農業技術センター試験研究計画書 - 神奈川県

神奈川県
平成25年度
農業技術センター試験研究計画書
平成25年4月
目
次
ページ
参考
-----------------------------
2
組織等
-----------------------------
3
平成25年度試験研究体系図
-------------------
4
平成25年度試験研究計画書
-------------------
9
( 参 考 )
1 試験研究体系図について
① 試験研究体系図は、「農林水産関係試験研究推進構想」に基づき、各所の「研究開発の方向」、「研
究目標」、「試験研究課題」の順に表してあり、「研究目標は二重線囲み、研究課題(大課題)は下
線を引いてある。
② 「試験研究課題」の前後に付してある印は、次のとおりである。
重
:重点研究課題
新
:新規研究課題
[数字]:平成25年度要試験研究問題として提案されたものを実施又は実施中であるもの。
数字は平成25年度要試験研究問題整理番号
2 試験研究計画書について
① 「試験期間」欄の印
( 完 )又は 完 :前年度までに研究を完了した項目を表す。
(中 断)又は中断:一時的に中断した項目を表す。
(中 止)又は中止:今年度中止、又は休止している項目を表す。
② 「担当者」欄
「°」は、当該項目の責任者を表す。
③ 「他機関との連携」欄
機関名称は適宜略称を用いている。
④ 「要望」欄
「※」は、前年度に要試験研究問題として提案されたものを表す。
-2-
農業技術センター
所在地 平塚市上吉沢1617
電話0463(58)0333㈹ FAX:0463(58)4254
横浜川崎地区事務所
北相地区事務所
三浦半島地区事務所
足柄地区事務所
根府川分室
かながわ農業アカデミー
畜産技術所
横浜市緑区三保町2076
電話045(934)2374 FAX:045(934)2377
相模原市緑区寸沢嵐 620-2
電話:042(685)0203 FAX:042(685)2224
三浦市初声町下宮田3002
電話:046(888)3385 FAX:046(888)1509
足柄上郡開成町吉田島2489の2
電話0465(83)5111(代)FAX:0465(83)7207
小田原市根府川574の1
電話0465(29)0506 FAX:0465(29)0019
海老名市杉久保北5-1-1
電話046(238)5274 FAX:046(238)9720
海老名市本郷 3750
電話046(238)4056
FAX:046(238)8634
管理課
企画経営部
生産技術部
所 長
副所長
生産環境部
普及指導部
病害虫防除部
横浜川崎地区事務所
普及指導課
北相地区事務所
研究課
普及指導課
研究課
普及指導課
研究課
普及指導課
三浦半島地区事務所
足柄地区事務所
かながわ農業
アカデミー
校長
畜産技術所
所長
-3-
管理課
教務課
就農企業参入課
管理課
企画研究課
普及指導課
平成25年度試験研究体系図
■ 県民の求める食の提供
地産地消の新たな展開
研究期間 /要望No. /File No. /ページ
多様なニーズを踏まえた農畜産物を提供するための調査研究
重 1 消費者視点の畜産物評価に関する研究
H23~27
新 2 農畜産物に対する消費者、実需者ニーズの解明
H25~26
新 3 新規性、独自性の高い農産物の販売手法の開発
H25~26
安全・安心な農畜産物の提供
[153]
[1]
1102
9
1103
11
1104
12
研究期間 /要望No. /File No. /ページ
茶園における放射性セシウムの動態解明と対策技術の開発【プロジェクト研究】
重 1 茶樹における放射性セシウムの動態解明
H23~26
重 2 茶園土壌における放射性セシウム対策技術の開発と
経済的損失の推定
H23~26
複合的なブナの衰退・枯死機構の解明
H24~27
環境にやさしい土壌管理技術の開発
研究期間 /要望No. /File No. /ページ
[5]
1201
13
1202
14
1211
15
適正施肥による土壌環境悪化防止技術の確立
1 精密土壌管理技術による低コスト施肥技術の開発
H23~27
2 カンキツ類の施肥合理化技術の確立
新 重 3 環境負荷軽減に寄与する減肥技術の開発
[134]
1301
16
H22~25
1302
17
H25~29
1303
18
H23~27
1311
19
新 2 土壌由来温室効果ガス計測・抑制技術の実証
H25~26
1312
20
環境にやさしい畜産経営技術の開発
研究期間 /要望No. /File No. /ページ
県内の土壌環境を構成する要因の解明と評価
1 土壌環境の変動要因解明と保全対策の確立
家畜排せつ物処理における環境負荷低減技術の確立
1 家畜排せつ物処理における簡易・低コスト化技術の開発
新
(1)簡易で低コストな家畜排せつ物処理技術の開発
H22~25
(2)畜舎汚水に適用可能な浄化装置の開発
H24~25
[152]
1401
21
1402
22
1403
23
1411
24
(3)家畜ふん堆肥化過程の最高到達温度と継続時間が
簡易に判定できる示温材の開発
H25~
臭気発生の少ない都市型畜産経営技術の開発
1 臭気の発生抑制・脱臭技術の開発
(1)有用微生物による臭気抑制技術の開発
地域資源の循環と有効利用を促進する技術の開発
H23~25
[150]
研究期間 /要望No. /File No. /ページ
有機資源の高付加価値化技術の開発
1 低塩類堆肥や機能性堆肥の生産・利用技術の確立
(1)有機物の土壌生物性改善機能評価と
機能性堆肥の有効活用技術の検討
- 4 -
H22~27
1501
25
地域内の肥料や飼料資源を有効に使用するための技術の確立
1 地域内肥料資源の適正施用技術の確立
2 食品残さ等の地域資源を活用した飼養技術の確立
(1)乳用後継牛の効率的育成技術の開発
(2)食品残さの鶏への飼料化技術の確立
3 未利用農地等における飼料作物栽培技術の確立
(1)飼料作物奨励品種選定試験
(2)高水分原料のサイレージ調製技術の開発
(3)多様な地域の飼料生産基盤を最大限活用できる
飼料作物品種の育成
新 (4)新開発トウモロコシ不耕起播種機の性能実証試験
新 (5)関東甲信越地域におけるコントラクター向け
省力的飼料生産技術の開発
H23~27
[133]
1521
26
H18~26
H19~26
[145]
1531
1532
27
28
H23~27
H23~26
1541
1542
29
30
H23~25
H25~26
1543
1544
31
32
H25~27
1545
33
■ 「農」の潜在力の活用
担い手の多様化に対応した経営手法の研究
都市農業における経営の安定強化のための調査研究
1 経済性標準指標作成と新技術に対する経営的評価
2 乗用型管理機械導入モデルの作成
3 農業機械、システム等利用による省力化技術の開発
新 4 共同利用施設の利用実態の把握と将来方向の分析
新たな都市農業経営の展開に関する研究
1 都市住民参加型農業の展開に関する研究
重 2 企業参入による都市農業の活性化に関する研究
研究期間 /要望No. /File No. /ページ
H14~27
H23~27
H23~26
H25~27
H22~26
H23~25
[27]
[11]
2101
2102
2103
2104
34
35
36
37
2111
2112
38
39
■ 都市農業の持続的な発展を支える基盤の整備
農畜産物の差別化とブランド化を支える新品種の開発と特性の解明 研究期間 /要望No. /File No. /ページ
重 新規性・独自性に着目した かながわ特産品の開発
1 遺伝解析手法を活用した新たなかながわ特産品の作出
(1)野菜類の新品種育成
(2)農作物における遺伝子解析技術の開発
(3)果樹(ナシ、ウメ)の新品種育成
(4)花き観賞樹の新品種育成
(5)交雑防止基準確立試験
2 地産地消を加速する品種の選定
(1)優良種苗の特性検定試験
(2)野菜類の育成系統評価試験
(3)果樹の育成系統評価試験
(4)奨励品種決定調査事業
(5)花き・観賞樹の品種特性検定
(6)カンキツ等有望系統、品種の適応性試験
(7)茶の優良品種の選定
- 5 -
H23~27
H23~27
H23~27
H23~27
H23~27
[56]
[46]
3101
3102
3103
3104
3105
40
41
42
43
44
H23~27 [55,67,68]
H23~27
H23~27
H23~27 [3,130]
H23~27
H23~27
[52]
H23~27
3111
3112
3113
3114
3115
3116
3117
45
46
47
48
49
50
51
(8)北相地域に適したクリ及びウメ優良系統の選定
H23~27
品質向上と高付加価値化のための技術開発
1 県産農畜産物の品質特性・加工特性の解明と高付加価値化に関する研究
(1)県産農産物の品質特性の解明
H23~27 [25,28]
(2)県産農産物の品質保持方法の検討
H23~27
重 (3)高品質牛肉の生産技術の開発
H23~26
[90,140,141,145]
重 (4)高品質豚肉生産のための要素解析と
品質評価への応用
H23~26
[145]
(5)地域銘柄鶏の作出を目指した鶏卵・鶏肉の
高付加価値化技術の開発
H24~26
[144]
(6)系統豚を利用した高品質豚肉生産技術の確立
H15~27
新 (7) 地域ブランドを創出するメロンの食べごろ保証技術の開発
H25~27
新 (8)細胞膜資質の過酸化分解系の網羅的解析に基づく
青果物鮮度アセスメントシステムの確立
H25~27
2 家畜の快適性・安全性に配慮した飼養技術の確立
(1)快適性に配慮した鶏の飼養技術の確立
H17~25
地産地消を推進する農畜産物の安定生産技術の開発
52
3211
3212
53
54
3213
55
3214
56
3215
3216
3217
57
58
60
3218
61
3222
62
研究期間 /要望No. /File No. /ページ
新鮮で安全な農畜産物を安定して提供するための技術開発
1 地産地消を推進する安定生産技術の確立
(1)野菜類における安定生産技術の開発
H23~27 [23,36]
(2)普通作物における安定生産技術の開発
H23~27
(3)直売等に適した花き・観賞樹の
安定生産技術の開発
H23~27 [31,82]
(4)消費者ニーズに合致した果樹有望品種
[21,43,44,45
の安定生産技術の確立
H23~27 ,88,132]
(5)ウンシュウミカンの低樹高栽培技術の確立
H22~25
(6)優良中晩柑類の栽培技術の確立
H22~26
(7)カンキツ類の施設栽培技術の確立
H22~26
(8)片浦イエローの直売用栽培法の開発
H21~26
(9)茶の生産量増加と高品質化
H23~27
[9]
(10)北相地域特産品の高品質安定生産技術の開発
H23~27
(11)受胎率向上に向けた胚移植技術の開発
H23~27
(12)採卵鶏の性能比較調査
H24~26
(13)香料添加による子豚飼料の嗜好性改善および
豚の生産性向上に関する研究
H24~25
新 重 (14)性選別精液を利用した後継牛生産技術の開発
H25~27
新
(15)ルーメン発酵の健全化による乳牛の繁殖性向上
H25~27
技術の開発
(16)コーヒー豆粕の給与が乳牛の健康と生産性
に及ぼす影響の検討
H25
2 樹体ジョイント仕立てを活用した果樹・枝物の安定生産技術の確立
(1)樹体ジョイント仕立てによる神奈川ナシ産地の
持続的発展技術の開発
H23~27
(2)果樹の樹体ジョイント仕立てを核とした省力、
低コスト栽培システムの開発
H23~27
[47]
- 6 -
3118
3301
3302
63
64
3303
65
3304
3305
3306
3307
3308
3309
3310
3311
3312
67
69
70
71
72
73
74
75
77
3313
3314
3316
78
79
80
3317
81
3321
82
3322
84
(3)樹体ジョイント仕立て利用による枝物等
の栽培技術開発
H23~27
3323
86
H24~29
3324
87
H25~29
3325
88
H22~26 [2,54,58
3331
89
H23~27
3341
90
H23~27
3342
92
3343
94
(4)樹体ジョイント栽培によるクリ「ぽろたん」
の省力・多収生産及び加工技術の開発
(5) 放射性物質汚染地区における果樹再生技術
の実証研究
重 3 湘南ゴールドの生産拡大・流通技術の開発
,59,60,62
,63,66,78
,86]
三浦半島の温暖な気候を活かした野菜生産技術の開発
1 三浦半島主要農産物の栽培・流通体系の維持・安定化技術の開発
(1)ダイコン・キャベツの栽培体系の開発と流通販売
に関する調査
(2)主要夏作の栽培体系の開発と流通販売
に関する調査
2 作型解析やマーケティング調査に基づく
新たな三浦半島特産品の開発・導入
病害虫の総合的管理技術(IPM)の開発
H23~27
[131]
研究期間 /要望No. /File No. /ページ
病害虫防除・予察技術の開発及び改善
1 病害虫の診断同定および発生生態の解明に基づく
予察・防除技術の確立
(1)診断・同定及び防除対策の確立
S36 ~ [24,28,29
3401
95
3402
97
S53 ~
3403
98
H18 ~
3404
99
S48 ~
3405
100
,33,34,37
,40,84,87]
(2)発生予察及び発生予察技術の開発
S24 ~
2 かながわ特産品等の生産に必要な農薬の実用化に関する試験研究
(1)新農薬実用化試験
(2)かながわ特産品等マイナー作物に
対する農薬登録促進
(3)農薬残留確認調査事業
(4)新除草剤及び植物調節剤実用化試験
H23 ~
3407
101
(5)新規抗菌性ナノ粒子の農業分野での応用
H25 [57,79]
3408
102
H24~26
3411
103
H24~27
3412
104
3414
105
化学合成農薬に依存しない病害虫防除技術の開発と検証
1 化学合成農薬の使用を減らすための病害虫防除技術の開発
(1)キュウリの主要害虫に対する総合防除体系の確立
(2)食の安全・安心を確保するための環境に優しい
土壌管理技術の開発
(3)カンキツ・キウイフルーツのIPM防除技術の開発
- 7 -
H21~26
[61,62]
省エネルギー生産技術の開発
研究期間 /要望No. /File No. /ページ
気象変動に対応した農作物の生育シミュレーション技術の開発
1 温暖化に対応した春キャベツの生育モデル
・シミュレーション技術の開発
H22~26
[35]
3511
106
H22~25
3521
107
H24~26
3522
108
3523
3524
3525
109
110
111
3531
3532
113
114
施設園芸や畜舎管理における斬新な環境制御技術や
再生可能エネルギー利用技術の開発
1 施設園芸における環境制御技術の開発
(1)光触媒等の新素材や新システムを
利用した農業技術の開発
(2)中小規模園芸ハウスを対象とした複合エコ
環境制御技術の確立
新 重 (3)再生可能エネルギー等の利用による
省エネルギー技術の開発
新 重 (4)トマト湘南ポモロンの栽培技術の確立
(5)花きの省エネルギー・低コスト栽培システムの開発
2 再生可能なエネルギーを活用した畜産経営の確立
(1)資源の回収及び有効活用技術の開発
新 重 (2)熱回収及び有効活用技術の開発
H25~28
H25~27
H23~27
H21~25
H25~28
[22]
[150]
【凡例】
■ 研究開発の方向
研究目標
試験研究課題(大課題)
研究期間 /要望No. /File No. /ページ
1 試験研究課題(中課題)
H00~00
(1)試験研究課題(小課題)
重 : 重点研究課題
新 : 新規研究課題
要望No. :
平成25年度用試験研究問題として提案されたものを実施または実施中であるもの。
数字は要研究問題整理番号
- 8 -
平成25年度試験研究計画書
研 究 開 発 の 方 向 県民の求める食の提供
及 び 研 究 目 標
地産地消の新たな展開
多様なニーズを踏まえた農畜産物を提供するための調査研
試験研究課題名 究
1 消費者視点の畜産物評価に関する研究
予
算
区
分
県単
・国庫・受託・その他(
細 々 事 業 名 一般試験研究費
新規・継続
)
事
業
経
費
17,483 千円(一部)
試 験 研 究 期 間 平成 23 年度 ~ 平成 27 年度
担 当 部 ・ 所 畜産技術所企画研究課
総括責任者
引地 宏二
<研究概要>
1 背景
・国内畜産物の消費量は、長期的に横ばいからやや減少傾向にある。
・低価格の輸入畜産物に対抗するための生産コスト削減には限界があり、価格以上の畜産物の価値を消
費者に提示することが必要である。
・現在提供している畜産物に対して、消費者は何に価値を見いだし、何が足りないのかを知ることは、
限られた需要の中で買われる畜産物として改良していく上で重要である。
2 目的
・畜産物の購買理由を解析することにより、消費者が求める畜産物の価値を明らかにし、生産技術の指
標とする。
3 試験研究構成
試 験 研 究 内 容
試験期間
(1) 消費者が嗜好する食肉の多様性に関す
る研究
ア 消費者嗜好を把握するための官能評価
による情報収集に関する研究
イ 官能評価手法による消費者嗜好の把握
と分析
(2) エコフィードを給与した畜産物に対する消
費者意識に関する研究
ア エコフィードについての消費者の認知度と受
容性の検討
イ エコフィードを給与した畜産物の官能評価手
法による製品評価
(3) 地場畜産物に対する消費者ニーズに関
する研究
ア 消費者からみた各種畜産物の地場の認
知に関する検討
イ 地域性を訴求した畜産物の有利販売の
ための情報に関する検討
(23~25)
23~24(完)
25
24~25
24(完)
25
(25~26)
25
26
- 9 -
担当者
他機関との連携
引地宏二
(独)中央農研
○
要望
※
(4) 畜産物に求められる安全安心情報に関
する研究
ア 消費者から見た畜産物の安全情報と安
心情報に関する検討
イ 畜産物に関する安心情報の提供手法に
関する研究
(26~27)
26
27
4 最終目標・成果
・畜産物のおいしいさ、給与飼料、安全安心情報、地産地消について、消費者の視点から評価し、畜産
物に求められる改良点、訴求点を明確にする。
5 既往の関連研究成果(他機関含む)
・神奈川県産農水産物に関する消費者の評価 水産研究所第 10 号(2005)
- 10 -
平成25年度試験研究計画書
研究開発の方向
及び研究目標
県民の求める食の提供
地産地消の新たな展開
試験研究課題名
多様なニーズを踏まえた農畜産物を提供するための調査研究
2 農畜産物に対する消費者、実需者ニーズの解明
予 算 区 分
県 単・国 庫・受 託・その他(
細 々事業 名
一般試験研究費
試験研究期間
平成25年度 ~ 平成26年度
担 当 部 ・ 所
企画経営部(経営情報担当)
(普及指導部、各地区事務所普及指導課)
新規・継続
)
事 業 経 費
266千円(一部)
総括責任者
鈴木美穂子
<研究概要>
1 背景
都市農業の本県では消費者の多様な農畜産物ニーズを評価・解析し、ニーズに合致した特徴的な農
畜産物のブランド化に向けて生産と販売対策の研究を一体的に進める必要がある。
商工業者においては、他者との差別化のため地場農畜産物の関心はますます高まっており、農を起
点とした商工との連携による販売チャネルの多様化は、農業経営の安定をもたらすことが見込まれる。
しかし商工業者は県内農産物の産地、特産品の情報が不足している他、少量の農産物を流通する手段
も未整備である。行政が主体となった農商工連携事業は現在手探りの状態で進行しており、ニーズ収
集、マッチングの条件、コーディネート機能の役割などの様々な段階で解明すべき課題が多い。
2 目的
・農商工連携の促進のため、県内食品製造業者等を対象とした実需者ニーズを分析し、生産サイドと
マッチングできる条件を解明する。
・農商工連携事業推進上の課題抽出とその対応策についてコーディネート機能の役割を中心に解明す
る。
3 試験研究構成
試 験 研 究 内 容
試験期間
(1) 農商工連携促進方策の検討
(25~26)
ア 農商工連携事業推進上の課題抽出と支援策
の提示
イ 農商工マッチング促進のための対応策の策
定
担当者
゜
鈴木美穂子
稲毛正彦
山崎弘
他機関との連携
要望
農業振興課
※
観光商業部観光課
4 最終目標・成果
・県産農産物を活用した農商工連携事業を円滑に進めるための条件、役割分担を明らかにし、農商工連
携の支援方策を策定する。
5 既往の関連研究成果(他機関含む)
・新品種の普及および産地化へ向けたコンソーシアムの形成、支援方策(九州沖縄農研)
- 11 -
平成25年度試験研究計画書
研究開発の方向
及び研究目標
試験研究課題名
県民の求める食の提供
地産地消の新たな展開
多様なニーズを踏まえた農畜産物を提供するための調査研究
3 新規性、独自性の高い農産物の販売手法の開発
予 算 区 分
県 単・国 庫・受 託・その他(
細 事 業 名
一般試験研究費
試験研究期間
平成25~27年度
新規・継続
)
事 業 経 費
266千円(一部)
企画経営部(経営情報担当)
担当部・所
総括責任者 鈴木美穂子
<研究概要>
1 背景
地産地消の拠点施設である農産物直売所では、出荷者間の競合回避や付加価値化を目的に、食味や
形状、香りに特徴のある農産物の導入、販売が見られる。しかし、このような特徴ある農産物の機能
性に関して、消費者への訴求効果は不明である。食育、栄養指導を目的に大学と連携して農産物のPR
に取り組んでいる直売所も見られるが、消費者に高い関心を持たせるような成果は上げていない。そ
こで、マーケティング視点を組み入れ、特徴ある農産物の購買意欲を高めるような販売手法の開発が
求められている。
2 目的
・形状や香気成分等の特徴を有する農産物に関して、消費者の意識と購買意向を解析し、消費者が求
めている商品価値を明らかにし、効果的な販売方法を提示する。
3 試験研究構成
試 験 研 究 内 容
試験期間
(1) 食味、外観等で新規性のある農産物に対する
(25~27)
消費者意識に関する研究
ア 消費者の新規農産物に関する認知度と意識
に関する研究
イ 新規性のある農産物の流通受容性と店頭マ
ーケティングの検討
(2)香気成分に特徴のある農産物に対する消費者 (25~27)
意識に関する研究
ア 野菜の香りに対する消費者の官能評価と消
費者嗜好の把握
イ 付加価値販売のための店頭マーケティング
に関する検討
担当者
鈴木美穂子
稲毛正彦
山崎弘
゜
他機関との連携
明治大学
要望
4 最終目標・成果
・ 農産物の機能性や今までと異なる特徴について、消費者の視点から評価し、求められている販売
時情報提供の改良点を明らかにすると共に消費ターゲットを解明する。効果的な訴求点を明らか
にし、直売所を中心とした地産地消を推進する際の資料とする。
・ 農業技術センターにおいても機能性を有する品種の開発が行われており、今後の新品種の導入販
売時の資料として活用していく。
5 既住の関連研究成果(他機関含む)
・ 秋田県産枝豆における店頭マーケティングの検討 秋田県農林水産技術センター農業試験場研究報
告(2008)
・ HUTからみる秋田産枝豆のマーケティング課題
東北農業研究(2005)
- 12 -
平成25年度試験研究計画書
研 究 開 発 の 方 向 県民の求める食の提供
及 び 研 究 目 標
安全・安心な農畜産物の提供
試験研究課題名
予
算
区
茶園における放射性セシウムの動態解明と対策技術の開発
1 茶樹における放射性セシウムの動態解明
分 県 単・国 庫・受 託・その他(
細 々 事 業 名
一般受託研究費※
一般試験研究費
事
新規・継続
)
業
経
費
650 千円
847 千円(一部)
試 験 研 究 期 間 平成 23 年度 ~ 平成 26 年度
担 当 部 ・ 所 北相地区事務所研究課
総括責任者
岡本 保
※神奈川県の火山灰土茶園における茶樹の放射性セシウム低減技術の開発
<研究概要>
1 背景
・福島第一原発事故に起因すると考えられる放射性セシウムが、足柄茶産地の茶葉から暫定規制値を超
えて検出された。
・茶樹や土壌における放射性セシウムの動態に関する知見はほとんどない。
2 目的
・茶樹や茶園土壌における放射性セシウムの動態を明らかにするとともに、被爆した茶樹における放射
性セシウム量を時系列的に明らかにする。
3 試験研究構成
試 験 研 究 内 容
試験期間
(1) 茶樹における放射性セシウムの動態解
明
(2) 茶園土壌中における放射性セシウムの
動態解明
(3) 安定同位体セシウムを用いた茶樹体内
におけるセシウム移行経路の解明
(4) 被ばく茶樹における摘採時期別の放射
性セシウム濃度の経時変化の把握
23~26
23~26
23~25
23~26
担当者
他機関との連携
要望
白木与志也
渡辺 茂
○
武田 甲
渡辺 茂
○
白木与志也
武田 甲
渡辺 茂
○
白木与志也
渡辺 茂
(独)野茶研、静岡
大学、明治大学、
茨城県、埼玉県、
千葉県、静岡県
※
○
4 最終目標・成果
・茶樹の樹体内における放射性セシウムの動態を明らかにする。
・茶葉に蓄積された放射性セシウムの経時変化を明らかにする。
5 既往の関連研究成果(他機関含む)
・神奈川県の茶における放射性セシウムの樹体内分布とその低減化について(RI 誌)
・神奈川県における茶葉中放射性セシウム濃度低減への摘採・せん枝の効果(RI 誌)
・神奈川県の茶における放射性セシウムの樹体洗浄について(茶研報)
・神奈川県の茶園土壌における放射性セシウムの垂直分布(土肥誌)ほか
- 13 -
※
※
※
平成25年度試験研究計画書
研 究 開 発 の 方 向 県民の求める食の提供
及 び 研 究 目 標
安全・安心な農畜産物の提供
茶園における放射性セシウムの動態解明と対策技術の開
発
試験研究課題名
2 茶園土壌における放射性セシウム対策技術の開発と経
済的損失の推定
予
算
区
分 県 単・国 庫・受 託・その他(
細 々 事 業 名 一般試験研究費
事
新規・継続
)
業
経
費
847 千円(一部)
試 験 研 究 期 間 平成 23 年度 ~ 平成 26 年度
担 当 部 ・ 所 北相地区事務所研究課
総括責任者
岡本 保
<研究概要>
1 背景
・福島第一原発事故に起因すると考えられる放射性セシウムが、足柄茶産地の茶葉から暫定規制値を超
えて検出された。
・茶樹や土壌における放射性セシウムの動態に基づいた対策技術が必要である。
・荷停止や除染によって生じる経済的損失に関する知見はほとんどない。
・放射性セシウム低減化マニュアルが必要である。
・除染のための連年せん枝が、茶葉成分に及ぼす影響は未解明であるとともに、樹勢の早期回復技術が
求められている。
2 目的
・茶園土壌中の放射性セシウムを効果的に軽減できる対策技術を開発するとともに、出荷停止や除染に
よって生じる経済的損失を推定する。
・放射性セシウム低減化マニュアルを作成する。
・連年せん枝が茶葉成分に及ぼす影響を解明するとともに、樹勢の早期回復技術を開発する。
3 試験研究構成
試 験 研 究 内 容
試験期間
(1) 茶園土壌中の放射性セシウム対策技術
の開発
(2) 被ばくに伴う経済的損失の推定
23~26
23~24
担当者
他機関との連携
要望
武田 甲
渡辺 茂
○
稲毛正彦
白木与志也
○
白木与志也
渡辺 茂
○
白木与志也
武田 甲
(独)野茶研、静岡
大学、明治大学、
茨城県、埼玉県、
千葉県、静岡県
※
○
※
(3) 放射性セシウム低減化技術マニュアル
24~26
※
の作成
(4) 連年せん枝による茶葉成分変化の解明
25~26
※
と肥培管理技術の開発
4 最終目標・成果
・茶園土壌中における放射性セシウム吸着技術及び被ばく茎葉の埋設処理土壌中での拡散抑制技術を開
発する。
・被ばくに伴う損失補償の基礎資料とする。
・これまでに得られた知見を総合し、放射性セシウム低減化マニュアルを作成する。
- 14 -
平成25年度試験研究計画書
研究開発の方向
及 び研 究目 標
県民の求める食の提供
安全・安心な農畜産物の提供
試験研究課題名
複合的なブナの衰退・枯死機構の解明
予 算 区 分
県 単・国 庫・受 託・その他(
細々事業名
丹沢大山保全対策事業
試 験研 究期 間
平成24年度 ~ 平成27年度
担当部・所
生産技術部(果樹花き研究課)
新規・継続
)
事 業 経 費
490千円
総括責任者
北見 丘
<研究概要>
1 背景
・1980 年代以降、丹沢大山主稜線部を中心にブナ林の衰退が問題になっている。
2 目的
・オゾンガスを暴露したブナ苗の長期的な影響について調査し、ブナの衰退につながる植物生理学的要
因を把握する。
3 試験研究構成
試 験 研 究 内 容
試験期間
(1) ブナ苗の成長、植物生理学的要因に及ぼす (24~27)
オゾンガスの影響
担当者
藤平 彰弘
他機関との連携
要望
自然環境保全セン
ター、環境科学セ
ンター
4 最終目標・成果
5 既往の関連研究成果(他機関含む)
・オゾンが短期的にはブナ苗の地下部への転流を減らすことが示され、このことは長期的には貯蔵養分
の減少、春先の発芽の遅れ、花芽の減少などにつながることが示唆された。
- 15 -
平成25年度試験研究計画書
研究開発の方向
及 び研 究目 標
県民の求める食の提供
環境にやさしい土壌管理技術の開発
試験研究課題名
適正施肥による土壌環境悪化防止技術の確立
1 精密土壌管理技術による低コスト施肥技術の開発
予 算 区 分
細々事業名
県 単・国 庫・受 託・その他(
)
一般試験研究費
事 業 経 費
一般受託試験研究費*
政策推進受託研究費*
試 験研 究期 間
平成23年度~ 平成27年度
新規・継続
169 千円(土壌環境・一部)
847 千円(三浦半島・一部)
2,200 千円
300 千円
担当部・所
生産環境部(土壌環境研究課)
総括責任者 上山紀代美
、普及指導部、三浦半島地区事務所
*省資源プロ 2000千円 、L型肥料 200千円 、石灰質資材 300千円
<研究概要>
1 背景
・これまでの土壌診断データの集計結果等から、県内土壌にリン酸やカリの蓄積傾向が見られる。
・とくに県内の施設キュウリ栽培で、リン酸の過剰蓄積がみられている。
・一方、リン酸肥料やカリ肥料の原料はほとんどを輸入に頼っているため、世界的な経済状況の変化によ
る価格変動の影響を受けやすく、土壌診断に基づいた無駄のない適正な施肥診断が、土壌環境の悪化防
止だけでなく、農家経営の安定の面からも望まれている。
2 目的
・土壌中の過剰養分の減衰に関する研究を進め、土壌診断基準値の上限値を設定し、適正で効果的な施肥
基準を提示する。
・リン酸やカリについて、土壌診断に基づいた無駄のない適正な施肥法を開発し、施肥コストを削減する。
3 試験研究構成
試 験 研 究 内 容
試験期間
担当者
(1)野菜作におけるリン酸減肥基準の策定
(23~27) °上山紀代美
ア 施設キュウリ土壌のリン酸実態調査
23~25
曽我綾香
イ キュウリの吸肥特性の品種間差異の検
23~25
重久綾子
討
ウ リン酸蓄積土壌の減肥基準の策定
23~27
(2)施肥コスト節減対策技術の確立
(23~27) °上山紀代美
ア 土壌の残存養分を考慮した新資材の利
23~27
曽我綾香
用法の検討
伊藤喜誠
イ 新たな石灰質資材の施肥法の検討
25~26
高田敦之
ウ 植物の施肥反応を考慮した施肥法の検討 25~27
他機関との連携
要望
中央農研
*
全農かながわ
*
4 最終目標・成果
・精密な土壌管理により、とくにリン酸とカリの施肥が適正に行われ、施肥コストが低減する。
5 既往の関連研究成果(他機関含む)
・土壌診断結果からみた県内農耕地30年間の土壌化学性の推移 (農技セ研報 150 号 p.1-10)
・施設スイートピーで発生した葉の白化症状は、土壌の可給態リン酸含量の過剰が原因である(H18 年
度成果情報)
・豚ぷん尿から回収されるりん酸質肥料(MAP)の肥効特性 (H19 年度 成果情報)
- 16 -
平成25年度試験研究計画書
研究開発の方向
及 び研 究目 標
県民の求める食の提供
環境にやさしい土壌管理技術の開発
試験研究課題名
適正施肥による土壌環境悪化防止技術の確立
2 カンキツ類の施肥合理化技術の確立
予 算 区 分
県 単・国 庫・受 託・その他(
細々事業名
一般試験研究費
一般受託試験研究費 ※
試 験研 究期 間
平成22年度 ~ 平成25年度
担当部・所
足柄地区事務所研究課
新規・継続
)
事 業 経 費
847千円
600千円
総括責任者
山元 恭介
※ L 型肥料の利用方法確立試験
<研究概要>
1 背景
・カンキツ類の生産上、肥料価格の高騰に対して、現在の収量性、果実品質を維持した上での効果的な
施肥方法の開発が必要となっている。
2 目的
・年間施肥量を削減した上での、収量性、果実品質を維持した上での温州ミカンの効率的な施肥方法の
確立を図る。
3 試験研究構成
試 験 研 究 内 容
(1) 夏中心施肥における施肥量削減試験
試験期間
担当者
(完)
゜川嶋幸喜
青木 隆
二村友彬
(2) 施肥コスト削減のための L 型肥料利用試験 (22~25)
4 最終目標・成果
・夏中心施肥方法による年間窒素施肥量の10%削減。
・L 型肥料利用による年間施肥費用の10%削減。
5 既住の関連研究成果(他機関含む)
- 17 -
他機関との連携
要望
※
平成25年試験研究計画書
研究開発の方向 県民の求める食の提供
及び研究目標
環境にやさしい土壌管理技術の開発
試験研究課題名
適性施肥による土壌環境悪化防止技術の確立
3 環境負荷軽減に寄与する減肥技術の開発
予 算 区 分
県 単・国 庫・受 託・その他(
細々事業名
一般試験研究費(重点)*
)
事業経費 生産環境部、三浦半島地区事務所、北相地区事務
所 1,133千円
三浦半島地区事務所 200千円
一般受託試験研究費**
試 験研 究期 間
新規・継続
平成25年度~平成29年度
担当部・所
三浦半島地区事務所、生産環境部(土壌環境研究課)、 総括責任者 高田敦之
北相地区事務所
* 「硝酸性窒素溶脱防止のための施肥及び土壌管理技術の確立」から組み替え
** 冬作キャベツでの局所施肥法の実用技術開発
<研究概要>
1 背景
・堆肥投入量が減少しており、将来的な地力維持が懸念される。
・夏作を作らないとアブラナ科野菜の連作となるため、病害の発生等が懸念される。
・キャベツの作付期間が延び、緑肥を導入できる期間が短くなっている。
・農耕地での施肥窒素溶脱による地下水等の水質汚染が懸念されることから、環境負荷軽減のため
の施肥体系が求められている。
・空畑における土壌流亡や土埃による近隣住民からの苦情等の問題がある。
・三浦半島の地下水硝酸性窒素軽減対策として、緑肥作付や減肥等が県対策メニューとして位置づ
けられている。
2 目的
・マリーゴールド‘エバーグリーン’の減肥効果、殺センチュウ効果などの導入効果を明らかにす
ることにより、栽培面積の増加を図り、地力向上および空畑解消への一助とする。
・三浦半島における地下水硝酸性窒素軽減対策メニューの1つとしてその効果を検証する。
・有機質資源等の適切な使用や局所施肥等の導入により、より環境に配慮した減肥技術を確立する。
3 試験研究構成
試 験 研 究 内 容
試験期間
担当者
他機関との連携
(1)ダイコン畑における新しい緑肥栽培の体系化
(25~29)
ア マリーゴールド‘エバーグリーン’の減肥
25~27
°高田敦之
効果の検討
曽我綾香
イ マリーゴールド‘エバーグリーン’の殺セ
25~27
°衣巻 巧
ンチュウ効果の検討
25~29
植草秀敏
(2)冬作キャベツでの局所施肥法の実用技術開発
25~29
°高田敦之
全農かながわ
(3)茶の環境保全型施肥体系の確立
°武田 甲
4 最終目標・成果
・マリーゴールド‘エバーグリーン’の減肥効果および殺センチュウ効果が明らかになり、空畑へ
の作付指導に有効な情報提供が可能となる。
・局所施肥技術(減肥)の確立により、低コスト化と環境負荷軽減が進められる。
5 既往の関連研究成果(他機関含む)
・黒ボク土壌でのヘイオーツ由来の窒素の無機化率 平成 8 年度神奈川県農総研成績書
・地下水の硝酸汚染を防止するための窒素管理方策 平成 14 年度北海道農業試験成績集
- 18 -
要望
平成25年度試験研究計画書
研究開発の方向及 県民の求める食の提供
環境にやさしい土壌管理技術の開発
び研究目標
試験研究課題名
県内の土壌環境を構成する要因の解明と評価
1 土壌環境の変動要因解明と保全対策の確立
予 算 区 分
県 単・国 庫・受 託・その他(
細々事業名
一般試験研究費
試験研究期間
担当部・所
平成23年度~平成27年度
生産環境部(土壌環境研究課)、普及指導部
新規・継続
)
事 業 経 費
169 千円(一部)
総括責任者
上山紀代美
<研究概要>
1 背景
・県内農耕地土壌の定期的なモニタリング調査を長期間継続することにより、土壌の経年変化の実態と
その変動要因を把握し、抽出された課題解決を継続する必要がある。
・野菜類の重金属濃度基準設定の動きがあることから、県内畑地土壌の重金属濃度実態把握が必要であ
る。
・土壌養分の過不足が一因と考えられる生理障害も、施設栽培を中心に発生している。
2 目的
・定期的に土壌環境のモニタリング調査を行い、土壌養分の変化等を把握する。
・土壌診断データを解析し、施肥適正化のための情報提供を行う。
・各種生理障害の原因を究明し、対策を立てる。
・土壌診断事業の円滑な運営を図るため、高度な分析機器・技術を要する土壌等成分の分析及び技術的
な協力を行う。
3 試験研究構成
試 験 研 究 内 容
試験期間
(1)適正施肥のための土壌環境モニタリング (23~27)
調査
ア 県内農耕地に設置した定点の土壌
23~27
調査・肥培管理実態調査
イ 有機質資源連用試験(基準点調査)
23~27
ウ 県内土壌診断結果の収集と解析
23~27
エ 県内土壌の重金属濃度実態調査
24~27
オ 有機物の連用が硝酸性窒素等の化学物 21~25
質の溶脱に及ぼす影響調査
担当者
°上山紀代美
伊藤喜誠
曽我綾香
重久綾子
(2)地力保全対策等診断調査
ア 地力保全対策診断調査
イ 作物生理障害診断調査
°上山紀代美
伊藤喜誠
曽我綾香
重久綾子
(S42~)
S42~
S42~
他機関との連携
要望
*
4 最終目標・成果
・県内農耕地土壌の定期的なモニタリング調査を継続することにより、安全・安心な農作物の生産基盤とな
る農耕地土壌の保全対策を図る。
・各種生理障害の原因究明と対策が確立される。
5 既往の関連研究成果(他機関含む)
・土壌診断結果からみた県内農耕地30年間の土壌化学性の推移 (農技セ研報 150 号 p.1-10)
・施設スイートピーで発生した葉の白化症状は、土壌の可給態リン酸含量の過剰が原因である (H18 年
度 成果情報)
- 19 -
平成25年度試験研究計画書
研究開発の方向及 県民の求める食の提供
び研究目標
環境にやさしい土壌管理技術の開発
試験研究課題名
県内の土壌環境を構成する要因の解明と評価
2 土壌由来温室効果ガス計測・抑制技術の実証
予算区分
県
細々事業名
一般受託研究費
試験研究期間
平成25年度
担当部・所
生産環境部(土壌環境研究課)
単・国
庫・受
※
~
託・その他(
新規・継続
)
事業経費
850千円
平成26年度
総括責任者
上山紀代美
※農地土壌温室効果ガス排出量算定基礎調査事業(農地管理実態調査)
<研究概要>
1 背景
・京都議定書にかかる地球温暖化対策の一つに土壌への炭素貯留があげられている。
・日本では5年後から土壌貯留量を温室効果ガスの算定に加える予定であるが、農地土壌の実体解明は
不十分であり、炭素源の鋤込みなどに伴う変動についても未解明である。
・土壌への炭素の貯留は土壌が持つ公益的機能の1つであり、農家の土づくりが地球環境の保全に役立
つことについて、国民の理解が深まれば、堆肥施用に対する直接支払いなどの農家支援を進めること
ができるようになる。
2 目的
・地球温暖化防止にかかる温室効果ガスの吸収量を算定するための基礎資料となる、土壌中への炭素貯
留の実態把握と、土壌の管理に伴う炭素貯留の変化を把握する。
・本県においては県内農耕地土壌に含まれる炭素量の把握をおこなう。
・土壌調査および圃場の施肥管理状況の調査を、同一地点で継続して実施し、土壌貯留炭素量の変化を
モニタリングするとともにその変化要因について検討する。
3
試験研究構成
試
験
研
究
内
容
試験期間
担当者
(1) 県内農地土壌炭素等定点調査
(25~26)
°伊藤喜誠
上山紀代美
曽我綾香
重久綾子
(2) 県内農地土壌炭素等基準点調査
(25~26)
4
他機関との連携
要望
最終目標・成果
・土壌中への炭素貯留の実態を把握し、土壌の管理に伴う炭素貯留の変化を把握する。
5 既往の関連研究成果(他機関含む)
・平成 24 年度 土壌由来温室効果ガス・土壌炭素調査事業報告書(温暖化対策土壌機能調査協議会)
- 20 -
平成25年度試験研究計画書
研究開発の方向
及び研究目標
試験研究課題名
県民の求める食の提供
環境にやさしい畜産経営技術の開発
家畜排せつ物処理における環境負荷物質低減技術の確立
新規・継続
1 家畜排せつ物処理における簡易・低コスト化技術の開発
(1)簡易で低コストな家畜排せつ物処理技術の開発
予 算 区 分
細 事 業 名
試験研究期間
担 当 部 ・ 所
県 単・国 庫・受 託・その他(
一般受託研究費
)
事 業 経 費
300千円
平成22年度 ~ 平成25年度
畜産技術所企画研究課
総括責任者 川村英輔
<研究概要>
1 背景
・家畜排せつ物法の施行により、家畜排せつ物処理施設の整備が進んだが、家畜排せつ物を適正に管理
するには労力及びコストが必要。
・簡易で低コストな処理施設や技術に対する要望は強いが、県内での家畜排せつ物処理は、畑地還元か
ら堆肥化及び浄化のための施設利用まで処理体系が様々であり、各体系に合わせた家畜排せつ物処理
技術の省力化・低コスト化が求められている。
2 目的
・簡易で低コスト、省力化及び効率化した家畜排せつ物処理技術を開発することで、畜産経営
の
安定化を図り、周辺環境と調和した畜産経営を推進する。
・家畜ふん堆肥の水分率を家畜ふん堆肥化処理施設で確認可能な水分計を開発し、製品堆肥の品質安定
に寄与する。
3 試験研究構成
試 験 研 究 内 容
試験期間
(1)家畜ふん堆肥化処理に適用可能な簡易水分計 (22~25)
の開発
ア 家畜ふん堆肥化過程における適用確認
22
23
イ 堆積処理における適用方法の検討
24~25
ウ 農家サンプルによる適用確認
担当者
○
他機関との連携
要望
川村英輔髙 (株)藤原製作所
田 陽
4 最終目標・成果
・家畜ふん堆肥化時に適用可能な水分計を開発する。
5 既住の関連研究成果(他機関含む)
・ADR 水分計を用いた家畜ふん堆肥の簡易水分測定法 三重県農業研究所 平成 10 年関東東海農業研究
成果情報
・平成 12~13 年度 試験研究成績書(畜産環境・経営流通・企画調整)
- 21 -
平成25年度試験研究計画書
研究開発の方向
及び研究目標
試験研究課題名
予 算 区 分
細 事 業 名
試験研究期間
担 当 部 ・ 所
県民の求める食の提供
環境にやさしい畜産経営技術の開発
家畜排せつ物処理における環境負荷物質低減技術の確立
1 家畜排せつ物処理における簡易・低コスト化技術の開発
(2)畜舎汚水に適用可能な浄化装置の開発
県 単・国 庫・受 託・その他(
一般受託研究費
新規・継続
)
事 業 経 費
800千円
平成24年度 ~ 平成25年度
畜産技術所企画研究課
総括責任者
川村英輔
<研究概要>
1 背景
・家畜排せつ物法の施行により、家畜排せつ物処理施設の整備が進んだが、家畜排せつ物を適正に管
理するには労力及びコストが必要である。
・簡易で低コストな処理施設や技術に対する要望は強いが、県内での家畜排せつ物処理は、畑地還元か
ら堆肥化及び浄化のための施設利用まで処理体系が様々であり、各体系に合わせた家畜排せつ物処理
技術の省力化・低コスト化が求められている。
2 目的
・簡易で低コスト、省力化及び効率化した家畜排せつ物処理技術を開発することで、畜産経営の安定
化を図り、周辺環境と調和した畜産経営を推進する。
・家畜の尿汚水処理に利用している活性汚泥浄化槽排水中の環境汚染物質を低減する低コストで効率
的な技術を開発する。
3 試験研究構成
試 験 研 究 内 容
(1)豚舎汚水に適用可能な浄化処理装置の開発
ア BOD 等浄化機能の検討
イ 窒素除去能力の検討
試験期間
(24~25)
24~25
24~25
担当者
他機関との連携
○川村英輔髙 (株)海老名鋼材
田 陽
(株)HOOP
要望
※
(株)MCP
4 最終目標・成果
・オゾン等の酸化物を活用したコンパクトかつ無希釈及び余剰汚泥発生の少ない低コストな水処理装置
を開発する。
・オゾン等の酸化物を活用した低コストな窒素低減技術を開発する。
5 既住の関連研究成果(他機関含む)
・「汚水脱色のための微細気泡発生装置『イーバブル』」養豚の友、2011 年 7 月号
・平成 12~13 年度 試験研究成績書(畜産環境・経営流通・企画調整)
- 22 -
平成25年度試験研究計画書
研究開発の方向
及び研究目標
試験研究課題名
予 算 区 分
細 事 業 名
試験研究期間
担当部・所
県民の求める食の提供
環境にやさしい畜産経営技術の開発
家畜排せつ物処理における環境負荷低減技術の確立
1 家畜排せつ物処理における簡易・低コスト化技術の開発
(3)家畜ふん堆肥化過程の発酵温度と接触時間が簡易に判定できる示
温材の開発
県 単・国 庫・受 託・その他(
政策推進受託研究事業費
新規・継続
)
事 業 経 費
500千円
平成 25 年度 ~ 平成 26 年度
畜産技術所企画研究課
総括責任者
川村英輔
<研究概要>
1 背景
・平成16年に家畜排せつ物法が完全施行されて以降、家畜ふん堆肥の生産量が増え、耕種農家での利
用拡大が求められている。
・ 家畜ふん堆肥には、病原微生物および雑草の種子が死滅していること、作物の生育に悪影響がないこ
とといった安全性が求められている。
・ 病原微生物や雑草の種子を死滅させるために、
家畜ふんの堆肥化過程で品温を 60℃以上とすることが
求められる。また欧米では、下水汚泥の堆肥化時の高度な病原菌除去方法として 55℃以上で 3 日間保
持することが求められている。
2 目的
・堆肥化過程での最高到達温度と、その最高到達温度継続時間を簡易に確認する示温材を開発する。
・開発した示温材を家畜ふん堆肥化過程で確認し、その利用性について評価する。
3 試験研究構成
試 験 研 究 内 容
試験期間
担当者
(1) 最高到達温度と継続時間が簡易に判定でき (25~26) 川村英輔
髙田 陽
る示温材の開発
ア. 高温感作及びが確認できる示温材の開発
25~
イ.示温材の利用性についての農家実証試験
26~
○
他機関との連携
要望
日油技研工業(株)
4 最終目標・成果
・安全な家畜ふん堆肥の生産と、耕種農家における家畜ふん堆肥の利用拡大
・堆肥の温度上昇と持続時間を簡易に判定できる示温材の開発
5 既住の関連研究成果(他機関含む)
・「5L バケツとペットボトル温度計で良質堆肥を」 酪農ジャーナル9月号
・「Ⅱ章安全な牛糞堆肥をつくるために 6.最高到達温度を測る」 続マニュア・マネージメント
平成 23 年 10 月 1 日発行
- 23 -
平成25年度試験研究計画書
研 究 開 発 の 方 向 県民の求める食の提供
及 び 研 究 目 標
環境にやさしい畜産経営技術の開発
臭気発生の少ない都市型畜産経営技術の開発
試 験 研 究 課 題 名 1 臭気の発生抑制・脱臭技術の開発
(1)有用微生物による臭気抑制技術の開発
予
算
区
分 県 単・国 庫・受 託・その他(
細 々 事 業 名 一般試験研究費
事
新規・継続
)
業
経
費
17,483 千円(一部)
試 験 研 究 期 間 平成 23 年度 ~ 平成 25 年度
担 当 部 ・ 所 畜産技術所企画研究課
総括責任者
川村英輔
<研究概要>
1 背景
・畜産苦情の約 7 割が悪臭で、臭気対策は都市型畜産の経営継続に極めて重要となっている。
・畜産経営では、畜舎からは低濃度で大風量の臭気が、家畜ふん堆肥化施設では高濃度の臭気が発生す
るが、脱臭施設は経済性や維持管理上の問題から十分には普及していない。
・臭気対策では、臭気の発生を防ぐ対策が重要であることから、発生する臭気を少なくする抑臭堆肥化
技術が求められている。
2 目的
・畜舎や家畜排せつ物処理施設など畜産経営から発生する臭気を抑制するために、有用微生物や未利用
資源を利用した効率的で低コストな抑臭技術を開発する。
3 試験研究構成
試 験 研 究 内 容
試験期間
(1) 有用微生物を利用したアンモニア臭気
の発生抑制技術の開発
(23~25)
ア 家畜排せつ物処理過程での検討
担当者
○
髙田 陽
川村英輔
他機関との連携
エイブル(株)
要望
※
23~25
4 最終目標・成果
・家畜排せつ物処理過程から発生するアンモニア臭気を 20%削減する。
5 既往の関連研究成果(他機関含む)
・Hung-Soo Joo 他. Piggery wastewater treatment using Alcaligenes faecalis strain No. 4 with
heterotrophic nitrification and aerobic denitrification, Water Research, Vol. 40, pp. 302
9-3036, 2006.
- 24 -
平成25年度試験研究計画書
研究開発の方向及 県民の求める食の提供
び研究目標
地域資源の循環と有効利用を促進する技術の開発
試験研究課題名
有機資源の高付加価値化技術の開発
新規・継続
1 低塩類堆肥や機能性堆肥の生産・利用技術の確立
(1)有機物の土壌生物性改善機能評価と機能性堆肥の有効活用技術
の検討
予 算 区 分
県 単・国 庫・受 託・その他(
細々事業名
一般試験研究費
試験研究期間
平成23~27年度
担当部・所
生産環境部(土壌環境研究課)
)
事 業 経 費
169 千円(一部)
総括責任者
伊藤喜誠
<研究概要>
1 背景
環境保全型農業の推進や家畜排せつ物の処理に関する法律、食品リサイクル法等の制定により未利
用有機物資源の有効利用が求められているとともに、資源の少ない日本では廃棄物から資源を回収し
利用する技術が求められている。
2 目的
・オカラ・コーヒー粕堆肥等有機物利用が土壌生物性に及ぼす影響を評価し、有機物が持つ土壌生物
性改善効果を利用した機能性堆肥の利用技術を確立する。
・塩類濃度の低い家畜ふん堆肥の利用技術を確立する。
3 試験研究構成
試 験 研 究 内 容
試験期間
(1)有機物が持つ土壌生物性改善効果の検索
と効果的施用技術の検討
ア 有機物が持つ土壌生物性改善効果の
検索
イ オカラ・コーヒー粕堆肥を利用した
線虫被害低減土づくり技術の開発
(23~27)
(2)機能性堆肥の有効活用技術の検討
ア 低塩類堆肥の有効活用技術の検討
イ 成分調整堆肥の有効活用技術の検討
(23~27)
23~27
23~27
担当者
○
他機関との連携
伊藤喜誠
曽我綾香
23~27
東京農工大学
23~27
東京農工大学他
○
要望
重久 綾子
上山紀代美
伊藤喜誠
4 最終目標・成果
未利用有機資源の高付加価値化や廃棄物からの資源回収を図ることにより、地域内未利用有機資源
の有効活用を推進し、資源循環型社会に貢献する。
- 25 -
平成25年度試験研究計画書
研究開発の方向及 県民の求める食の提供
び研究目標
地域資源の循環と有効利用を促進する技術の開発
試験研究課題名
地域内の肥料や飼料資源を有効に使用するための技術の確立
1 地域内肥料資源の適正施用技術の確立
予 算 区 分
県 単・国 庫・受 託・その他(
細々事業名
一般試験研究費
試験研究期間
平成23年度~ 平成27年度
担当部・所
生産環境部(土壌環境研究課)
新規・継続
)
事 業 経 費
169 千円(一部)
総括責任者
重久 綾子
<研究概要>
1 背景
・環境保全型農業の推進や家畜排泄物の処理に関する法律、食品リサイクル法等の制定により、未利用
有機物資源の有効利用が求められているなかで、これまでは、主に有機物の窒素肥料代替性に注目して
研究を進めてきた。一方、リン酸やカリについては、リン酸肥料やカリ肥料の原料は天然資源で有限で、
かつほとんどを輸入に頼っているため、世界的な経済状況の変化等の影響を受けやすく、家畜ふん堆肥
等の地域内資源からのリン酸やカリ成分の有効活用が望まれている。
・取り扱い性の容易なペレット堆肥が普及しているが、ペレット化等の堆肥形状の変化が堆肥の窒素無
機化率等の肥効特性に及ぼす影響は解明されていない。
2 目的
・有機物由来の肥料成分を適切に評価することにより、有機物由来の窒素の有効化率を明らかにすると
もに、リン酸、カリ等の価格の上昇した肥料の代替性について検討し、地域内肥料資源の有効かつ適正
な利用方法を確立する。
3 試験研究構成
試 験 研 究 内 容
試験期間
担当者
他機関との連携
要望
(1)有機物由来の肥料成分の評価
(23~27) °重久綾子
*
ア 有機物の窒素肥効評価法の検討と実証 23~27
上山紀代美
イ 有機物のリン酸・カリ肥効評価法の検討
曽我綾香
と実証
23~27
ウ 有機物の形状の違いが肥効特性に及ぼ
す影響の検討
23~27
4 最終目標・成果
・有機物由来の肥料成分の適切な評価法について検討するとともに、ペレット化等の堆肥形状の変化に
伴う窒素無機化特性の変化を解明し、地域内資源の有効かつ適正な利用を図る。
・有機物由来の肥料成分や物理的改善効果を土壌診断及び施肥設計プログラムへ反映させ、より適切で
効率的な施肥体系を確立する。
5 既往の関連研究成果(他機関含む)
・有機性リサイクル製品の有効性、安全性の評価 平成 16 年度試験研究成績書(農業環境)
・LIBS 法による新たな堆肥成分分析法の開発 平成 16 年度試験研究成績書(農業環境)
・家畜ふん堆肥からの塩酸抽出の意義と肥料成分の簡易分析法,農業技術 60(7)308-312(2005)
・堆肥等有機物分析法 (財)日本土壌協会 193-217(2000)
・ハウス乾燥方式により神奈川県内で生産された牛ふん堆肥の特徴 土肥誌 73(2) 161-163(2002)
・家畜ふん堆肥の重金属含有量の特性 土肥誌 73(4) (2002)
・生ごみ処理装置処理物の成分特性 土肥誌 73(2) 155-159 (2002)
- 26 -
平成25年度試験研究計画書
研究開発の方向
及 び研 究目 標
県民の求める食の提供
地域資源の循環と有効利用を促進する技術の開発
試験研究課題名
地域内の肥料や飼料資源を有効に使用するための技術の確立
2 食品残さ等の地域資源を活用した飼養技術の開発
(1)乳用後継牛の効率的育成技術の開発
予 算 区 分
県 単・国 庫・受 託・その他(
細々事業名
一般受託研究費
)
事 業 経 費
試 験研 究期 間
平成18年度 ~ 平成26年度
担当部・所
畜産技術所企画研究課
新規・継続
800千円
総括責任者
秋山 清
<研究概要>
1 背景
・「食料・農業・農村基本計画」では、食料自給率をカロリーベースで45%に向上することを目標と
しており、目標達成のためには飼料自給率の大幅な向上が必要である。
・飼料自給率の向上と効率的な畜産物生産を進めるため、国産飼料活用型の飼養技術の開発が必要であ
る。
2 目的
・国産飼料を活用するとともに、採食性及び消化性の向上を図る乳用後継牛の育成技術を確立する。
3 試験研究構成
試 験 研 究 内 容
(1)粗飼料多給型育成技術の検討
(2)国産飼料活用育成技術の検討
ア 飼料用米の育成牛への給与
イ 飼料用米の離乳子牛への給与
ウ 飼料用米の哺乳子牛への給与
エ 飼料用稲の育成牛への給与
試験期間
( 完 )
(22~26)
22~23
23
24
25~26
担当者
○
秋山 清
坂上信忠
折原健太郎
他機関との連携
(独)畜産草地研 ※
究所
千葉県畜総セ
茨城県畜セ
富山県畜研
石川県畜試
4 最終目標・成果
・哺育期から育成期における採食性や消化性の向上を図るための飼養管理が解明される。
・国産飼料を活用した乳用後継牛の育成技術が確立される。
5 既往の関連研究成果(他機関含む)
・平成 18~19 年度 試験研究成績書(繁殖工学・乳牛・肉牛・飼料作物)
・平成 20~23 年度 試験研究成績書
- 27 -
要望
平成25年度試験研究計画書
研究開発の方向 県民の求める食の提供
及び研究目標
地域資源の循環と有効利用を促進する技術の開発
試験研究課題名
地域内の肥料や飼料資源を有効に使用するための技術の確立
新規・継続
2 食品残さ等の地域資源を活用した飼養技術の確立
(2)食品残さの鶏への飼料化技術の確立
予 算 区 分
県 単・国 庫・受 託・その他(
細 事 業 名
地域資源飼料化技術開発事業費
試験研究期間
平成19年度 ~ 平成26年度
担 当 部 ・ 所
畜産技術所企画研究課
)
事 業 経 費
1,786千円(一部)
総括責任者
平井久美子
<研究概要>
1 背景
・食品残さの飼料化技術は、栄養要求率の高い採卵鶏では難しくあまり普及していない。
・鶏への食品残さの飼料化は、資源リサイクルの観点から必要であり、都市型養鶏における鶏
高付加価値化へつながる可能性もある。
卵の
2 目的
・鶏への実用性の高い食品残さの飼料化技術を確立する。
3 試験研究構成
試 験 研 究 内 容
試験期間
(1)食品残さ原料及び配合割合の検討
( 完 )
(2)採卵鶏に対する食品残さ飼料の給与試験
( 完 )
(3)実用性の高い食品残さ飼料の鶏への給与試験 (23~26)
ア 食品残さ飼料の配合割合の検討
イ 食品残さ飼料の高付加価値化の検討
23
24~26
担当者
他機関との連携
要望
○
平井久美子 *
※
*
(株)二見
*中央カンセー株式会社・株式会社バクファージャパン
4 最終目標・成果
・実用性の高い食品残さによる鶏の飼養技術の確立
・地域資源である食品残さの有効活用による資源循環の促進
5 既住の関連研究成果(他機関含む)
・「肉用牛に対する食品残さの飼料化試験」神奈川県畜産研究所 研究報告 第 90 号
・「未利用資源の有効利用に関する研究」神奈川県畜産研究所 研究報告 第 89 号
・「高温乾燥処理した食品残さの採卵鶏への給与試験」神奈川県農業技術センター畜産技術所 研究報
告 第1号
- 28 -
平成25年度試験研究計画書
研 究 開 発 の 方 向 県民の求める食の提供
及 び 研 究 目 標
地域資源の循環と有効利用を促進する技術の開発
地域内の肥料や飼料資源を有効に使用するための技術の確
立
試験研究課題名
3 未利用農地等における飼料作物栽培技術の確立
(1)飼料作物奨励品種選定試験
予
算
区
分 県 単・国 庫・受 託・その他(
細 々 事 業 名 自給飼料増産対策指導事業費
事
新規・継続
)
業
経
費
110 千円
試 験 研 究 期 間 平成 23 年度 ~ 平成 27 年度
担 当 部 ・ 所 畜産技術所企画研究課
総括責任者
秋山 清
<研究概要>
1 背景
・ 本県では、「神奈川県都市農業推進条例」を定め、安全・安心な食料等の供給を推進しており、「かな
がわ農業活性化指針」において安全・安心な飼料の増産を目標としている。
・ 安定した酪農経営を継続するため、自給飼料の増産は急務となっている。
・ 種苗メーカーの示すデータは、一定の地域の栽培データであり、それぞれの地域での栽培実績はその風
土によって大きく変動する。
2 目的
・ 県奨励品種改訂の基礎資料とするため、
市販されている品種を中心に飼料用トウモロコシの品種比較試
験を行う。
3 試験研究構成
試 験 研 究 内 容
試験期間
(1)トウモロコシの品種比較試験
ア 4月播種
イ 5月播種
ウ 8月播種
(23~27)
24~27
23~27
24~27
担当者
○
折原健太郎
秋山清
坂上信忠
他機関との連携
要望
(独)畜草研
長野畜試
4 最終目標・成果
・ 本県の気候、土壌、作付け体系にあった県奨励品種を選定し、本県酪農家の自給飼料増産を図る。
5 既往の関連研究成果(他機関含む)
・ 平成22年度 試験成績書
・ 平成23年度 試験成績書
- 29 -
平成25年度試験研究計画書
研 究 開 発 の 方 向 県民の求める食の提供
及 び 研 究 目 標
地域資源の循環と有効利用を促進する技術の開発
地域内の肥料や飼料資源を有効に使用するための技術の確立
試 験 研 究 課 題 名 3 未利用農地等における飼料作物栽培技術の確立
(2)高水分原料のサイレージ調製技術の開発
予
算
区
分 県 単・国 庫・受 託・その他(
細 々 事 業 名 自給飼料増産対策指導事業費
事
新規・継続
)
業
経
費
490 千円
試 験 研 究 期 間 平成 23 年度 ~ 平成 26 年度
担 当 部 ・ 所 畜産技術所企画研究課
総括責任者
秋山 清
<研究概要>
1 背景
・ 本県では、「神奈川県都市農業推進条例」を定め、安全・安心な食料等の供給を推進しており、「かな
がわ農業活性化指針」において安全・安心な飼料の増産を目標としている。
・ 最近の飼料価格の高騰により、
安定した酪農経営を継続するため、
自給飼料の増産は急務となっている。
・ トウモロコシ二期作で2作目が登熟不足となった場合、
原料草が高水分となりサイレージ調製に適した
条件とならない。
・ イタリアンライグラスは収穫期の天候が不順な場合が多く、予乾が不十分で高水分となったり、予乾中
の降雨によりダメージを受けたり等、高品質なサイレージ調製が困難な場合が多い。
・ サイレージ開封後の二次発酵による変敗のため、廃棄による損失は大きい。
2 目的
・ 高水分や予乾中の降雨によるダメージ等、
良質のサイレージの調製が困難な原料草のサイレージの品質
向上及び開封後の二次発酵によるサイレージの変敗ロスの低減等方法について検討する。
3 試験研究構成
試 験 研 究 内 容
(1)高水分原料のサイレージ調製技術の開発
ア 未登熟トウモロコシサイレージの調製
技術の検討
イ 予乾不良のイタリアンライグラスサイ
レージの調製技術の検討
ウ サイレージの変敗ロス低減技術の検討
試験期間
(23~26)
23~24
担当者
他機関との連携
要望
○
折原健太郎
秋山清
坂上信忠
25~26
24~26
4
・
・
5
・
・
・
最終目標・成果
高水分等の不良原料草のサイレージ調製技術の改善。
開封後の二次発酵による変敗ロスの低減。
既往の関連研究成果(他機関含む)
目谷義大(1970)サイレージ発酵に関する研究,日草誌 16:275-278
大山嘉信ら(1971)サイロ開封後のサイレージの変敗.日草誌 17:176-183
岩崎薫ら(1981)降霜がトウモロコシサイレージの発酵品質、飼料価値ならびに圃場損失へ及ぼす影
響.26:418-423
・ 土屋いづみら(2002)サイレージおよび乾草調整中の降雨による飼料成分の損失.日草誌 48:150-153
・ 小林寿美ら(2010)イタリアンライグラス(Lolium multiflorum Lam.)に付着する微生物の菌種構
成と乳酸菌添加による高水分サイレージの特性.26:39-46
- 30 -
平成25年度試験研究計画書
研 究 開 発 の 方 向 県民の求める食の提供
及 び 研 究 目 標
地域資源の循環と有効利用を促進する技術の開発
地域内の肥料や飼料資源を有効に使用するための技術の確立
3 未利用農地等における飼料作物栽培技術の確立
試験研究課題名
(3)多様な地域の飼料生産基盤を最大限活用できる飼料作物品
種の育成
予
算
区
分 県 単・国 庫・受 託・その他(
細 々 事 業 名 一般受託研究費
事
新規・継続
)
業
経
費
400 千円
試 験 研 究 期 間 平成 23 年度 ~ 平成 25 年度
担 当 部 ・ 所 畜産技術所企画研究課
総括責任者
秋山 清
<研究概要>
1 背景
・イタリアンライグラスは、主にロールベールサイレージとして調製利用されているが、天候等の理由で
予乾が不十分であったり、刈り遅れにより発酵品質が不良になることがあることから、TDN 含量の向上
とともに発酵品質の安定性が求められている。
・スーダン型ソルガムは再生性に優れるが、1番草機械収穫時の踏圧と2番草の再生性に関する検定は十
分でない。
2 目的
・温暖地向き高糖分・高 TDN 含量イタリアンライグラス品種の育成のため、関東南部での適応性を評価する。
・再生性および機械踏圧耐性のスーダン型ソルガム品種の育成のため、関東南部での適応性を評価する。
3 試験研究構成
試 験 研 究 内 容
試験期間
(1)温暖地向き高糖分・高 TDN 含量イタリア
ンライグラス品種の育成
ア イタリアンライグラスの関東南部で
の適応性評価
(2)再生性および機械踏圧耐性のスーダン
型ソルガム品種の育成
ア ソルガムの関東南部での適応性評価
(完了)
担当者
他機関との連携
要望
茨城畜セ
他 9 機関
完了
(23~25)
23~25
○
折原健太郎
秋山 清
坂上信忠
長野畜試
他 10 機関
4 最終目標・成果
(1) イタリアンライグラス「友系 31 号」の関東南部での適応性評価を 23~24 年度に調査し、関東南部で
の適応性を明らかにする。
(2) スーダン型ソルガム「東山交 30 号」の関東南部での適応性評価を 23~25 年度に調査し、関東南部で
の適応性を明らかにする。
5 既往の関連研究成果(他機関含む)
平成 22 年度 試験成績書
平成 23 年度 試験成績
- 31 -
平成25年度試験研究計画書
研 究 開 発 の 方 向 県民の求める食の提供
及 び 研 究 目 標
地域資源の循環と有効利用を促進する技術の開発
地域内の肥料や飼料資源を有効に使用するための技術の確立
試 験 研 究 課 題 名 3 未利用農地等における飼料作物栽培技術の確立
(4)新開発トウモロコシ不耕起播種機の性能実証試験
予
算
区
分 県 単・国 庫・受 託・その他(
細 々 事 業 名 一般試験研究費
事
新規・継続
)
業
経
費
17,483 千円(一部)
試 験 研 究 期 間 平成 25 年度 ~ 平成 26 年度
担 当 部 ・ 所 畜産技術所企画研究課
総括責任者
秋山 清
<研究概要>
1 背景
・ 本県では、「神奈川県都市農業推進条例」を定め、安全・安心な食料等の供給を推進しており、「かな
がわ農業活性化指針」において安全・安心な飼料の増産を目標としている。
・ 安定した酪農経営を継続するため、自給飼料の増産は急務となっている。
・ 本県に適応したトウモロコシ二期作栽培体系が開発された。
・ 小型で高速作業が可能な不耕起播種機が開発された。
2 目的
生研センターで開発されたトウモロコシ不耕起播種機について、本県におけるトウモロコシ不耕起栽培
への導入の効果を検討するため、自給飼料生産現場において次の通り実証試験を実施する。
3 試験研究構成
試 験 研 究 内 容
新開発トウモロコシ不耕起播種機の性能実
証試験
試験期間
(25~26)
担当者
○
折原健太郎
秋山清
坂上信忠
他機関との連携
要望
普及指導課
生研センター
4 最終目標・成果
・ 本県におけるトウモロコシ二期作栽培体系に不耕起栽培の導入を図る。
5 既往の関連研究成果(他機関含む)
橘保宏・川出哲生(2012)種子高速繰出機構を搭載したトウモロコシ用不耕起播種機の開発.日草誌 58
(別):37
- 32 -
平成25年度試験研究計画書
研 究 開 発 の 方 向 県民の求める食の提供
及 び 研 究 目 標
地域資源の循環と有効利用を促進する技術の開発
地域内の肥料や飼料資源を有効に使用するための技術の確立
3 未利用農地等における飼料作物栽培技術の確立
試験研究課題名
(5)関東甲信越地域におけるコントラクター向け省力的飼料生
産技術の開発
予
算
区
分 県 単・国 庫・受 託・その他(
細 々 事 業 名 政策受託研究費
事
新規・継続
)
業
経
費
3,710 千円
試 験 研 究 期 間 平成 25 年度 ~ 平成 27 年度
担 当 部 ・ 所 畜産技術所企画研究課
総括責任者
秋山 清
<研究概要>
1 背景
・ 輸入飼料は、価格が高止まりするとともに干ばつなど気象変動により品質が低下するなど、その供給が
不安定化している。
・ 国内では、トウモロコシ、ソルガム、イタリアンライグラスなど優良品種が育成されており、これらの
品種を利用する高効率な飼料作物栽培体系の確立が望まれている。
・ コントラクター組織は国内における飼料生産の担い手として期待されるが、
安価な輸入飼料に対抗する
ため、生産性を向上させる省力・低コストの栽培技術の導入が強く求められる。
・ 本県では、「神奈川県都市農業推進条例」を定め、安全・安心な食料等の供給を推進しており、「かな
がわ農業活性化指針」において安全・安心な飼料の増産を目標としている。
・ 安定した酪農経営を継続するため、自給飼料の増産は急務となっている。
2 目的
・ コントラクター向け省力的飼料生産技術として、
トウモロコシ・ソルガム混播栽培にソルガム新系統
「東
山交30号」を導入し、トウモロコシ・イタリアンライグラス二毛作並びにトウモロコシ二期作と収量、
収穫草の栄養価、作業時間等を比較して「東山交30号」導入の有効性を明らかにする。
3 試験研究構成
試 験 研 究 内 容
試験期間
(2) 関東甲信越地域におけるコントラクタ
ー向け省力的飼料生産技術の開発
ア 関東南部のコントラクター向け省力
的多収栽培技術の開発
(25~27)
担当者
○
折原健太郎
秋山清
坂上信忠
他機関との連携
要望
茨城地セ
長野畜試
群馬畜試
新潟畜研セ
中央農研
畜草研
4 最終目標・成果
・ コントラクター向け省力的飼料生産技術として、
トウモロコシ・ソルガム混播栽培にソルガム新系統
「東
山交30号」を導入し、その有効性を明らかにする。
5 既往の関連研究成果(他機関含む)
平成 23 年度 試験成績書
- 33 -
平成25年度試験研究計画書
研究開発の方向 「農」の潜在力の活用
及び研究目標
担い手の多様化に対応した経営手法の研究
試験研究課題名
都市農業における経営の安定強化のための調査研究
1 経済性標準指標作成と新技術に対する経営的評価
予 算 区 分
県 単・国 庫・受 託・その他(
細々事業名
一般試験研究費
新規・継続
)
266千円(一部)
事 業 経 費
試 験 研 究 期 間 平成14年度 ~ 平成27年度
担当部・所
企画経営部(経営情報担当)
総括責任者
稲毛正彦
(普及指導部、各地区事務所普及指導課)
<研究概要>
1 背景
本県で新規就農者等が就農計画作成する場合や、農業者が経営分析や見直し、部門経営の拡大を図る
際に、作物別作型別経済性標準指標は策定や決断をするための重要な資料となっている。そのため、農
業者等のニーズに応えていくためには、常に新しい技術の経営的評価や既存の指標の見直しが必要とな
っている。
2 目的
既存の経済性標準指標については、5年に1度の改訂作業を実施する。
県が開発した技術や新たに農業経営の柱となっている作物・作型については、適宜調査を行い、新規指
標を作成していく。
3 試験研究構成
試 験 研 究 内 容
試験期間
担当者
(1) 作物別・作型別経済性標準指標の策定
ア 漬物、味噌、ジャム、梅干等加工品
(14~27)
゜稲毛正彦
鈴木美穂子
山崎 弘
(2) 作物別・作型別経済性標準指標の改訂
(14~27)
(3)新技術の現地導入のための経営的評価
(14~27)
他機関との連携
要望
※
4 最終目標・成果
・本県における認定就農者及び農業参入を考えている企業が基本となる経営目標の策定を行う場合や、
農業者の新規経営部門の導入を図る場合に参考資料として活用してもらう。
5 既往の関連研究成果
・作物・作型別経済性標準指標一覧(2012年改定) 神奈川県農業技術センター
- 34 -
平成25年度試験研究計画書
研 究 開 発 の 方 向 「農」の潜在力の活用
及 び 研 究 目 標
担い手の多様化に対応した経営手法の研究
試験研究課題名
予
算
区
都市農業における経営の安定強化のための調査研究
2 乗用型管理機械導入モデルの作成
分 県 単・国 庫・受 託・その他(
細 々 事 業 名 一般試験研究費
事
新規・継続
)
業
経
費
847 千円(一部)
試 験 研 究 期 間 平成 23 年度 ~ 平成 25 年度
担 当 部 ・ 所 北相地区事務所研究課
総括責任者
岡本 保
<研究概要>
1 背景
・茶生産者の高齢化に伴う労力不足が課題となっている。
・茶の生産コストや労力の軽減が求められている。
2 目的
・乗用型管理機械を利用した新しい省力化技術を開発する。
・本県の茶業経営形態に合致した導入形態を明らかにする。
3 試験研究構成
試 験 研 究 内 容
試験期間
(1) 乗用型管理機械による2作業同時実施
技術の開発
(2)乗用型管理機械導入形態の分析
23
(3)乗用型管理機械導入モデルの作成
23~24
25
担当者
他機関との連携
○
白木与志也
渡辺 茂
○
白木与志也
渡辺 茂
○
白木与志也
渡辺 茂
4 最終目標・成果
・乗用型管理機械導入モデルの作成
5 既往の関連研究成果(他機関含む)
・山間傾斜地茶園の機械化栽培体系の確立(地域重要新技術開発促進事業研究成果報告)
- 35 -
要望
平成25年度試験研究計画書
研究開発の方向 「農」の潜在力の活用
及び研究目標
担い手の多様化に対応した経営手法の研究
試験研究課題名
都市農業における経営の安定強化のための調査研究
3 農業機械、システム等利用による省力化技術の開発
予 算 区 分
県 単・国 庫・受 託・その他(
細々事業名
一般試験研究費
新規・継続
)
事 業 経 費
133千円(一部)
試 験 研 究 期 間 平成23年度 ~ 平成26年度
担 当 部 ・ 所 生産技術部(野菜作物研究課)
総括責任者
深山陽子
<研究概要>
1 背景
・生産物価格が低迷している一方で、益々、経営は厳しさを増している。
・本県育成品種の普及拡大等のために、農業機械の改良が求められている。
・養液栽培のシステムの老朽化などのために生産の不安定化がみられ、資材費軽減も求められて
いる。
2 目的
・本県園芸作目における生産性向上のため、農業機械、システム等の改良開発を行うとともに、
作業の省力化・効率化等を図る。
3 試験研究構成
試 験 研 究 内 容
試験期間
担当者
他機関との連携
(1)農業機械等の改良による省力化技術
の開発
(23~26)
°三好 理
深山陽子
※
(2)養液栽培による低コスト安定生産技
術の開発
(23~26)
°深山陽子
三好 理
辻本 渉
※
4 最終目標・成果
・収益性が高く、省力的で効率的な作業ができる園芸生産システムの開発。
・園芸作目の生産安定と農作業の省力・軽労化が図られる。
5 既往の関連研究成果(他機関含む)
・平成10~22年度試験研究成績書(野菜・花き観賞樹)
- 36 -
要望
平成25年度試験研究計画書
研究開発の方向
及び研究目標
試験研究課題名
「農」の潜在力の活用
担い手の多様化に対応した経営手法の研究
都市農業における経営の安定強化のための調査研究
4 共同利用施設の利用実態の把握と将来方向の分析
予 算 区 分
県 単・国 庫・受 託・その他(
細 事 業 名
一般試験研究費
試験研究期間
平成25年度 ~ 平成27年度
担当部・所
企画経営部(経営情報担当)
新規・継続
)
事 業 経 費
266千円(一部)
総括責任者
稲毛正彦
(普及指導部、各地区事務所普及指導課)
<研究概要>
1 背景
これまで各種施策を展開して農業者による共同利用施設の整備を進めてきたところであるが、施設機
械の老朽化、施設運営の担い手の高齢化と後継者不足及び作付面積減少等の影響によって、共同利用施
設の運営が困難になってきている。
2 目的
県下の主な共同利用施設について、現地実態調査と分析を行い継続的運営に対する方策や地域にお
ける将来方向について検討を行う。
3 試験研究構成
試 験 研 究 内 容
試験期間
(1)荒茶工場の経営調査
(25~26)
(2)水稲共同利用施設の経営調査
(26~27)
担当者
他機関との連携
゜稲毛正彦
市町村
農業委員会
農業団体
要望
有
4 最終目標・成果
共同利用施設の運営状況の把握と分析から各地域における茶や水稲栽培や受委託方向性の提言をおこ
ない、産地振興の一助に資する。
5 既住の関連研究成果(他機関含む)
- 37 -
平成25年度試験研究計画書
研究開発の方向
及び研究目標
「農」の潜在力の活用
担い手の多様化に対応した経営手法の研究
試験研究課題名
新たな都市農業経営の展開に関する研究
1 都市住民参加型農業の展開に関する研究
予 算 区 分
県 単・国 庫・受 託・その他(
細 事 業 名
一般試験研究費
試験研究期間
平成22年度 ~ 平成25年度
担当部・所
新規・継続
)
事 業 経 費
企画経営部(経営情報担当)
266千円(一部)
総括責任者
稲毛正彦
(普及指導部、各地区事務所普及指導課)
<研究概要>
1 背景
農地を耕作してみたい、という都市住民のニーズ(非営利耕作欲)は高まっており、援農や農業体験
農園のように、就農に至らない都市住民を労働力や顧客として経営に取り込んでいる事例も県内に見ら
れる。
こうした非営利耕作欲を持ちつつも就農意志のない都市住民の存在は、農地法の制約下にありながら
も、県内農地の維持に大きな役割を果たす可能性を秘めている。
2 目的
都市住民参加型農業を安定かつ継続的に成立させる要件を明らかにし、都市住民がより農業に関わり
やすく、また、生産者が都市住民をより受け入れやすくなるような手法を提示する。
3 試験研究構成
試 験 研 究 内 容
(1)農業体験農園の調査
(2)援農ボランティアを活用している農業経営の調査
(3)特定農地貸付方式農園の調査
(4)農地の権利を取得したNPO法人等の調査
(5)県及び市町村、農業団体の役割に関する調 査
試験期間
担当者
他機関との連携
(22~25)
(22~25)
(23~25)
(23~25)
(23~25)
゜山崎 弘
稲毛正彦
鈴木美穂子
市町村
農業委員会
農業団体
要望
4 最終目標・成果
・生産者が都市住民参加型農業を実施する際に、県民を活用するマニュアルが提示できる。
・都市住民参加型農業経営における収益性が明らかになる。
・県、市町村及び農業団体による都市住民参加型農業関連事業等の行政施策を展開する際に、有益な
情報を提供できる。
・就農に至らない都市住民による「農」への参加を促進するマニュアルが提示できる。
・都市住民参加型農業の拡大により、県内農地の効果的な活用が図れる。
5 既住の関連研究成果(他機関含む)
・八木洋憲(2008).「都市農地における体験農園の経営分析-東京都内の事例を対象として-」.
農業経営研究45(4):109-118.
・山田崇裕・門間敏幸(2006).「農業体験農園が利用者に及ぼす効果の解明-農業体験農園利用者
の意識とその変化に基づいて-」.農業経営研究44(1):67-70. 他
- 38 -
平成25年度試験研究計画書
研究開発の方向
及び研究目標
試験研究課題名
「農」の潜在力の活用
担い手の多様化に対応した経営手法の研究
新たな都市農業経営の展開に関する研究
2 企業参入による都市農業の活性化に関する研究
予 算 区 分
県 単・国 庫・受 託・その他(
細 事 業 名
一般試験研究費(重点)
試験研究期間
平成23年度 ~ 平成25年度
担当部・所
企画経営部(経営情報担当)
新規・継続
)
事 業 経 費
300千円
総括責任者
稲毛正彦
<研究概要>
1 背景
全国的に企業参入の事例は増加しており(平成21年3月現在で349件)、平成21年12月に施行された改
正農地法や経営基盤強化促進法により、農業生産法人以外の法人でも一定の要件を満たせば農地の借用
が可能となっている。また、本県でも、(株)吉野家ファーム神奈川など、農外企業が出資する株式会社
が農業生産法人として農地の権利を取得する事例が出てきている。しかし、都市農業における企業参入
の事例研究はなく、企業による都市農業経営の実態や課題、地域の受入要件については明らかになって
いない。
2 目的
農外企業が円滑に農業に参入し、地域に根づき、地権者や地域と良好な関係を保ちながら、安定的な
農業経営を確立するための要件を明らかにし、企業参入による都市農業活性化の可能性と課題を明らか
にする。
3 試験研究構成
試 験 研 究 内 容
試験期間
(1)参入企業の要件と経営上の課題の解明
(2)地域の企業参入受入要件の解明
(23~25)
(23~25)
担当者
他機関との連携
要望
゜山崎 弘 (かながわ農業
稲毛正彦
アカデミー就農
鈴木美穂子
企業参入課)
4 最終目標・成果
・農外企業が円滑に農業に参入し、地域に根づくための要件を提示する。
5 既住の関連研究成果(他機関含む)
・鵜川洋樹(2009)「企業の農業参入プロセス-北東北地域における建設業の参入事例分析-」.農
業経営研究47(1):82-87.
・関根佳恵(2008)「多国籍アグリビジネスによる地域農業への参入と撤退: ドール・ジャパンの国
産野菜事業を事例として」.農業問題研究63:1-12.
- 39 -
平成25年度試験研究計画書
研究開発の方向
及び研究目標
都市農業の持続的な発展を支える基盤の整備
農畜産物の差別化とブランド化を支える新品種の開発と特性の解明
試験研究課題名
新規性・独自性に着目した かながわ特産品の開発
1 遺伝子解析手法を活用した新たなかながわ特産品の作出
(1)野菜類の新品種育成
予 算 区 分
県 単・国 庫・受 託・その他(
)
細々事業名
一般試験研究費(重点課題研究分)
事業経費
試験研究期間
平成23~27年度(昭和58年度~)
当
部
・ 所 生産技術部(野菜作物研究課)
新規・継続
712 千円(一部)
総括責任者
北浦健生
<研究概要>
1 背景
・本県都市農業の発展のため、作物・野菜において新規性に富み、また、従来にない新品種育成に対す
る期待が大きい。
2 目的
・交雑・選抜育種を基本に、バイオテクノロジー技術を加味し、新規性に富み、多収、高品質、病害虫
抵抗性の安定・省力化に適する新品種を育成する。
3 試験研究構成
試 験 研 究 内 容
(1) 野菜類の新品種育成
ア 果菜類の新品種育成
・イチゴ(早生、多収、良食味)
・トマト(新規果実形質)
試験期間
担当者
H23~27
(S58~ 27) °草野一敬
保谷明江
北浦健生
イ 葉根菜類の新品種育成
・ダイコン(白首・総太り)
・根深ネギ(固定種)
他機関との連携
要望
県内生産者
横浜植木
サカタのタネ
※
°北浦健生
草野一敬
小勝淑弘
保谷明江
4 最終目標・成果
・本県独自品種の育成・普及により新たな都市農業の振興に寄与する。
5 既往の関連研究成果(他機関含む)
・本県育成の「湘南」ネギから、良食味で一本立性の新品種「湘南一本」を育成した。
・果汁を豊富に含む「サラダ紫」を育成した。
・生食・調理加工兼用トマトF1品種「SPL シリーズ」及びミニトマト「KspM」を育成した。
- 40 -
平成25年度試験研究計画書
研究開発の方向
及び研究目標
都市農業の持続的な発展を支える基盤の整備
農畜産物の差別化とブランド化を支える新品種の開発と特性の解明
試験研究課題名
新規性・独自性に着目した かながわ特産品の開発
1 遺伝子解析手法を活用した新たなかながわ特産品の作出
(2)農作物における遺伝子解析技術の開発
予 算 区 分
県 単・国 庫・受 託・その他(
細々事業名
一般試験研究費
試験研究期間
平成23~27年度(平成 7 年度~)
担 当 部 ・ 所
生産環境部(品質機能研究課)
生産技術部(野菜作物研究課)
新規・継続
)
事業経費
148 千円(一部)
総括責任者
久保 深雪
<研究概要>
1 背景
県内農産物の差別化を図るため、本県独自品種等を効率的に育成するとともに、品種のブランド保
持や育成者権の保護のために品種同定を確実に行うことが求められている。
2 目的
DNA マーカーの開発を各種作目で進めることにより品種同定や交配検定を確実にし、育種の効率化
や本県独自品種の差別化及び品質確保に寄与する。
3 試験研究構成
試 験 研 究 内 容
試験期間
(1) DNA マーカーの開発
・ネギ(品種識別)
・ナス(F1 検定)
・トマト(品種識別、F1 検定)
・ダイズ(品種・系統識別)
・ムギ(ウイルス系統診断)
H23~27
(2) 優良種苗のウイルスフリー化
・サツマイモ
H7~27
担当者
他機関との連携
聖代橋史佳
°辻本 渉
4 最終目標・成果
・本県独自品種の育成・普及により新たな都市農業の活性化に寄与する。
5 既往の関連研究成果(他機関含む)
・本県育成ネギ新品種‘湘南一本’を検出できる SSR マーカーを開発した。
・サツマイモウイルスフリー株の選抜マーカーを開発した。
・ダイズ「津久井在来」の判別マーカーを開発した。
- 41 -
要望
※
平成25年度試験研究計画書
研究開発の方向
及び研究目標
県民へ新鮮で安全な農畜産物を提供するための技術開発
かながわの優位性を発揮する特産品や技術の開発
試験研究課題名
新規性・独自性に着目した かながわ特産品の開発
1 遺伝解析手法を活用した新たなかながわ特産品の作出
新規・継続
(3)果樹(ナシ、ウメ)の新品種育成
予 算 区 分
県 単・国 庫・受 託・その他(
)
細 々 事 業 名
一般試験研究費(重点課題研究分)
事業経費
試験研究期間
平成23年度 ~ 平成27年度
担当部・所
生産技術部(果樹花き研究課)
732千円(一部)
総括責任者
曽根田友暁
<研究概要>
1 背景
・本県都市農業の発展のため、果樹は消費者や市場のニーズに対応できる高品質安定生産が可能な品
種の育成に対する期待が大きい。
2 目的
・交雑・選抜育種を基本に、多収、高品質、病害虫抵抗性、安定・省力性等新規性に富む新品種を育
成する。
3 試験研究構成
試 験 研 究 内 容
試験期間
担当者
(1) ナシの新品種育成
(23~27)
(2) ウメの新品種育成
(23~27)
゜曽根田友暁
柴田健一郎
゜曽根田友暁
柴田健一郎
他機関との連携
要望
※
小田原市梅研究会
100
4 最終目標・成果
・本県独自品種の育成・普及により新たな都市農業の活性化に寄与する。
・ナシでは安定多収が可能な「幸水」を超える大果、良食味品種を育成する。
・ウメでは和歌山産「南高」が市場に出回る前の5月下旬に収穫可能な早生で大果の青ウメ用品種を育
成する。
5 既往の関連研究成果
・ナシ(香麗、なつみず)の育成
・ウメ(十郎小町、虎子姫)の育成
- 42 -
平成25年度試験研究計画書
研究開発の方向
及 び研 究目 標
都市農業の持続的な発展を支える基盤の整備
農畜産物の差別化とブランド化を支える新品種の開発と特性の解明
試験研究課題名
新規性・独自性に着目したかながわ特産品の開発
1 遺伝解析手法を活用した新たなかながわ特産品の作出
(4)花き観賞樹の新品種育成
予 算 区 分
県 単・国 庫・受 託・その他(
細々事業名
一般試験研究費(重点課題研究分)
試 験研 究期 間
平成23年度 ~ 平成27年度
担当部・所
生産技術部(果樹花き研究課)
新規・継続
)
事業経費
732 千円(一部)
総括責任者
栁下 良美
<研究概要>
1 背景
・本県都市農業の発展のため、花き、観賞樹類においては、新規性に富み、また、従来にない画期的新
品種育成に対する期待が大きい。
2 目的
・交雑・選抜育種を基本に、バイオテクノロジー技術を加味し、多収、高品質、病害虫抵抗性、耐暑性、
安定・省力性等新規性に富む新品種を育成する。また近年、切り花の花持ちや鉢花の観賞性、観賞期
間中の香りや花色の変化など外観形質からは判断しにくい内部品質が付加価値として注目されてい
る。そこで内部品質の向上を目指した育種を進めるため、成分育種手法を開発する。
3 試験研究構成
試 験 研 究 内 容
試験期間
他機関との連携
要望
(1) 花きの新品種育成
(23~27) ゜栁下良美
ア バラ台木の新品種育成
23~27
相原朋之
イ スイートピーの新品種育成
23~27
ウ 花き類の成分育種手法の開発
23~27
(ア)香り強度、保持期間の評価法の開発
(イ)色素成分分析に基づく新規花色品種育成手
法の開発
(2) 観賞樹の新品種育成
(23~27)
ア サルスベリ、シャクナゲ等の新品種育成
完
゜相原朋之
イ 早咲きのほうき性ハナモモ新品種の育成
23~27
4 最終目標・成果
・本県独自品種の育成・普及により新たな都市農業の活性化に寄与する。
・バラでは、生産性の高い台木品種等を育成する。
・スイートピーでは、新規花色、耐暑性品種等を育成する。
・成分育種手法の開発により、花持ち、香り等に優れた品種の育成につなげる。
・サルスベリではうどんこ病耐性、及び花色等に新規性を有する品種を育成する。
・シャクナゲでは耐暑性を有する品種を育成する。
・ハナモモではほうき性で3月上旬に開花する品種を育成する。
5 既往の関連研究成果
・バラ(湘南キャンディシリーズ3品種、マリアージュ)の育成
・スイートピー(湘南オリオン、リップルシリーズ3品種、スイートシリーズ2品種)の育成
・サルスベリ(ディアルージュ、ディアパープル、ディアウィーピング)の育成
・アオキ(湘南おりひめ、湘南ひこぼし)の育成
※
- 43 -
担当者
※
平成25年度試験研究計画書
研究開発の方向
及び研究目標
都市農業の持続的な発展を支える基盤の整備
農畜産物の差別化とブランド化を支える新品種の開発と特性の解明
試験研究課題名
新規性・独自性に着目した かながわ特産品の開発
1 遺伝子解析手法を活用した新たなかながわ特産品の作出
(5)交雑防止基準確立試験
予 算 区 分
県 単
国 庫・受 託・その他(
細 事 業 名
遺伝子組換え農作物の規制に関す
る条例検討調査
試験研究期間
担当部・所
平成23~27年度
生産技術部(野菜作物研究課)
生産環境部(品質機能研究課)
新規 継続
)
事業経費
2,095 千円
総括責任者
北浦健生
<研究概要>
1 背景
・法律により栽培が承認されている遺伝子組換え農作物は、環境への影響や食品としての安全性などが
確認されているが、不安に思う消費者も多い。そこで、遺伝子組換え農作物と一般農作物の交雑等を
未然に防止し、県内産農産物の品質の確保を図る必要がある。
2 目的
・交雑防止のために設定した隔離距離について、本県のほ場や気象条件下において、確認試験を行い、
本県の栽培条件に適した基準の設定を行う。
・神奈川県遺伝子組換え作物交雑等防止条例の適正な運用に資するために、在来作物(のらぼう菜、大
山菜、ダイズ「津久井在来」)を対象に組換え作物との交雑調査を行う。
3 試験研究構成
試 験 研 究 内 容
(1) 交雑防止基準確立試験
ア 花粉飛散の調査(ナタネ等)
(2) 在来作物と組換え作物との交雑調査
試験期間
(20~22)
23~27
23~27
担当者
゜久保深雪
上西愛子
北浦健生
聖代橋史佳
他機関との連携
横浜市立大学木原
生物学研究所、東
京大学、横浜国立
大学、
筑波大学
要望
※
4 最終目標・成果
(1) 交雑防止基準確立試験
・のらぼう菜:品種維持を目的とした採種法の確立するとともに、花粉飛散調査用の系統を育成する。
(2) 遺伝子組換え体との交雑調査
・在来作物と組換え作物の交雑状況を把握し、神奈川県遺伝子組換え作物交雑等防止条例の適正な運用
につなげる。
5 既住の関連研究成果(他機関含む)
・農業環境技術研究所成績
・北海道農業試験場成績
- 44 -
平成25年度試験研究計画書
研究開発の方向 都市農業の持続的な発展を支える基盤の整備
及び研究目標
農畜産物の差別化とブランド化を支える新品種の開発と特性の解明
試験研究課題名 新規性・独自性に着目した かながわ特産品の開発
新規・継続
2 地産地消を加速する品種の選定
(1)優良種苗の特性検定試験
予 算 区 分 県 単・国 庫・受 託・その他(
)
細々事業名
一般試験研究費(重点)
事業経費
2,145 千円
一般受託試験研究費
品種特性検定試験(一部)
700 千円
試験研究期間
昭和29年度 ~
担 当 部 ・ 所
生産技術部
(野菜作物研究課、果樹花き研究課)
総括責任者
北浦健生
<研究概要>
1 背景
・民間では野菜、畑作物等の新品種育成が進められており、それらを評価して、常に先どりした形で優
良品種の本県への導入が求められている。
2 目的
・園芸作物や畑作物について本県への適応品種を探索、評価し、有望品種については普及指導部と連携
して現地への積極的な普及を図る。特に詳細な調査が求められる試験及び栽培上リスクを伴う作型開
発試験等に係る品種比較について、野菜作物研究課、果樹花き研究課で実施する。
3 試験研究構成
試 験 研 究 内 容
試験期間
担当者
他機関との連携
要望
(1) 優良種苗特性検定試験
(H7~27)
ア 野菜品種の特性検定
H23~27 °草野一敬 県種苗対策協議 ※
・コマツナ、イチゴ、トマト、
上西愛子 会、日本種苗協会
コカブなど
小勝淑弘
保谷明江
北浦健生
イ 畑作物品種の特性検定
・サツマイモ、ラッカセイ など
H23~27
ウ 花壇苗の特性検定
°三好 理
辻本 渉
日本種苗協会
°柳下良美
相原朋之
藤平彰弘
4 最終目標・成果
・野菜、畑作物の本県への適応品種を検索し、普及指導部と連携して普及に移す。
5 既往の関連研究成果(他機関含む)
・全日本そ菜原種審査会(コマツナ、ホウレンソウ、ネギ、キュウリ、メロン、コカブ)
・品種特性検定試験を以下の野菜で実施。
ダイコン、ゴボウ、ニンジン、ジャガイモ、サトイモ、キャベツ、ハクサイ、ブロッコリー、ミズナ、ミブナ、のら
ぼう菜、レタス、タマネギ、ワケギ、ネギ、サツマイモ、ラッカセイ、ダイズ、イチゴ、トマト、キュウリ、ナス
- 45 -
平成25年度試験研究計画書
研究開発の方向 都市農業の持続的な発展を支える基盤の整備
及び研究目標
農畜産物の差別化とブランド化を支える新品種の開発と特性の解明
試験研究課題名 新規性・独自性に着目した かながわ特産品の開発
新規・継続
2 地産地消を加速する品種の選定
(2) 野菜類の育成系統評価試験
予 算 区 分 県 単・国 庫・受 託・その他(
)
細々事業名
一般受託試験研究費
事業経費
一般受託試験研究費
育成系統評価試験: 400 千円
試 験 研 究 期 間 平成23年度 ~
担 当 部 ・ 所
生産技術部(野菜作物研究課)
総括責任者
北浦健生
<研究概要>
1 背景
・国・公立研究機関で新品種育成が進められており、それらを評価して、常に先どりした形で優良品種の
本県への導入が求められている。
2 目的
・国・公立研究機関で育成された野菜品種について本県への適応品種を探索、評価し、有望品種について
は普及指導部と連携して現地への積極的な普及を図る。
3 試験研究構成
試 験 研 究 内 容
試験期間
(2) 野菜育成系統評価試験
・ネギ、カボチャ、キュウリ、トマトなど H23~27
担当者
他機関との連携
°小勝淑弘
保谷明江
草野一敬
北浦健生
野菜茶業研究所
要望
※
4 最終目標・成果
・野菜品種の本県への適応性を検定し、優良品種について普及指導部と連携して普及に移す。
5 既往の関連研究成果(他機関含む)
・系統適応性検定試験(イチゴ、トマト、キュウリ、ハクサイ、ネギ、メロン、スイカ(三浦半島)、
・全日本そ菜原種審査会(コマツナ、ホウレンソウ、ネギ、キュウリ、メロン、コカブ)
・品種特性検定試験を以下の野菜で実施。
ダイコン、ゴボウ、ニンジン、ジャガイモ、サトイモ、キャベツ、ハクサイ、ブロッコリー、ミズナ、ミブナ、のら
ぼう菜、レタス、タマネギ、ワケギ、ネギ、サツマイモ、ラッカセイ、ダイズ、イチゴ、トマト、キュウリ、ナス
- 46 -
平成25年度試験研究計画書
研究開発の方向
及び研究目標
県民へ新鮮で安全な農畜産物を提供するための技術開発
かながわの優位性を発揮する特産品や技術の開発
試験研究課題名
新規性・独自性に着目した かながわ特産品の開発
2 地産地消を加速する品種の選定
(3)果樹の育成系統評価試験
予 算 区 分
県 単・国 庫・受 託・その他(
)
細 々 事 業 名
一般試験研究費(重点課題研究分)
事業経費
試験研究期間
平成23年度 ~ 平成27年度
担当部・所
生産技術部(果樹花き研究課)
新規・継続
732 千円(一部)
総括責任者
曽根田友暁
<研究概要>
1 背景
・本県都市農業の発展のため、果樹は消費者や市場のニーズに対応できる高品質安定生産が可能な品
種の育成、選定に対する期待が大きい。
2 目的
・現地優良個体や系統適応性検定の中から、本県産地に適した新品種及び自家和合性や病害抵抗性を
有する新品種を選定する。
3 試験研究構成
試 験 研 究 内 容
試験期間
(1)果樹の地域系統適応性検定試験による
優良系統の選出
ア 地域系統適応性検定試験
(ア)ナシ第8回地域系統適応性検定試験
(イ) ブドウ第13回地域系統適応性検定試験
(ウ) カキ第7回地域系統適応性検定試験
(エ) 和歌山うめ研育成系統の系統適応性
試験
(23~27)
担当者
他機関との連携
要望
(独)果樹研究所
゜曽根田友暁
゜小泉和明
゜小泉和明
゜曽根田友暁
和歌山県うめ研究所
4 最終目標・成果
・果樹研究所育成品種の普及により新たな都市農業の活性化に寄与する。
5 既往の関連研究成果
・ナシ(秋麗、なつしずく、あきづき)、ブドウ(シャインマスカット、クイーンニーナ)、 カキ
(太秋、早秋)
- 47 -
平成25年度試験研究計画書
研究開発の方向
及び研究目標
都市農業の持続的な発展を支える基盤の整備
農畜産物の差別化とブランド化を支える新品種の開発と特性の解明
試験研究課題名
新規性・独自性に着目した かながわ特産品の開発
2 地産地消を加速する品種の選定
(4) 奨励品種決定調査事業
予 算 区 分
県 単・国 庫・受 託・その他(
)
細 々 事 業 名
一般試験研究費(一般共同研究費分)
一般受託試験研究費※
事業経費
試験研究期間
平成23~27年度(昭和29年度~)
担 当 部 ・ 所
生産技術部 (野菜作物研究課)
新規・継続
177 千円
200 千円
総括責任者
三好 理
※ 稲民間育成品種評価試験
<研究概要>
1 背景
・国・公立研究機関において育成された稲麦の品種・系統について、本県での適応性が求められている。
2 目的
・国・公立研究機関で育成された新品種・系統について本県への適応性を明らかにし、優良品種系統に
ついて現地への普及を図る。
3 試験研究構成
試 験 研 究 内 容
(1) 奨励品種決定調査事業・普及事業
ア 奨励品種決定調査事業
・稲、麦
試験期間
(S29~)
S29~27
イ 稲優良品種普及事業
S29~27
・水稲「さとじまん」の原種、原々種生
産
(2) 稲民間育成品種の評価試験
(一般受託)
H18~27
4 最終目標・成果
・稲・麦の本県奨励品種の決定。
・国公立研究機関育成品種の本県適応性評価。
・出願品種の評価と本県への普及。
5 既往の関連研究成果(他機関含む)
- 48 -
担当者
他機関との連携
要望
※
°三好 理
辻本 渉
深山陽子
°辻本 渉
深山陽子
°辻本 渉
深山陽子
農林水産先端技術
産業振興センター
平成25年度試験研究計画書
研究開発の方向
都市農業の持続的な発展を支える基盤の整備
及 び研 究目 標
農畜産物の差別化とブランド化を支える新品種の開発と特性の解明
試験研究課題名
新規性・独自性に着目したかながわ特産品の開発
新規・継続
2 地産地消を加速する品種の選定
(5)花き・観賞樹の品種特性検定
予 算 区 分
県 単・国 庫・受 託・その他(
)
細々事業名
一般試験研究費
事業経費
試 験研 究期 間
担当部・所
平成23年度 ~ 平成27年度
生産技術部(果樹花き研究課)
525 千円
総括責任者
栁下良美
<研究概要>
1 背景
・地産地消を推進するため、県内の栽培条件に適し、需要の見込まれる花き、観賞樹の優良品種の導入
が求められている。
2 目的
・花き、観賞樹の新品種、系統の本県における適応性を検討し、優良品種を導入することにより、地産
地消の推進、生産性向上を図る。
3 試験研究構成
試 験 研 究 内 容
(1)花きの品種特性検定
ア バラ接ぎ挿し用台木品種の特性検討
(※バラ台木の新品種育成で実施)
イ カーネーションの品種特性検定
試験期間
(23~27)
担当者
゜栁下良美
相原朋之
藤平彰弘
他機関との連携
県園芸協会
(2)観賞樹の品種特性検定
ア アセビの品種特性検討
完
4 最終目標・成果
・優良品種の導入、普及により地産地消の推進、生産性向上に寄与する。
・バラでは新品種に適する接ぎ挿し用台木品種を選定する。
・カーネーションでは豊産性で、直売での需要が見込める品種等を選定する。
・アセビでは鉢物、庭木等として観賞性が高い品種を選定する。
5 既往の関連研究成果
・カーネーション優良品種の選定
・アオキの品種特性検定
・ムクゲの品種特性検定
・アセビの品種特性検定
- 49 -
要望
※
平成25年度試験研究計画書
研究開発の方向
及 び研 究目 標
都市農業の持続的な発展を支える基盤の整備
農畜産物の差別化とブランド化を支える新品種の開発と特性の解明
試験研究課題名
新規性・独自性に着目したかながわ特産品の開発
2 地産地消を加速する品種の選定
(6)カンキツ等有望系統、品種の適応性試験
予 算 区 分
県 単・国 庫・受 託・その他(
細々事業名
一般試験研究費
試 験研 究期 間
平成23年度 ~ 27年度
担当部・所
足柄地区事務所研究課
新規・継続
)
事 業 経 費
847 千円(一部)
総括責任者
山元 恭介
<研究概要>
1 背景
・国や他県、民間等で育成されたカンキツ等の新品種・系統について、露地栽培、施設栽培を含め、本
県への適応性の検討が求められている。
2 目的
・国・公立研究機関等で育成された新品種・系統について本県への適応性を明らかにし、優良品種・系
統について現地への普及を図る。
3 試験研究構成
試 験 研 究 内 容
試験期間
(1) カンキツ第10回系統適応性検定試験
(H23~)
(2)カンキツ第11回系統適応性検定試験
(H24~)
(3)カンキツ新品種の地域適応性試験
(H23~)
(4) キウイフルーツ適応性検定試験
(H23~)
(5)ビワ第4回系統適応性検定試験
(H23~)
(6) ビワ第5回系統適応性検定試験
(H23~)
担当者
゚青木 隆
川嶋幸喜
他機関との連携
農林水産技術会議
事務局
(独)果樹研究所
要望
有
4 最終目標・成果
・国公立研究機関等で育成された品種の本県適応性評価。
・出願品種の評価と本県への普及。
5 既往の関連研究成果(他機関含む)
・はれひめ、麗紅、たまみ、べにばえ、西南のひかりの適応性を明らかにした(第8回系統適応性検定
試験)
・はるひ、津之望、あすみの適応性を明らかにした(第9回系統適応性検定試験)
- 50 -
平成25年度試験研究計画書
研 究 開 発 の 方 向 都市農業の持続的な発展を支える基盤の整備
及 び 研 究 目 標
農畜産物の差別化とブランド化を支える新品種の開発と特性の解明
新規性・独自性に着目したかながわ特産品の開発
試 験 研 究 課 題 名 2 地産地消を加速する品種の選定
(7)茶の優良品種の選定
予
算
区
分 県 単・国 庫・受 託・その他(
細 々 事 業 名 一般試験研究費
新規・継続
)
事
業
経
費
847 千円(一部)
試 験 研 究 期 間 平成 23 年度 ~ 平成 25 年度
担 当 部 ・ 所 北相地区事務所研究課
総括責任者
岡本 保
<研究概要>
1 背景
・地産地消を推進するため、優良品種の導入による品質向上と生産拡大が求められている。そこで、国・
公立研究機関および民間で育成された野菜、果樹、花き、観賞樹、水稲、畑作物等の新品種・系統の
本県における適応性を評価し、普及を図る必要がある。
2 目的
・工場稼働率の向上及び‘やぶきた‘一辺倒による気象災害の危険分散を図るとともに、実需者のニー
ズに応じた品種を選定する。
3 試験研究構成
試 験 研 究 内 容
(1)神奈川県に適した茶品種の選定
試験期間
23~25
担当者
他機関との連携
要望
○
白木与志也
4 最終目標・成果
・実需者ニーズに応じた茶品種を導入することにより、‘やぶきた‘から他品種への転換を促し、工場
稼働率の向上や気象災害等の危険分散を図る。
5 既往の関連研究成果(他機関含む)
・武田善行他(2002):煎茶用品種‘はるみどり‘の育成(宮崎県総合農業試験場研究報告 31)他
- 51 -
平成25年度試験研究計画書
研究開発の方向
都市農業の持続的な発展を支える基盤の整備
及び研究目標
農畜産物の差別化とブランド化を支える新品種の開発と特性の解明
試験研究課題名
新規性・独自性に着目した かながわ特産品の開発
新規・継続
2 地産地消を加速する品種の選定
(8)北相地域に適したクリ及びウメ優良系統の選定
予 算 区 分
細々事業名
試験研究期間
担当部・所
県 単・国 庫・受 託・その他(
一般試験研究費(重点課題研究分)
平成23年度 ~ 平成27年度
北相地区事務所研究課
)
事業経費
90 千円(一部)
総括責任者
岡本 保
<研究概要>
1 背景
・北相地域における地産地消を推進する品目の一つとして、果樹は、消費者や市場のニーズに対応でき
る高品質安定生産が可能な品種の育成、選定に対する期待が大きい。
2 目的
・地域に適したクリ系統を検索し、神奈川県が開発したウメ品種の地域適合性を調査する。
3 試験研究構成
試 験 研 究 内 容
試験期間
(1) 地域系統適応性検定試験
ア クリ第7回地域系統適応性検定試験
23~27
(2) ウメ新品種適合性調査
23~27
担当者
他機関との連携
(独)果樹研究所
゜武田
渡辺
゜武田
渡辺
4 最終目標・成果
・北相地域に適した品目、品種・系統を選定し栽培方法を確立する。
- 52 -
甲
茂
甲
茂
要望
平成25年度試験研究計画書
研究開発の方向 都市農業の持続的な発展を支える基盤の整備
及び研究目標
農畜産物の差別化とブランド化を支える新品種の開発と特性の解明
試験研究課題名
品質向上と高付加価値化のための技術開発
1 県産農畜産物の品質特性・加工特性の解明と高付加価値
化に関する研究
(1)県産農産物の品質特性の解明
予 算 区 分
県 単・国 庫・受 託・その他(
細々事業名
一般試験研究費(重点)
新規・継続
)
事業経費
431千円(一部)
試 験 研 究 期 間 平成23年度 ~ 平成27年度
担当部・所
生産環境部(品質機能研究課)
総括責任者
吉田 誠
<研究概要>
1 背景
・県産農産物の高付加価値化、差別化のため新品種の導入や新栽培法が導入されている。
・当所ではかながわ特産品の開発として新品種の育成が進められている。
・これらの品種、栽培方法の違いによる内容成分等を中心とした品質は明らかでなく、現場で
は品質特性の明確化や簡易な品質評価手法が望まれている。
2 目的
・当所の育成品種や現場に導入される新品種や新栽培法により栽培された農産物の品質特性を
明らかにし、生産現場導入の基礎資料、県産農産物の高付加価値化に資する。
3 試験研究構成
試 験 研 究 内 容
試験期間
担当者
(1)品質特性の解明
(23-27)
(2)加工適性評価及び加工品開発支援
(23-27)
°吉田 誠
坂本真理
聖代橋史佳
他機関との連携
要望
※
4 最終目標・成果
・県育成品種、県産主要農産物の品質特性が解明され、栄養成分、嗜好成分が明らかとなる。
・県産農産物を利用した新規加工品が開発される。
5 既往の関連研究成果(他機関含む)
・ナス新品種‘サラダ紫’の品質特性の解明
・湘南みかんドレッシングの製品化
・小田原十郎梅干「雲上」の開発
・非破壊糖度計「甜揣」(てんすい)の開発
- 53 -
平成25年度試験研究計画書
研究開発の方向 都市農業の持続的な発展を支える基盤の整備
及び研究目標
農畜産物の差別化とブランド化を支える新品種の開発と特性の解明
試験研究課題名
品質向上と高付加価値化のための技術開発
1 県産農畜産物の品質特性・加工特性の解明と高付加価
値化に関する研究
(2)県産農産物の品質保持方法の検討
予 算 区 分
県 単・国 庫・受 託・その他(
細々事業名
一般試験研究費(重点)
新規・継続
)
事業経費
431千円(一部)
試 験 研 究 期 間 平成23年度 ~ 平成27年度
担当部・所
生産環境部(品質機能研究課)
総括責任者
吉田 誠
<研究概要>
1 背景
・県産農産物の高付加価値化、差別化のため新品種の導入や新栽培法が導入されている。
・当所ではかながわ特産品の開発として新品種の育成が進められている。
・これらの品種、栽培方法の違いによる内容成分等を中心とした品質は明らかでなく、現場で
は品質特性や品質保持方法の明確化が望まれている。
・本県の農産物は、消費者に近いため直売所などでの販売や小売店との契約などで、地方産地
とは異なった有利販売を行っており一定の成果を見ている。しかし、地方産地でも生産段階での予
冷施設の導入や保冷設備を持った輸送などで、鮮度を保持したまま首都圏の大消費地へ農産物を送
り込んでおり、消費地に近いというメリットだけでは競争が厳しくなっている。
2 目的
・当所の育成品種や現場に導入される新品種や新栽培法により栽培された農産物の品質保持方
法を明らかにし、生産現場導入の基礎資料、県産農産物の高付加価値化に資する。
・現場で利用可能な簡易な農産物品質保持技術の開発を行う。
3 試験研究構成
試 験 研 究 内 容
(1)県産農産物の品質保持特性の解明
試験期間
担当者
(23-27)
°吉田 誠
坂本真理
4 最終目標・成果
・県育成品種、県産主要農産物の品質保持方法が明らかとなる。
・現場で利用可能な簡易な品質保持方法が開発される。
5 既往の関連研究成果(他機関含む)
・切り花品質保持システムの開発
・小型溶液浄化装置の開発
- 54 -
他機関との連携
要望
※
平成25年度試験研究計画書
研究開発の方向
及び研究目標
都市農業の持続的な発展を支える基盤の整備
試験研究課題名
品質向上と高付加価値化のための技術開発
農畜産物の差別化とブランド化を支える新品種の開発と特性の解明
新規・継続
1 県産農畜産物の品質特性・加工特性の解明と高付加価値化に関
する研究
(3)高品質牛肉の生産技術の開発
予 算 区 分
細 事 業 名
試験研究期間
担 当 部 ・ 所
県 単・国 庫・受 託・その他(
一般試験研究費
)
事 業 経 費
17,483千円(一部)
平成23年度 ~ 平成26年度
畜産技術所企画研究課
総括責任者
秋山 清
<研究概要>
1 背景
・輸入畜産物や産地間競争に対応した特色ある畜産物開発の必要性
・消費者にわかりやすい、客観的な食味性評価に対する社会的ニーズの高まり
・食生活及びライフスタイルの変化による消費者ニーズの多様化
2 目的
・牛肉の食味性に影響を与える飼料成分を解明する。
・食品製造残さを利用した特色ある県産畜産物を生産する。
3 試験研究構成
試 験 研 究 内 容
試験期間
(1) 食味性を重視した牛肉生産に関する試験
ア 食味性関連成分の同定に関する試験
イ 給与飼料の異なる牛肉の食味性評価
(2) 食品製造残さの給与が牛肉生産に及ぼす影響
(3) 食品製造残さの省力的な飼料調製方法の検討
(23~25)
23~24
25
(25~26)
(25)
担当者
他機関と 要望
の連携
°坂上信忠
秋山 清
折原健太郎
引地宏二
4 最終目標・成果
・食品製造残さを利用した、食味性に優れた特色ある牛肉の生産技術の開発
5 既住の関連研究成果(他機関含む)
・「黒毛和種肥育牛への飼料給与方法が枝肉性状および枝肉脂肪の脂肪酸組成に及ぼす影響」
鹿児島県畜産試験場 研究報告 第 37 号
・「米ぬか給与による牛蓄積脂肪の脂肪酸組成変化」
群馬畜試、栃木畜試他 関東東海北陸農
業・畜産草地(大家畜)2005-2007
・「牛肉の食味評価を取り入れた肉用牛育種改良手法の検討」大分県畜試成績報告書 37(2008)
・「脂肪酸合成酵素の遺伝子型に基づき牛筋肉内脂肪におけるオレイン酸含有量の多寡を判定
する方法」(特許出願)(独)家畜改良センター
・「牛肉の脂肪酸組成およびアミノ酸組成に及ぼす各種要因について」長野県畜産試験場 他
- 55 -
※
平成25年度試験研究計画書
研究開発の方向
及び研究目標
都市農業の持続的な発展を支える基盤の整備
農畜産物の差別化とブランド化を支える新品種の開発と特性の解明
試験研究課題名
品質向上と高付加価値化のための技術開発
1県産農畜産物の品質特性・加工特性の解明と高付加価値化に関する研究
(4)高品質豚肉生産のための要素解析と品質評価への応用
予算区分
県 単・国 庫・受 託・その他(
細々事業名
地域資源飼料化技術開発事業
費
試験研究期間
平成 23 年度 ~ 平成 26 年度
担当部・所
畜産技術所企画研究課
新規・継続
)
事業経費
1,786 千円(一部)
総括責任者
橋村 慎二
<研究概要>
1 背景
・消費者に近い本県では地産地消、産地直売が進み、豚肉の銘柄化、ブランド化が盛んに行われている
が、美味しさや機能性に優れた高品質豚肉の作出が求められている。
・現在、国産濃厚飼料の自給率対策としては飼料米及びエコフィードの活用が注目されている。
・本県では以前からエコフィードの活用に取り組んでいるが、今後その重要性はさらに増してゆくこと
が考えられる。
2 目的
・給与する飼料に含まれる成分の違いが肉質に与える影響について検証する。
3 試験研究構成
試 験 研 究 内 容
試験期間
担当者
他機関との連携
要望
(1)高品質豚肉生産技術及び品質評価手
(23~26) ○橋村 慎二
※
西田 浩司
法の確立
ア 品種が肉質に与える影響の調査
23
イ 食品残渣等を利用した飼料が肉質
23~26
に与える影響の調査
(2)肉質に与える要素の総合的な解析
(24~26)
ア 県内産銘柄豚肉等の品質特性の調
24~26
査
4 最終目標・成果
・エコフィード飼料、飼料米の利用が肉質に与える影響を明らかにする。
5 既往の関連研究成果(他機関含む)
・試験研究成績書(平成14~20年度 繁殖工学・養豚)
・日本養豚学会大会講演要旨(第90回及び93回)
・独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構 飼料用米の生産・給与技術マニュアル 2011 年度版 :
137-143
- 56 -
平成25年度試験研究計画書
研究開発の方向
及び研究目標
都市農業の持続的な発展を支える基盤の整備
試験研究課題名
品質向上と高付加価値化のための技術開発
新規・継続
1 県産農畜産物の品質特性・加工特性の解明と高付加価値化に関する
研究
(5)地域銘柄鶏の作出を目指した鶏卵・鶏肉の高付加価値化技術の開発
予 算 区 分
細 事 業 名
農畜産物の差別化とブランド化を支える新品種の開発と特性の解明
県 単・国 庫・受 託・その他(
一般試験研究費
)
事 業 経 費
試験研究期間
平成24年度 ~ 平成26年度
担 当 部 ・ 所
畜産技術所企画研究課
17,483千円(一部)
総括責任者
平井久美子
<研究概要>
1 背景
・現在、国内で飼養されている採卵鶏のほとんどが海外で作出されており、食料の安定供給の観点から、
平成 17 年に策定された家畜改良増殖目標のなかで国産鶏の改良増殖が重要な課題となっている。
・本県の養鶏は、消費地が近いという利点を活かして鶏卵の直販を主体とした経営が多く、一部の消費
者から鶏肉を要望する声もあり、また、養鶏団体から県の銘柄鶏を作出して欲しいという要望がある。
2 目的
・産卵性と産肉性の優れた地域銘柄鶏を作出する
3 試験研究構成
試 験 研 究 内 容
試験期間
S54~
(24~25)
(1)平成 24 年え付け鶏の組合せ検定
ア 産卵性:産卵率 、飼料要求率等
イ 卵 質:ハウユニット、卵殻強度等
ウ 産肉性:体重、と体検査等
担当者
他機関との連携
○
平井久美子
独立行政法人家畜改良セ
ンター岡崎牧場・兵庫牧場
(25~26)
(2)平成 25 年え付け鶏の組合せ検定
ア 産卵性:同上
イ 卵 質:同上
ウ 産肉性:同上
4 最終目標・成果
・ 産卵性と産肉性の優れた地域銘柄鶏の普及
5 既住の関連研究成果(他機関含む)
・平成 23 年度 試験研究成績書
- 57 -
要望
※
平成25年度試験研究計画書
研 究 開 発 の 方 向 都市農業の持続的な発展を支える基盤の整備
及 び 研 究 目 標
農畜産物の差別化とブランド化を支える新品種の開発と特性の解明
品質向上と高付加価値化のための技術開発
1 県産農畜産物の品質特性・加工特性の解明と高付加価値
試験研究課題名
化に関する研究
(6)系統豚を利用した高品質豚肉生産技術の確立
予
算
区
分 県 単・国 庫・受 託・その他(
細 々 事 業 名 優良系統豚利用推進事業費
新規・継続
)
事
業
経
費
8,463 千円
試 験 研 究 期 間 平成 15 年度 ~ 平成 27 年度
担 当 部 ・ 所 畜産技術所企画研究課
総括責任者
橋村慎二
<研究概要>
1 背景
・県内生産者の生産性向上をめざし、高能力繁殖豚の系統造成に着手し、7年間の造成期間を費やして、
平成14年度にランドレース種の系統造成豚(ユメカナエル)が完成した。
・完成した系統豚の高い能力を保持し、遺伝的特性をできる限り変化させないような計画交配を行い、
維持していくことが求められている。
・本県では、すでに系統豚を利用した銘柄肉豚生産に取り組んでいる事例があるが、今後は更に付加価
値の高い豚肉生産を行うために、神奈川県独自の銘柄豚肉生産方法が必要である。
2 目的
・遺伝的構成を変化させずに閉鎖群内で維持する方法を検討する。
・血縁係数、近交係数、遺伝的寄与率変動係数の上昇を抑制して、近交退化の発現を回避する。
・系統豚を活用した神奈川県独自の銘柄豚肉生産方法を確立するための種雄豚を選定する。
3 試験研究構成
試 験 研 究 内 容
試験期間
(1)系統豚の維持に関する試験
ア 維持集団における近交係数の変化に
伴う各能力の変化
イ BLUP 法による遺伝的趨勢の検討
ウ 肉質形質と体型形質における遺伝的
特性の検討
エ 非接触方法による妊娠診断の検討
(2)系統豚の利用に関する試験
ア 系統豚を利用した交雑種雌の能力調
査
(15~27)
15~27
担当者
○
西田浩司
橋村慎二
他機関との連携
要望
※
○
15
20~22
22~23
(23~25)
23~25
4 最終目標・成果
・系統の持つ高い能力や斉一性などの遺伝的特質を変化させることなく、長期的に維持し、「カナガワ
ヨーク」との交配により、高い産肉性を加味し、生産性の高い高品質な豚肉の生産に寄与する。
- 58 -
5 既往の関連研究成果(他機関含む)
・平成7~17 年度 試験研究成績書(繁殖工学・養豚)
・平成 18~19 年度 試験研究成績書(繁殖工学・養豚・養鶏)
・平成 20~23 年度 試験研究成績書
・神奈川県畜産研究所 研究報告 90 号
・日本養豚学会第 92 回、95 回、97 回大会講演要旨
- 59 -
平成25年度試験研究計画書
研究開発の方向 都市農業の持続的な発展を支える基盤の整備
及び研究目標
農畜産物の差別化とブランド化を支える新品種の開発と特性の解明
試験研究課題名
品質向上と高付加価値化のための技術開発
1 県産農畜産物の品質特性・加工特性の解明と高付加価値化
に関する研究
(7)地域ブランドを創出するメロンの食べごろ保証技術の開発
予 算 区 分
県 単・国 庫・受 託・その他(
細々事業名
政策受託
新規・継続
)
事業経費
1,500千円
試 験 研 究 期 間 平成25年度 ~ 平成26年度
担当部・場所
生産環境部品質機能研究課
企画経営部経営情報担当
総括責任者
吉田 誠
<研究概要>
1 背景
・追熟性果菜類は、収穫熟度と食適期いわゆる食べごろが異なり、収穫してから追熟過程を経て食べ
頃となる。このため、メロンでは収穫後日数から食べごろを予測し、消費者に情報を提供している場
合が多い。しかし、あくまで目安であるため必ずしも真の食べごろとはならず、消費者から食味につ
いてのクレームがしばしば発生している。流通関係者では、食べごろを明らかにして販売したい、消
費者の要求する食べごろの品を提供したいというニーズがる。
2 目的
地域ブランドメロンの高品質流通技術の開発、メロンのおいしさ評価・測定、産地保証技術の開発
により、メロンのおいしさの総合評価技術、品種・栽培条件ごとの食べごろ保証技術、個体認証によ
る産地保証および流通環境保証技術を開発する。その結果、品種・栽培条件ごとの最高品質メロンの
供給技術、地域ブランドメロンの創出と国内消費の拡大、高品質メロン輸出のための基盤技術の開発
が期待される。
3 試験研究構成
試 験 研 究 内 容
試験期間
1.地域ブランドメロンの高品質流通技術 25~26
の開発
(1)メロン高品質流通技術の実証
2.メロンのおいしさ評価・測定、産地保
証技術の開発
25~26
(1)風味・食感を含めたおいしさ評価技術の
開発
(2)おいしさ・食べごろ非破壊評価技術の開
発
担当者
他機関との連携
°坂本真理 農研機構食総研
吉田 誠 静岡県農林技術研
鈴木美穂子 究所
千葉県農林総合研
°吉田誠
究センター
坂本真理 静岡産業大
鈴木美穂子 (株)NEC
4 最終目標・成果
・メロンの品質を1ヶ月保持し、食べごろで消費者に提供する。
・メロンのおいしさを定量化し、非破壊的に評価する。
5 既往の関連研究成果(他機関含む)
・メロン用非破壊糖度計「甜揣」の開発(H18研究成果)
・打音解析法によるアールス系メロンの熟度判定(静岡農研)
・トマトの果肉の収穫熟度、貯蔵温度が貯蔵後の果実内容成分に及ぼす影響(群馬農試)
- 60 -
要望
平成25年度試験研究計画書
研 究 開 発 の 方 向 都市農業の持続的な発展を支える基盤の整備
及 び 研 究 目 標
農畜産物の差別化とブランド化を支える新品種の開発と特性の解明
品質向上と高付加価値化のための技術開発
1 県産農畜産物の品質特性・加工特性の解明と高付加価値
試 験 研 究 課 題 名 化に関する研究
(8)細胞膜資質の過酸化分解系の網羅的解析に基づく青
果物鮮度アセスメントシステムの確立
予
算
区
分 県 単・国 庫・受 託・その他(
細 々 事 業 名 政策推進受託研究費
事
新規・継続
)
業
経
費
910千円
試 験 研 究 期 間 平成 25 年度 ~ 平成 27 年度
担 当 部 ・ 所
生産環境部(品質機能研究課、土壌
環境研究課)
総括責任者
吉田 誠
<研究概要>
1 背景
・ 農産物の品質(鮮度)保持は、地方大産地ではコールドチェーンの導入や独自の品質保持技術の開
発により期間延長がなされている。
・ 一方、神奈川県産農産物は品質保持に関して方策が取られておらず、直売所等においては出荷日1
日で売り切ることを前提に出荷されている。
・ 農産物の品質(鮮度)保持を目的とした品種の開発等が行われているが、栽培方法と関連付けた研
究は行われていない。
・ 農産物の品質保持に関する評価は、内容成分、達観による外観評価が行われているが、品質保持に
関する指標としては乏しく、取れたての美味しさ評価等が望まれている。
2 目的
・農産物の栽培条件として施肥条件を変動させ、品質保持との関連を検討する。
・農産物収穫後の経時変化の指標として揮発性成分に着目し、その変動を解析する。
3 試験研究構成
試 験 研 究 内 容
試験期間
担当者
他機関との連携
要望
○
(1)施肥条件が品質保持に与える影響
25~27
曽我綾香
岐阜大学
※
ア 窒素施肥と品質保持の関連検討
上山紀代美 農研機構食総研
イ リン酸施肥と品質保持の関連検討
神戸大学
(2)揮発性成分による品質変動解析
○
ア 揮発性成分の収穫後経時変動の解析
25~27
吉田 誠
イ 品質保持条件と収穫後揮発性成分の
聖代橋史佳
変動解析
4 最終目標・成果
・ 栽培条件の一要因としての施肥と農産物品質保持の関係が明となる。
・ 農産物揮発性成分の収穫後変動が明らかとなり、品質保持の関連が明らかとなる。
5 既往の関連研究成果(他機関含む)
・平成 23 年度 研究成果 低温高湿度条件下で‘湘南ゴールド’の長期貯蔵が可能(経営情報研究部)
・平成 23 年度 試験研究成績書(経営情報) 県産農産物の簡易品質保持技術の開発
・中野浩平、脂質過酸化レベルに基づく青果物の鮮度評価、農流技研会報 282、19-21(2010)
- 61 -
平成25年度試験研究計画書
研究開発の方向
及び研究目標
試験研究課題名
予 算 区 分
細 事 業 名
都市農業の持続的な発展を支える基盤の整備
農畜産物の差別化とブランド化を支える新品種の開発と特性の解明
品質向上と高付加価値化のための技術開発
2 家畜の快適性・安全性に配慮した飼養技術の確立
(1)快適性に配慮した鶏の飼養技術の確立
県 単・国 庫・受 託・その他(
一般試験研究費
新規・継続
)
事 業 経 費
試験研究期間
平成17年度 ~ 平成25年度
担 当 部 ・ 所
畜産技術所企画研究課
17,483千円
総括責任者
平井久美子
<研究概要>
1 背景
・アニマルウエルフェアについては、数年前から OIE 等でも議論されるなど、国際的な重要課題
と
なっており、わが国でも快適性に配慮した家畜の飼養管理が強く求められている。
・EU での規則では、2012 年以降、わが国で現在一般的に使用されている採卵鶏用のバタリーケ
ージでの飼養が禁止となることが決まっている。
・国際的にアニマルウエルフェアへの取り組みが進んでいることへの対応として、
農林水産省
では、
わが国の家畜飼養の特徴や経済性を踏まえて、日本独自の家畜飼養管理指針などを作成 する取り組
みを平成 19 年度から開始した。
2 目的
・快適性に配慮した福祉ケージ等の採卵鶏の飼養方法について、行動、生産性、卵質等を比較して総
合的な福祉評価を行うとともに、養鶏場で現在一般的に使用されているケージシステムについて、
生産性を確保しつつ福祉性にも配慮した飼養技術を開発する。
3 試験研究構成
試 験 研 究 内 容
試験期間
(1)家畜福祉に配慮したケージによる採卵鶏の飼 ( 完 )
養試験
(2)採卵鶏の福祉的飼養方法の検討
担当者
○
平井久美子
他機関との連携
麻布大学
( 完 )
(3)ケージシステムによる採卵鶏の福祉的飼養方 (20~25)
法の検討
4 最終目標・成果
・鶏の快適性に配慮した飼養方式のメリット、デメリット等のデータの集積
・本県の風土に適合した鶏に優しい飼養技術の検証
・養鶏場が実現可能な快適性に配慮した鶏の飼養方法の開発
5 既住の関連研究成果(他機関含む)
・池谷守司ら:家畜福祉型ケージの生産性と強制換羽処理.静岡県中小試研報 16,43-47(2005)
・神奈川県畜技セ研報 1,18-23(2007)
・平成17~23年度 試験研究成績書
- 62 -
要望
※
平成25年度試験研究計画書
研究開発の方向
及び研究目標
都市農業の持続的な発展を支える基盤の整備
地産地消を推進する農畜産物の安定生産技術の開発
試験研究課題名
新鮮で安全な農畜産物を安定して提供するための技術開発
1 地産地消を推進する安定生産技術の確立
(1)野菜類における安定生産技術の開発
予 算 区 分
県 単・国 庫・受 託・その他(
細々事業名
一般試験研究費
一般受託試験研究費 ※
試験研究期間
平成23~27年度(昭和29年度~)
担 当 部 ・ 所
生産技術部(野菜作物研究課)
新規・継続
)
事業経費
一般試験研究費 (一部)
野菜作物研究課: 447 千円
一般受託試験研究費
野菜作物研究課: 2,200 千円
総括責任者
北浦健生
※ カボチャの国内産端境期供給を目指した安定生産技術の開発
<研究概要>
1 背景
・新鮮で安全な農畜産物の安定供給が求められている。
・地産地消の直売を想定した場合には、簡易資材の活用等低コストで省力的な連続出荷が可能
な生産技術の開発が求められている。
・経営情報研究部での直売所の需要動向に関する研究蓄積の結果、有望作型の提案がされつつ
ある。
2 目的
・有望作型を含めた連続出荷体制の構築を目的として、低コストで省力的な野菜類の新作型を開発
する。
3 試験研究構成
試 験 研 究 内 容
(1) 野菜類における安定生産技術の開発
ア 野菜類の新作型の開発
・カボチャ(抑制作型の構築)
・タマネギ(輪作体系確立に向けた
施肥管理及び作目選択)
・洋菜類(新野菜を含む)
試験期間
担当者
他機関との連携
要望
H23~27
°北浦健生
保谷明江
草野一敬
上西愛子
4 最終目標・成果
・低コストで省力的な野菜類の新作型を開発し、本県都市農業の振興に寄与する。
5 既往の関連研究成果(他機関含む)
・簡易被覆資材を用いた極早生タマネギ-短節間カボチャ作型の構築。
・簡易被覆資材を用いた抑制カボチャ作型の構築
・プチプチ等包装資材の農業用保温資材への活用。
- 63 -
※
平成25年度試験研究計画書
研究開発の方向
及び研究目標
都市農業の持続的な発展を支える基盤の整備
地産地消を推進する農畜産物の安定生産技術の開発
試験研究課題名
新鮮で安全な農畜産物を安定して提供するための技術開発
1 地産地消を推進する安定生産技術の確立
(2)普通作物における安定生産技術の開発
予 算 区 分
県 単・国 庫・受 託・その他(
細々事業名
一般試験研究費
試験研究期間
担 当 部 ・ 所
平成23~27年度(昭和29年度~)
生産技術部(野菜作物研究課)
新規・継続
)
事業経費
野菜作物研究課: 447 千円
総括責任者
三好 理
<研究概要>
1 背景
・本県都市農業の推進するため、地産地消による新鮮で安全な農畜産物の安定供給が求められている
2 目的
・普通作物において、低コストで省力の安定生産技術の開発を目指し、国・他県で育成された新導
入品種の新作型を検討する。
3 試験研究構成
試 験 研 究 内 容
(1) 普通作物における安定生産技術の開発
ア 新導入品種の作型の検討(麦類)
イ 大豆「津久井在来」安定生産技術
開発
試験期間
担当者
23~
°三好 理
辻本 渉
他機関との連携
要望
群馬県農業技術セ ※
ンター
4 最終目標・成果
・普通作物において、低コストで省力の安定生産技術の開発、新たな都市農業の活性化に寄与する。
5 既往の関連研究成果(他機関含む)
- 64 -
平成25年度試験研究計画書
研究開発の方向
都市農業の持続的な発展を支える基盤の整備
及 び研 究目 標
地産地消を推進する農畜産物の安定生産技術の開発
試験研究課題名
新鮮で安全な農畜産物を安定して提供するための技術開発
1 地産地消を推進する安定性生産技術の確立
(3)直売等に適した花き・観賞樹の安定生産技術の開発
予 算 区 分
県 単・国 庫・受 託・その他(
細々事業名
一般試験研究費
一般受託試験研究費
試 験研 究期 間
平成23年度 ~ 平成27年度
担当部・所
生産技術部(果樹花き研究課)
新規・継続
)
事業経費
525 千円(一部)
200 千円
総括責任者
栁下良美
※ 肥効調節型肥料を利用した花きの効率的施肥法の開発
<研究概要>
1 背景
・都市の中で農業が営まれている本県で直売等による地産地消を一層推進するため、新鮮で消費者ニー
ズに合った花き、観賞樹を安定的に供給する技術開発が必要である。
2 目的
・花き、観賞樹に関して、省力化、低コスト化、高品質化等生産性を向上させる技術を開発して地産地
消の推進を図る。
3 試験研究構成
試 験 研 究 内 容
試験期間
担当者
他機関との連携
要望
(1) 直売等に適した花き・観賞樹の安定生産技術の (23~27)
開発
ア 直売所出荷に適した花きの検索と栽培技術 23~27
の確立
(ア)長期出荷のための育苗箱栽培でのは種時期
・品質及び収量の検討
(イ)連続出荷に向けたは種日と切り花品質の検
討
(ウ)直売所出荷に適した花きの検索
イ 切り花類の効率的な栽培技術の開発
(ア)スイートピーの隔離栽培技術の確立
(イ)夏期のバラ局所冷却技術の開発
(完)
(ウ)カーネーションの疎植栽培技術の開発
ウ 鉢物・花壇苗の高品質省力栽培技術の開発 23~27
(ア)夏季のシクラメン栽培における遠赤色
光吸収フィルムの利用検討
→夏季の鉢物・苗物栽培における鉢内温度の降
下技術の開発
(イ)花壇苗類への NaCl 等による耐乾性向上効果
の検討
(ウ)花苗生産における効率的施肥方法の検討
(エ)シクラメンの発芽向上試験
(完)
- 65 -
※
゜柳下良美
藤平彰弘
゜柳下良美
藤平彰弘
゜藤平彰弘
栁下良美
全農神奈川県本
部
エ 観賞樹の効率的な栽培技術の開発
(ア)当所育成品種の枝物利用の検討
23~27
相原 朋之
4 最終目標・成果
・効率的な栽培技術の開発により地産地消の推進、生産性向上に寄与する。
・直売に適した花きの選定と連続出荷栽培体系の確立
・バラの局所冷却技術の開発による夏季の生育、生産性向上
・枝切り用スイートピー及びラティルス属数種の切り花栽培技術の確立
・カーネーション疎植栽培の確立による種苗費削減
・鉢物・花壇苗の高温時の生育停滞の改善による生産性向上
・鉢物・花壇苗の効率的な施肥技術の開発による省力化
・鉢物・花壇苗の出荷時、出荷後の品質維持向上
・鉢物・花壇苗の発芽向上技術の確立による生産安定
・観賞樹当所育成品種の枝物利用技術の開発
5 既往の関連研究成果
・バラの培地冷却栽培における生産性および切り花品質の検討 他
- 66 -
平成25年度試験研究計画書
研究開発の方向
及び研究目標
県民へ新鮮で安全な農畜産物を提供するための技術開発
地産地消を推進する農畜産物の安定生産技術の開発
試験研究課題名
新鮮で安全な農畜産物を安定して提供するための技術開発
1 地産地消を推進する安定生産技術の確立
(1)消費者ニーズに合致した果樹有望品種の安定生産技術の確立
予 算 区 分
県 単・国 庫・受 託・その他(
細 々 事 業 名
一般試験研究費
政策推進受託研究費 ※
試験研究期間
平成23年度 ~ 平成27年度
担 当 部 ・ 所
生産技術部(果樹花き研究課)
事 業 経 費
新規・継続
)
525 千円(一部)
2,000 千円
総括責任者
小泉和明
※ 消費拡大を図るウメ新品種を活用した新たな加工品の試作とジョイント栽培による加工原
料の低コスト・省力生産
<研究概要>
1 背景
・本県の落葉果樹は直売経営が主体で、消費者ニーズを的確に捉え、安全安心を前提とした高品質果
実生産が求められている。
・消費者および生産者ニーズに応えるナシ、ウメの新品種が当所より育成された。都市農業の強みを
活かして本県果樹経営の発展を図るため、早期に高品質安定生産、生産量確保のための技術を開発
する必要がある。
・ブドウの消費拡大の一環として、高品質大粒ブドウ新品種の選定と栽培技術の検討が求められてい
る。
・高品質な完全甘柿新品種の安定生産は消費者ニーズに合った高収益果樹経営のために重要な技術で
ある。
2 目的
・「幸水」収穫前の盆前需要に対し、生産性の低い「筑水、新水」に代わる本県育成ナシ新品種「香
麗、なつみず」の高品質安定生産と早期生産量確保を図る。
・価格の低迷するウメ生産への高品質新品種導入による収益性の向上。
・直売に向くブドウ、カキ新品種の安定生産技術の確立。
- 67 -
3 試験研究構成
試 験 研 究 内 容
試験期間
ア 本県育成ナシ新品種の安定生産技
(23~27)
術の確立
(ア) 高品質果実生産に向けた着果及び樹体管 23~27
理技術の開発
(イ) 収穫適期判定のためのカラーチャート作
23~25
成と果実日持ち性の検討
(ウ) 早期成園化技術の開発
23~27
イ 本県育成ウメ新品種の安定生産技術の確立
(ア) ジョイント栽培等による安定生産技術の
確立
(イ) 安定生産と消費拡大を図る技術の検討
ウ 直売向けブドウ新品種の安定生産技
術の確立
(ア) 高品質新品種の栽培技術検討
(イ) 「藤稔」現地優良系統の選定
エ 直売向けカキ有望品種の安定生産技
術の確立
(ア)「太秋」の安定生産技術の確立
(イ)「太秋」ジョイント栽培の小規模園地向き技
術への改良
完
25~27
担当者
他機関との連携
゚曽根田友暁
柴田健一郎
゚曽根田友暁
柴田健一郎
゚柴田健一郎
曽根田友暁
要望
※
゚曽根田友暁
柴田健一郎
゚柴田健一郎
小田原市ウメ研
吉田 誠
稲毛 正彦
鈴木 美穂子
坂本 真理
完
25~27
゚小泉和明
曽根田友暁
※
完
25~27
゚小泉和明
柴田健一郎
102
4 最終目標・成果
・ナシ新品種「香麗、なつみず」の収穫適期判定のためのカラーチャート作成と果実の熟度(果実表
面色)別の日持ち性を明らかにする。
・ナシ新品種へのジョイント仕立て適応性を検討し、5年後に県民が購入できる早期成園化技術を確
立する。
・ウメ新品種の交雑和合性や最適な品種構成を明らかにし、安定生産技術を確立する。
・ブドウ「シャインマスカット」の露地栽培における安定生産と「クイーンニーナ」の収穫時期前進
技術を確立する。
・カキ「太秋」の安定生産のための垣根栽培技術を確立する。
5 既往の関連研究成果(他機関含む)
- 68 -
平成25年度試験研究計画書
研究開発の方向
及 び研 究目 標
都市農業の持続的な発展を支える基盤の整備
地産地消を推進する農畜産物の安定生産技術の開発
試験研究課題名
新鮮で安全な農畜産物を安定して提供するための技術開発
1 地産地消を推進する安定生産技術の確立
(5)ウンシュウミカンの低樹高栽培技術の確立
予 算 区 分
県 単・国 庫・受 託・その他(
細 事 業 名
試 験研 究期 間
一般試験研究費
新規・継続
)
事 業 経 費
847 千円(一部)
平成22年度 ~ 平成25年度
担 当 部 ・ 所 足柄地区事務所研究課
総括責任者
山元 恭介
<研究概要>
1 背景
・大津4号におけるヒリュウ台を利用した低樹高栽培技術の確立が要望されている。
2 目的
・ヒリュウ台を用いた大津4号の仕立て法、剪定方法、摘果方法、施肥方法、労働時間等の検討を行い、
栽培管理技術の確立を図る。
3 試験研究構成
試 験 研 究 内 容
試験期間
(1) 大津4号におけるわい性台木利用による低 (22~25)
樹高栽培技術の検討
担当者
他機関との連携
゜青木 隆
川嶋幸喜
二村友彬
4 最終目標・成果
・カラタチ台と同等の収量を維持した上での年間労働時間の10%削減を目指す。
5 既住の関連研究成果(他機関含む)
・ カンキツ台木の作用機作と栽培管理(果樹研究所)
- 69 -
要望
※
平成25年度試験研究計画書
研究開発の方向
及 び研 究目 標
都市農業の持続的な発展を支える基盤の整備
地産地消を推進する農畜産物の安定生産技術の開発
試験研究課題名
新鮮で安全な農畜産物を安定して提供するための技術開発
1 地産地消を推進する安定生産技術の確立
(6)優良中晩柑類の栽培技術の確立
予 算 区 分
県 単・国 庫・受 託・その他(
細々事業名
一般試験研究費
試 験研 究期 間
平成22年度 ~ 平成26年度
新規・継続
)
事 業 経 費
担 当 部 ・ 所 足柄地区事務所研究課
847 千円(一部)
総括責任者
<研究概要>
1 背景
・カンキツの周年供給に向けて、中晩柑類では不知火、はるみの導入が進んでいるが、樹勢維持、隔年
結果性の問題が課題となっている。
2 目的
・当所で考案した大津4号の低樹高化栽培技術である「ウサギの耳形整枝法」を応用し、不知火、はる
みの樹勢改善、及び連年結実技術の確立を図る。
・施肥方法の違いによる不知火、はるみの葉内成分の変動及び樹体成育、果実品質を明らかにし、緩効
性肥料利用による樹勢改善等への効果的な施肥技術の確立を図る。
・重点施肥時期の違いによる不知火、はるみの葉内成分の変動及び樹体成育、収量性及び果実品質を明
らかにし、樹勢改善等への効果的な施肥技術の確立を図る。
3 試験研究構成
試 験 研 究 内 容
試験期間
(1) 優良中晩柑におけるウサギの耳形整枝法に (22~26)
よる高品質安定生産技術の検討
(2) 優良中晩柑における緩効性肥料利用による
施肥改善技術の検討
(完)
(3) 優良中晩柑における重点施肥時期の違いに (25~26)
よる高品質安定生産の検討
担当者
他機関との連携
゜青木 隆
川嶋幸喜
二村友彬
゜川嶋幸喜
青木 隆
二村友彬
゜川嶋幸喜
青木 隆
二村友彬
要望
※
4 最終目標・成果
・「ウサギの耳型整枝法」による3㌧/10a の連年生産を目指す。
・夏・秋肥に緩効性肥料を利用することで、慣行施肥方法に対して、収量性、果実品質の向上を目指す。
・重点施肥時期を明らかにすることで、慣行施肥方法に対して、収量性、果実品質の向上を目指す。
5 既住の関連研究成果(他機関含む)
・不知火の樹体、果実管理方法(熊本県、鹿児島県、愛媛県、静岡県、本県)
・はるみの樹体、果実管理方法(農水省果樹試、静岡県、本県)
- 70 -
平成25年度試験研究計画書
研究開発の方向
及 び研 究目 標
都市農業の持続的な発展を支える基盤の整備
地産地消を推進する農畜産物の安定生産技術の開発
試験研究課題名
新鮮で安全な農畜産物を安定して提供するための技術開発
1 地産地消を推進する安定生産技術の確立
(7)カンキツ類の施設栽培技術の確立
予 算 区 分
県 単・国 庫・受 託・その他(
細々事業名
一般試験研究費
試 験研 究期 間
平成22年度 ~ 平成26年度
新規・継続
)
事 業 経 費
担 当 部 ・ 所 足柄地区事務所研究課
847 千円(一部)
総括責任者
山元 恭介
<研究概要>
1 背景
・カンキツの周年供給に向けて、
中晩柑類の低経費でできるハウス栽培の技術提供を行う必要 がある。
2 目的
・無加温パイプハウス栽培への優良中晩柑の適応品種の検索及びその栽培管理技術の確立を図 る。
3 試験研究構成
試 験 研 究 内 容
試験期間
(1) 優良中晩柑の無加温パイプハウスにおける (22~26)
高品質安定生産技術の検討
担当者
他機関との連携
゜川嶋幸喜
青木 隆
二村友彬
4 最終目標・成果
・優良中晩柑の無加温パイプハウス下での適応品種の選定とその栽培マニュアルの作成。
5 既住の関連研究成果(他機関含む)
・施設栽培品種の検討(他県を含む)
- 71 -
要望
平成25年度試験研究計画書
研究開発の方向
及 び研 究目 標
都市農業の持続的な発展を支える基盤の整備
地産地消を推進する農畜産物の安定生産技術の開発
試験研究課題名
新鮮で安全な農畜産物を安定して提供するための技術開発
1 地産地消を推進する安定生産技術の確立
(8)片浦イエローの直売用栽培法の開発
予 算 区 分
県 単・国 庫・受 託・その他(
細々事業名
一般試験研究費
試 験研 究期 間
平成25年度 ~ 平成27年度
新規・継続
)
事 業 経 費
担 当 部 ・ 所 足柄地区事務所研究課(根府川分室)
847 千円(一部)
総括責任者
山元 恭介
<研究概要>
1 背景
・本県のみならずキウイフルーツの品種は全国的に見てもヘイワードが9割近くを占めている。近年、
直売所等が整備される中、ヘイワードとは違う特性を持つキウイフルーツが直売用の品目として導入が
図られつつある。当所で育成し、品種登録された「片浦イエロー」等についても普及を図るため、低コ
スト棚の開発や果実品質向上の検討の必要性が出てきている。
2 目的
「片浦イエロー」など直売等に向く品種について、小規模生産向けに低コスト・省力化を目的とした
簡易棚栽培法を開発する。また、果実品質向上のための栽培法について検討する。
3 試験研究構成
試 験 研 究 内 容
(1)簡易棚栽培法の開発
(2)果実品質向上に向けた栽培法の検討
試験期間
(25~27)
担当者
他機関との連携
要望
゜
青木 隆
川嶋幸喜
二村友彬
4 最終目標・成果
・直売用として向くキウイフルーツ品種として普及を図り、地産地消の中の特徴のある作物として県内
幅広く産地を確立する。
5 既往の関連研究成果(他機関含む)
- 72 -
平成25年度試験研究計画書
研 究 開 発 の 方 向 都市農業の持続的な発展を支える基盤の整備
及 び 研 究 目 標
地産地消を推進する農畜産物の安定生産技術の開発
新鮮で安全な農畜産物を安定して提供するための技術開
発
試験研究課題名
1 地産地消を推進する安定生産技術の確立
(9)茶の生産量増加と高品質化
予
算
区
分 県 単・国 庫・受 託・その他(
細 々 事 業 名 一般試験研究費
新規・継続
)
事
業
経
費
847 千円(一部)
試 験 研 究 期 間 平成 23 年度 ~ 平成 25 年度
担 当 部 ・ 所 北相地区事務所研究課
総括責任者
岡本 保
<研究概要>
1 背景
・高品質な茶の生産拡大が求められている。
・県内の産地における摘採期を予測できるシステムの開発が求められている。
2 目的
・被覆資材等の利用による茶の気象災害回避、高品質化技術の確立を図る。
・二番茶以降の生産量増加と高品質化を図る。
・一番茶萌芽期及び摘採期の予測技術を開発する。
3 試験研究構成
試 験 研 究 内 容
試験期間
担当者
(1)各種資材等の利用による気象災害回避、
高品質化技術の開発
(2)高品質な二番茶生産技術の開発
(3)一番茶の萌芽期及び摘採期予測技術の
開発
23~24
○
23~25
25
○
他機関との連携
要望
白木与志也
白木与志也
白木与志也
○
※
4 最終目標・成果
・茶の超早期栽培技術の開発
・茶の生産量の拡大と高品質化の実現
・一番茶の萌芽期及び摘採期予測式の策定
5 既往の関連研究成果(他機関含む)
・ 萌芽期と摘採期に及ぼす秋から春にかけての最高・最低気温と降水量の影響について(茶研報)
- 73 -
平成25年度試験研究計画書
研究開発の方向
及 び研 究目 標
都市農業の持続的な発展を支える基盤の整備
地産地消を推進する農畜産物の安定生産技術の開発
試験研究課題名
新鮮で安全な農畜産物を安定して提供するための技術開発
1 地産地消を推進する安定生産技術の確立
(10)北相地域特産品の高品質安定生産技術の開発
予 算 区 分
県 単・国 庫・受 託・その他(
細々事業名
一般試験研究費
試 験研 究期 間
平成23年度 ~ 平成27年度
担 当部 ・場 所
北相地区事務所研究課
新規・継続
)
事 業 経 費
847千円
総括責任者
岡本 保
<研究概要>
1 背景
・北相地域は、市場出荷より直売、地元量販店への出荷が盛んである。
・中山間地で多発する鳥獣害被害を受けにくい作物であることや、受けにくい栽培方法であることを考
慮した栽培技術の開発が求められている。
・相模原地域の特産品であるヤマトイモについて収穫量、品質が向上する栽培技術が求められている。
・ヤマトイモの種イモが植えつけ時期までの貯蔵期間中に腐敗することが問題となっている。
・地域において高品質ブルーベリーを栽培するために、強酸性土壌を維持することが困難である。
・医食農同源の普及推進に有効な食材として利用可能な、新たな特産品が求められている。
2 目的
・北相地域の主要作目の安定栽培技術を検討する。
・北相地域に適した有望な果樹、野菜、山菜等を検索する。
3 試験研究構成
試 験 研 究 内 容
試験期間
(1)地域特産品の栽培における連作障害 回避
技術の検討
・オカヒジキの連作障害対策の検討
・ダイズシストセンチュウ被害の発生抑止技
術等の検討
(2)ダイズ品種津久井在来を用いたエダマメ
栽培の検討
(3)ヤマトイモ高品質安定生産技術の開 発
(4)地域に適したブルーベリー栽培管理方法
の開発
(5)新たな特産品目の検索
・ラッカセイ‘おおまさり’茹で落花生用栽
培等
・薬用植物の生鮮野菜としての栽培法の検討
23~27
担当者
他機関との連携
要望
゜渡辺 茂
(完)
(中止)
23~26
゜渡辺 茂
23~27
25~27
゜渡辺
゜武田
渡辺
゜渡辺
※
23~27
25~27
4 最終目標・成果
・北相地域の特産品目の安定生産技術を確立する。
- 74 -
茂
甲
茂
茂
平成25年度試験研究計画書
研究開発の方向
及び研究目標
試験研究課題名
都市農業の持続的な発展を支える基盤の整備
地産地消を推進する農畜産物の安定生産技術の開発
新鮮で安全な農畜産物を安定して提供するための技術開発
1 地産地消を推進する安定生産技術の確立
(11)受胎率向上に向けた胚移植技術の開発
予 算 区 分
県 単・国 庫・受 託・その他(
細 事 業 名
一般試験研究費
試験研究期間
担 当 部 ・ 所
新規・継続
)
事 業 経 費
17,483千円(一部)
平成23年度 ~ 平成27年度
畜産技術所企画研究課
総括責任者
坂上信忠
<研究概要>
1 背景
・家畜の生産性向上を図るための技術として、胚移植による高能力牛の安定的確保がある。
・しかし、国内の胚移植の受胎率は、新鮮胚で 45%、凍結胚で 40%前後と伸び悩んでいる。
・胚移植による生産性向上を図るには、受胎率向上対策や高品質胚の安定的確保および生存性の高い保
存方法の確立が必要である。
2 目的
・高品質な胚を効率的に安定して確保する技術の向上を目指す。
・生存性の高いガラス化胚の直接移植法を検討する。
・高い受胎率を確保するための条件を解明する。
3 試験研究構成
試 験 研 究 内 容
試験期間
(1) 効率的胚生産技術の開発
(23~27)
ア 高品質胚の効率的確保技術の検討
(ア) 生理食塩水を溶媒としたFSH製剤1回投 23~25
24
与にeCG投与を組み合わせた過剰排卵処理方
法の検討
(イ) 生理食塩水を溶媒としたFSH製剤1回投
24~25
与におけるPRID除去時間の検討
イ 体外生産胚の効率的確保技術の検討
24(24~25)
(ア) 生理食塩水を溶媒としたFSH製剤1回投
24(24~25)
与における経膣採卵技術の検討
(2) 受胎率向上技術の開発
24~27
ア 胚の超低温保存方法の検討
イ 呼吸量を活用した高受胎条件の解明
24
ウ 移植液の開発による受胎率向上対策
24(24~26)
担当者
゜坂上信忠
秋山 清
他機関との連携
(独)家畜改良セン
※
ター
青森県,秋田県,宮
城県,静岡県,京都
府,奈良県,岡山県,
山口県,徳島県,高
知県,大分県,宮崎
県
25~27
4 最終目標・成果
・体外生産胚では、動物由来製剤を含まない培地による胚盤胞発生率を 40%以上にする。
・体内生産胚では、1 頭あたりの正常胚数を平均 8 個以上にする。
・ガラス化保存胚の直接移植法で受胎率 45%以上を達成する。
5 既住の関連研究成果(他機関含む)
- 75 -
要望
・平泉真吾、坂上信忠ら (2010) Superovulatory response in Japanese Black cattle by a single
subcutaneous administration of pure follicle-stimulating hormone dissolved in saline. Rep
rod. fertil. Dev, 23; 256.
・坂上信忠ら(2011)水溶性プルランフィルムを用いて超急速ガラス化保存したウシ体外生産胚のスト
ロー内一段階希釈法の検討. 日本胚移植学雑誌 33: 111-119.
・坂上信忠ら(2012) Normal calves produced after transfer of embryos cultured in a chemically
defined medium supplemented with epidermal growth factor and insulin-like growth factor I
following ovum pick up and in vitro fertilization in Japanese Black cows. J Reprod Dev,
58;140-146.
・坂上信忠ら (2012) MVAC 法を用いてガラス化保存したブタ体内発育胚の呼吸量と生存性. 日本哺乳
動物卵子学会第 53 回大会講演要旨.
・坂上信忠ら (2012) 牛胚の呼吸量と凍結融解後の受胎率との関係. 日本胚移植研究会第 19 回大会講
演要旨.
- 76 -
平成25年度試験研究計画書
研 究 開 発 の 方 向 都市農業の持続的な発展を支える基盤の整備
及 び 研 究 目 標
地産地消を推進する農畜産物の安定生産技術の開発
新鮮で安全な農畜産物を安定して提供するための技術開発
試 験 研 究 課 題 名 1 地産地消を推進する安定生産技術の確立
(12)採卵鶏の性能比較調査
予
算
区
分
県単
・国庫・受託・その他(
細 々 事 業 名 一般試験研究費
新規・ 継続
)
事
業
経
費
17,483 円(一部)
試 験 研 究 期 間 平成 24 年度 ~ 平成 26 年度
担 当 部 ・ 所 畜産技術所企画研究課
総括責任者
引地 宏二
<研究概要>
1 背景
・採卵鶏の各銘柄は毎年改良が進められており、性能・特徴が変化している。
・各養鶏場では、自場に適合した銘柄を選定するか否かで経営の良否が分かれる。
・最近は生産性だけを選定条件にするのではなく卵質が重視されているが、農家で卵質の特徴を
確にするのは難しい。
・畜産技術所では同一環境や飼養条件で銘柄比較が可能である。
2 目的
・本県の養鶏経営に適したと考えられる銘柄を選定し、産卵性、卵質成績を明確にし、銘柄の
を明らかにし、養鶏農家の鶏種選定の指針を示す。
・季節変動卵価を用いて経済性を明らかにする。
明
特徴
3 試験研究構成
試 験 研 究 内 容
試験期間
(1)平成 24 年え付け鶏の経済検定
ア 生産性:育成率,生存率,産卵率
平均卵重,50%産卵到達日齢,
日産卵量,飼料摂取量,飼料要求率,
卵重規格分布
イ 卵質:ハウユニット,卵殻強度,
卵殻厚等
ウ 経済性:規格卵・非規格卵価収益
(24~25)
(2)平成 25 年え付け鶏の経済検定
同 上
(25~26)
担当者
他機関との連携
引地宏二○
平井久美子
4 最終目標・成果
・各養鶏農家が銘柄の選定を行い易いように銘柄の特徴をできるだけ明確にする。
5 既往の関連研究成果(他機関含む)
・鶏の経済能力検定(第 46 回) 群馬県畜産試験場 第 18 号(2011)
- 77 -
要望
平成25年度試験研究計画書
研 究 開 発 の 方 向 都市農業の持続的な発展を支える基盤の整備
及 び 研 究 目 標
地産地消を推進する農畜産物の安定生産技術の開発
新鮮で安全な農畜産物を安定して提供するための技術開
発
試 験 研 究 課 題 名 1 地産地消を推進する安定生産技術の確立
(13)香料添加による子豚飼料の嗜好性改善および豚の生
産性向上に関する研究
予
算
区
分 県 単・国 庫・受 託・その他(
細 々 事 業 名 一般受託研究費
新規・継続
)
事
業
経
費
820 千円(未定)
試 験 研 究 期 間 平成 24 年度~25 年度
担 当 部 ・ 所 畜産技術所企画研究課
総括責任者
橋村慎二
<研究概要>
1 背景
・離乳は子豚にとって大きなストレスを与え、疾病への罹患など、今後の成長に大きな影響を与える。特
に、母乳からの栄養摂取ができなくなることにより、一時的な発育停滞がおこることが知られ、離乳前
の飼料の食い込みと併せて、離乳後の飼料摂取は重要な管理項目の一つとなっている。
・本研究では、離乳後の子豚の飼料への食い付きをスムーズにし、食い込み量の減少を避けるため、香料
の添加による嗜好性の向上を目指す。このことにより離乳後の発育停滞を起きないようにし、その後の
成長を促し、肥育または繁殖豚としての生産性の向上をはかる。
2 目的
離乳期の子豚が好む香料を開発し飼料への香料添加により豚の生産性を向上させる技術を確立する。
3 試験研究構成
試 験 研 究 内 容
試験期間
(1) 香料添加による子豚飼料の嗜好性改善
および豚の生産性向上に関する研究
(24~25)
24~25
担当者
○
西田浩司
橋村慎二
他機関との連携
要望
(株)高砂香料
○
4 最終目標・成果
離乳期の子豚が好む香料を開発、飼料への添加により豚の生産性を向上させる技術を確立する。
5 既往の関連研究成果(他機関含む)
- 78 -
平成25年度試験研究計画書
研究開発の方向
及び研究目標
都市農業の持続的な発展を支える基盤の整備
地産地消を推進する農畜産物の安定生産技術の開発
試験研究課題名
新鮮で安全な農畜産物を安定して提供するための技術開発
1 地産地消を推進する安定生産技術の確立
(14)性選別精液を利用した後継牛生産技術の開発
予算区分
県 単・国 庫・受 託・その他(
細々事業名
一般試験研究費
試験研究期間
平成 25 年度 ~ 平成 27 年度
担当部・所
畜産技術所企画研究課
新規・継続
)
事業経費
17,483 千円(一部)
総括責任者
坂上信忠
<研究概要>
1 背景
性選別精液を利用することで、希望する性の確率を高めた胚を採取し、胚移植により後継牛を生産する
試みが農家段階でも行われている。
性選別精液は、精液ストロー当たりの封入精子数が通常精液に比べて少ないため、採胚成績の低下につ
ながることが指摘されている。
性選別精液を用いた体内胚採取プログラムは未確立であり、効果的な利用方法の確立が求められる。
2 目的
過剰排卵処理牛や経膣採卵牛に対する性選別精液の利用方法を検討し、性選別精液を用いた後継牛生産技
術を開発する。
3 試験研究構成
試 験 研 究 内 容
試験期間
(1) 過剰排卵処理牛に対する性選別精液の
利用方法の検討
(2) 経膣採卵牛に対する性選別精液の利用
方法の検討
(25~26)
(25~27)
担当者
他機関との連携
要望
秋山 清
坂上信忠
栃木県、山梨県、
愛知県、岐阜県、
岡山県、島根県、
福岡県、宮崎県、
家畜改良センター
※
○
4 最終目標・成果
性選別精液を利用した実用的な後継牛生産技術を確立する。
5 既往の関連研究成果(他機関含む)
中川浩 他 ホルスタイン種搾乳牛からの性選別された移植可能胚の作出方法の比較 第 18 回日本胚
移植研究会大会講演要旨
秋山清 他 ホルスタイン種泌乳牛から多排卵処理後に採取した卵子と性選別精液の体外受精による
性判別胚の生産 第 19 回日本胚移植研究会大会講演要旨
- 79 -
平成25年度試験研究計画書
研究開発の方向
県民へ新鮮で安全な農畜産物を提供するための技術開発
及 び研 究目 標
地産地消を推進する農畜産物の安定生産技術の開発
試験研究課題名
予 算 区 分
細々事業名
新鮮で安全な農畜産物を安定して提供するための技術開発
1 地産地消を推進する安定生産技術の確立
(15)ルーメン発酵の健全化による乳牛の繁殖性向上技術の開発
県 単・国 庫・受 託・その他(
政策受託研究費
)
事 業 経 費
試 験研 究期 間
平成25年度 ~ 平成27年度
担当部・所
畜産技術所企画研究課
新規・継続
2,500千円
総括責任者
秋山 清
<研究概要>
1 背景
・ 乳用牛の初回授精日数や分娩間隔等の繁殖成績は全国的に悪化の傾向が続いている。
・ 繁殖成績の悪化の原因として、周産期の栄養充足や濃厚飼料多給による潜在性アシドーシスなど指
摘されているが、23年度で完了した「機能性サプリを活用した乳用牛の繁殖性改善技術の開発」で
は繁殖成績に対する効果を明らかにすることはできていない。
・ 濃厚飼料多給は第一胃の異常発酵(潜在性アシドーシス)を招き、第一胃内で発生したエンド
トキシンが血液を介して全身に運ばれ、乳房炎、蹄病、繁殖障害等の乳牛の生産性を阻害する
疾病の原因となっている。
2 目的
・ 乳生産を重視した従来型の飼養管理に代えて乳牛の健全性を重視した新たな飼養管理技術を
確立する。
・ 潜在性ルーメンアシドーシスの発生のメカニズムを解明し、第一胃内発酵を健全化させる飼養管理
技術を開発する。
3 試験研究構成
試 験 研 究 内 容
試験期間
(1) ルーメン発酵の健全化による乳牛の繁殖性 (25~27)
向上技術の開発
ア ラクトフェリン給与が乳牛の健全性と繁殖 25~26
性に及ぼす影響の検討
イ 第一胃内環境を改善する飼養技術の検討
27
担当者
○
秋山 清
坂上信忠
折原健太郎
他機関との連携
要望
(独)畜産草地研 ※
究所
千葉県畜総セ
茨城県畜セ
富山県畜試
石川県畜総セ
4 最終目標・成果
・ 第一胃内発酵を健全化させる飼養管理技術を開発することにより、乳牛の健全性を高めることによ
り長命連産による生涯生産性の向上を目指す。
5 既往の関連研究成果(他機関含む)
・ 平成 22~23 年度 試験研究成績書
- 80 -
平成25年度試験研究計画書
研 究 開 発 の 方 向 都市農業の持続的な発展を支える基盤の整備
及 び 研 究 目 標 地産地消を推進する農畜産物の安定生産技術の開発
新鮮で安全な農畜産物を安定して提供するための技術開
発
試 験 研 究 課 題 名 1 地産地消を推進する安定生産技術の確立
(16) コーヒー豆粕の給与が乳牛の健康と生産性に及ぼ
す影響の検討
予
算
区
分 県 単・国 庫・受 託・その他(
細 々 事 業 名 一般試験研究費
事
新規・継続
)
業
経
費
17,483 千円(一部)
試 験 研 究 期 間 平成 25 年度
担 当 部 ・ 所 畜産技術所企画研究課
総括責任者
秋山清
<研究概要>
1 背景
コーヒー豆は生体内で活性酸素の低減による免疫能の改善に効果のあることがよく知られているが、嗜
好性が劣るため家畜の飼料としての利用は少なかった。
麻布大学とメニコン(株)により、サイレージ化により嗜好性を改善したコーヒー豆粕飼料が開発され、
免疫能の向上による乳房炎予防や乳牛の健全性の向上に対する効果が期待されている。
また、生乳中の抗酸化能の向上は、牛乳の鮮度保持や高機能性牛乳等の付加価値向上につながる可能性
を含んでいる。
2 目的
嗜好性を改善したコーヒー豆粕飼料を乳牛に給与し、抗酸化作用や免疫能の向上に伴う体細胞数の低減
など、乳牛の健康増進や生乳の品質向上に対する効果を調査する。
3 試験研究構成
試 験 研 究 内 容
試験期間
(1)コーヒー豆粕の給与が乳牛の健康と生
産性に及ぼす影響の検討
(25)
担当者
○
秋山 清
坂上信忠
折原健太郎
他機関との連携
麻布大学
4 最終目標・成果
コーヒー豆粕の給与が乳牛の健康と生産性に及ぼす影響を明らかにする。
乳牛の健康増進や生乳の品質向上に効果的な給与技術を開発する。
5 既往の関連研究成果(他機関含む)
コーヒー粕の給与が乳牛の乳生産とルーメン発酵に及ぼす影響 東浦他 日本畜産学会
コーヒー豆粕サイレージ給与が抗酸化作用に及ぼす影響 河合他 日本獣医学会 平成 25 年
- 81 -
要望
平成25年度試験研究計画書
研究開発の方向
及び研究目標
県民へ新鮮で安全な農畜産物を提供するための技術開発
地産地消を推進する農畜産物の安定生産技術の開発
試験研究課題名
新鮮で安全な農畜産物を安定して提供するための技術開発
2 樹体ジョイント仕立てを活用した果樹・枝物の安定生産
技術の確立
(1)樹体ジョイント仕立てによる神奈川ナシ産地の持続的発展
技術の開発
予 算 区 分
県 単・国 庫・受 託・その他(
事業経費
新規・継続
)
細 々 事 業 名
一般試験研究費
果樹花き研究部 525千円(一部)
試験研究期間
平成23年度 ~ 平成27年度
担 当 部 ・ 所
生産技術部
(果樹花き研究課、野菜作物研究課)、
普及指導部
総括責任者
柴田健一郎
<研究概要>
1 背景
・幸水、豊水等において高樹齢化による生産力低下、萎縮症の発生が顕在化しているものの、改植に
よる生産性低下が長期にわたるため、改植更新が進んでいない。
・現地への導入が進む「ナシ樹体ジョイント仕立て」の経済樹齢が明らかにされていない。
・仕立ての特性から、萎縮症や水分ストレスが発生しにくい栽培法として注目されている。
・新たな担い手に農地を集積し、産地を維持するためには大幅な労働時間の短縮が必要である。
2 目的
・小規模な経営でも導入可能な、ジョイント仕立てを利用した部分改植技術を開発する。
・「ナシ樹体ジョイント仕立て」の経済樹齢を明らかにする。
・慣行栽培法では予防・治療が困難なナシ萎縮症の発生が軽減される可能性を明らかにする。
・年間労働時間削減により、担い手の確保、新規参入を促進しナシ産地の持続的発展を図る。
3 試験研究構成
試 験 研 究 内 容
(1) ナシ樹体ジョイント仕立ての栽培優位
性検証
ア 部分改植への適応技術確立
イ 連年安定生産性の検討
ウ 萎縮症発生の可能性検証
(2) ナシ樹体ジョイント仕立て超省力栽培
システムの開発
ア 年間労働時間4割減を目指した超省力
栽培システムの構築
試験期間
担当者
(23~27)
゚柴田健一郎
小泉和明
゚小泉和明
柴田健一郎
23~27
23~27
23~27
(23~25) ゚柴田健一郎
深山陽子
他機関との連携
千葉農林総研セ
(独)果樹研究所
要望
※
104
23~25
4 最終目標・成果
・ジョイント仕立てを利用した部分改植により未収益期間を1年に短縮し、3年目には生産性を改植
時まで回復させる。
・ナシ樹体ジョイント仕立ての安定生産性(樹齢16~20年)を明らかにする。
・ナシ萎縮症が発生しにくい仕立て法であることを証明する。
・ナシ生産における現行の労働時間対比-40%(205時間)とした省力栽培システムを開発する。
- 82 -
5 既往の関連研究成果(他機関含む)
・新たな農林水産政策を推進する実用技術開発事業(平成18~21年度)において、定植当年に主枝部
をすべて接ぎ木完成させる「ナシ樹体ジョイント仕立て」により、2年生苗定植から4年目に成園
並み収量を確保する超早期成園化技術を確立し、剪定作業も慣行法よりも最大40%削減できること
を明らかにした。
・モモ、スモモ、ウメ等のジョイント栽培による早期成園、省力化
- 83 -
平成25年度試験研究計画書
研究開発の方向
及び研究目標
県民へ新鮮で安全な農畜産物を提供するための技術開発
地産地消を推進する農畜産物の安定生産技術の開発
試験研究課題名
新鮮で安全な農畜産物を安定して提供するための技術開発
2 樹体ジョイント仕立てを活用した果樹・枝物の安定生産
技術の確立
新規・継続
(2)果樹の樹体ジョイント仕立てを核とした省力、低コスト栽培
システムの開発
予 算 区 分
県 単・国 庫・受 託・その他(
)
細 々 事 業 名
特定受託試験研究費
試験研究期間
平成23年度 ~ 平成27年度
担 当 部 ・ 所
生産技術部(果樹花き研究課・野菜作物研究課)
事 業 経 費
18,260千円(一部)
総括責任者
小林 正伸
、足柄地区事務所根府川分室、北相地区事務所
<研究概要>
1 背景
・ウメは女性農業者や雇用労力の役割が重要となり高所作業の回避や軽労化が求められている。
・足柄地区ではミカンからの転換のため、キウイフルーツの早期成園化、低コスト化、管理の簡易化
が必要。
・北相地区では農家の高齢化により、超省力・軽労で収入が得られる作物が求められている。
・ナシでは販売期間延長のため、多様な品種が必要となっている。
・食品衛生法のポジティブリスト化により、果樹園からのドリフトが問題となっている。
2 目的
・樹体ジョイント技術をウメ、キウイフルーツ、リンゴ、難栽培ナシ品種に応用し、早期成園化、省
力・軽労化、低コスト化技術を開発し現場での問題解決を図る。
・ジョイント栽培の密植性を利用し、施肥料を低減し、低コスト化を図る。
・単純なジョイント樹形を利用した専用防除機を開発し、果樹園からのドリフトを軽減する。
- 84 -
3 試験研究構成
試 験 研 究 内 容
(1) 樹体ジョイントによる県内主要果樹
の省力・低コスト栽培技術の開発
ア リンゴの樹体ジョイントによる中
山間地直売型栽培技術の開発
イ ウメの樹体ジョイントによる早期
成園化、省力・安全、低コスト栽培
技術の開発
ウ キウイフルーツの樹体ジョイント
による省力低コスト栽培技術の開発
試験期間
(21~25)
21~25
完
完
(2) ナシ産地活性化のための樹体ジョイ
(21~24)
ントによる新品種、高品質品種生産安
定技術の開発
ア 樹勢が弱く生産性確保が困難な筑水系高品
完
質品種への適用とGA処理等による育苗技術の
開発
(3) ジョイント仕立てに対応した肥料削
減技術の開発
ア 効率的吸収と局所施用による施肥量削減技
術の実証
(21~24)
(4) ジョイント仕立ての樹形を生かした
散布量低減防除機の開発
ア 農薬付着生を確保し、散布量削減
を実現する散布条件の検討
イ 散布量低減型防除機の開発
ウ 散布量 30%削減を実現する防除機
の検証と現地実証
(21~25)
完
完
完
23~25
担当者
他機関との連携
(独)果樹研究所
筑波大学
○岡本 保 日鉄防蝕(株)
武田 甲
㈱やまびこ
○柴田健一郎 宮城県、長野県
茨城県、群馬県
埼玉県、鳥取県
○青木 隆 愛知県、広島県
川嶋幸喜
福岡県
○曽根田友暁
○小泉和明
○深山陽子
○小泉和明
深山陽子
三好 理
辻本 渉
小林正伸
4 最終目標・成果
・北相地域におけるリンゴの低樹高化による直売型経営の活性化とこれによる荒廃地の減少。
・ウメ植え付け4年目での成園化と、年間作業時間40%減、農薬散布量30%削減。
・定植5年目で成園並みの収量、棚コスト50%削減、剪定作業40%削減。
・窒素3割削減、リン酸5割、カリ3割削減。
・散布量を30%削減し、ドリフトを大幅に軽減する防除機の開発。
5 既往の関連研究成果(他機関含む)
・早期成園化、剪定簡易化、栽培管理の省力・効率化が可能なナシ樹体ジョイント仕立て
・結果部位が2m以下となる低樹高栽培を可能とする改良ソーレン樹形(宮城県研究成果)
・生産性を維持したまま小型の脚立を利用する程度で収穫可能なウメの低樹高仕立て法
- 85 -
要望
※
※
※
※
平成25年度試験研究計画書
研究開発の方向
都市農業の持続的な発展を支える基盤の整備
及 び研 究目 標
地産地消を推進する農畜産物の安定生産技術の開発
試験研究課題名
新鮮で安全な農畜産物を安定して提供するための技術開発
新規・継続
2 樹体ジョイント仕立てを活用した果樹・枝物の安定生産技術の確立
(3)樹体ジョイント仕立て利用による枝物等の栽培技術開発
予 算 区 分
県 単・国 庫・受 託・その他(
)
細々事業名
試 験研 究期 間
担 当 部 ・ 所
一般試験研究費
平成23年度 ~ 平成27年度
生産技術部(果樹花き研究課)
事業経費
525 千円(一部)
総括責任者
北見 丘
<研究概要>
1 背景
・神奈川県は全国有数のハナモモ等枝物の産地である。3 月ひな祭り等に需要が多く、より省力的で生
産性の高い栽培法が開発されれば生産の増加が見込める状況である。
2 目的
・果樹で開発された樹体ジョイント技術を枝物生産等に応用し、省力・軽労化、生産性向上を 図る。
3 試験研究構成
試 験 研 究 内 容
試験期間
担当者
(1) 樹体ジョイント仕立て利用によるハナモモ 23~27
の枝物生産技術の開発
゜相原 朋之
(2) 樹体ジョイント仕立て利用によるサクラの 23~27
食用花生産技術の開発
゜相原 朋之
他機関との連携
要望
4 最終目標・成果
・樹体ジョイント仕立て利用によるハナモモの枝物生産技術を開発し、地産地消の推進、生産性 向上に
寄与する。
・樹体ジョイント仕立て利用によるサクラの食用花生産技術を開発し、地産地消の推進、生産性 向上に
寄与する。
- 86 -
平成25年度試験研究計画書
研究開発の方向 県民へ新鮮で安全な農畜産物を提供するための技術開発
及び研究目標
地産地消を推進する農畜産物の安定生産技術の開発
新鮮で安全な農畜産物を安定して提供するための技術開発
2 樹体ジョイント仕立てを活用した果樹・枝物の安定生産技術の確立
新規・継続
試験研究課題名
(4)ジョイント栽培によるクリ「ぽろたん」の省力・多収生産及び加
工技術の開発
予 算 区 分 県 単・国 庫・受 託・その他(
細 々 事 業 名 食料生産地域再生事業
事業経費
)
果樹花き研究課 2,000千円
試 験 研 究 期 間 平成24年度 ~ 平成27年度
担 当 部 ・ 所 生産技術部(果樹花き研究課)
総括責任者
柴田健一郎
<研究概要>
1 背景
農林水産省の食料生産地域再生事業では、東日本大震災の被災地を早期に復興し新たな食料生産地
域として再生するため、我が国に蓄積されている多数の農林水産分野の先端技術を融合、最適化し、
被災地域内で早急に実証する研究を行い、その普及・実用化を推進することが必要とされている。本
県もジョイント栽培技術の提供と実証研究へ参画し、被災地の早期復興を支援する責務がある。
2 目的
クリのジョイント栽培技術の開発により、全国平均の3倍以上の収量アップ、作業時間の2割以上削
減を達成し、今までには無かった東北地方にクリの経済産地を育成する。また、付加価値の高い加工製
品も開発し、既存品種の栽培と比べて、生産コストの低減、多収、高単価を実現することによって、収
益率を 2 倍以上とすることを目標とする。
3 試験研究構成
試 験 研 究 内 容
試験期間
担当者
(1)クリ「ぽろたん」の安定生産及び環境負荷低 24~29 ゚柴田健一郎
小泉和明
減技術の開発
曽根田友暁
ア 省力・多収生産が可能なジョイント樹形管 24~27
理技術の開発
イ ジョイント樹形に合わせた農薬削減技術 27~29
の開発
ウ 宮城県における「ぽろたん」の栽培実証
27~29
他機関との連携
(独)果樹研究所
宮城農園研他
秋田県立大学
要望
茨城県工業技術セ
島根大学
4 最終目標・成果
・低樹高化と早期多収を可能とするジョイント樹形を開発し、成園としての収量、果実品質を高め、
最終的には全国平均の3倍以上の収量アップを目標する。また、側枝管理の単純化と樹高の抑制により
剪定作業の省力化を図り、作業時間の2割以上削減を達成する。
5 既往の関連研究成果(他機関含む)
・新たな農林水産政策を推進する実用技術開発事業(平成18~21年度)において、定植当年に 主枝
部をすべて接ぎ木完成させる「ナシ樹体ジョイント仕立て」により、2年生苗定植から4 年目に成
園並み収量を確保する超早期成園化技術を確立し、剪定作業も慣行法よりも最大40% 削減できるこ
とを明らかにした。
・モモ、スモモ、ウメ等のジョイント栽培による早期成園、省力化。ぽろたんの岐阜方式超低樹高栽培
による安定生産。
- 87 -
平成25年度試験研究計画書
県民へ新鮮で安全な農畜産物を提供するための技術開発
研究開発の方向
地産地消を推進する農畜産物の安定生産技術の開発
及 び研 究目 標
試験研究課題名
予 算 区 分
新鮮で安全な農畜産物を安定して提供するための技術開発
新規・継続
2 樹体ジョイント仕立てを活用した果樹・枝物の安定生産技術の確立
(5) 放射性物質汚染地区における果樹再生技術の実証研究
県 単・国 庫・受 託・その他(
)
細々事業名
食料生産地域再生事業
事業経費 5,000千円(一部)
試 験研 究期 間
平成25年度 ~ 平成29年度
担 当 部 ・ 所 生産技術部(果樹花き研究課)
総括責任者
北見 丘
<研究概要>
1 背景
農林水産省の食料生産地域再生事業では、東日本大震災の被災地を早期に復興し新たな食料生産地
域として再生するため、我が国に蓄積されている多数の農林水産分野の先端技術を融合、最適化し、
被災地域内で早急に実証する研究を行い、その普及・実用化を推進することが必要とされている。本
県もジョイント栽培技術の提供と実証研究へ参画し、被災地の早期復興を支援する責務がある。
2 目的
福島県のナシ産地は、放射能で汚染されたことにより果実から放射性セシウムの検出を見ている。ま
た、老木化により生産性が低下している園地が多いのも事実である。このナシ産地を再興するためには、
改植することが最も有効な手段である。さらに早期成園が可能であり、かつ省力で高生産性の栽培技術
を確立することが急務となる。ここでは新一文字型樹形とジョイント型樹形の2つの樹形を提案し、早
期成園化・省力・高生産性を可能とする栽培体系を開発する。ジョイント型樹形は大苗育成や接ぎ木等
高度な技術が必要なので大規模農家向けの普及樹形とし、新一文字型樹形は高度な技術をあまり必要と
しないので中小規模農家向けの普及樹形とする。
3 試験研究構成
試 験 研 究 内 容
ア 放射性物質汚染地区におけるナシ産地の
再生技術の実証研究
(ア) 新品種を活用したジョイント樹形による
早期成園化技術の開発
(イ) ジョイント樹形導入による剪定作業の省
力・簡易化技術の確立
(ウ) 福島県におけるジョイント樹形の栽培実
証
試験期間
担当者
25~29 ゚北見 丘
25~29
柴田健一郎
小泉和明
曽根田友暁
他機関との連携
福島県農総セ
奈良県農総セ
和歌山県果樹試
大内わら工品㈱
㈱福島天香園
要望
26~28
25~29
4 最終目標・成果
・神奈川県が育成した新品種‘香麗’‘なつみず’等を活用してジョイント樹形による早期成園化技
術を開発し、植え付け5年目に慣行樹形より2倍以上の収量アップ、早期成園化を達成する。また、
新品種ジョイント樹形の適正着果基準と収穫適期判定のための福島版・果実表面色カラーチャートを
作成する。
・単純な側枝の更新剪定と短果枝の複数年利用、側枝誘引の簡易化から単位収量当たりの作業時間を5
0%削減する。
5 既往の関連研究成果(他機関含む)
・新たな農林水産政策を推進する実用技術開発事業(平成18~21年度)において、定植当年に 主枝
部をすべて接ぎ木完成させる「ナシ樹体ジョイント仕立て」により、2年生苗定植から4 年目に成
園並み収量を確保する超早期成園化技術を確立し、剪定作業も慣行法よりも最大40% 削減できるこ
とを明らかにした。
- 88 -
平成25年度試験研究計画書
研究開発の方向
都市農業の持続的な発展を支える基盤の整備
及 び研 究目 標
地産地消を推進する農畜産物の安定生産技術の開発
試験研究課題名
新鮮で安全な農畜産物を安定して提供するための技術開発
4 湘南ゴールドの生産拡大・流通技術の開発
予 算 区 分
細々事業名
試 験研 究期 間
県 単・国 庫・受 託・その他(
一般試験研究費(重点)
平成22年度 ~ 平成26年度
担 当 部 ・ 所
足柄地区事務所、企画経営部(経営情報担当)
、生産環境部(品質機能研究課)
)
事業経費
新規・継続
2,348 千円
総括責任者
山元 恭介
<研究概要>
1 背景
・露地栽培において、3~4月に収穫期を迎える湘南ゴールドの産地化に向けて、栽培管理、施肥方法、
貯蔵方法等の確立が求められている。
・湘南ゴールドの早期成園化及び多様な販路拡大のために、施設栽培における栽培技術の確立が求めら
れている。
2 目的
・湘南ゴールドの早期成園化、隔年結果性対策等に対する整枝剪定方法、果実管理方法、施肥管理方法、
及び貯蔵方法等の高品質安定生産技術の確立を図る。
・加温ハウス栽培における湘南ゴールドの整枝剪定方法、果実管理方法、施肥管理方法、及び気温、灌
水量等の施設内環境管理方法等の高品質安定生産技術の確立を図る。
3 試験研究構成
試 験 研 究 内 容
試験期間
担当者
他機関との連携
要望
(1) 高品質安定生産技術の確立
(22~26)
ア 早期結実に向けた樹体管理技術の検討
イ 連年結実に向けた樹体・果実管理技術の
検討
ウ わい性台木利用技術の検討
エ 最適施肥技術の検討
オ 経済性の評価
(2) 障害果の対策技術の確立
(24~26)
゜川嶋幸喜
青木 隆
二村友彬
゜稲毛正彦
゜二村友彬
川嶋幸喜
青木 隆
(3) 早期収穫及び貯蔵管理技術の確立
(24~26) ゜川嶋幸喜
青木 隆
二村友彬
(4) 加温ハウス栽培における高品質安定生産技 (22 ~ 26) ゜川嶋幸喜
術の確立
青木 隆
ア 加温ハウス栽培における高接ぎ更新によ
二村友彬
る栽培適応性の検討
イ 加温ハウス栽培における台木の違いによ
る栽培適応性の検討
ウ 加温ハウス栽培における時期別灌水量の
違いが果実品質に与える影響
(5) 湘南ゴールドの機能性成分及び品質保持
(22~26) ゜ 吉田 誠
ア 機能性成分の探索と評価
坂本真理
イ 高品質果実の品質保持方法の開発
久保深雪
ウ 非破壊品質評価法の開発
聖代橋史佳
4 最終目標・成果
・露地栽培において、2㌧/10a の連年安定生産を目指す。
・湘南ゴールドの加温ハウス栽培のマニュアルの作成を目指す。
- 89 -
※
※
※
※
平成25年度試験研究計画書
都市農業の持続的な発展を支える基盤の整備
研究開発の方向
地産地消を推進する農畜産物の安定生産技術の開発
及び研究目標
試験研究課題名
三浦半島の温暖な気候を活かした野菜生産技術の開発
新規・継続
1 三浦半島主要農産物の栽培・流通体系の維持・安定化技術の開発
(1)ダイコン・キャベツの栽培体系の開発・流通販売に関する調査
予 算 区 分
細 事 業 名
県 単・国 庫・受 託・その他(
一般試験研究費
事業経費
)
三浦半島地区事務所 847 千円(一部)
企画経営 266 千円(一部)
試験研究期間
平成23年度 ~ 平成27年度
担 当 部 ・ 所 三浦半島地区事務所・企画経営部(経営情報担当) 総括責任者
植草秀敏
<研究概要>
1 背景
三浦型農業は、市場出荷型の野菜産地であり、冬は温暖な気候を活かしたダイコン・キャベツの大型野
菜指定産地であり、少品目・多量生産の個選共販体制をとってきた。近年の野菜価格の低迷・市況の不安
定に対して、ダイコン、キャベツでの作期拡大、生産量の増減で対応しているが需給調整が安定せず、生
産販売体制の方向性が定まらない状況にある。大型野菜産地の安定した維持・発展を主眼とする研究の方
向を展開するため、新品種や新作型の検索等を強化して農協等関係機関や流通業界との連携による課題の
解決が望まれている。このような状況を打開するため、研究開発の視点から生産者および生産団体への課
題解決に向けた提言が必要となっている。
2 目的
・ダイコン、キャベツ指定産地としての安定供給体制の維持・発展
・大型野菜産地としての三浦半島における優良種苗の特定検定試験及び栽培技術の確立
・三浦の栽培体系に対応し得る栽培体系の開発により、現地普及の一助とする。
・三浦の栽培環境にあった年内どり(11 月、12 月どり)ダイコンの優良品種の選定、絞り込み、現地への
普及を図る。
・早春キャベツの作型ごとの高品質な品種を選定、販売グループのイメージを壊さない品種の絞り込み、
現地への普及を図る。
- 90 -
3 試験研究構成
試 験 研 究 内 容
(1)市場出荷主体の大型産地における実需者ニー
ズの解明
試験期間
担当者
23~27 ゜稲毛正彦
鈴木美穂子
植草秀敏
増田義彦
髙田敦之
他機関との連携
要望
特産・三浦野菜販売
連合
(よこすか葉山農
協、三浦市農協)
(2)ダイコンの安定生産とブランド力向上のため (23~27)
の品種検討と栽培体系の開発
ア 年内どりダイコンの品種選定
23~25 ゜増田義彦
(3)キャベツの安定生産とブランド力向上のため
23~25
の品種検討と栽培体系の開発
ア 早春キャベツの品種選定
23~25 ゜増田義彦
イ 三浦型の4~5月どり寒玉系キャベツの栽培 23~25 ゜高田敦之
体系の検討
4 最終目標・成果
・主要作物の市場評価を明らかにし価格安定方策並びに三浦主要農産物の維持・発展を目指した農業環境
の方向性の提案を行う。
・既存の輪作体系と調和した三浦型の栽培体系を完成させる。
・年内どり(11 月、12 月どり)ダイコンの品種の選定、絞り込みを行う。
・早春キャベツの 4 作型のリレー出荷品種の選定、現地への普及。
5 既往の関連研究成果(他機関含む)
- 91 -
平成24年度試験研究計画書
研究開発の方向及
都市農業の持続的な発展を支える基盤の整備
び研究目標
地産地消を推進する農畜産物の安定生産技術の開発
試験研究課題名
三浦半島の温暖な気候を活かした野菜生産技術の開発
1 三浦半島主要農産物の栽培・流通体系の維持・安定化技術の開発
(2)主要夏作の栽培体系の開発と流通販売に関する調査
予 算 区 分
県
単・国 庫・受 託・その他(
)
細々事業名
一般試験研究費
事業経費
847 千円(一部)
試験研究期間
平成23年~平成27年
担当部・所
三浦半島地区事務所
総括責任者
増田義彦
<研究概要>
1 背景
近年の三浦半島地区の夏作は価格低迷や資材高騰等により作付けの減少が問題となっており、大型産地
の安定した維持・発展を主眼とする研究の方向を展開するため、新品種や新作型の検索等を強化して農協
等関係機関や流通業界との連携による課題の解決が必要となっている。
スイカは、全般に栽培面積が減少傾向にあり、消費ニーズは大玉スイカから小玉スイカに移っている。
また、一口サイズでの販売や、種なしスイカに対する需要が高まっており、不活化花粉を用いて通常品種
を種なし化する技術が開発された他、小玉スイカの種なし品種も育成されつつあるのでこれらの導入が望
まれている。
メロンは、青肉ネット系の慣行品種である‘久留米交配4号’において、栽培期間中の気象の影響を強
く受け、安定的に高品質での供給が難しく、また、棚持ちが悪く販売期間が短い等の欠点を解消した品種
が望まれている。
カボチャにおける問題点は、三浦こだわり‘みやこ’は食味良好でブランドイメージも定着し価格は安
定しているが、収量は少なく、収穫期間も 7 月下旬には終了してしまう。直売のための販売期間の拡大や
多収量の作型や品種が望まれている。
2 目的
・都市近郊の立地条件を活かした果実的野菜(カボチャ・スイカ・メロン)の有利生産販売体系の確立・
発展
・三浦半島における主要夏野菜の優良種苗特定検定及び栽培技術の確立
・品質の高い種なしスイカを安定生産する技術開発により、三浦スイカの高付加価値化と販売力強化。
・青肉ネットメロンで後継品種の検索。温暖化に耐えうる品種の選定。
・カボチャはトンネル内着果による早期収穫と収穫期間が長く日持ちのよい品種の選定と 栽培技術の
確立。
3 試験研究構成
試験研究内容
試験期間
担当者
(1)種なし小玉スイカの検討
ア 不活化花粉技術に合った品種選定および栽
培法の確立
イ 種なし有望品種の選定
ウ 春キャベツ後の低コスト省力栽培の検討
(2)露地青肉メロンの優良品種選定
(3)カボチャの短節間品種密植栽培による収量向上
技術の開発
23~25
゜高田敦之
23~25
23~25
゜増田義彦
゜増田義彦
- 92 -
他機関との
連携
要望
4 最終目標・成果
・種なし小玉スイカによる高付加価値化
・三浦栽培条件に適し、高品質で収穫期間の適期幅の広い青肉ネット系メロンの優良品種の選定
・カボチャの高品質で収穫適期幅が長い完熟系品種の選定と収量の向上
- 93 -
平成25年度試験研究計画書
研究開発の方向
及び研究目標
試験研究課題名
都市農業の持続的な発展を支える基盤の整備
地産地消を推進する農畜産物の安定生産技術の開発
三浦半島の温暖な気候を活かした野菜生産技術の開発
新規・継続
2 作型解析やマーケティング調査に基づく新たな三浦半島特産品
の開発・導入
予 算 区 分
細 事 業 名
試験研究期間
県 単・国 庫・受 託・その他(
一般試験研究費
)
事 業 経 費
847 千円(一部)
平成23年度 ~ 平成27年度
担 当 部 ・ 所 三浦半島地区事務所・企画経営部(経営情報担当) 総括責任者
植草秀敏
<研究概要>
1 背景
三浦半島ダイコン・キャベツを中心にした露地野菜・市場出荷主体の大型産地であり、今後とも三浦型
農業の維持が望まれている。しかし、重量野菜の市場規模の縮小と価格低迷、生産者の高齢化による生産
力の低下など従来型の栽培体系では経営の維持が困難となることも予想され、経営規模に応じて、新作物
を組み入れた栽培体系の見直しが必要である。
三浦半島農業は都市の中の農業産地として消費者のイメージは良く、また大型直売所や観光農業など多
様な販路の可能性もあり、新たな作物の導入と栽培技術の確立も求められている。
2 目的
三浦半島の気象・立地条件の強みや消費者ニーズに対応した新作物を検索・選定し、従来のキャベツ、
ダイコンの主要作物に新たな栽培体系を導入することにより、農業者の農業所得向上と安定を図る。
3 試験研究構成
試 験 研 究 内 容
試験期間
(1)三浦の気象条件と消費者ニーズに対応した新作 (24~27)
物の検索
担当者
゜植草秀敏
増田義彦
高田敦之
稲毛正彦
他機関との連携
要望
特産・三浦野菜販
売連合
(よこすか葉山農
協、三浦市農協)
鈴木美穂子
(2)新作物の栽培技術開発・栽培実証並び三浦型経
営モデルの開発
ア ザーサイの安定生産技術の確立
イ ニンニクの自家どり種球による栽培技術体系
の確立
ウ コンパクトネギ晩抽性品種を用いた 4、5 月
どり作型開発
エ タマネギ極早生品種を用いた12~2月どり作
型の開発
オ パプリカの品種選定と栽培技術の確立
カ ズッキーニの多様な作型体系の検討
(23~27)
23~25
完
゜増田義彦
植草秀敏
゜高田敦之
植草秀敏
゜増田義彦
24~26
23~25
25~27
゜増田義彦
゜高田敦之
゜高田敦之
完
4 最終目標・成果
・新たな三浦半島特産品を選定し安定生産技術の確立を図り、栽培体系モデルを提示する。
5 既往の関連研究成果(他機関含む)
- 94 -
*
*
平成25年度試験研究計画書
研究開発の方向
及び研究目標
環境と調和した農畜産業を推進するための技術開発
病害虫の総合的管理技術(IPM)の開発
試験研究課題名
病害虫防除・予察技術の開発及び改善
1 病害虫の診断同定および発生生態の解明に基づく予察・
防除技術の確立
(1)診断・同定及び防除技術の確立
予 算 区 分
県 単・国 庫・受 託・その他(
細 々 事 業 名
一般試験研究費(病害虫研究課)
新規・継続
)
事業経費
169千円(一部)
+各部所一般試験研究費
試験研究期間
担 当 部 ・ 所
昭和36年度 ~
生産環境部(病害虫研究課)、生産技術部(野菜作物研 総括責任者
究課、果樹花き研究課)、三浦半島地区事務所、足柄
地区事務所、北相地区事務所
折原 紀子
<研究概要>
1 背景
・原因不明の病害虫被害の突発的発生や発生生態が明らかでなく防除が困難な病害虫に対して、 原因病
害虫や発生生態を早急に明らかにし適切な防除対策を確立することが望まれている。
・病害虫防除については総合的病害虫管理技術(IPM)の推進が望まれており、病害虫被害の原因 およ
び発生生態の把握が重要である。
2 目的
・原因不明の病害虫被害の原因を調査・同定して明らかにすることにより、適切な防除対策を確立する
ため、迅速・確実な診断・同定技術の開発及び病害虫の発生生態に基づく効果的な防除 技術を開発す
る。
・発生生態が明らかでなく防除が困難な病害虫の生態や薬剤耐性菌や薬剤抵抗性害虫の発生を明らかに
する技術を開発して適切な防除対策を確立する。
・IPMを推進するため病害虫被害の原因および発生生態を把握する。
3 試験研究構成
試 験 研 究 内 容
ア 病害の診断・同定技術の開発
イ 虫害の診断同定技術の開発
ウ 難防除病害虫に対する防除法の確立
エ 遺伝子診断技術の開発
オ 花き類の生物的防除法の確立
試験期間
(S36~
(S36~
(16~
(21~
(20~
)
)
)
)
)
担当者
°折原紀子
岡本昌広
宮代尚法
久保深雪
聖代橋史佳
二村友彬
渡辺 茂
4 最終目標・成果
・原因不明の病害虫が明らかとなり、適切な防除対策が図られる。
・発生生態が明らかとなり、適切な防除対策が図れる。
・IPMによる病害虫対策が図れる。
5 既往の関連研究成果(他機関含む)
- 95 -
他機関との連携
要望
担い手支援課
病害虫防除部
(普及指導部)
(各事務所)
※
・県内ネギ・タマネギにおけるアイリスイエロースポットウイルス(IYSV)の感染状況及びネギアザ
ミウマの媒介率(H16 成果情報)
・ダイコン種子からの白さび病菌(Albugo macrospora)の検出 (H21 成果情報)
・スベリヒユおよびホトケノザ炭疽病(新称)の発生と分離菌のコマツナに対する病原性確認(H23成果情報)
・三浦半島地区におけるウリ科野菜つる枯病菌のQoI剤耐性(H23 成果情報)
・ダイコンにおけるトルフェンピラド乳剤を用いたナモグリバエおよび白さび病・わっか症に対する
同時防除(H23 成果情報)
- 96 -
平成25年度試験研究計画書
研究開発の方向
及び研究目標
環境と調和した農畜産業を推進するための技術開発
病害虫の総合的管理技術(IPM)の開発
試験研究課題名
病害虫防除・予察技術の開発及び改善
1 病害虫の診断同定および発生生態の解明に基づく予察・
防除技術の確立
(2)発生予察および発生予察技術の開発
予 算 区 分
県 単・国 庫・受 託・その他(
細 々 事 業 名
一般助成試験研究費
(病害虫発生予察事業)
試験研究期間
昭和24年度 ~
担 当 部 ・ 所
新規・継続
)
事業経費
1,410千円
生産環境部(病害虫研究課)、三浦半島地区事務所、 総括責任者
足柄地区事務所、北相地区事務所
岡本 昌広
<研究概要>
1 背景
・適正かつ経済的並びに環境に配慮した農作物の病害虫防除を実施するためには、病害虫発生予察調査
を行い、それに基づいた防除情報の提供が必須である。現在提供している情報収集方法にはまだ改善す
べき点があり、また発生する病害虫も外来病害虫等の侵入により日々変化しているため、より正確で緊
急性のある病害虫に対する迅速な予察を行うための技術開発が常に望まれている。
2 目的
・病害虫の発生の動向を把握する基準とするための県予察ほ場を設置して調査し、病害虫発生予察法の
改善や情報の精度を高めるための予察法及び緊急性のある病害虫に対する予察法の技術開発を行う。
3 試験研究構成
試 験 研 究 内 容
ア 普通作物病害虫発生予察法の開発
イ 野菜病害虫発生予察法の開発
ウ 果樹病害虫発生予察法の開発
エ カンキツ病害虫発生予察法の開発
オ チャ病害虫発生予察法の開発
試験期間
担当者
(S24~ )
(S55~ )
(S35~ )
°岡本昌広
折原紀子
(S35~ )
(S55~ )
他機関との連携
担い手支援課
宮代尚法
°植草秀敏
°二村友彬
°渡辺 茂
4 最終目標・成果
・病害虫の発生予察により、効率的、経済的な病害虫防除のための情報を提供する。
5 既住の関連研究成果(他機関含む)
・ ハイマダラノメイガの発生予察法に関する検討(H19~21 試験研究成績書(農業環境))
- 97 -
要望
平成25年度試験研究計画書
研究開発の方向
及び研究目標
環境と調和した農畜産業を推進するための技術開発
病害虫の総合的管理技術(IPM)の開発
試験研究課題名
病害虫防除・予察技術の開発及び改善
2 かながわ特産品等の生産に必要な農薬の実用化に関する
試験研究
(1)新農薬実用化試験
予 算 区 分
県 単・国 庫・受 託・その他(
細 々 事 業 名
一般受託試験研究費*
試験研究期間
昭和53年度 ~
担 当 部 ・ 所
生産環境部(病害虫研究課)、三浦半島地区事務所、 総括責任者
足柄地区事務所、北相地区事務所)
新規・継続
)
事業経費
11,572千円
折原 紀子
※新農薬実用化試験
<研究概要>
1 背景
・県内で問題になっている病害虫に対し、新しく開発された農薬の防除効果及び薬害を検討し、
効果的な農薬の登録を促進することが望まれている。
2 目的
・県内で農作物に被害を及ぼす病害虫に対し、新しく開発された農薬の特性と適切な利用法に
ついて検討し、実用性を明らかにする。
3 試験研究構成
試 験 研 究 内 容
ア 病害虫に対する薬剤の防除効果試験
イ 薬剤の作物に対する薬害試験
試験期間
担当者
他機関との連携
要望
(S53~ )
°折原紀子
岡本昌広
日本植物防疫協
会
※
宮代尚法
植草秀敏
二村友彬
渡辺 茂
4 最終目標・成果
・新農薬の登録・実用化
5 既往の関連研究成果(他機関含む)
・新農薬実用化試験(試験研究成績書(農業環境部)H7~H22)
- 98 -
平成25年度試験研究計画書
研究開発の方向
及び研究目標
環境と調和した農畜産業を推進するための技術開発
病害虫の総合的管理技術(IPM)の開発
試験研究課題名
病害虫防除・予察技術の開発及び改善
2 かながわ特産品等の生産に必要な農薬の実用化に関する
試験研究
(2)かながわ特産品等マイナー作物に対する農薬登録促進
予 算 区 分
県 単・国 庫・受 託・その他(
細 々 事 業 名
病害虫防除推進事業費*
試験研究期間
平成18年度~
担 当 部 ・ 所
生産環境部(病害虫研究課)
新規・継続
)
事業経費
855千円
総括責任者
折原 紀子
* マイナー作物等病害虫防除技術確立事業費
<研究概要>
1 背景
・特産農作物等の生産振興のためには、病害虫の防除体系の確立が望まれているが登録農薬が
少なく防除が困難になっている。
・平成15年3月10日の改正農薬取締法の施行に伴い、今後は本県生産者の要望に沿ってマイナー
作物等の農薬登録に向け試験をする必要がある。
2 目的
・農薬登録に向け、本県生産者が必要とするものについて、必要な試験を行い農薬登録の促進
を行う。
3 試験研究構成
試 験 研 究 内 容
ア 農薬の病害虫に対する防除効果試験
イ 薬剤の作物に対する薬害試験
ウ 薬剤の作物への残留試験
試験期間
(18~)
担当者
他機関との連携
要望
°折原紀子
岡本昌広
担い手支援課
各地域県政総合
センター農政部
※
宮代尚法
植草秀敏
二村友彬
渡辺 茂
4 最終目標・成果
・拡大登録農薬の、防除効果、農薬安全・適用使用基準が設定されることにより、安全な農作
物の生産が図られる。
5 既住の関連研究成果(他機関含む)
・イオウくん煙剤のイチゴうどんこ病に対する農薬登録の取得(H14成果情報)
・アセキノシル水和剤(カネマイトフロアブル)のカボチャハダニ類に対する農薬登録の取得
(H16成果情報)
・イミダクロプリド水和剤のカボチャ・アブラムシ類に対する農薬登録の取得(H20成果情報)
・ホスチアゼート粒剤(ネマトリンエース粒剤)のトウガン・ネコブセンチュウに対する農薬
登録の取得(H20成果情報)
- 99 -
平成25年度試験研究計画書
研究開発の方向
及び研究目標
環境と調和した農畜産業を推進するための技術開発
病害虫の総合的管理技術(IPM)の開発
試験研究課題名
病害虫防除・予察技術の開発及び改善
2 かながわ特産品等の生産に必要な農薬の実用化に関する
試験研究
(3)農薬残留確認調査事業
予 算 区 分
県 単・国 庫・受 託・その他(
細 々 事 業 名
一般助成研究費
(植物防疫対策事業分・農薬残留確認調
査事業費)
試験研究期間
昭和48年度 ~
担 当 部 ・ 所
生産環境部(病害虫研究課)
新規・継続
)
事業経費
140千円
総括責任者
折原 紀子
<研究概要>
1 背景
・農薬の安全使用に関し地域性を考慮した適正な使用方法の指導が望まれている。
2 目的
・農薬の安全使用に関し地域性を考慮した適正な使用方法の指導を行うため、安全・適正使用
基準で使用された農薬の残留実態調査と、地域特産農作物への農薬の適用拡大を図る。
3 試験研究構成
試 験 研 究 内 容
ア 農薬残留特殊調査
試験期間
担当者
(S61~ )
°折原紀子
宮代尚法
植草秀敏
二村友彬
渡辺 茂
他機関との連携
担い手支援課
要望
※
4 最終目標・成果
・安全・適正使用基準が未設定な地域特産物の農薬の適用拡大が図られ、安全な農産物の生産に資す
る。
5 既往の関連研究成果(他機関含む)
・農薬残留確認調査事業(試験研究成績書(農業環境部)H7~H22)
・イミダクロプリド水和剤のカボチャ・アブラムシ類に対する農薬登録の取得(H20成果情報) ・ホ
スチアゼート粒剤(ネマトリンエース粒剤)のトウガン・ネコブセンチュウに対する農薬登録の取
得(H20成果情報)
- 100 -
平成25年度試験研究計画書
研究開発の方向 都市農業の持続的な発展を支える基盤の整備
及び研究目標
病害虫の総合的管理技術(IPM)の開発
試験研究課題名 病害虫防除・予察技術の開発及び改善
2 かながわ特産品等の生産に必要な農薬の実用化に関する試験
研究
(4)新除草剤及び植物調節剤実用化試験
予 算 区 分
県 単・国 庫・受 託・その他(
細 々 事 業 名
一般受託試験研究費*
試験研究期間
平成23~27年度(昭和53年度~)
新規・継続
)
事業経費
担 当 部 ・ 所 生産技術部(病害虫研究課)、足柄地区事務所
2,750 千円
総括責任者
辻本 渉
※新農薬実用化試験
<研究概要>
1 背景
・農作物の安定生産に必要な除草剤や植物生長調節剤は安全に留意しつつ効果的に使用することが重
要であり、効果的な農薬の登録を促進することが望まれている。
2 目的
・新しく開発された除草剤・植物生長剤の特性と適切な利用法について検討し、実用性を明らかにす
る。
3 試験研究構成
試 験 研 究 内 容
(1)新除草剤・植物調節剤実用化試験
試験期間
担当者
他機関との連携
要望
(S53~ )
辻本 渉
深山陽子
日本植物調節剤
研究協会
※
4 最終目標・成果
・除草剤・植物生長調節剤の登録・実用化
5 既往の関連研究成果(他機関含む)
- 101 -
平成25年度試験研究計画書
研究開発の方向
及び研究目標
環境と調和した農畜産業を推進するための技術開発
病害虫の総合的管理技術(IPM)の開発
試験研究課題名
病害虫防除・予察技術の開発及び改善
2 かながわ特産品等の生産に必要な農薬の実用化に関する研究
(5)新規抗菌性ナノ粒子の農業分野での応用
予 算 区 分
県 単・国 庫・受 託・その他(
細 々 事 業 名
政策受託研究費
試験研究期間
平成25年度
担 当 部 ・ 所
生産環境部、生産技術部、三浦半島地区事務所
新規・継続
)
事業経費
4,500千円
総括責任者
高橋和弘
<研究概要>
1 背景
地産地消を進める中で、安全で安心な農作物の安定供給が求められている。
2 目的
医薬分野で開発された「新規抗菌性ナノ粒子」の農業分野での利用の可能性を明らかにする。
3 試験研究構成
試 験 研 究 内 容
試験期間
担当者
(1) 養液栽培で発生する病害防除への応用
(25)
(2) 施設野菜で発生する病害防除への応用
(25)
(3) 露地野菜で発生する病害防除への応用
(25)
°深山陽子
辻本 渉
°折原紀子
岡本昌広
°植草秀敏
(4) 組織培養への利用の検討
(25)
(5) 加工野菜での殺菌効果の確認
(25)
(6) 切花での品質保持の向上
(25)
°久保深雪
聖代橋史佳
°吉田 誠
坂本真理
°相原朋之
柳下良美
4 最終目標・成果
・新規抗菌性ナノ粒子の農業分野での利用の可能性を明らかにする。
5 既往の関連研究成果
- 102 -
他機関との連携
委託元:公立大学
法人横浜市立大学
要望
平成25年度試験研究計画書
研究開発の方向
及び研究目標
環境と調和した農畜産業を推進するための技術開発
病害虫の総合的管理技術(IPM)の開発
試験研究課題名
化学合成農薬に依存しない病害虫防除技術の開発と検証
1 化学合成農薬の使用を減らすための病害虫防除技術の開発
(1)キュウリの主要害虫に対する総合防除体系の確立
予 算 区 分
県 単・国 庫・受 託・その他(
細 々 事 業 名
一般助成試験研究費
(助成緊急課題研究費)
試験研究期間
平成24年度~平成26年度
担 当 部 ・ 所
生産環境部(病害虫研究課)
新規・継続
)
事 業 経 費
2,114千円
総括責任者 折原 紀子
<研究概要>
1 背景
・現地圃場で環境にやさしい農業を推進するため、化学農薬使用による環境への負荷を軽減し、ネットなどの
物理的防除や天敵・有用微生物による生物的防除を活用した害虫生態に基づく総合的な害虫管理技術体系
が求められている。
・キュウリ栽培で特に難防除な害虫はミナミキイロアザミウマであるが、近年微生物資材を土壌施用することで
高い防除効果を示すことが明らかとなってきた。
・有色ネットによるトンネル被覆でネギアザミウマについて高い防除効果があることが明らかになってきた。
・エタノールを利用した土壌還元消毒のネコブセンチュウ防除効果が明らかになってきた。
2 目的
・キュウリ栽培においてハダニ類、コナジラミ類、アザミウマ類等の微小害虫防除の基幹防除薬剤として導入天
敵の使用、補完技術として物理的防除法及び微生物資材を使用した総合防除体系の確立を図るために必要
な基礎データを蓄積し、化学合成農薬の使用を削減する。
・天敵と物理的防除資材の併用、栽培環境を考慮した・エタノールを利用した少かん水手法の土壌消毒方法に
よるネコブセンチュウ防除効果について検討する。
3 試験研究構成
試 験 研 究 内 容
試験期間
(1)各種天敵・微生物資材の防除効果と影響
ア 微生物資材土壌施用による害虫の密
度抑制効果
イ 微生物資材土壌施用による天敵への
影響
ウ 天敵と気門封鎖型散布農薬を用いた
防除体系
(2)各種物理的防除資材の効果
ア 物理的防除資材の害虫抑制効果
イ 天敵とシートを用いた防除体系
(3) 有機物を利用した土壌消毒方法のネコブ
センチュウ防除効果の検討
(4)栽培環境を考慮した主要害虫に対する防除
体系の改善
担当者
(24~26)
他機関との連携
要望
※
(24~26)
°折原紀子
(24~26)
°折原紀子
(25~26)
4 最終目標・成果
・キュウリにおいて、化学合成農薬使用による環境への負荷を軽減し、ネットなどの物理的防除や天
敵・有用微生物による生物的防除および生物機能等を利用した土壌消毒方法を組み合わせ、害虫の生
態に基づく総合的な害虫管理技術体系を確立する。
- 103 -
平成25年度試験研究計画書
研究開発の方向
及び研究目標
環境と調和した農畜産業を推進するための技術開発
病害虫の総合的管理技術(IPM)の開発
試験研究課題名
化学合成農薬に依存しない病害虫防除技術の開発と検証
1 化学合成農薬の使用を減らすための病害虫防除技術の開
発
(2)食の安全・安心を確保するための環境に優しい土壌管
理技術の開発
予 算 区 分
県 単・国 庫・受 託・その他(
細 々 事 業 名
神奈川重点実用化研究事業費
一般試験研究費(生産環境部)
試験研究期間
平成24年度~平成27年度
担 当 部 ・ 所
新規・継続
)
事業経費
生産環境部(病害虫研究課)
1,699千円
総括責任者
岡本 昌広
<研究概要>
1 背景
現在、土壌病害虫対策の主流は農耕地に化学農薬を投入することであるが、その作業には危険を伴う
ことがあり、さらに本県の場合、住宅地に隣接した農耕地が多くあるため、周辺環境に配慮が必要であ
る。
2 目的
土着生物の機能を高める資材の施用量、施用方法の検討や、複数資材の組合せ効果、土壌消毒による
生物機能の影響を検討し、総合的な管理技術体系を確立する。
3 試験研究構成
試 験 研 究 内 容
試験期間
担当者
(1)土壌還元化促進資材の組合せ効果の
検討
(2)地力窒素の発現動態の解明
(24~26)
°岡本昌広
(24~26)
°上山紀代美
岡本昌広
(3)各種資材を用いた土壌病害抑止効果
の評価
(24~27)
(4)土壌還元消毒の最適な資材の組み合
わせ技術の開発
(26~27)
°折原紀子
上山紀代美
岡本昌広
°岡本昌広
上山紀代美
他機関との連携
要望
4 最終目標・成果
・より少ない頻度でより効果の上がる土壌消毒技術を確立する。
5 既往の関連研究成果
・低濃度エタノールを用いた新規土壌消毒技術の開発(平成20~22年度試験研究成績書 農業環境)
・マニュアル「低濃度エタノールを利用した土壌還元作用による土壌消毒」(平成24年, 独立行政法人
農業環境研究所)
- 104 -
平成25年度試験研究計画書
研究開発の方向
及 び研 究目 標
都市農業の持続的な発展を支える基盤の整備
病害虫の総合的管理技術(IPM)の開発
試験研究課題名
化学合成農薬に依存しない病害虫防除技術の開発と検証
1 化学合成農薬の使用を減らすための病害虫防除技術の開発
(3)カンキツ・キウイフルーツの IPM 防除技術の開発
予 算 区 分
県 単・国 庫・受 託・その他(
細々事業名
一般試験研究費
一般受託試験研究費※
試 験研 究期 間
平成21年度 ~ 平成26年度
新規・継続
)
事 業 経 費
847 千円(一部)
3,500 千円
担 当 部 ・ 所 足柄地区事務所研究課
総括責任者
吉田敏正
※
紫外域光源を用いたカンキツアザミウマ類の防除技術の開発
<研究概要>
1 背景
・農業生産全般において、環境への負荷軽減及び消費者が安心できる生産物の提供が求められている。
また、生産段階においてもこれらを考慮し、安全で労働負担の軽い技術の開発が求められている。
2 目的
・生物的、物理的、耕種的な病害虫管理の利用による総合的な病害虫管理技術を確立する。
・主要な難防除病害虫の生態の解明、防除法、及び省農薬に有効な防除方法の検討を行う。
3 試験研究構成
試 験 研 究 内 容
(1) 害虫の光応答メカニズムを利用したアザ
ミウマ類の防除技術の開発
試験期間
担当者
(21~25)
゜二村友彬
青木 隆
川島幸喜
(2)天敵等を活用した病害虫制御技術の 開発 (22~26)
(3)農薬の効率的利用技術の開発
(22~26)
4 最終目標・成果
・作型の一部または全般を通じた病害虫防除プログラムを確立する。
- 105 -
他機関との連携
中央農研他
要望
※
平成25年度試験研究計画書
研究開発の方向 都市農業の持続的な発展を支える基盤の整備
及び研究目標
省エネルギー生産技術の開発
試験研究課題名 気象変動に対応した農作物の生育シミュレーション技術の開発
1 温暖化に対応した春キャベツの生育モデル・シミュレー 新規・継続
ション技術の開発
予 算 区 分
細々事業名
試験研究期間
担 当 部 ・ 所
県 単・国 庫・受 託・その他(
)
一般受託研究費※
事業経費
2,000 千円
平成22年度 ~ 平成26年度
三浦半島地区事務所
総括責任者 高田 敦之
、生産技術部(野菜作物研究課)
※春キャベツ花芽形成・抽苔への温暖化影響評価と限界播種期再設定などの適応技術の開発
<研究概要>
1 背景
・近年、地球温暖化の影響のためか、暖冬や豪雨等の異常気象が多く発生するようになり、春キャベツ
の生産は冬季の気象条件に大きく左右されるようになった。秋まき春キャベツは、低温に感応して花芽形
成しないよう播種期を制限し、生育をコントロールしているが、温暖化により低温遭遇時の生育ステージ
が進めば、低温感応による不時抽苔の発生が増加し、供給の不安定化につながると懸念される。
2 目的
・想定される温暖化条件下での花芽形成・抽苔危険率推定モデルの開発および生育への影響評
価、
限界播種期再設定や簡易被覆などによる適応策の開発を行う。
3.試験研究構成
試 験 研 究 内 容
試験期間
担当者
他機関との連携
(22~26)
(1) 春キャベツの生育および花芽形成・抽苔推定
° 高田敦之 (独)野茶研
モデルの開発
草野一敬
北浦健生
要望
(2) 限界播種期推定および簡易被覆等による春キ (24~26) °高田敦之
ャベツの花成回避・抑制技術の開発
草野一敬
北浦健生
4 最終目標・成果
・春キャベツにおける生育モデルおよび花芽形成・抽苔モデルを開発することにより、異なる気象条件
下での花芽形成・抽苔危険率等が推定できる。
・温暖化進行程度に応じた春キャベツの限界播種期を設定できる。
・簡易被覆等により、温暖化時の花芽形成回避・抑制技術の適応策を示すことができる。
5 既往の関連研究成果(他機関含む)
・都市近郊野菜産地における大苗を利用した春キャベツの省力機械化作業体系の確立
(平成13年~15年 先端技術等地域実用化研究促進事業)
・業務用春キャベツ品種の選定とその定質・定規格超多収量生産技術の開発
(平成18年~22年 農林水産省委託プロジェクト)
・日日射量と日平均気温、栽植密度に基づく冬どりキャベツの生育モデル
(野菜茶業研究所、平成 18 年関東東海北陸農業推進会議野菜部会研究成果情報)
- 106 -
平成25年度試験研究計画書
研究開発の方向
及び研究目標
試験研究課題名
都市農業の持続的な発展を支える基盤の整備
省エネルギー生産技術の開発
施設園芸や畜舎管理における斬新な環境制御技術や再生可能エネ
新規・継続
ルギー利用技術の開発
1 施設園芸における環境制御技術の開発
(1)光触媒等の新素材や新システムを利用した農業技術の開発
予 算 区 分
細 事 業 名
試験研究期間
担 当 部 ・ 所
県 単・国 庫・受 託・その他(
一般試験研究費
)
事 業 経 費
133千円(一部)
平成22年度 ~ 平成25年度
生産技術部(野菜作物研究課栽培システム担当)
総括責任者
深山陽子
<研究概要>
1 背景
・本県農業が都市環境と調和し永続的に発展するために、環境負荷低減技術の開発が必要である。
・環境負荷低減技術は省力的で低コストな技術でなければ現場への導入が難しい。
・養液栽培の安定生産のためには、肥料や農薬などの資材費低減、確実な病害虫防除、施設内の温度や光
環境の維持、環境への負荷低減などが望まれる。
2 目的
・再生可能エネルギーである太陽光の効率的な利用により持続可能な施設園芸を目指す。
・低コスト環境保全型養液栽培システムを確立・普及するため、高い有機物分解能力を持つ光触媒を用
いて現行と同等以上の生産性をあげながら肥料等の経費が削減できるシステムを構築するため、既往
の成果である培養液浄化処理装置の耐用期間の把握と導入による経済的利点の検証を行う。
・既往の成果である培養液浄化処理装置を新規光触媒の利用等により施設の余剰面積の問題から適用でき
なかった施設への普及・拡大を図るとともに、害虫侵入防止のための資材にも太陽光を効率的に活用し
て行う実用的な養液栽培システムを確立する。
3 試験研究構成
試 験 研 究 内 容
試験期間
(1)培養液リサイクル技術体系の確立
22~24
ア 光触媒浄化処理装置の耐用期間の把握と導
入による経済的利点の検証
(2) 可視光応答型光触媒等を利用した培養液浄 23~24
化処理装置の高能率・小型化
(3) セルフクリーニング資材の作製
23~25
(4)体系化と普及に向けてのマニュアル作成
ア 光利用機能生産システムの体系化
イ マニュアル作成
24~25
24~25
25
4 最終目標・成果
・ 広く普及する光機能利用養液栽培システムを確立する。
5 既住の関連研究成果(他機関含む)
平成18~22年度試験成績書
- 107 -
担当者
○
深山陽子
辻本 渉
○
深山陽子
辻本 渉
○
辻本 渉
深山陽子
○
深山陽子
辻本 渉
他機関との連携
東京大学先端研
トヨハシ種苗
盛和工業
KAST
要望
平成25年度試験研究計画書
研究開発の方向
及び研究目標
都市農業の持続的な発展を支える基盤の整備
省エネルギー生産技術の開発
試験研究課題名
施設園芸や畜舎管理における斬新な環境制御技術や再生可能
エネルギーの開発
1 施設園芸における環境制御技術の開発
(2)中小規模園芸ハウスを対象とした複合エコ環境制御技
術の確立
予 算 区 分
県 単・国 庫・受 託・その他(
細 々 事 業 名
一般受託研究費
新規・継続
)
事業経費
4,000千円
試 験 研 究 期 間 平成24年度 ~ 平成26年度
担 当 部 ・ 所 生産技術部(野菜作物研究課栽培システム担当)
総括責任者
深山陽子
<研究概要>
1 背景
・原油高騰、資材費の上昇、農産物の価格低迷などが本県施設園芸の農業経営を圧迫している。
・本県園芸施設は中小規模ハウスが多い。
・環境制御による省エネルギー・高収量技術が望まれている。
・地球温暖化対策としての二酸化炭素排出量削減技術の開発が求められている。
2 目的
・イチゴへの局所加温システムの利用による重油消費量削減及び収量の増加・平準化。
・炭酸ガス施用、蓄熱システム等を利用した複合環境制御システムの確立。
・生産者ほ場におけるシステムの実証。
3 試験研究構成
試 験 研 究 内 容
試験期間
担当者
(1)輻射熱による局所加温システム利用技
術の確立
ア 低温性作物における局所加温システム
利用技術の確立
(24~26)
24~26
°深山陽子
辻本 渉
°辻本 渉
深山陽子
(2)複合エコ環境制御システムの構築と評
価
ア 低温性作物での開発システムの確立
25~26
°深山陽子
辻本 渉
25~26
°深山陽子
辻本 渉
藤代岳雄
(3)現地実証試験
他機関との連携
高知大学
高知県
近中四農研
昭和産業
昭和鉄工
要望
※
4 最終目標・成果
・本県に多い中小規模ハウスに導入可能な局所加温技術を核とした複合環境制御システムを開
発する。
・収益性が2割向上するシステムを確立する。
5 既往の関連研究成果(他機関含む)
・温室の省燃料暖房技術の実用化に関する研究(神奈川園芸試験場報告44号21-100,1994)
・省エネルギー高生産を目指したバラ株元加温システムの開発(2009-2011) 等
- 108 -
平成25年度試験研究計画書
研究開発の方向
及び研究目標
都市農業の持続的な発展を支える基盤の整備
省エネルギー生産技術の開発
試験研究課題名
施設園芸や畜舎管理における斬新な環境制御技術や再生可能
エネルギーの開発
1 施設園芸における環境制御技術の開発
(3)再生可能エネルギー等の利用による省エネルギー技術の
開発
予 算 区 分
県 単・国 庫・受 託・その他(
細 々 事 業 名
一般試験研究費(重点課題研究分)
新規・継続
)
事業経費
1,091千円
試 験 研 究 期 間 平成25年度 ~ 平成28年度
担 当 部 ・ 所 生産技術部(野菜作物研究課栽培システム担当)
総括責任者
深山陽子
<研究概要>
1 背景
・原油高騰、資材費の上昇、農産物の価格低迷などが本県施設園芸の農業経営を圧迫している。
・本県に適した再生可能エネルギーの利用が求められている。
・地球温暖化対策としての二酸化炭素排出量削減技術の開発が求められている。
2 目的
・地下水熱エネルギー、太陽光エネルギー等を利用した施設内加温または冷却する技術を確立
する。
・作物の一部を加温または冷却する効率的な施設環境制御システムを開発し、収益性の向上を図る。
・イチゴ等の生産者ほ場において実証試験を行い、効果を確認する。
3 試験研究構成
試 験 研 究 内 容
試験期間
担当者
(1)再生可能エネルギーの利用技術の開発 (25~28)
ア 地下水熱エネルギー、太陽光エネルギー 25~28
等を利用した施設 環境制御技術の確立
°深山陽子
三好 理
辻本 渉
(2)局所環境制御による収益性向上技術の 25~28
開発
°辻本 渉
深山陽子
(3)生産者ほ場における現地実証
°深山陽子
辻本 渉
27~28
他機関との連携
要望
温泉地学研究所
日立造船
※
4 最終目標・成果
・現地導入可能な再生可能エネルギー利用システムを開発する。
5 既往の関連研究成果(他機関含む)
・温室の省燃料暖房技術の実用化に関する研究(神奈川園芸試験場報告44号21-100,1994)
・省エネルギー高生産を目指したバラ株元加温システムの開発(2009-2011) 等
トマトの増収を目指した新たな環境制御技術の開発
- 109 -
平成25年度試験研究計画書
研究開発の方向
及び研究目標
都市農業の持続的な発展を支える基盤の整備
省エネルギー生産技術の開発
試験研究課題名
施設園芸や畜舎管理における斬新な環境制御技術や再生可能
エネルギーの開発
1 施設園芸における環境制御技術の開発
(4) トマト湘南ポモロンの栽培技術の確立
予 算 区 分
県 単・国 庫・受 託・その他(
細 々 事 業 名
一般試験研究費(重点課題研究分)
新規・継続
)
事業経費
300千円
試 験 研 究 期 間 平成25年度 ~ 平成27年度
担 当 部 ・ 所
生産技術部(野菜作物研究課)
総括責任者 北浦健生
<研究概要>
1 背景
・旧農業総合研究所及び農業技術センターでは、生食・調理兼用の新規性に富むトマト品種「湘南
ポモロンレッド」、及び「湘南ポモロンゴールド」を育成し、現地実証試験を実施している。
2 目的
・「湘南ポモロンレッド」及び「湘南ポモロンゴールド」の安定生産に向けた、好適栽培技術を検
討する。
3 試験研究構成
試 験 研 究 内 容
(1) 作型別安定生産技術の開発
試験期間
H25~
担当者
他機関との連携
要望
°保谷明江
北浦健生
・促成・半促成栽培
・無加温パイプハウス栽培
・露地栽培
・抑制栽培
4 最終目標・成果
・「湘南ポモロンレッド」及び「湘南ポモロンゴールド」の2品種について安定生産に向けた、好適栽
培条件が明になる。
5 既往の関連研究成果(他機関含む)
- 110 -
(3)
平成25年度試験研究計画書
研究開発の方向
及 び研 究目 標
都市農業の持続的な発展を支える基盤の整備
省エネルギー生産技術の開発
試験研究課題名
施設園芸や畜舎管理における斬新な環境制御技術や再生可能エネルギ 新規・継続
ー利用技術の開発
1 施設園芸における環境制御技術の開発
(5)花きの省エネルギー・低コスト栽培システムの開発
予 算 区 分
県 単・国 庫・受 託・その他(
細々事業名
一般試験研究費(重点課題研究分)
一般受託試験研究費 ※
試 験研 究期 間
平成23年度 ~ 平成27年度
担 当 部 ・ 所
生産技術部(果樹花き研究課)
)
事業経費 1,091 千円(一部)
450 千円
総括責任者
相原朋之
※ LED を用いた開花調節技術の開発
<研究概要>
1 背景
・バラは神奈川県の花き栽培において主力品目であるが、切り花単価の低迷、生産経費の高騰等 によ
り経営状態は悪化してきている。特に、近年の石油高騰による暖房燃料の上昇は生産者へ の負担が大
きく、今後も燃料の高騰が続けば更なる経営の悪化につながる。そこで、従来から 用いられている温
湯又は温風加温機で温室全体を暖めるのではなく、局所的(株元)に加温を行うことにより植物を活性化
させ、品質及び生産性の向上、暖房経費の削減を目指す。
・原油高騰が施設園芸の農業経営を圧迫している。また、地球温暖化対策としての省エネルギー技術の
開発が求められている。
2 目的
・従来から用いられている温湯又は温風加温機で温室全体を暖めるのではなく、局所的(株元)に加温を
行うことにより植物を活性化させ、品質及び生産性の向上、暖房経費の削減を目指す。
・花き類の夜間変温加温技術を開発して生産性向上と暖房経費削減を図る。
3 試験研究構成
試 験 研 究 内 容
試験期間
担当者
他機関との連携
要望
(1)省エネルギー高生産を目指したバラ株元加温
(完)
技術の開発
ア 省エネルギーで効果的な株元加温技術の 完
確立
(ア)異なる温室内気温における株元加温効果の
検討
(イ)最適な株元温度の検討
イ 生産者ほ場における実証試験および栽培マ 完
ニュアルの作成
(ア)生産者ほ場における実証試験
(イ)実用的な技術として普及させるための導入
マニュアルの作成
(2)効果的なバラ株元加温技術の利用検討
24~27
ア 温水ボイラーから排出される CO2 を
利用した高品質生産技術の検討
イ 天敵を利用したハダニ防除技術の開発
- 111 -
日本大学
近中四農研
ネポン(株)
゜相原朋之
深山陽子
*
ウ 土耕栽培における局所加温技術の利用検討
(3)花きの夜間変温加温による経費削減
技術の開発
ア バラにおける EOD ヒーティングによ
(23~27)
る栽培技術の開発
イ 鉢物・花壇苗における EOD ヒーティングに 23~27
よる栽培技術の開発
(4)LED を用いた開花調節技術の開発
23~27
゜相原朋之
藤平彰弘
゜相原朋之
柳下良美
藤平彰弘
スタンレー㈱
4 最終目標・成果
・室内暖房温度と株元温度の最適な組み合わせを明らかにして、生産量・切り花品質を確保しつつ、
暖房経費の3割削減を達成する。
・変温管理技術の開発により、生産性向上、暖房経費削減を達成する。
・現地導入可能な省エネルギー型システムを開発する。
5 既往の関連研究成果
・「バラの栽培方法」特願 2008-293654
- 112 -
平成25年度試験研究計画書
研究開発の方向
及び研究目標
試験研究課題名
都市農業の持続的な発展を支える基盤の整備
省エネルギー生産技術の開発
施設園芸や畜舎管理における斬新な環境制御技術や再生可能エネルギ
新規・継続
ー利用技術の開発
1 再生可能なエネルギーを活用した畜産経営の確立
(1)資源の回収及び有効活用技術の開発
予 算 区 分
細 事 業 名
試験研究期間
担 当 部 ・ 所
県 単・国 庫・受 託・その他(
一般受託研究費
)
事 業 経 費
300千円
平成21年度 ~ 平成25年度
畜産技術所企画研究課
総括責任者
川村英輔
<研究概要>
1 背景
・循環型社会構築のため、未利用資源の有効活用が求められている。
・有機質資材として安全で質の高い家畜ふん堆肥が求められている。
・本県は「クールネッサンス宣言」をし、地球温暖化防止に向けた様々な取り組みとして、クリーンエ
ネルギーである太陽光発電の普及拡大を行っている。
・省エネルギー及び温室効果ガス排出の少ない家畜ふん尿処理技術の開発及び普及が求められている。
2 目的
・自然エネルギーを活用することで簡易かつ質の高い堆肥を生産し、循環型社会に寄与する。
・自然エネルギーを利用した豚舎汚水からのリン資源回収技術を実証する。
3 試験研究構成
試 験 研 究 内 容
試験期間
(1)自然エネルギーを活用した省資源型家畜ふん (21~25)
尿処理技術の検討
ア 場内における発電量調査
21~24
イ 効率的堆肥化促進手法の検討
22~23
ウ 農家における発電量及び使用電力量調査
23~25
エ 補助電力を活用したピーク電力削減に向けた 25
検討
担当者
○
川村英輔
髙田 陽
他機関との連携
要望
(株)戸上電機製作
※
所
4 最終目標・成果
・自然エネルギーの活用及び使用エネルギーの見直しによる省資源及びCO2削減型畜産経営に 向け
た技術の導入及び啓蒙・普及
・補助電力を用いたピークシフト技術の実証及びその問題点等の抽出を行う。
5 既住の関連研究成果(他機関含む)
・自然エネルギー活用型堆肥化装置 畜産の研究 2003 年 57(2)
・太陽光発電を利用した家畜ふん尿堆肥化技術の開発 愛知県農業総合試験場研究報告(2004 年 36 号)
- 113 -
平成25年度試験研究計画書
研究開発の方向
及び研究目標
試験研究課題名
予 算 区 分
都市農業の持続的な発展を支える基盤の整備
省エネルギー生産技術の開発
施設園芸や畜舎管理における斬新な環境制御技術や再生可能エネルギ
新規・継続
ー利用技術の開発
1 再生可能なエネルギーを活用した畜産経営の確立
(2)熱回収及び有効活用技術の開発
県 単・国 庫・受 託・その他(
細 事 業 名
畜産バイオマスリサイクル推進事業費
試験研究期間
(3)熱回収及び有効活用技術の開発
平成25年度 ~ 平成28年度
担 当 部 ・ 所
畜産技術所企画研究課
)
事 業 経 費
550千円
総括責任者
川村英輔
<研究概要>
1 背景
・循環型社会構築のため、未利用資源の有効活用が求められている。
・有機質資材として安全で質の高い家畜ふん堆肥が求められている。
・本県は「クールネッサンス宣言」をし、地球温暖化防止に向けた様々な取り組みとして、クリーンエネ
ルギーの活用拡大を行っている。
・エネルギー多量消費型畜産経営から省資源及びエネルギー生産型畜産経営への転換が求めら
れて
いる。
2 目的
・堆肥化発酵時に発生する熱を回収し有効利用するシステムを開発する。
・自然エネルギーからの熱回収及び有効利用システムを開発する。
3 試験研究構成
試 験 研 究 内 容
試験期間
(1)畜産経営内の熱回収及び有効活用技術の検討 (25~28)
ア 堆肥化過程での送風方法と熱回収量の基礎的 25~26
検討
イ 家畜ふん尿処理施設からの熱回収手法 の検 25~28
討
27~28
ウ 畜産経営内の熱利用に関する検討
担当者
他機関との連携
川村英輔
髙田 陽
畜産草地研究所
○
要望
※
4 最終目標・成果
・堆肥化発酵熱及び自然エネルギーからの熱回収及び有効活用技術の畜産経営内への導入及び啓蒙・
普及
・縦型強制発酵装置排気からの熱回収の実証及び畜産経営内での温水利用方法の実証
5 既住の関連研究成果
・自然エネルギー活用型堆肥化装置 畜産の研究 2003 年 57(2)
・太陽光発電を利用した家畜ふん尿堆肥化技術の開発 愛知県農業総合試験場研究報告 (2004 年 36
号)
・吸引通気式堆肥化システムの開発(畜産草地研究所)
- 114 -