5.金沢港(大野地区)岸壁(-13m

金沢港(大野地区)岸壁(-13m)
設
1.概 要
金沢港(大野地区)岸壁(-13m)での取扱
貨物は、砂・砂利、穀物、セメント、産業
機械等の外内貿易貨物を取り扱うもので
ある。その中でも、近年の大型プレス機械
の世界的な需要の高まりにより、金沢港を
利用することによる地元の関連企業群が、
更なる効率的な港湾利用を図り、国際競争
力の強化を推進するために計画された。
室
今回は、2バースあるうち、港奥(陸)
側に計画されている岸壁(-13m)1号バー
ス 260m の設計を行った。
設計対象位置を図-1 に示す。
設計対象位置
図-1
計
設計対象位置図
2.設計条件
2-1 岸壁構造
表-1
種
別
形状条件
外力条件
海象条件
項
目
区間延長
計画水深
天端高
エプロン幅
エプロン勾配
設
構造条件一覧表
計
値
260.0m
-13.0m
+ 2.5m
20.0m
1/100
対象船舶
①貨物船;40,000 D.W.T
②RORO船;22,600 D.W.T
③LOLO船;30,000 D.W.T
④セメント船;30,000 D.W,T
取扱貨物
機械製品他
上載荷重
常 時;q=30 kN/㎡
地震時;q=15 kN/㎡
(荷役機械) タイヤマウントクレーン 450t型他
設計震度
kh=0.14、kv=0.0
H.W.L.
L.W.L.
R.W.L.
+0.50m
±0.00m
+0.35m(矢板式)
+0.20m(重力式)
付帯工
係船曲柱
係船直柱
防衝工
1,000 kN
1,500 kN
接岸速度;V = 0.1 m/sec
その他
耐用年数
50 年
備考
順勾配
設計震度kh=
0.12 ×
1.0
× 1.2
地域別震度
地盤種別係数
重要度係数
(C 地区)
(第二種地盤)
(A級)
= 0.144 ≒ 0.14
2-2 荷役機械の荷重条件参照。
0.5×2/3=0.333≒0.35m
0.5×1/3=0.167≒0.20m
2-2 荷役機械の荷重条件
①タイヤマウントクレーン荷重条件
けん引力けん引力
吊り荷重;140t を対象とする。
②サムソントレーラー180t貨物用
(台車重量;20t + 貨物 180t = 200t と仮定する。)
180 Tons
180 Tons
③マフィントレーラー
積載物重量;100t
2-3 土質条件
(矢板・桟橋等)
(矢板式の控工)
岸壁(-13m)法線
旧
東
防
波
堤
埋立土層;N=8 ,φ=30°
γ=18.0(10.0)KN/m3
(防C区間設計水深)
-3.5
(防D区間設計水深)
-5.5
Aus1層;N=8,φ=34°
γ=18.0(10.0)KN/m3
Bn層;N=21,φ=38°
γ=18.0(10.0)KN/m3
±0.0
(Aus2層;N=45,φ=39°)
-6.0
Aus2層;N=45,φ=39°
γ=18.0(10.0)KN/m3
設計水深-13.0
-26.5
γ=18.0(10.0)KN/m3
ALc1層;N=12, φ=31°
-28.5
ALs層;N=43,φ=36°
γ=18.0(10.0)KN/m3
図-2.13 岸壁(A区間) 土質条件(取付部含む)
図-2
(矢板・桟橋等)
(矢板式の控工)
岸壁(-13m)法線
埋立土層;N=8 ,φ=30°
γ=18.0(10.0)KN/m3
旧
東
防
波
堤
Bn層;N=10,φ=34°
γ=18.0(10.0)KN/m3
-5.0
(防D区間設計水深) -5.5
Aus1層;N=7,φ=33° γ=18.0(10.0)KN/m3
設計水深-13.0
-7.0
Aus2層;N=48,φ=40°
γ=18.0(10.0)KN/m3
-26.5
ALc1層;N=13, φ=31°
γ=18.0(10.0)KN/m3
ALs層;N=36,φ=35°
γ=18.0(10.0)KN/m3
図-3
図-2.14 岸壁(B区間) 土質条件
-28.5
3.基本設計
3-1 設計の基本方針
4) 大型岸壁での実績等や適合性があ
本岸壁の設計にあたって、主に以下のこ
ること。
とを踏まえ設計を行った。
5) 既設旧東防波堤のケーソンを有効
1) 平成 20 年度内に供用開始を計画し
利用すること。当ケーソンは、別途
ており、比較的早期に現地着手が可
構造物調査により、残留耐久性が健
能で、短期間での整備が図れること。
全であることを確認した。
2) 本体重量 450tクレーンの荷役機械
の稼働時荷重に対して、構造的に、 3-2 提案断面
適応し経済的であること。
設計条件及び設計の基本方針から、本
3) 現地盤が浅いため、既存施設の安定
施設は経済性・施工性等を踏まえ、直杭
性確保と浚渫・床堀が少なくて済む
式PC桟橋式の断面(図-4,5)が採
構造であること。
用された。
図-4
B 区間、A-2 区間
図-5
A-1 区間
標準断面図
標準断面図