。 役員紹介(2007年6月25日現在) ■購入理由(上位3) 思 って お り ま す 。 6.0% 会社概要 (2007年3月31日現在) ■株価の推移 株価(円) 出来高(千株) 3,000 1,800 2,700 1,500 2,400 1,200 2,100 900 1,800 600 1,500 300 1,200 0 4月 5月 2006年 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 2007年 3月 免責条項:本事業報告書に掲載されている当社の計画・戦略および業績見通しは、将来の予測であって、リスクや不確実な要因を含んでおります。実際の業績等は、様々な要因により、見通し等と大きく異なる結果となりうるこ とをあらかじめご承知願います。将来予測に関する記述に全面的に依拠することは控えるようにお願いします。 14 当社の更に詳しい情報については 下記のホームページをご覧下さい。 株主メモ 事業年度 毎年4月1日∼翌年3月31日 定時株主総会 毎年6月開催 基準日 定時株主総会 毎年3月31日 IRサイトのご案内 http://www.nec-lease.co.jp/ir/ 期末配当金 毎年3月31日 中間配当金 毎年9月30日 そのほか必要があるときは、 あらかじめ公告して定めた日 株主名簿管理人 大阪市中央区北浜四丁目5番33号 め、決算情報や財務情報、株式情報等、株主・投資家の 住友信託銀行株式会社 同事務取扱場所 東京都千代田区丸の内一丁目4番4号 住友信託銀行株式会社 証券代行部 (郵便物送付先) 〒183-8701 東京都府中市日鋼町1番10 住友信託銀行株式会社 証券代行部 (電話照会先) (住所変更等用紙のご請求) 0120-175-417 (その他のご照会) 0120-176-417 http://www.sumitomotrust.co.jp/STA/ (インターネット ホームページURL)retail/service/daiko/index.html 同取次所 公告の方法 住友信託銀行株式会社 本店および全国各支店 当社のホームページに掲載する。 〈http://www.nec-lease.co.jp/〉 上場証券取引所 東京証券取引所市場第一部 証券コード 8793 NECリース株式会社 〒108-0014 東京都港区芝五丁目29番11号(NEC住生ビル) TEL. 03-5476-5625(代) http://www.nec-lease.co.jp/ 当社のIRサイトでは、株主・投資家の皆様にタイムリー で充実したIR情報を発信しています。経営方針をはじ 皆様に当社への理解を深めていただく上で役立つと 思われる資料を公開しています。
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