442 東ヨ本整災会誌・20巻3号・2008年8月 腰椎③(10:2G∼佳00) 座長田中 恵 2−H−i8 2−11−ig 腰部脊柱管狭窄治療における抗血小板剤の 腰部脊柱管狭窄症に対する内視鏡下除圧術 の術後成績一第2報一 役割一Systematic恥viewによるエビデン スの検証一 函館申央病院脊椎センター 千葉中央メディカルセンター脊椎脊髄センターη、 最成病院整形外科2) ○釜山轍 ○逢”、簡盤雄D、玄 奉学1)、室谷錬太邸1)、 朝倉 太郎1)、野尻 英俊2) 【濁的】腰部脊柱管狭窄(以下LCS)に対する抗疽紅小 【はじめに1当科では腰部脊柱管狭窄症に対して傍脊 板剤の使用は本邦では幅広く行われているが、欧米で 柱筋損傷の軽減を翼的に内視鏡下除圧術と直視下片 は少ない。本研究ではLCSに対する抗血小板剤の効 側進入講側除圧術を行い、従来法による開窓術と比較 果について文献的に検証することを目的とした。 検討の結果、良好で同等の成績であることを報告して 【方法】(i)和文論文の検証:検索エンジンは医中誌 WEB VeL4とし、症例数30例以上のLCSに関する きた。今圓症例数を増やし術後成績と傍脊柱筋損傷に ついて3群問で比較検討した。 臨床研究で生983年∼2007年に発行の原著論文・抄録 1封象および方法】内視鏡下除圧群(M群)27例、 を抽出した。(2)RCTの検証:検索エンジンは PubMed/MED猿NEとし、基礎研究・手術・ブロッ ク療法・リハビリを含まないLCSに関するRCTを抽 朋窓術群(F群)18例、薩視下片側進入砺側除厩群(H 出した。検索語は脊柱管狭窄ん鴨尾性/神経根症とシロ スタゾール/チクロピジン/ベラプロスト/リマプロスト /サルポグレラートを掛け合わせた。 群)13例で平均年齢はM群70.2歳、F騨70.3歳、 H群69.1歳であった。」OAscore、改善率、手術時闘、 術中出血量、在院馨数、術後CRP、発熱期間、鎮痛 剤の使用回数について比較検討した。術後MR1撮影 が可能だった症例はM群24例、F群14例、H群姐 1結果H1)和文論文の検証:総検索数3560件のう 例で、MRI撮影までの期問とT2強調像にて多裂筋高 ち抽出条件に合致した論文はM件だった.統合デー 信号面積を測定し3解問で比較検討した。 タの症例数は873例、平均年齢70歳、観察期問は8.7 【結果1術前」OASCOyeは3群間に有意差なく術後3 週となった。抗血小板剤の投与により、」OAスコアは 群とも良好に改善していた。改善率にも有意差はなか 平均17.1点が19・7点に、ADL項麟は7.2点が8.3点 【考察】LCSに繋する抗血小板剤治療について、本邦 った。手術時間はM群が有意に長く、術申出血量は M群がF群に比べ有意に少量だった。在院日数と鎮 痛剤使用懸数はM群が有意に少なかった。発熱期間 はM群がF群に比べ有意に短かった。術後MRI撮影 までの期間は3群問に有意差を認めず、多裂筋丁2高 信号面積はM酵で有意に小さかった。 では多くの臨床研究があり腰下肢痛・歩行能力に一定 【結語】腰部脊柱管狭窄症における内視鏡下除圧術は になった。腰痛VASは52が33に、下肢痛VASは 59が37になった。歩行距離は264mが716mとなっ た。(2)RCTの検証:抽出されたRCTは3件で、治 療成績を比較した研究はなかった。 の改善がみられたが、海外では臨床研究が報告されて 開窓術、直視下片側進入爾側除圧術と比較して鎮痛剤 おらず、その効果を証明するエビデンスは不十分であ の使用回数と在院β数が少なかった。術後多裂筋高信 った。 号薗積も小さく低侵襲で有効な方法である。
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