道路の整備方針

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2−3 交通体系整備の方針
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交通体系整備の方針
鎌ケ谷市では現在、幹線道路(国道 464 号、主要地方道船橋我孫子線、同市川印西線、
同千葉鎌ケ谷松戸線)と東武鉄道野田線、新京成電鉄線、北総開発鉄道線と利用できる
8 つの駅などの主要な交通網があります。
幹線道路の交通渋滞などのために、都市計画道路 3・4・5 号船橋・我孫子バイパス線
の整備や鉄道による中心市街地の分断に対して、東武鉄道野田線の連続立体交差事業
に続いて新京成電鉄線の連続立体交差化が進められています。
(1) 基本方針
鎌ケ谷市には、鉄道3路線と利用できる8つの駅があり、各駅からの徒歩や自転車
による駅勢圏に市街地の大半が入っていて、鉄道の利便性は非常に高くなっています。
しかし、この鉄道網の利用による周辺都市との移動が便利な反面、市内に広域から
の通過交通が入り込み、交通渋滞を生じさせ、また、生活道路も行止まり等の不便な
地区があることから、これらの改善に向けた基盤整備が求められます。
道路や鉄道等の都市基盤の充実は、産業活動や通勤、通学、買物など日常生活を支
え市民の利便性の向上を図るうえで重要な課題であり、交流拠点都市を目指す本市に
とって大きな要素となるものです。
さらに、恵まれた鉄道利便性を活かし、車を出来るだけ使わないで済むような交通
施設の整備は、省エネルギーをはじめ、環境への負担をかけないものとなります。
このため、都市計画道路や都市高速鉄道(東武鉄道野田線に続く新京成線連続立体交
差事業)の整備を促進しつつ、駅を拠点とした生活を支える生活道路や交通施設の充実、
さらには、広域軸となる北千葉道路の整備促進や東京10号線延伸新線(鉄道北千葉
線)の実現化により、安全でゆとりある道路の整備とともに利便性の高い公共交通体系
の充実を目指します。
(2) 道路の整備方針(安全でゆとりある道路の整備)
ア
道路の役割に基づく整備
道路は、その位置とその役割に応じた体系的な配置が必要です。
このために、市内の都市計画道路を含む幹線道路は、環状と放射状道路を組み合
わせた形で計画されており、これらの整備によってネットワークが完成されること
になります。
従って、今後、整備進捗をどのようにして上げていくかということが重要となり
ます。
そこで、道路の整備にあたっては、それぞれの道路の機能分類にもとづく体系化
により、円滑に交通を処理し、市民生活の利便性を確保することを目指します。
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イ
駅を拠点とした生活を支える交通施設の充実
地域レベルの交通網については、駅との連絡を充実させることが、生活の利便性
をさらに向上させるために重要と考えられます。
特に、駅を集約点とした主要生活道路の計画が重要ですが、これについては、地
域の状況を踏まえ、長期的に検討していく課題と捉えられます。
駅周辺の道路パターン
区画道路
区画道路
駅
主要生活道路
鉄道
ウ
安全な道路の整備
道路整備にあたっては、バリアフリーに配慮するとともに、歩行者・自転車の利
用に配慮した道路の幅員構成の検討などにより、安全でゆとりのある道路整備を目
指します。
歩行者・自転車に配慮した道路整備
(市民体育館前)
東武鉄道野田線の連続立体交差事業
(初富交差点付近)
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(3) 公共交通整備の方針(利便性の高い公共交通体系の充実)
鉄道については、連続立体交差化が東武鉄道野田線に続いて、新京成電鉄線につい
ても整備が進められる予定となっています。
市内、市外相互の移動を円滑に行うための公共交通(鉄道やバス)の役割は、高齢化
や省エネルギーといった社会状況のなかでますます大きくなると考えられます。
このため、市民生活に関する公共交通の輸送力増強やサービス向上についての関係
機関への要請とともに、駅周辺の交通施設の整備(駅前広場・駐車場・駐輪場など)や
高齢者や障害者などの立場からみたバリアフリー化などに努め、人にも環境にもやさ
しい総合的な公共交通体系の充実に努めます。
鉄道立体交差事業箇所
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ア
公共交通ネットワーク
東京10号線延伸新線(鉄道北千葉線)は、市川市・東京方面への交通と中沢地区
の鉄道利便性の向上に大きな役割を果たすことが期待されるので、早期実現化を目
指します。
さらに、バス路線網の充実についての関係機関への要請、各駅周辺ではバス等へ
の乗り換えに必要となる駅周辺交通施設の整備改善によるネットワークとしての連
携を強めることとします。
イ
交通結節機能の強化
現在、都市計画決定されている交通広場は、鎌ケ谷駅東口(供用開始)、初富駅、
新鎌ケ谷駅北口、新鎌ケ谷駅南口であり、今後、市内にあるその他の各駅について
も整備を検討していきます。
鉄道駅の交通結節機能を強化するために鉄道事業者による駅舎等の再整備に対応
し、バリアフリーの実現、乗り継ぎの利便性の向上、混雑解消等について要請して
いきます。
さらに、各駅について、自動車やバス等との乗り換えの円滑化、歩行者・自転車
の安全・快適な利用のための道路や広場、自転車駐輪場の整備を進めていきます。
ウ
駐車場の整備
中心市街地の新鎌ケ谷駅周辺をはじめとする商業・業務系市街地では、車を利用し
ての集中が予測されるため、行政と企業の役割と責任に応じた駐車施設の整備に努
めていきます。
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■道路の機能分類と路線名
広域幹線道路
鎌ケ谷市域や中心市街地に流入する通過交通
を分担させ、市街地内の交通環境の向上を図
る。
市街地外郭幹線
都市軸ゾ―ンと中心市街地の外延にあって、
環状に形成され、中心市街地の発生集中交通
を円滑に幹線道路に誘導する。
幹線連絡道路
中心市街地や周辺市街地の発生集中交通を円
滑に広域幹線道路に誘導する。
市街地幹線道路
日常生活を支える交通機能とともに、市街地
外郭幹線等を補完する。
(概ね 500m間隔に配置)
補助幹線道路
鎌ケ谷市域や中心市街地に流入する通過交通
を分担させ、市街地内の交通環境の向上を図
る。
主要生活道路
生活道路の交通を集め、幹線道路等に連絡する。
生活道路
各宅地に接続する宅地サービス道路。
3・1・1 北千葉鎌ケ谷線(40m)
3・1・37(40m)
3・4・5 船橋我孫子バイパス線(18m)
3・4・7 中沢鎌ケ谷線(16m)
3・4・10 中沢北初富線(16m)
3・3・9 鎌ケ谷中央線(25m)
3・4・5 船橋我孫子バイパス線(18m)
3・4・6 北初富軽井沢線(18m)
3・4・7 中沢鎌ケ谷線(16m)
3・4・8 中沢南初富線(18m)
3・4・10 中沢北初富線(16m)
主要地方道市川印西線
主要地方道千葉鎌ケ谷松戸線
3・1・2 粟野田境線(40m)
3・3・15 新鎌ケ谷北線(22m)
3・3・16 新鎌ケ谷南線(22m)
3.4・3 駅前東線(18m)
3・4・4 駅前西線(18m)
3・4・5 船橋我孫子バイパス線(18m)
3・4・6 北初富軽井沢線(16m)
主要地方道船橋我孫子線
主要地方道市川印西線
主要地方道千葉鎌ケ谷松戸線
3・3・13 新鎌ケ谷駅前線(28m)
3・4・17 道野辺富岡線(16m)
3・5・11 谷地川線(12m)
3・5・12 道野辺新鎌ケ谷線(12m)
幅員(6∼9m)
幅員(4∼6m)