News Release - SCSK株式会社

News Release
(財)財務会計基準機構会員
平成 21 年 11 月 11 日
代表者名
株式会社 CSKホールディングス
代表取締役社長
中西
毅
問合せ先
広報・IR部長
電話番号
03-6438-3055
会 社 名
佐藤
利也
(コード番号 9737 東証 第一部)
CSKグループの再生に向けて
CSKグループは、グループの中核事業である情報サービス事業の成熟化に対応するため、こ
れまで①情報サービス事業における新たなビジネスモデルの開発、②不動産証券化事業などを中
心とする金融サービス事業の拡大、③ITがビジネスインフラである証券業への進出など、事業
の多角化による成長戦略を描いてまいりました。しかし、昨年の世界的金融危機以降、多角化し
た事業がCSKグループの事業継続を阻害するリスク要因となりました。
2009 年9月 30 日にACA株式会社および取引銀行各行のご支援をいただき、460 億円の資本増
強を実施するとともに、事業継続のリスク要因であった不動産証券化事業から撤退を図り、CS
Kグループ再生のスタートラインに着くことができました。
CSKグループの再生に向けて、世界的規模での景気低迷や情報サービス事業の成熟化という
厳しい経営環境を勝ち抜き、「お客様の満足を追求し、お客様に必要とされる企業グループであ
り続ける」ため、事業構造およびコスト構造の改革施策を取りまとめました。
《再生の基本方針》
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2010 年3月期に営業利益を黒字化、2011 年3月期には、安定的に収益を生み出す体質へ転
換するために、抜本的な体質改善と構造改革を推進し、①信頼の回復、②収益力の回復、
③成長力の回復を通じ、「CSKブランドの再構築」を実現する。
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CSKグループは、お客様との信頼関係をベースに発展してきた「システム開発」「IT
マネジメント」「BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)」の3事業を今後の
成長の柱とする。
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CSKグループの成長の基盤を再構築・強化するため、次の3点を軸に再生を図る。
① サービス強化
今後の成長の柱となる3事業それぞれが、品質・コスト・納期などの面で強みを築く
とともに、3事業の連携による事業拡大に加え、3事業のノウハウ・知恵を活かした
マーケットニーズに応える新たな事業・サービスの創造を推進し、差別化を図る。
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② 営業強化
お客様・マーケットの求めるサービスをタイムリーに提供・開発するため、グループ
内で営業戦略を明確化・共有するとともに、営業体制を見直し、お客様先にサービス
拠点を持つ強みの積極活用など、営業力の強化を図る。また、お客様の業界に加え、
国内だけでなく国外にも目を向けたマーケット戦略により事業拡大を図る。
③ 生産性向上
事業基盤を再構築するため、抜本的な事業構造改革およびコスト構造改革を実施する。
また、お客様に適正な価格でサービス提供するため、オフショア・地方拠点戦略の見
直しを実施し、収益構造の改革を図る。
「サービス強化」および「営業強化」の具体策については検討中であり、中長期事業計画の策
定とあわせ、2010 年2月および 2010 年5月の決算発表時に、決定したものから順次発表させて
いただく予定です。
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主な戦略と改革の概要
CSKグループ再生に向けてのスタートライン
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財務リスクの低減
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資本増強・借入金の長期化による財務基盤の安定化
ACA株式会社
優先株式による第三者割当増資
160 億円
取引銀行
デット・エクイティ・スワップ(DES)
300 億円
短期借入金の長期化
500 億円
CSKファイナンス株式会社の譲渡による不動産証券化事業からの撤退
事業の「集中と選択」
情報サービス事業に集中し、CSKグループの再生を図る。
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金融サービス事業・証券事業から撤退を図り、情報サービス事業に集中
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CSKファイナンス株式会社(不動産証券化事業)、プラザキャピタルマネジメン
ト株式会社(商品投資顧問業)は、第三者に譲渡済み
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コスモ証券株式会社については、諸状況を見極め、譲渡を予定
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その他の会社についても、損益・キャッシュフローへの影響の極小化を図ると同時
に撤退を検討中
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情報サービス事業のなかでも、事業の成長性などを考慮し事業再構築を実施
ガバナンス体制の再構築
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取締役・監査役の全員改選により、新たな経営体制がスタート
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「システム開発」「ITマネジメント」「BPO」の核となる主要グループ会社社長を
含む「執行役員会」の設置
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コスト構造改革
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すべての費用をゼロベースで見直し、前期第2四半期(2008 年9月)に比べ、販売費お
よび一般管理費を約 20%(68 億円)削減
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再生の推進
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CSKホールディングス内に、再生本部を設け、グループ会社と共同でCSKグループ
の再生施策を実施
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CSKグループの再生に向けて
「お客様の満足を追求し、お客様に必要とされる企業グループであり続ける」ために、①「シ
ステム開発」「ITマネジメント」「BPO」の技術・サービス・ビジネスモデルを含めた差別
化戦略、②個別のお客様に対するサービスだけでなく、お客様の業界を対象にした、さらには国
内だけでなく国外にも目を向けたマーケット戦略、③事業基盤を再構築するための事業構造改
革・コスト構造改革などについて、検討を進めております。
事業基盤を再構築するための事業構造改革・コスト構造改革としては、下記の施策を実施する
予定です。
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グループ再編
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CSKシステムズの再編
2010 年4月に株式会社CSKシステムズ、株式会社CSKシステムズ西日本、株式会社
CSKシステムズ中部を統合
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統合による業務プロセスの効率化とコスト構造改革を推進
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システム開発事業を中心に、ITマネジメント事業、BPO事業の営業面での連携
の要として情報サービス事業を牽引
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生産性向上
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下半期の取り組み
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上半期のコスト削減を継続的に実施するとともに、さらなるコスト削減策を実施
- 役員報酬の追加削減、幹部・一般社員の賞与月数の抑制など
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来期以降へ向けた取り組み
1.抜本的なコスト構造改革の推進
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原価低減策
- オフショア・地方拠点戦略の見直しなどを通じた外部委託費の見直し
- 事業分野別の生産性向上策の推進
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販管費削減
- 本社機能・スタッフ機能の見直し(本社機能の適正化・業務の重複の排除)
- オフィス/拠点集約による賃料の抑制
2.組織・人材の強化策
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新人事制度の導入(ITスキルスタンダードを踏まえたスキル認定制度など)
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早期退職優遇制度(キャリア・オプション・プログラム)導入の検討
※上記の施策実施にあたっては、一時的な費用の発生が想定されますが、確定次第発表さ
せていただきます。
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営業力強化
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住商情報システム株式会社との提携の検討
以上
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