平成26年度有害大気汚染物質等モニタリング業務委託仕様書 本仕様書は、明石市(以下「委託者」という。 )と受託者の間に締結する有害大気汚染物質等モニ タリング業務委託に必要な事項を定める。 1 履行期間 調査は、平成 26 年 4 月 1 日から平成 27 年 3 月 31 日にかけて実施する。 なお、契約締結日から平成 26 年 3 月 31 日までの間は準備期間とし、この間においては、委託 料は一切発生しないものとする。 2 調査項目、調査回数、調査地点等 別紙 1 のとおりとする。 ただし、予定調査項目、予定調査回数、予定調査地点、予定検体数についてはあくまでも現段 階での予定である。 なお、これら上記の各予定数量について、実際の測定に係る数量が予定数量に比して増加する 場合又は減少する場合にかかわらず、契約単価は契約期間において変動しないものとする。 3 委託内容(本業務委託全般について、再委託を禁止する。 ) (1) 有害大気汚染物質モニタリング(21 物質) (サンプリング及び分析) (2) 大気中ダイオキシン類(サンプリング及び分析) (3) 煙道排ガス中ダイオキシン類(サンプリング及び分析) (4) 悪臭物質類(サンプリング及び分析) (5) アスベスト(サンプリング及び分析) ※1 別紙に示す地点以外についても、委託者は受託者と協議の上、測定業務を実施できるものと する。 ※2 調査実施日は、委託者が指定する日とする。 ※3 サンプリングにあたっては、以下の事項を記録すること。 ① 試料採取日時 ② 試料採取地点名 ③ 試料採取地点の緯度・経度(世界測地系(ITRF 系) ) ④ 採取地点・場所に係る地図及びその状況(採取試料に影響を及ぼすことが予想される周辺 の発生源等)に関する記述 ⑤ 採取時前後の天候等 ⑥ 試料採取時の写真(周辺の状況がわかる遠景写真及び試料採取状況がわかる近景写真の2 種類。ただし、写真撮影が不可の場合には、必要としない。 ) 4 ⑦ 周辺の発生源等、試料に影響を与えている可能性のある事項 ⑧ 試料採取量 ⑨ 試料採取後の輸送方法 ⑩ (1), (2), (4), (5)の委託項目については、試料採取当日の測定地点での風向及び風速 測定方法 各調査項目のサンプリング及び測定方法は、下記の方法または、これらと同程度以上の精度及 1 び信頼性を有する方法に従い実施するものとする。 (最新版または該当するものを使用) (1) 環境省「有害大気汚染物質測定方法マニュアル」 (2) 環境省「ダイオキシン類の環境測定に係る精度管理指針」 (3) 環境省「ダイオキシン類に係る大気環境調査マニュアル」 (4) 環境省告示「特定悪臭物質の測定の方法」 (5) 「日本工業規格 K0311、K0312:(平成 20 年 1 月)」及び別紙1に示す方法。 (6) 環境省アスベストモニタリングマニュアル (7) 煙道排ガス調査における排ガスの温度、水分量、排ガス量(湿り、乾き)及び排ガス中の酸素濃 度は、下記に示す方法により行う。 ア 排ガスの温度、水分量、排ガス量(湿り・乾き)は、「JIS Z8808 (排ガス中のダスト濃度の 測定方法)」に基づき実施する。なお、これらの測定は2回実施すること。 イ 排ガス中の酸素濃度は、「JIS K0301(排ガス中の酸素分析法)」に基づき実施する。なお、 酸素濃度による換算を行う測定項目に係る排ガス中の酸素濃度の測定頻度は、「大気汚染防止 法に基づくばいじんの排出基準の改正について(昭和57年5月31日環大規第191号)」に基づき実 施し、その他の場合にもこれに準じ実施する。 ※ 5 分析後、廃棄する試料や薬品類については適正な処理を行い、処理の記録を行うこと。 実施計画書の作成及び業務完了届 本調査業務を実施するにあたり、受託者は、契約締結後一週間以内に委託者と協議し、委託者 の示す方針に基づき実施計画を作成し、下記に示した書類を提出して委託者の承認を得るものと する。 (1) 業務着手届 (2) 実施計画書 (3) 打ち合わせ会議録 (4) 契約単価表 (5) 計量証明事業登録票、特定計量証明事業者認定証及び環境省が実施するダイオキシン類の請 負調査の受注資格審査の結果通知文書 (6) 責任者(統括責任者、サンプリング責任者、分析責任者等)の選定通知書 (7) 緊急時連絡体制表 また、受託者は全ての業務の完了後、遅滞なく業務完了届を委託者に提出しなければならない。 6 精度管理について 精度管理については、4 測定方法で記載したマニュアル等に準ずるものとする。 (1) 標準作業手順 試験機関においては、必要に応じ、以下の項目について作業手順を設定しておくこと。この 作業手順は具体的で分かりやすいこと、及び関係者に周知徹底しておくことが必要である。 ① 試料採取および前処理試薬類の準備、精製、保管および取り扱い方法。 ② 分析用試薬、標準物質等の準備、標準溶液の調整、保管及び取り扱い方法。 ③ 試料採取装置の組み立てや、機器、器具の校正、操作方法。 ④ 分析機器の測定条件の設定、調整、操作手順。 ⑤ 測定方法全工程の記録(使用するコンピュータのハード及びソフトを含む) 。 (2) 検出下限値、定量下限値、目標定量下限値について 2 検量線作成時の最低濃度(定量下限値付近)の標準溶液を用いて、所定の操作により測定し、 得られた測定値を算出式により換算する。5 試料以上を測定して、その時の標準偏差(S)を算出 し、次式のように標準偏差の 3 倍を検出下限値、10 倍を定量下限値とする。操作ブランク値の ある場合には、操作ブランク用試験液を同様に測定して標準偏差を計算し、両者の標準偏差の うち大きい方を検出下限値及び定量下限値の計算に用いる。 検出下限値:3S(μg/L、g、m3) 定量下限値:10S(μg/L、g、m3) それぞれの測定項目における、目標定量下限値等については、別紙 2 のとおりとする。 但し、暫定値が設定されている物質については、定量下限値を暫定値以下とするが、目標定 量下限値に近づくよう精度管理を徹底すること。 また、目標定量下限値を達成した物質についても分析精度の更なる向上に努めるものとする。 (3) トラベルブランク、二重試験について 委託者が求めた際に実施するものとする。 (4) その他 ダイオキシン類の分析の結果、昨年度のデータ値に対して倍以上の場合(定量下限値以上の 場合に限る)は、受託者は速やかに委託者に連絡すると共に、委託者の指示に従い、試料の汚染 の有無や測定条件が適切であるかなどの確認を行い、測定結果の正しさについて検討を行うこと。 7 結果報告 (1) 月間報告書 受託者自らが計量証明書を発行すること。測定実施後、報告書として1部提出する。併せて、 報告書の電子データを提出するものとし、報告書の文書については Microsoft 社 Office Word、 測定結果の表については Microsoft 社 Office Excel にて作成された報告書を電子メディア(CD-R 等)により提出、又は環境保全課大気係宛ての電子メールにより送信するものとする。(Word、 Excel は、2010 以降のバージョンを用いる) 〔報告期限〕 ① 有害大気汚染物質 21 物質・・・サンプリング終了日より 20 日以内 ② ダイオキシン類・・・サンプリング終了日より 45 日以内 ③ その他の項目・・・サンプリング終了日より 20 日以内 (ただし、アスベストは速報として、サンプリング終了日より 1 週間以内に速報値、2 週間以内 に結果報告書を提出すること。なお、解体工事等では、必要に応じ、2 日以内に速報値、1 週間 以内に結果報告書を提出すること。 ) ※ 数値が基準などと比較して超過するなどの異常な値が検出された場合は、受託者は速やかに 委託者に電話連絡するものとする。 (2) 年間報告書 業務完了後、年間報告書、環境省「ダイオキシン類の環境測定に係る精度管理指針(平成 12 年 11 月)」の別表 2「作成及び維持管理が必要な文書・記録」に基づいて作成した資料、環境 省が毎年度実施する有害大気汚染物質等、ダイオキシン類の調査結果の報告資料及び試薬等の 廃棄手順並びに廃棄の記録を印刷物及び電子データとして提出するものとする。 電子データについては、文書は Microsoft 社 Office Word、測定結果の表については Microsoft 社 Office Excel にて作成されたものとし、電子メディア(CD-R 等)又は環境保全 3 課大気係宛ての電子メールにより送信提出することとする。 (Word、Excel は、2010 以降のバ ージョンを用いる) ※ 環境省が毎年実施する有害大気汚染物質等及びダイオキシン類の調査結果の書式については、 環境省による書式の送付があったのちに委託者が別途指示するものとする。 ※ 分析データ、チャート及び検量線図等、バックデータは受託者が管理し、委託者の要請があ った場合には速やかに提出するものとする。 8 その他 (1) 事故等により、調査に支障をきたす恐れのある場合には、速やかに受託者は委託者と協議の 上対処すること。 (2) 調査の実施に当たっては、安全の確保に留意し、付近の人、施設等に事故がないよう注意し、 事故、苦情等が生じた場合には、受託者の責任において速やかに対処すること。 (3) 上記に定める事項について疑義が生じた際は、受託者は委託者と協議の上、実施す るものとする。 ※ 協議及び連絡先:明石市環境部環境保全課大気係 TEL:078-918-5030 FAX:078-918-5107 電子メール:[email protected] 4 別紙 1 予定調査項目、予定調査回数、予定調査地点等 1 有害大気汚染物質(21 物質) 予定調査項目 アクリロニトリル アセトアルデヒド 塩化ビニルモノマー 塩化メチル クロム及びその化合物 クロロホルム 酸化エチレン 1,2-ジクロロエタン ジクロロメタン 水銀及びその化合物 テトラクロロエチレン トリクロロエチレン トルエン ニッケル化合物 ヒ素及びその化合物 1,3-ブタジエン ベリリウム及びその化合物 ベンゼン ベンゾ(a)ピレン ホルムアルデヒド マンガン及びその化合物 2 予定調査回数 予定調査地点 予定 検体数 1 回/月 (原則毎月第 1 木曜日) 大久保浄化センター (大久保町八木 742) 12 ダイオキシン類 予定調査項目 予定調査回数 大気中ダイオキシン類 (1週間サンプリング。 1 回/日の点検を原則とする。 ) 各 4 回/年 5,8,11,2 月 煙道排ガス中ダイオキシン類 ※ 各 1 回/年 予定調査地点(※下記は候補地点) 市内 2 箇所 ・大久保浄化センター(大久保町八木 742) ・鳥羽浄水場(鳥羽 1506-1) 市内 2 箇所 ・明石クリーンセンター(大久保町松陰 1131) ・二見浄化センター(二見町南二見 3 番地) 予定 検体数 8 2 ※ 事前に受託者は委託者と協議のうえ測定月及び調査地点を決定する。 ※ 煙道排ガス中のダイオキシン類については、ダイオキシン類対策特別措置法施行規則(平成 11 年 12 月 27 日総理府令第 67 号)第 2 条に規定する測定方法による。 ※ 煙道排ガス調査については、必ず委託者の立ち会いのもと調査を行い、試料採取場所及びその他 必要事項は、委託者の指示に従う。また、安全確保のため、強風、降雨等天候が悪化したときは、 委託者と協議の上、測定途中であっても中止する。 ※ 試料採取から分析に係る一連の作業は全て受託者が行い、また、調査に必要な消耗品、機材等は 全て受託者が準備する。 ※ 必要であれば、受託者の負担において、調査地点における測定箇所の事前確認を行うこと。 5 3 煙道排ガス(ダイオキシン以外の項目) 予定調査項目 硫黄酸化物※ ばいじん※ 塩化水素※ 窒素酸化物※ 一酸化炭素※ 予定調査回数 各 1 回/年 予定調査地点(※下記は候補地点) 予定 検体数 市内 2 箇所 ・明石クリーンセンター(大久保 町松陰 1131) ・二見浄化センター(二見町南二 見 3 番地) 2 ※ 排ガスの温度、水分量、排ガス量(湿り、乾き)及び排ガス中の酸素濃度を同時に測定する(ダイオ キシンは「2 ダイオキシン類」を参照。) ※ 硫黄酸化物の測定方法については JIS K0103、ばいじんの測定方法については JIS Z8808、塩化 水素の測定方法については JIS K0107、窒素酸化物の測定方法については JIS K0104、一酸化炭 素の測定方法については JIS K0098 により実施するものとする。 ※ 必要であれば、受託者の負担において、調査地点における測定箇所の事前確認を行うこと。 4 悪臭物質類 予定調査項目 アンモニア メチルメルカプタン 硫化水素、硫化メチル、二硫化メチル トリメチルアミン アセトアルデヒド プロピオンアルデヒド ノルマルブチルアルデヒド イソブチルアルデヒド ノルマルバレルアルデヒド イソバレルアルデヒド イソブタノール 酢酸エチル メチルイソブチルケトン トルエン スチレン キシレン プロピオン酸 ノルマル酪酸 ノルマル吉草酸 イソ吉草酸 5 予定調査回数 予定調査地点 予定 検体数 各 1 回/年 (8 月) 市内 3 箇所 (二見地区 3 地点) 3 アスベスト(繊維数濃度) 予定調査 回数 予定調査地点 予定 検体数 位相差顕微鏡法等 不定期 一般環境、市内解体等工事現場 15 電子顕微鏡法※ 不定期 一般環境、市内解体等工事現場 1 測定方法 ※ 位相差顕微鏡法等で総繊維数が 1f/L を超えた場合等に実施する。 6 別紙2 目標定量下限値等 1 有害大気汚染物質(21 物質)及び大気中ダイオキシン類 予定調査項目 目標定量下限値 アクリロニトリル *0.2 μg/m3 アセトアルデヒド **0.5 μg/ m3 塩化ビニルモノマー *1 μg/ m3 塩化メチル *****0.1 μg/ m3 クロム及びその化合物 ***#0.025 ng/ m3(total 10ng) クロロホルム *1.8 μg/ m3 酸化エチレン ****0.01 μg/ m3 1,2-ジクロロエタン *0.16 μg/ m3 ジクロロメタン *15 μg/ m3 水銀及びその化合物 *4 ng/ m3 テトラクロロエチレン *20 μg/ m3 トリクロロエチレン *20 μg/ m3 トルエン *****0.1 μg/ m3 ニッケル化合物 *2.5 ng/ m3 ヒ素及びその化合物 *0.6 ng/ m3 1,3-ブタジエン *0.25 μg/ m3 ベリリウム及びその化合物 **0.4 ng/ m3 ベンゼン *0.3 μg/ m3 ベンゾ(a)ピレン ***0.011 ng/ m3 ホルムアルデヒド **0.08 μg/ m3(暫定値 0.8 μg/ m3) マンガン及びその化合物 ***15 ng/ m3 ダイオキシン類 0.06pg-TEQ/ m3 * 日本の環境基準又は指針値の 1/10 値 ** EPA10-5 リスクレベル基準の 1/10 値 *** WHO欧州事務局ガイドラインの 1/10 値 **** 基準値等が定められていないため、検証試験の結果をもとに示す濃度 ***** 近年の分析装置の進歩により測定感度が上がっているので、0.1 μg/ m3 を測定する # 6 価クロムとしての参考値(全クロムとしては概ね 10 ng/ m3) 7 2 特定悪臭物質 予定調査項目 アンモニア 報告(定量)下限値 測定方法 0.05ppm メチルメルカプタン 0.0002ppm 硫化水素 0.0002ppm 硫化メチル 0.0005ppm 二硫化メチル 0.0005ppm トリメチルアミン 0.0005ppm アセトアルデヒド 0.0005ppm プロピオンアルデヒド 0.0005ppm ノルマルブチルアルデヒド 0.0005ppm イソブチルアルデヒド 0.0005ppm ノルマルバレルアルデヒド 0.002ppm イソバレルアルデヒド 0.002ppm イソブタノール 0.01ppm 酢酸エチル 0.01ppm メチルイソブチルケトン 0.01ppm トルエン 0.01ppm スチレン 0.01ppm キシレン 0.01ppm プロピオン酸 0.0005ppm ノルマル酪酸 0.0005ppm ノルマル吉草酸 0.0005ppm イソ吉草酸 0.0005ppm 特定悪臭物質の測定の方法(昭和 47 年 5 月 30 日付環境省告示 9 号)に掲げ る 方 法又 は これ に準 ずる そ の他 の方 法:告示 9 号は順次改正され、現在に至 る。 なお、報告(定量)下限値は測定法に より、変わる項目もあるので、打合せ時 に調整するものとする。 ※ 上記項目の他に、地点ごとに天候、気温、湿度、風向、風速を測定すること。 3 アスベスト 「環境省アスベストモニタリングマニュアル」をもとに実施し、地点ごとに天候、気温、湿度、 風向、風速、その他必要事項を測定すること。 8
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