平成 22 年 2 月 1 日 各 位 会 社 名 代表者名 株 式 会 社 さ い か 屋 代表取締役社長 岡本 康英 (コード番号 8254 東証第二部) 問 合 せ先 取 締 役 三宅 健一 (TEL. 044-211-3153) 事業再生ADR手続の成立に関するお知らせ 当社は、平成 21 年 8 月 4 日付「事業再生ADR手続の正式申請及び受理ならびに事業再生計画(案)の概要に 関するお知らせ」および平成 21 年 10 月 16 日付「事業再生ADR手続のスケジュール変更に関するお知らせ」にて お知らせしましたとおり、産業活力の再生及び産業活動の革新に関する特別措置法所定の特定認証紛争解決手 続(以下「事業再生ADR手続」という。)を進めてまいりましたが、本日、平成 22 年 2 月 1 日開催の第 3 回債権者会 議において、当社の事業再生計画案について、全お取引金融機関の皆様から同意書の提出をいただきました。 よって、本日をもちまして事業再生ADR手続が成立し、当社の債務の一部免除および債務の株式化(デット・エ クイティ・スワップ)の金融支援等を含む事業再生計画案に対する同意をいただきましたので、下記のとおり事業再 生計画(以下「本事業再生計画」という。)の概要についてお知らせいたします。 記 1. 主な施策 (1)事業面 ① 営業政策の見直し 当社は「新生さいか屋」として生まれ変わるために、営業政策を見直してまいります。主な施策としては、ア パレル中心の商品構成を見直し、従来の百貨店の枠組みにとらわれることなく、お客様が必要としている商 品・サービス・価格帯の再検証をおこない、お客様が真に欲している商品の品揃えやサービスを強化いたし ます。特にお客様から高い支持をいただいております食料品部門については、新規テナントの誘致や食料 品催事の増加を図ってまいります。また、外商機能についても見直しをおこない、長年ご愛顧いただいてい るさいか屋ファンのお客様との結びつきを活かしつつ、高額商品の販売に偏っていた営業活動を見直し、 店内に外商サロンを設置し、きめ細かなサービスを提供するほか、お客様のライフスタイルや趣味のお役に 立てるよう、お客様ニーズをコーディネートする「顧客コンシェルジュ」を配置し、“おもてなし”をモットーとし た営業活動をおこなってまいります。そのほか、お客様の利便性を高めるため、ITを活用したインターネット 販売等の強化や営業時間を見直してまいります。さいか屋カードについては、買上金額に応じたポイント優 待率の導入、ポイント発券単位の小額化等により、ポイントをためる楽しさ、使い勝手の良さの向上をはかり ます。 ② 店舗およびフロア構成の再構築 平成 21 年 12 月 9 日の「固定資産の譲渡及びリースによる固定資産の賃借に関するお知らせ」にてお知 らせしましたとおり、川崎店におきましては、経済合理性の観点から資産を売却し、借入金の返済に充てて まいります。売却後も建物賃貸借契約を締結し、引き続き店舗として営業を継続してまいります。また、お客 様のニーズに合ったテナントの誘致、食料品売場および食料品催事の強化等により集客力の向上を図って まいります。 横須賀店におきましては、平成 22 年 5 月 11 日(予定)をもって大通り館を閉館し、現在の 2 館体制を新 館 1 館体制に集約し、売場の改廃等をおこない、お客様から支持をいただいている食料品売場や人気のあ るテナント等を 1 階フロアへ拡大および移設するなど選択と集中による効率化を図ってまいります。 藤沢店および町田ジョルナについては、さらなる効率経営に取り組みながらこれまでどおり地域に密着し た営業を続けてまいります。 1 ③ 組織・体制の見直し 当社は今後、「新生さいか屋」として生まれ変わるために組織・体制を見直してまいります。具体的には、 全社を束ねる営業企画部門を本社に設置し、新しい企画を効率的かつ迅速に実行してまいります。また、年 功的色彩をなくし、個人の能力・意欲・実績を反映した人事・給与制度を導入し、モチベーションアップを図 るとともに、能力のある若手・中堅社員を積極的に登用し、前例に捉われない新しいアイデアを形にできる組 織や女性社員のアイデアを発信できる組織体制および仕組みを構築してまいります。 ④ ローコストオペレーションの実現 川崎店にテナントを誘致することや横須賀店を 2 館体制から 1 館体制にすることに伴い、約 200 名の希望 退職者の募集や社員のパート化を積極的に進め、人件費の削減を図ってまいります。 ※希望退職者の募集については、本日、別途「希望退職者の募集に関するお知らせ」の情報開示を行って おりますので、併せてご覧ください。 ⑤ 子会社の再編 子会社のうち、株式会社彩友計算センター、株式会社エーエムカードサービスおよび株式会社彩美につ いては、必要な人員・資産のみを引き継ぎ、清算等の再編を実施してまいります。 (2)財務面 ① 債務免除 借入先 債務の内容および金額 お取引 7 金融機関 借入金約 26 億円 ② 平成 21 年 2 月期の負債の総額に対する債務免除益の額の割合 6.6% ③ 債務の株式化(デット・エクイティ・スワップ) 借入先 お取引 1 金融機関 債務の内容および金額 借入金約 7 億円 当社は、本日開催の第 3 回債権者会議において、お取引 7 金融機関様から約 26 億円の債務免除とお取 引 1 金融機関様から約 7 億円の債務の株式化(デット・エクイティ・スワップ)との総額約 33 億円の金融支援 に関して同意をいただきました。なお、上記の債務免除および債務の株式化は、当社が保有する不動産 (川崎店:神奈川県川崎市川崎区小川町 1 番地 1 ほか所在)が、平成 22 年 3 月 25 日までに株式会社 MM 投資組合に対して適法かつ有効に譲渡されること(詳細は、平成 21 年 12 月 9 日付「固定資産の譲渡及びリ ースによる固定資産の賃借に関するお知らせ」をご参照ください。)等を前提条件として、平成 22 年 3 月 31 日付で実行される予定であります。 ※約 7 億円の債務の株式化(デット・エクイティ・スワップ)については、本日、別途「第三者割当による優先 株式の発行および定款の一部変更等に関するお知らせ」の情報開示を行っておりますので、併せてご覧く ださい。 ④ ノンコア資産の売却 百貨店事業と関連性の薄い資産に関しては売却し借入金の返済に充ててまいります。 ⑤ 債務超過解消 本事業再生計画の諸施策の実行により平成 23 年 2 月期においては債務超過を解消する見込みでありま す。 2 2. 経営責任について 代表取締役社長 岡本康英につきましては、平成 22 年 3 月 23 日開催予定の臨時株主総会をもって取締役 を辞任する予定であります。また、社外取締役 石渡恒夫を除く、取締役 三宅健一、同 齋藤一城、同 齋藤 信行につきましても、同日の臨時株主総会をもって取締役を辞任する予定であります。 ※本日、別途「代表取締役および取締役の異動に関するお知らせ」の情報開示を行っておりますので、併せて ご覧下さい。 3. 株主責任について 当社は今後、株主責任を明確化するために 50%相当額の減資をおこない、同時に債務の株式化(デット・エ クイティ・スワップ)をおこなうことにより、既存株式の希薄化を生じさせることを予定しております。また、創業者一 族が保有する当社株式は、当社が無償で提供を受けたうえで消却することを予定しております。 ※本日、別途「資本金の額および資本準備金の額の減少ならびに剰余金の処分に関するお知らせ」および「自 己株式の取得および消却に関するお知らせ」の情報開示を行っておりますので、併せてご覧下さい。 4. 事業再生計画期間 平成 22 年 2 月 1 日(本事業再生計画成立の日)~平成 25 年 3 月 31 日(計画期間の終了) 5. 事業再生計画における経営数値 本事業再生計画における経営数値は以下のとおりであります。 [損益計算書] 平成 21 年 平成 22 年 平成 23 年 2 月期実績 2 月期予測 2 月期計画 売上高 67,176 55,381 42,222 営業利益 △78 △24 155 経常利益 △210 △547 △146 当期純利益 △2,994 △11,233 7,678 平成 24 年 2 月期計画 42,272 819 631 664 (単位:百万円) 平成 25 年 2 月期計画 41,140 568 415 448 平成 24 年 2 月期計画 24,304 23,279 1,025 (単位:百万円) 平成 25 年 2 月期計画 22,833 21,360 1,473 [貸借対照表] 総資産 負債 純資産 平成 21 年 2 月期実績 46,045 42,194 3,851 平成 22 年 2 月期予測 29,512 36,829 △7,317 平成 23 年 2 月期計画 25,154 24,793 361 6. 今後の見通し 当社は、事業再生ADR手続の成立を受け、平成 22 年 3 月 31 日付でお取引 7 金融機関様から約 26 億円 の債務免除とお取引 1 金融機関様から約 7 億円の債務の株式化(デット・エクイティ・スワップ)を受けることに伴 い、平成 23 年 2 月期第 1 四半期において債務免除益約 26 億円を特別利益に計上する見込みであります。 また、平成 23 年 2 月期におきまして債務超過を解消する見込みであります。 株主、お取引金融機関の皆様をはじめ関係者の皆様には、多大なご負担とご迷惑をおかけしましたことを深 くお詫び申し上げます。今後におきましては、本事業再生計画を確実に遂行し、全てのステークホルダーの皆 様のご支援・ご期待にお応えすべく、全社一丸となり、不退転の決意を持って抜本的な事業再生に取り組んで いく所存でございますので、今後ともご支援、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。 以 上 3
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