抗GAD抗体 (抗グルタミン酸脱炭酸酵素抗体) ホンバン テスト

京都大学医学部附属病院
1136
一次サンプル採取マニュアル
免疫学的検査 / 自己免疫関連検査
PM共通0001
Department of Clinical Laboratory, Kyoto University Hospital
第3版
抗GAD抗体 (抗グルタミン酸脱炭酸酵素抗体)
anti glutamic acid decarboxylase antibodies
基本情報
JLAC10
診療報酬
分析物 5G340 抗GAD抗体(抗グルタミン酸脱炭酸酵素抗体)
識別
材料
測定法
第2章 特掲診療料
第3部 検査
第1款 検体検査実施料
生化学的検査(Ⅱ)
D008
内分泌学的検査
13 抗グルタミン酸デカルボキシラーゼ(GAD)抗体
140点
第1節 検体検査料
検査オーダー・検体採取
患者同意に関する要求事項
検査結果に影響を
与える臨床情報
検体 ⇒ 検査項目分類 ⇒ 免疫学的検査 ⇒ 自己免疫関連検査 ⇒ 抗GAD抗体
検体 ⇒ 検体検査 ⇒ RI内分泌関連 ⇒ 抗GAD抗体
オーダー
ボタン
検査予約
至急オーダー 不可
オーダーについて
患者の検査前準備
サンプル採取のタイミング
記号
添加物(キャップ色等)
E
凝固促進剤+血清分離剤(黄)
F
凝固促進剤+血清分離剤(青・細)
G
凝固促進剤+血清分離剤(青・太)
H
凝固促進剤+血清分離剤(ピンク色)
I
凝固促進剤+血清分離剤(レンガ色)
採血管について
検体ラベル(単項目オーダー時)
ホンバン テスト
採取材料
◎血液
◎血液
◎血液
◎血液
◎血液
採取量
2mL
3mL
4mL
6mL
9mL
採取容器はオーダー項目数によって異なります.
検体採取について
O
GAD・
09.03
血液
@
外注2
検体搬送について
検体保存について
測定材料
→血清
→血清
→血清
→血清
→血清
注 800 外
N60
E
冷蔵保存.
**-****-90001*
2ml
**-***-***
再検査・追加検査の対応可能日数 検体到着日から60日(検体量ある場合のみ)
検査結果報告
測定機器
測定方法
検査所要日数
検査部門
γ-カウンター ARC-950(日立アロカメディカル)
RAI (プロテインA法)
2~5日
外部委託(LSIメディエンス)
05340
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京都大学医学部附属病院
1136
一次サンプル採取マニュアル
免疫学的検査 / 自己免疫関連検査
PM共通0001
Department of Clinical Laboratory, Kyoto University Hospital
第3版
抗GAD抗体 (抗グルタミン酸脱炭酸酵素抗体)
anti glutamic acid decarboxylase antibodies
基準値
期間
JLAC10
現行
基準値設定材料
項目
抗GAD抗体
血液
男性
1.5 未満
女性
単位
1.5 未満
U/mL
緊急異常値
警告値
臨床的意義
グルタミン酸脱炭酸酵素(GAD)は,グルタミン酸からγ-アミノ酪酸(GABA)を合成する酵素である.主に脳内に存在しているが,膵β細胞にも多く
含まれている分子量64kDAの蛋白である.GABA自体はインスリン合成や膵島細胞のホルモン分泌調整を担っている.
抗GAD抗体は,膵島由来の分子量64kDAの蛋白に対する自己抗体としてstiff-mAn症候群患者において発見された.同患者がインスリン依存性
糖尿病(IDDM)を合併することが多いことから,IDDMの発症に抗GAD抗体が関与していることが判明した.
IDDMは主に若年層に発症し,治療にインスリン注射が不可欠となる疾患である.従来より抗膵島細胞質抗体(ICA)がIDDMの予知マーカーとして
知られているが,抗GAD抗体はこれに匹敵するものである.発症初期のIDDM患者の陽性率は8割を越える.また,中高年のNIDDMで経過中にインス
リン依存状態が出現するSlowly progressive IDDMでも陽性となる.
抗GAD抗体はNIDDMとIDDMの鑑別,IDDMの発症予知スクリーニング,早期診断に有用である.
高値を示す病態
インスリン依存性糖尿病(IDDM),Slowly Progressive IDDM,stiff-mAn症候群
低値を示す病態
低値側の臨床的意義は少ない
参考文献
三菱化学メディエンス株式会社 Web Page「検査項目解説」
最終更新
1771 / 2489
28th Mar. 2014