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地域高規格道路
「熊本天草幹線道路」
天草5橋第二ルートの
早期整備に向けた事業手法のご提案
2010年11月
はじめに
• 国道266号天草五橋ルートは、天草地域と本土を結ぶ唯
一の陸路であり、1日2万台が通過する命綱道路です。
• このうち天草5橋は供用後44年を経過して老朽化が進み、
耐震性の面でも課題を抱えています。近い将来、架け替
えや大規模な補修・補強工事などに伴う交通規制により、
地域経済に大きな打撃を与えることが懸念されます。
• また、一般道路であるため自動車の走行速度は高くなく、
観光シーズンには大きな渋滞が生じるなど、本土までの
時間距離の大きなハンディキャップにより、観光や地域
産業の活性化が遅れ、人口減少が進んでいます。
• これらの問題解決に向けて、並行する地域高規格道路
(熊本天草幹線道路)の整備が進められているものの、
財政難から全線供用まで長期間を要する見込みです。
• 本提案は、天草地域の活性化に寄与することを目的とし
て、PPP/PFI制度を活用し、民間の資金や創意工
夫を通じて第二ルートの早期実現を目指すものです。
目
次
1.天草五橋をとりまく現状・・・・ 1
2.熊本天草幹線道路の整備状況・・ 2
3.事業化が遅れるデメリット・・・ 6
4.早期整備にむけた事業手法・・・10
5.熊本天草幹線道路の整備効果・・19
6.今後の課題・・・・・・・・・・20
1.天草五橋を取り巻く現状
①天草五橋の老朽化(供用後約44年経過)
②災害時における天草地域孤立化への不安
③本土への唯一の陸路(日常、行楽シーズンの渋
滞問題)
④不便な高速交通アクセス(遅れる地域振興)
地域高規格道路「熊本天草幹線道路」の
早期全線整備が望まれています。
2.熊本天草幹線道路の整備状況
①地域高規格道路の計画路線指定(H6.12)
②三角~熊本間(32km)は国、本渡~三角間(38km)
は熊本県が整備を担当
③熊本県担当区間では松島~有明間13kmが供用済
み。残り25kmのうち、三角側(6km)と本渡側(4km)
が整備に着手。
④天草2~5号橋の区間を含む、残り15kmは事業化
の時期未定
全線供用までは相当程度時間が必要
(財政難から今後全体計画が見直される可能性も..)
2.熊本天草幹線道路の整備状況①
 熊本県では県庁と県内各市町村とを90分で連絡す
る「県土90分構想」を交通基盤整備の重点施策化
 天草地域と熊本市との時間短縮と交流促進を図る、
地域高規格道路「熊本天草幹線道路」の整備進行中
2区間が調査区間
の位置付け未定
全線供用まで長期
間を要する見込み
注1)調査区間:ルート選定等の調査を進める区間
2)未指定 :基礎的データの収集等、整備計画の検討を進める区間
3)整備区間:実施設計及び工事実施区間
(資料:熊本県天草振興局)
2.熊本天草幹線道路の整備状況②
【事業進捗状況】
道路名
延長
進捗
料金
事業主体
三角大矢野道路
6km
H10調査区間
(大矢野バイパス3km
H18整備区間)
大矢野~松島
[未指定区間①]
7km
未定
松島道路
3km
H3 事業化
H14供用
松島有明道路
5km
H9 整備区間
H19供用
無料
熊本県
有明道路
5km
H11整備区間
H19供用
無料
熊本県
本渡~有明
[未指定区間②]
8km
未定
未定
未 定
本渡道路
4km
H16調査区間
未定
熊本県(予定)
無料
熊本県
未定
未 定
普通車
熊本県道路公社
200円
2.熊本天草幹線道路の整備状況③
【今後の見通し】
最短でも天草五橋の並行区間の整備は20年後
(全線開通は25年後)
H18
(2006)
H22
(2010)
大矢野バイパス 調査・設計
H27
(2015)
工事
三角大矢野道路
H32
(2020)
H37
(2025)
H47
(2030)
H52
(2035)
2015頃供用
工事
調査・設計
調査・設計
未指定区間①
2025頃供用
工事
2030頃供用
(大矢野~松島)
松島道路
松島有明道路
供用中(料金徴収期間~H44.5)
工事
2007供用
未指定区間②
調査・設計
工事
(有明~本渡)
本渡道路
調査・設計
工事
2020頃供用
2035頃供用
3.事業化が遅れるデメリット
熊本天草幹線道路の大矢野~松島間(2号橋~5号橋区間)の整備は概ね20年後
2.熊本天草幹線道路の整備状況⑤
(整備を先送りする場合)
●時間距離のハンディキャップの放置
⇒ ビジネスチャンスの喪失
●補修補強時に大規模な渋滞発生
⇒ 生活や経済活動に損失大
●ライフサイクルコスト(≒中長期的な
総投資額)が非効率
(整備を前倒しする場合)
●時間距離のハンディキャップ解消
⇒ 企業誘致・観光面での地域間
競争力の回復
●修繕工事時の迂回路確保
⇒ 工事渋滞の回避
●旧橋の維持管理水準の見直し
⇒ 維持管理コストの節約(※)
※必要不可欠な現道の大規模補修や耐震補強コストの削減可能性有り
・迂回路があれば、昼間工事や規制区間の延長など工事費が節約可能
・大型交通量が減尐すれば、舗装等の劣化も鈍化し舗装打替コストも節約
・緊急輸送道路から外れることで耐震補強内容の見直しも可能
・歩道拡幅や小型道路化などによる利便性向上に向けた投資も可能
3.事業化が遅れるデメリット①
活かしきれない地域振興のチャンス・・・・・
2005
2010
2015
2020
2025
2030
2035
2040
九州新幹線(鹿児島ルート)
活かしきれな
い地域振興の
チャンス・・・・・
2011.3 全線供用
(博多~鹿児島中央間)
2004.3 部分供用
(八代~鹿児島間)
熊本~本渡間
(110分)
約25年間のハンディキャップ
2025頃供用(想定)
(三角大矢野道路)
2015頃供用(想定)2020頃供用(想定)
2006 部分供用
(松島道路、松島有明道路) (大矢野バイパス)
(本渡道路)
天草地域
人口
140,902
133,647
126,009
117,958
熊本~本渡間
(60分※)
2030頃供用(想定) 2035頃
(大矢野・松島間) 全線供用
天草地域人口
約4万人減尐
109,817
101,869
※走行速度70km/hで算定
3.事業化が遅れるデメリット②
もし、第二ルートが未整備なまま、大規模補修工事を
実施した際には、深刻な渋滞の発生が懸念される。
交通量
交通容量
渋滞台数
交通量(台/時)
1,200
1,000
800
600
180
1,800
160
1,600
140
1,400
120
最 大 渋 滞 台 数 177台
総 渋 滞 損 失 費 用 1,257(千 円 /日 )
100
80
60
400
200
-
2,000
1,200
片側交互交通規制
時の交通容量
1,000
800
600
40
400
20
200
-
3,500
交通量
交通容量
渋滞台数
3,000
2,500
2,000
1,500
1,000
最 大 渋 滞 台 数 3,123台
総 渋 滞 損 失 費 用 55,525(千 円 /日 )
-
500
-
7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 0 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 0 1 2 3 4 5 6
時間帯
時間帯
【前提条件】
• 2号橋~4号橋(3橋)を対象とした床版、高欄及び地覆等の大規模修繕工事を対象
• 規制延長50mの片側交互交通規制(終日)が1橋あたり8.5ヶ月継続すると想定
• 渋滞はH17センサスによる交通量を用い、平日・休日別に予測
• 時間評価値は、費用便益分析マニュアルによる平成20年値を使用
【渋滞損失額】
(1,257千円/日×5/7日+55,525千円/日×2/7日)×30日/月×8.5ヶ月×3橋
= 16,762千円/日×255日×3橋
= 128億円
渋滞台数
片側交互交通規制時
の交通容量1200台/h
終日片側交互通行規制(L=50m)時の交通渋滞発生状況(休日)
200
交通量(台/時)
1,400
終日片側交互通行規制(L=50m)時の交通渋滞発生状況(平日)
渋滞台数
1,600
3.事業化が遅れるデメリット③
大矢野~松島間(天草5橋部分)の事業前倒し効果
先送りした場合
前倒しした場合
2030年頃
(想定)
2023年頃
(目標)
199億円
199億円
現道側大規模修繕費用
(2号橋・3号橋・4号橋)
28億円
28億円
大規模修繕時渋滞損失
(現道側)
128億円
0億円
355億円
227億円
熊本天草幹線道路
大矢野~松島間供用
新規路線建設費
(大矢野~松島間)
事
業
コ
ス
ト 合
計
差額(機会損失=前倒し効果)
膨大な
渋滞損失!
128億円
4.早期整備にむけた事業手法
対象路線は、永続的に維持・活用が必要な社会資
本であり、公共事業による整備が前提
採算性から有料道路事業単独では成立しない。
全額公費か、有料道路事業との合併施行が前提。
財政難の折、多額の事業費の確保や起債などによ
る有料道路事業の資金調達が困難
早期事業化に向けて
地元の出資や民営化等による資金調達方法の工夫
創意工夫によるコスト低減策・収入増加策の実施
⇒コンセッション方式による調達資金負担の軽減
デザイン・ビルド(設計・施工一括発注)方式
【事業手法(案)】
4.早期整備にむけた事業手法①
既設区間:大矢野~松島間(約3km) 新設区間:大矢野~松島間(約7km)
[松島有料道路]
建 設 陸上部 道路事業(公共)
海上部
管
理
PPP(コンセッション方式)
対象区間
管
理
PPP(DB)
(合併施行DB)
PPP(コンセッション方式)
4.早期整備にむけた事業手法②
【事業の流れ(例)】
既設区間:松島有料道路(約3km)
可能性調査
(H23)
事業者公募選定
(H24)
新設区間:大矢野~松島間(約7km)
概略設計(路線選定)
合意形成
環境アセス
予備設計(線形・幅杭決定)
(H25~)
事業運営
概
ね
1
0
年
程
度
陸上部
海上部
景観・環境検討
用地交渉
可能性調査
詳細設計
概
ね
5
年
程
度
公募・
事業者選定
工事発注
建設(陸上部)
DBによる
建設(海上部)
運営・管理
PFI/PPP事業者
概
ね
5
年
程
度
4.早期整備にむけた事業手法③
【事業スキーム(例)】
既設区間:松島有料道路(約3km)
新設区間:大矢野~松島間(約7km)
新設道路
事業権譲渡
30億円
松島有料道路
事業権譲渡残額 +
10億円
差し引き
10億円残
概ね陸上部の
事業費に相当
返済
(既設区間の
残債20億円)
金融機関
熊本県(道路公社)
対価の支払い
(30億円)
PFI/PPP事業者
出資/
ローン
配当/
返済
地域再生ファンド
/金融機関等
道路利用者
利用
(陸上部)
補助金等
(156億円分)
新設有料道路
事業権の譲渡
(20年間)
事業
運営
利用料金
20年 200円/台
熊本県(道路公社)
対価の支払い
(30億円)
松島有料道路
事業権の譲渡
(20年間)
用地取得
施設整備
(43億円)
道路の
所有権
事業運営
新設有料道路
PFI/PPP事業者
松島有料道路
(既設区間)
出資/
ローン
配当/
返済
地域再生ファンド
/金融機関等
施設整備
(156億円)
利用料金
20年 200円/台
道路利用者
(海上部)
利用
建設(Design Build)
管理運営(Concession)
4.早期整備にむけた事業手法④
【事業工程(例)】
事業区分
事業項目
事業主体
既存有料道路
可能性調査
熊本県
(松島有料道路)
事業者公募・選定
熊本県
管理運営
PFI/PPP事業者
新設区間
概略設計
熊本県
(大矢野~松島)
合意形成
熊本県
環境アセス
熊本県
予備設計
熊本県
計画決定手続き
地元自治体、熊本県、関係省庁
陸上部建設 地元説明・用地交渉 地元自治体、熊本県
詳細設計
熊本県
道路建設
熊本県(従来型公共工事)
海上部建設 可能性調査
管理運営
熊本県
事業者公募・選定
熊本県
詳細設計
PFI/PPP事業者
道路建設
PFI/PPP事業者
管理運営
PFI/PPP事業者
スケジュール(年度)
2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 2018 2019 2020 2021 2022
2023~
4.早期整備にむけた事業手法⑤
【事業工程(前倒し後)】
天草五橋の並行区間の整備は8年前倒し
H18
(2006)
H22
(2010)
大矢野バイパス 調査・設計
H27
(2015)
工事
三角大矢野道路
H32
(2020)
可能性調査等
調査・設計
(大矢野~松島)
松島道路
松島有明道路
H47
(2030)
H52
(2035)
2015頃供用
工事
調査・設計
未指定区間①
H37
(2025)
調査・設計
工事
2025頃供用
工事
2030頃供用
2022頃供用(8年前倒し)
供用中(料金徴収期間~H44.5)
工事
2007供用
未指定区間②
調査・設計
工事
(有明~本渡)
本渡道路
調査・設計
工事
2020頃供用
2035頃供用
4.早期整備にむけた事業手法⑥
【概算事業費】
区間
数量
単位
工事費
① トンネル区間
650
m
17億円
② 一般橋梁区間
50
m
1.5億円
高架区間
150
m
3億円
土工区間
4,100
m
12.5億円
③ 料金所
1 ヶ所
大矢野島陸上部(4,950m)
海上橋梁部(1,900m)
概算工事費
計
計
1億円
35億円
156億円
合計
191億円
用地補償費 合計
8億円
概算事業費
計 第1種第3級
画 設計速度80km/h
道 2車線
路
合計
199億円
4.早期整備にむけた事業手法⑦
【利用台数】
料金200円(普通車)で
松島有料道路とほぼ同数が
新設区間を通行と仮定
(台/日)
6,000
松島有料道路の年平均交通量の推移
4,994
有料ルート(10km 21分)
5,000
4,000
4,322
3,048
3,211
3,330
3,242
3,000
現道ルート(14km 8.6分)
H19.9.8松島有明道路
(隣接無料区間)
供用開始
2,000
1,000
0
H15
H16
H17
年度
H18
H19
H20
松島有料道路の通行実績
年度
H14
H15
H16
H17
H18
H19
H20
年間通行台数
1,112,530
1,171,909
1,215,569
1,183,476
1,577,417
1,822,947
収入
180
213
223
230
222
309
360
支出
備考
73 H14.5.17供用(H44.5.17 無料開放予定)
77
76
83
82
121 H19.9.8松島有明道路(隣接無料区間)供用開始
138
4.早期整備にむけた事業手法⑧
【収益改善のための追加施策例】
コスト縮減
・既に有料道路として供用済みの松島有料道路との一体経営による維持
管理コストの削減(指定管理者制度の活用)
・地元有志の出資者を募るなどで資金調達コスト(金利)を抑制
・デザインビルドと長期包括管理によるライフサイクルコスト削減
収入増加
道路事業だけでなく、土地開発など関連事業を並行し、交通需要(料金収
入)の安定・増収と地域活性化を狙う。
•大型車の料金割引による地場産業・観光の振興
•道の駅やスマートICの設置による新たな民間開発の誘導
•熊本空港や熊本駅との都市間バスの運行
•現道を活用したマラソンやトライアスロンなどのイベント開催
5.熊本天草幹線道路の整備効果
【期待される整備効果】
地域間交流の拡大
(通勤・医療・買物・レジャー)
熊本~天草(本渡)間の 地
域
時間短縮(110分⇒75分) の
代替路線の確保
道路の交通容量の拡大
課
題
解
決
の
特
効
薬
交通渋滞の緩和
(観光シーズン・大規模補修工事時)
観光マーケットの拡大
(大都市・九州新幹線・高速アクセス改善)
物流改善による産業活性化
(養殖魚類の出荷拡大・事業所立地促進)
災害時の代替路線の確保
現橋の維持補修費の削減
(ライフサイクルコスト)
8~10年程度の前倒しが可能
6.今後の課題
今後の検討課題
(既存有料道路の民間への事業権譲渡)
① 民間事業者募集条件としての最低入札価格の設定
② 民間への事業権譲渡に当たっての有料道路区間前後を含
めた管理区間設定
(新設区間の事業権譲渡)
③ ルート決定、用地買収、環境影響評価等を通した住民合意
形成
④ 天草5橋の耐震補強、大規模修繕のスケジュールと新設区
間整備スケジュールの設定
⑤ 天草5橋を含む既設ルートと第二ルートの交通機能的棲み
分け(速度規制、車種規制等)
⑥ 料金徴収(コンセッション)の期間設定
⑦ 民間事業者の付帯サービス事業(サービスエリア等)の許認
可範囲
可能性調査等(H23~)による
実現性の検証と事業スキームの検討
参考資料
参考-1 熊本天草幹線道路周辺の交通状況
参考-2 震災時において天草地域が孤立化
する可能性
参考-1 熊本天草幹線道路周辺の交通状況
国道266号の交通量は、
平日1.7万台/日、休日で2.1万台/日
県施工区間に3箇所の渋滞ポイント
国道266号自動車交通量の推移
(大矢野町登立双原)
30,000
平日
25,400
24時間交通量(台/日)
25,000
20,000
19,180
休日
22,319
22,181 21,881
20,928
20,879
17,023
15,000
10,000
5,000
H6
H9
H11
H17
(資料:熊本県新渋滞対策プログラム)
(資料:道路交通センサス)
松島有料道路では、有明
松島道路(無料)の供用で
交通量が1.5倍に増加
熊本県道路公社(松島有料道路)の事業収支状況
年度
H14
H15
H16
H17
H18
H19
H20
年間通行台数
1,112,530
1,171,909
1,215,569
1,183,476
1,577,417
1,822,947
収入
180
213
223
230
222
309
360
(単位:百万円)
備考
73 H14.5.17供用(H44.5.17 無料開放予定)
77
76
83
82
121 H19.9.8松島有明道路(隣接無料区間)供用開始
138
資料)熊本県財政の概要(熊本県総務部財政課)
支出
観光シーズンには大規模な渋滞が発生
ゴールデンウィーク:県警が3~5日の渋滞予測を発表 /熊本
県警は、大型連休中の3~5日の県内主要道路などの交通渋滞予測を発表した。渋滞が予想さ
れる地域は次の通り(日付はピーク日)。
【天草方面】
国道57号天草方面=3、4の両日、天草五橋入口(宇城市)付近を先頭に5キロ
国道266号熊本市方面=4、5の両日、上天草市大矢野町付近を先頭に10キロ
(毎日新聞 2006年5月3日)
道の駅近辺で
渋滞発生!
ほぼ全線
で渋滞が
発生!!
2006.05.03
12時の渋滞状況
2006.05.04
16時の渋滞状況
天草地域全域が高速道路等のインターチェンジ30分圏外。
熊本空港や熊本駅(新幹線駅)等の高速交通アクセスも不便
他地域に比べて事業所誘致や業務活動、観光集客面で不利
天草地域ではIC30分圏外に30万人が居住。
熊本天草幹線道路の整備で地域格差の是正が必要
現状
IC30分圏外地域の分布状況
整備後
左図は、熊本県道路行政の業績計画書(H17.2:熊本県)より
右図は、道路時刻表によるEJEC推計値
参考-2 震災時において天草地域が孤立化する可能性
天草2号橋~5号橋の大規模震災による被災確率
• 耐震補強未実施の天草2号橋~5号橋の付
近で今後30年間に震度Ⅴ(弱)以上の地震が
発生する確率は約20~30%(≒25%)。
• 震度Ⅴ(弱)の地震で個々の橋が通れなくな
(100%-10%)
る確率は約10%
×
(100%-10%)
• 耐震補強の終わっていない3つの橋(2~4号
×
橋)の全てが通れる確率は73%
(100%-10%)
⇒
約7%の確率で天草地域は長期間孤立化
25%×(100%-73%)=6.8%
《参考》天草周辺の地震災害発生状況(1996年以降)
発生年月日
平成9年3月26日
平成9年5月13日
平成12年6月8日
(資料:気象庁HP)
震央地名
M
(地震名)
鹿児島県
6.6
薩摩地方
鹿児島県
6.4
薩摩地方
熊本県
5.0
熊本地方
人的被害
物的被害
最大
震度
負37
住家全壊4半壊34
5強
負74
住家全壊4半壊31
6弱
負1
住家一部破損5等
5弱
死1
住家全壊133棟
負1,087 住家半壊244棟等
6弱
平成17年3月20日
7.0 福岡県西方沖
平成17年3月22日
5.4 福岡県西方沖
負1
なし
平成17年4月20日
5.8 福岡県西方沖
負58
住家一部破損279棟
建物火災1件
平成17年5月2日
5.0 福岡県西方沖
負1
なし
4
平成17年6月3日
4.8
熊本県
天草芦北地方
負2
なし
5弱
4
5強
今後30年間の震度Ⅴ(弱)以上の地震発生確率
昭和55年以前の道路橋示方書(設計基準)
により造られた橋梁の地震被害の発生確率
20~30%
震度Ⅴ(弱)
SI=11~20cm/s
0.1
資料:独立行政法人防災科学研究所HP
J-SHS(地震ハザードステーション)
上記Aの定義・分類
「倒壊。損傷変形が著しく大きい。鉄筋の破断等の損傷
または変形が大きい。」
資料:国土交通省 国土技術総合政策研究所資料160号
道路施設に対する地震の防災投資効果に関する研究
• 天草2号橋~5号橋の付近で今後30年間に震度
Ⅴ(弱)以上の地震が発生する確率は約20~30%
• 震度Ⅴ(弱)の地震で橋が壊れる確率は約10%