平成の現代において、 新国家を設立するには 何が必要か 西村ゼミ 演習Ⅱ レポート課題1 MR1223 0 1 目次 • • • • はじめに 1~5 国の形成 1~4 現代で国をつくる方法 1~3 結果 2 はじめに 1 • 国と一重に言っても様々な意味を持つが、こ のレポート内においての「国」とは、「国家」と しての意味で扱うものとする 3 はじめに 2 • 【国家の概要】 国境線で区切られた領土に成立する政治組 織で、地域に居住する人々(国民、公民と呼ば れる)に対して統治機構を備えるもの 4 はじめに 3 • 【国家の定義】 ドイツの法学者ゲオルクによれば、以下の「国家の 三要素」を持つものを国家とする 1.領域(領土、領空、領海)が一定に区画されて いる 2.人民は恒久的に属し、一時の好悪で脱したり 戻ったりしない 3.権力*α 主権*βを持つ(正当な物理的実力 のこと) 5 *α 権力の定義 • 法の制定権、警察と軍隊、政府と官僚集団を 独占的に保有することで、実効的な統治権を 確保すること 6 *β 主権の定義 1.最高権:国家が外に対して独立している 2.統治権:国家が内に対して最高至上である 3.最高機関の地位:国政の在り方を決める存在 があること。機関であり、法であること。 7 はじめに 4 もしくは、国際法*αにおいては、以下の4つで ある。 【国家の定義】 1.永久的な住民 2.明確な領域 3.政府 4.外交能力 8 *α国際法 • 国内法の対比である。 • 国際社会において、主権国家間で国家の行 動を規律したり、国家間の紛争を解決したり するためのルール 9 はじめに 5 • 【国家の種類】 大きく共和制と君主制に分けることができ、 前者の国は共和国と呼ばれ、後者は帝国、王 国、公国などが当てはまる。 国民を収集していない中、前者を実現する のは不可能なので、まず目指すのは後者の君 主制である。 10 国の形成 1 • そもそも、国家とはどうやって出来るのだろうか。 例を挙げてみよう。 巨大国家と言えば… アメリカ合衆国 しかし、かの国さえ、元々はイギリスから独立し て成り立った国だった。では、そのイギリスはどう やって出来たのだろうか。 11 国の形成 2 • イギリスは、1066年にウィリアムがイングラン ドを征服し、王国の体制を整えたことが基盤 である。そして、スコットランド、ウェールズ、 北アイルランドと連合していき、今の英国が 形成されていった。 • ではさらに遡り、イングランドはどのように形 成されたのか。 12 国の形成 3 • 中世から見ていくと… 元々はアングロサクソン人が7つの国で覇権 を争っていた島であった。 → ヴァイキングの侵入 → 征服国の入れ替わり → ノルマン朝 → プランタジネット朝 → 百年戦 争 → イングランド人誕生 13 国の形成 4 • 【考察】 (昔):国を形成するだけの土地があった。 そして、それを奪い合う武力の時代だった。 (今):世界のほとんどは、各国の領海である。 そして、それを奪おうとしようものなら、同 盟を結ぶ国全体を敵とすることとなる。 14 現代で国をつくる方法 1 • 政府に対して、独立宣言をすること 【実際に独立した国】 シーランド公国 ハット・リバー王国 15 シーランド王国 • 国土面積207㎡ 人口4人 2本の柱と甲板から構成されている。 元イギリス陸軍少佐が、WWⅡで放棄された要塞 を占拠し独立を宣言。 イギリスは立ち退かせ ようとするも、国の領海 ではなく、他の諸国も 領有を主張しなかった ため、管轄外とした。 16 ハット・リバー王国 • 国土面積75㎢ 人口20人 地域所有者は、オーストリア政府が小麦買い付 けを制限する政策をとったときに独立を決意し た。妻を公妃とし、息子3人を貴族とする。国民 は彼らと、使用人を含めた20人となっている。 独立国であるため、オーストリアには税を収め てはいない 17 中間 • しかし、両国とも、「はじめに 3」で提示した定 義を満たしていない。 • では、定義を満たした国を建設するにはどう すればいいのだろうか 18 現代で国をつくる方法 2 • まず、法的な権利を認めることの表明を行う。 それは、国家の承認のことである。 その方法は、「広報的な表明である明示的な表 明」と「国際機構*αへの加盟(黙示的な承認)」 の二種類。 *要件は、「はじめに 3」国家の定義から考えられる。前者は、 国家が明言すること。後者は外交使節団の交換や二国間条約 の締結など、前者を通さずに行われる。 19 *α国際機構 • 構成員を国家として条約などで設立されてい る組織のこと 例) 国際連合(UN)、国際労働機関(ILO)など 20 現代で国をつくる方法 3 • ところが、国家の承認は、承認する側の政治 的な背景により判断が変化する • 例) 中華人民共和国vs中華民国 中国全土を領有主張。しかし、片方を承 認すれば片方を敵に回してしまう。 21 結果 • 形骸的な「国家」をつくるならば、土地と、そこ に住む国民がいる限り、可能である。 • しかし、国際的な定義を満たす国をつくるた めには、他国からの承認が不可欠である。 • 承認を得るためには、設立した国家が、他国 にとって有益な存在であり、且つ承認される だけの財を持つことが不可欠となる。 22 参考 • Wikipedia • 国際法 http://www.volkerrecht.jp/lecture1.html 23
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