全一括ダウンロード - 秋田県

平成24年度
秋田県スポーツ科学センター
巻
頭
言
昨夏のロンドンオリンピックは、日本人選手の活躍で日本中が沸き上がりました。スポーツが
人々の「こころ」と「からだ」を豊かにすること、「する人」「観る人」「支える(育てる)人」
といったスポーツへの多様な関わり方があることを改めて実感させられ、また、スポーツが明る
く豊かで活力に満ちた社会を形成する上で欠かすことのできない存在であることを再確認する機
会でもありました。
さて、秋田県スポーツ科学センターは昨年4月より、新設の観光文化スポーツ部の所属になり
ましたが、従前と変わりなく、県民の健康の維持増進と競技力向上のための中心機関として事業
を展開しております。
スポーツ振興班は、生涯スポーツ推進の拠点として、県民の多様な運動欲求、年齢及び目的に
応じた健康教室の開催や運動プログラムを提供することにより、運動の習慣化を図り、明るく活
力ある元気な秋田をめざしています。
「あきた元気アップスポーツ推進事業」として、高齢化が進む本県にとって、認知症やロコモ
ティブシンドロームの予防の観点から、「円熟塾」や「ウオーキング教室」などの各種スポーツ
・健康教室の充実を図りました。また、指導者育成に関する支援としては、「ウオーキング講習
会」や「県庁出前講座」に職員を派遣しました。他にも、中・高校生を対象としたセカンドスク
ール、クライミングウオールを利用しての体験クライミング講習、県民の健康・体力つくりの推
進等を行ったスタミナ診断(体育の日の実施)などを実施しました。
広域スポーツセンター機能としては、県北・県央・県南地区担当の職員の配置や専任指導者の
派遣により、総合型地域スポーツクラブの設立や運営、自立へ向けた活動を支援してきました。
その結果、設立済みの総合型地域スポーツクラブは61になりました。
スポーツ医科学班は、「スポーツに関する医科学的サポートシステム」を構築し、県内のスポ
ーツドクターやトレーナーの他、大学、関係機関などと連携し、その成果を競技者や保護者、指
導者及び健康の維持増進を求める全ての県民へ還元しています。今年度は、「アスリート総合診
断体力測定データ集」と「スポーツ栄養王国秋田~秋田のトップアスリートからのメッセージ~」
を発行しました。また、リニューアルしたホームページでは、「ジュニア期からのスポーツ医科
学」等のスポーツ情報を発信しています。
全国大会レベルでの活躍が期待される、高等学校強化拠点校や中学生強化指定選手等の競技力
向上を図るために、アスリート総合診断を実施し、その測定データや面談等から選手個々に応じ
たフィードバック等やフィジカル・メンタルの各トレーニングアドバイザーによる巡回指導を行
い、診断後の競技力向上の支援をより充実したものにしました。国際舞台で活躍できるトップア
スリートを育成することを目的とした、タレント発掘モデル事業の「AKITAスーパーわか杉
っ子発掘プロジェクト」も3年目を迎え、わか杉っ子が全国大会で活躍しました。
この度、今年度のすべての事業を終了し、ここに一年間のまとめとして実践集録を作成しまし
た。ご覧いただき、お気づきの点やご質問がありましたら、当センターまでご連絡ください。
終わりに、今年度、当センターの各種事業にご指導ご協力いただきました皆様に厚くお礼申し
上げます。
平成25年3月
秋田県スポーツ科学センター
所 長
佐 藤
茂
平成24年度 秋田県スポーツ科学センター
実
践
目
集
録
次
■ 実績一覧
1 施設利用状況
2 スポーツ医科学班
3 スポーツ振興班
■ スポーツ医科学班
事業の成果と課題
4 体力診断事業
5 トレーナー派遣事業
6 AKITA スーパーわか杉っ子発掘プロジェクト
7 スポーツ情報データ収集・解析事業
8 スポーツ指導者育成事業(開設講座)
(1)スポーツ医科学研修講座
(2)スポーツ栄養学研修講座
(3)メンタルトレーニング講習会
(4)トレーナー技能講習会(ステップアップ研修会)
9 各種委員会の報告
■ スポーツ振興班
事業の成果と課題
10 広域スポーツセンター業務
①総合型地域スポーツクラブを核とした地域活性化モデル事業
②秋田県総合型地域スポーツクラブ連絡協議会
③秋田県総合型地域スポーツクラブマネジャー養成講習会
④秋田県総合型地域スポーツクラブマネジメントスキルアップ研修会
⑤総合型地域スポーツクラブ育成推進事業
⑥秋田県総合型地域スポーツクラブ創設支援研修会
⑦秋田県総合型地域スポーツクラブ啓発フォーラム
11 スポーツ健康教室
①あきた元気アップ円熟塾
②ウオーキング教室
12 スポーツ指導者養成事業(開設講座)
①秋田県ウオーキングインストラクター養成講習会
②秋田県スポーツ推進委員初任者研修会
③クライミングウォール認定講習会
④秋田県8人制バレーボールC級審判員認定講習会
⑤あきた元気アップ円熟塾指導者・リーダー養成講座
13 セカンドスクール的利用・インターンシップについて
14 秋田県スポーツ推進委員協議会業務
15 秋田県体育施設協会業務
■ 資料
スポーツ振興班(あきた元気アップ円熟塾指導者・リーダー養成講座から)
… 3
… 4
… 5
… 7
…21
…22
…24
…26
…30
…33
…38
…39
…40
…41
…42
…42
…43
…49
…50
…51
…52
…53
…54
…55
…56
…58
平成24年度 月別利用者及び使用料収入実績・対前年比較表
秋田県スポーツ科学センター
\
区分
利
用
者
数
月
4
5
6
7
8
9
10
11
12
1
2
3
24年度
当月
4,049
3,992
5,221
4,045
3,502
3,723
3,922
4,677
4,119
3,764
3,933
5,084
実績A
累計
4,049
8,041
13,262
17,307
20,809
24,532
28,454
33,131
37,250
41,014
44,947
50,031
23年度
当月
3,852
4,580
5,072
4,273
3,078
4,024
3,640
4,513
3,948
3,562
4,034
5,134
実績B
累計
3,852
8,432
13,504
17,777
20,855
24,879
28,519
33,032
36,980
40,542
44,576
49,710
増 減
当月
197
▲ 588
149
▲ 228
424
▲ 301
282
164
171
202
▲ 101
▲ 50
A-B
累計
197
▲ 391
▲ 242
▲ 470
▲ 46
▲ 347
▲ 65
99
270
472
371
321
使
用
料
収
入
24年度
当月
346,010
583,510
619,030
409,460
435,940
375,670
617,020
627,660
486,370
399,360
428,580
701,090
実績C
累計
346,010
929,520
1,548,550
1,958,010
2,393,950
2,769,620
3,386,640
4,014,300
4,500,670
4,900,030
5,328,610
6,029,700
23年度
当月
416,500
567,150
538,800
406,980
347,570
559,660
504,190
514,120
542,460
394,460
432,610
567,620
実績D
累計
416,500
983,650
1,522,450
1,929,430
2,277,000
2,836,660
3,340,850
3,854,970
4,397,430
4,791,890
5,224,500
5,792,120
単位
増 減
当月
▲ 70,490
16,360
80,230
2,480
88,370
▲ 183,990
112,830
113,540
▲ 56,090
4,900
▲ 4,030
133,470
(円)
C-D
累計
▲ 70,490
▲ 54,130
26,100
28,580
116,950
▲ 67,040
45,790
159,330
103,240
108,140
104,110
237,580
当月
315
960
1,122
293
0
1,004
1,130
1,011
778
535
733
0
累計
315
1,275
2,397
2,690
2,690
3,694
4,824
5,835
6,613
7,148
7,881
7,881
当月
191
373
529
664
15
821
621
505
640
491
562
0
累計
191
564
1,093
1,757
1,772
2,593
3,214
3,719
4,359
4,850
5,412
5,412
当月
124
587
593
▲ 371
▲ 15
183
509
506
138
44
171
0
E-F
累計
124
711
1,304
933
918
1,101
1,610
2,116
2,254
2,298
2,469
2,469
24年度
当月
(44,100)
(134,400)
(157,080)
(41,020)
(0)
(140,560)
(158,200)
(141,540)
(108,920)
(74,900)
(102,620)
(0)
累計
(44,100)
(178,500)
(335,580)
(376,600)
(376,600)
(517,160)
(675,360)
(816,900)
(925,820)
(1,000,720)
(1,103,340)
(1,103,340)
当月
(26,740)
(52,220)
(74,060)
(92,960)
(2,100)
(114,940)
(86,940)
(70,700)
(89,600)
(68,740)
(78,680)
(0)
累計
(26,740)
(78,960)
(153,020)
(245,980)
(248,080)
(336,280)
(423,220)
(520,660)
(610,260)
(679,000)
(757,680)
(757,680)
当月
(17,360)
(82,180)
(83,020)
-(51,940)
-(2,100)
(25,620)
(71,260)
(70,840)
(19,320)
(6,160)
(23,940)
(0)
累計
(17,360)
(99,540)
(182,560)
(130,620)
(128,520)
(154,140)
(225,400)
(296,240)
(315,560)
(321,720)
(345,660)
(345,660)
単位
(人)
24年度
参
加 実績E
者
数 23年度
実績F
主
催
事
業
単位
(人)
増 減
事
業 実績G
収
入 23年度
実績H
単位
(円)
増 減
G-H
備 考 使用料収入の3月分には、出納整理期間分を含む
3
2
ス ポ ー ツ 医 科 学班 業 務 実 績
2013.3.31現 在
1 体力診断事業
平成20年度
平成21年度
平成22年度
平成23年度
平成24年度
アスリート総合診断
回数
人数
32
231
39
357
35
283
37
374
36
328
一般体力診断
回数
人数
41
426
38
308
27
218
22
248
18
267
【平成24年度内訳】
アスリート総合診断
小 学 生
0
中 学 生
24
高 校 生
286
大学・一般
18
一般体力診断
0
14
228
25
合
回数
73
77
62
59
54
計
人数
657
665
501
622
595
合
計
0
38
514
43
2 ト レ ー ナ ー 派遣 事 業
平成20年度
平成21年度
平成22年度
平成23年度
平成24年度
東北総体
回数 人数
24 25
26 24
23 22
14 14
13 13
国
回数
21
20
8
14
12
体
人数
26
18
6
14
12
強化練習
回数 人数
42 43
31 22
20
8
5
5
17 17
中高全国
回数 人数
12 12
9
9
5
5
その他
回数 人数
2
2
0
0
0
0
5
5
1
1
合
回数
101
86
51
38
48
計
人数
108
73
36
38
48
3 A K IT A ス ー パ ーわ か 杉 っ 子 発 掘プ ロ ジ ェ ク ト
チャレンジスクール
育 成 プログラム
4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月 10月 11月 12月 1 月 2 月 3 月 合 計( 回 数 )
0
0
0
1
1
2
1
1
1
1
0
0
8
0
2
3
1
1
2
2
2
2
1
1
1
18
4 ス ポ ーツ 指 導 者 の 養成
参加数
月
スポーツ医科学研修講座
62
9
メンタルトレーニング講習会Ⅰ 100 4
メンタルトレーニング講習会Ⅱ 130 9
トレーナー技能講習会Ⅰ
31
5
トレーナー技能講習会Ⅱ
37
9
トレーナー技能講習会Ⅲ
24 11
内
講義 講師
講義・演習
講義・演習
講義 講師
講義 講師
講義 講師
講義 講師
4
容
ラグビーフットボール協会 太田
治
小倉晃輔
小倉晃輔
辰田和佳子
ト レ ー ニ ング ア ド バ イ ザ ー
ト レ ー ニ ング ア ド バ イ ザ ー
JISS管理栄養士
JISSスポーツメンタル指導士
平木貴子
トレーナー派遣委員長 松岡
〃
副委員長 山崎
優
英
3
スポーツ振興班業務実績について
2013.3.31
1 各教室の参加状況
教室名
21年度
回 参加者(延)
66 3,650
31
475
16
449
あきた元気アップ円熟塾
シェイプアップ健康教室
あきた元気アップウオーキング教室
回数:参加者数(延)
22年度
23年度
回 参加者(延) 回 参加者(延)
68 5,163 93 7,228
30
398
17
445 18
503
24年度
備考
回 参加者(延)
99 8,160 82人/回
19
667 35人/回
2 総合型クラブを核とした地域活性化モデル事業(23年度新規事業)
モデル総合型地域スポーツクラブ
NPO法人鹿角ウインプルスポーツクラブ(県北)
NPO法人スポーツクラブあきた(県央)
大曲スポーツクラブ(県南)
23年度
24年度
回 参加者(延) 回 参加者(延)
31
968 31 1,090
29 1,014 18 790
29
620 40 970
89 2,602 89 2,850
備考
35人/回
44人/回
24人/回
32人/回
3 県庁出前講座
22年度
23年度
24年度
回
27
40
50
備 考
1,206 チャレンジデー含む
1,521 チャレンジデー含む
2,471 チャレンジデー含む
参加者(延)
4 講習会等の参加状況
講習会名
ウオーキングインストラクター養成講習会
体験クライミング
クライミング認定講習会
8人制バレーボールC級審判員認定講習会
新任スポーツ推進委員研修講座
クラブマネジャー養成講習会
円熟塾指導者・リーダー養成講座
22年度
23年度
回 参加者(延) 回 参加者(延)
2
77 1
31
10
184 6
201
6
59 7
102
3
29 2
38
1
13 1
28
4
113 2
50
5 セカンドスクール
22年度
23年度
24年度
校
29
36
42
6 インターンシップ
22年度
23年度
24年度
校
2
3
3
備 考
205 体力診断、ボルダリング、施設見学等
232 体力診断、ボルダリング、健康教室体験等
548 体力診断、ボルダリング、水泳教室等
参加者(延)
備 考
8 秋田工業、能代高校
7 秋田工業、能代高校、秋田北鷹高校
6 能代高校、筑波大学、秋田大学
参加者(延)
5
24年度
回 参加者(延)
2
49
4
296
5
58
2
24
1
19
1
34
10
123
備考
22年度より実施
20年度より実施
20年度より実施
20年度より実施
昭和61年度より実施
23年度より2日間開催
24年度より10回開催
スポーツ医科学
■ スポーツ医科学班
事業の成果と課題
4
体力診断事業
5
トレーナー派遣事業
6
AKITA スーパーわか杉っ子発掘プロジェクト
7
スポーツ情報データ収集・解析事業
8
スポーツ指導者育成事業(開設講座)
(1)スポーツ医科学研修講座
(2)スポーツ栄養学研修講座
(3)メンタルトレーニング講習会
(4)トレーナー技能講習会(ステップアップ研修会)
9
各種委員会の報告
4
1
趣
体力診断事業
旨
秋田県スポーツ振興基本計画『スポーツ立県あきた』推進を図るため、スポーツ王国づ
くり強化事業のひとつとして、スポーツ医科学の充実があげられている。
スポーツ科学センターでは、体力診断事業として、国民体育大会、インターハイ等の全
国大会での活躍を目指している競技者や指導者、部活動等のスポーツ競技者、健康体力づ
くりを実践する県民を対象に、『アスリート総合診断』、『一般体力診断(有料)』を強化の
重要性や競技特性に応じて診断し、現在の体力状況、トレーニングや運動方法の提供、ア
ドバイスを行うことで、競技力向上や健康体力の向上を支援する。
2
事業内容
(1) アスリート総合診断について
本年度は、平成 22 年 6 月に秋田県、秋田県体育協会等から指定された高等学校強化拠
点校、各競技団体強化指定選手、タレント発掘事業対象者、全国大会規模で活躍が期待
される選手等を対象に診断を実施し、測定結果や事前の調査などのデータをもとに、メ
ディカル、コンディショニング、ニュートリション、フィジカルトレーニング、メンタ
ルトレーニングのスポーツ医科学面から、個々に応じたフィードバックを行う。
①血液・尿検査(血液・生化学的検査、たんぱく質・潜血・糖検査)
②心理的競技能力診断(DIPCA.3 によるメンタルテストとその分析)
③体力測定
各コース
内
容
共 通
○形態測定-身長、体重、体脂肪、骨密度
○体力測定-閉眼片足立ち(平衡性)、長座体前屈(柔軟性)、握力・背筋力
(静的筋力)、全身反応時間(敏捷性)、バイオデックス(等速性収縮によ
る動的筋力)
選 択
○無酸素性パワー測定(パワーマックス)or 全身持久力(エアロバイク)
○呼気ガス測定(トレッドミル、自転車エルゴメーター)
○スポーツビジョン(静止視力、動体視力等)
○動作分析(ハイスピードカメラによる動作撮影)
④フィードバック
分野
メディカル
コンディシ
ョニング
ニュートリ
ション
フィジカル
メンタル
主なフィードバック、アドバイス
スポーツドクターから、採血・採尿検査結果(血液学的・生化学的検査、
たんぱく質・潜血・糖検査)や問診等を行い、貧血や筋肉のダメージ、ケガ・
故障についてアドバイスを行う。
トレーナー(理学療法士、鍼灸師、AT 等)から、ケガ・故障等の有無、
動作チェック、ストレッチング、リハビリのための補強運動等のアドバイ
スを行う。
管理栄養士から、血液検査結果や食事習慣調査、面談を通して、日頃の
食生活についてアドバイスを行う。
フィジカルトレーニングアドバイザーから、測定した結果や過去のデー
タ、動作チェック等を確認し、これからのフィジカル面の強化策、動作の
改善方法等、アドバイスを行う。
心理的競技能力診断(DIPCA.3)によるメンタルテストとその分析から、
アスリートとして、求められるメンタル強化方法、トレーニング手段等、
アドバイスを行う。
7
(2)一般体力診断(有料)について
各コース
内 容
健康体力づくり
○形態測定-身長、体重、体脂肪、骨密度、肺活量
コース
○体力測定-閉眼片足立ち(平衡性)、長座体前屈(柔軟性)、
握力(静的筋力)、脚伸展力(瞬発力)、全身反応時間(敏捷性)、
エアロバイク(全身持久力)
動作分析コース
ハイスピードカメラによる動作撮影
筋力向上コース
○形態測定-身長、体重、体脂肪、骨密度
○体力測定-閉眼片足立ち(平衡性)、長座体前屈(柔軟性)、
握力・背筋力(静的筋力)、脚伸展力(瞬発力)、全身反応時間(敏
捷性)、バイオデックス(等速性収縮による動的筋力)
○選択-スポーツビジョン、無酸素性パワーテスト(コンビパ
ワーマックス)・全身持久力テスト(エアロバイク)
全身持久力コース
3
呼気ガス測定(トレッドミル、自転車エルゴメーター)
実施状況(利用人数)
(1) アスリート総合診断(延べ数)
コース
中学生
高校生
大学一般
合計
男 女 計 男 女 計 男 女 計
標 準
20
全身持久力
男
女
4 24 196 79 275
0 14 14
0
0
0 11
0 11
2
2
4
13
動作分析
0
0
0
0
0
0
0
0
合 計
20
2 16 18
229
0
0
4 24 207 79 286
216
計
313
2
15
0
0
99 328
97
今年度は、36 回の診断を行い、延べ受診人数は、328 名であった。
(2) 一般体力診断(有料、延べ数)
コース
中学生
高校生
大学一般
合計
男 女 計 男 女 計 男 女 計
健康体力
0
筋力向上
14
全身持久力
0
0
5
4
9
6 17 23
男
女
11
0 14 188 29 217
2
0
2
204
0
0
0
0
2
2
0
0
0
0
動作分析
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
合 計
14
8 17 25
215
0 14 193 35 228
計
32
29 233
2
2
0
0
52 267
21
健康体力づくりコースでは、一般や大学生の受診が多くみられた。
筋力向上コースでは、中学校、高等学校の運動部単位での参加が多くみられた。
全身持久力向上コースでは、高校の運動部での利用があった。
(全身反応測定)
(等速性筋力測定 Biodex)
8
(呼気ガス測定)
4
実施結果・考察
(1) アスリート総合診断
① 実施競技団体・チーム別一覧
競技団体・チーム等
新体操(少年)
実 性別
施
血液・
回
尿検査
男
女
数
1
○
心
理
検
査
測定内容
体力測定(選択)
体力
測定 無酸 呼気 スポー 動作
ツビ
(共 通 ) 素
ガス
分析
ジョン
○
ラグビーフットボール(少年) 2
○
○
○
○
○
スキー(少年、成年)
7
○ ○
○
○
○
○
バスケットボール(少年)
2
○
○
○
○
○
○
バスケットボール(成年)
1
○
○
○
○
レスリング(少年)
2
○
○
○
○
○
○
相撲(少年)
2
○
○
○
○
○
○
陸上競技(少年長距離)
1
○
○
○
○
○
陸上競技(少年短跳投)
1
○ ○
○
○
○
○
フェンシング(少年)
2
○
○
○
○
○
自転車競技(少年)
2
○
○
○
○
○
ハンドボール(少年)
2
○
○
○
○
○
○
なぎなた(少年)
2
○
○
○
○
○
○
柔道(少年)
4
○
○
○
○
○
○
ソフトテニス(少年)
1
○
○
○
○
○
○
テニス(少年)
3
○
○
○
○
○
○
軟式野球(中体連)
1
○
○
○
○
合 計
○
○
○
○
○
○
○
36
今年度は、県指定の高校強化拠点校や各競技団体強化指定選手等を中心に受診しても
らい、競技団体・チームの競技力向上支援に努めた。
特に、高校生については、インターハイ、国体等の全国大会は、県民にとっても注目
される大会であり、そこでの活躍を目指すために総合診断を有効的に活用してくれた。
また、中学生を対象とした Jr.アスリート総合診断も実施し、本格的に競技スポーツに
打ち込めるための診断とアドバイス等ができたと考える。中学生時期から、 自身の身体
把握、競技特性と求められる身体、身体の発達段階とトレーニング、運動・栄養・休養の
関わりなどが知的・科学的にも理解できれば、現在や将来の競技力向上が期待できること
はもちろん、健康的に競技スポーツが継続できる可能性も高くなるのではないだろうか。
(目と手の協応動作)
(呼気ガス測定)
9
(背筋力測定)
② 採血検査(検査項目抜粋)
競技団体・チームごとに鉄欠乏性貧血(以下、貧血)や筋肉細胞代謝等に関係性があ
るといわれている成分等(RBC、Hb、Fe、フェリチン、CK、尿酸値)を記載した。(男
女ともに高校生のみ)また、貧血か否かを男女別にまとめてみた。
男子
全種目
延べ 成分
人数
基準値
平均
196
標準偏差
ラグビーフット
ボール(少年)
スキーアルペン
(少年)
スキーノルディック
(複合・距離)
バスケットボール
(少年)
レスリング
(少年)
柔道
(少年)
相撲
(少年)
陸上競技
(少年長距離)
陸上競技
(少年短跳投)
フェンシング
(少年)
自転車競技
(少年)
ハンドボール
(少年)
女子
全種目
テニス
(少年)
スキーアルペン
(少年)
なぎなた
(少年)
柔道
(少年)
ソフトテニス
(少年)
陸上競技
(少年短跳投)
赤血 血色素量
血清鉄
球数 ヘモグロビン
(Fe)
(RBC) (Hb)
365-600
499.0
クレアチ 血清
尿酸値
ンキナー フェリ
(UA)
ゼ(CK) チン
13.1-18 60-176 3.0-7.0
14.7
96.1
6.2
55-210 20-300
440.3
55.0
45.7
1.0
37.8
1.2
394.0
33.5
20
平均
507.3
14.9
98.4
6.6
509.7
71.2
21
平均
498.0
14.9
110.1
6.4
275.3
51.7
4
平均
512.7
14.7
97.3
5.4
117.7
37.4
15
平均
488.5
14.3
104.9
6.2
727.0
61.1
16
平均
500.2
14.6
82.8
7.0
437.4
54.5
28
平均
519.7
15.1
107.5
6.9
472.2
80.3
8
平均
497.1
14.6
87.3
6.8
353.1
51.7
14
平均
454.9
13.6
91.4
5.7
808.0
39.0
3
平均
519.7
15.2
80.3
5.4
335.0
39.3
20
平均
514.9
15.0
76.4
5.6
403.6
49.7
20
平均
512.1
15.3
107.5
6.1
208.9
53.7
27
平均
473.4
14.1
87.0
5.6
405.4
32.5
延べ 成分
人数
標準値
平均
60
標準偏差
赤血 血色素量
血清鉄
球数 ヘモグロビン
(Fe)
(RBC) (Hb)
380-510
462.2
クレアチ 血清
尿酸値
ンキナー フェリ
(UA)
ゼ(CK) チン
12-16 40-140 2.3-7.0
13.3
77.5
4.2
45-163 12-150
179.3
26.3
30.1
1.1
34.4
0.7
133.7
20.0
10
平均
482.1
13.7
76.6
4.7
112.0
19.6
15
平均
441.9
13.1
84.8
3.9
246.0
18.4
14
平均
460.6
12.9
81.4
4.0
146.2
23.5
9
平均
482.7
14.1
56.2
4.0
123.7
33.2
6
平均
455.8
13.5
89.3
4.5
296.3
40.7
6
平均
455.7
13.1
75.3
4.3
205.7
32.5
10
成分
赤血球数
(RBC)
血色素量
ヘモグロビン(Hb)
血清鉄
(Fe)
血清
フェリチン
基準値
365-600
13.1-18
60-176
15-300
男 子
基準値
380-510
12.1-16
40-140
12-150
女 子
良好・問題なし ・・ 基準値を満たしている
貧 血 予 備 軍 ・・ 1項目で基準値以下(RBC,Hb,Fe)
貧 血 ・・ 2項目以上で基準値以下、又はフェリチンが基準値以下
男子
・貧血と考えられる選手が全体で 6%であった(昨年より減少)が、その予備軍も含め
ると全体の約 15%で貧血が心配される。また、低値者本人は、検査するまで貧血の自
覚がなかった。
・競技特性として、屋内フロアの球技で低値者(貧血)が多かった。
・尿酸値は、格闘技系の競技選手が高値であった。これは、日頃の水分不足、肉類を多
く摂っていること等が考えられ、栄養面も含めて改善する必要性がみられた。
・筋肉細胞の代謝(疲労や疾患)に関係性があるとされる CK では、全体で 57%が基準
値を上回ったが、病的問題の選手は殆どみられなかった。
女子
・貧血と考えられる選手が全体では 22%であった(昨年、一昨年よりは減少)が、その
予備軍も含めると全体の約 31%であり、男子以上に貧血が心配される。また、男子同
様に低値者本人は、検査するまで貧血の自覚がなかった。
・男子と違い、競技種目やチームごとに関係なく貧血と考えられる選手がみられた。中
でも Fe、フェリチンの低値が多くみられた。
・筋肉細胞の代謝(疲労や疾患)に関係性があるとされる CK では、全体で 35%が基準
値を上回り、その大半がスキーアルペンと柔道の選手であったが、病的問題はみられ
なかった。
・尿酸値は、男子と違って標準値を上回る選手はいなかった。
全体
貧血と考えられる選手については、毎日ハードなトレーニングを行っていることか
ら、運動量に食事量や質が追いついていない、内臓疲労による栄養素の吸収率低下等、
複数の要因から貧血になっていると考えられる。
指導者側からは、日頃の練習やゲームプレーから判断することが難しいと聞かれる
ので、できれば定期的な採血検査を望む。難しいようであれば、定期的な全身持久力
テストや間欠性持久力テスト等の実施を推奨する。これは、スクリーニングやコント
ロールテストとしても有効であり、定期的、継続的に実施していく中で、記録の低下
などを貧血等の判断材料にできるのではないだろうか。
いずれにしても選手本人や家族をはじめ、指導者も十分注意していく必要がある。
11
③ 形態・体力測定結果(抜粋)
男子
競技団体
・チーム
ラグビーフット
ボール(少年)
スキーアルペン
(少年)
スキー ノルディック
(複合・距離)
バスケットボール
(少年)
レスリング
(少年)
柔道
(少年)
相撲
(少年)
陸上競技
(少年長距離)
陸上競技
(少年短跳投)
フェンシング
(少年)
自転車競技
(少年)
ハンドボール
(少年)
*硬式野球
(高校1,2年生 )
身長
(cm)
体重
(kg)
体脂
肪率
(%)
22
17 172.1
72.7
16
17 169.9
6
年
齢
握 力 (kg)
背筋力
kg
(体重比)
無酸素性 Vo2max
パワー (ml/min
(w/kg)
/kg)
右
左
背筋力
(kg)
22.5
49.9
49.1
150.3
2.07
12.6
-
67.5
18.2
54.3
50.3
126.7
1.88
15.0
-
23 175.5
58.0
15.0
-
-
-
-
-
62.5
15
17 176.9
66.6
18.2
47.4
45.3
123.1
1.85
14.0
-
16
17 168.7
72.7
24.8
50.9
49.5
149.0
2.05
12.4
-
30
16 169.6
79.3
23.4
49.8
46.7
132.6
1.67
12.1
-
8
16 165.5
82.7
30.4
47.0
46.0
135.1
1.63
10.9
-
14
16 169.6
53.6
13.2
39.5
38.1
99.5
1.86
-
-
3
16 172.3
59.2
14.8
44.6
44.5
120.0
2.03
14.5
-
20
16 168.4
59.8
16.4
42.9
39.9
116.0
1.94
13.3
-
20
17 170.1
61.8
20.3
44.5
42.9
122.8
1.99
16.6
66.1
28
16 174.1
65.4
16.6
53.7
52.0
131.1
2.00
13.7
-
106
16 172.5
68.4
21.5
48.6
47.6
130.0
1.90
13.1
-
延べ
人数
*参考 一般申込 筋力向上コース(県内高校硬式野球1,2年生) *少年は高校生(中学生は除く)
*スキーノルディックは少年と成年を含む
*無酸素性パワーは、自転車エルゴメーターによるパワー測定
*vo2maxは、自転車エルゴメーター、トレッドミルで行う呼気ガス測定
女子
競技団体
・チーム
バスケットボール
(成年)
スキーアルペン
(少年)
スキー ノルディック
(距離)
テニス
(少年)
なぎなた
(少年)
柔道
(少年)
ソフトテニス
(少年)
陸上競技
(少年短跳投)
*バスケットボー
ル (高校1,2年生 )
身長
(cm)
体重
(kg)
体脂
肪率
(%)
12
22 169.3
66.0
13
17 160.7
2
握 力 (kg)
右
左
背筋力
(kg)
背筋力
kg
(体重比)
27.5
37.5
34.9
97.0
1.47
12.8
-
56.5
26.9
37.5
35.7
97.9
1.73
11.3
-
26 161.3
57.4
16.5
-
-
-
-
-
61.0
19
16 158.3
52.5
25.1
31.3
26.2
70.3
1.34
10.2
-
14
17 157.0
51.2
25.0
34.2
30.3
74.4
1.45
10.6
-
15
16 155.9
57.5
28.0
33.8
32.2
85.5
1.49
10.1
-
6
16 159.8
51.5
23.9
34.5
25.2
76.0
1.48
11.2
-
6
16 165.1
55.7
23.3
36.0
33.6
82.5
1.48
10.9
-
17
16 160.4
57.1
27.2
30.8
28.5
77.1
1.35
11.4
-
延べ
人数
年
齢
*参考 一般申込 筋力向上コース(県内高校バスケットボール部1,2年生) *少年は高校生(中学生は除く)
*スキーノルディックは成年
*無酸素性パワーは、自転車エルゴメーターによるパワー測定
*vo2maxは、自転車エルゴメーター、トレッドミルで行う呼気ガス測定
12
無酸素性 Vo2max
パワー (ml/min
(w/kg)
/kg)
20m走記録
男 子
競技
ラグビーフットボール
フェンシング
陸上競技短跳投
陸上競技長距離
レスリング
アスリート
総合診断
相撲
ハンドボール
バスケットボール
自転車競技
スキーアルペン
スキーノルディック
柔道
軟式野球
テニス
一般
(中高成)
硬式野球
陸上競技短跳投
陸上競技長距離
軟式野球
女 子
競技
陸上競技短跳投
バスケットボール
アスリート
総合診断
スキーアルペン
柔道
なぎなた
テニス
バスケットボール
陸上競技短跳投
一般
(中高成)
陸上競技長距離
スキーアルペン
スキーノルディック
ソフトテニス
BEST
競技別Average
0~10m 10~20m 0~20m 0~10m 10~20m 0~20m
1.79
1.82
1.78
1.95
1.81
2.11
1.84
1.78
1.84
1.75
1.98
1.88
1.77
1.86
1.78
1.84
1.93
1.83
1.20
1.23
1.16
1.29
1.26
1.44
1.23
1.20
1.33
1.17
1.35
1.31
1.23
1.25
1.23
1.22
1.33
1.29
2.99
3.05
2.94
3.24
3.07
3.55
3.07
2.98
3.17
2.92
3.33
3.19
3.00
3.11
3.01
3.06
3.26
3.12
1.92
1.95
1.84
2.07
2.02
2.17
1.87
1.86
1.95
1.91
1.99
2.04
1.89
1.97
1.95
1.87
2.02
1.95
BEST
1.31
1.34
1.22
1.39
1.40
1.59
1.31
1.30
1.37
1.32
1.35
1.41
1.30
1.34
1.33
1.26
1.38
1.38
3.23
3.28
3.06
3.43
3.42
3.76
3.18
3.17
3.31
3.28
3.34
3.46
3.19
3.31
3.28
3.13
3.40
3.34
競技別Average
0~10m 10~20m 0~20m 0~10m 10~20m 0~20m
1.94
1.93
2.06
2.08
2.07
1.97
1.98
1.93
2.25
2.28
2.23
2.04
1.27
1.39
1.52
1.48
1.43
1.39
1.42
1.40
1.58
1.54
1.60
1.44
3.21
3.32
3.58
3.56
3.50
3.36
3.40
3.33
3.83
3.82
3.83
3.48
2.07
2.11
2.14
2.32
2.16
2.16
2.16
2.00
2.25
2.25
2.25
2.11
1.37
1.50
1.53
1.61
1.52
1.52
1.58
1.42
1.60
1.57
1.60
1.47
3.44
3.61
3.67
3.81
3.68
3.68
3.73
3.41
3.85
3.85
3.85
3.57
*計測方法は光電センサーを使用(スタート、中間、ゴール)
13
④ フィードバック
ア ドクターから
血液・尿検査結果や問診などから、問題のある選手は通院や治療を勧めるなど、運
動による疾病・故障の予防、早期発見につながった。
受診した選手たちの大半で問題はなかった。しかし、一部の選手に問題(課題)
がみられ、内科的には「貧血」「尿酸高値」外科的には「腰部の痛み」「ジャンパー
膝」「足首、膝、足の甲の痛みや故障」である。
体質や発達段階等が個々で大きく違うので、トレーニングや食事、コンディショ
ニングも含め総合的な視点で注意していってほしい。
イ
トレーナーから
選手への体力状況説明、今後の強化方法、コンディショニングについてのアドバ
イスを行った。それによって選手が自身の故障・ケガ対策、ケア方法をより理解する
ことができたと考える。その中で、選手だけではなく、その指導者へも伝えたいこ
とや聞きたいこと等があるので、同席してほしいと感じた。
また、アスリート総合診断を活用して競技力向上に繋げている団体やチームがあ
るので、他のチーム等も活用してほしい。
今年度や近年に受診した選手らの傾向として以下のように感じたので、今後に生
かしてほしい。
a)正しい「アイシング」方法を身につけてください。氷を使用し、15 分~20 分は
行ってください。10 分以内の短時間で済ませたり、直接保冷剤を使ったりしてい
ます。(低温やけどの恐れ有り)
b)腰痛の中で、腰椎分離症が多いです。ケアは当然ですが、
「体幹を鍛える」
「大腿
四頭筋の緊張を取る」ことを積極的に行ってください。
c)肉離れ等した後、理学的ケアをしっかり行うことによって再発する確率が減少し
ます。逆にしっかりとケアしないと再発の確率が高くなりますので、気をつけて
ください。
d)テーピングやキネシオテープはケガ等の予防になりますが、治療の手段ではあり
ません。選手や指導者で勘違いしている方々がいます。
e)コンディショニングの観点から合宿等での練習後は速やかに入浴できるよう 態勢
を整えてほしいです。(疲労回復、ケガ予防)
ウ
ニュートリション(管理栄養士から)
下記の調査用紙を用いて選手の食習慣・食事内容等を記入してもらい、現在の食習
慣について、年齢、運動、体質等に合っているのかどうかを確認し、個々に適した
食習慣の指導・アドバイスを行った。特に、食事量の不足、栄養価、水分補給、食事
のタイミングについては重点的にアドバイスを行い、選手が食事の重要性を理解し
実践できるよう努めた。また、近年の選手の傾向や課題等も含め、努めてほしいこ
とを示した。
a)男女共通
・高校生は、食事や栄養に関する興味や関心を持ち、より良い実践(行動)を。
・家庭の協力が不可欠である。指導者側からもお願いしてほしい。
・1日あたりの摂取エネルギーが少ない。中でも、炭水化物(ごはん類)が少な
いので、適切な量を摂ってほしい。
・朝食、昼食共に炭水化物のみになるなど、簡単に済まされてい たので主菜、副
菜、乳製品等も摂ってほしい。
・3 食通じて、野菜、果物、乳製品が不足していた。
・日中(学校生活中)の水分摂取が不足していたので小まめに摂ってほしい。
・練習後(夕方)から夕食までに 2、3 時間と間があった。
(できるだけ速やかに)
14
b)男子
・家庭の協力が得られ、バランス、量など良好なタイプと、そうでないタイプに
分かれていた。偏食、ドカ食い、少食の改善をしてほしい。
・身体づくりと食への関心が高い選手がみられた。
・運動生理学的な根拠がなく、噂や先入観でサプリメント、特にプロテインを摂
取していた。また、一部でプロテインに頼りすぎていた。一度の食事で吸収で
きる栄養素は限られているので、3 食+2 間食にするなど食べ方の工夫を。
・野菜、果物、乳製品が不足気味であった。
c)女子
・体型を気にして適切な栄養摂取ができていない。(全体量が不足)
・一部であるが、男子以上に食への「関心」が低い。
・補食や間食では、スナック菓子など栄養価の高いものではない摂取がみられた
ので、できるだけ栄養価の高いものを摂ってほしい。
・男子以上に貧血になりやすい傾向がある割には、その対策(鉄分、ビタミン C、
たんぱく質の摂取を心がけるなど)が疎かであったので気をつけてほしい。
秋田県スポーツ科学センター栄養指導システム
記入例
食 事 調 査 用 紙 2
調査日 平成 24年 6月 30日
調査日 平成 24 年 6 月 30 日
学校名
秋田県スポーツ科学センター栄養指導システム
記入例
食 事 調 査 用 紙 1
秋田中学校
秋田中学校
学校名
秋田 太郎
氏 名
身 長
170.1 cm
体 重
秋田 太郎
氏 名
65.0 kg
体脂肪率
24.5 %
1.食品群について(あてはまる所に○印をつけてください。)
ほぼ毎日
食べる
ほとんど
食べない
食 品 群
毎日食べる
1
米・パン・麺
○
2
肉 類
3
魚介類
○
例 さけ 鯖 あさり
4
卵
○
例 目玉焼 ゆで卵
5
大豆製品類
6
牛乳・乳製品類
7
緑黄色野菜類
時々食べる
生 活
時 間
おもに食べる食品
食べない
○
起床
例 牛乳 ヨーグルト
○
例 ほうれん草
その他の野菜類
○
例 はくさい タマネギ キャベツ
果物類
○
例 みかん りんご バナナ
10 海藻類
○
例 わかめ こんぶ ひじき
朝食
練習
時々食べる
ほとんど
食べない
昼食
おもに食べる商品
例 カップヌードル
スポーツ飲料
○
例 アクエリアス ポカリスエット
炭酸飲料
○
例 コーラ サイダー
○
栄養サプリメント
ポテトチップス
200g
コーラ
350ml
☞
5
4
3
2
1
:
:
:
:
:
食品群ごとの摂取頻度を
グラフ化してみましょう。
評 価
毎日食べる
ほぼ毎日食べる
時々食べる
ほとんど食べない
食べない
茶わん 1 杯半
鮭の塩焼き
鮭
大 1 切
おひたし
小松菜 、のり 、しょうゆ
小皿 1 枚分
みそ汁
豆腐 、 ねぎ 、みそ
お碗 1 杯
りんご
りんご
1/4 コ
時々食べる
ほとんど
食べない
18:00
おもに利用する理由
食べない
○
夕食
例 昼食・おやつ
10 海藻
9 果物
ラーメン
昼
食
もやし 、 焼き豚
ラーメン碗 1 杯
しょうゆラーメンスープ
ダカラ(飲料水)
ダカラ
500ml ペットボトル 1 本
ごはん
米
茶わん 2 杯
例 プロテイン
3.外食(コンビニを含む)の頻度について(あてはまる所に○印をつけてください。)
外食・コンビニ
米
めん 、 キャベツ
500ml
12:00
食べない
○
ほぼ毎日
食べる
食 べ た 量
ごはん
ポカリスエット
2.インスタント食品等について(あてはまる所に○印をつけてください。)
毎日食べる
食 品 名
にんじん トマト
9
ほぼ毎日
食べる
朝
食
6:00
例 納豆 豆腐
○
毎日食べる
メ ニ ュ ー 名
例 ぶた肉 鶏肉 牛肉
8
食品の種類
区分
例 ご飯 食パン
○
インスタント食品
間 食
飲み物
1 主食
5
4
3
2
1
0
8 その他の野菜
夕
食
揚げだし豆腐
豆腐 、 片栗粉 、 油
ネギ 、 大根
豚肉のしょうが焼き
豚肉 、 しょうが 、 しょうゆ
マカロニサラダ
マカロニ 、 にんじん きゅうり 、 コーン
うす切り 2 枚
小皿 1 枚分
マヨネーズ
2肉
睡眠
3 魚介
白菜のみそ汁
白菜 、 みそ
●栄養、食事等について質問があれば記入してください。
24:00
・試合前の食事はどんな物がよいですか?
4卵
・貧血気味なので、何をどのくらい食べたら改善されますか。
7 緑黄色野菜
1/4 丁
お碗 1 杯
ふだん食べている
ごはん茶わん1杯
の重さを計って
ください。
5 大豆製品
g
6 牛乳・乳製品
※「生活時間」の欄には、あてはまる時間に、ごはん・睡眠・練習を記入してください。
※「間食・飲み物」の欄には、あてはまる時間に、間食や飲み物の食品と量を記入してください。
*食事調査用紙
エ
フィジカルトレーニング(フィジカルトレーニングアドバイザーから)
主なフィードバックの方法として、行われた体力測定の結果に関することや以前
に行った体力測定の結果と比較したものについて解説や説明を行っている。また、
ある能力が劣っているものに対して、どのようなトレーニングが有効であるかにつ
いても説明し、トレーニング方法の紹介やフォームの指導等も行っている。
様々な観点から体力測定の結果をみることができるが、今回はバイオデックスに
おける筋力測定(大腿部の筋力測定)の結果について述べたい。
バイオデックス(等速性収縮における動的筋力)の測定では、大腿部の屈曲、伸
展における瞬発力、最大筋力、持久力と様々な観点から測定を行っている。注目す
るポイントはいくつもあるが、特に重要なポイントとしては、最大筋力の数値であ
る。最大筋力は、どの競技を行ううえでも必要な筋力であり、怪我の予防にも重要
な指標となる。下記の表では、大腿部の最大筋力を体重で割った値で示している。
15
なぜなら、同じ最大筋力でも体重が少ない人の方が効率的に力を発揮しているとい
う指標になるからである。
最大筋力を男女別と世代別に分けた。男子高校生の伸展においては体重あたりの
数値が 272.5%であった。それに対し、男子中学生は体重あたり 290%で、男子高校
生より高い値を示していた。女子選手においては、成年の体重あたりは 272.9%、高
校生は 255%、中学生は 234.2%であった。
屈曲は、男子高校生の体重あたりの数値が 148.1%であり、男子中学生は 154.7%
であったことから伸展同様、男子中学生の方が高い値であった。女子選手において
は、成年は 136.7%、高校生は 126.8%、中学生は 110.7%であり、伸展と同じ順序
であった。
H/Q比(ハムストリングと大腿四頭筋の比率)では、性別、年齢においての差
はあまりみられず、ほぼ 50%以上であったため、良好な結果であったといえる。唯
一女子中学生が 47%であったが、これにおいては許容範囲といえる。
H/Qの比率
体重あたりにおける 最大筋力
54%
300.0
数
値
体
重
あ
( た
%
り
) の
52%
250.0
200.0
50%
150.0
伸展
100.0
屈曲
48%
H/Q比
46%
50.0
44%
0.0
男子
Jr男子 成年女子
女子
Jr女子
42%
男子
Jr男子
成年女子
女子
Jr女子
伸展における目標値は、男子(高校生)選手が体重あたり 320~330%であるため、
最大筋力が足りていないということが表れた。男子中学生の目標値は 300%であるた
め、目標値に達していた。女子選手(成年女子、女子高校生)の目標値は、290~300%
であり、女子中学生の目標値は 270~280%であることから、女子選手も最大筋力が
足りていなかったといえる。また、屈曲の目標値は、伸展の 50%~60%といわれて
おり、女子中学生以外は 50%以上であったため、大腿部前面と後面の前後の筋力バ
ランスは良好であるといえる。
しかし、全体的に伸展、屈曲の筋力(体重比)が低いので、筋力を向上させる必
要がある。伸展、屈曲の筋力を向上させることは、パフォーマンスを発揮するうえ
で重要な要素であり、また、バランス良く向上させることは、怪我の予防のために
も重要である。例えば、伸展を行う筋力だけを鍛えた場合、腰に対して大きな負荷
を与える可能性も含んでいるため、伸展の筋力だけを鍛えることは行わない方 がよ
い。つまり、伸展、屈曲の動作を同時に含んだ動作が有効である。
そこで、大腿部の筋力を同時に向上させるための例として、スクワットやデッド
リフト、ランジなどの動作を行うことが良いと考える。なぜなら、これらの種目は
多関節運動であり、大腿部の筋力向上だけでなく体幹に対する刺激も与えることが
できる。また、身体の柔軟性や身体の協調性を身につけることができるため、必要
な運動といえる。これ以外の効果として、筋力の向上は体脂肪率の減少を促すだけ
でなく、除脂肪体重増加にもつながる効果もある。
時期としては、オフシーズンに身体の筋量を増やすことが重要である。つまり、
筋肥大のトレーニングを行い、身体の筋量を増やすことで、身体のベース(土台)
を作る。そして、ベース(土台)が出来たところに、筋を発揮するための負荷をか
けていき、最大筋力を高めていくという計画を立てる必要があるため、オフシーズ
ンのトレーニングは重要であり、この時期のトレーニングを行わずに高い負荷をか
けた練習を続けてしまうことは、怪我の原因にもなる。また、高めた筋力を保つた
めにもシーズンを通してこれらのトレーニングを継続する必要がある。そうするこ
とで競技パフォーマンスに良い影響をもたらすだけでなく、怪我予防にも効果があ
る。特に女子選手の場合は、膝の怪我が多いので、筋力の向上は必須である。
16
オ
メンタルトレーニング(メンタルトレーニングアドバイザーから)
アスリート診断では、スポーツ心理テスト(DIPCA)で心理面の自己分析を実施して
いる。初めて体力診断を受講した選手(チーム)に対しては、心理テストからみた心
理面の傾向と課題を説明し、具体的なメンタルトレーニングの方法を紹介した。 2
回目以降の選手(チーム)には、より実践的な内容の紹介や大会に向けてのアドバイ
ス等を行った。
次に、スポーツ心理テストのデータとフィードバックの様子から今年度のメンタ
ル面の分析と課題について考える。
総合点
今回実施した、高校生アスリート 233 名
180.0
の総合点の平均は、170.4 点であった。
男女別で比較してみると、男子の平均が
175.0
172.6 点、女子の平均が 165.9 であった。
172.6
この結果から女子の平均よりも男子の平
170.0
総合点
均のほうが高いことがわかる。
165.9
また、心理テストの傾向から、今回受講
165.0
した選手の課題として「精神の安定・集中」
がやや低い選手が多くみられる。このよう
160.0
男子平均
女子平均
な選手は、試合で力を出し切れない傾向に
ある。試合で力を出すためには、適度な緊
張とリラックスをするためのセルフコントロール能力が必要である。試合で緊張し
た時に、
「深呼吸」や「顔のマッサージ」をすることで気持ちを落ち着けることにつ
ながる。また、試合に向けて集中力を高めるためには、
「パフォーマンス・ルーティ
ーン」を活用してほしい。プレー前や試合前に決まった動作や動きをすることで集
中力が高まる。個別のフィードバックでも、選手の試合の映像を見ながら、試合中
のセルフコントロールやプレー前のルーティーンについて話をし、よ り効果的な方
法について話し合った。
性別
競技意欲
精神の
安定・集中
自信
作戦能力
協調性
総合点
男子平均
(n=154)
64.2
39.9
26.1
25.5
16.9
172.6
女子平均
(n=79)
63.1
37.5
24.2
23.9
17.3
165.9
全体の平均
(N=233)
63.8
39.1
25.5
25.0
17.0
170.4
さらに、体力診断のフィードバックで対応できない部分を、巡回指導で対象チー
ムに出向き継続的な指導を実施した。定期的に講習会を行ったチームや試合や大会
での心理的サポートを実施したチームなどには、チームの要望にこたえる形で実施
した。
17
(2)一般体力診断(有料)について
① 健康体力づくりコース
成人では職場単位や個人で、学生では授業の一環として参加があり、毎年定期的に
受診してくる団体もみられた。今年度は、中学校、高校では部活動単位での参加はな
かったが、受診者にとっては、体力状況の把握と今後の運動課題等を見つけるきっか
けとなった。
② 筋力向上コース
中学校、高校の軟式・硬式野球部、バスケットボール部、陸上競技部等の部活動単位
の参加があった。大会シーズン終了後の秋以降の申し込みが多く、冬期間の体づくり
の参考としても意義があった。また、野球、陸上競技、スキー競技選手の個人での参
加があり、体力状況の把握やケガからの復帰具合の確認ができたようであり、今後の
競技力向上支援ができた。
③ 全身持久力・動作分析コース
全身持久力コースは、高校の競技選手が受診し、日頃のトレーニング成果の確認等
ができたようだ。ハイスピードカメラによる動作撮影分析については、機器が古く、
現場へ出向いての撮影も難しいため、魅力不足であった。
5
まとめ
今年度の体力診断事業は、秋田県スポーツ振興基本計画『スポーツ立県あきた』推進を
図るため、健康体力づくりを目指す県民を対象として、健康体力づくりコースなどをはじ
めとした健康の保持増進、運動習慣の確立支援を行うだけでなく、国民体育大会等の全国
大会での活躍を目指している競技者や指導者を対象とした筋力向上コース、動作分析コー
ス、アスリート総合診断など競技力向上支援も実施した。
一般体力診断(有料)では、個人、運動部単位での受診があり、毎年継続して診断に来
られる団体・チームも複数みられた。このコースでは、生徒から成人までの幅広い年代の受
診があったのだが、測定に携わる職員数や実施時刻の調整ができず診断ができないことも
あった。また、個人参加での受診にためらう県民もみられたので、今後は事前に診断日を
設けて募集したり、実施時刻を平日であれば夕方以降にするなど県民の方々が受診しやす
い環境を整えたりすることで、より魅力のある診断を実施していきたい。
アスリート総合診断は、スポーツ医科学を活用したトータル的な競技力向上支援であり、
インターハイ、国体等の全国大会で活躍してもらうために有効的に活用してもらっている。
また、受診チームの諸事情等も考慮して柔軟に対応しているので、今後も受診チームの要
望等を叶えられるように努めていきたい。
診断で使用している測定機器や測定内容等については、機器の老朽化により、更新が望
まれる機器もあるのだが、なかなか厳しいようである。測定内容についても検討すべきこ
とはあるものの、毎年内容を改善してより良いものになるよう努めている。また、特殊な
測定機器を使用しての測定や過去の豊富なデータ利用・活用と測定後のアドバイザーによ
るフィードバックは、受診団体からも好評を得ているので、今後も各競技団体・チームの要
望に応えられるような体制を整備し競技力向上支援に努めていきたい。
記載者 加賀誠幸
18
資
料
H24年 度 体 力 診 断 測 定 項 目 別 ( 抜 粋 ) 上 位 ラ ン キ ン グ
【 男 子 】
最大無酸素パワー(w)
順位
1位
2位
3位
4位
5位
1~5位平均値
センター記録
記録
1251
1238
1236
1227
1194
1229.2
1552
競技種目
ハンドボール
硬式野球
自転車
アルペンスキー
相撲
最大無酸素パワー体重比(w/kg)
区別
高校
高校
高校
高校
高校
順位
1位
2位
3位
3位
5位
1~5位平均値
センター記録
全身反応(msec)
順位
1位
2位
3位
4位
5位
5位
1~5位平均値
センター記録
記録
221
228
230
236
238
238
231.8
169
競技種目
ハンドボール
硬式野球
硬式野球
硬式野球
硬式野球
硬式野球
記録
67.9
67.0
66.5
66.2
65.8
66.7
84.7
競技種目
硬式野球
ラグビー
相撲
ハンドボール
柔道
区別
高校
高校
高校
高校
高校
高校
順位
1位
2位
3位
4位
5位
1~5位平均値
センター記録
記録
204
200
193
185
176
191.6
282
競技種目
ラグビー
柔道
レスリング
ラグビー
ラグビー
区別
高校
高校
高校
高校
高校
記録
70.5
70.0
69.0
68.0
67.0
68.9
77.0
競技種目
自転車
相撲
硬式野球
ラグビー
レスリング
区別
高校
高校
高校
高校
高校
握力・左(kg)
区別
高校
高校
高校
高校
高校
順位
1位
2位
3位
3位
5位
1~5位平均値
センター記録
背筋力(kg)
順位
1位
2位
3位
4位
5位
1~5位平均値
センター記録
競技種目
アルペンスキー
アルペンスキー
自転車
自転車
自転車
長座体前屈(cm)
握力・右(kg)
順位
1位
2位
3位
4位
5位
1~5位平均値
センター記録
記録
18.6
17.8
17.5
17.5
17.0
17.7
22.4
区別
高校
高校
高校
高校
高校
19
記録
68.5
66.3
61.4
61.4
60.7
63.7
78.7
競技種目
硬式野球
ラグビー
アルペンスキー
ラグビー
レスリング
区別
高校
高校
高校
高校
高校
H24年 度 体 力 診 断 測 定 項 目 別 ( 抜 粋 ) 上 位 ラ ン キ ン グ
【 女 子 】
最大無酸素パワー(w)
順位
1位
2位
3位
4位
5位
1~5位平均値
センター記録
記録
1010
933
907
896
894
928
1285
最大無酸素パワー体重比(w/kg)
競技種目
バスケットボール
バスケットボール
陸上
バスケットボール
バスケットボール
区別
一般
一般
高校
一般
一般
順位
1位
2位
3位
4位
5位
1~5位平均値
センター記録
全身反応(msec)
順位
1位
2位
3位
4位
5位
5位
1~5位平均値
センター記録
区別
高校
高校
中学
高校
高校
高校
順位
1位
2位
3位
4位
5位
1~5位平均値
センター記録
競技種目
バスケットボール
アルペンスキー
バスケットボール
陸上
なぎなた
区別
一般
高校
一般
高校
高校
順位
1位
2位
3位
3位
5位
1~5位平均値
センター記録
握力・右(kg)
順位
1位
2位
3位
4位
5位
1~5位平均値
センター記録
記録
44.6
44.5
43.9
43.1
42.3
43.7
53.2
競技種目
陸上
陸上
バスケットボール
バスケットボール
バスケットボール
区別
高校
高校
高校
高校
高校
長座体前屈(cm)
競技種目
陸上
なぎなた
テニス
柔道
なぎなた
テニス
記録
259
263
267
269
271
271
266.7
198
記録
15.8
15.4
14.8
14.7
14.6
15.1
21.7
記録
78.5
71.0
70.5
69.5
69.0
71.7
76.0
競技種目
バスケットボール
バスケットボール
陸上
バスケットボール
柔道
区別
一般
一般
高校
高校
高校
握力・左(kg)
記録
42.7
42.0
41.2
41.2
40.0
41.4
47.3
競技種目
柔道
陸上
バスケットボール
柔道
バスケットボール
区別
高校
高校
一般
高校
一般
背筋力(kg)
順位
1位
2位
3位
4位
5位
1~5位平均値
センター記録
記録
127
120
118
114
110
117.8
158
競技種目
アルペンスキー
アルペンスキー
バスケットボール
陸上
バスケットボール
区別
高校
高校
一般
高校
一般
*今年度は、体力測定データを競技別等にまとめた
『アスリート総合診断 体力測定データ集 2006~2011』を発行しています。
20
5
1
趣
トレーナー派遣事業
旨
この事業は、秋田わか杉国体以降も安定した競技力を維持するため、スポーツ医科学の知
識と技術を持ち、実践できるトレーナーを強化合宿や東北総体、国民体育大会等に派遣し、
応急処置や体調管理等のコンディショニングを行うことで、競技者のより高い能力の発揮を
図るものである。
2
派遣内容
(1)強化合宿・強化練習会・・・一泊二日以内(県内のみ)
(2)東北総合体育大会・・・・・競技日前日からとするが、二泊三日までとする。原則と
して国体出場がストレート種目の競技への派遣はしない。
(3)国民体育大会・・・・・・・競技日前々日からとするが、五泊六日までとする。
(4)上記(1)~(3)以外に当センター所長が認めた事項。
(5)その他、帯同にあたっては、トレーナー派遣委員会及び県事務局で精査して決定する。
3
派遣回数
22 年度
23 年度
24 年度
4
強化練習
回数
人数
20
8
5
5
17
17
東北総体
回数
人数
23
22
14
14
13
13
国体
回数
8
14
12
人数
6
14
12
その他
回数
人数
0
0
5
5
6
6
合計
回数
51
38
48
人数
36
38
48
まとめ
前年度と比較すると、強化練習に多くのトレーナーを派遣することができた。また、東北
総体には、秋田県が開催県ということで派遣するトレーナーが少なかった。秋季国体(岐阜
県)では、前年度より天皇杯で大きく順位は後退したものの、トレーナーを派遣した成年女
子バスケットボールが見事に優勝することができた。冬季国体(秋田県)では、 スキー競技
にトレーナーを派遣することができ、天皇杯2位・皇后杯1位と地元国体として、大変盛り
上がった大会となった。これも、選手や指導者の頑張りは勿論のこと、トレーナーの三者が
一つになった結果だと感じている。
これからの課題は、若手トレーナーの育成などがあげられる。トレーナー技能講習会や現
場経験の場を設けて育成していきたい。また、秋田県のスポーツ競技力向上のために、選手
たちのコンディショニングやパフォーマンスの向上につながるよう、多くのトレーナーを派
遣・帯同したいと考えている。
21
6
AKITAスーパーわか杉っ子発掘プロジェクト
1
趣 旨
県では、「スポーツ立県あきた」を宣言し、宣言を具現化するために秋田県スポーツ振興基
本計画を策定した。その中で「国内外のひのき舞台で活躍できるアスリートを育て、特にオリ
ンピックにおいて夏季5名、冬季5名の本県選手を輩出」を目指している。今後の国体はもと
より、オリンピック等の国際舞台で活躍するトップアスリートが数多く輩出されることは、県
民の期待するところである。
少子高齢化と人口の減少が続く本県にあって、競技力のレベルアップによるスポーツ王国秋
田の復活のためには、ジュニア期から優れた素質を有する選手を発掘し、中央競技団体と連携
しながら、国際レベルを意識した一貫指導による育成・強化が不可欠である。本事業により、
国内外のひのき舞台で活躍できるトップアスリートを輩出する、元気で誇れる秋田の創造を図
る。
そこで、本県では競技人口は少ないものの、これまで国際舞台で活躍している選手やコーチ
を数多く輩出するとともに、小学生から成人までの一貫指導に取り組み成果を上げているフェ
ンシング競技をパイロットスタディとして、選手の発掘・育成の効果的なプログラムを構築し
ていく。将来的に、同様に競技人口は少ないものの国際舞台で活躍する選手を輩出している競
技やその可能性の高い競技に広めていき、秋田からのトップアスリート、さらにはオリンピッ
クメダリストの育成を図る。
2
内 容
(1)ジュニアチャレンジスクール
目 的:フェンシング競技は注目度・マスコミ等への露出度が低いため、広報活動だけは候
補者を多く確保することは難しいと考える。そこで、子どもの体力向上をコンセプ
トとした「ジュニアチャレンジスクール」を開催し、できるだけ多くの児童を候補
者として確保するとともに、スポーツ活動を通して体を動かす習慣を早い時期から
身につけさせる。また、ヨーロッパの一流選手の競技開始時期と合わせ、その開始
時期を小学3・4年生に設定する。
期 間:平成24年7月21日から平成25年1月26日(全8回)
参加者:県内小学校3・4年生 48名
内 容:①スポーツ体験プログラム(バドミントン、ビームライフル、スポーツチャンバラ)
②体力向上プログラム(体幹トレーニング、反応力アップトレーニング等)
③フェンシングプログラム(構え、フットワーク、アタック、ファイティング等)
(2)フェンシングデモンストレーション
目 的:「AKITAスーパーわか杉っ子発
掘プロジェクト」及びフェンシング
競技の普及啓発のため、フェンシン
グ競技を知らない多くの子どもやそ
の保護者に対し、フェンシングにチ
ャレンジする機会を設け、フェンシ
ングの楽しさや競技への理解を深め
る。
開催日:平成25年1月27日
イオンモール秋田セントラルコート
ゲスト:千田健太選手(ロンドン五輪男子フルーレ団体銀メダリスト)
内 容:千田選手のトークイベント、千田選手とファイティング、オーディション種目体験
22
(3)第4期生オーディション
期 日:平成25年2月9日(土)
参加者:県内小学校3・4年生29名及び6年生1名
内 容:①体力テスト(反復横跳び、立ち幅跳び、長座体前屈、20m走、シャトルラン)
②適性テスト(タッピング、ステッピング、全身反応時間、眼と手の協応動作)
③評価者テスト(準備運動(模倣力等)、対人ゲーム(駆け引き等)、レッスン)
評価者:JOCより1名、JSCより1名、日本フェンシング協会より4名
(4)育成プログラム「S.W.O.R.Dプロジェクト」
期 間:平成24年5月12日から平成25年3月2日(全18回、3回の合宿を含む)
内 容:①フェンシング指導プログラム(指導:秋田県フェンシング協会)
②体力向上・メンタルトレーニングプログラム(指導:秋田県スポーツ科学センタ
ートレーニングアドバイザー)
③スポーツ教育プログラム(仙台大学スポーツ情報マスメディア研究所)
④保護者プログラム(仙台大学スポーツ情報マスメディア研究所)
⑤日本フェンシング協会、日本オリンピック委員会主催の合宿に参加
3
タレント発掘・育成事業評価分析会議
目 的:評価分析を行うことを通じて、世界につながる事業として品質が常に保証されるよ
うに、優れた資質を有する人材を識別・育成し、より多くのトップアスリートを世
界に輩出するためにタレント発掘・育成事業を促進することを目的とする。
期 日:平成25年2月25日 味の素ナショナルトレーニングセンター
評 価
事 業 全 体
コンセプト
識
別
育
成
パスウェイ
マネジメント
G
S
G
G
G
I
※評価ランク
Superior・・・世界基準に一致、明確な成果、ロールモデルを多く有する。
Good・・・世界基準に準じている、一定の成果、ロールモデルを有する。
Improvement・・・世界基準に一部準じているが、改善が必要である。
Not Good・・・大幅な改善が必要、成果が期待できない、ロールモデルを有さない。
4
まとめ
(1)タレントが大人になって秋田に帰る受け入れ準備が必要。ロードマップを作成したい。
(2)ロンドン五輪銀メダリスト千田健太選手を迎え、また進行にはABS秋田放送田村修ア
ナウンサーが協力してくださり、初めてフェンシング単独のデモンストレーションをイ
オンモール秋田で開催することができた。オリンピアンのすごさ、フェンシングの魅力、
オーディションの宣伝と大きな柱を掲げ、成功裡に終えることが出来た。
(3)ジュニアチャレンジスクール、オーディションの参加者が年々増えているが、さらに間
口を広げる方策が必要。
(4)育成プログラムの質を高めるために、先進国の育成方法を研修する必要がある。また、
競技実績は上がってきているので、今後県外・海外でのプログラム実施を検討する必要
がある。
(5)プロジェクトの実績を他競技に広めていく準備が必要。
(6)地元クラブでの練習内容をチェックする必要がある。
(7)日本フェンシング協会との連携は強固であるので、今後も推進していきたい。
23
7
1
スポーツ情報データ収集・解析事業
趣旨
競技力向上のために各種大会での競技のデータ収集・解析を行い、各チームに情報提供し、強化
指導に役立てる。
2
内容
ラグビー
○第60回関東高等学校ラグビーフットボール大会
場所:茨城県鹿嶋市卜伝の郷運動公園多目的球技場
日程:6月8日~10日
内容:ビデオ撮影
國學院久我山高校 対 茗渓学園高校
國學院久我山高校 対 日川高校
桐蔭学園高校
対 茗渓学園高校
太田高校
対 流通経済大学附属柏高校
太田高校
対 深谷高校
國學院栃木高校
対 流通経済大学附属柏高校
○第67回国民体育大会ラグビーフットボール大会
場所:東京都江戸川区陸上競技場
東京都江戸川区臨海球技場第一
日程:8月23日~24日
内容:ビデオ撮影
茨城 対 山梨
東京 対 神奈川
群馬 対 栃木
関東ブロック
○第67回国民体育大会ラグビーフットボール大会 近畿ブロック
場所:和歌山県上冨田スポーツセンター多目的グラウンド
日程:8月26日~27日
内容:ビデオ撮影
滋賀 対 京都
大阪 対 奈良
○第32回東日本中学校ラグビーフットボール大会
場所:神奈川県保土ヶ谷公園 ラグビー場
内容:ビデオ撮影
國學院大学久我山中学校 対 深谷市立南中学校
本郷中学校
対 慶應普通部
茗溪学園中学校
対 桐蔭学園中学校
24
野球
○東北各県秋季高校野球視察
青森県
日程:9月22日
場所:青森県営球場
内容:ビデオ撮影
青森山田高校 対 光星学院高校
青森北高校
対 弘前東高校
岩手県
日程:9月23日
場所:岩手県営球場
内容:ビデオ撮影
一関第一高校
盛岡大学附属高校
対
対
一関学院高校
水沢高校
宮城県
日程:9月24日~25日
場所:仙台市民球場
内容:ビデオ撮影
東北高校
対 大崎中央高校
石巻商業高校 対 大崎中央高校
仙台育英高校 対 東北高校
山形県
日程:9月25日
場所:庄内銀行・日新製薬スタジアム山形
内容:ビデオ撮影
酒田南高校 対 山形中央高校
福島県
日程:9月24日
場所:いわきグリーンスタジアム
内容:ビデオ撮影
光南高校 対 福島東高校
聖光高校 対 白河高校
3
まとめ
23年度の反省をもとに今年度は情報の分析に力をいれた。スポーツコードを購入し、状況別の
パターンや動作分析ができるようになり、各チームに支援しやすくなった。
ラグビーにおいてはスポーツコードを用いてエリア別の攻撃や守備のパターンを分析し、野球で
は、配球表を作成し、各投手の球種やストライクとボールの割合をカウント別に分析した。また、
映像とデータを秋田県代表チームに提供した。その後、データを提供したチームの監督にアンケー
トをお願いし、来年度に活かせるようにした。
今年度、情報提供したチームは目指していた成績には及ばなかったが、来年度の新チームにも参
考にできるデータだと考える。来年度の秋田県のチームに少しでも支援できるよう、アンケート結
果を参考にし、より充実した事業にしていきたい。
25
8
1
趣
旨
2
各研修講座・研修会
スポーツ指導者育成事業
競技スポーツに関わる指導者・選手・トレーナーを対象に、競技力向上
のための、スポーツ医科学に関する指導理論及びその実践について研修を
行い、資質の向上を図る。
(1)スポーツ医科学研修講座
期 日:平成24年9月16日(日)
会 場:スポーツ科学センター
内 容:講義「RWC2019日本開催に向けた強化と課題」
~15人制代表と7人制代表の強化~
講 師:日本ラグビーフットボール協会
7人制日本代表テクニカルディレクター 太田 治 氏
参加者:62名(高体連・中体連指導者、選手、社会人選手)
【まとめ】
今年度 の医科 学研修講座では、2019 年にRW C(ラ
グビーワルドカップ大会)を日本開催に向けたラグビ
ー協会の強化と課題についての取り組みを前日本ラグ
ビーフットボール協会GMの太田治氏を講師として招
き、日本ラグビーが世界で勝つための要素や課題をデ
ータを基にやるべきことをわかりやすく説明していた
だいた。目標設定の明確化や結果を出すための成功の
支柱、The Japan Way(忠誠心、規律、勇
気)、そして今後の課題として日本人コーチ育成(資格
制度充実)、スキルコーチ、環境整備といった事を重要
としていることを講義した。また、高校生の選手の質問
にもわかりやすい答弁で充実した講座であった。
(2)スポーツ栄養学研修講座
期 日:平成24年10月21日(日)
会 場:スポーツ科学センター
内 容:「スポーツ選手の食事戦略」
講 師:日本体育大学スポーツ局 管理栄養士 安達 瑞保 氏
参加者:63名(高体連・中体連指導者、栄養士、選手、保護者)
【まとめ】
日本体育大学スポーツ局サポートスタッフの管理栄
養 士 で あ る 安 達 瑞 保 氏 を 講 師 に 招 き 、「 ス ポ ー ツ 選 手
の 食 事戦 略 」 に つい て 様 々な 観 点 から 講 話 をし ても ら
っ た 。① 栄 養 の 役割 ② 何 を食 べ る かの ポ イ ント ③基 本
の 6 皿④ 水 分 補 給⑤ 試 合 前の 食 事 など 具 体 例を あげ て
示 さ れ た 。 参 加 者 か ら は 、「 食 事 の 大 切 さ や 強 い 体 を
作 る ポ イ ン ト が 理 解 で き た 」 ま た 、「 自 己 管 理 で き る
食 意 識の 実 践 ・ 継続 が 必 要」 な ど の感 想 も あり 、ス ポ
ーツ選手の食事の重要性が理解できた研修会であった。
26
(3)メンタルトレーニング講習会
① 期 日:平成24年4月22日(日)
会 場:スポーツ科学センター
内 容:「トップアスリートを目指すメンタルトレーニング初級編」
講 師:秋田県メンタルトレーニングアドバイザー 小倉 晃輔 氏
参加者:100名 高体連・中体連指導者、選手
②
期
会
内
講
日:平成24年9月 2日(日)
場:横手清陵学院高等学校
容:「トップアスリートを目指すメンタルトレーニング初級編」
師:秋田県メンタルトレーニングアドバイザー 小倉 晃輔 氏
参加者:130名 高体連・中体連指導者、選手
【まとめ】
昨年度は、東日本大震災の影響で一回しか開催できなかった。そのメンタルトレーニング
講習会を、今年度は県央地区と県南地区でそれぞれ開催した。内容としては、練習試合や大会で
自分の力を出し切るためにどのようなトレーニングが必要なのか、また、気持ちの準備が必要な
のかを選手、指導者に紹介した。スポーツ心理学の分野で用いられる「心・技・体」の部分を鍛
えることがメンタルトレーニングである。今回は、複数の競技団体が参加しており、競技ごとの
実践例などを紹介しての講義と演習を実施。トップアスリートのメンタルトレーニングを紹介し
試合や大会時におけるルーティーンなどをわかりやすく説明した。また、演習では、リラクセー
ションやサイキングアップなどの理想的な心理状態を作るための気持ちのコントロールをする方
法などを紹介し、体験させた。講習会後のアンケートでは、「メンタルを考える良いきっかけと
な っ た」、「練 習 や試 合 に 生か し て いき た い」 など の 感想が 多 くあ り、 メン タル トレ ーニ ング の
必要性を理解してもらえた。
(参考)
~メンタルトレーニングの基本項目~
①目標設定
②リラクセーション・サイキングアップ
③イメージトレーニング
④集中力のトレーニング
⑤プラス思考のトレーニング
⑥セルフトークのトレーニング
⑦試合に対する心理的準備
⑧コミュニケーションスキル
27
(4)トレーナー技能講習会(ステップアップ研修会)
①第 1 回トレーナーステップアップ研修講座
期
日:平成24年5月27日(日)
9:30~12:15
会
場:スポーツ科学センター
内
容:演題「競技者の食事と実際」
講師
国立スポーツ科学センター
管理栄養士 辰田 和佳子 氏
参加者:31名
まとめ
「競技者の食事と実際」というテーマで講演をしていただいた。年代別の栄養教育のねら
いや、各競技におけるエネルギー摂取量や栄養素の働きなど食事の大切さについての内容
だった。また、カヌーの日本代表の合宿や大会に帯同したお話をいただいた。各競技にお
けるマルチなサポートの重要性が競技力を高めるという内容だった。競技スポーツを向上
させるために、スポーツ医科学に関する知識を身に付けトレーナーとしての資質を高める
研修内容だったと思う。
②第2回トレーナーステップアップ研修講座
期
日:平成24年9月9日(日)
9:30~12:15
会
場:スポーツ科学センター
内
容:演題「競技者に対する心理サポートの実際」
講師
国立スポーツ科学センター
スポーツメンタルトレーニング指導士
平
木 貴 子
氏
参加者:37名
まとめ
心理サポートの実践や目標設定の効果などについてお話があり、実践では、選手との対
話を主体とするアプローチで、心理的サポートには「守られた場」が必要である。「守られ
た場」で様々なきっかけが生まれ、考え・気持ちが変化し、結果につながるという実践例
であった。
目標設定では、様々な目標があり、結果目標・達成するための目標・長期短期目標など
その目標によって行動が決まってくる。身近な目標・実現可能な目標・自分で決めた目標
を修正しながら、実行することが大切であるという内容だった。トレーナーという立場で
も、ある程度の心理的サポートが選手のケガの予防や競技力向上につながってくると思う。
28
③第3回トレーナーステップアップ研修講座
期
日:平成24年11月11日(日)
9:30~12:30
会
場:スポーツ科学センター
内
容:演題「ロンドンオリンピックをサポートして」
~マルチサポートの必要性~
講師
秋田県トレーナー派遣委員会
委員長
松
岡
優 氏
演題「100 キロチャレンジマラソンボランテ
ィアの報告と展望」
講師
秋田県トレーナー派遣委員会
副委員長
山
崎
英 氏
参加者:24名
まとめ
ロンドンオリンピックなど世界大会レベルの試合では、
各競技団体でマルチサポートが実践されているという報
告だった。第1・2回のトレーナーステップアップ研修
会では、それぞれの立場でのマルチサポートのお話をし
ていただいた。秋田県のこれからのスポーツ向上にもマルチサポートという考え方を導入
していく必要性がある。そのためにも秋田県トレーナー部会として、スポーツ医科学に関
する知識を身に付けトレーナーとしての資質を高めることが重要である。
100 キロチャレンジマラソンでは、トレーナールームを設置し、各ランナーをサポートし
ているという報告だった。利用者が約 80 名で、一人 5~10 分くらいの応急処置となる。コ
ンディショニング・痙攣・捻挫・肩・頭痛・まめ・その他の応急処置を行った。課題とし
ては、トレーナー不足・ベッド不足・テーピング・地域のコミュニケーション・広報活動
などである。成果としては、ランナーがトレーナールームを目標にしてくれることや、パ
フォーマンスの向上・ダメージの回復、一流アスリートとの交流、トレーナーとしての学
ぶ場になっているという報告であった。スポーツ立県あきたとしても、全国に秋田県スポ
ーツのあり方をアピールする場になれば良いと思う。
29
9
1
各種委員会の報告
トレーナー派遣委員会
(1)設置目的
『トレーナー派遣委員会』は、第62回国民体育大会以降もスポーツ医科学サポ
ートを通じて競技力の向上に資することを目的に、平成20年度に設置された『ト
レーナー部会』の協力を得て、以下の事項について協議するものである。
①トレーナー技能講習会
②トレーナー派遣事業
③100キロチャレンジマラソン(ボランティア)
④その他、スポーツ科学センターで必要とされる事項
(2)開催期日
第1回平成24年
4月14日(土)
第2回平成25年
2月
3日(日)
(3)成果・課題
①国体をはじめその他の大会において選手がベストコンディショニングで競技ができ
た。
②トレーナーがチームに帯同することで指導者と連携し、また、役割分担が明確にな
り、選手・指導者が競技に専念できた。
③アスリート総合診断において選手のコンディショニング等の指導を実施した。
④年3回の技能講習会を実施することで、スキル向上と医科学に関する理論・知識
の習得を図った。
⑤100キロチャレンジマラソンへボランティアとして参加した。
⑥本国体9名、冬季国体3名の帯同トレーナーを派遣し、成績アップに寄与できた。
⑦若手トレーナーの現場経験の場を設け、育成する。
(100キロチャレンジマラソンボランティア)
30
2
スポーツ栄養指導委員会
(1)設置目的
昨年度より設置した『スポーツ栄養指導委員会』は、スポーツ栄養指導の面から競技
力の向上に資することを目的に委員委嘱し、以下の事項について協議するものである。
①食事調査データ処理とフィードバックに関すること
②栄養指導ソフトの活用に関すること
③スポーツ栄養情報の収集及び提供に関すること
④その他、スポーツ科学センターで必要とされる事項
(2)開催期日
第1回平成24年 5月18日(金)
第2回平成24年 7月27日(金)
第3回平成25年 3月12日(火)
(3)成果
・アスリート総合診断では、個々の『食事・食習慣調査』を用いてフィードバック時に、
栄養をはじめ生活習慣全般に渡って個別に指導、アドバイス等を行うことができた。
・スポーツ栄養学研修講座では、指導者や保護者を対象として、安達瑞保 氏(日本体育
大学 スポーツ局 医・科学サポートスタッフ)を講師に招いて、有意義な講座を行うこ
とができた。
・PTA やジュニア選手強化合宿、練習会での講話(講習会)を行い、食事・栄養などに
ついての理解をより深めてもらうことができた。
・スポーツ栄養に関するリーフレット『スポーツ栄養王国秋田』を発行し、ジュニアアス
リートやその保護者に向けて、スポーツ栄養の啓発を行うことができた。
(4)資料(発行リーフレット)
スポーツ栄養リーフレット『スポーツ栄養王国秋田』三つ折り全 6 ページ
31
スポーツ振興
■ スポーツ振興班
事業の成果と課題
10 広域スポーツセンター業務
①総合型地域スポーツクラブを核とした地域活性化モデル事業
②秋田県総合型地域スポーツクラブ連絡協議会
③秋田県総合型地域スポーツクラブマネジャー養成講習会
④秋田県総合型地域スポーツクラブマネジメントスキルアップ講習会
⑤総合型地域スポーツクラブ育成推進事業
⑥秋田県総合型地域スポーツクラブ創設支援クラブ担当者会議
⑦秋田県総合型地域スポーツクラブ啓発フォーラム
11 スポーツ健康教室
①あきた元気アップ円熟塾
②ウオーキング教室
12 スポーツ指導者養成事業(開設講座)
①秋田県ウオーキングインストラクター養成講習会
②秋田県スポーツ推進委員初心者研修会
③クライミングウォール認定講習会
④秋田県8人制バレーボール C 級審判員認定講習会
⑤あきた元気アップ円熟塾指導者・リーダー養成講習会
13 セカンドスクール的利用・インターンシップ
14 秋田県スポーツ推進委員協議会業務
15 秋田県体育施設協会業務
10
10-①
1
広域スポーツセンター業務
総合型地域スポーツクラブを核とした地域活性化モデル事業
事業の目的
広域スポーツセンターが、市町村における総合型クラブと関係
部局と連携して健康づくり事業を支援し、地域住民のスポーツ・
運動実施率の向上と地域コミュニティーの醸成が図られるように
することを目的とする。このことにより、広く地域住民に総合型
地域スポーツクラブ(以下「総合型クラブ」)の有用性が認知され、
当該市町村における「新しい公共」として総合型クラブの地位確
立を目指す。
2
事業の内容
県北・県央・県南の総合型クラブをそれぞれモデルクラブとして指定し、市町村と連携した運動・ス
ポーツ実施率の向上、健康づくり事業等を展開する。
(1) モデルクラブおよび市町村
・県北;NPO法人鹿角ウインプルスポーツクラブ(鹿角市・花輪地区)
・県央;特定非営利活動法人スポーツクラブあきた(秋田市・新屋地区)
・県南;大曲スポーツクラブ(大仙市・大曲地区)
(2) スポーツ科学センターのノウハウを活用
・スポーツ科学センターより職員を派遣し、健康教室運営のノウハウを伝えるとともに、クラブ内の
指導者を育成する。
(3) 役割の明確化
① 広域スポーツセンター
・市町村関係部局と総合型クラブとの連携が図られるよう連絡調整、指導助言
・当該モデルクラブにおける指導者の育成(スポーツ科学センターより指導者を派遣)
・健康づくり教室への講師派遣
・看護師の派遣
・事業費執行
・各地区推進委員会の開催
・啓発パンフレット・リーフレットを作成・配布
② 市町村
・事業推進委員会への支援(指導助言)
・目標数値等の設定(政策目標とのリンク)
・広報誌等を活用した事業周知
・会場等活動拠点の提供や支援(体育館等使用料の減免措置)
③ モデルクラブ
・事業推進委員会の発足と開催
・スポーツ・健康教室の開催
・会員および地域住民への参加促進
・データ収集と、事業成果のまとめと報告(広域スポーツセンター企画運営委員会)
33
3
求められる成果
(1) 広域スポーツセンター:市町村における「新しい公共」としての総合型クラブの地位を確立
(2) 市町村:政策目標(スポーツ実施率等)の達成と「新しい公共」としての地域住民団体を育成
(3) モデルクラブ:顧客(会員)の満足と新規会員の獲得、非顧客(未加入者)への活動を周知、
「新しい公共」として市町村からの認知(スポーツ・健康づくり事業等受託)
4
成果の検証
(1) 広域スポーツセンター:市町村関係部局と総合型クラブ間における連携の在り方
当該モデルクラブにおける健康教室等の自主運営体制確立
(2) 市町村:地域住民への意識調査等によるスポーツ・運動実施率の向上(目標数値との比較)
スポーツ活動を中心とした地域住民団体数や団体加入者数の推移
(3) モデルクラブ:顧客(会員)へのアンケート調査による運動意識の変容
会員数の推移
市町村連携事業(委託事業等)受託の有無
5
事業成果のまとめに向けて
(1) 事業2年目の成果:各地区市区町村推進委員会での報告
広域スポーツセンター企画運営委員会での報告
(2) 昨年度との比較検討:アンケート調査結果の比較(モデルクラブ)
会員数の推移(モデルクラブ)
健康教室参加者数の推移(モデルクラブ)
事業費の執行状況と内訳(広域スポーツセンター)
(3) 課題の明確化:求められる成果へのアプローチ
広域スポーツセンター・市町村・モデルクラブ間の連携状況
モデルクラブの事業展開・運営の自立
(4) 次年度の事業展開:これまでの事業実施において得た「スポーツ・健康づくり教室」開催に関す
るノウハウを生かした、他のクラブへの支援(指導者の派遣やクラブ内指導
者の育成、市町村関係部局との連携の推進、クラブにおける上記教室やイベ
ント開催の地域住民への周知)と事業展開による関連団体の関わりを検証
6
今年度の活動の実際
(1) NPO法人鹿角ウインプルスポーツクラブ
鹿角市花輪地区の福祉保健センターや交流センターなどを拠点に、健康教室や部活動支援、地域の若
者から高齢者まで幅広く参加できる教室を企画・運営している。毎週月曜日を「スポーツマンデー」と
位置づけ、午前に行っている健康教室では中高年層の参加が多く、参加者のニーズに合わせた健康チェ
ックや軽運動・脳トレーニングなど多彩なプログラムがとても好評である。若年層を対象とした運動量
豊富な健康教室では20~30代の参加者が多く、活気溢れる教室となっている。
①
活性化モデル事業内容
・
「はつらつ教室」(ストレッチ・スロートレーニング)
※運動前後の血圧測定、健康相談が大好評である。
・
「F☆D教室」(フィットネス&ダンス教室)
・
「すぽしょく達人講座」
ほか
34
②
市関係部局との連携
・市福祉保健センターおよび交流センターの使用料減免
・市、市教委の協力による、市広報、学校を通じた事業周知
③
2年目の事業成果
・事業を通して延べ1500人ほどの地域住民が、運動・スポーツに取
り組んだ。健康づくりスポーツ教室の実績から、市の「ウォーキング
教室」事業を受託した。
・本事業により地域住民への認知度が高まり、地元スポーツ少年団の加
入など、会員数をさらに増加させることにつながった。
④
これからの課題
・秋田県スポーツ科学センターで実施している事業「円熟塾」のノウハ
ウを活用した活動プログラムを提供していくことで、県の実技指導者
に代わる地域指導者を育成することが最大の課題である。
・市の運動実施率調査における、拠点の花輪地区の数値を改善させるた
めの方策を練っていくことも大切である。
(2)特定非営利活動法人スポーツクラブあきた
指定管理する「県立新屋運動広場」や周辺地域を拠点に、スポーツ文化の発展に寄与するため、スポ
ーツの振興と交流に関する事業を行い「安心・安全・信頼」あるスポーツクラブを目指し地域への愛着
を純粋に表現できる場として活動している。
毎週月曜日には、西部市民サービスセンターを会場に、午後から二部制で「元気アップ教室」を開催
している。主に新屋地区住民に参加を促し、教室では簡単な筋力トレーニング・ストレッチを行ってい
る。また、親子向けの栄養・食育講座、一般市民向けウオーキング教室、児童向けサッカー体験教室、
乳幼児をもつ母親向けダンス教室など幅広い年代への健康増進やコンディショニングを目的とした多
種多様なメニューの提供を行っている。
また、他地区の総合型クラブと連携してトレッキング事業を開催するなど、会員にとって魅力あるイ
ベントの実施に取り組んでいる。
① 活性化モデル事業内容
・
「元気アップ教室」
(ストレッチ・スロートレーニング)
・
「リフレッシュ体操」
(スクエアステップ)
・
「ウオーキング教室」、
「栄養・食育講座」
、「親子たいそう教室」、
「チャレンジキッズプログラム(サッカー体験教室)」ほか
② 市関係部局との連携
・市広報等による事業周知及び推進委員会における助言
・周辺地域小学校での事業開催リーフレットの配布と校内掲示
・西部市民サービスセンター、勝平地区コミュニティセンターの使用
料減免
※ 現在、複数部局との連携等による健康体操事業の開催や公共施設で
の同事業展開における施設使用料の無料化等の実現に向け折衝中
35
③
2年目の事業成果
・自治会の回覧や地区体協広報誌への掲載による広報活動、会員や教室参加者の口コミにより、地域
住民に活動周知を図ることができた。
・地区体協との共催によるレク事業の開催
・参加者からは、
「身体の調子が良くなった。」
「友人が増え気持ちが明るくなった。
」などの声が寄せ
られている。
④
これからの課題
引き続き専属の指導者や会場の確保において、損益分岐の視点から参加料や会費の設定、地域住民
が魅力を感じ満足感が得られる運動メニューの提供など、自主運営による事業展開で求められる成果
をあげ、広く発信していくことが課題である。
(3)大曲スポーツクラブ
大仙市より指定管理を受諾し、「大曲体育館・大曲武道館・大仙市民プール」を活動拠点に、大仙市
スポーツ振興計画のキャッチフレーズである「一生
スポーツ
一生
健康」の実現を目指している。
今年度は大曲武道館に開催場所を移し、毎週金曜日午前中に開催している「健康づくり教室」は、第
1・3週は県の指導者、第2・4週はクラブ内指導者2名で、筋力トレーニング・ストレッチなどが行
われている。運動前には看護師による健康チェック(血圧測定や健康相談をし、毎回健康カルテに記録)
も行われ、参加者は自分の健康状態確認しながら運動に取り組むことができる。また、看護師からのア
ドバイスが大変好評である。
① 活性化モデル事業内容
・
「健康づくり教室」
(ストレッチ・高齢者筋トレ)
・
「3B体操」、
「ヨガストレッチ」
ほか
② 市関係部局との連携
・大曲体育館、武道館、プール管理業務委託
・市教育関係機関への周知
・保健センターからの看護師の紹介
・包括支援センターとの事業すりあわせ(25年度からの合同事業)
③ 2年目の事業成果
・事業を通し、市スポーツ振興課との連携が図られるようになり、
市広報等への掲載が容易となった。
・地元整骨院長が講師になるなど、地元指導者の活用が図られた。
・県から講師を招聘しての健康づくり教室には、隣接総合型クラブか
らも指導見学にきており、指導者の資質向上の一翼を担っている。
④ これからの課題
・会場使用上、モデル事業とクラブ独自の事業との同時開催が困難で
あったため、次年度にはバッティングを避けるようなプログラムづ
くりが課題である。
36
7
2年間の事業成果と次年度の課題
初年度の成果から事業2年目にあたり、『市町村との具体的に連携して事業を展開し、他市町村のモ
デルとなる実績を残す』ことを目的とし、総合型クラブが「新しい公共」としての地位確立が図られる
ことを目指した。そのために広域スポーツセンターは、モデルクラブと市関係部局との連携を強めるた
めの支援に力を注ぎ、対象地域における総合型クラブの有用性を示していこうと考えた。
環境や課題が異なるモデルの3クラブではあるが、参加者数の増加という数値のうえでの実績はどの
クラブもあげることができた。また「活動の実際」にも示したが、周知活動を進めることで行政との連
携や学校との連携を図った事業も展開できるようになったことも確実な成果と言えよう。
特筆すべき点は、大曲スポーツクラブにおける「大仙市包括支援センター」との健康運動教室事業の
共催が平成25年度実施に向け進められていることである。そして事業実施に際しては、「大仙市健康
増進センター」も支援する方向で検討している状況にある。このことは、本事業を進めるにあたり目標
とした『市町村関係部局と総合型クラブとが連携した健康教室等の自主運営体制を確立する』に合致し
た姿と言える。
一方、特定非営利活動法人スポーツクラブあきたでも行政との連携が図られつつあるが、それと同時
に企業からのバックアップを得られるようになったことも「新しい公共」へ繋がる大きな一歩となる成
果であろう。秋田銀行新屋支店内ギャラリースペースに期間限定ではあるが、同クラブの活動を写真や
ポスターなどで紹介するコーナーが設置された。本事業展開の様子と共に、クラブ独自の活動も周辺地
域住民に周知できる、一般企業との連携である。
次年度の課題としては、モデルの3クラブにおいて健康教室等を自主運営していく上で、顧客獲得の
ための新たな方策、参加料の設定や運営資金の確保といった損益分岐の視点に立ったマネジメントをど
う行うかであろう。広域スポーツセンターとしては、この2年間で培ってきた健康教室開催事業のノウ
ハウを県内の他の総合型クラブに広めていくため、同事業に関する内容と実績のクラブや市町村への周
知を図る。また、新たな実施クラブを募集し、事業を展開して実績を検証する義務がある。事業の最終
年度としてモデルの3クラブの実績、新たな事業受託クラブの実績から「新しい公共」を創り出す確か
な方策を示していきたいと考える。
<参考資料>
活性化モデルクラブ
平成23年度
平成24年度
平均参加者数
NPO法人鹿角ウインプルスポーツクラブ
31回
968人
34回
1,190人
35人/回
特定非営利法人スポーツクラブあきた
29回
1,014人
37回
1,650人
44.6人/回
大曲スポーツクラブ
29回
620人
39回
941人
24.1人/回
平成25年3月8日現在
37
10-②
1
NO
秋田県総合型地域スポーツクラブ連絡協議会
事業一覧
開催期日
事
業
名
内
容
会
場
1 H24.4.18
総合型クラブ
(水)連絡協議会運営委員会
今年度の計画の検討など
スポーツ科学
センター
2 H24.6.15
総合型クラブサミット
(金)
グループワーク
メトロポリタン
秋田
「地域のために大切なこと・みんなの知恵と
力を合わせがんばりましょう」
講師:
講
榎 敏弘氏(クラブパレット)
演
「ドイツのスポーツクラブ視察から考える」
67名出席
講師:村岡明正氏 (二ツ井きみまち)
3 H24.6.15
総合型クラブ
H23年度の事業報告
(金)
連絡協議会総会 H24年度の事業計画
総会67名出席 役員改選など
情報交換会31名出席
メトロポリタン
秋田
4 H24.8.30
総合型クラブ
(木)連絡協議会運営委員会
交流大会の計画の検討など
スポーツ科学
センター
5 H24.9.9
県央地区交流会
(日)
約50名参加
グラウンド・ゴルフ
主管クラブ:スポーレおおがた
大潟村
多目的グラウンド
6 H 24. 10. 14 県北地区交流会
(日)
約150名参加
秋田県8人制バレーボール、ラージボー 北秋田市
ル卓球、ユニカール
森吉総合スポーツ
主管クラブ:森吉クマゲラスポーツクラブ
センター
7 H 24. 10. 28 県南地区交流会
(日)
約50名参加
グラウンド・ゴルフ
8
H 24. 11. 17 全県交流大会
(土)
約150名参加
主管クラブ:おおたスポーツクラブ
大仙市
奥羽山荘GG場
秋田県8人制バレーボール大会
男鹿市総合体育館
9 H25.2.15
総合型クラブ
(金)連絡協議会運営委員会
今年度の反省と来年度の運営について
スポーツ科学
など
センター
10 H25.3.15
総合型クラブ
(金)連絡協議会運営委員会
H25年度事業計画の検討など
2
スポーツ科学
センター
まとめ
総合型クラブサミットでは、石川県NPO法人クラブパレットのプロデューサーである榎 敏弘氏を
迎えグループワークを実施した。『地域のために大切なこと・みんなの知恵と力を合わせがんばりまし
ょう』をテーマに、数名のグループ単位でクラブ運営上の問題や課題、それらの解決に向けた方策を探
り、その後の全体での発表により情報を共有した。
講演では、二ツ井きみまちスポーツクラブの村岡明正氏が、ドイツのクラブ視察から「今後の日本に
おけるクラブの在り方」について考えられたことを発表。
3地区の交流会では、それぞれの主管クラブが趣向を凝らし、そのクラブのもつノウハウを生かした
イベント内容で盛況であった。今後の課題としては、開催期日を含め、より多くの参加クラブを募る方
法の検討があげられる。
全県交流大会には主管地区である男鹿市から市長や教育長が臨席し、また、開会式でなまはげが登場
するなど地域をあげた歓迎ムードが感じられた。今後は、イベントとして行われた秋田県8人制バレー
ボール競技のよさを生かした交流、競技以外での交流も充実させていきたいと考える。次年度は、複数
の交流スポーツ種目、クラブ間の情報交換会の開催を検討している。
38
10-③ 秋田県総合型地域スポーツクラブマネジャー養成講習会
1
趣
旨
総合型地域スポーツクラブの運営のための知識と理解を深め、運営の中心
となる人材を養成する。また、この講習会の全日程を終了した者には、公益
財団法人秋田県体育協会が修了証を授与する。
2
主
催
公益財団法人秋田県体育協会
3
期
日
平成24年7月7日(土)・8日(日)
4
会
場
秋田県青少年交流センター「ユースパル」
5
参加者数
34名
6
講
浅沼
師
道成氏(岩手大学
秋田県広域スポーツセンター
人文社会学部
人間科学課程
芸術・スポーツ学系
伊倉
晶子氏(公益財団法人
日本体育協会
クラブ育成委員会
中央企画班
伊藤
恵造氏(秋田大学教育文化学部
教授)
班員)
准教授)
・2日間の全日程修了34名が専門科目の検定
試験を受験し、内33名が合格した。そのう
ち27名と昨年度の修了者(検定試験合格者)
2名が、公益財団法人日本体育協会公認アシ
スタントマネジャー資格の申請を行った。
・toto 助成を受けるためにはアシスタントマネ
ジャー資格を有するものがクラブ内にいるこ
とが必須条件になっている。特に創設・自立
支援事業に関しては、各クラブからの平成25年度分申請において『クラブ内での経理担
当を明確に』し、『事務処理能力・経理処理能力を有する人材の必要性(育成)』を強く謳
っている。そのため、講習や資格取得試験などを適切に行える体制が必要である。
・この講習会は、単に資格を取得し助成事業を受託できる条件を整えるための講習会ではな
く、総合型クラブに対する理解を深めること、ひいてはクラブマネジャーに求められる諸
条件を理解し、
それをスキルとして身に付けようとする資質を育成するためのものである。
・平成15年に1回目のクラブマネジャー養成講習会を開催し、今回で10回目となった。
総合型クラブの運営に直接携わりリーダーとして活躍する人材の育成だけでなく、クラブ
をバックアップする側の行政や地区体協、スポーツ推進委員等の地域関係団体にも広く参
加を呼びかけ、総合型クラブのより良い環境づくりに努めたい。
39
10-④ 秋田県総合型地域スポーツクラブマネジメントスキルアップ研修会
1
趣
旨
総合型地域スポーツクラブの運営のための知識と理解を深め、運営の中心
となる人材のクラブマネジメント能力の向上を目指した研修会を開催し、秋
田県内のクラブ運営の活性化を図る。
2
主
催
秋田県広域スポーツセンター
3
期
日
平成24年8月5日(日)
4
会
場
大仙市
5
参加者数
20名
6
講
八戸由美子氏(三ツ岳スポーツクラブ
師
公益財団法人秋田県体育協会
エンパイヤホテル
クラブマネジャー)
・2年目の事業であり、昨年度は県北地区開
催、来年度は県央地区での開催を計画して
いる
(3地区持ち回り開催)。年次計画により3
地区のローテーション開催にすることで、
各地区クラブ関係者にとって参加しやすい
会になっていると思われる。
・講師の八戸氏は、青森県体育協会でクラブ
育成アドバイザーをしていた経験があり、現在、クラブマネジャーとしてクラブ経営の中
心的存在である。講義内容としては自己紹介の後、参加者一人一人に自分の良さをアピー
ルする自己紹介をさせ、クラブマネジャーに必要な資質である「コミュニケーションスキ
ル」の重要性に気づかせながら会への積極的参加を促すなど工夫が感じられた。また、ク
ラブマネジャーに求められる能力とその役割に関する講話は、アドバイザーとしての経験
談やクラブ運営側としての体験に基づいた内容で、参加者の今後のクラブ経営に直接役立
つものと考える。
・講義の最後としての演習は、架空のクラブを立ち上げ、会員を募集するプレゼンテーショ
ンを行うものであったが、この後クラブの設立を控えている参加者だけでなく、現在会員
の増加を目指し日々クラブ経営に努めている参加者にとっても有効な機会になったと考え
る。
・研修会全体を通して参加者間の活発な情報交換が行われ、クラブ経営に関する多くの示唆
が得られたと思う。
40
10-⑤
総合型地域スポーツクラブ育成推進事業
◎
総合型地域スポーツクラブ育成支援指導者派遣事業について
1
趣
旨
県内の総合型地域スポーツクラブに対し,クラブの要請に応じて実技指導者やスポ
ーツドクター等を派遣することによりクラブの課題解決と活性化を図る。
2
内
容
① 5/30 BSスポーツクラブにかほ「ノルディックウォーキング教室」 参加者43名
講師:日本ノルディックウォーキング協会インストラクター 堀川 永蔵 氏
② 8/5 NPO 法人角館総合型地域スポーツクラブ「スポーツ吹矢教室」 参加者25名
講師:日本スポーツ吹矢協会公認指導員 渡部 卓 氏
③ 8/8 十和田スポーツクラブ「キッズ水泳教室」 参加者22名
講師:水泳指導員 佐藤 梓 氏
④ 8/26 NPO 鹿角くらすた「硬式卓球レベルアップ講習会」 参加者42名
講師:(公財)日本体育協会公認卓球上級指導員 高橋 智宏 氏
⑤ 10/18 おおたスポーツクラブ「ミニテニス教室」 参加者20名
講師:ミニテニス指導員 高橋 真由美 氏
⑥ 11/10 スポーツクラブひない「ノルディックウォーキング教室」参加者8名
講師:日本ノルディックフィットネス協会ベーシックインストラクター 田口 裕 氏
⑦ 11/25 SPORTS・POPORO 「ユニホック教室」 参加者38名
講師:由利本荘市大内地域スポーツ推進委員 成田 一雄 氏
⑧ 1/29 美郷町総合型スポーツクラブ「バドミントンスペシャル講習会」参加者56名
講師:北都銀行バドミントン部コーチ 金上 路子 氏
⑨ 2/19 ふじさとスポーツクラブ 「ユニカール教室」 参加者22名
講師:秋田県ユニカール協会理事長 富樫 清視 氏
⑩ 2/22 昭和スポーツクラブ「はつらつ元気アップ講座」 参加者33名
講師:日本女子体育連盟公認ダンスムーブメント指導員 舘岡 陽子 氏
3
まとめ
希望のあったクラブから10クラブを選定し,指導者
を派遣した。参加者の少ない事業もあったが,どの事業
もすばらしい講師に来ていただき,参加者やクラブ関係
者から喜んでもらうことができた。クラブ会員だけでな
く,地域住民に参加を呼びかけることでクラブの認知度
が高まり,活性化につながったのではないかと思う。今
後も講師とのつながりを持ち,自主企画の教室などで活
用してもらえたらと思う。
NPO鹿角くらすた
指導者派遣事業の様子
◎
クラブ訪問について
クラブ訪問は36回行った(指導者派遣事業での訪問は除く)。指導者派遣事業の打
ち合わせや,事務局のヒアリングもあったが,一番多かったのは実際の活動を見学さ
せてもらいながら担当者やクラブマネジャー,指導者から話を聞くというパターンで
あった。各クラブが地域のニーズに応えながら様々な教室を開催しており,たくさん
のすばらしい指導者の存在を確認できたことが一番の収穫である。また,参加料や会
費の徴収,教室やイベント運営についても,クラブが試行錯誤しながら自立に向けて
取り組んでいる様子を知ることができた。これらの情報を今後各クラブに役立てても
らえるよう発信していきたい。
41
10-⑥
秋田県総合型地域スポーツクラブ創設支援クラブ担当者会議
1
ねらい(趣旨)
創設支援クラブの実務担当者を対象として,クラブ設立に向けた活動の情報交換・協議およ
び事務処理の説明等を行う。
2 期 日
・第1回 平成24年4月23日(月)
・第2回 平成24年9月14日(金)
・第3回 平成25年1月16日(水)
3 対 象
創設支援10クラブのクラブマネジャー,事務局員,
設立準備委員,運営委員などの実務担当者
4 内 容
・第1回(参加者21名)
平成24年度の予定,クラブ創設や経営にかかわる疑問について参加者で確認したり,協議を
行ったりした。
・第2回(参加者20名)
設立済みの総合型地域スポーツクラブマネジャーからクラブ経営にかかわる実践例を紹介し
てもらうとともに,クラブ経営上の疑問等について質疑応答を行った。
講 師 チャレンジスポーツクラブいなかわ クラブマネジャー 村上 聖子 氏
・第3回(参加者21名)
クラブの事業進捗状況と今後のクラブ経営にかかわる課題についてそれぞれのクラブから発
表してもらい,共通する課題について協議を行った。
5 まとめ
今年度参加した10クラブの中から,6クラブが年度中に設立総会を迎えた。他4クラブは
来年度も本会議に参加を継続する。また,新たに2クラブが創設支援を受ける予定であるた
め,来年度の創設支援クラブ担当者会議に参加するクラブは6クラブとなる。
今年度は,育成アドバイザーが,事務手続きや事業展開の細部にわたるまで確認を必要と
したクラブがあったことから,本会議の内容を検討することも必要と思われる。具体的には,
第2回から,創設支援事業ヒアリングにおいて明らかになったクラブの課題などをクラブ代
表者と事務担当者から報告してもらったり,マスタープランを比較しながら互いに参考にな
ると思われる点を見つけてもらう場面を設けたりすることなどが考えられる。
10-⑦
秋田県総合型地域スポーツクラブ啓発フォーラム
1
ねらい(趣旨)
総合型地域スポーツクラブ設立に向けた説明会を実施することにより,クラブ経営にあたる
実務担当者,並びに関係諸機関との共通理解を図り,地域に根ざした団体づくりの基盤を整
備する。
2 期 日
・第1回 平成24年10月24日(水)
・第2回 平成24年11月8日(木)
3 対 象
体育協会関係者,スポーツ推進委員,自治会代表者,老
人クラブ関係者,学校関係者,スポーツサークル関係者
4 内 容
・第1回 北秋田市阿仁総合窓口センター(参加者18名)
北秋田市阿仁地区において,設立済みの総合型地域スポーツクラブ関係者によるクラブ設立
にかかわる話題提供を基に,質疑応答を行った。
講 師 大森スポーツクラブさくら 代表 渡部 卓 氏
・第2回 由利本荘市 由利広告センター(参加者24名)
由利本荘市矢島・鳥海地区において,講師を変え,第1回と同様の内容を行った。
講 師 チャレンジスポーツクラブいなかわ クラブマネジャー 村上 聖子 氏
5 まとめ
今年度のクラブ啓発フォーラムは2地区での開催となった。どちらの地区も,地域体育協
会の会長,会員の協力を得て開催することができた。こうしたメンバーは,すでに総合型地
域スポーツクラブ設立に向けての意欲があり,本フォーラムで,設立にかかわるノウハウを
学ぶことを主たる目的としているように見受けられた。
質疑応答において,講師の話題提供を基にしながら、様々な立場から多様な要望が出され
協議がもたれたことにより,地域の各種団体関係者による総合型地域スポーツクラブ設立に
向けての共通理解が図られたように思われる。
42
11-①
あきた元気アップ円熟塾
1
趣旨
加齢に伴う体力の低下に不安をもつ県民を対象に、基本的な筋力トレーニングや健康体
操などの教室を開催し、運動の日常化により、体力の向上と健康の増進を図る。
2 内容
(1)開催期日 平成24年4月~平成25年2月
(2)開催回数及び参加人数 火曜日・午前(30回) 2,782人(71.9%)
水曜日・午前(32回) 2,888人(70.4%)
水曜日・午後(32回) 2,556人(61.7%)
(3)実施内容
・ストレッチ体操
日常生活の中でも行える簡単なストレッチ運動
・簡単筋力トレーニング
椅子に座った状態や、簡単な筋力トレーニングや、音楽に合わせて行うリズム体
操など。
3 結果と考察
○アンケート結果より
調査日:平成25年2月5日(火)~20日(水)の平日10日間
回答数:340(回収率:82.4%)
【参加者について】
・居住地
・年代及び性別
・参加年数
40 代
1
東部
107
1 年
49
50 代
32
西部
58
2 年
73
秋田市
年齢
3 年
60 代
170
南部
43
69
70 代
4 年
51
117
北部
74
5 年
大仙
80 代
9
36
2
5年以上
潟上
41
2
男
39
由利本荘
未回答
21
1
性別
女
276
未回答
55
未回答
25
Ⅰ運動について
(1) 週にどのくらい運動していますか
(1日につき15分程度、軽作業(除雪等)も含む)
回答数 割合
(2)ア.(1)で②~④と答えた方で、
自宅で円熟塾の内容を行っていますか。
週1回(円熟塾のみ)
①
80
23.5%
②
週2回
107
31.5%
③
週3回以上
108
31.8%
④
不定期
38
未回答
9
回答数 割合
はい
197
77.9%
11.2%
いいえ
52
20.6%
2.6%
未回答
4
1.6%
(2)イ.アで「はい」と答えた方で、具体的に行っている内容
回答数
165
82
12
10
割合
83.8%
41.6%
6.1%
5.1%
ア)ストレッチ(ヨガ)
イ)筋力トレーニング
ウ)リズムダンス(エアロビ)
エ)その他
屈伸・ラジオ体操・バランス・足首回し)
(具体的に
43
Ⅱ
円熟塾の進め方について
とてもよい
良い
普通
悪い
とても悪い
Ⅲ
回答数
割合
190 55.9%
135 39.7%
15 4.4%
0 0.0%
0 0.0%
あきた元気アップ円熟塾に参加した理由はなんですか(複数回答可)
回答数
121
13
102
254
45
5
36
96
52
6
97
31
10
(1)運動が好きだから
(2)地域に友人を作りたかったから
(3)運動の必要にせまられたから
(4)運動やスポーツは健康に効果的だから
(5)空いた時間できたから
(6)今日のプログラムをやってみたかったから
(7)好きな時間に参加できるから
(8)友人・知人に誘われたから
(9)美容や肥満解消のため
(10)家族や友人に運動をしてもらいたかったから
(11)楽しみ・気晴らしのため
(12)近くで開催されているから
(13)その他
その他(自由記述)
・病気をして医師のすすめ。市の広報に載っているのは60歳以上ばかりで、とても助
かりました。
・有酸素運動をしてみたかったから
・自分が実施している体操教室の参考にしています。
Ⅳ
参加しての効果を教えてください(複数回答)
回答数
28
57
52
178
22
81
112
66
158
21
13
(1)朝の目覚めが良くなった
(2)夜の寝付きが良くなった
(3)食欲が増進した
(4)体力がついてきた(持久力・柔軟性)
(5)体脂肪が減った
(6)姿勢が良くなった
(7)筋力がついてきた
(8)関節等の痛みが取れてきている(とれた)
(9)体調を崩すことが少なくなった
(10)通院回数が減った(病院・整骨院)
(11)その他
その他(自由記述)
・登山ができるようになった。1900m~2000mクラスの山も平気になった。
・何か不都合な体調の時ストレッチができる。
・運動が好きになった。もっとやりたい。
・1週間の暮らしの流れがリズミカルになって、気持ちが良い。
44
○考察(アンケート結果から)
◆Ⅲにおいて、回答数総数が多かったものを更に年代に区切 り傾向を分析した。
【考察】
(4)運動やスポーツは健康に効果的だから
回答数 245
年代
回答数
全ての年代において「運動は健
全体の割合 年代別の割合
40 代
1
0.4%
100% 康に効果的である」という認識が
50 代
21
8.3%
66% あるとわかる。しかし実際は「何
60 代
124
48.8%
73%
をどうやったらいいのかわから
70 代
93
36.6%
79%
80 代
6
2.4%
67% ない」「1人では長続きしない」
ということで、継続的な運動の機
会確保のため、円熟塾に参加して
(1)運動が好きだから 回答数 121
年代
回答数
いるのが「意見・要望」と併せて
全体の割合 年代別の割合
40 代
0
0.0%
0% 読み取れる。
50 代
8
6.6%
25%
年代別で特徴的なのが「運動が
60 代
52
43.0%
31%
好きだから」参加している方が年
70 代
54
44.6%
46%
80 代
4
3.3%
44% 齢の進行と共に割合が増加して
いる一方、「運動の必要に迫られ
たから」という参加者が50代に
(3)運動の必要に迫られたから
回答数 102
最も多かったことである。
年代
回答数
全体の割合 年代別の割合
つまり50代が「健康でいる
40 代
0
0.0%
0%
ために、運動をしなければなら
50 代
12
11.8%
38%
60 代
48
47.1%
28% ない」と感じているのに対し7
70 代
38
37.3%
32% 0代-80代においては「運動
80 代
0
0.0%
0% すること自体を楽しみながら、
健康を維持したい」という傾向
があると推測される。
◆Ⅳにおいて、回答数総数が多かったものを更に年代に区切り傾向を分析した。
【考察】
(4)体力がついてきた(持久力・柔軟性)
回答数 178
目に見えて変化がわかる「柔軟
年代
回答数
全体の割合 年代別の割合
40 代
1
0.6%
100% 性」や日常生活でも実感できる
50 代
11
6.2%
34% 「筋力」を含めた体力全般が向上
60 代
92
51.7%
54% していると感じている参加者は、
70 代
64
36.0%
55%
年齢が上がる毎にわずかである
80 代
5
2.8%
56%
が増加している。
他の年代と比べて50代が低
(9)体調を崩すことが少なくなった
回答数 158
いのは、参加理由の上位にあった
年代
回答数
全体の割合 年代別の割合
「運動の必要性に迫られたから」
40 代
0
0.0%
0%
50 代
13
7.3%
41% という点も踏まえ、円熟塾に参加
60 代
82
46.1%
48% している目的自体「柔軟性や筋力
70 代
52
29.2%
44% の向上」を期待したものでは無い
80 代
6
3.4%
67% からだと推察される。
このように年代によって効果
の実感にばらつきがある中で、
(7)筋力がついてきた
回答数 112
年代
回答数
全体の割合 年代別の割合
「体調を崩すことが無くなった」
40 代
0
0.0%
0% という項目に関しては、50代以
50 代
7
3.9%
22% 降全ての年齢において40%以
60 代
60
33.7%
35%
上となっている。参加者自身の感
70 代
42
23.6%
36%
80 代
0
0.0%
0% 覚として「運動は健康に効果的で
ある」ことを感じ、参加者のモチベーションとなっていると考える。
45
Ⅴ 参加しての意見・要望等(自由記述)
【運動プログラムについて】
・自宅で簡単に復習できるのでとてもよい。夫とともに、自宅でたまにやっています。
・いつもわかりやすいので、感激しています。
・色々な種目(エアロビ・ヨガ etc)ももっとやってみたいです。一人では運動が続けら
れないので、このような形で続けていきたいです。
・高度な方法でなく、毎日続けていけるようになりたい。これだけは、というものを教え
てください。
・円熟塾は本当に良い運動だと思います。年齢に大きな負担もなく、ストレッチ~筋トレ
と私の体には最高の体操だと思っています。これからも、ずーっと続けて行きたいと思
います。先生方の指導もとてもわかりやすく、
「ここは何に良い」とかの説明もあり、毎
回楽しみにしています。ありがとうございます。
・円熟塾に来てから、腰の痛みが和らぎ、病院に行くのが減ってとても嬉しくて、これか
らもよろしくお願いいたします。
【指導者・スタッフについて】
・先生方の指導で若返っています。
・毎回楽しくやっていますし、先生方のお話も、笑わせようと頑張っている姿が、又来よ
うとさせてくれるので、これからもよろしく。
・指導して下さる先生方どの方もすばらしく、私達高齢者といつも楽しい気持ちにして下
さいましてありがとうございます。なかなか時間がなく、毎回参加でき無く残念ですが、
今年もよろしくお願いします。
・出席するのが楽しいです。違う先生方がその先生の得意分野で指導してくれるのがワク
ワクです。同じ先生でないのも楽しみの一つです。
・先生方が一生懸命やってくださるので、それが伝わって楽しいと思います。
・普段運動をしないので、この機会にと思い、続けるよう努力しています。耳が少し遠く
なっているので、大きな声を出して頂ければ幸いです(なるべく前の方にいくよう心が
けていますが)
【その他の感想等】
・体力・体調の維持に週1回のここが生活の要になっています。
・今までは寝る前とかは腰痛に苦しんでいましたが、1年継続しているうち、大変楽にな
りありがたく感謝しています。
・凄く楽しい。この場所に来るときは、ストレス解消になります。
・病後だったため、体力が無く、なにか運動をと思っていました。そうして参加させて頂
いた円熟塾!少しずつですが、本当に体力が付いてきており、嬉しい限りです。先生の
皆様には”感謝 感謝”です。今後ともご指導よろしくお願いします。
・運動を始める前は動くことが苦手でした。また、みんな(知らない人)と楽しんでやる
こと、話したり笑いながらできることが楽しくなってきました。気持ちが楽というか、
おっくうにならなくなりました。これからも続けて、自分の為に頑張ろうと思います。
・自宅で一人でも身体を動かす(ストレッチ等)ことをなさなければいけない年齢になっ
ていることを感じておりました。そんな折、友人の紹介で「円熟塾」を知り、参加させ
て頂きました。週1回の体育ですが、何もなさないよりは、どんなに良いことか・・・
と感謝でいっぱいです。お一人お一人個性あふれる諸先生にご指導頂けるのも楽しみで
す。できることなら、もっと多くの県民が予防体操に参加できるよう、そして医療費を
減らせるようにもっと多くの回数を設けていただければ・・・と考えています。
・毎回楽しみに来ております。なかなか一人ではやれ なくて、楽しく頑張って体操してい
ます。これからもよろしくご指導お願いします。
・私は体操をやるようになって体は良くなり、病院に行っても血圧の薬は飲んでいません
し、心電図も落ち着いています。先生に感謝します。今年もよろしくお願いします。
46
○体力測定
年に2回実施
1回目 平成24年7月3日(火)、4日(水)
2回目 平成25年2月5日(火)、6日(水)
男性
60 代
参加者: 77名
参加者:167名
70 代
測定者数
7月
2月
7月
2月
(人数)
(5)
(3)
(5)
(15)
長座体前屈
43.4
39.7
40.7
36.1
握力
41.9
40.1
44.6
41.4
脚伸展
412.2
-
441
-
長座体前屈
脚伸展
全身反応時間
0.372
0.374
0.364
0.399
開眼片脚立ち
69
48
72
86
女性
50代
握力
全身反応時間
開眼片脚立ち
60代
70代
80代
測定者数
7月
2月
7月
2月
7月
2月
7月
2月
(人数)
(5)
(13)
(33)
(51)
(26)
(31)
(2)
(4)
長座体前屈
47.7
44.2
43.7
41.3
40.2
41.1
42.5
40.1
握力
27.2
26.99
25.7
26.63
24.4
25.73
24.0
26.48
脚伸展
241.2
-
235
-
191.2
-
146
-
全身反応時間
0.405
0.400
0.415
0.416
0.435
0.427
0.412
0.407
開眼片脚立ち
117
105
91
92
73
72
14
52
※数値の 下線太字 は7月と比較して平均値が向上しているもの。
※「脚伸展」は測定機材故障のため、2月は実施せず。
7月と比較して2月の測定参加者が増加している。自身の体力に関心を持つ参加者が増え
ていることが読み取れる。
「長座体前屈」で全ての年代で数値 の低下が見られた。測定会場の
気温が低くかったことが要因として考えられる。次年度はその点も配慮した上で測定を行え
るようにしたい。また、年代の進行とともに数値が落ちている項目が多い中「握力」の数値
は維持されている。
「握力」と「筋力」には相関関係があり、筋力の維持がされていると考え
られる。
47
4
まとめ
あきた元気アップ円熟塾は今年で8年目を迎えた。1回毎参加枠を前年 よりも10人増や
し130名にして募集したところ、4月に全て定員に達した。7月に追加募集を行ったが、
1週間で予定人数に達した。参加率は天候に左右されることなく、安定している。このこと
からも、参加意欲の高さ、円熟塾への期待が感じられる。
アンケートの集計結果については、前記の通りである。1週間のう
ち、複数日運動している方の過半数が、円熟塾で行った内容を自宅な
どで実践していた。円熟塾の趣旨にある「運動の日常化」がなされて
いることは大変喜ばしいことであり、今後も「自宅でも行える内容」
を積極的に取り入れていきたい。
また、募集定員の増加(各回 H23:120人→H24:130人)、出席率の向上(H
23:60~63%→H24:63~72%)により、1回で100名程度が一度に運動を
している。施設の安全管理はもとより、参加者の体調管理も大切である。 指導者は個々の体
力レベルに応じた内容を提供するというよりも、個々の体力と相談し
ながら、体力レベルにあった運動負荷を選択してもらう ことを前提に、
同じ運動でも強度を調整できるようにバリエーションを持たせたト
レーニングを多く取り入れ指導している。そして、今まで以上に「無
理をしない」こと強調している。このことも教室参加の満足度を高め
ている要因であると考える。
ここでの活動をきっかけに、運動に興味を持ちはじめ、今まで以上に積極的に運動に取り
組む参加者が増えてくれることを期待している。
体力測定については、毎年同じ項目で測定している。毎年継続して
測定している参加者のなかには、毎年自分なりの課題や目標を設定し
ている方、昨年の結果と比較して、スタッフに(測定項目の数値を伸
ばすための)助言を求める方等もいて、自身の体力に対する関心の高
さを感じた。
次年度は募集人数を更に10名増やし、140名を定員として行う予定である。1回毎の
参加者数も増加が予想される。内容の充実は勿論であるが、参加者の
安全や体調の把握にも今まで以上に注意して行っていきたい。
48
11-②
1
趣
ウオーキング教室
旨
初心者を対象に年間を通して、安全かつ安心して取り組むウオーキングを実施し、県民の
健康増進に寄与するとともに、生涯スポーツの普及・推進並びに指導者の資質向上をねらい
とする。
2
期
日
平成24年4月~平成25年2月
第2、4「木曜日」
○4月~10月 屋外 八橋地区周辺
11回 361名参加(前年12回311名)
(4/26、5/10、5/24、6/14、6/28、7/12、7/26、8/9、9/13、9/27、10/25)
○11月~2月 屋内 秋田市立体育館ジョギングコース
8回 306名参加(前年6回192名)
(11/15、11/22、12/6、12/20、1/10、1/24、2/14、2/28)
合計 19回 667名参加(前年18回503名)
3
参加対象
一般県民
・登録者数
4月~10月(屋外)74名(前年63名)、11月~2月(屋内)109名(前年93名)
・参加者年齢等 30~70代の参加者がいるが、60~70代が全体の9割以上を占めて
いる。また、女性が8割位を占めているが、昨年度より男性参加者も増え
てきた。
4
内
容
4月~10月は八橋地区の周辺で3㎞~6㎞程度のグループに分かれ、交通量、休憩場所
(トイレ)等を考慮して次の6コースで実施した。
①コスモスロード(八橋)
②ハミングロード(泉)
③臨海散歩道方面
④市立体育館方面
⑤総社神社(川尻)方面
⑥通町方面
雨天時は3 F 体育場において、ウオーキングの基本姿勢や歩き方の練習等を行った。晴
天時のコスモスロードにおいても参加者が班ごとに分かれて、それぞれの班にスポーツ科学
センター職員が入って歩き方の基本を練習した。
11月~2月の冬場は秋田市立体育館の1周250 m のジョギングコースで行った。希
望者は、ジョギングコースを歩く前に職員といっしょにワンポイントレッスンをしてからコ
ースに出てもらった。ジョギングコースでは歩行時間、周回数、心拍数、フォーム等の目標
値を個々に定め、自分のペースに合わせて60分程度のウオーキングを行った。
5
参加者からのアンケート結果から
・アンケート対象 参加者34名から抽出(70代6名、60代21名、50代6名、40代1名)
○参加して良かったと思えることは(複数回答可)
・健康が維持されている、体の調子がよい(31名)
・ウオーキングの知識が得られた(24名)
・友達が増え、会話も弾み、楽しい(14名)
○感想、自由記述
・歩く楽しさを知った。気分が明るくなる。
・今後も楽しく健康維持のために続けたい。(週1回の実施希望)
・ウオーキング前後のストレッチ体操も大変良かった。
・“新しいコース”(4月~10月)を歩いてみたい。
6
まとめ
スポーツ科学センター主催でこの教室も5年目となった。今年度も秋田市教育委員会スポ
ーツ振興課に協力していただきながら実施することができ、実りの多いものとなった。次年
度も参加者の現状やコース設定、施設利用などの観点から秋田市教育委員会との共催という
形で継続していく方向が望ましいと考える。
スポーツ科学センターでは一昨年度より「ウオーキングインストラクター養成講習会」を
開催し、県内各市町村に指導者が育つように働きかけているが、この教室からもウオーキン
グ愛好者が増えていくことはもちろん、地域でのリーダーが自然な形で初心者の方を教え、
導いていけるようなしくみを作る上での足がかりとなる教室となってくれればと考える。
49
12-①
1
趣
旨
秋田県ウオーキングインストラクター養成講習会
ウオーキングの知識・技能を学び、一般県民及び地域住民に普及
させる指導的人材を養成する。
2
期
日
1回目
平成24年4月14日(土)・15日(日)
2回目
平成24年10月28日(日)
3日間共 午前9時45分から午後4時
3
対
象
1回目
・昨年まで受講した以外の方で、市町村の代表ウオーキング
指導者になってほしい方
・2日間受講可能な方で、ウオーキング普及に意欲のある方
・市町村の教育委員会が推薦する方
(参加者数16市町村30名)
2回目
・平成22~24年度の3年間に本講習会を受講した修了者
(参加者数8市町村19名)
4
内
容(4月分)
・オリエンテーション、立ち姿勢写真撮影(講習前、講習後)
・美しい歩き方と健康ウオーキング
・正しい立ち方と姿勢のつくり方
・寝ながらラクラクストレッチ
・正しい階段の上がり方下り方
・傘の差し方とバッグの持ち方
・からだのゆがみをチェック
・いすの座り方とポージング
・インストラクターとしてのトーク
・修了証授与とエンディング
5
講
師
6
まとめ
NPO 法人ウォーキング研究所
代表
駒崎
優
氏
平成22~24年度の3年間で合計106名、県内25全市町村に修了者
を出すことができた。修了者からは感想のリポートを書いてもらい、レポー
ト集を参加者や関係者に配布した。10月の講習会では、自分の市町村での
ウオーキングの実践について発表し合い、よ
い情報交換の場となった。
それぞれの地域でウオーキングを普及させ
るために、インストラクター、スポーツ推進
委員、ウオーキング協会、市町村行政等の連
携が重要であるため、スポーツ科学センター
が関係機関を結ぶパイプ役となって協力して
いきたいと考えている。
講習会の様子
50
12-② 秋田県スポーツ推進委員初任者研修会
(新任スポーツ推進委員研修講座)
1
趣
2
期
日
平成24年10月27日(土)
3
対
象
スポーツ推進委員の初任者及び平成23年度以前の受任者で本講座未受講者
4
旨
初任者のスポーツ推進委員の職務に対する認識を深め、地域スポーツ振興に必要な知識及
び技能について研修し、資質の向上を図る。
内 容
(1)講義Ⅰ
(2)講義Ⅱ
(3)講義Ⅲ
「スポーツ推進委員の現状」
男鹿市スポーツ推進委員協議会
板橋
「スポーツ推進委員の役割について」
秋田県スポーツ科学センター スポーツ主事
征男
髙橋
氏
史晃
氏
情報交換「地域に根ざしたスポーツ推進委員の活動について」
秋田県スポーツ推進委員協議会 副理事長 渡部
卓 氏
①スポーツ推進委員としての現在の活動状況について
②地域の特色ある活動について
③市町村合併によるスポーツ推進委員の活動への影響について
④地域のスポーツ振興における今後の課題について
(4)普通救命講習
秋田消防署
【情報交換の様子】
5
委員長
救急担当
4名
【救命救急講習会の様子】
まとめ
講義Ⅰは男鹿市のスポーツ推進委員の年間の活動を例に説明を行い、参加者が地域で活動し
てきた内容を振り返った。講義Ⅲの情報交換会の司会を秋田県スポーツ推進委員会の県役員が
務めたことで、スポーツ推進委員に身近な内容を中心に話し合いを進めることができた。
午後は例年通り普通救命講習を行った。前年より30分延長し、3時間の講習を行うことで
参加者が受講認定証を受け取ることができた。
今年度は、秋田県スポーツ推進委員会の総務委員会で協議を行い、経験豊富なスポーツ推進
委員が研修会の運営に加わったことで、初任者の実態に即した講義や話し合いが行えた。次年
度の本研修では、H24年度全国スポーツ推進委員リーダー研修会(東京)の参加者が講師と
なることがすでに決まっている。今後も連携をとり、よりよい研修となるように努めたい。
51
12-③
クライミングウォール認定講習会
1
趣旨
秋田県スポーツ科学センターのクライミングウォールの利用について、安全確保の技術と
知識を習得し、検定を行い合格者に『認定証』を発行する。
2
期 日及び認定証取得者
第1回
4月15日(日)
第2回
5月27日(日)
第3回
8月 5日(日)
第4回
9月 2日(日)
第5回
10月21日(日)
※期間外
6月10日(日)
特殊任務関係者等更新
合計 64名 有効認定証者数
3
対
4
内 容
講義・実技
検
定
7名
14名
12名
16名
8名
5名(高体連山岳部会)
2名(航空自衛隊)
224名
象
小学生以上(小中学生は保護者同伴)、一般スポーツ愛好者、スポーツ推進委員
総合型クラブ関係者、教育委員会生涯スポーツ担当者、体育協会関係者等
10:00~15:00
15:00~15:30
指 導 者
秋田県山岳連盟 長谷川
〔午前〕
・説明(安全)
・用具の使い方(取り付け方)
・ロープの結び方
・実技(確保技術・壁登)
〔午後〕
・実技(確保技術・壁登)
・検定
5
覚
氏
他連盟指導員
まとめ
昨年度は101名の認定者であったが、本年度は約半数の64名にとどまった。主な原因
は実施回数が昨年度は7回に対し、本年度は6回(期間外を含む)と少ないこと、特殊任務
関係者等の更新が昨年度は48名に対し、本年度は2名であったということである。ただ、
特殊任務関係者を除く1回あたりのの講習参加者の平均を比較すると、昨年度は7.57名、
本年度は10.33名と増加し、一般県民への認知度が上がってきているのが伺える。
受講者の内訳も、一般の登山愛好者が最も多く55名となっている。本年度は山岳連盟と
「一般愛好者を増やしたい」という趣旨のもと、「体験クライミング」の参加者への「クラ
イミングウォール認定講習会」の日程などのアナウンスを行ったところ、2名が講習会に参
加した。
今後「体験クライミング」の参加者が「クライミング認定講習会」を受講しやすい流れや
告知の方法を工夫していきたい。
【講習の様子】
52
12-④
秋田県8人制バレーボールC級審判員認定講習会
1
旨
秋田県で考案された子どもから高齢者まで気軽に楽しめる8人制バレーボール競技を一
般県民に普及させ、審判員を養成する。
2
期 日
第1回
第2回
3
4
趣
平成24年5月12日(土)
平成24年8月 4日(土)
参加
参加
対 象
スポーツ推進委員、教育委員会生涯スポーツ担当者、体育協会関係者
看護師・保健師等高齢者健康づくり関係者、生涯スポーツ愛好者
内 容
(1)講
義
(2)筆記試験
(3)実技演習
「秋田県8人制バレーボール競技規則について」
講義講師 秋田県8人制バレーボール連盟 会長
秋田県8人制バレーボール審判員必携より出題
「審判の動作等確認」
【講義の様子】
5
16名
8名
飯塚
幸子氏
【審判動作の確認】
まとめ
今年度は秋田県8人制バレーボール連盟の役員と協力しパワーポイントを利用し講義を行
った。秋田県8人制バレーボール連盟審判員必携の説明を、スクリーンに映し出される図や
画像を見ながら解説する事でよりわかりやすい内容となった。
午後は、線審と得点係の実践演習の他に、主審・副審を体験し、その後、競技規則の確認
と審判の諸動作の共通理解を図った。
次年度はC級審判員の資格取得が大会等で副審を担当し、審判の技量の向上ができるよう
な環境を整えていく事を考え、加盟した支部で審判講習を行うことも検討している。
支部加盟については、今年度は4月に大館市、2月に湯沢市が加盟した。
この事業をホームページから確認した宮城県ビニールバレー愛好者連絡協議会会長より、
スポーツを通した交流がしたいと要望があった。秋田県8人制バレーボール連盟と秋田市ス
ポーツ振興課と連絡をとりあい、スポーツを通した復興支援として、交流大会を秋田市(7
月)と宮城県栗原市(9月)で開催した。
53
12-⑤
1
趣
旨
あきた元気アップ円熟塾指導者・リーダー養成講座
中高年向け運動プログラムについての 知識・技能を学び、一般県民
に普及させる指導的人材を養成する。
2
期
日
平成24年5月~平成25年2月
第4火曜日
3
対
象
13:30 ~ 15:00
計10回
(123名参加)
「あきた元気アップ円熟塾」参加者で、地域での指導者・リーダー
を目指したい方
4
内
容
第1回 ・中高年運動プログラムを指導する上で考慮すべきこと
資料「中高年運動プログラムを指導する上での危機管理マニュアル」
「ストレッチ運動と筋力トレーニング、栄養について」
第2回 ・部位別体操指導のこつ
資料「肩こりの解消」「腰痛の解消」
第3回 ・部位別体操指導のこつ
資料「膝痛の解消」「股関節」「足首」
第4回 ・用具を使用した体操
資料「椅子を使って」「タオルを使って」「壁を使って」
第5回 ・ペアストレッチ
資料「肩周囲」「上腕と体幹」「腰部から背部」「殿部」「太もも」
「股関節」
第6回 ・口の体操とケアリズム体操
資料「お口の体操」「いけいけドンパン体操」
第7回 ・スポーツ別ストレッチ
資料 「トレッキングとハイキング」「ランニング(陸上競技)」
「バレーボール」
「テニス(ラケット競技)」
「水泳」
「スキー」
第8回 ・スポーツ器具を使って
資料 「バランスボール」「ストレッチポール」
第9回 ・脳トレ
資料「手指体操」
第 10 回・アイソメトリック(等尺性筋収縮)トレーニング
資料「ギュギューッと体操」
5
まとめ
中高年用運動プログラムを地域に普及する指導者を養成するために本講座
を今年度より開催した。21名の登録者の中には、半数位の方が実際に地域
のスポーツクラブや町内会などで指導をされているが近い将来に指導者にな
りたいと考えている方も多い。来年度もこの講座を継続し2年目を迎えるが、
地域の指導者を増やしていく手立てを考えながら、内容を充実させていきた
い。
54
13
1
趣
セカンドスクール的利用・インターンシップ
旨
「セカンドスクール的利用」は児童生徒が学校を離れた場所で、様々な自然体験、共同生活体
験等を行い、その活動を教科学習として授業時数にカウントできるシステムで、児童生徒の自
ら学ぶ意欲や社会の変化に主体的に対応できる能力(生きる力)を育むことをねらいとしている。
また、「インターンシップ」は学生(高校生、大学生)に対し、企業等で就業体験を行うことに
より、望ましい職業観や勤労観の育成や、社会奉仕の精神の涵養に資することを目的としてい
る。特に当センターでは将来の進路目標に対応したカリキュラムを作成し、将来「スポーツ立
県あきた」を支える人材となってくれることを期待して実施している。
2
内
容
(1)利用状況
①セカンドスクール
【内訳】
校 種
幼・保
小学校
中学校
高 校
特別支援
その他
合 計
②インターンシップ
【内訳】
高校名
秋田工業高校
能代高校
校数(校)
8
4
30
0
0
0
42
学年 人数
2
2
4
2
利用者(名)
75
293
180
0
0
0
548
期
間
7月 3日~ 5日
7月24日~26日
(2)主な内容
①セカンドスクール
・体力診断
・ボルダリングウォール体験
・健康教室体験
・職場体験(健康教室受付、清掃等)
・スポーツや職業に関する質問
・施設見学
・水泳指導(県立総合プール・小学校プール)
②インターンシップ
・体力診断(測定補助)
・健康教室(指導補助)
・業務補助(受付・施設管理)
・講話(スポーツ医科学、スポーツ振興、総合型地域スポーツクラブ)
・体力診断、メンタルトレーニング等体験
3
成果と課題
中学生の印象として、スポーツ科学センターは競技スポーツに関わる業務をイメージしていた。そ
のため、来館する生徒は運動部に属し、将来スポーツに関わる仕事に就きたいという夢をもっている
生徒が多かった。「生涯スポーツ」とは、聞いたことはあるが実際にどんなものなのかわからないの
が現状である。そこで、体験活動の円熟塾で高齢者の健康教室を肌で感じることができ、トレーニン
グルームを使用している方々の年齢層の幅が広いことなどから、生涯スポーツの意味や必要性を感じ
取ることができた。将来、何らかの形でスポーツに関わるときに、この体験を役立ててもらいたい。
インターンシップについて、昨年度の反省から「事前指導の充実」を図った。遠方の学校について
は電話のみとなったが、近隣の学校に関しては、担当教員も含めての事前学習(施設見学、個人の目
標設定、勤務に関わる諸注意)を行った。目的が明確化していることで、生徒達も主体的に活動する
場面や職員とやりとりしながら作業を進める場面が見られた。感想文からも「公務員の仕事の中身を
知ることができ、大変さを感じた」「不安と緊張の連続であったが、来館者が声をかけてくれてホッ
とした。コミュニケーションの大切さを改めて感じた」「自分の進路に迷っていたが、ここでの経験
を通じて『人と関わる仕事』に就こうと決めた」とあった。次年度以降は、単に経験としてのインタ
ーンシップではなく、働くことを通じて、高校生自身が今後の生活や諸活動でも活用できる「社会の
一員としての自分のあり方」を導き出すきっかけとしたい。
55
14
1
趣
秋田県スポーツ推進委員協議会業務
旨
スポーツ基本計画第1章1(3)スポーツを通じてすべての人々が幸福で豊かな生活を
営むことができる社会の創出③地域の人々の主体的な協働により、深い絆で結ばれた一体
感や活力がある地域社会を目指すために、スポーツに関し豊富な知識を有するスポーツ推
進委員で構成する秋田県スポーツ推進委員協議会として、関係諸機関と連携を図り、県の
スポーツ振興計画の実現を図る。
2
会務事業
〈秋田県スポーツ推進委員協議会関連〉
○ 4月11日(水)秋田県スポーツ科学センター 会計監査
○ 4月19日(木)秋田県スポーツ科学センター 常任理事会・理事会・総務委員会・広報委員会・女性委員会
○ 5月26日(土)・27日(日)橫手市
秋田県スポーツ推進委員研究大会
○ 6月30日(土)にかほ市
秋田県女性スポーツ推進委員交流のつどい
○ 7月24日(火)秋田県スポーツ科学センター 総務委員会
○ 8月 1日(水)秋田県スポーツ科学センター 広報委員会・女性委員会
○ 8月26日(日)能代市
秋田県民スポーツ大会 8人制バレーボール大会
○ 9月23日(日)秋田市陸上競技場
ドンパン体操普及事業 ブラウブリッツ秋田公式戦 ハーフタイムショー
○10月19日(金)秋田キャッスルホテル
市町村委員長会議
○10月27日(土)秋田県スポーツ科学センター 秋田県スポーツ推進委員初任者研修会 ※県スポーツ科学センター共催
○11月15日(木)秋田県スポーツ科学センター 総務委員会 県スポーツ振興課・広報委員会
○ 1月11日(金)秋田県スポーツ科学センター 広報委員会
○ 2月 6日(水)秋田県スポーツ科学センター 広報委員会
○ 2月21日(木)秋田県スポーツ科学センター 全県体力テスト・スポーツ実態調査検討委員会
県スポーツ科学センター・県スポーツ振興課・県保健体育課・県健康推進課・県長寿社会課・県障害福祉課
○ 2月26日(火)秋田県スポーツ科学センター 総務委員会 県スポーツ振興課
○ 3月 1日(金)秋田県スポーツ科学センター 秋田県委託事業説明会 県スポーツ振興課
○ 3月 8日(金)秋田県スポーツ科学センター 会長・副会長会議
〈公益財団法人 全国スポーツ推進連合関連〉
◇ 6月 4日(月)東京都
定時総会
◇ 8月23日(木)宮城県
東北地区役員会議・東北地区女性代表者会議
◇ 8月24日(金)・25日(土)宮城県
東北地区スポーツ推進委員研修会
◇11月29日(木)・30日(金)長崎県
全国スポーツ推進委員研究協議会
◇ 1月25日(金)宮崎県
生涯スポーツ・体力つくり全国会議2013
◇ 2月16日(土)・17日(日)東京都
第 1 回リーダー講習会
◇ 3月 5日(月)東京都
定時総会
新事業 第 1 回ファミリー健康体力向上事業 全国で4県実施
◇ 8月10日(金)秋田県スポーツ科学センター 参加地区説明会(男鹿市・大潟村・三種町・橫手市・湯沢市)
◇ 8月18日(土)・19日(日)東京都
中央講習会
◇ 9月 3日(月)男鹿市
アドバイザー養成講習会(男鹿市・大潟村・三種町)
◇10月 4日(木)羽後町
アドバイザー養成講習会(湯沢市)
◇10月18日(木)橫手市
アドバイザー養成講習会(橫手市)
◇10月28日(日)~11月28日(水)5市町村 体力測定会 5市町村 20カ所で実施
◇12月21日(金)秋田県スポーツ科学センター 参加地区報告会(男鹿市・大潟村・三種町・橫手市・湯沢市)
※ 県大会・東北大会・全国大会・文部科学省の功労者表彰等の事務手続き
※ 上記の会務事業に関わる通知・運営・会計・報告書作成等
※『県民のスポーツ』の原稿依頼・編集・配布
※『みんなのスポーツ』(日本体育社)の原稿依頼
56
3
秋田県補助金に係わる事業等
①秋田県スポーツ推進委員研究大会(総務委員会)
・期 日 平成24年5月26日(土)~27日(日)
・主 管 橫手市
・会 場 橫手市浅舞公民館 横手セントラルホテル 橫手市体育館
・参加者 330名
・実施内容
【1日目】記念講演 「体指と歩んだわが人生」
秋田県スポーツ推進委員協議会 顧問 柴田康二郎 氏
研究協議
第1分科会「スポーツ推進委員の地域における魅力ある
スポーツ実践活動について」
第2分科会「総合型地域スポーツクラブの活動これからの指針」
【2日目】実技研修会 スマイルボウリング交流大会
生涯スポーツ体験(綱引き、グラウンド・ゴルフ、卓球バレー、バウンドテニス、スポーツ吹矢)
②秋田県女性スポーツ推進委員交流のつどい(女性委員会)
・期 日 平成24年6月30日(土)
・主 管 にかほ市女性スポーツ推進委員会
・会 場 金浦公民館 金浦体育館
・参加者 71名
・実施内容 講演「地域に根ざしたサッカーチーム(ブラウブリッツ秋田)と
最近の女子サッカー活躍の要因」
ブラウブリッツ秋田 代表取締役 岩瀬 浩介 氏
実技1 ウオーキング 金浦公民館-飛海岸-白瀬記念館-金浦公民館
実技2 ドンパン体操 斉藤委員(秋田市)・石戸谷委員(大館市)
③『県民のスポーツ』の発行(広報委員会)
・部 数 830部
・発 行 3月
4
まとめ
平成23年に県スポーツ振興課が47都道府県を調査した結果、全国の8割以上の都道府県が
スポーツ推進委員の事務局を県職員が担当していることが分かった。それにより、平成24年は
秋田県スポーツ推進委員協議会の事務局を秋田県スポーツ科学センター内に継続して置くことと
し、その職務を秋田県スポーツ科学センター職員が担当することになった。
年度を通して学んだことは、秋田県スポーツ推進委員協議会は、25市町村毎のスポーツ推進
委員会と秋田県や公益社団法人全国スポーツ推進委員連合等との連絡調整を行うことを主にして
いるということである。また、県より助成金を受けて行う研修会など県事務局が主催・主管とな
る事業も多い。
委員の研修は県大会、県女性スポーツ推進委員交流のつどい、初任者研修会など全県規模の研
修の他に、全県を県北地域(鹿角地区・大館北秋田・能代山本)・県央地域(男鹿潟上南秋・秋
田市・由利本荘地域)・県南地域(大仙仙北美郷・横手・湯沢雄勝)と3地域(9ブロック)と
区分し、各ブロックごとに研修を行っている。全国・東北規模の研修も含めると年間の研修回数
は多い。委員の資質向上に努めつつ、地域へのスポーツ振興・普及活動などの貢献も多い、全県
規模で統制がとれる団体であった。
法的にも『スポーツ基本法』『スポーツ基本計画』『県スポーツ振興計画』等に役割等が明記
され、地域でもスポーツ振興の推進者として活動している。今後、県のスポーツ振興を行う為に
もスポーツ推進委員と秋田県の相互の協力が重要と感じた。
また、「スポレクフェスタ秋田」に関わる委託業務は現在終了しているが、その後も「全県一
斉ウオーキング月間」の活動をスポーツ推進委員が継続し25市町村で実践している。
次年度は秋田県より「全県体力テスト・スポーツ実施状況調査」を単独随意契約として委託さ
れている。(平成25年3月契約 関係各課:県スポーツ振興課・県保健体育課・県健康推進課・県長寿社会課・県障害福祉課・県スポーツ科学センター)
57
15
1
趣
秋田県体育施設協会業務
旨
秋田県体育・スポーツ・レクリェーション活動の拠点となって県民の多様なスポーツ欲
求に対応すべく、体育施設の円滑な管理運営について、研究協議会の開催を通して相互の
連携や研究機関としての機能を果たす。
2
内
容
〈秋田県体育施設協会関連〉
○ 4月24日(火)秋田県スポーツ科学センター研修室 会計監査、理事・評議員会の開催
○ 5月 9日(水)東京:東京体育館 日本体育施設協会事務担当者連絡会議
○ 6月21日(木)8月31日(金)10月2日(火)10月11日(木)美郷町 県体育施設研究協議会打ち合わせ及び準備会
○10月12日(金)美郷町:トレーニングセンターみさと 第43回秋田県体育施設研究協議会
○ 2月 1日(火) 協会広報誌「あすへの体育施設」第31号発行
※負担金納入などに係わる会計業務、全国及び県体育施設功労者被表彰者の推薦依頼等
〈公益財団法人 日本体育施設協会関連〉
◇ 6月20日(水)・6月21日(木)千葉 第73回全国体育施設研究協議大会 第1回理事会・評議員会
◇ 6月
県体育施設会員名簿作成
◇ 8月~11月 共催事業費交付申請、事業収支決算報告書提出
◇12月
日本体育施設協会「年頭の辞」原稿執筆
◇ 3月東京 第2回理事会・評議員会 体育施設功労者表彰の報告
※日本体育施設協会広報紙「国立競技場」、各種研修会案内の送付
3
第43回 秋田県体育施設研究協議会
・期 日 平成24年10月12日(金)
・会 場 美郷町「トレーニングセンターみさと」
・参加者 47名
・実施内容 秋田県体育施設功労者表彰式(表彰者2名)
講 演 「プロスポーツチームのあり方」
(株)秋田プロバスケットボールクラブ ノーザンハピネッツ
ゼネラルマネージャー 大場清悦 氏
研究協議会 「スポーツ環境の充実と体育施設」
事例発表 六郷開発(株) 代表取締役専務 谷屋 弘 氏
指導助言 秋田県観光文化スポーツ部スポーツ振興課
調整・スポーツ活性化班 主査 中塚和徳 氏
施設見学会 美郷町自転車競技場
第43回秋田県体育施設研究協議会が47名の参加者のもと、美郷
町を会場に開催された。2名の功労者表彰のあと、秋田県観光文化ス
ポーツ部スポーツ振興課課長齊藤譲様と美郷町教育委員会教育長後松
順之助様のごあいさつを開会式でいただいた。その後,秋田ノーザン
ハピネッツゼネラルマネージャーの大場清悦氏から「プロスポーツチ
ームのあり方」と題して講演をしていただいた。自身の体験談も含め
たわかりやすい講演に参加者一人一人が「県民スポーツのよさ」を見
つめ直すよいきっかけとなった。
午後からは、事例発表のあと、協議会を行った。地域密着型の体育
施設の在り方について考える機会となった。
最後には、指導助言者の中塚和徳氏から、今後の秋田県のスポーツ
振興に向けての貴重な助言もいただき、協議会を締めくくることがで
きた。
4
まとめ
今年度の業務を終え、本県の体育施設における現在の課題につい
ても各施設間で共有できつつあるように感じる。特に指定管理者制
度に関する興味関心は高く、各施設間の情報交換の場としても年一
度の研究協議会の位置づけが重要になっている。維持管理における
リスクマネージメントも考慮しつつ、今まで以上に県内市町村、各
施設と“横のつながり”を意識しながら業務を進めていきたい。
58
資
■ スポーツ振興
・あきた元気アップ円熟塾指導者・リーダー養成講座から
料
第3回「あきた元気アップ円熟塾
指導者・リーダー養成講座」資料
H24.7.24
膝の痛みを和らげるために
膝が痛い時、無理をせずに休むことも大切ですが、いつまでも
じっとしていることは膝関節にとって良くありません。
安静にしていることでかえって筋肉や関節が硬くなるため、血行
が悪くなってしまい、ますます膝を痛めます。
定期的に無理のない運動をすることが大切です。
1
脚上げ体操
① あお向けになり、膝を伸ばしたまま、かかとを10㎝ほど上げる
② 5秒間静止してゆっくりとかかとを下ろす
③ これを左右20回ずつおこないます
ポイント
反対側の膝を立てると腰
に負担がかからない
脚が曲がらない人は伸ば
した状態で OK
2
横上げ体操
① 横向きになり、膝を伸ばして足首を床から10㎝ほど上げる
② 5秒間静止してゆっくりと足首を下ろす
③ これを左右20回ずつおこないます
ポイント
下側の脚は直角になるぐ
らい曲げると体が安定する
脚の膝が伸びない人は曲
がったままで OK
3
はさみつけ体操
① 床に腰を下ろし、両手はおしりの横後ろへ
② ももの間にボールを挟みます
ボールの代わりに固めのクッションや
丸めたタオルを使ってもよいでしょう
③ ももにゆっくり力を入れてボールを強く押しつぶし5秒間静止して、
力を抜きます
④ これを20回おこないます
ポイント
ボールを持ち上げたり、膝を曲げす
ぎたりすると膝が安定しないので、
ボールは床につけて行う
※
左右の脚を順番に片方ずつ行う体操では、必ず左右の脚を均等に動かして
ください。片方の膝だけが痛い場合、両脚にかかる体重のバランスが悪く
なり、痛みがない方もいずれは痛くなる可能性が高いので、左右の筋肉を
バランスよく鍛えてください。
4
太もも前面を伸ばすストレッチ
太ももの前面を伸ばすことで、膝関節の可動域が維持できる
股関節を曲げて、膝関節を曲げる方法
大腿四頭筋でも特に膝関節の付近をよく伸ばすことができる
上半身を起こしたまま片膝を曲げる
↓
下腿は太ももの真横に収め、この姿勢
を保持する
5
太ももの前面と腸腰筋を伸ばす
腸腰筋から太ももの前面にかけて大きく伸ばすことで筋肉の
張りや緊張をとることができる
片膝を立て、もう一方の脚は後ろに伸ばす
このとき膝は床につけ、足首はつま先を伸ばした状態にする
↓
上半身をまっすぐにして、体重を真下に落としていく感じで
伸ばしていく
前側の脚のほうに上半身をひねるとさらによく伸びる
6
お尻と太ももの後面を伸ばす
大殿筋や太もも後面の付け根あたりを伸ばすことができる
仰向けに寝た姿勢から片脚の膝を抱え、膝をゆっくり胸に
引き寄せる(大殿筋のストレッチ)
↓
手を膝の裏に移し変えて、膝をゆっくり伸ばしていく
(太もも後面のストレッチ)
(膝体操で痛みを緩和/健康情報ア・ラ・カ・ル・ト)より
http://www.minamitohoku.or.jp/kenkou/kenkou006.html
第4回「あきた元気アップ円熟塾
指導者・リーダー養成講座」 資料
H24.8.28
用具を使用した体操でリフレッシュしよう
1
椅子を使って
背もたれのついた椅子で行うストレッチでは、上半身と下半身を別々にストレ
ッチすることができます。
手軽に肩甲骨や背骨を伸ばすことができ、背中や肩こりをほぐすのに有効です。
また、腹筋・背筋、脚筋等を鍛えるトレーニングもできます。
2
タオルを使って
タオルストレッチは自宅でも簡単に手軽にできる体操です。
タオルを使えば、無理なくからだを伸ばすことができます。
肩こり、腰痛解消効果も期待できます。
①
首すじ
タオルを両手に持ち、頭の後ろに回します。息をゆっくり
と吐きながら両手でタオルを下に引っ張り、気持ち良く伸び
ている状態で15秒~30秒程度をキープします。首の左側
を伸ばすときは右手のタオルをより強く引きながら左斜めを
見るようにし、右側を伸ばすときは左手のタオルを引いて右
斜めを見るようにします。
②
二の腕
右手でタオルの端を持って上げ、肘を曲げます。このとき
なるべく肘の位置を高く保つのがポイントです。
左手を後ろに回してタオルを持ち、真下に引き下ろして右
腕を伸ばします。このとき左手は出来るだけタオルの上の方
を持つといいです。逆サイドも同様に、15秒~30秒程度
キープします。
③
からだの側面
タオルを両手に持ち、腕を頭上に伸ばすます。その状
態でゆっくり体を左右に倒して、体の側面を伸ばし、
15秒~30秒程度キープします。
④
胸そらし
体の後ろでタオルを持ちます。このとき、できるだけ手幅
を狭くして持つように注意します。あごを軽く引いて、タ
オルを持った手を少しずつ上げていきます。肩が痛くなら
ないように気をつけながら、十分胸が伸びたところで15
~30秒程度キープします。
⑤
膝曲げ
仰向けになって片足を曲げ、両サイドから足の裏にタオル
を回します。両端を手で持って、軽くタオルを引っ張りなが
ら膝を胸に近づけるように伸ばし、臀部(おしりの部分)が気
持ちよく伸ばされた状態で20~30秒程度キープします。
反対側の足も同様に行います。
⑥
太ももの裏側
膝曲げのストレッチを行った状態から膝を伸ばしていき、
タオルの力に抵抗するように膝を伸ばして太ももの裏側を
ストレッチします。完全に伸ばしきることが難しいような
ら、膝は曲がったままでも OK です。
20~30秒程度伸ばしたら、反対側の足も同様に行います。
⑦
太ももの前側
横向きに寝転がり、上になった足にタオルを回して手で
持ちます。下になった手足は体を支えるように伸ばしておき
ます。かかとをお尻につけるようにタオルを引きつけ、太も
もの前側を伸ばしていき、20~30秒程度キープしたら元
に戻し、反対側も同様に行います。
3
壁を使って
・
肩のストレッチ
・
胸のストレッチ
・
背中そらし
・
腰反り
・
お尻を伸ばす
・
壁開脚
・
筋力トレーニング
( 簡単 ! タオルストレッチで体を伸ばそう[運度と健康] ) より
http://allabout.co.jp/gm/gc/301414/2/
第5回「あきた元気アップ円熟塾指導者・リーダー養成講座」
H24.9.25
ペアで楽しくストレッチしよう。
1人で行うストレッチよりも、よりリラックスして実施できるのが
ペアストレッチの特徴です。ペアの力を借りて筋肉を伸ばすストレッチ
では、セルフストレッチのようにポーズをとる際に他の部位に力を入れ
て行う必要がありません。また、ペアストレッチでは、関節をより大き
く動かすことができ、1人では伸ばしにくい筋肉を伸ばすことができま
す。さらにはペアで行うためお互いのコミュニケーションを図ることが
できるというメリットがあります。
注意点
・反動をつけない。
・伸ばす筋肉に痛みが出るまでストレッチしない。
・「伸ばされる人」の反応をよくみる。
・体重を乗せるような負荷を与えない。
・固定するポイント(部位)や伸ばすポイント
をよく知っておく。
実施手順
①
②
伸ばす筋肉を確認する。
固定するポイントを確認する。
③
反動をつけずにゆっくり伸ばしていく。
④ 「伸ばされる人」の状態(痛みや筋肉の張り)を把握しながら
伸ばす。
⑤
ストレッチを終えるとき(筋肉の収縮時)は、手を添えなが
らゆっくりもとのポーズに戻すようにすると、急激な筋収
縮を抑えることができる。
1
(1)
肩周囲
上腕をあげた姿勢で後方に引く動作は1人では限界があるが、パートナー
に後方に立ってもらい、背中を固定させた状態で引いてもらうと大胸筋・広
背筋がよりいっそう伸ばされる。
①
伸ばされる人は背中をまっすぐ伸ばして正面を向いて座り、両手を頭
の後ろで組む。
②
パートナーは真後ろに立ち、両わきの少し上を手で持つ。
③
背中に膝をあてて固定する。上腕の付け根の痛みやつっぱりを確認し
ておく。
④
上半身を後方に引くようにしてゆっくり伸ばしていく。
注意:背中を反らせすぎてしまうと背骨を傷める恐れがあるので注意
する。
(2)
上腕をいろいろな方向・角度に動かすことができるので、肩周囲や上腕
三頭筋など複数の筋肉を伸ばすことができる。
①
伸ばされる人は片方の腕を曲げて上にあげ、手のひらを反対側の肩
甲骨あたりにあてておく。
②
肘と頭を手で押さえながら肘をゆっくり反対側に押していく。この
とき、頭は手で固定し、肘(腕)の動きにつられないようにする。
(3)
肩入れのストレッチを行うと、脇の下から背中にかけての筋肉が伸ばさ
れ、肩甲骨も動いて伸ばされる。
①
伸ばされる人は、両手を伸ばす。
呼吸を止めないで、出来るだけ自然に呼吸する。
②
伸ばされる人の肩甲骨に手をあて、強さの具合を無理のない程度に
下に押す。
2
上腕と体幹
腰部から肘まで身体の側面を大きく伸ばすことのできるペアストレッチ。
開脚して行うので、股関節の内転筋も伸ばすことができる。
① 伸ばされる人は大きく開脚して上半身を立て、片手は頭の上にあげ、
もう片方の手はお腹の前を通す姿勢になる。
② 膝立ちの姿勢になり、骨盤のあたりと肘に手をあてて、身体の側面
をゆっくり大きく伸ばしていく。
注意:伸ばされる人の上半身が前傾したり後傾しないように注意し
ながら、骨盤と腕を遠ざけるようにして伸ばしていく。
3
腰部から背部
(1)
腰から背中全体を大きく伸ばしていくペアストレッチ。ペアの力
の入れ具合で伸び方や伸ばす部位が変えられる。
①
伸ばされる人は軽く開脚して膝を立てた姿勢になり、上半身
を前傾させておく。
②
ペアは肩または背中の上部に両手をあててゆっくり斜め前方
に押していく。
③
真下に強く押すのは避け、斜め前方の3方向(左・中・右)に
分けて押していくと異なる筋肉をストレッチすることができ
る。
注意:背中をまっすぐにせず、力を抜いて背中を丸めて行うと
脊柱起立筋がよく伸びる。また、開脚姿勢で行うため、
同時に股関節の筋肉も伸ばされる。
(2)
体側から殿部のウエストラインを伸ばすことのできるペアストレ
ッチ。ペアに身体を預けるようにリラックスして行う。
①
伸ばされる人は仰向けになって片脚を90度に曲げ、反対側
に交差させて倒した姿勢からスタート。顔は倒したほうの反対
側に向けておく。
②
ペアは伸ばす側の肩、曲げた脚の膝を遠ざけるようにして伸
ばしていく。腰のラインから殿部の筋肉がしっかり伸びている
か確認しながら行う。
4
殿部
お尻の筋肉全体を伸ばすペアストレッチ
①
伸ばされる人は息を止めず自然に呼吸をする。
②
かけた足を無理のない程度に押す。
足を入れ替えて反対の足も同じように行う。
5
太もも
前面(大腿四頭筋)
①
伸ばされる人はうつ伏せになり、片膝を曲げた姿勢からスタート。
首や背中には力を入れず、リラックスさせておく。
②
足首を持ち、踵をお尻に近づけるようにして膝を曲げていく。
膝を曲げるときに、股関節のあたりが浮かないよう、ペアは腰に手をあて
て注意を促す。
後面(ハムストリングス)
①
伸ばされる人は仰向けに寝て、膝を伸ばしたまま軽く上にあげた姿勢から
スタート。
②
膝が曲がらないように、片手を膝、もう片方の手を踵にあてた状態で、ゆ
っくり脚を前方へ押していく。床に下ろしている反対側の脚やストレッチ
させている側の腰が浮かないように注意しながら行う。柔軟性がないと痛
みを感じやすい筋肉なのでペアは痛みや違和感などを十分に把握しながら
行うとよい。
6
股関節
腸腰筋・大殿筋
①
伸ばされる人は仰向けに寝た姿勢になり、片脚を曲げて引き上げた状態を
つくる。曲げた脚の足裏はペアの腰にあてておくとよい。
②
ペアは両膝を支えるようにして持ち、前後に引き離していく。
ランニング前のストレッチとして最適。
脚を引き上げると若干、腰が浮いた状態になるが、その浮いた状態を利用
して逆脚を下に押し下げることで腸腰筋を伸ばすことができる。
深層筋群・腸腰筋
①
伸ばされる人は仰向けに寝て片膝を曲げ、足裏を内側に向けた姿勢からス
タート。股関節の筋肉に痛みや違和感が出たら、すぐにペアに伝えるよう
にする。
②
ペアは曲げた脚の膝と骨盤のあたりを支え、膝を真下にゆっくりと押して
いく。足首を膝で押して固定しておく。
(二人で楽しくストレッチ)より
http://www.nikkeibp.co.jp/style/secondstage/kenkou/pairtraining