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・研究課題名:尿中有形成分自動分析装置による病的円柱の効果的な検出方法の研究
・研究責任者:脇田
満(臨床検査部)
・研究分担者:青木優子、久野 豊、堀井 隆(臨床検査部)
・研究分担者:三宅一徳、田部陽子(臨床検査医学科)
・研究の意義と目的:
尿中に出現する沈渣検査は、病的円柱は、腎実質障害を示唆する重要な尿中成分
である。近年、尿中有形成分自動分析装置の普及により、尿沈渣検査は遠心操作や
標本作製の手間が軽減され、検査の効率化や迅速化が可能となった。しかし、自動
分析装置はすべての尿中有形成分を鑑別することが難しく、日常検査では目視法に
よる鏡検が必要な検体を選別することを目的として利用されている。そこで、自動
分析装置と鏡検法を組み合わせ、効果的に病的円柱を検出するための方法を検討する。
・観察研究の方法:
尿定性および尿沈渣検査(全自動尿中有形成分分析装置 UF-1000i および日本
臨床検査標準協議会(JCCLS)に準拠した鏡検法の併用)のデータをもとに、病
的円柱を目的変数、依頼診療科や尿定性検査結果を説明変数として Step-wise 法
による多重ロジスティック解析(Stat Flex version 6.0)を行い、病的円柱
に対してオッズ比の高い関連項目を抽出する。また、抽出された関連項目の病的円
柱に対する感度と特異度を算出し、これらの項目を組み合わせて最も感度が向上す
る条件を検索する。また、検索された条件で病的円柱が効果的に検出されていたか
を鏡検法で確認・評価する。
・研究実施期間:平成 25 年 2 月 1 日
~
平成 26 年 1 月 31 日
・研究機関:順天堂大学医学部附属順天堂医院臨床検査部
・医学・倫理的配慮:
本研究に関係するすべての研究者は、ヘルシンキ宣言(2008 年 10 月
WMA ソウル総会[韓国]で修正版)及び臨床研究に関する倫理指針(2008 年
7 月 31 日全部修正版)に従って本研究を実施する。本研究ではデータをすべて匿
名化し、厳重に取り扱うので被験者の氏名等が明らかになるようなことはなく、患者
個人や家族等関係者へ不利益が及ばないようにする。
・研究結果から期待されること
病的円柱を見落としなく検出することは、腎・尿路系疾患の病態を把握する上で
重要である。また、それらを効果的に検出することは、検査費用の抑制や迅速な結
果報告を可能とし、診療支援や病院経営にも役立つと思われる。
・連絡先
順天堂大学医学部附属順天堂医院 臨床検査部
電話:03-3813-3111(代表)
研究担当者:脇田 満(内線 5180)
・本研究は病院倫理委員会の承認を得ている。