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文書管理№: C-ES1207M02
* 2013 年 7 月 16 日改訂(第 2 版)
承認番号:22400BZX00469000
2013 年 1 月 7 日作成(第 1 版)
機械器具 07 内臓機能代用器
高度管理医療機器
胆管用ステント
17672000
COOK Zilver 胆管用ステント
再使用禁止
【警告】
使用方法
 一旦留置したステントは抜去しないこと。[留置後に抜去しようとす
ると、周囲の粘膜に損傷を与えるおそれがある。本ステントは永久
留置型である。]
 本品は、留置済みの金属製ステント壁を貫通して展開することを意
図していない。[デリバリーシステムの抜去が困難または抜去自体
ができなくなる可能性がある。]
 留置前に十分な診断評価を行い、狭窄の長さを測定して適切なス
テント長を決定すること。
 本品の血管系における使用の安全性及び有効性は確立されてい
ない。
 本品のステントは、展開後の再配置を意図していない。ステントを
誤って展開した場合又は展開直後に位置ずれが生じた場合は、そ
のステントを残したまま 2 つ目のステントを留置すること。
 展開したステント又は部分的に展開したステントを再装填しないこ
と。
② デリバリーシステム
原材料:ナイロン、ポリエーテルエーテルケトン、ナイロン 12、ポリテトラ
フルオロエチレン、シアノアクリレート系瞬間接着剤、紫外線硬化型接
着剤
2. 製品寸法
表 1. ステント及びデリバリーシステムの公称サイズ
ステント
外径(mm)
長さ(mm)
6
【禁忌・禁止】
 再使用禁止
 再滅菌禁止[品質が劣化するおそれがある]
 適用対象(患者)における禁忌・禁止
禁忌には以下が含まれるが、これらに限定されるものではない。
 ERCP(内視鏡的逆行性胆管膵管造影)またはステント留置が禁
忌の患者
 ガイドワイヤー又はステントを挿入できない閉塞を有する患者
 良性疾患が原因の胆管狭窄
 内視鏡的又は経皮的胆管造影を実施できない胆管閉塞
 胆管穿孔を併発している患者
 内視鏡的又は経皮的処置が禁忌の患者
 血液凝固障害のある患者
 胆管結石を併発している患者
 狭窄の長さが 8 cm を超える患者
 表示された使用目的以外での使用
 併用医療機器における禁止
 硬質のダイレーターは挿入方向への力によりステントを破損させ
るおそれがあるため、使用しないこと。
8
40、60、80
10
デリバリーシステム
外径(mm)
2.0
(6 Fr)
長さ(cm)
200
3. 原理
本品は自己拡張型ステント及びそのデリバリーシステムからなる。デリ
バリーシステムを用いて経内視鏡的に挿入されたステントは自己拡張
により胆管を拡張、支持し、開存性を維持する。
【使用目的、効能又は効果】
本品は、経内視鏡的に挿入して悪性腫瘍による胆管の狭窄部位を拡
張し、胆管の開存性を維持するステントである。
【品目仕様等】
デリバリーシステム引張強度:4.9N
【操作方法又は使用方法等】
1. 使用方法
<使用器具>
 適切なサイズのステントが装着されたデリバリーシステム
 0.035 inch(0.89 mm)径ガイドワイヤー(推奨サイズ)[構成品外別品
目]
【形状・構造及び原理等】
1. 形状・構造
本品には以下の構成品が含まれる。
① ステント
<使用前の準備>
① 使用前に包装の開封や損傷または部品に異常がないか確認をす
る。[損傷や異常が認められる場合は使用しないこと。]
② ガイドワイヤーをフロッピーチップ部分から内視鏡内へ挿入し、狭
窄部に到達したことが X 線透視下で視認できるまで前進させる。
[最善の結果を得るため、ガイドワイヤーは濡らした状態を保つこ
と。]
③ デリバリーシステム内の内腔とステントを滅菌水でフラッシュする。
ステントは両端に各々4 個の X 線不透過性ゴールドマーカーがあり、
デリバリーシステム内に収納されている。
原材料:ナイチノール、24 金
<使用方法>
① デリバリーシステムを内視鏡の鉗子チャンネルに挿入したガイドワ
イヤーに沿って進める。
② 起上装置を下げ、内視鏡下で見えるようになるまでデリバリーシス
テムを少しずつ進める。
③ X 線透視下で、デリバリーシステムを十二指腸乳頭から総胆管に
通し、狭窄部位まで進める。ステントの両端にある X 線不透過性ゴ
ールドマーカーで確認をしながら、ステントが狭窄部位を完全に覆
うよう配置する。[ステントの留置が乳頭にかかる場合は、展開後、
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⑤
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があるため。]
 ストラットが破損したステントの MRI 環境の発熱性については不明で
ある。
乳頭から十二指腸内に出るステント長が約 0.5 cm となるように留
置すること。]
ステントを展開する前に、セーフティロックを外す。[ステントを展開
する時までセーフティロックを外さないこと。]
X 線透視下でステントの位置を確認しながら、ハブをしっかりとつか
み、ハンドルをゆっくりと引いてステントを展開する。[プッシャーリン
グによりステントの近位側(手元操作部側)への移動を防ぐ。]
ステントが完全に展開されたことが X 線透視下で確認されるまで、
ハンドルを引き続ける。[手元操作部側に引かれるデリバリーシステ
ムの X 線不透過性マーカーが、全てのステント X 線不透過性マー
カーを超えるとステントが完全に展開した状態となる。]
ガイドワイヤーを残し、慎重にデリバリーシステムを内視鏡から抜去
する。必要に応じ、ステントの公称径より小さい径の胆管拡張用バ
ルーンを使用してステントを完全に拡張する。
2. 不具合・有害事象
本品の使用に伴い、以下のような有害事象が発生する場合があるが、
これらに限定されるものではない。
 ERCP に伴う合併症
 膵炎
 胆管炎
 誤嚥
 穿孔
 出血
 感染症
 敗血症
 造影剤又は薬物に対するアレルギー反応
 低血圧
 呼吸機能の低下又は呼吸停止
 心不整脈又は心停止
 胆管用ステントの留置に伴うその他の合併症
 胆道又は十二指腸の損傷
 膵管の閉塞
 ステントの移動
 ステント内、ステント開口部での腫瘍増殖
 過形成性組織の過剰内殖
手技終了後、施設の医療廃棄物に関するガイドラインに従って廃棄す
る。
2. 使用方法に関連する使用上の注意
 本品を使用する際は、包装ラベルに示された最小適合内視鏡鉗子
口径を参照すること。
 本ステントは必ず X 線透視下で留置すること。
 ガイドワイヤー又はデリバリーシステムが閉塞部を通過できない場合
は、ステントを留置しないこと。
 ステントの展開を始めたら、デリバリーシステムを胆管内へ進めない
こと。
 展開中は、カテーテルイントロデューサ(デリバリーシステムの外筒)
をステント上に戻すことはできない。
【貯蔵・保管方法及び使用期間等】
1. 貯蔵・保管方法
高温、多湿、直射日光を避け保管すること。
【使用上の注意】
2. 有効期間
1. 重要な基本的注意
被包に記載。
 表示された使用目的以外で本品を使用しないこと。
 本品は、トレーニングを受けた医師が使用すること。
【包装】
 本ステントの留置には必ずセットのデリバリーシステムを使用すること。
1 包装に 1 セット入り。
 本ステントは姑息的治療のみを目的としている。事前に代替療法を
検討すること。
*【製造販売業者及び製造業者の氏名又は名称及び住所等】
 ステント留置後に化学療法や放射線治療などの代替治療は行わな
《製造販売業者》
いこと。腫瘍の縮小、ステントの侵食、粘膜出血などによりステントの
Cook Japan 株式会社
移動を引き起こす可能性がある。
〒164-0001 東京都中野区中野 4-10-1
連絡先 TEL:0120-289-902
 本ステントの長期開存性は確立されていない。ステントを定期的に
評価することが望ましい。
《外国製造業者》
 ステント留置前の乳頭括約筋切開術又は乳頭バルーン拡張術の必
クック アイルランド リミテッド(アイルランド)
要性について検討すること。乳頭括約筋切開術又は乳頭バルーン
Cook Ireland, Limited
拡張術が必要な場合は、該当する全ての注意、警告、禁忌事項を
クック エンドスコピー(アメリカ合衆国)
遵守すること。
Cook Endoscopy
 MRI 適合性
非臨床試験により本ステントは以下の条件下において MRI 適合性が
確認されており、安全にスキャンを行うことができる。
静磁場:3T(テスラ)以下
空間勾配磁場:72mT/cm(720 Gauss/cm)以下
全身平均比吸収率(SAR):下表のとおり
表 2. 全身平均比吸収率(SAR)
ステント数
静磁場
時間
全身平均 SAR
A
1本
1.5 T
20 分
1.5 W/kg
B
2本
(重ねて留置)
1.5 T
15 分
3.0 W/kg
C
1本
3.0 T
15 分
3.0 W/kg
2本
3.0 T
15 分
3.0 W/kg
(重ねて留置)
 表 2.の条件下での非臨床試験におけるステントの最大上昇温度は
以下のとおり。
A:0.1 ℃(1.5T/64 MHz General Electric 製 MRI スキャナ)
B:3.8 ℃(1.5T Magnetom Siemens Medical Solutions 社製 MRI ス
キャナ)
C:0.8 ℃(3T Excite、General Electric 社製 MRI スキャナ)
D:0.1 ℃(3T Excite、General Electric 社製 MRI スキャナ)
 本ステントの留置により MR 画像のパラメータを最適化させることが
必要な場合がある。[スキャン対象領域が本ステントと同一の位置、
又は比較的その部位に近い位置にあると MR 画像の品質が劣ること
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