A233-2 栄養サポートチーム加算 - shaho.co.jp

入院基本料等加算【基本診療料・第八】
48 A233-2 栄養サポートチーム加算
栄養サポートチーム加算は、多職種のチームによる栄養管理への取組みを評価す
るものとして、平成22年改定で新設された。対象は一般病棟や専門病院の7対1
又は10対1入院基本料算定病棟だったが、平成24年改定で、一般病棟の13 対1・
15対1入院基本料算定病棟、専門病院の13 対1入院基本料算定病棟及び療養病棟
入院基本料算定病棟でも算定が可能となった(療養病棟では入院日から起算して6
月以内のみ、入院2月以降は月1回に限り算定可能)。
栄養ケアチームは、所定の研修を修了した専任・常勤の医師・看護師・薬剤師・
管理栄養士で構成されるが、いずれか1人は専従であることが必要である。
なお、平成24年改定では、自己完結した医療提供をしており、医療従事者の確
保等が困難な地域の医療機関について、①栄養サポートチームの専従要件をなくし、
②1日当たりの算定患者数を1チームにつき概ね15人以内(通常は30人以内)と
した別の点数を算定できるしくみが導入された(緩和ケア診療加算と同様)。
施設基準告示
第八・二十八 栄養サポートチーム加算の施設基準等
⑴ 栄養サポートチーム加算の施設基準
イ 栄養管理に係る診療を行うにつき十分な体制が整備されていること。
ロ 当該加算の対象患者について栄養治療実施計画を作成するとともに、当該患者
に対して当該計画が文書により交付され、説明がなされるものであること。
ハ 当該患者の栄養管理に係る診療の終了時に栄養治療実施報告書を作成するとと
もに、当該患者に対して当該報告書が文書により交付され、説明がなされるもの
であること。
ニ 病院勤務医の負担の軽減及び処遇の改善に資する体制が整備されていること。
⑵ 栄養サポートチーム加算の対象患者
栄養障害の状態にある患者又は栄養管理を行わなければ栄養障害の状態になるこ
とが見込まれる患者であって、栄養管理計画が策定されているものであること。
⑶ 栄養サポートチーム加算の注2に規定する厚生労働大臣が定める地域
別表第六の二に掲げる地域【→330頁】
⑷ 栄養サポートチーム加算の注2に規定する施設基準
イ 一般病棟入院基本料(7対1入院基本料及び10対1入院基本料を除く。)を算
定する病棟(特定機能病院及び許可病床数が200床以上の病院の病棟並びに診療
報酬の算定方法第一号ただし書に規定する別に厚生労働大臣が指定する病院の病
棟を除く。
)であること。
ロ 栄養管理に係る診療を行うにつき十分な体制が整備されていること。
ハ 当該加算の対象患者について栄養治療実施計画を作成するとともに、当該患者
に対して当該計画が文書により交付され、説明がなされるものであること。
ニ 当該患者の栄養管理に係る診療の終了時に栄養治療実施報告書を作成するとと
もに、当該患者に対して当該報告書が文書により交付され、説明がなされるもの
であること。
ホ 病院勤務医の負担の軽減及び処遇の改善に資する体制が整備されていること。
─ 368 ─
【48】A233-2 栄養サポートチーム加算
取扱い通知
別添3
第19 栄養サポートチーム加算
1 栄養サポートチーム加算に関する施設基準
⑴ 当該保険医療機関内に、以下から構成される栄養管理に係るチーム(以下「栄
養サポートチーム」という。)が設置されていること。また、以下のうちのいず
れか1人は専従であること。
ア 栄養管理に係る所定の研修を修了した専任の常勤医師
イ 栄養管理に係る所定の研修を修了した専任の常勤看護師
ウ 栄養管理に係る所定の研修を修了した専任の常勤薬剤師
エ 栄養管理に係る所定の研修を修了した専任の常勤管理栄養士
なお、アからエのほか、歯科医師、歯科衛生士、臨床検査技師、理学療法士、
作業療法士、社会福祉士、言語聴覚士が配置されていることが望ましい。
注2に規定する点数を算定する場合は、以下から構成される専任の栄養サポー
トチームが設置されていること。
ア 栄養管理に係る所定の研修を修了した専任の常勤医師
イ 栄養管理に係る所定の研修を修了した専任の常勤看護師
ウ 栄養管理に係る所定の研修を修了した専任の常勤薬剤師
エ 栄養管理に係る所定の研修を修了した専任の管理栄養士
⑵ ⑴のアにおける栄養管理に係る所定の研修とは、医療関係団体等が実施する栄
養管理のための専門的な知識・技術を有する医師の養成を目的とした10時間以上
を要する研修であること。なお、当該研修には、次の内容を含むものであること。
ア 栄養不良がもたらす影響
イ 栄養評価法と栄養スクリーニング
ウ 栄養補給ルートの選択と栄養管理プランニング
エ 中心静脈栄養法の実施と合併症及びその対策
オ 末梢静脈栄養法の実施と合併症及びその対策
カ 経腸栄養法の実施と合併症及びその対策
キ 栄養サポートチームの運営方法と活動の実際
⑶ ⑴のイ、ウ及びエにおける栄養管理に係る所定の研修とは、次の事項に該当す
る研修であること。
ア 医療関係団体等が認定する教育施設において実施され、40時間以上を要し、
当該団体より修了証が交付される研修であること。
イ 栄養管理のための専門的な知識・技術を有する看護師、薬剤師及び管理栄養
士等の養成を目的とした研修であること。なお、当該研修には、次の内容を含
むものであること。
イ 栄養障害例の抽出・早期対応(スクリーニング法)
ロ 栄養薬剤・栄養剤・食品の選択・適正使用法の指導
ハ 経静脈栄養剤の側管投与法・薬剤配合変化の指摘
ニ 経静脈輸液適正調剤法の取得
ホ 経静脈栄養のプランニングとモニタリング
ヘ 経腸栄養剤の衛生管理・適正調剤法の指導
ト 経腸栄養・経口栄養のプランニングとモニタリング
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入院基本料等加算【基本診療料・第八】
チ 簡易懸濁法の実施と有用性の理解
リ 栄養療法に関する合併症の予防・発症時の対応
ヌ 栄養療法に関する問題点・リスクの抽出
ル 栄養管理についての患者・家族への説明・指導
ヲ 在宅栄養・院外施設での栄養管理法の指導
⑷ 当該保険医療機関において、栄養サポートチームが組織上明確に位置づけられ
ていること。
⑸ 算定対象となる病棟の見やすい場所に栄養サポートチームによる診療が行われ
ている旨の掲示をするなど、患者に対して必要な情報提供がなされていること。
⑹ 病院勤務医の負担の軽減及び処遇の改善に資する体制が整備されていること。
当該体制については、第1【総合入院体制加算】の1の⑸【→246頁】と同様で
あること。
2 届出に関する事項
栄養サポートチーム加算の施設基準に係る届出は、別添7の様式34及び様式13の
2【→250頁】を用いること。なお、当該加算の届出については実績を要しない。
また、毎年7月において、前年度における病院勤務医の負担の軽減及び処遇の改
善に資する計画の成果を評価するため、別添7の様式13の2により届け出ること。
疑義解釈資料 (平成22年3月29日・事務連絡)
平成24年改定前
問61 日本静脈経腸栄養学会が、当該学会が認定した教育施設において、合計40
時間の実地修練を修了した場合に修了証を交付している。看護師、薬剤師又は管
理栄養士がこの修了証の交付を受けた場合、栄養サポートチーム加算にある所定
の研修を修了したといえるか。あるいは、当該学会が認定している「NST専門
療法士」の資格を得なければならないのか。
答 当該学会が認定した教育施設における合計40時間の実地修練を修了し、修了証
が交付されれば、所定の研修を修了したということができる。なお、本加算の算
定にあたっては、その他の認定資格を要しない。
問62 栄養サポートチーム加算の平成23年3月31日までの経過措置について、例
えば管理栄養士が専従の場合、医師と管理栄養士が研修を修了しており、看護師
と薬剤師が研修修了見込みであれば、算定可能ということか。
答 そのとおり。なお、この場合において、看護師及び薬剤師が所定の研修を修了
して修了証を交付された時点で、すみやかに地方厚生(支)局長に届け出ること。
問63 「栄養サポートチームが、栄養治療により改善が見込めると判断した患者」
とは、例えばどのような患者か。
答 例示としては、以下のような患者が挙げられる。
例1)脱水状態にある入院直後の患者で、血清アルブミン値は高値を示している
ものの、他の指標や背景から明らかに栄養障害があると判断できる者
例2)これから抗がん剤による治療を開始する患者で、副作用等により当該治療
によって栄養障害をきたす可能性が高いと予想される者
例3)脳卒中を発症して救急搬送された直後の患者で、栄養状態はまだ低下して
いないが、嚥下障害を認めており、経口摂取が困難となる可能性が高いと予
─ 370 ─
【48】A233-2 栄養サポートチーム加算
想される者
例4)集中的な運動器リハビリテーションを要する状態にある患者で、入院中に
著しい食欲低下を認めており、栄養治療を実施しなければリハビリテーショ
ンの効果が十分に得られない可能性が高いと判断できる者
問64 栄養サポートチーム加算の対象患者の要件として「アルブミン値が3.0g/dL
以下」とあるが、従来法(BCG法)ではなく改良BCP法による測定を行ってい
る施設でも同じ条件でいいのか。
答 同じ条件でよい。
問65 栄養サポートチーム加算のチームで行う「終了時指導又は退院時等指導」
には、退院後の栄養に関する指導を含むのか。
答 含む。ただし、当該指導は、チームが実施した栄養治療の結果を踏まえ、チー
ム構成員全員によって行うこと。
問66 栄養サポートチーム加算の算定は週1回とあるが、どの日を算定日とした
らよいのか。
答 対象患者をチームで回診した日に算定する。
問67 栄養サポートチーム加算の算定要件に、対象患者に関する栄養治療実施計
画の策定とそれに基づくチーム診療とあるが、その計画書の内容や様式について
は、各医療機関が作成した様式で差し支えないか。
答 通知で示した栄養治療実施計画兼栄養治療実施報告書の様式〔別紙様式5〕を
用いることが望ましいが、当該様式にある全ての項目に関する記載欄が適切に設
けられていれば、各医療機関が作成した様式を使用して差し支えない。
問68 管理栄養士を栄養サポートチーム加算の専従とした場合であっても、栄養
管理実施加算に係る栄養管理計画の作成であれば実施してよいか。
答 認められない。
問69 栄養サポートチーム加算のチームによる回診の際には、チームを構成する
4職種は全員参加しなければ算定できないのか。
答 そのとおり。
問70 栄養サポートチーム加算は、チームが稼働していることについて第三者機
関による認定を受けた施設でないと算定が認められないか。
答 そのようなことはない。
(平成22年6月11日・事務連絡〈別添1・医科〉)
問5 栄養サポートチーム加算にある、所定の研修として、日本栄養士会の「栄養
サポートチーム担当者研修会」、日本健康・栄養システム学会の「栄養サポートチー
ム研修」及び日本健康・栄養システム学会の臨床栄養師となるために必要な研修
は、該当するのか。
答 これらの研修は、いずれも合計40時間以上の研修であり、必要な研修内容を満
たしているものであり、所定の研修としてみなされる。
問6 日本栄養士会が行っているTNT-D(Total Nutritional Therapy Training for
Dietitians)は、栄養サポートチーム加算にある所定の研修とみなされるのか。
また、TNT-Dと併せて、日本栄養士会が行うTNT-D追加研修(12時間以上の講
義かつ16時間以上の臨床研修)を行った場合は、所定の研修とみなされるのか。
─ 371 ─
入院基本料等加算【基本診療料・第八】
答 TNT-Dは、栄養サポートチーム加算にある所定の研修の内容としては不十分
であり、所定の研修とは認められないが、TNT-Dと併せて、TNT-D追加研修を
修了した場合には、合計40時間の研修となり、必要な研修内容を満たすものとな
るため、栄養サポートチーム加算にある所定の研修とみなすことができる。
(平成22年7月28日・事務連絡〈別添1・医科〉)
問6 看護師、薬剤師又は管理栄養士が日本病態栄養学会の「NSTセミナー(新
規研修コース)
」を修了した場合又は看護師が日本看護協会の認定看護師(摂食・
嚥下障害看護)となるために必要な研修を修了した場合は、栄養サポートチーム
加算にある、所定の研修を修了したとみなされるのか。
答 これらの研修は、いずれも合計40時間以上の研修であり、必要な研修内容を満
たしているものであり、所定の研修を修了したとしてみなされる。
問7 日本病態栄養学会のNSTコーディネーターとなるために必要な研修を看護
師、薬剤師又は管理栄養士が修了した場合、栄養サポートチーム加算にある所定
の研修を修了したものとみなされるのか。また、NSTコーディネーターとなる
ために必要な研修と併せて、看護師、薬剤師又は管理栄養士が日本病態栄養学会
の行うNSTセミナー(追加研修コース)を修了した場合は、所定の研修を修了
したとみなされるのか。
答 NSTコーディネーターとなるために必要な研修は、栄養サポートチーム加算
にある所定の研修の内容としては不十分であり、所定の研修とは認められないが、
NSTコーディネーターとなるために必要な研修と併せて、NSTセミナー(追加
研修コース)を修了した場合には、合計40時間の研修となり、必要な研修内容を
満たすものとなるため、栄養サポートチーム加算にある所定の研修を修了したと
みなすことができる。
問8 医師が、日本静脈経腸栄養学会の認定教育施設における指導医の資格要件
となっている研修を修了した場合または日本病態栄養学会のNSTコーディネー
ターとなるために必要な研修を修了した場合は、栄養サポートチーム加算にある、
所定の研修を修了したとみなされるのか。
答 これらの研修は、いずれも合計10時間以上の研修であり、必要な研修内容を満
たしているものであり、所定の研修を修了したとしてみなされる。
(平成23年4月1日・事務連絡〈別添1・医科〉)
問1 医療関係団体等が認定する教育施設において、看護師、薬剤師及び管理栄養
士に対して行う栄養サポートチーム加算に係る40時間以上の研修は、10時間以上
の臨地での研修を含んでいなければならないのか。
答 その通り。
問2 医師が、日本健康・栄養システム学会の「栄養サポートチーム医師研修」を
修了した場合、栄養サポートチーム加算にある所定の研修を修了したとみなされ
るのか。
答 この研修は、合計10時間以上の研修であり、必要な研修内容を満たしているも
のであることから、所定の研修を修了したとしてみなされる。
─ 372 ─
【48】A233-2 栄養サポートチーム加算
診 療 報 酬
A233-2 栄養サポートチーム加算(週1回)
200点
注1 栄養管理体制その他の事項につき別に厚生労働大臣
が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生
局長等に届け出た保険医療機関において、栄養管理を
要する患者として別に厚生労働大臣が定める患者に対
して、当該保険医療機関の保険医、看護師、薬剤師、
管理栄養士等が共同して必要な診療を行った場合に、
当該患者(第1節の入院基本料(特別入院基本料等を
除く。)又は第3節の特定入院料のうち、栄養サポー
トチーム加算を算定できるものを現に算定している患
者に限る。)について、週1回(療養病棟入院基本料
を算定している患者については、入院した日から起算
して1月以内の期間にあっては週1回、入院した日か
ら起算して1月を超え6月以内の期間にあっては月1
回)に限り所定点数に加算する。この場合において、
区分番号B001の10に掲げる入院栄養食事指導料、区
分番号B001の11に掲げる集団栄養食事指導料及び区
分番号B001-2-3に掲げる乳幼児育児栄養指導料は別
に算定できない。
注2 医療提供体制の確保の状況に鑑み別に厚生労働大臣
が定める地域に所在する保険医療機関であって、別に
厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものと
して地方厚生局長等に届け出たものについては、注1
に規定する届出の有無にかかわらず、当該加算の点数
に代えて、100点を所定点数に加算することができる。
留意事項通知
⑴ 栄養管理計画を策定している患者のうち、次のアから
エのいずれかに該当する者について算定できる。
ア 栄養管理計画の策定に係る栄養スクリーニングの結
果、血中アルブミン値が3.0g/dL以下であって、栄養
障害を有すると判定された患者
イ 経口摂取又は経腸栄養への移行を目的として、現に
静脈栄養法を実施している患者
ウ 経口摂取への移行を目的として、現に経腸栄養法を
実施している患者
エ 栄養サポートチームが、栄養治療により改善が見込
めると判断した患者
⑵ 1日当たりの算定患者数は、1チームにつき概ね30人
以内とする。ただし、「注2」に規定する点数を算定す
る場合、1日当たりの算定患者数は、1チームにつき概
ね15人以内とする。
⑶ 療養病棟においては、栄養サポートチーム加算は入院
日から起算して180日以内に限り算定可能とするが、180
日を超えても定期的に栄養サポートチームによる栄養管
理を行うことが望ましい。
⑷ 栄養サポートチームは、以下の診療を通じ、栄養状態
を改善させ、また、必要に応じて経口摂取への円滑な移
行を促進することが必要である。
ア 栄養状態の改善に係るカンファレンス及び回診が週
1回程度開催されており、栄養サポートチームの構成
員及び必要に応じて、当該患者の診療を担当する保険
医、看護師等が参加している。
イ カンファレンス及び回診の結果を踏まえて、当該患
者の診療を担当する保険医、看護師等と共同の上で、
「別紙様式5」又はこれに準じた栄養治療実施計画を
作成し、その内容を患者等に説明の上交付するととも
に、その写しを診療録に添付する。
ウ 栄養治療実施計画に基づいて適切な治療を実施し、
適宜フォローアップを行う。
エ 治療終了時又は退院・転院時に、治療結果の評価を
行い、それを踏まえてチームで終了時指導又は退院時
等指導を行い、その内容を「別紙様式5」又はこれに
準じた栄養治療実施報告書として記録し、その写しを
患者等に交付するとともに診療録に添付する。
オ 当該患者の退院・転院時に、紹介先保険医療機関等
に対して診療情報提供書を作成した場合は、当該報告
書を添付する。
⑸ 栄養サポートチームは、以下の診療を通じ、当該保険
医療機関における栄養管理体制を充実させるとともに、
当該保険医療機関において展開されている様々なチーム
医療の連携を図ることが必要である。
ア 現に当該加算の算定対象となっていない患者の診療
を担当する保険医、看護師等からの相談に速やかに応
じ、必要に応じて栄養評価等を実施する。
イ 褥瘡対策チーム、感染対策チーム、緩和ケアチーム、
摂食・嚥下対策チーム等、当該保険医療機関において
活動している他チームとの合同カンファレンスを、必
要に応じて開催し、患者に対する治療及びケアの連携
に努める。
⑹ 「注2」に規定する点数は、
「基本診療料の施設基準等」
の「別表第6の2」に掲げる地域に所在する保険医療機
関(特定機能病院、200床以上の病院、DPC対象病院、
一般病棟7対1入院基本料及び一般病棟10対1入院基本
料を算定している病院を除く)の一般病棟において、算
定可能である。ただし、「基本診療料の施設基準等及び
その届出に関する手続きの取扱いについて」の「別添2」
の「入院基本料等の施設基準」第5の6【→103頁】の
規定により看護配置の異なる各病棟ごとに一般病棟入院
基本料を算定しているものについては、一般病棟7対1
入院基本料及び一般病棟10対1入院基本料を算定してい
る病棟であっても、当該点数を算定できる。
─ 373 ─
入院基本料等加算【基本診療料・第八】
(別紙様式5)
栄養治療実施計画 兼 栄養治療実施報告書
患者氏名
患者ID
性 : 男・女
病棟
主治医
NST患者担当者
NST回診
実施者名
医師
看護師
薬剤師
NST回診
実施者名
歯科医師
歯科衛生士
臨床検査技師
PT・OT・ST
MSWほか
現疾患
なし
あり( )
褥瘡
その他の
合併疾患※1
cm
主観的栄養評価
栄養評価
現体重
アルブミン
(g/dL)
嚥下障害
Kg
リンパ球数
( /mm3)
BMI:
ヘモグロビン
(g/dL)
入院日
年 月 日
初回回診日
年 月 日
管理栄養士
NST専従者
氏名
なし
あり( )
なし
なし
社会的問題点
あり( )
あり(
感染症
浮腫 有 □ 無 □
身長
歳
年齢
前回回診日
年 月 日
回診日
年 月 日
)
標準体重
(BMI=22)
Kg
中性脂肪
(mg/dL)
トランスサイレチン
(TTR:プレアルブミン)
(mg/dL)
通常時体重
Kg
総合評価
(栄養障害の程度)
検査日 月 日
検査日 月 日 検査日 月 日 検査日 月 日 検査日 月 日 検査日 月 日
良・普通・悪
良・軽度・中等度・高度
前回との比較
改善・不変・増悪 改善・不変・増悪
経口栄養
□ 普通食 □ 該当無し
□ 咀嚼困難食
□ 嚥下障害食
(濃厚流動食・経腸栄養剤)
改善・不変・増悪
改善・不変・増悪
改善・不変・増悪
改善・不変・増悪
改善・不変・増悪
改善・不変・増悪
栄養管理法
経腸栄養※2
栄養投与法の推移(前回との比較)
(例:経腸栄養 → 経口栄養、経口栄養 → 中心静脈栄
養)
□ 該当無し
□ 経鼻( )
□ 胃瘻( )
□ 腸瘻( )
経静脈栄養
□ 末梢静脈栄養 □ 該当無し
□ 中心静脈栄養
(鎖骨下・ソケイ部・PICC・リザーバー)
□無
(
) → (
)
投与組成・投与量(該当無しの場合□にチェックを入れること)
□無
□無
たんぱく質・
アミノ酸(g/
□無 日)
□無
□無
□無
□無
□無
□無
□無
□無
□無
□無
□無
□無
□無
□無
□無
□無
□無
□無
□無
□無
□無
□無
□無
□無
水分量
(ml/日)
前回栄養管理
プラン※3
エネルギー
(kcal/日)
□無
□無
□無
□無
□無
実投与量
投与バランス
※4
新規栄養管理
プラン
栄養管理上の
注意点・特徴
※5
活動状況・評価
他チームとの
連携状況
嚥下障害チーム
(あり なし)
褥瘡対策チーム
(あり なし)
感染対策チーム
(あり なし)
【評価項目】※7
1. 身体的栄養評価: 改善度 5・4・3・2・1 (改善項目: )
治療法の
2. 血液学的栄養評価: 改善度 5・4・3・2・1 (改善項目: )
総合評価※6
3. 摂食・嚥下状態: 改善度 5・4・3・2・1
4. 褥瘡: 改善度 5・4・3・2・1
【 】
5. 感染・免疫力: 改善度 5・4・3・2・1
①改善
6.
②不変
7.
③増悪
緩和ケアチーム
(あり なし)
その他のチーム
( チーム)
コメント※8 【入院中・転院・退院】:
※1:褥瘡・嚥下障害・感染症以外で、栄養管理に際して重要と思われる疾患を優先的に記載すること。
※2:投与速度と形状(半固形化の有無など)を含めて記載すること。
※3:初回時には記載を要しない。
※4:必要に応じ患者及び家族等に確認し、提供している食事・薬剤のみではなく、間食等の状況を把握した上で、体内へ入った栄養量を記載す
るよう努めること。
※5:栄養管理の上で特に注意を要する点や特徴的な点を記載すること。
※6:栄養療法による効果判定を総合的に行うこと。 【 】内には、①~③のいずれかを記載すること。
※7:評価項目中変化があった項目を選択し、程度を「5:極めて改善」「4:改善」「3:不変」「2:やや悪化」「1:悪化」の5段階で記載すること。ま
た、改善項目の詳細も記載すること。なお、必要に応じて項目を追加しても構わない。
※8:治療評価時の状況として「入院中」「転院」「退院」のうちいずれか一つを選択し、栄養治療の効果についての補足事項や詳細を記載するこ
と。特に、「転院」又は「退院」の場合にあっては、患者及び家族に対して今後の栄養管理の留意点等(在宅での献立を含む。)について丁寧な説
明を記載するとともに、転院先又は退院先で当該患者の栄養管理を担当する医師等に対し、治療継続の観点から情報提供すべき事項について
記載すること。
─ 374 ─
【48】A233-2 栄養サポートチーム加算
─ 375 ─
医学管理等【特掲診療料・第三】
7 B001・24 外来緩和ケア管理料【歯科B004-1-5】
新
外来緩和ケア管理料は、平成24年改定で新設された。がん患者がより質の高い
療養生活を送ることができるよう、多職種が連携したより質の高い外来における緩
和ケア診療を評価するものである。
施設基準は、当該保険医療機関内に①身体症状の緩和を担当する常勤医師、②精
神症状の緩和を担当する常勤医師、③緩和ケアの経験を有する常勤看護師、④緩和
ケアの経験を有する薬剤師の4名から構成される専従の緩和ケアチームを設置して
いること(緩和ケア診療加算における緩和ケアチームと兼任でも差し支えない)な
どである。
施設基準告示
第三・二 特定疾患治療管理料に規定する施設基準等
⒀ 外来緩和ケア管理料の施設基準
イ 緩和ケア診療を行うにつき十分な体制が整備されていること。
ロ 当該体制において、身体症状の緩和を担当する医師、精神症状の緩和を担当す
る医師、緩和ケアに関する相当の経験を有する看護師及び薬剤師が適切に配置さ
れていること。
取扱い通知
第4の4 外来緩和ケア管理料
1 外来緩和ケア管理料に関する施設基準
⑴ 当該保険医療機関内に、以下の4名から構成される緩和ケアに係る専従のチー
ム(以下「緩和ケアチーム」という。)が設置されていること。
ア 身体症状の緩和を担当する常勤医師
イ 精神症状の緩和を担当する常勤医師
ウ 緩和ケアの経験を有する常勤看護師
エ 緩和ケアの経験を有する薬剤師
ア又はイのうちいずれかの医師及びエの薬剤師については、緩和ケアチームに
係る業務に関し専任であって差し支えないものとする。
⑵ 緩和ケアチームの構成員は、外来緩和ケア管理料に係る緩和ケアチームの構成
員と兼任であって差し支えない。
また、悪性腫瘍患者に係る緩和ケアの特性にかんがみて、専従の医師にあって
も、緩和ケア診療加算を算定すべき診療及び外来緩和ケア管理料を算定すべき診
療に影響のない範囲においては、専門的な緩和ケアに関する外来診療を行って差
し支えない。
(ただし、専門的な緩和ケアに関する外来診療に携わる時間は、所
定労働時間の2分の1以下であること。)
⑶ ⑴のアに掲げる医師は、悪性腫瘍患者を対象とした症状緩和治療を主たる業務
とした3年以上の経験を有する者であること。
⑷ ⑴のイに掲げる医師は、3年以上がん専門病院又は一般病院での精神医療に従
事した経験を有する者であること。
⑸ ⑴のア及びイに掲げる医師は、以下のいずれかの研修を修了している者である
こと。
─ 666 ─
【7】B001・24 外来緩和ケア管理料
ア がん診療に携わる医師に対する緩和ケア研修会の開催指針(平成20年4月1
日付け健発第0401016号厚生労働省健康局長通知)に準拠した緩和ケア研修会
イ 緩和ケアの基本教育のための都道府県指導者研修会(国立がん研究センター
主催)等
⑹ ⑴のウに掲げる看護師は、5年以上悪性腫瘍患者の看護に従事した経験を有し、
緩和ケア病棟等における研修を修了している者であること。なお、ここでいう緩
和ケア病棟等における研修とは、次の事項に該当する研修のことをいう。
ア 国及び医療関係団体等が主催する研修であること。(6月以上かつ600時間以
上の研修期間で、修了証が交付されるもの)
イ 緩和ケアのための専門的な知識・技術を有する看護師の養成を目的とした研
修であること。
ウ 講義及び演習により、次の内容を含むものであること。
イ ホスピスケア・疼痛緩和ケア総論及び制度等の概要
ロ 悪性腫瘍又は後天性免疫不全症候群のプロセスとその治療
ハ 悪性腫瘍又は後天性免疫不全症候群患者の心理過程
ニ 緩和ケアのためのアセスメント並びに症状緩和のための支援方法
ホ セルフケアへの支援及び家族支援の方法
ヘ ホスピス及び疼痛緩和のための組織的取組とチームアプローチ
ト ホスピスケア・緩和ケアにおけるリーダーシップとストレスマネジメント
チ コンサルテーション方法
リ ケアの質を保つためのデータ収集・分析等について
エ 実習により、事例に基づくアセスメントとホスピスケア・緩和ケアの実践
⑺ ⑴のエに掲げる薬剤師は、麻薬の投薬が行われている悪性腫瘍患者に対する薬
学的管理及び指導などの緩和ケアの経験を有する者であること。
⑻ ⑴のア及びイに掲げる医師については、緩和ケア病棟入院料の届出に係る担当
医師と兼任ではないこと。ただし、緩和ケア病棟入院料の届出に係る担当医師が
複数名である場合は、緩和ケアチームに係る業務に関し専任である医師について
は、緩和ケア病棟入院料の届出に係る担当医師と兼任であっても差し支えないも
のとする。
⑼ 症状緩和に係るカンファレンスが週1回程度開催されており、緩和ケアチーム
の構成員及び必要に応じて、当該患者の診療を担う保険医、看護師、薬剤師など
が参加していること。
⑽ 当該医療機関において緩和ケアチームが組織上明確に位置づけられているこ
と。
⑾ 院内の見やすい場所に緩和ケアチームによる診療が受けられる旨の掲示をする
など、患者に対して必要な情報提供がなされていること。
2 届出に関する事項
⑴ 外来緩和ケア管理料の施設基準に係る届出は、別添2の様式5の4を用いるこ
と。
⑵ 外来緩和ケアチームの医師、看護師及び薬剤師の氏名、勤務の態様(常勤・非
常勤、専従・非専従、専任・非専任の別)及び勤務時間を別添2の様式4【→649
頁】を用いて提出すること。
─ 667 ─
医学管理等【特掲診療料・第三】
疑義解釈資料 その1(平成24年3月30日・事務連絡〈別添1・医科〉)
問92 B001の24外来緩和ケア管理料の看護師の要件である研修の内容が通知に示
されているが、具体的にはどのような研修があるのか。
答 現時点では、緩和ケア診療加算の要件にある研修と同様で以下のいずれかの研
修である。
① 日本看護協会認定看護師教育課程「緩和ケア」、「がん性疼痛看護」、「がん化
学療法看護」
、
「乳ガン看護」又は「がん放射線療法看護」の研修
② 日本看護協会が認定している看護系大学院の「がん看護」の専門看護師教育
課程
問126 緩和ケア診療加算等の専従要件となっている緩和ケアの専門の研修をうけ
た医療機関の看護師は、訪問看護ステーション等の看護師等と同行して訪問看護
を行ってもよいのか。
答 専従の業務に支障がない範囲であれば差し支えない。
診 療 報 酬
B001 特定疾患治療管理料
24 外来緩和ケア管理料
300点
注1 別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合している
ものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関に
おいて、緩和ケアを要する入院中の患者以外の患者(が
ん性疼痛の症状緩和を目的として麻薬が投与されてい
る患者に限る。)に対して、当該保険医療機関の保険医、
看護師、薬剤師等が共同して療養上必要な指導を行っ
た場合に、月1回に限り算定する。
注2 当該患者が15歳未満の小児である場合には、小児加
算として、所定点数に150点を加算する。
注3 区分番号B001の22に掲げるがん性疼痛緩和指導管
理料は、別に算定できない。
留意事項通知
⑴ 医師ががん性疼痛の症状緩和を目的として麻薬を投与
している外来のがん患者のうち、疼痛、倦怠感、呼吸困
難等の身体的症状又は不安、抑うつなどの精神症状を持
つ者に対して、当該患者の同意に基づき、外来において、
症状緩和に係る専従のチーム(以下「緩和ケアチーム」
という)による診療が行われた場合に算定する。
⑵ 緩和ケアチームは、身体症状及び精神症状の緩和を提
供することが必要である。緩和ケアチームの医師は緩和
ケアに関する研修を修了した上で診療に当たる。
⑶ 緩和ケアチームは初回の診療に当たり、当該患者の診
療を担う保険医、看護師及び薬剤師などと共同の上、
「別
紙様式3」【→335頁】又はこれに準じた緩和ケア診療実
施計画書を作成し、その内容を患者に説明の上交付する
とともに、その写しを診療録に添付する。
⑷ 1日当たりの算定患者数は、1チームにつき概ね30人
以内とする。
⑸ 症状緩和に係るカンファレンスが週1回程度開催され
ており、緩和ケアチームの構成員及び必要に応じて、当
該患者の診療を担当する保険医、看護師などが参加して
いる。
⑹ 当該保険医療機関に緩和ケアチームが組織上明確に位
置づけられている。
⑺ 院内の見やすい場所に緩和ケアチームによる診療が受
けられる旨の掲示をするなど、患者に対して必要な情報
提供がなされている。
⑻ 当該緩和ケアチームは、緩和ケア診療加算の緩和ケア
チームと兼任可能である。
歯B004-1-5 外来緩和ケア管理料
300点
注1 別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合している
ものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関に
おいて、緩和ケアを要する入院中の患者以外の患者(が
ん性疼痛の症状緩和を目的として麻薬が投与されてい
る患者に限る。)に対して、当該保険医療機関の保険医、
看護師、薬剤師等が共同して療養上必要な指導を行っ
た場合に、月1回に限り算定する。
注2 当該患者が15歳未満の小児である場合には、小児加
算として、所定点数に150点を加算する。
注3 区分番号B004-1-2に掲げるがん性疼痛緩和指導管
理料は、別に算定できない。
─ 668 ─
【7】B001・24 外来緩和ケア管理料
様式5の4
外来緩和ケア管理料の施設基準に係る届出書添付書類
1 緩和ケアに係る専従チーム(□には、適合する場合「レ」を記入すること)
区
分
氏
名
専従・専任
研修受講
ア 身体症状の緩和を担当する常勤医師
□
イ 精神症状の緩和を担当する常勤医師
□
ウ 緩和ケアの経験を有する常勤看護師
□
エ 緩和ケアの経験を有する薬剤師
2
症状緩和に係るカンファレンス
開催頻度
構
成 メ
ン
バ
ー(氏名・職種)
回/週
3
患者に対する情報提供
[記載上の注意]
1
「1」のアは悪性腫瘍患者又は後天性免疫不全症候群の患者を対象とした症状緩和治療を主たる業務とした
3年以上の経験及び緩和ケアに関する研修の修了していること、イは3年以上がん専門病院又は一般病院での
精神医療に従事した経験及び緩和ケアに関する研修の修了していることが確認できる文書を添付すること。
また、ウは5年以上悪性腫瘍患者の看護に従事した経験を有し、緩和ケア病棟等における研修を修了してい
ることが確認できる文書を添付すること。
研修受講とは医師については緩和ケアに関する研修の受講をいい、看護師については緩和ケア病棟等におけ
る研修の受講をいう。
2
「3」は、どのような情報提供方法をとっているかを簡潔に記載すること。
3
緩和ケアチームが当該医療機関において組織上明確な位置づけにあることが確認できる文書を添付すること。
4 「1」の医師、看護師及び薬剤師の氏名、勤務の態様及び勤務時間について、様式 20 を添付すること。なお、
「1」のア及びイの医師は、基本的には緩和ケア病棟入院料を算定する病棟内で緩和ケアを担当する医師とは
兼任できないことから、当該担当する医師とは異なる医師であることがわかるように備考欄に記載すること。
また、A226-2 緩和ケア診療加算に係る緩和ケアチームと兼任する場合は、その旨がわかるように備考欄に記載
すること。
─ 669 ─