新 山 口 駅 - 山口市

新 山 口 駅
ターミナルパーク
整 備 基 本 計 画
平成21年 2月
山
口
市
目
次
はじめに························································· 1
1
計画の位置づけ··············································· 2
(1)フロー図
(2)概念図
(3)近隣都市との連携
2
新山口駅周辺の現状と課題····································· 5
(1)道路
(2)駅前広場
(3)駐車場および駐輪場
(4)公共交通サービス
(5)課題の整理
3
整備方針等·················································· 14
(1)整備の考え方
(2)整備基本方針
(3)施設整備方針
4
施設整備計画················································ 18
(1)全体像
(2)表口駅前広場
(3)自由通路
(4)アクセス道路
(5)その他の施設
5
駅周辺まちづくり············································ 29
6
事業進行計画················································ 31
(1)段階整備の考え方
(2)事業進行スケジュール
7
資料
事業推進体制················································ 33
用語説明·················································· 35
はじめに
小郡地域は、古くから交通の要衝として、江戸時代には、山陽道の宿場町としても栄え、
山陽本線、山口線、宇部線の開通に始まり、国道 2 号及び国道 9 号の結節点となるなど交
通の拠点、山口県の陸の玄関として発展してきた地域です。
こうした中で、平成 17 年 10 月合併により現在の山口市が誕生し、この小郡地域も新た
なスタートを切ることとなりました。
小郡地域は、県政運営の指針「やまぐち未来デザイン 21(平成 10 年 2 月策定)」にお
いて、高次都市機能や広域的な交通・情報ネットワークの整備を進め、県勢の発展を主導
する中核都市を形成する地域とされていました。
また、新たな山口市のまちづくりの指針となる「山口市総合計画(平成 19 年 10 月策定)」
においては、広域経済・交流圏の形成を踏まえた広域県央中核都市の実現を目指すことと
しており、さらには、その核となる拠点地域を都市核として山口と小郡に置くこととし、
両都市核の機能強化に向けた方策を示す「山口・小郡都市核づくりマスタープラン(平成
20 年 8 月)
」も策定しました。その中で、小郡都市核においては、高速交通網の交通結節
点、県の陸の玄関としての特性を生かしたまちづくりを推進することとしています。
このようなまちづくりの方針にあって、公共主導で先導的に基盤整備を実施するのが、
新山口駅ターミナルパーク整備であり、交通結節点、陸の玄関として必要不可欠な
・新山口駅を中心とした交通結節・アクセス機能の強化
・山口県の玄関としての快適な都市空間の形成
・新山口駅南北の一体性の確保の促進
を実現することにより、積極的に民間活力などを誘引し、広域交流拠点としての求心力、
拠点性を高め、広域県央中核都市の形成を図るものです。
これらを踏まえ、平成 19 年 11 月「新山口駅ターミナルパーク整備構想」を策定し、そ
の中で、「表口駅前広場」・「自由通路」・「アクセス道路」の施設整備を先導的な基盤整備
と定めました。
本書では、構想に掲げました各施設の基本的な整備の内容をお示しするものです。
-1-
1
計画の位置づけ
(1)フロー図
「山口市総合計画」
(山口市のまちづくりの指針)
市町合併の推進
(都市経営能力の向上)
広域経済・交流圏の形成と
まちとしての
広域交流拠点づくり
価値の創造
(都市連携を通じた取組及び経済的
な一体性の形成と都市核づくり)
(山口らしい豊かな
文化的価値の創造)
都市核づくり
(行政、業務、商業、文化などの高次都市機能が集積し、人々の生活文化や事業所
の経済活動等に対して広域的に質の高い都市的サービスを提供する拠点づくり)
「山口・小郡都市核づくりマスタープラン」
(山口都市核・小郡都市核づくりの基本方向)
「山口都市核づくり」
「小郡都市核づくり」
(文化交流拠点形成の方策)
(産業交流拠点形成の方策)
新山口駅ターミナル
中心市街地活性化
パーク整備
調整・連携
調整・連携
「中心市街地活性化基本計画」
「新山口駅ターミナルパーク整備構想」
●交通結節・アクセス機能の強化
●快適な都市空間の形成
●駅南北の一体性の促進
具現化
「新山口駅ターミナルパーク整備基本計画」
●表口駅前広場
●自由通路
●アクセス道路
●その他
広域県央中核都市の形成
-2-
(2)概念図
広域経済・交流圏、広域県央中核都市、都市核、新山口駅ターミナルパーク整備概念図
広域経済・交流圏
都市核
-3-
地域核 (参考)
広域県央中核都市
新山口駅
ターミナル
パーク整備
本図における広域経済・交流圏は、
県が定める“ 中部広域活力創造圏”
と概ね同様としている。
(3)近隣都市との連携
現在、地域高規格道路である山口宇部小野田連絡道路や小郡萩道路の建設、国道9号の
拡幅整備が行われており、近隣都市との時間距離が短縮され、新山口駅は広域高速交通網
の結節点としての機能がさらに強化されます。
図
駅周辺地区アクセス軸
-4-
2
新山口駅周辺の現状と課題
(1)道路
①都市計画道路の整備状況
小郡都市計画区域(旧小郡町域の 97%)には 25 路線の都市計画道路があり、その整備
率は 46%です。新山口駅周辺(約 1km 圏内)の新山口駅の南北で比較すると、駅北側の
整備が遅れています。
新山口駅北側の市街地は密集しており、市街地内の骨格道路網の形成が不十分です。
②道路交通量
新山口駅北側の国道9号(仁保津小郡開作線)では、朝夕に交通混雑が発生しています。
19,840 台/日
↓
18,900 台/日
- 台/日
↓
7,400 台/日
- 台/日
↓
15,900 台/日
16,791 台/日
↓
16,700 台/日
凡例
平成 17 年(※1)
↓
平成 32 年予測値(※2)
30,510 台/日
↓
25,700 台/日
出典:平成 17 年度道路交通センサス(※1)
山口・防府都市圏総合都市交通体系調査(※2)
図
駅近傍の幹線道路における交通量の動向把握
-5-
(2)駅前広場
①表口駅前広場
表口駅前広場は、面積約 6,100m2で、北西側にバスバース、東側にタクシープール、駅
前広場中央に駐車場があります。駅前広場内には東側からしか入れず、また、駅前広場区
域が駅東通りを含んだ動線となっているため、駅前広場利用者交通に加え、通過交通や時
間貸し駐車場利用交通等が混入・集中しています。
また、駅前広場区域内のバスバースが待機と乗降を兼ねているため、バックによる切り
返しが必要となり、併せてバスバースが一部車道上に配置されているため、乗換が不便で
す。
表
表口駅前広場における交通手段の現状
交通手段
項目
バス
タクシー
一般車
自転車
乗降バース
10 台
待機バース
-
乗降バース
3台
待機バース
約 10 台
乗降バース
2台
一時駐車場
36 台
駐輪場
図
台数
表口駅前広場の現況
-6-
約 300 台
②新幹線口駅前広場
新幹線口駅前広場は、面積約 9600 m2で表口よりも広く、新幹線乗り場に近接していま
す。バスバースは西側に、タクシーバースは東側に、駐車場は東側の中央に位置していま
す。駅前広場中央部には、南側市街地へと繋がる地下道の入口およびSLのモニュメントが
配置されています。
問題点としては、駅前広場の構成割合(バス、タクシー、駐車場)と実際の利用割合の
間に不均衡があることが挙げられます。
表
新幹線口駅前広場における交通手段の現状
交通手段
項目
バス
タクシー
一般車
自転車
乗降バース
3台
待機バース
約9台
乗降バース
2台
待機バース
約 32 台
乗降バース
約3台
一時駐車場
53 台
駐輪場
図
台数
新幹線口駅前広場の現況
-7-
約 100 台
(3)駐車場および駐輪場
①駐車場の分布状況
小郡都市計画区域には、平成 17 年 3 月時点では、附置義務駐車場が 16 箇所 482 台、届
出駐車場が 5 箇所 362 台あります。また、現地調査(平成 18 年 9 月現在)から新山口駅
周辺(概ね 200m)には、表口側に 13 箇所(時間貸し 3 箇所)、新幹線口に 17 箇所(時間
貸し 12 箇所)の駐車場があり、駐車可能台数として一定のスペースが確保されていると考
えられます。しかしながら、規模が大小散在し、サインも統一されていないことから利用
者にとってわかりにくい状況にあります。
表 新山口駅周辺(駅200m圏)の駐車場収容台数
表口
新幹線口
合 計
駐車場箇所数
月極+時間貸
時間貸のみ
13
3
17
12
30
15
収容台数
(時間貸のみ)
146 台
480 台
626 台
備
考
内、駅前広場内駐車場 36 台
内、駅前広場内駐車場 53 台
平成 18 年 9 月 27 日実態調査実施
②駐輪場の分布状況
表口では、駅前広場から約 100m 離れた場所に市営駐輪場(約 300 台駐輪可能)がある
ものの、青空駐輪でもあり、利用者にとってよい状況とはいえません。
新幹線口側には、駅前広場の東側に市営駐輪場(約 100 台駐輪可能)がありますが、一
般利用者にとってわかりにくいものとなっています。
図 駐車場(空色)、駐輪場(黒丸)の分布状況
-8-
(4)公共交通サービス
①バスサービス
1)新山口駅発着のバス運行本数
表
のりば
行き先
本数
0
コミュニティバス
(川西ルート)
3
防府方面
4、5
合計
のりば
新幹線口からの路線バス発車本数
行き先
本数
合計
16(15)本
1
東萩駅、福岡
30(19)本
5本
2
秋芳洞
12(11)本
62(47)本
3
宇部新川駅、
山口宇部空港
72(60)
湯田温泉、県庁方面
6
秋穂方面
7
秋芳洞、萩方面
8
県庁前
9
新山口駅新幹線口、
大阪
宇部新川駅、
山口宇部空港
10
表
表口からの路線バス発車本数
11(7)本
30(24)本
189
(153)
本
本
30 本
※( )は休日
※H19.10 現在
11(7)本
24(18)本
30 本
※( )は休日
※H19.10 現在
2)山口県のバス利用者数
山口県ではバス利用者数と走行距離はともに減少しており、平成7年から平成 12 年に
かけてバス利用者は約 30%減少しています。
図
輸送人数と走行キロの推移(山口県)
出典)山口・防府都市圏総合都市交通体系調査報告書(平成 17 年 3 月)
-9-
②鉄道サービス
1)鉄道の運行本数と乗車人員
JR宇部線の運行本数がJR山陽本線、JR山口線に比べて少なくなっています。
また鉄道利用者は、平成4年度から平成 19 年度の 15 年間で、山陽本線では 24%(約
890 万人)減少、JR宇部線が 52%(約 180 万人)減少、JR山口線が 23%(約 61 万人)減
少しています。
表
JR 山口線鉄道運行本数(1日当たり)
JR 山陽本線
JR 山口線
約 35 往復(普通) 約 30 往復(普通)
JR 宇部線
約 21 往復
路線別乗車人員の推移
(万人/年)
4,000
3,654 3,604
3,500
3,532 3,490
3,424
3,260 3,197
3,074
3,000
3,006 2,944
2,834 2,8672,838 2,805
2,764
2,764
2,500
2,000
JR山 陽 本 線
1,500
JR山 口 線
1,000
500
0
JR宇 部 線
349
332
324
310
262
267
263
255
250
242
H6
H7
H8
H9
H4
H5
309
285
275
240
H10
257
248
251
221
232
225
225
205
H12
H13
H11
H14
225
197
H15
211
184
H16
204
182
H17
199
173
H18
201
169
H19
年度
図
路線別鉄道乗車人員の推移
資料:山口統計年鑑(山陽本線は、新幹線乗車人員も含む。)
2)駅乗降客数の推移
新山口駅の一日乗車人員は、平成 18 年度は 7,210 人、平成 19 年度は 7,291 人であり、
一日当たり乗降客数は約 14,000 人程度と推察されます。
また、山口県内の山陽新幹線各駅の乗車人員を見ると、徳山駅および新山口駅が年間
約 260 万人、新下関駅が約 180 万人利用していることがわかります。
新山口駅の特徴は、JR 西日本の資料によると、平成 18 年度の JR 西日本管内の運輸
取扱収入約 1,900 万円/日で第 18 位に位置し、同 24 位の徳山駅とは、日額で約 500 万
円、同 50 位の新下関駅とは、実に約 1,100 万円の差があり、新山口駅利用者は 1 人あた
り乗車距離が長いことがうかがわれます。
表 駅別乗車人員(平成 19 年度)
駅 名
乗車人員(人/年) 1日平均(人/日)
新山口
2,668,412
7,291
徳 山
2,642,115
7,219
新下関
1,818,133
4,968
厚 狭
662,277
1,810
出典)県統計年鑑
- 10 -
③駅利用者特性
1)駅端末の交通手段分担
新山口駅の端末手段構成は、徒歩が 46.4%、自動車が 31.3%、バスが 4.2%となってい
ます。路線別に見ると、JR在来線は徒歩が最も多く 54.6%となっており、JR山陽新
幹線では自動車が最も多く 65.8%となっています。
表
新山口駅路線別端末手段構成
トリップ数(トリップ/日)
在来線
構成比(%)
JR山陽新幹線 新山口駅合計
在来線
JR山陽新幹線 新山口駅合計
95
22
117
6.2
3.9
5.6
自動車
305
366
671
20.0
65.0
32.1
二輪車
324
50
374
21.2
8.9
17.9
徒歩・その他
803
125
928
52.6
22.2
44.4
バス
48
6
54
3.2
1.2
2.7
自動車
273
331
604
18.4
66.7
30.5
二輪車
324
40
364
21.8
8.1
18.4
徒歩・その他
842
119
961
56.6
24.0
48.5
バス
143
28
171
4.7
2.6
4.2
自動車
578
697
1,275
19.2
65.8
31.3
二輪車
648
90
738
21.5
8.5
18.1
1,645
244
1,889
54.6
23.0
46.4
乗
バス
車
降 車
乗降計
徒歩・その他
※在来線とは、JR 山陽本線、JR 山口線、JR 宇部線を示します。
※トリップとは、例えば、自宅から会社までの「出勤」のように、ある目的での出発地から目
的地までの移動を示します。
出典)山口・防府都市圏総合都市交通体系調査報告書(平成 17 年 3 月)
新山口駅路線別端末手段構成(乗降者)
新山口駅合計
JR山陽新幹線
在来線
2.6
4.7
19.2
0%
65.8
8.5
21.5
54.6
20%
バス
図
46.4
18.1
31.3
4.2
40%
自動車
二輪車
60%
23.0
80%
100%
徒歩・その他
乗降者の路線別端末手段
出典)山口・防府都市圏総合都市交通体系調査報告書(平成 17 年 3 月)
- 11 -
2)駅利用者の目的構成
新山口駅利用者目的構成は、帰宅 44.9%、通学 21.8%、通勤 15.8%、業務 8.5%、私
用 9.0%となっています。路線別に目的構成を見るとJR在来線は帰宅が 47.2%と最も多
く、次いで通学が 28.5%です。JR山陽新幹線は帰宅が 38.5%と最も多く、次いで業務
が 28.4%となっています。
表
目的
種類
通勤
通学
帰宅
業務
私用
合計
新山口駅利用者目的手段構成
トリップ数(トリップ/日)
在来線
JR 山陽新幹線 新山口駅合計
430
213
643
858
30
888
1,422
408
1,830
45
301
346
259
107
366
3,014
1,059
4,073
構成比(%)
在来線
14.3
28.5
47.2
1.5
8.6
100.0
JR 山陽新幹線
20.1
2.8
38.5
28.4
10.1
100.0
新山口駅合計
15.8
21.8
44.9
8.5
9.0
100.0
資料)山口・防府都市圏総合都市交通体系調査報告書(平成 17 年 3 月)
新山口駅路線別目的種類構成(乗車・降車計)
15.8
新山口駅合計
44.9
21.8
9.0
8.5
2.8
38.5
20.1
JR山陽新幹線
28.4
10.1
1.5
在来線
28.5
14.3
0%
20%
40%
通勤
図
8.6
47.2
通学
60%
帰宅
業務
80%
100%
私用
路線別目的手段構成(乗降者)
出典)山口・防府都市圏総合都市交通体系調査報告書(平成 17 年 3 月)
- 12 -
(5)課題の整理
「新山口駅ターミナルパーク整備構想」において下表のとおり課題を整理しています。
課
題
表口駅前広場の再編
南北市街地の一体性の
確保
問 題 点
・駅前広場内には駅前広場東側からしか入れない
・駅前広場区域が駅東通りを含んだ動線計画となり、交通が輻輳
・景観形成、眺望できる視点場の確保と交通結節機能の両立
・一般車駐車場の利用率は必ずしも高くない
・表口側の広幅員道路である県道新山口停車場長谷線のさらなる活用
・鉄道用地による分断で、駅南北の市街地が一体感に欠ける
・駅内通路、南北自由通路、「風の並木通り」等の歩行者動線の軸線のズレ
・景観形成、眺望できる視点場の確保と交通結節機能の両立(再掲)
・広域的な案内による誘導が不十分
・商業活動の停滞。溜まり場、集客・交流空間の不足および賑わいのない駅
都市サービス機能の
周辺
充実
・銀行 ATM など基本的な都市サービス機能の欠如
・鉄道相互、鉄道とバス、鉄道と乗用車など交通機関相互の乗り換えにおけ
公共交通乗り換えの
る抵抗感
円滑化
・鉄道、バス事業者にとっての機能性、管理効率の向上
・大規模遊休地が存在
利用率の低い土地
・駐車場など暫定的な土地利用が行われ、十分な活用が図られていない土地
(駐車場含む)の活用
の存在
玄関口にふさわしい
機能・景観の実現
駐輪場の整備
・駐輪場の不足による不法駐輪
・駐輪場の散在
図
新山口駅周辺地域の問題点
- 13 -
3
整備方針等
(1)整備の考え方
新山口駅を中心とする小郡都市核は大きな潜在能力を有しているものの、現状において
は大規模未利用地を有するなど、都市として、また、県の玄関としての機能や賑わいが不
足しており、新たなまちづくりを早期に進めていく必要があります。
特に、行政としては、本地域の特長である駅周辺環境に着目し、駅を含めた交通結節点
の機能を高める基盤整備を行います。
また、市民や民間の事業者などと協働して、これらを生かした魅力ある駅周辺のまちづ
くりを図っていく必要があります。
図
新山口駅ターミナルパーク整備の考え方
(2)整備基本方針
整備にあたっては以下の点を総合的に検討していくこととします。
・駅を中心とした市街地の自由な交流及び歩行環境の整備
・すべての人にやさしいユニバーサルデザインに配慮した快適な乗り継ぎと効率的な移
動の確保
・人が交流し、賑わいと緑のある都市空間の創出
・地域の文化性、地域性の演出
- 14 -
【課 題】
表口駅前広場の再編
【整備の考え方】
【整備の対象】
動線の整序化と乗換利便の向上のための表口駅前広場の拡張、再整備
駅に集散する歩行空間と駅施設との直結による連続性確保と垂直方向の移動支援
①駅前広場
表口と新幹線口の機能・役割分担を踏まえたバス乗り場の整理・統合
南北市街地の一体性の確保
南北動線の短縮と強化のための自由通路を駅施設と一体で整備
ICアクセス道路の整備など骨格道路の整備促進
公共交通乗り換えの円滑化
③関連する幹線道路
多様なたまり空間、イベント広場等の配置
県内、市内に関する情報発信を充実
玄関にふさわしい機能・景
観の実現
②自由通路
シンボル性と華やかさ、新たな可能性を表現し、斬新な空間デザインを追求
④交通結節点全体に
共通する整備
- 15 -
駅施設、駅前広場を含む交通結節点全体のユニバーサルデザインと空間快適性向上
緑化の推進と屋外広告物のコントロール
都市サービス機能の充実
道路空間再配分による公共空間の有効活用、街づくりの誘導
新山口停車場長谷線や「風の並木道」を軸線とした景観の形成
利用率の低い土地(駐車場
含む)の活用
利便性を考慮した駐輪場の整備
駅周辺の民間駐車場との有機的な連携
文化機能、業務機能、商業機能、宿泊機能および流通機能の導入を促進
駐輪場の整備
来街動機となる施設の立地(公共公益施設や生活利便施設、大規模集客施設など)
観光コンベンション機能の充実
図
課題と整備の考え方の相関図
⑤駅直近の市街地
(3)施設整備方針
新山口駅ターミナルパーク整備として取組む各施設については、以下の方針によ
り整備を図っていきます。
①表口駅前広場
・
「山口らしさ」を考慮した市及び県の玄関にふさわしい乗り継ぎの利便性や景観デザイン
(ランドスケープデザイン)に配慮した整備
・周辺地域への回遊性、交流に配慮した歩行者動線を意識した整備
・賑わいを創出するたまり・交流空間の整備
・新幹線口駅前広場との交通(バス、タクシー、自家用車)の機能分担・機能強化をふま
えた整備
・機能的な駐車場・駐輪場の整備
②自由通路
・駅を中心とした市街地の自由な交流促進及び歩行系ネットワークの連続性の確保
・賑わい、交流、たまりなどの機能を魅力的に演出することも視野に入れた適切な幅員の
確保
・駅南北地区の一体感の創出と移動の円滑化に配慮し、通行機能だけでなく、賑わいを創
出する休憩、滞留機能の導入
・交通機関間の乗り換えの利便性を図るとともに、駅舎と一体となった整備
③アクセス道路
・広域的なアクセス性及び地域の発展を考慮した整備
・バリアフリー化や景観に配慮した快適で潤いのある歩行空間の整備
④その他の施設
以下の施設について、上記の施設整備とともに、交通結節点の機能強化を図るものとしま
す。
ア
橋上駅舎
イ
新幹線口駅前広場
ウ
既存自由通路
エ
県道新山口停車場長谷線
- 16 -
- 17 図
新山口駅ターミナルパーク
機能配置イメージ
4
施設整備計画
(1)全体像
本書では、小郡都市核における広域交流拠点としての求心力や拠点性を高めるまちづく
りを段階的に具現化するため、
「先導的基盤整備」として表口駅前広場、自由通路、アクセ
ス道路を位置づけ、
「関連施設整備」としてその他の施設(橋上駅舎整備、新幹線口駅前広
場再整備、既存自由通路再整備、県道新山口停車場長谷線再整備)を位置づけた上で、具
体的な整備についてまとめることとします。
また、施設整備にあたっては、すべての人にやさしいユニバーサルデザインに配慮する
とともに、周辺地域との連携による賑わいを高める整備を推進します。
県道新山口停車場長谷線再整備
・美装化・緑化
アクセス道路
表口駅前広場整備
・駅前広場の拡張
・たまり空間の確保
・路線バスの再編
自由通路整備
既存自由通路再整備
・自転車利用
新幹線口駅前広場再整備
・路線バスの再編
橋上駅舎整備
・たまり空間の確保
:先導的施設整備
図
施設整備全体計画イメージ
- 18 -
:関連施設整備
施設整備の全体イメージ
【鳥 瞰 図】
【平 面 図】
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(2)表口駅前広場
①整備の基本方針(再掲)
○ 「山口らしさ」を考慮した市及び県の玄関にふさわしい乗り継ぎの利便性や景観デザ
イン(ランドスケープデザイン)に配慮した整備
○ 周辺地域への回遊性、交流に配慮した歩行者動線を意識した整備
○ 賑わいを創出するたまり・交流空間の整備
○ 新幹線口駅前広場との交通(バス、タクシー、自家用車)の機能分担・機能強化をふ
まえた整備
○ 機能的な駐車場・駐輪場の整備
②整備計画
1)規模
○ 南北の駅前広場を再編し、それぞれの機能分担と機能強化を行い、利用者の利便性の
向上と安全性の確保を図り、基本方針等に掲げる機能を十分に発揮することの出来る
環境空間を備えた駅前広場として必要となる表口駅前広場の面積規模は、現在の新幹
線口駅前広場より広い約 11,000 ㎡とし、既存広場を南側においては、JR 西日本が所
有する表口駅舎及び山口線のホームまで拡張し、西側においては、本市が有する大規
模遊休地まで拡張することにより確保します。なお、新幹線口駅前広場は、従来の面
積の中で、環境空間と交通空間の割合を見直します。
表
新山口駅前広場の現状と整備後面積
駅前広場
現 状
面積区分
面積
整備後
比率
面積
比率
広場内車道
2,000
33%
5,500
50%
前面道路
2,500
41%
-
-
1,600
26%
5,500
50%
6,100
100%
11,000
100%
交通空間面積
7,500
78%
5,800
60%
環境空間面積
2,100
22%
3,800
40%
9,600
100%
9,600
100%
交通空間面積
表口
環境空間面積
計
新幹線口
計
2)交通機能
○ 広場内交通の円滑化及び安全で効率的な動線の確保
・バス、タクシー、一般車の動線交差を出来るだけ少なく、広場内交通の円滑化及び
安全で効率的な動線を確保します。
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・駐車場については、広場内における円滑な交通流動を確保するため、短時間駐車は
広場内対応、パーク&ライドなどの長時間駐車は広場外対応とします。
○ 表口への乗り合いバス集約
・山口宇部小野田連絡道路及び長谷ランプの整備及びそれによる利用者の便益向上を
考慮し、表口を主たる乗り合いバス発着所とします。
○ バス・タクシー・一般車ゾーンの分離及び再編
・鉄道、バス、タクシー、一般車の相互の乗り換え距離を短縮します。
・現状と将来予想される利用割合などから構成割合(バス、タクシー、駐車場)を考
慮します。
3)ゾーン再編
○ 前項の交通機能を満たすために、表口駅前広場及び新幹線口駅前広場の各ゾーン再編
を以下のとおりとします。
【表口駅前広場】
<西側> 一般車・タクシー混在ゾーン
<東側> 路線バス単独ゾーン
【新幹線口駅前広場】
<西側> 観光バス・タクシー混在ゾーン
<東側> 一般車単独ゾーン
表
バス、タクシーの乗降・待機スペース及び一時駐車場等の現況と計画の考え方
項目
現況
計画の考え方
表口駅前広場
バス
タクシー
一般車
乗降バース
10台
(広場外路上含む) 乗り合いバスの表口への集約に対応
待機プール
(乗降バースが兼用)
乗降バース
3台
待機プール
約10台
乗降バース
2台
一時駐車場
36台
機能強化
新幹線口駅前広場
バス
タクシー
一般車
乗降バース
3台
待機プール
14台
乗降バース
5台
待機プール
28台
乗降バース
3台
一時駐車場
53台
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表口へ集約
機能強化
4)歩行者・自転車動線
○ 歩行者動線については、東西方向および北側既存市街地にアプローチしやすいものと
し、広場内にたまり空間を確保するとともに、鉄道沿いに広幅員歩道を確保します。
○ 自転車動線については、新たな自由通路の整備に合わせて自転車利用を中心とした既
存自由通路の再整備及び周辺土地利用との連携により利便性の高い駐輪場の確保を
図ります。
○自由通路からの人工地盤等による駅周辺市街地等への2階部分での歩行者動線の確保
については、今後の周辺まちづくりの状況にあわせ整備します。
5)その他
○ 環境空間を利用した「豊かな自然」と「快適な都市機能」が調和する「山口」をシンボリッ
クに演出します。
○ 自由通路から乗換交通機関までの雨天対応や清潔なトイレといった快適性に配慮した
機能を充実を図ります。
○ 広場内における段差の解消等、バリアフリー化を推進します。
○ 市及び県の玄関として、国際化に対応した観光案内機能を強化します。
○ 駅前広場の名称を統一し、関係機関相互での案内表示等統一を図ります。
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表口駅前広場
橋上駅舎
(在来線)
~
新幹線口駅前広場
新幹線駅舎
図
表口及び新幹線口駅前広場整備計画イメージ
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(3)自由通路
①整備の基本方針(再掲)
○ 駅を中心とした市街地の自由な交流促進及び歩行系ネットワークの連続性の確保
○ 賑わい、交流、たまりなどの機能を魅力的に演出することも視野に入れた適切な幅員の
確保
○ 駅南北地区の一体感の創出と移動の円滑化に配慮し、通行機能だけでなく、賑わいを創
出する休憩、滞留機能の導入
○ 交通機関間の乗り換えの利便性を図るとともに、駅舎と一体となった整備
②整備計画
1)配置
○ 鉄道によって分断されている南北地域を一本の基本軸において、一体的なものとする
ため、駅北側の新山口停車場長谷線と駅南側の「風の並木通り」をそのシンボル軸と
し、自由通路はこの軸線上に配置します。
2)延長・幅員
○ 自由通路の幅員は、約 10m、延長は、約 140mとします。
○ 自由通路の幅員は、駅の乗降客等による駅利用者や、南北地域の交流による通行量だ
けでなく、市及び県の玄関としての空間の質を考慮します。
3)天井高
○ 自由通路の空間は、市及び山口県の玄関として圧迫感のない広々とした空間とするた
め、天井高を通常建物の2倍程度の約6mとします。
4)その他
○ 駅南北地区の移動の円滑化を図るとともに、休憩や滞留ができる空間を確保します。
○ 山口県の陸の玄関口として、壁面等を利用した観光・情報発信による広域からの来街
者へのサービスの充実と案内機能を強化します。
○ エレベーターやエスカレーターの設置により、バリアフリー化を推進します。
○ 空間活用の多様化や賑わいの創出を図るため、民間事業者等の出店の可能性も検討し、
自由通路併設の開発店舗設置を促進します。
○ 防犯対策等も考慮した、十分な明るさの通路とします。
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他市の事例
←JR 岡山駅/幅員 10m
↑JR 秋田駅/幅員 12m
↑JR 山形駅/幅員 12m
橋上駅舎
(在来線)
新幹線駅舎
図
自由通路整備計画イメージ
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(4)アクセス道路
①整備の基本方針(再掲)
○ 広域的なアクセス性及び地域の発展を考慮した整備
○ バリアフリー化や景観に配慮した快適で潤いのある歩行空間の整備
図 アクセス道路イメージ
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②整備計画
1)配置
○ 国道9号 ― 表口駅前広場
区間
○ 当該道路の整備予定箇所は、山口・小郡都市核づくりマスタープランに示します市
街地形成ゾーンを縦断することとしています。
このことにより、路線の決定は、ゾーン内において重点エリアに区分されています
西側大規模遊休地の活用及び当該地域において期待される今後のまちづくりにも大き
く寄与することとなります。
そのため、当該ゾーンにおけるまちづくりと十分な連携を図り、早期の路線決定に
努めます。
図
アクセス道路整備計画イメージ
(図示された路線は、イメージであり、決定されたものではありません。)
2)規模
○ 道路幅員は、市及び県の玄関であることや西側大規模遊休地の活用を考慮し、県道
新山口停車場長谷線と同規模の2車線を確保します。
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3)その他
○ 交通結節点機能強化はもとより、駅北側の回遊性に資するためには、歩行者にとっ
て、ゆとりある歩道幅員を確保します。
○ 歩行者が歩きながら憩うことのできる緑にあふれる歩道空間を演出します。
(5)その他の施設
「先導的基盤整備」として表口駅前広場、自由通路、アクセス道路の 3 つの施設整備を
位置づけましたが、これらの整備に関連して整備すべき「関連施設整備」として以下の基
盤整備を位置づけます。
(※18ページ施設整備全体計画イメージ中、青枠で示した整備事業です。)
1)橋上駅舎整備
○ 自由通路の整備に合わせた橋上駅舎化を促進します。
○ 表口駅前広場や自由通路とあわせて、山口らしさを表現します。
○ 利便性の向上に向け、バリアフリー化を促進します。
2)新幹線口駅前広場再整備
○ 表口駅前広場整備と併せ、南北駅前広場の機能分担により、新幹線口駅前広場の交
通機関ごとの構成割合を見直し、一般車とバスやタクシーの交通機関を分離するこ
とにより、安全性の確保と利用実態に即したものとします。
○ 環境空間において、憩い、賑わい等を演出することが出来る交流スペースを確保し
ます。
○ 利便性の高い駐輪場の確保に努めます。
3)既存自由通路再整備
○ 新たな自由通路は歩行者専用通路となるため、既存の自由通路は自転車利用を中心
とした通路として活用します。
○ 南北の駅前広場との接続については、可能な限り緩やかなスロープ等を導入し、高
齢者等全ての利用者の利便性向上に努めます。
4)県道新山口停車場長谷線再整備
○ 県道新山口停車場長谷線は、南北のシンボル軸において、北側のシンボルロードと
して位置づけ、美装化、緑化及びバリアフリー化を促進します。
- 28 -
5
駅周辺まちづくり
新山口駅ターミナルパーク整備により、小郡都市核における先導的な基盤整備を図るこ
とで、新山口駅を中心とした交通結節・アクセス機能が強化され、市及び県の玄関として
の快適な都市空間が形成されるとともに、南北の一体性が促進されますが、小郡都市核の
目指す「まちの快適さと営みが広がる産業交流拠点」を形成するには、山口・小郡都市核
づくりマスタープランを踏まえ、これら基盤整備と併せた、駅周辺のまちづくりを必要と
します。
そのためには、山口・小郡都市核づくりマスタープランに基づき、行政のみならず、地
域住民の皆様や民間事業者等との協働による「にぎわいの創出」が求められます。
以下に「山口・小郡都市核づくりマスタープラン」に示しています小郡都市核のゾーン
別(新山口駅再生・市街地形成・業務集積)整備の方向性を確認します。
【新山口駅再生ゾーン】
当該ゾーンは、新山口駅ターミナルパーク整備がその主体をなすゾーンであり、表口駅前広場
の拡張整備、新幹線口駅前広場の再整備及び新設します自由通路により周辺を含めた新たな土
地の利活用が期待されます。
ゾーンのコンセプトは、「交わりの空間」とし、JR新山口駅を交通結節点の中心として、多様な
人々に高い都市的利便、移動利便、案内機能を提供するとともに、山口県のゲートウェイにふさわ
しい快適さとシンボリックな表情を持つ「交わりの空間」づくりを進めるものです。
具体的な整備の方向性は、
① 交通結節・アクセス機能の強化
② 駅南北の一体性の促進とたまり空間の創出
③ 山口県・山口市のゲートウェイとしての機能強化
④ 環境と共生する空間の形成
としています。
主な事業としましては、
① 新山口駅ターミナルパーク整備
【市街地形成ゾ-ン】
当該ゾーンは、新山口駅北側に位置するゾーンとなります。
このゾーンにおけるコンセプトは、「集いの空間」とし、業務集積ゾーンにおける事業所等の集積
を促すとともに、広域的な経済活動を支える都市機能や旅行、ビジネス等、多様な人々の交流を
促進する都市機能等の集積を図り、山口県の陸の玄関にふさわしい拠点性の高い、「集いの空
間」づくりを進めるものです。なお、駅直近の西側に位置する一帯を重点エリアとし、官民が一体と
なって重点的な空間整備を進めることとしています。
具体的な整備の方向性は、
① 交流を促進する都市機能の整備や強化
② 快適な都市空間の創出
- 29 -
③ 街なか居住の促進
④ 環境と共生する空間の形成
としています。
主な事業としましては、
① 重点エリア整備
② アクセス道路へのストリートモール導入
【業務集積ゾーン】
当該ゾーンは、新山口駅南側に位置するゾーンとなります。
このゾーンにおけるコンセプトは、「営みの空間」とし、山口県のほぼ中央に位置する交通結節
点としての特性や既存都市ストック等を生かし、広域を管轄する業務、業務支援機能等の集積を
図り、広域経済を支えるとともに、活発なビジネス交流が展開される「営みの空間」づくりを進めるも
のです。
具体的な整備の方向性は、
① 事業所等の集積促進
② 街なか居住の促進
としています。
主な事業としましては、
① 業務・業務支援機能等の導入
② 風の並木通りを軸線とする都市機能集積とシンボル性向上
- 30 -
6
事業進行計画
(1)段階整備の考え方
事業化に向けては、国民体育大会及び全国障害者スポーツ大会の開催や九州新幹線の全
線開通に伴う相互乗り入れが開始される平成 23 年度を第Ⅰ期とし、施設整備の重要な財源
の 1 つである合併特例債の期限などを見据えて平成 26 年度を第Ⅱ期、それ以降を第Ⅲ期と
して、段階的かつ着実に事業を進めていきます。
●第Ⅰ期(平成 23 年度目標) 九州新幹線乗り入れ
国民体育大会及び全国障害者スポーツ大会開催
・九州新幹線乗り入れ、国民体育大会及び全国障害者スポーツ大会の開催を控え、県内
外からの来訪者の増加が見込まれ、表口については新たなまちづくりを立ち上げ始め
ていることをPRし、再び訪れたいと感じていただけるおもてなしを演出します。
→山口宇部小野田連絡道路の長谷 IC から国道 9 号までの長谷ランプが供用開始
→国民体育大会及び全国障害者スポーツ大会開催時の選手・観客輸送を踏まえた新幹
線駅のバリアフリー化
●第Ⅱ期(平成 26 年度目標) ※新山口駅ターミナルパーク整備事業完了目標年度
・日本ジャンボリー(平成 25 年)、世界スカウトジャンボリー(平成 27 年)等の開催
により、国内外から多くの来訪者が見込まれ、新たな山口の玄関口としてのお披露目
を目指します。
→橋上駅舎化・自由通路、表口及び新幹線口駅前広場の供用
→アクセス道路と駅前広場の整備に合わせた周辺のまちづくり
●第Ⅲ期(平成 27 年度以降)
・引き続き、地域住民の皆様や民間事業者等との協働に基づき、駅周辺まちづくりを推
進します。
駅周辺まちづくりについては、「山口・小郡都市核づくりマスタープラン」に基
づき、平成21年度に表口駅前広場に接する大規模西側遊休地を中心とした重点エ
リアを対象とするグランドデザインを策定し、平成22年度以降、グランドデザイ
ンに基づいた整備を推進します。
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(2)事業進行スケジュール
新山口駅ターミナルパークとして整備すべき項目について、整備目標を以下に整理しま
す。
整備目標
平成 23 年度
整備項目
第Ⅰ期
表口駅前広場
新山口駅ターミナルパーク整備
自由通路
アクセス道路
橋上駅舎
その他
施設
既存自由通路
新幹線口駅前広場
県道新山口停車場長谷線
(参考)駅周辺まちづくり
重点エリア整備
(美化)
(グランドデザイン)
アクセス道路ストリートモール
導入
業務・業務支援機能等の導入
風の並木道を軸線とする都市機能
集積とシンボル性向上
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第Ⅱ期
26 年度
第Ⅲ期
7
事業推進体制
新山口駅ターミナルパーク整備は、本市が目指す「広域経済・交流圏」の形成を踏まえた「広
域県央中核都市」の実現に向け、高次都市機能を有する小郡都市核において「産業交流拠点」と
しての拠点性の向上に欠かすことの出来ない交通結節点機能強化を図るための基盤整備であるこ
とから、この整備を効果的かつ着実に進めていくためのしっかりした推進体制と事業主体の明確
化が必要となります。
そのため、庁内及び関係機関との連携体制を強化し、役割分担を明確にして、新山口駅ターミ
ナルパーク整備を着実に進めるとともに、計画の推進になくてはならない市民、民間事業者及び
団体の支援が得られるよう十分な情報提供を行い、連携の強化に努めます。
○
庁内の横断的な推進体制の充実
○
国や県及び JR 西日本等関係機関との連携強化
○
市民、民間事業者及び団体への十分な情報提供による連携強化
- 33 -
- 34 -
資
用
料
語
説
- 35 -
明
環境空間
駅前広場の有する機能のうち、都市の広場としての機能を果たすために必要な空間
のこと。
業務機能
企業等の事業所や産業、経済活動に関連する施設等。ここでは、企業の本社・本店・
支社・支店、金融機関等を指す。
業務支援機能
情報通信業や物品賃貸業、広告業などの対事業所サービスをはじめとする事業所の
業務活動を支援する機能。
広域経済・交流圏
県中部の圏域で、広島、福岡・北九州地方中枢都市圏の中間に位置するという特性
を踏まえ、市町間の交流・連携を通じた地域資源の有効活用や経済循環の活性化等、
市域を越えた取組みや経済的な一体性の形成が望まれる地域。
広域県央中核都市
人口30万人以上を有する高い都市経営能力を持つ都市で、広域経済・交流圏にお
ける経済活動を支え広域的に質の高い都市的サービスを提供するとともに、世界に
通用するまちとしての価値を創造・発揮する都市。
高次都市機能
行政、教育、文化、情報、商業、交通、レジャーなど住民生活や企業の経済活動に
対して、各種のサービスを提供する都市自体が持つ高いレベルの機能で、都市圏を
越え、広域的に影響力のある機能。
交通結節点
異なる交通機関を相互に連絡し、様々な交通需要に対応した体系的な交通サービス
を提供する施設(鉄道施設、バスターミナル等)及びこれらに付随する関連施設(駅
前広場等)をいう。
交通空間
駅前広場の有する機能のうち、交通結節点として交通を処理する機能を果たすため
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に必要な空間のこと。
コンセプト
概念、観念
コンベンション
見本市や学術会議、国際会議など、大勢の人が集まる集会。
世界スカウトジャンボリー
世界各国・地域から約3万人の青少年が集い、野営(キャンプ)や野外体験活動、
交流活動等を通じて青少年教育の振興に資するもので、4年ごとに世界各国で開催
されているボーイスカウト運動の世界最大の行事。2015年(平成27年)の「第
23回世界スカウトジャンボリー」は、本市阿知須「きらら浜」で開催される。
地域核
行政サービスや保健・医療・福祉、文化、教育、商業、公共交通等、市民の日常生
活を支える機能を備えた拠点。
都市核
行政、業務、商業、文化などの高次都市機能が集積し、人々の生活文化や事業所の
経済活動等に対して広域的に質の高い都市的サービスを提供する拠点。広域県央中
核都市の核となるエリア。
日本ジャンボリー
ボーイスカウト日本連盟主催のキャンプ大会であり、国内におけるボーイスカウト
の最大の行事。4年に一度開催され、2013年(平成25年)の「第16回日本
ジャンボリー」は、本市阿知須「きらら浜」で開催される。
バリアフリー
高齢者や障害者が社会生活を営む上での障害をなくすこと。
パーク&ライド
最寄り駅やバス停まで、自宅から自動車を使い、目的地周辺に近接した駐車場に駐
車(=パーク)し、公共交通機関(主にバスや鉄道)に乗り換えて(=ライド)、
目的地に移動すること。
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ユニバーサルデザイン
年齢、性別、身体、国籍や障害の有無などに関わらず、すべての人が利用しやすい
環境を整備していくこと。
ランドスケープデザイン
自然環境の保全・創造を図り都市や地域の空間を優れた風景としてデザインするこ
と。
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