社会福祉士 社会福祉援助技術の問題 (280 問) - やまだ塾

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社会福祉士 社会福祉援助技術の問題 (280 問)
= 2010 年度 やまだ塾直前対策 =
2011 年 1 月 4 日改
2011 年 1 月 1 日
番 号
問 題
1
福祉サービスの質の評価に関して,ドナベディアンが提唱したヘルスケアにおけるサービ
スの質の評価は,構造,プロセス,アウトカムの 3 つの側面からなる。
2
福祉サービスの質の評価に関して,ヒヤリ・ハットの事例を収集し,分析した結果を活用
することは,介護事故を未然に防ぐための取組として有効である。
3
福祉サービスの質の評価に関して,2004 年に厚生労働省が示した「福祉サービス第三者
評価基準ガイドライン」は,福祉サービス事業者でも利用者でもない第三者性を有する機
関による客観的評価に重点を置いている。
4
福祉サービスの質の評価に関して,サービスの品質に関する国際標準規格である IS0
9001 の認証取得については,福祉サービスは対象外とされている。
5
ソーシャルワークの専門職化に関して,バワーズは,1897 年の全米慈善・矯正会議にお
いて,「応用博愛事業学校の必要性」と題する発表を行い,知識の系統的な伝達が必要
であると主張した。
6
ソーシャルワークの専門職化に関して,1898 年,ニューヨーク慈善組織協会は,博愛事業
に関する 6 週間に及ぶ講習会を初めて開催した。
7
ソーシャルワークの専門職化に関して,フレックスナーは,1915 年の全米慈善・矯正会議
において,「社会事業(ソーシャルワーク)は専門職か」と題した講演を行い,「ソーシャルワ
ークはすでに専門職である」と結論づけた。
8
ソーシャルワークの専門職化に関して,グリーンウッドは,1957 年に「専門職の属性」を発
表し,独自に 5 つの属性を掲げた後で「ソーシャルワークはすでに専門職である」と結論づ
けた。
9
ジャーメインとギッターマンが提唱した社会福祉援助活動の環境に働き掛ける役割におい
て,「仲介者」の役割とは,クライエントと社会システムをより現実的・合理的な方法で結び
つけることであり,そのためには調停,説明,交渉などのスキルを用いるとした。
10
ジャーメインとギッターマンが提唱した社会福祉援助活動の環境に働き掛ける役割におい
て,「仲介者」の役割をもって要求が充足されない場合,組織に働き掛けて責任を果たせ
るようにするのが「代弁者」の役割であり,そのためには圧力や強制,第三者の介入など
対立的なスキルを用いるとした。
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11
ジャーメインとギッターマンが提唱した社会福祉援助活動の環境に働き掛ける役割におい
て,「組織者」の役割とは,クライエントと資源システムの関係性を新たに構築することで
あり,そのためには社会調査や環境評価,資源動員などのスキルを用いるとした。
12
ジャーメインはエコロジカル・モデルの実践のために,「利用者のエンパワメントの援助」を
強調した。
13
パールマンは,『ケアの本質ー生きることの意味』において,「他の人びとをケアすることを
通して,他の人びとの役に立つことによって,その人自身の生の真の意味を生きている」
とし,それは支配したり,説明したり,評価したりしているからではなく,ケアし,ケアされて
いるからと述べている。
14
バートレットは,実践において適切に活用することの重要性を指摘した価値,知識,技法
を社会福祉援助活動の本質的要素とした。
15
ブトゥリムは,『ソーシャルワークとは何か』において,人間の本質に内在する普遍的価値
から引き出した「人間尊重」「人間の社会性」「人間の変化の可能性」を,社会福祉援助活
動の価値前提とした。
16
ホリスは,社会福祉援助技術の根本的原理を「個人の価値」「人格に固有なる尊厳」「個
人の福祉に対する社会の責任」「共通善に貢献すべき個人の責任」という民主主義的な
価値観から導き出した。
17
バークレイ委員会報告では,ソーシャルワーカーにとって特に重要な価値の一つとして,
「クライエントの秘密保持の権利及び法律の許す範囲での自己決定権を尊重すること」が
述べられている。
18
ソーシャルワーカーの役割には,利用者の問題解決に向けての目標が達成可能となるよ
うに,利用者の社会的自立を側面的に支援する役割がある。問題解決の主体はあくまで
利用者であり,利用者自身が,何が問題化を自覚して,その問題解決に向けて考え,行
動できるように援助し,利用者の福祉サービスやワーカーを活用する能力(ワーカビリテ
ィ)を評価し,側面的な立場で援助することが重要である。
19
ソーシャルワーカーの役割には,利用者が問題解決に必要な社会資源や福祉サービス
についての情報を活用できるように提供し,利用者の選択と自己決定を支援する役割が
ある。また,社会資源に関する情報収集も必要である。
20
ソーシャルワーカーの役割には,利用者の問題解決のため,個別的なニーズに適合する
社会資源のネットワークを形成し,利用者中心,利用者主体が原則となり問題解決に取り
組む役割がある。
21
ソーシャルワーカーの役割には,利用者の問題解決に当たって,自らのニーズや権利を
自分だけの力で主張できない利用者の権利を擁護し,代弁(アドボカシー)する役割があ
る。
22
ケアマネジメントにおいて大切な概念の一つは,利用者の自立支援であり,サービス利用
に当たっては利用者の動機づけと自己決定が重視される。
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23
ケアマネジメントは,社会保険診療報酬請求事務を支障なく行うための方法で,関連機関
調整のための技術が重視される。
24
ケアマネジメントの特徴は,複数のニーズをもち,自力で解決できない人を対象とするこ
と,ケアマネジャーという窓口から必要な社会資源を獲得できることなどにある。
25
ケアマネジメントに関して,障害者自立支援法におけるケアマネジメントは,具体的には,
地域生活支援事業における「相談支援事業」として実施されている。
26
ケースワークの原則に関して,知的障害者や認知症高齢者などの場合においても,自己
決定が困難であるからといって,本人の意向より家族や保護者の意向を尊重するという
考え方は誤りである。
27
ケースワークの原則に関して,援助関係の中で生じてきた利用者の秘密は,同じ職場や
他機関の専門家とも共有されることがある。しかし,専門家としてそれぞれ守秘義務があ
るからといって,情報の共有に際しては利用者の同意を得る必要はないという考え方は
誤りである。
28
ケースワークの原則に関して,援助者の受容とは,利用者が違法な行為をとったり,逸脱
した態度を示した場合,それぞれ許容し,同情することである。
29
ケースワークの原則に関して,援助者は利用者にどのような問題があり,どの程度の問
題解決能力があるかなど,利用者の限界を前もって判断すべきではない。しかし利用者
の反応,態度,行動様式,あるいは判断基準などを評価することは必要である。医学モデ
ルの批判から生まれた生活モデルでは,利用者の力や潜在能力を重視し,援助過程で
引き出され,発揮される利用者の力により問題解決を図ることが重要な課題である。
30
人間の福利(ウェルビーイング)と社会の変革を進め,人びとのエンパワメントと解放を促し
ていくことが,2000 年の「ソーシャルワークの定義」(国際ソーシャルワーカー連盟)で唱え
られている。
31
ストレングスアプローチでは,クライエント固有の強さ,クライエントの有する資源や問題解
決能力に焦点を当てるアセスメントや介入を行う。
32
ソーシャル・インクルージョンを目指すことが,2005 年の日本社会福祉士会の倫理綱領
で,社会に対する倫理責任のーつとして唱えられている。
33
構成主義アプローチは,個人と社会を客観的実在ととらえ,援助介入の焦点を個人と社
会の両方に当てる。
34
集団援助技術の基本用語において,「社会的目標モデル」は,社会問題の解決を目的と
したグループワークで,社会的意識,社会的責任を主要な概念とする。
35
集団援助技術の基本用語において,シュワルツが提起した「波長合わせ」とは,第1回目
のグループ会合以前の開始期の段階にワーカー自身が自身が行う準備である。
36
集団援助技術の基本用語において,リースマンが提唱した「ヘルパー-セラピー原則」と
は,「援助する人が最も援助を受ける」という意味であり,セルフヘルプ・グループの持つ
重要な側面である。
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37
集団援助技術の基本用語において,コノプカが整理した原則の一つである「グループの
個別化」とは,多種多様のグループをそれぞれ独自のグループとしてとられることである。
38
コノプカは,『ソーシャル・グループ・ワーク-援助の過程-』を著し,グループワーク実践
の基本的な 14 の原則を示した。
39
コノプカは,実践における基本的なグループワークの原則の一つである「グループワーカ
ーの自己活用の原則」について,グループワーカー自身が援助の媒体になること,そし
て,困難な時の決定者になることを意味し,「この原則は,グループ・ワーカーに対して,
グループをワーカー自身の個人的な満足のために利用しないことを要求する」としてい
る。
40
トレッカーは,ケースワーク過程の中心を「ワーカー・クライエント関係を意識的にまた統
御しつつ利用すること」とし,「最大の賜は変化と成長を遂げる能力があることの自覚を促
すことにある」とした。
41
コノプカは,「傾聴」を「日常の生活で我々が人に耳をかすのとは違ったもの」であり,「自分
のことだけでなく,他人のことを真剣に考えるための意識的な自律心を必要とする技術
(art)である」とした。また,「傾聴しなければ,目的をもち,目標を目指した解決にとって,最
も大切な手がかりを逃すかもしれない」と傾聴の重要性を『ソーシャル・グループワーク-
援助の過程-』で述べている。
42
ホリスは,「受容」を「ワーカーがクライエントに対して積極的で理解のある態度を示し続け
ること」であり「行為についての意見の表明ではなくて,行為の実行者に対する代わらぬ
善意(continued good will)を示すこと」とした。
43
ホリスは,心理社会的アプローチを提唱し,ケースワーク処遇の分類として,持続的支
持,直接的支持,喚起法,環境的処置法など 6 つの方法を提唱し,受容については,「持
続的支持のなかの心理的支持の部分で,「個人と多様性と,価値問題は個人の選択の
問題である」と『ケースワークー心理社会療法-』で述べている。
44
ソーシャルワークの展開過程に関して,インテークでは,ワーカーとクライエントの両者の
間で相互によりよい関係を築くため,信頼関係(rapport)の形成を図ることが重要である。
45
ソーシャルワークの展開過程に関して,アセスメントでは,クライエントの社会生活の全体
性を見て,多様な環境と人との相互作用のうち,どれが問題に関連しているかを検討でき
る広い視野が必要である。
46
ソーシャルワークの展開過程に関して,プランニングでは,利用者自身が問題を認識し,
自身の力で解決見向けた意欲を持つためには,ワーカー中心の展開が必要な時期はあ
るが,利用者の参加は必要である。
47
ソーシャルワークの展開過程に関して,インターベンション(介入)には,人々や社会シス
テム及び両者の関連性へのかかわりのみならず,社会資源の開発に関与することまで含
んでいる。
48
ソーシャルワークの展開過程に関して,ターミネーション(終結)では,将来新たな問題が
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生じたときに,再び,援助関係を結ぶことが可能であることや,受入れ準備があることなど
を伝える。
49
ソーシャルワークにおいて援助関係は最も重要な要素であり,信頼関係の形成が,初期
の段階での一つの目標となる。信頼関係の基本は,傾聴と受容であり,信頼関係を築くに
は,コミュニケーション(言語的・非言語的)が必要である。
50
援助の終結の判断は,ソーシャルワーカーが利用者とともに認定された課題の達成度を
評価して行う。
51
ソーシャルワーカーは,個人と環境の相互関係に着目し,個人の対処能力を高めるととも
に生活環境の改善や社会的抑圧からの解放,不平等の改善をもめざす。
52
ケースワークは,従来の「医学モデル」からジャーメインらの提唱した「生活モデル」と変化
し,利用者を環境と切り離した個人としてではなく,家族・地域の集団の一員としてとらえ,
環境との相互関係で利用者を見ることが重要で,ワーカーは利用者のエンパワメントを高
め,生活改善や社会改良などのソーシャルアクションをめざす。
53
傾聴とは,利用者の主体を強化すると同時に,利用者の今の悩み,感情,思いを自由に
語れるように積極的に聴く面接技法・姿勢である。
54
児童養護施設における援助方法において,援助の特質は,集団のダイナミクスを活かし
たグループワークにあり,ケースワークはあまり重視されない。
55
児童養護施設における援助方法において,入所児童の自立を援助するだけでなく,児童
の生活を全体的にとらえ,家庭の状況に応じて,その家庭環境の調整も行う。児童の自
立支援には,どのような自立生活を選択していけるか,温かく,細やかに見守り,支持し
ていくことが援助者に求められている。
56
児童養護施設における援助方法において,児童相談所,学校などとの連携に基づく評
価,計画,実践,再評価という援助の手法が重要である。
57
児童養護施設における援助方法において,個々の児童が集団の力により成長していける
ように集団を育てるとともに,個々の児童の自主性や自己決定が尊重されなければなら
ない。
58
インテークに関して,インテーク面接は,個別援助の最初の過程であり,原則として利用
者の名前,家族構成,住所など基本的な情報が所定の用紙に記入される。この段階から
専門的援助が開始されたことになる。
59
インテークに関して,インテーク段階では,利用者の直面している問題や悩みを明らかに
することが目的である。援助者は利用者の立場や心情を同情的に受け止め,傾聴する。
60
インテークに関して,インテークワーカーは,利用者の主訴とかかわらせて自分の所属す
る機関の機能について説明し,そのサービスの活用についての利用者の意向を確認す
る。
61
インテークに関して,利用者の抱えている問題への対応が当該機関では困難な場合,そ
の説明をわかりやすく行い,適切な機関を紹介する。この場合において,利用者の理解を
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求め,利用者に押し付けるのではなく,正しい選択ができるように説明することが望まれ
る。
62
インテークに関して,インテーク段階は利用者による当該機関のサービス利用の意思確
認までであり,利用者のワーカビりティおよび基本情報の整理・分析が必要となるのはそ
の後の面接時である。
63
グループワ一クの理論体系に関して,個人およびグループが社会組織体との間で相互に
利益を得るような交流活動の展開を促進することをねらいにしたのが,「社会目標モデ
ル」である。
64
グループワ一クの理論体系に関して,グループにおけるワーカーの機能をワーカーの姿
勢から検討しようとするのが,「ヒューマニズム的モデル」である。グループワークに限ら
ず,ヒューマニズム的なモデルやアプローチにおいては,「いま,ここで」のワーカーと利用
者との交流が重視される
65
グループワ一クの理論体系に関して,グループに参加する個人の治療または矯正をグル
ープワークの目的達成と考えているのが,「治療的モデル」である。 援助の対象を社会
的な規範からの逸脱におき,その逸脱している利用者をグループのダイナミクスにより矯
正し,治療することを目的とする。
66
グループワ一クの理論体系に関して,メンバーのもっている資源を社会的な活動におい
て活用し,その活動を通してグループメンバーの社会的機能の強化を図るのは,「相互作
用モデル」である。
67
グループワ一クの理論体系に関して,アメリカでは,1960 年代から 1970 年代にかけて,
社会福祉援助技術の方法論統合化の影響から,集団援助技術の種々の理論的モデル
が登場した。
68
個別援助技術の原理・原則に関して,個別援助技術の「基本原理」は,「人間の尊重・人
間としての尊厳」の重視である。これは,人間のもっている個別的属性による価値づけを
行うものである。
69
個別援助技術の原理・原則に関して,「基本原理」を支える思想の一つである「平等主義・
機会均等の思想」は,ノーマライゼーションの思想と深くかかわっている。
70
個別援助技術の原理・原則に関して,「基本原理」を支える思想の一つである「平等主義・
機会均等の思想」は,平等主義・機会均等の思想は,憲法第 13 条(個人の尊重),第 14
条(国民の平等性),第 25 条(生存権および国民生活の社会的進歩向上に努める国の義
務)などにうたわれている。
71
個別援助技術の原理・原則に関して,専門的援助関係を結ぶ上で重要なことは,援助者
が利用者の「主体性」,すなわち自立性,社会性,自主性,選択意思などを尊重すること
である。これは,バイステックの「自己決定の原則」に通じるものである。
72
心理・社会的アプローチ(診断主義的方法)では,利用者は援助を必要とするクライエント
の立場をとり,クライエントの主体性より援助者側の利用者の問題に関する診断が重視さ
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れているが,今日の統合的な方法では,利用者自らの問題への主体的な取り組みが,援
助関係を結ぶ際のきわめて重要な要因とされている。
73
個別援助技術の原理・原則に関して,「個別化」とは,援助者が,利用者の人格の尊重,
状況の特殊性,動機や能力を重視し,それらを普遍化して一般的に事柄を処理する原則
である。
74
観察技法に関して,体型の観察・評価に当たっては,クライエントの心理的アンバランス
やストレスの存在,食行動の異常などにも留意することが必要である。
75
観察技法に関して,家族関係を観察する上での留意点は,クライエントの家族に対する言
葉遣い,態度,礼儀,表情,他者との距離や座る位置に注目することである。
76
観察技法に関して,ソーシャルワーカーは,自ら相手とかかわる関与者でありながら,同
時に相手とのかかわり合いを観察する観察者としての立場ももっているということに留意
すべきである。
77
観察技法に関して,クライエントの問題状況の観察では,予断を排除するため,ソーシャ
ルワーカーの自己覚知は必要である。
78
ケアマネジメントは,類似のサービスの二重利用を排するが,サービスの効率性や費用
対効果は重視しない。
79
ケアマネジメントは,利用者支援のため,地域の福祉政策形成への参加や権利擁護運動
への関与を重視する。
80
ケアマネジメントは,利用者のニーズ充足のために,サービスプログラムや類似の機能を
果たすインフォーマル資源を探し出し,調整する。
81
障害者ケアマネジメントは,2006 年の障害者自立支援法の施行に伴い,地域生活支援事
業の相談支援事業として導入された。そこでは,「相談支援専門員」が配置されている。
82
社会福祉士による援助において,拒否的な利用者には,社会福祉士が直接に出向いて
かかわること(アウトリーチ)よりも,面接室での構造的面接によるかかわりの方が,利用
者に不必要な緊張を強いることもなく,介入効果が上がると考えられる。
83
社会福祉士による援助において,援助契約に際しては,スティグマに留意しつつ,「説明
と同意(アカウンタビリティ)」に配慮し,「説明責任(インフォームド・コンセント)」を遂行す
る。契約に際しては,適切な合意のためにも十分な説明を行い,利用者の自己決定に基
づく援助は,利用者の自信を回復させる契機となり,エンパワメント機能の向上につなが
る。
84
社会福祉士による援助において,サービスの適正さを担保するための苦情解決に関する
情報を提供しなければならない。
85
社会福祉士による援助において,インテーク面接では,利用者が情緒的に混乱している
場合,カタルシスを心掛けることも一つの方法である。
86
ソーシャルワークにおいて,感情の浄化(カタルシス)とは,面接場面などで援助者が自由
に感情を表出することをさして使われる。
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87
インテークでは,ワーカーと利用者の両者の間で相互によりよい関係を築くため,信頼関
係(ラポール)の形成を図ることが重要である。
88
ソーシャルワークの記録においては,「出来事そのもの」の記述と,「出来事に対するワー
カーの解釈や分析」の記述に区別してまとめるとよいとされる。
89
エコマップは,「生態地図」あるいは「社会関係地図」などと呼ばれ,ジャーメインによって
考案された。
90
面接は,面接室等の比較的統制された場だけではなく,サービス利用者の自宅や施設の
日常生活場面での面接も意識的に重要視するべきである。
91
グループワークに関して,ワーカーは一人ひとりのメンバーが最大限にグループ活動に参
加し,メンバー相互のコミュニケーションを促進するように援助する。
92
グループワークに関して,ワーカーのリーダーシップは固定的な属性や行動によってとら
えられるものでなく,状況的要因により変化する。
93
グループワークに関して,グループワークの目的の一つは「社会化」であって,メンバーが
自分の所属している社会の役割期待にこたえられる存在になることである。精神障害者
のための SST グループなどは社会化グループに分類される。
94
グループワークに関して,ワーカーの機能の中には,必要な社会資源をメンバーやグル
ープが活用できるように援助することが含まれる。
95
グループワークに関して,メンバーやグループが問題解決の主体となり,グループでの活
動を手がかりに,生活を形成していくことを支援することは,ソーシャルワークの価値や目
標と一致する。
96
専門的援助関係の基礎としての自己覚知に関して,実践では,援助者自身の価値基準
などが働いて,「ありのままの他者」を理解する妨げになることがある。援助者は自分の
傾向などを熟知し,そのとらわれから自由になることが必要である。
97
専門的援助関係の基礎としての自己覚知に関して,援助者の感情転移は防止するべき
であるが,利用者の逆転移は信頼関係(ラポート)を形成する上で有用である。
98
専門的援助関係の基礎としての自己覚知に関して,体験学習の最も代表的な技法される
感受性訓練(ST)は,1946 年,米国マサチューセッツ工科大学のグループダイナミックス
研究所などが,レヴィン等の指導で,集団相互関係の成人教育担当者を,対象として行っ
たワークショップの中から,生まれたものといわれている。
99
専門的援助関係の基礎としての自己覚知を促進する方法の一つに交流分析がある。そ
の基礎理論には,自我状態の構造を明らかにする構造分析や,二者間のコミュニケーシ
ョンの仕方を探る交流パターン分析が含まれる。
100
交流分析は,アメリカのバーンが開発した精神分析理論をベースとした精神療法でTA
(Transactional Analysis)と呼ばれ,4 つの分析(構造分析,対話分析,ゲーム分析,脚本
分析)と 3 つの理論(ストローク,人生態度,時間の構造化)によって7つのジャンルで構成
されている(そのうちの 1 つで自我状態のジャンルに「エゴグラム」がある)。
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101
1935 年の全米社会事業会議において,ニューステッターが集団援助技術を最初に定義し
た。その特徴は,過程ではなく結果を重視したことにある。
102
ソーシャルワークの機能として,「社会福祉制度の目的,サービス内容,援助方法を的確
に理解し,人々が自らの問題に立ち向かえるような援助を展開すること」がある。
103
ソーシャルワークの機能として,「人々が自らの意志を明確にして問題解決の能力を高め
るように動機づけること」がある。
104
ソーシャルワークの機能として,「人々が自らを生活問題解決の主体であることを自覚し,
ニーズに応じた社会資源を活用できるように,援助を展開すること」がある。
105
ソーシャルワークの機能として,「人々の安定した生活の実現に向けて彼らの無意識の領
域にある葛藤を分析し,治療すること」がある。
106
実践評価の手法であるシングル・システム・デザイン(単一事例実験計画法)に関して,シ
ングル・システム・デザインによってソーシャルワーク実践の効果測定を行う際には,統計
的検定などを用いた分析以外に,データをグラフ化し,介入前後での従属変数の水準を
視覚的に判断する方法が用いられる。この分析では,介入前後でのデータの水準変化だ
けに注目するのではなく,傾向や変動性に注意することも重要である。
107
社会福祉調査に関して,配票調査は,対象者を 1 か所に集め,質問紙を配付してその場
で記入してもらい回収する方法である。
108
社会福祉調査に関して,他計式とは面接員が質問し,面接員が回答を調査票に記入する
方法である。
109
社会福祉調査に関して,ダブル・バーレルとは 1 つの質問文中に 2 つの論点を含むものを
いう。
110
社会福祉調査に関して,無作為抽出法において,母集団をさらにいくつかのグループに
分け,それぞれから無作為に抽出するのを「単純無作為抽出法」という。
111
ソロモンによれば,ストレングスとは,「人間は困難でショッキングな人生経験を軽視した
り,人生の苦悩を無視したりせず,むしろこのような試練を教訓にし,耐えていく能力であ
る復元力を基本にしている」という。
112
ベームによれば,社会機能とは,「各個人には種々の社会集団に属するために遂行する
ことを要求されている役割がいろいろあるが,その役割を果たしていくために不可欠だと
考えられる諸活動であり,それを高めることがソーシャルワークの目標であること」を指す
という。
113
サレエベイによれば,エンパワメントとは,「スティグマ化されている集団の構成メンバーで
あることに基づいて加えられた,否定的な評価によって引き起こされたパワーの欠如状態
を減らすこと」と定義した。
114
ベームは,ソーシャルワークは,「人と環境との間の相互作用を構成する社会関係に焦点
をあてた諸活動ー個別的にまた集団的にーによって,個人の社会生活機能を高めようと
する」とした。
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115
ソロモンによれば,ワーカビリティとは,「問題を解決してくれる人々と手段とに自己を関係
させ得る,その人の動機づけと能力とを合わせたもの」であるという。
116
1930 年代から 1950 年代にかけての北米ケースワークは,フロイトの流れをくむ正統派の
精神分析を基礎にした診断学派と,ランクのパーソナリティ論を背景とする機能学派が,
それぞれの体系化を進めた。
117
1960 年代に出版された『ケースワーク-心理社会療法-』の著者ホリスは,診断学派の
立場に属しているといわれる。また,折衷主義ともいわれたこともあるパールマンは,診断
に当たっての評価要因として,クライエント自身の自我の力や問題解決への動機と能力
に加えて,その人の環境や状況を挙げている。
118
診断主義と機能主義の論争の歴史的な意義は,「医学モデル」から「生活モデル」への視
点の転換の端緒となったことである。
119
1935 年にニューステッターが個別援助技術について,最初の定義をした。
120
シュワルツのグループワークの展開過程では,第 1 が準備期で 波長合わせが強調さ
れ,第 2 は開始期で 契約の段階,第 3 が作業期で 媒介という主要な課題にワーカーは
取り組み,第 4 が移行・終結期となっている。
121
シュワルツのグループワークの展開過程に関して,準備期は,「援助目標の樹立」「診断」
がいわれるが,「人は状況に応じて行動するので,パーソナリティの診断のみではほとん
ど役立たない」「むしろクライエントが関心をもつであろうこと(ワーカーへの印象,抱えて
いるさまざまな問題)に対して知識を用いてあらかじめ予想していくことができなければ援
助は成り立たない」と考え,波長合わせを準備期の課題としている。
122
シュワルツのグループワークの展開過程に関して,開始期は,シュワルツは,記録を検討
する中で,「ワーカーは何者で何をなすべきか」「グループは何のためにあるのか」「期間
は本当のところ何を期待してグループをつくったのか」といった疑問をメンバーたちが何度
も出しており,これらの疑問が解消されない限り,グループワークが展開していかないこと
に気づき,作業を進めるための条件の明確化こそ,初期段階で図らなければならないと
結論づけた。契約がキーワードとなる。
123
シュワルツのグループワークの展開過程に関して,作業期は,「共通基盤の明確化」「作
業における障害の発見」など,この時期にワーカーが取り組むべき 5 つの課題をあげてい
る。媒介という仕事のために留意すべき諸点で,そのためのスキルをワーカーは高めて
おかなければならないことが強調されている。
124
社会福祉計画の手法に関して,デルファイ法とは,リラックスした状態で行われるグルー
プ・ディスカッションであり,互いの意見を批判することなく,計画立案のために質より量を
重視した提案を重ねていくことで,創造的なアイデアを生み出す議論の手法である。
125
社会福祉計画の手法に関して,ニーズ推計とは,ニーズを一定の基準でカテゴリーに分
類し,それぞれの出現率の推計に基づいて,サービスの種類や必要量を算出し,サービ
ス資源の整備目標を設定する際に用いる手法である。
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126
社会福祉計画の手法に関して,KJ 法とは,専門的見解を持つ人々がそれぞれ独自に意
見を出し合い,相互参照を行って,再び意見を出し合うという作業を数回行うことにより,
一定の合意を得ようとする方法で,アンケート収斂法とも呼ばれている。
127
社会福祉計画の手法に関して,費用・効果分析とは,計画されたサービスを実施するた
めに必要となる費用と,それによって達成された効果を相互に関連させて,効率性という
視点から分析し,評価する方法である。
128
社会福祉専門職の活動は,社会に存在する障壁,不平等および不公平に働き掛けて取
り組む。
129
社会福祉専門職の活動は,福祉サービスの利用者が心身ともに健やかに育成され,そ
の有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるように支援する。
130
社会福祉専門職の活動は,福祉サービスを必要とする地域住民が地域社会を構成する
一員として社会,経済,文化その他あらゆる分野の活動に参加する機会が与えられるよ
うに支援する。
131
社会福祉専門職の活動は,人間の行動と社会システムに関する理論を利用するととも
に,人々がその環境と相互に影響し合う無意識の領域にも介入する。
132
1956 年に全米ソーシャルワーカー協会から発表された「ソーシャルワーク実践の作業定
義」によれば,ソーシャルワーク実践はすべての専門職の実践と同じように,価値,目的,
承認,知識,方法という諸要素から構成されている。
133
1956 年に全米ソーシャルワーカー協会から発表された「ソーシャルワーク実践の作業定
義」によれば,ソーシャルワーカーの実践に必要な「知識」とは,個人の全体に対すること
及び人とその環境全体に関することであり,「方法】」とは,手順の序列的,系統的な様式
のことである。また,「知識」を効果的に,進んで用いて実践に移していける能力である
「技能」 についても,この定義では説明されている。
134
ピンカスは,1970 年に『社会福祉福祉実践の共通基盤』を著し,そのなかで社会福祉援
助技術の共通する構成要素として,「価値」「知識」「調整活動」の 3 つをあげている。
135
福祉施設における苦情解決に関して,福祉施設における苦情解決に関して,利用者から
の訴えは日ごろからよく聞くように心掛けていても,利用者が正式に意見を表明できる仕
組みが必要である。
136
福祉施設における苦情解決に関して,苦情解決体制として,苦情受付担当者は,苦情の
申出をしやすい環境を整えるため,職員の中から任命される。
137
福祉施設における苦情解決に関して,苦情解決体制として,苦情解決を円滑・円満に図
ることができ,世間からの信頼性を有することを要件とする第三者委員を置くことができ
る。
138
福祉施設における苦情解決に関して,「社会福祉事業の経営者による福祉サービスに関
する苦情解決の仕組みの指針について」によれば,「苦情受付担当者は,利用者等から
の苦情を随時受け付ける。 なお,第三者委員も直接苦情を受け付けることができる」と規
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定されている。
139
福祉施設における苦情解決に関して,社会福祉事業の経営者は,社会福祉法の定めに
より,苦情の適切な解決に努めることとされている。
140
アメリカにおける慈善組織協会での友愛訪問員活動等の経験を通じて,リッチモンドらに
よってケースワークが形成された。
141
コミュニティケア運動とは,1930 年代にイギリスで始まり,アメリカに受け継がれた精神保
健の領域での施設収容から地域におけるケアへと「精神保健サービス」の転換が行われ
たことをさす。
142
グループワークは,18 世紀後半の社会改良運動の一環として生まれたYMCAなどの青
少年団体活動やセツルメント運動が始まりで,1923 年に大学院でコノプカの講義が始ま
り,体系化されてきた。
143
ケースワークの体系化は,精神分析学や心理学等の諸科学を理論的背景として発展して
きたが,1960 年代には社会福祉問題の解決に有効ではないと批判された。1968 年にパ
ールマンが論文「ケースワークは死んだ」を発表した。
144
コミュニティ・オーガニゼーショに関して,カナダの社会福祉研究者であるロスによる組織
化説(プロセス・ゴール説)は,地域社会が持っている自発性や自助力を喚起し,地域の
問題解決に向けて地域住民を組織化するものであった。
145
コミュニティ・オーガニゼーションの源流は,ケースワークと同様慈善組織協会にあり,イ
ギリスに始まりアメリカに受け継がれ発展し,住民参加の必要性を強調した「グリフィス報
告」によって体系化が始まった。また,コミュニティワーク論を確立したのは,イギリスにお
ける 1968 年の「シーボーム報告」である。
146
ソーシャルワークに関して,「生活モデルのケースワーク」では,人と環境との生態系に着
目して援助が行われる。
147
ソーシャルワークに関して,「課題中心ケースワーク」では,利用者が独自の視点から目
標となる課題を設定し援助が行われる。
148
ソーシャルワークに関して,「アグレッシブ・ケースワーク」では,危機的状況にありながら
も,自ら進んで援助を求めようとしないクライエントを対象とする。
149
ソーシャルワークに関して,「行動主義ケースワーク」では,クライエントの行動変容を目
指して援助が行われる。
150
ソーシャルワーカーの援助に関して,自分の権利や利益を侵害されても声を上げることの
できない人々の権利の実現を求めていくことに努める。
151
ソーシャルワーカーの援助に関して,自立生活を追及していく過程において,QOL の支援
を行うだけでなく,ADL の維持・向上を視野に入れた支援を行う。
152
ソーシャルワーカーの援助に関して,援助活動において,ソーシャルワーカー自身の価値
観や倫理観に基づいて,その人々の行動や態度を判断し指導していくことが求められる。
153
ソーシャルワーカーの援助に関して,他人の権利を侵害しない程度において,その人々
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の自己決定を優先させることが求められる。
154
「社団法人日本社会福祉士会の倫理綱領」におけ倫理基準とは,る,専門職としての身
分と業務において守るべき基本倫理を示すもので,①利用者に対する倫理責任,②実践
現場における倫理責任,③社会に対する倫理責任,④専門職としての倫理責任,が示さ
れている。
155
アメリカにおいて,セツルメント運動での友愛訪問員活動の経験を通じて,リッチモンドら
によって,ケースワーク理論の基礎が形成されたのは 1907 年の『社会診断』,1922 年の
『ソーシャル・ケースワークとは何か』によってである。
156
アメリカにおいて,ソーシャルワーク界が,精神理論とのかかわりで,診断学派と機能学
派とに分裂するほどの激しい論争を展開したのは,主に 1930 年代から 1940 年代である。
157
アメリカにおいて,診断学派は,1920 年代から発展し,1940 年代にハミルトンによって体
系化された。機能学派は,ランクの意志心理学の影響のもとに,タフト,ロビンソンにより
提唱された。診断学派と機能学派との対立は,1947 年全国ソーシャルワーク会議で発表
された論文が端緒となる。
158
アメリカにおいて,病院や軍隊などにおいて,将兵や家族を対象とするレクリエーション活
動を通じて,精神保健や心理分野の専門家と共同することによって治療グループワーク
が台頭することになったのは,1940 年代から 1950 年代である。
159
アメリカにおいて,システム理論や生態学理論の導入など,生活モデルをもとにケースワ
ーク,グループワーク,コミュニティワークの技術を統合する援助方法が盛んに用いられ
るようになったのは,1970 年代以降である。
160
アメリカにおいて,伝統的 3 方法の援助技術は,バートレットの『社会福祉実践の共通基
盤』で統合化が図られ,ジェネリック・ソーシャルワークの理論的基礎となった。また,ケー
スワークにシステム理論(1960~1970 年代)や生態学(1970~1980 年代)が導入され,
1980 年にはジャーメインとギッターマンにより「生活モデル」が体系化され,1990 年代以降
に実践現場で活用され始め,現在では「エンパワメント・アプローチ」が注目されている。
161
ケアマネジメントは,サービス提供の効率性・効果性を重要視する。
162
ケアマネジメントは,提供可能なサービスをプランニングするので,サービス提供者側の
立場に立った考え方を持つ。
163
ケアマネジメントは,日本では,在宅福祉サービスの整備とともに,注目されてきた援助の
方法である。
164
ケアマネジメントは,高齢者福祉の分野のみならず,障害者や児童の分野でも活用され
ている手法である。
165
相談援助活動において,複数の生活上の課題を抱えている利用者の場合,個々の問題
を評価し,相互の関連を考え,生活の全体像に着目して,問題解決を図ることが重要であ
る。
166
相談援助活動において,主訴は必ずしも利用者本人のニーズを正確に反映しているとは
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限らないので,常に主訴の背後にあるニーズの把握に心がけることが重要である。もちろ
ん主訴も尊重して受け止める必要がある。
167
相談援助活動において,初回相談では,まず相談に来た人の話を聴き,その後に相談援
助機関の機能や限界などについて詳しく説明し,機関がニーズに応えられるか,機関を
選択するかをともに検討し,,利用者との信頼関係の樹立に努めるべきである。
168
相談援助活動において,相談援助における「非審判的態度の原則」とは,利用者の気持
ち・感情をありのままを受け容れることであり,その人のもっている価値観そのものを受け
入れたり,その行動を是認することではない。
169
社会資源に関して,社会資源は,フォーマルなものとインフォーマルなものに区分できる。
170
社会資源に関して,社会資源は,その性質によって,物的資源,人的資源,文化的な資
源,社会関係的な資源などに分類することができる。
171
社会資源に関して,ソーシャルワーク実践には,社会資源の再活性化や新たな資源の創
出に向けた活動が含まれ,ソーシャルワーカーには,利用者の自立生活支援において,
社会資源の不足を明らかにし,新たな社会資源を開発する提案を積極的に行うことが求
められる。
172
社会資源に関して,社会資源にはインフォーマル・セクターやフォーマル・セクターなどの
外的資源と利用者自身が持つセルフケア能力・問題解決能力などの内的資源に区分す
ることができる。
173
日本社会福祉士会の倫理綱領(2005 年採択)に関して,前文において,利用者と市民へ
の責任から倫理綱領を遵守することを誓約し,社会と国が是認することをもって,専門職
団体を組織すると定めている。
174
日本社会福祉士会の倫理綱領(2005 年採択)に関して,価値と原則では,「誠実」を明記
し,社会福祉士は倫理綱領に対して常に誠実であると定めている。
175
日本社会福祉士会の倫理綱領(2005 年採択)に関して,実践現場における倫理責任の一
つとして,社会福祉士は,常に業務を点検し評価を行い,業務改善を推進すると定めてい
る。
176
日本社会福祉士会の倫理綱領(2005 年採択)に関して,社会に対する倫理責任の一つと
して,人々をあらゆる差別,貧困,抑圧,排除,暴力,環境破壊などから守り,包含的な社
会を目指すよう努めると定めている。
177
社会福祉援助技術のアプローチに関して,スモーリーは,「ストレングスモデル」を発展さ
せ,ソーシャルワーク実践の 5 原則を提唱した。
178
社会福祉援助技術のアプローチに関して,サレエベイは,重い精神障害をもつ人々の地
域生活を支援するための「機能派アプローチ」を提唱した。
179
社会福祉援助技術のアプローチに関して,パールマンは,ソーシャル・ケースワークの実
践モデルである診断主義と機能主義を折衷的に発展させた「心理社会的アプローチ」によ
って両者の論争を収束させた。
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15/21
180
社会福祉援助技術のアプローチに関して,リードは,効果測定に基づく実証主義的な手
法で「ナラティブアプローチ」を開発した。
181
社会福祉援助技術のアプローチに関して,「ハートマン」(ハルトマンとも表記される)は,
エコロジカル・ソーシャルワークの視点から,1978 年に家族関係におけるダイヤグラム・ア
セスメントとして「エコマップ」を考案した。
182
ソーシャルワークの援助過程におけるアセスメント機能に関して,アセスメントの目的は,
利用者の生活問題に関して情報を収集し,その分析に基づいて目標設定等のためのイ
プランニングの方向づけを行うことである。
183
ソーシャルワークの援助過程におけるアセスメント機能に関して,アセスメントの過程で
は,利用者のみならず環境についても情報収集する必要がある。
184
ソーシャルワークの援助過程におけるアセスメント機能に関して,アセスメントで用いられ
るエコマップやジェノグラムは,利用者の置かれている状況を視覚化し,文章による説明
を補う機能を持っている。
185
ソーシャルワークの援助過程におけるアセスメント機能に関して,アセスメントの目的は,
利用者に関して的確に収集した生育暦,生活環境などの情報から,利用者を取り巻く状
況の多面的な分析と総合的・客観的評価である。
186
個別援助の理論に関して,課題中心アプローチは,クライエントとともに課題を明確にし,
計画的かつ短期に援助する方法である。提唱者は,リード,エプスタインである。
187
個別援助の理論に関して,心理社会的アプローチは,行動理論をケースワークに応用し
たもので,特定の問題行動の変容を目標に援助する方法である。提唱者は,バンデュー
ラである。
188
個別援助の理論に関して,問題解決アプローチは,人の自我機能としての問題解決能力
を重視し,役割機能上の問題に対処できるように援助する方法である。提唱者は,パー
ルマンである。
189
個別援助の理論に関して,診断派アプローチは,無意識下にあるものを意識化させ,治
療的に援助する方法である。提唱者は,フロイトである。
190
ロスマンの「コミュニティ・オーガニゼーションの 3 つのモデル」に関して,ソーシャル・アク
ションモデルでは,目標の決定や活動において,住民参加を重視する伝統的な方法で,
地域社会の協働的な問題解決能力が強調された。
191
ロスマンの「コミュニティ・オーガニゼーションの 3 つのモデル」に関して,社会計画モデル
では,専門技術的な過程を重視し,合理的に統制された変革や社会資源の配分に高い
関心が置かれた。
192
ロスマンの「コミュニティ・オーガニゼーションの 3 つのモデル」に関して,ソーシャル・アク
ションモデルは,不利な立場にある住民の発言権を増大させ,待遇の改善や社会資源の
開発を通して,権力構造そのものの変革を目指した。
193
ロスマンは「コミュニティ・オーガニゼーションの実践アプローチを 3 つのモデルに類型化し
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16/21
た。このモデルは,1950 年の全米ソーシャル・ワーク会議において発表されたもので,
1972 年には,全米社会事業教育協議会におけるカリキュラム研究の成果として,標準教
科書『コミュニティ・オーガニゼーションと社会計画』が発行されている。
194
福祉サービスを評価するための方法の一つである単一事例実験計画法に関して,援助を
行う前のクライエントの状況を事前評価するために,べ一スラインでクライエントの状況を
観察・測定する。
195
福祉サービスを評価するための方法の一つである古典的実験計画法(プリテスト-ポスト
テスト統制群法)に関して,クライエントを実験群と統制群に分ける際,無作為割当(分配)
を行う。
196
福祉サービスを評価するための方法の一つである古典的実験計画法(プリテスト-ポスト
テスト統制群法)に関して,実験群と統制群との比較・評価を行うために,援助実施前後
にクライエントの状況を観察・測定する。
197
福祉サービスを評価するための方法の一つである古典的実験計画法(プリテスト-ポスト
テスト統制群法)に関して,援助を受けないグループを実験群という。
198
コンサルテーションとは,対人援助の専門職が課題解決のために,特定の領域の専門職
から情報・知識・技術を習得する過程を指す。
199
コンサルテーションには,上下関係の構造はなく,教育や管理の機能も伴わないという任
意で対等な関係である。
200
コンサルテーションでは,必要に応じてソーシャルワーカー同士で専門的な意見を求め合
うこともある。
201
スーパービジョンの主な機能とは,①教育的機能,②管理・評価的機能,③指示的機能,
である。
202
北米におけるソーシャルワークの統合化に関して,統合化とは,ケースワーク,グループ
ワーク,コミュニティワークの共通基盤を明確にして,一体化してとらえようとする動向であ
る。
203
北米におけるソーシャルワークの統合化に関して,統合化への先駆けとなったのは,ミル
フォード会議の報告書(1929 年)において,「ジェネリックとスペシフィック」という概念が示
されたことである。
204
北米におけるソーシャルワークの統合化に関して,統合化の背景には,複雑化,深刻化
するクライエントの生活問題に,ソーシャルワーカーが効果的に対処していたという実態
があった。
205
北米におけるソーシャルワークの統合化に関して,統合化において,大きな影響を与えた
理論の一つに,システム理論がある。
206
北米におけるソーシャルワークの統合化に関して,統合化は,ソーシャルワークの体系化
を遅らせ,ソーシャルワーカーのアイデンティティを混乱させるもととなった。
207
コノプカによるグループワークの原則に関して,「参加の原則」とは,メンバーが各自の能
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17/21
力に応じて問題解決の過程に参加するように促し,その能力を高めることができるように
援助することである。
208
コノプカによるグループワークの原則に関して,「個別化の原則」には,メンバー個人の相
違点を認識するための個別化と,当該グループを他のグループとは違う固有の特徴をも
つグループとして認識するグループの個別化とがある。
209
コノプカによるグループワークの原則に関して,「葛藤解決の原則」とは,グループワーカ
ーの援助によって,グループの相互作用のなかで生じる葛藤やメンバー個人の内面的葛
藤の解決を促すことである。
210
コノプカによるグループワークの原則に関して,「制限の原則」とは,受け入れの無条件的
許容ではなく,メンバー及びグループのニードと団体・機関の機能に照らした建設的な制
限を加えることである。
211
バイステックのケースワークの原則に関して,クライエントは,自分に関する内密の情報を
できる限り秘密のままで守りたいというニーズを持っているところから,「個別化の原則」
が導き出された。
212
バイステックのケースワークの原則に関して,クライエントは,自分の人生に関する選択と
決定を自ら行いたいというニーズを持っているところから,「自己決定の原則」が導き出さ
れた。
213
バイステックのケースワークの原則に関して,クライエントは,個人として迎えられ,対応し
てほしいというニーズを持っているところから,「非審判的態度の原則」が導き出された。
214
バイステックのケースワークの原則に関して,クライエントは,一人の価値ある人間として
受け止められたいというニーズを持っているところから,「非審判的態度の原則」が導き出
された。
215
バイステックのケースワークの原則に関して,クライエントは,自分の感情表現に対して共
感的な理解と適切な反応を得たいというニーズを持っているところから,「統制された情緒
的関与の原則」が導き出された。
216
地域福祉計画の策定に当たって活用される方法に関して,KJ 法は,データをカードに記
述し,カードをグループごとにまとめて,図解し,まとめる創造性開発(創造的問題解決)
の技法である。
217
地域福祉計画の策定に当たって活用される方法に関して,ブレインストーミング法は,自
由な発想の討議を行う方法である。
218
地域福祉計画の策定に当たって活用される方法に関して,パート法は,実施段階で準備
作業単位ごとにネットワーク図を描く方法である。
219
地域福祉計画の策定に当たって活用される方法に関して,デルファイ法法は,アンケート
調査で,専門家等の意見を集約・収斂していく方法である。
220
ケースワークの理論に関して,タフトは,診断主義と機能主義を折衷し,問題解決アプロ
ーチを示した。
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221
ケースワークの理論に関して,ジャーメインは,「状況の中の人」という視点から,心理社
会的アプローチを確立した。
222
ケースワークの理論に関して,ハミルトンやトールは,精神分析の考え方を基礎に,診断
主義として知られる理論を提示した。
223
ケースワークの理論に関して,タフトやロビンソンは,フロイトの業績を基盤に,機能主義
として知られる理論を提示した。
224
ケースワークの理論に関して,リードとエプスタインは,エンパワメントアプローチ理論を提
示した。
225
個人情報保護及び秘密保持の基本的な原則に関して,社会福祉士は,利用者が自らの
プライバシー権を自覚するように働きかけなければならない。
226
個人情報保護及び秘密保持の基本的な原則に関して,社会福祉及び介護福祉士法第
46 条において,「社会福祉士又は介護福祉士は,正当な理由がなく,その業務に関して
知り得た人の秘密を漏らしてはならない。社会福祉士又は介護福祉士でなくなつた後に
おいても,同様とする。」と規定されている。
227
個人情報保護及び秘密保持の基本的な原則に関して,社会福祉士は,問題解決を支援
する目的であっても,利用者が了解しない場合は,個人情報を使用してはならない。
228
個人情報保護及び秘密保持の基本的な原則に関して,社会福祉士は,利用者の支援の
目的のためにのみ,個人情報を使用しなければならない。
229
個人情報保護及び秘密保持の基本的な原則に関して,社会福祉士は,利用者の情報を
電子媒体等により取り扱う場合,厳重な管理体制と最新のセキュリティに配慮しなければ
ならない。
230
ソロモンのエンパワメントアプローチによる実践に関して,クライエントが活用できる知識
や技術をワーカーが保持していることを,クライエント自身が認識できるように支援する。
231
ソロモンのエンパワメントアプローチによる実践に関して,ワーカーとの援助関係は治療
的関係であることを,クライエントが認識できるように支援する。
232
ソロモンのエンパワメントアプローチによる実践に関して,クライエントが問題解決の主導
者であることを,クライエントが認識できるように支援する。
233
ソロモンのエンパワメントアプローチによる実践に関して,ワーカーはクライエントにとって
の保護者であることを,クライエントが認識できるように支援する。
234
ソロモンのエンパワメントアプローチによる実践に関して,社会制度による否定的影響に
よって抑圧されている現状は変えていくことができる」ということを,クライエントが認識でき
るように支援する。
235
グループワークの展開過程に関して,開始期とは,実際にメンバーが顔を合わせ,グルー
プとして活動を始める段階のことである。
236
グループワークの展開過程に関して,準備期とは,メンバーと予備的な接触を行い,そこ
で計画を立案する段階のことである。
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237
グループワークの展開過程に関して,作業期とは,メンバーがワーカーの指示に従って目
標達成に向けて課題に取り組んでいく段階のことである。
238
グループワークの展開過程に関して,治療期とは,メンバーが個々の課題に取り組み,目
標を達成していく段階のことである。
239
グループワークの展開過程に関して,終結期とは,メンバーと目標達成の程度や活動の
評価を行い,全体的なまとめをする段階のことである。
240
介護保険制度の居宅介護支援事業者が行うサービス担当者会議の目的は,要介護者等
や家族の全体を共通理解することである。
241
介護保険制度の居宅介護支援事業者が行うサービス担当者会議の目的は,ケース(支
援)目標といわれる「本人や家族の介護に対する意向」や援助者側の「総合的な援助の
方針」について共通理解することである。
242
介護保険制度の居宅介護支援事業者が行うサービス担当者会議の目的は,要介護者等
の生活課題を共有化することである。
243
介護保険制度の居宅介護支援事業者が行うサービス担当者会議の目的は,居宅サービ
ス計画の内容を相互に深めることである。
244
介護保険制度の居宅介護支援事業者が行うサービス担当者会議の目的は,作成された
居宅サービス計画でのサービス提供者の相互の役割分担を理解することである。
245
ソーシャルワークの機能に関して,ワーカーがクライエントの訴えを聴き,それを関係者に
伝えてクライエントの権利を擁護する機能を「調停機能」という。
246
ソーシャルワークの機能に関して,ワーカーがクライエントのニーズに対応するサービス
やサポートを調整する機能を「教育機能」という。
247
ソーシャルワークの機能に関して,ワーカーがクライエントのニーズと社会資源を結び付
ける機能を「仲介機能」という。
248
ソーシャルワークの機能に関して,ワーカーがクライエントとその家族との対立に介入し,
その対立を解決する機能を「調停機能」という。
249
ソーシャルワークの機能に関して,ワーカーがクライエントに必要な情報を提供し,クライ
エントの対処能力を高める機能を「保護機能」という。
250
相談面接に関して,面接室における面接では,ワーカーが行う情報収集に役立つ範囲で
時間や空間を設定することが求められる。
251
相談面接に関して,訪問による面接では,訪問先の利用者の生活の場から問題理解の
手掛かりを得ることができる。
252
相談面接に関して,電話による面接では,相手の匿名性を利用して積極的に助言するこ
とが求められる。
253
相談面接に関して,生活場面面接では,利用者の問題となった生活場面を再現すること
から始める。
254
相談面接に関して,インテーク面接では,利用者が抱えている解決すべき問題を明確に
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20/21
して,援助者や所属する機関の役割を利用者に説明し,利用者が援助を受けるか否かの
意思を確認する。
255
ソーシャルワーカーの業務に関して,就労支援にかかわるソーシャルワーカーは,就労継
続支援が中心業務となる。
256
ソーシャルワーカーの業務に関して,更生保護にかかわるソーシャルワーカーは,刑務所
からの出所者等を支援し福祉サービスにつなげることが期待されている。
257
ソーシャルワーカーの業務に関して,ソーシャルワーカーが権利擁護にかかわる場合に
は,権利侵害を受けている人の成年後見人として選任されなければならない。
258
ソーシャルワーカーの業務に関して,医療にかかわるソーシャルワーカーは,医師の指示
による診療補助が中心業務となる。
259
ソーシャルワーカーの業務に関して,学校にかかわるスクールソーシャルワーカーは,学
級運営へのアドバイスによって学級崩壊を防ぐことが中心業務となる。
260
ピンカスとミナハンによるソーシャルワーク実践にかかわる理論に関して,社会福祉サー
ビスを利用し,援助活動を通して問題解決に取り組もうとする個人または家族から構成さ
れている小集団を,クライエント・システムという。
261
ピンカスとミナハンによるソーシャルワーク実践にかかわる理論に関して,ソーシャルワー
カーが所属する公私の機関もしくは組織体を,アクション・システムという。
262
ピンカスとミナハンによるソーシャルワーク実践にかかわる理論に関して,ソーシャルワー
カーが働き掛け,変化を引き起こす対象を,ターゲット・システムという。
263
ピンカスとミナハンによるソーシャルワーク実践にかかわる理論に関して,ソーシャルワー
カーとともに変革努力の目標を達成するために対応していく人材,資源,援助活動など
を,チェンジ・エージェント・システムという。
264
ピンカスとミナハンは,1973 年に「ソーシャルワーク実践における 4 つの基本システム」を
著し,社会福祉援助技術の統合化理論を展開した。
265
ソーシャルワーク過程における終結に関して,終結の時期は,援助の必要性とその充足
度を評価してソーシャルワーカーが決定する。
266
ソーシャルワーク過程における終結に関して,終結の際には,問題解決に至るまでのクラ
イエントの努力を肯定的に評価し,それをソーシャルワーカーと共有する。
267
ソーシャルワーク過程における終結に関して,終結の際には,残された問題の確認とその
解決方法についての検討を行う。
268
ソーシャルワーク過程における終結に関して,援助の終結は,クライエントがその社会福
祉機関・施設を今後利用しないことを意味する。
269
ソーシャルワーク過程における終結に関して,終結の焦点は,クライエントの主観的側面
ではなく,問題解決の程度を客観的に評価することに向けられる。
270
シングル・システム・デザイン(単一事例実験計画法)に関して,対象が 1 人(1 ケース)で,
利用者の問題(目標)に対して,介入の効果を測定する方法であり,介入期とは,一つま
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たは数個の目標の達成のために,基礎線期の後にワーカーが介入手段を導入する時限
をさす。
271
シングル・システム・デザイン(単一事例実験計画法)に関して,情報収集が難しい場合に
はベースライン(基礎線)の設定がなくても実施できる。
272
シングル・システム・デザイン(単一事例実験計画法)に関して,クライエントを実験群と統
制群に分ける際,,無作為割当が重要となる。
273
シングル・システム・デザイン(単一事例実験計画法)に関して,「A-B デザイン」とは,A が
介入前の基礎線期,B が介入期を示している。
274
シングル・システム・デザイン(単一事例実験計画法)に関して,単一のクライエントの行動
に変化があったかどうかを明らかにし,介入方法の検証に役立つ。
275
「地域の組織化」に関して,「福祉組織化」には,入所施設をなくして当事者の地域生活を
住民が福祉的に支えていくという考え方が含まれる。
276
「地域の組織化」に関して,「地域組織化」には,サービス提供機関の組織化と,福祉課題
を抱えた当事者を中心とする住民の組織化が含まれる。
277
「地域の組織化」に関して,「福祉組織化」の重要な方法であるインターグループワークに
関して,ニューステッターは,「個々の集団の成員の間に,特定の目標を目指して相互に
満足すべき関係があり,信任され,代表された成員と集団の間に密接な関係があること」
と定義した。
278
「地域の組織化」に関して,「地域組織化」においては,地域課題に関心のある特定の住
民を対象として組織化を図るという考え方が基軸となる。
279
「地域の組織化」に関して,地域課題の深刻化と地域における人間関係の希薄化によっ
て,同時並行で「福祉組織化」と「地域組織化」に取り組むことは効果的ではなくなってき
ている。
280
「地域の組織化」に関して,1955 年に地域社会の問題解決に向け,参加と協働・団結を提
唱したロスは,地域組織化説で,地域社会が団結し,協力して実行する態度を育成する
過程が「コミュニティ・オーガニゼーション」とした。
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