資料1 BWR運転訓練センターにおける 模擬について 平成19年10月2日 原子力安全・保安院 一次冷却材の出入り 定格出力運転時、給水系が約 6400T/H、制御棒駆動機構の冷却水が 10T/H 程 度原子炉へ注水している。この合計分が主蒸気として原子炉から流出してい 蒸気乾燥器 主蒸気系へ (タービン、復水器へ) れる。 ○ 定格出力運転時 NWL(通常水位) L3(スクラム設定水位) 気水分離器 る。原子炉への冷却材の出入りがバランスしており、原子炉水位は一定に保た 流入:給水系、制御棒駆動水圧系 L2(高圧非常用炉心冷 流出:主蒸気系 却系起動設定水位) 炉心シュラウド (復水器から) 給水系より ○ 低出力運転時(今回のK2起動時) L1(低圧非常用炉心冷 ジェットポンプ 却系起動設定水位) 流入:給水系、制御棒駆動水圧系 燃料集合体 流出:原子炉冷却材浄化系 原子炉再循環ポンプより 原子炉再循環ポンプへ この時点では、原子炉は未臨界状態であり、タービンバイパス弁は閉で 原子炉冷却材浄化系 (液体廃棄物処理系へ) あることから、主蒸気流量はゼロである。よって、原子炉水位を一定に 保つための設備(給水制御系)により給水流量もほぼゼロである。 原子炉へは、制御棒駆動機構の冷却水が流入するため、給水制御系によ り、原子炉冷却材浄化系から原子炉水を液体廃棄物処理系へ移送(ブロ ーダウン)することで、原子炉水位を一定に保っている。 今回2号機では、原子炉スクラム後に原子炉冷却材浄化系ポンプが自動 制御棒駆動水圧系より 停止したため、原子炉水を液体廃棄物処理系へ移送させることができな (復水系から) くなり、原子炉水位が上昇した。 2 主蒸気逃がし安 全弁 原子炉冷却方法 タービンバイパス弁 主蒸気隔離弁 低圧 タービン 高圧 タービン 発電機 復水器 原子炉再循環ポ 循環水ポンプ プ ホットウェル 主排気筒 低圧復水ポンプ 低圧炉心 圧力抑制プール 電動駆動 スプレイ系 給水ポンプ 高圧復水ポンプ 高圧炉心スプレイ系 気体廃棄物 処理系 原子炉補機 冷却系 ① タービンバイパス弁を用いた冷却 制御棒駆動水系 原子炉で発生した蒸気をタービンバイパス弁を通じて復水器で冷却し、原子炉に 残留熱除去系 循環させる方法。通常停止の冷却方法。 ② 主蒸気逃し安全弁を用いた冷却 復水貯蔵槽 主蒸気隔離弁を全閉とした場合、原子炉で発生した蒸気を主蒸気逃し安全弁を通 じて、圧力抑制プールで冷却する方法。 ③ 残留熱除去系を用いた冷却 原子炉水温度が100℃付近で残留熱除去系停止時冷却モードを使用しさらに 冷却する方法。 3 時系列と主要パラメータの推移 ○ K−4 7/16 7/17 ○ K−2 7/16 原子炉水温度 (℃) 300 10:13 10:13 10:21 10:26 原子炉自動スクラム 警報発生(全制御棒全挿入確認、APRM指示減少) SGTS 自動起動(原子炉水位低による自動起動) FPC ポンプ(A)自動停止(スキマーサージタンク水位低により自動停止) 原子炉未臨界確認(SRM、IRM 挿入・指示確認) 6:54 原子炉冷温停止確認 6:54 冷温停止 (原子炉水温度< 100℃) 200 10:13地震加速度大 100 0 7月16日 12:00 10:13 原子炉自動スクラム 警報発生(全制御棒全挿入確認) 10:18 CP(B)自動停止(6.9kv 母線 2B-1 の喪失により自動停止) 10:19 CUW ポンプ(A)自動停止(ポンプ吐出流量低で自動停止) 10:38 SGTS 手動起動(原子炉建屋オぺフロエリアモニタの指示が上昇したため) 10:58 タービンバイパス弁による手動減圧操作 11:06 MSIV 手動閉操作(主蒸気管への炉水流入防止) 11:17∼ SRV による手動減圧操作 11:43 11:34 LPCS 手動起動 15:00 18:00 21:00 9:00 7月17日 3:00 6:00 9:00 0:00 原子炉水位(mm) 4500 10:13 地震加速度大でスクラム 3000 1500 L3:320mm 0 -1500 -3000 L1:-3790mm -4500 7月16日 19:40 原子炉冷温停止確認 7月17日 4号機定格熱出力一定運転中 原子炉水温度(℃) 300 10:13地震加速度大 200 19:40 冷温停止(原子炉水温度<100℃) 100 略語 SGTS:Stand-by Gas Treatment System 非常用ガス処理系 FPC:Fuel Pool Cooling System 燃料プール浄化系 CP:Condensate Pump 復水ポンプ SRV:Safety Relief Valve 主蒸気逃し安全弁 SRM:Source Range Monitor 中性子源領域モニタ IRM:Intermediate Range Monitor 中間領域モニタ MSIV:Main Steam Isolation Valve 主蒸気隔離弁 LPCS:Low Pressure Core Spray System 低圧炉心スプレイ系 0 原子炉水位(mm) 7月16日 4500 7月17日 3000 1500 L3:320mm 0 -1500 -3000 4 10:13 地震加速度大でスクラム L1:-3790mm -4500 7月16日 7月17日 2号機起動中(未臨界)
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