〒 東京都品川区東品川 天王洲セントラルタワー F 140-0002 2-2-24 4 Tel: (03) 5796-7330 Fax: (03) 5796-7335 e-mail: [email protected] Monoclonal ANTI-FLAG® M2 Antibody (モノクローナル抗 モノクローナル抗 FLAG M2 抗体) 抗体) マウス産生 マウス産生、 産生、アフィニティー精製 アフィニティー精製 製品番号 F1804 保存温度 -20 °C (使用説明書) TECHNICAL BULLETIN( 使用説明書) 製品概要 ® Monoclonal ANTI-FLAG M2 antibody FLAG M2 I G1 FLAG 1 M2 NMet-NCFLAG M2 (モノクローナル抗 抗体)はマウスで作製してアフィニティー精製し た g モノクローナル抗体で、 ペプチド配列を含む 融合タンパク質に結合します 。 抗体は、融合タンパク 質の 末端、 末端、 末端、または内部に位置す ペプチド配列を認識します。 抗体の結合はカ る ルシウムに依存しません。モノクローナル抗 FLAG M2 抗 体は、ウェスタンブロットや免疫蛍光、免疫沈降といった一 般的な免疫学的手法で FLAG ペプチド配列を含む融合タ ンパク質を検出・特定・捕捉する際に有用です。 モノクローナル抗 FLAG M2 抗体のタンパク質濃度は約 1 mg/mL で、溶液組成は 50% グリセロール、10 mM リン酸 ナトリウム、150 mM NaCl (pH 7.4)です。本製品の組成 に抗菌防腐剤は含まれておりません 。 抗原側の結合部位 N-Asp-Tyr-Lys-Asp-Asp-Asp-Asp-Lys-C 特異性: モノクローナル抗 FLAG M2 抗体は、E. coli また は哺乳類細胞の粗ライセートを用いたウェスタンブロットに おいて、標的タンパク質のバンドのみを検出します。 感度: モノクローナル抗 FLAG M2 抗体はドットブロットに おいて 2 ng の標的タンパク質を検出し、また、下記の手順 によるウェスタンブロット分析でも同等の感度を示します。 注意事項と 注意事項と免責事項 弊社の製品は試験研究用のみを目的として販売されてい ます。医薬品、家庭用その他試験研究以外の用途には使 用できません。危険性や安全な取り扱いに関しては化学物 質安全データシート(MSDS)をご覧ください。 調製 使用直前に、モノクローナル抗 FLAG M2 抗体溶液を Tris Buffered Saline (TBS), pH 8.0, with 3% nonfat Milk(製 品番号 T8793)で希釈します。 手順中に記載された希釈率は目安です。検出感度が最大 となりバックグラウンドが最小となるように抗体濃度を調整 してください。 保存 希釈前の抗体は実験に使用するアリコートに分けて−20 °C で保存してください。希釈前の本製品はこの推奨保存温度 では凍結しません。 注:分子間の疎水性相互作用のために、保存期間中に少 量の精製抗体が沈殿してくることがあります。本製品中に 沈殿が認められた場合は、バイアルを短時間遠心して沈殿 をペレット化してください。清澄化された上清から必要量の 抗体溶液を分取して使用します。ほとんどの場合、このこと は精製抗体の性能に影響しません。 手順 ウェスタンブロット免疫染色 この手順は Chemiluminescent Peroxidase Substrate-1 (製品番号 CPS160)を用いた化学発光検出を使用してい ます。他の基質や条件を用いる際は、一次抗体および二次 抗体の希釈率を最適化しなければならない場合があります。 1. 標準的なプロトコールに従ってドデシル硫酸ナトリウ ム・ポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS-PAGE)を実 施し、FLAG ペプチド配列を含む融合タンパク質をサン プルライセートから分離します。1 レーンあたりの総タン パク質量が 2.5~10 µg となるようにライセートをロード します。 2. ニトロセルロース膜や Immobilon-P™などのポリフッ 化ビニリデン(PVDF)膜にゲルからタンパク質を転写し ます。PVDF 膜の方が高感度が得られる場合がありま す。 2-5 2 以上の量の精製水を用いて、穏やかに振 盪( ~ )しながらブロットを 2~3 分間洗浄し ます。 4. ブロットを 0.5 mL/cm 以上の量の Tris Buffered Saline (TBS), pH 8.0, with 3% nonfat Milk(製品番号 T8793)に浸漬し、室温で穏やかに振盪しながら 30 分 間ブロッキング処理します。 5. ブロッキング液を除去し、ブロットを 0.5 mL/cm の Tris Buffered Saline (TBS), pH 8.0(製品番号 T6664)で 1 回洗浄します。 6. 必要量のモノクローナル抗 FLAG M2 抗体をブロットに 加えます。 最終濃度が 1 µg/mL(製品を 1,000 分の 1 希釈)とな るように 3%脱脂粉乳含有 TBS で希釈した抗体を、 0.5 mL/cm 以上の量で使用することを推奨します。室 温で穏やかに振盪しながら 30 分間インキュベーション します。 注: 別の基質やシステムを使用する際は希釈率を最 適化する必要があります。 7. デカントして抗 FLAG M2 抗体溶液を捨て、ブロットを 0.5 mg/cm 以上の量の TBS(pH 8.0)で 1 回洗浄しま す。 8. Rabbit anti-mouse IgG−peroxidase conjugate (ウサ ギ抗マウス IgG 抗体-ペルオキシダーゼコンジュゲー ト)(製品番号 A9044)または同等品を二次抗体として 加えます。二次抗体の濃度は使用する基質に応じて最 適化してください。Chemiluminescent Peroxidase Substrate-1(製品番号 CPS160)で検出する場合は、 二次抗体の最終希釈率は 30,000 分の 1 としてくださ い。具体的には、抗体製品を 3% 脱脂粉乳含有 TBS で希釈し、0.5 mL/cm 以上の量で使用することを推奨 します。室温で穏やかに振盪しながら 30 分間インキュ ベーションします。 9. TBS with 0.05% TWEEN 20, pH 8.0(製品番号 T9039)を用いて、ブロットを 3 回以上、合計 15 分以 上(1 回の洗浄は 5 分間)洗浄します。0.5 mL/cm 以 上の量の洗浄液を使用し、穏やかに振盪しながら洗浄 してください。 10. Chemiluminescent Peroxidase Substrate-1(製品番 号 CPS160)または同等の試薬を用いてブロットを 5 分間処理し、発光させます。このインキュベーション中 2 3. 0.5 mL/cm 50 60 rpm 2 2 2 2 2 ® 2 はブロットを振盪しないでください。軽くブロットの水気 を切り、プラスチックフィルムで包みます。 11. BioMax™ Light film(製品番号 Z373494)をブロットに 数秒~10 分間露光させます。必要とされる最適露光 時間を決定するために 10~30 秒の短時間露光を行う ことを推奨します。短時間露光でもシグナルが強すぎる 場合は、1~8 時間(または必要であればそれ以上)ブ ロットを放置してシグナルが弱まってから再度フィルム の露光を行います。 間接的免疫蛍光細胞化学染色 モノクローナル抗 FLAG M2 抗体は、標識された二次抗体 と組み合わせると免疫細胞化学染色に使用できます(間接 染色法) 。抗マウス IgG-FITC コンジュゲートを標識とする 免疫蛍光染色法で接着細胞を染色する際の一般的手順を 以下に示します。 1. カバーグラス上で細胞を培養・トランスフェクトします。 2. 4% パラホルムアルデヒド(製品番号 P6148)および 4% ショ糖(製品番号 S1888)を含む Phosphate Buffered Saline, pH 7.4(PBS、製品番号 P3813)に 浸漬して室温で 15 分間インキュベーションし、細胞を 固定します。 3. 固定された細胞を PBS で 5 分間洗浄します。もう 1 回 洗浄します。 4. 0.25% TRITON™ X-100(製品番号 T9284)含有 PBS 中で 5 分間インキュベーションし、細胞を浸透化 処理します。 5. 細胞を PBS で 5 分間洗浄します。もう 1 回洗浄します。 6. 10% ウシ血清アルブミン(BSA、製品番号 A9647)含 有 PBS (10% BSA/PBS)に浸漬して 37 °C で 30 分 間インキュベーションし、ブロッキング処理します。 7. 3% BSA/PBS で 500~2,000 分の 1 に希釈したモノク ローナル抗 FLAG M2 抗体に浸漬して 37 °C で 2 時 間インキュベーションします。 8. PBS で 5 分間洗浄します。さらに 2 回繰り返し洗浄し ます。 9. 3% BSA/PBS で 1,000 分の 1 に希釈した抗マウス二 次抗体−FITC コンジュゲート(製品番号 F9137)に浸 漬して 37 °C で 45 分間インキュベーションします。 6 3 で 5 分間洗浄します。さらに 2 回繰り返し洗浄し ます。 11. 細胞の付着している面を下にしてカバーグラスをスライ ドグラスにのせます(半永久的な封入にはポリビニルア ルコールなどの封入剤を少量使用します)。封入剤に は DABCO などの退色防止剤を添加すること(25~ 100 mg/mL、製品番号 10981 など)を強く推奨します。 スライドグラス上のカバーグラスの周囲をシールします (マニキュア液などを使用)。 12. 蛍光顕微鏡で観察します。FITC の吸収極大波長は 492 nm、発光極大波長は 520 nm です。 免疫沈降(IP) モノクローナル抗 FLAG M2 抗体は、Protein G レジンなど の不溶性担体マトリックスと組み合わせると IP に使用でき ます。そのほか、EZview™ Red Protein G Affinity Gel(製 品番号 E3403)や Protein G Immunoprecipitation Kit(製 品番号 IP50)を用いることもできます。 EZview Red ANTI-FLAG M2 Affinity Gel(製品番号 F2426)または ANTI-FLAG M2 Agarose(製品番号 A2220)はそのまま IP に使用できます。一般的なプロトコ ールについては参考文献 5 を参照してください。 酵素免疫測定法(EIA) モノクローナル抗 FLAG M2 抗体は EIA に使用できます。 通常、FLAG ペプチド配列を含む融合タンパク質はポリス チレン製マルチウェルプレートのウェルに直接吸着されます (またはその他の形で提示されます)。モノクローナル抗 FLAG M2 抗体を最大 50,000 分の 1 に希釈し、プレートの ウェルに加えてインキュベーションします。10,000 分の 1 に 希釈したウサギ抗マウス IgG-ペルオキシダーゼコンジュゲ ート(製品番号 A9044)または同等品と反応させてから、適 切な可視化用基質を加えて検出を行います。 シグマ アルドリッチでは EIA によるスクリーニング用として、 ANTI-FLAG High Sensitivity, M2 coated 96-well plate (製品番号 P2983)もご用意しております。 10. PBS 参考文献 1. Brizzard, B.L., et al., Immunoaffinity purification of FLAG epitope-tagged bacterial alkaline phosphatase using a novel monoclonal antibody and peptide elution. BioTechniques, 16, 730-735 (1994). 2. Bjerrum, O.J., and Heegaard. N.H.H., CRC Handbook of Immunoblotting of Proteins, Volume I, Technical Descriptions, CRC Press (Boca Raton, FL: 1988), p. 229-236. 3. Dunbar, B.S. (ed.), Protein Blotting: A Practical Approach, IRL Press (New York, NY: 1994), p. 67-70. 4. Fortin, A., et al., A 56- to 54-kilodalton non grata signal in immunoblot analysis using the horseradish peroxidase chemiluminescence system. Biochem. Cell Biol., 72, 239-243 (1994). 5. Harlow, E., and Lane, D., Antibodies: A Laboratory Manual, Cold Spring Harbor Laboratory (Cold Spring Harbor, NY: 1988); Product Code A 2926. 6. Ciaccia, A.V., and Price, E.M., IBI FLAG Epitope, 1, 4-5 (1992). は 及び 及び の商標です。 は の登録商標、 及び は商標です。 は の登録商標です。 は の登録商標です。 は の登録商標です。 は の登録商標で BioMax Eastman Kodak Company ANTI-FLAG Sigma-AldrichⓇ Biotechnology FLAG LP Sigma-Aldrich Co. Ezview FLAG-BAP Immobilon Millipore Corp. TRITON Dow Chemical TWEEN Croda International PLC DABCO Air Products & Chemicals, Inc. す。 AH,AC,PHC,MAM 04/10-1 4 トラブルシューティングガイド( トラブルシューティングガイド(ウェスタンブロット免疫染色法 ウェスタンブロット免疫染色法について 免疫染色法について) について) 問題 融合タンパク質が検出 されない 考えられる原因 えられる原因 タンパク質が発現して いない サンプル中に存在する 標的タンパク質量が少 ない 検出試薬に欠陥がある 化学発光システムの露 光時間が不十分 フィルムが不適切 膜に標的タンパク質が 転写されていない ブロッキング過剰のた め抗原がブロッキング 剤で覆われている 抗体濃度が最適でない 非特異的なバックグラ ウンドが高い 細胞抽出液濃度が高 すぎる FLAG M2 抗体の濃度 対策 ベクターの組み換え遺伝子構造中の FLAG 融合タンパク質の核酸配列およびリー ディングフレームを確認してください。配列が正しい場合は発現条件の最適化を試 みてください。 常にポジティブコントロール(推奨量は 10 ng/レーン)を使用してください。ポジティブ コントロールが正常に確認される場合、サンプル中に対象 FLAG 融合タンパク質が 含まれていないか、検出できないほど低濃度である可能性があります。低濃度の FLAG 融合タンパク質には ANTI-FLAG M2 Affinity Gel(製品番号 A2220)による 免疫沈降が必要になる場合があります。 Sigma では以下のポジティブコントロールをご用意しております。 • Amino-Terminal FLAG-BAP™ fusion protein 製品番号 P7582) • Carboxy-Terminal FLAG-BAP fusion protein 製品番号 P7457) Amino-Terminal Met-FLAG-BAP fusion protein 製品番号 P5975) • 適切なコントロールを泳動して試薬の性能を確認してください。10 ng/レーンのコント ロール用 FLAG-BAP-融合タンパク質をポジティブコントロールとして使用してくださ い。コントロールのレーンにシグナルが現れない場合は、新しいロットの二次抗体HRP コンジュゲートおよび新たに調製した試薬を用いて再試してください。 フィルムにシグナルが検出されない場合は露光時間を長くしてください。露光時間は 約 5 秒から 10 分間までの範囲で試行することを推奨します。 BioMax Light(製品番号 Z373494)などの化学発光検出用フィルムに切り替えてく ださい。 Ponceau S solution(製品番号 P7170)で染色し、タンパク質が膜に転写されてい ることを確認してください。可能であれば、常にポジティブコントロールを同時に泳動 して、検出システムの各成分が正しく働いていることを確認してください。染色済みタ ンパク質マーカー(製品番号 C1992、C4861 など)を用いて、ゲルから膜へタンパク 質が完全に転写されたかどうかを確認することもできます。 高すぎる濃度のブロッキング剤(カゼインやゼラチンを含むブロッキングバッファーな ど)を使用するとシグナルのマスキングが起こることがあります。ブロッキング剤を 2 分の 1~4 分の 1 に希釈してください。問題が改善されない場合は、3% 脱脂粉乳 含有 TBS (製品番号 T8793)を使用してください。 抗体価を測定してモノクローナル抗 FLAG M2 抗体の最適希釈率を決定してくださ い。シグナルが検出されないか弱い場合は抗体濃度を高くしてみてください。また、 高すぎる濃度の抗体を使用すると、特に化学発光検出システムではシグナル阻害 が起こることがあります。 通常は、ライセート中の総タンパク質量が 1 レーンあたり 2.5~10 µg あれば良好な シグナルが得られます。ロードする細胞抽出液量を少なくするか細胞抽出液を段階 希釈して、最適なシグナル:ノイズ比を決定してください。 モノクローナル抗 FLAG M2 抗体を 0.1~0.5 µg/mL となるよう希釈してください。希 釈液には 3%脱脂粉乳含有 TBS を使用してください。 二次抗体は、まず 30,000 分の 1 希釈から検討することを推奨します。必要に応じ て、希釈率をさらに高くするか、さらに特異性の高い二次抗体を使用してください。 ブロッキング、抗体結合、洗浄の各ステップにおける処理温度を 37 °C に高めると 交差反応性を低減させることもできます。モックのトランスフェクト-コントロール(イン サート DNA を持たないプラスミドをトランスフェクトしたもの)から得たライセートは、 交差反応するタンパク質から FLAG 融合タンパク質を識別するのに役立ちます。 が高すぎる 二次抗体の交差反応 性 モノクローナル抗 FLAG M2 抗体が FLAG に類似した天然 のエピトープと交差反 応している Sigma ブランド製品は Sigma-Aldrich, Inc.を通じて販売されています。 Sigma-Aldrich, Inc.は同社製品がこの文書およびその他の Sigma-Aldrich 発行文書に含まれる情報に合致していることを保証します。お客様の個別の 用途と製品の適合性についてはお客様にてご判断ください。収載の品目、製品情報、価格などは予告なく変更される場合がございます。納品伝票または 同梱の内容明細書の裏面をご覧ください。
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