文章番号:STD001 2006/4/14 各位 有限会社 Q-Lights 有機EL素子の評価結果について 一般的な材料を使用して作製した有機EL素子について、下記の評価を実施致しましたの で、その結果をご報告致します。 ○ 評価項目 ① 有機EL素子の外観、発光表面観察 ② ELスペクトル測定 ③ 電流・電圧・輝度(IVL)特性評価 ④ 輝度半減寿命評価 ○ 有機EL素子の作製条件 ・ITO 基板の洗浄プロセス 洗浄環境:クリーンルーム(クラス 10,000)内のクリーンブース(クラス 100) 溶剤:半導体洗浄用洗剤(有機アルカリ水溶液など2種類)、超純水(18MΩ,TOC:~10ppb) 機器:超音波洗浄機(26kHz&950kHz) 、酸素プラズマ洗浄機 ・蒸着プロセス ※ 各素子の蒸着層すべてに共通。 真空度:1~2×10-4Pa 蒸着速度:1.0~2.0Å/s ・有機EL素子構造 単位:nm Glass/SiO2[53]/ITO[55]/CuPc[25]α-NPD[35]/Alq[50]/LiF[0.8]/Al[150] ガラス基板の厚み:0.7mm 発光部面積:2.0×2.4mm2 ・封止 環境:H2O&O2 10ppm 以下 封止キャップ:アルミニウム製 有機EL用シール剤ならびにゲッター(除湿・除酸素剤)を使用。 1/4 文章番号:STD001 2006/4/14 ○ 評価結果 ① 素子の外観および発光表面観察 発光部を拡大(20 倍)して観察したところ、ライト(ダーク)スポットのない良好な発光面 を有していることが分かりました。 1.0mm (作製した素子の外観 ) ( 素子の発光表面 ) ② ELスペクトル測定 一般的な材料を用いて作製した有機EL素子の EL スペクトルを下記に示します。約 520nm にピークを持つ Alq 特有のスペクトルが得られました。 1 強度 / Normalized 0.8 0.6 0.4 0.2 0 380 430 480 530 580 波長 / nm 2/4 630 680 730 780 文章番号:STD001 2006/4/14 ③ 電流・電圧・輝度(IVL)特性評価 輝 度 -電 圧 特 性 電 流 密 度 -電 圧 特 性 ITO/CuPc[250]/α-NPD[350]/Alq[500]/LiF[8]/Al[1500] [unit:Å] 12000 300 電流密度 / mA/cm 2 2 10000 輝度 / cd/m ITO/CuPc[250]/α-NPD[350]/Alq[500]/LiF[8]/Al[1500] [unit:Å] 350 8000 6000 4000 2000 250 200 150 100 50 0 0 3 5 7 9 11 3 13 5 7 電圧 / V 輝 度 -電 流 密 度 11 13 素 子 抵 抗 -電 圧 特 性 ITO/CuPc[250]/α-NPD[350]/Alq[500]/LiF[8]/Al[1500] [unit:Å] 12000 9 電圧 / V ITO/CuPc[250]/α-NPD[350]/Alq[500]/LiF[8]/Al[1500] [unit:Å] 160 140 10000 抵抗 / KΩ 輝度 / cd/m 2 120 8000 6000 4000 100 80 60 40 2000 20 0 0 0 50 100 150 200 250 300 350 3 電流密度 / mA/cm 2 7 9 11 13 電圧 / V 電 力 効 率 -電 圧 特 性 電 流 効 率 -電 圧 特 性 ITO/CuPc[250]/α-NPD[350]/Alq[500]/LiF[8]/Al[1500] [unit:Å] 1.4 5 ITO/CuPc[250]/α-NPD[350]/Alq[500]/LiF [8]/Al[1500] [unit:Å] 3.5 1.2 3.0 電流効率 / cd/A 電力効率 / lm/W 1.0 0.8 0.6 0.4 0.2 2.5 2.0 1.5 1.0 0.5 0.0 0.0 3 5 7 9 11 13 電圧 / V 3 5 7 9 電圧 / V 3/4 11 13 文章番号:STD001 2006/4/14 ④ 輝度半減寿命評価 1000時間以内の駆動時間で輝度半減を迎える初輝度として大よそ 1700cd/m2 と予測 し、輝度半減寿命評価を行いました。また、素子の発光輝度を安定化させるため、下記 の条件でエージングを行っています。 (エージング条件) ・ 輝度 :約 800 cd/m2 ・ 定電流駆動 :1.2mA ・ 駆動電流 :10 分間 評価結果をグラフに示します。縦軸には輝度をとっていますが、初輝度を1として標準 化してグラフ化しています。 素子寿命評価 素子寿命評価 1800 1.0 50% Line ( Normalized ) 1400 ( cd/m 1200 Luminance 2 ) 1600 800 Luminance 1000 600 400 50% Line 0.8 0.6 0.4 0.2 200 0.0 0 0 100 200 300 400 500 600 700 Operation Time ( hr ) 800 900 1000 0 100 200 300 400 500 600 700 Operation Time ( hr ) 800 900 1000 ○ コメントなど 素子の作製プロセス、評価手法などでご不明な点など御座いましたら、お気軽にお問合 せ下さい。 以上 評価担当:枡田 4/4
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