工事現場等における施工体制の点検要領 (平成18年3 - NEXCO西日本

工事現場等における施工体制の点検要領
(平成18年3月31日制定・要領第103号)
改正 平成26年7月24日・平成26年要領第192号(イ)
1. 目的
「公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律」(平成 12 年 11 月 27 日法律第 127 号。
以下「適正化法」という。
)においては、工事現場における適正な施工体制の確保のため、発注者が
点検その他の必要な措置を講じることが義務付けられ、また、
「公共工事の入札及び契約の適正化を
図るための措置に関する指針」
(平成 13 年 3 月 9 日閣議決定。以下「適正化指針」という。)におい
ては、適正化指針に掲げる事項を内容とする要領の策定等により、統一的な監督の実施に努めるこ
ととされたところである。
さらに、
「公共工事の品質確保の促進に関する法律」
(平成 17 年 3 月 31 日法律第 18 号)が施行さ
れ、工事の監督及び検査並びに施工状況の確認とその評価を適切に行うことが発注者の責務とされ
たところである。
公共工事の品質を確保し、目的物の整備が的確に行われるようにするためには、工事の施工段階
において契約の履行を確保するための監督及び検査を確実に行うことが重要である。特に、監督業
務については、監理技術者等の専任制等の把握の徹底を図るほか、現場の施工体制が不適切な事案
に対しては統一的な対応を行い、その発生を防止し、適正な施工体制の確保が図られるようにする
ことが重要である。
本要領は、当社が発注した請負工事の施工体制について、監督業務等において把握すべき点検事
項等を定め、もって工事現場の適切な施工体制の確保に資するものとする。
2. 適用対象
点検のうち監理技術者又は主任技術者(以下「監理技術者等」という。)の専任制に関する点検は、
建設業法第 26 条第 3 項に該当する工事(請負代金の額が 2,500 万円以上のもの。ただし、建築一式
工事の場合は、5,000 万円以上のもの。
)について行うこととする。また、施工体制台帳に関する点
検は、建設業法第 24 条の 7 に該当する工事(下請契約の請負金額の合計金額が 3,000 万円以上のも
の。ただし、建築一式工事の場合は、4,500 万円以上のもの。)について行うこととする。
3. 点検事項等
1)点検事項
適正化法及び適正化指針において、工事現場の適正な施工体制の確保のため、発注者が監督業務
等において把握することとされている事項について点検すること。
2)建設業許可部局等への通知
点検により、次のいずれかに該当すると疑うに足りる事実を把握したときは、支社長から、当該
建設業者が国土交通大臣許可業者の場合は建設業者の本店所在地を管轄する地方整備局長に対し、
都道府県知事許可業者の場合は当該許可を受けた都道府県知事に対し、その事実を通知すること。
また、当該事実に係る営業が行われる区域を管轄する(当該工事が行われている場所の)都道府県
知事に対し、別記様式によりその事実を通知(以下「建設業許可部局等への通知」という。
)するこ
と。
一 建設業法第 28 条第 1 項第 3 号、第 4 号又は第 6 号から第 8 号までのいずれかに該当すること。
二 適正化法第 13 条第 1 項若しくは第 2 項、同条第 3 項の規定により読み替えて適用される建設業
法第 24 条の 7 第 1 項、同条第 2 項若しくは第 4 項又は同法第 26 条若しくは第 26 条の 2 の規定
に違反したこと。
3)工事成績への反映
入札・契約手続における監理技術者等の専任制の点検及び工事現場における施工体制の点検を通
じて、受注者である建設業者に不適切な点があった場合は、その内容に応じて、工事成績評定に適
切に反映すること。
4. 入札・契約手続における監理技術者等の専任制の点検等
1)入札前における点検等
ア.支社及び事務所(以下「支社等」という。)の契約担当部署及び工事担当部署において、一般競争
入札及び条件付一般競争入札の工事の申込者を対象に、配置予定の監理技術者等の他工事の従事
状況(工事名、工期など)を、競争参加資格確認申請書又は技術資料(以下「申請書等」という。
)
の項目として追加し、提出を求めること。
イ.発注者支援データベース・システム(注1)を用いて配置予定の監理技術者等が重複していないか点
検すること。
ウ.申請書等により承知している状況と異なる重複があった場合は、同システムにて監理技術者等の
所属及び資格者証保持の点検をするとともに、申込者に申請書等の内容について確認し、理由を
付記した文書を提出させること。
エ.申請書等の内容に問題がある事実が確認できた場合、競争参加資格を認めないこと。なお、この
場合において申請書等の差し替えは認めないこと。
(注1)発注者支援データベース・システム:CORINS(工事実績情報を提供するサービス)と企業
情報サービス(監理技術者資格者証情報などを提供するサービス)をネットワーク化したサー
ビスで、CORINS と企業情報サービスの他、監理技術者の専任を確認するサービスなどがある。
2)入札後、契約前における点検等
ア.支社等の契約担当部署及び工事担当部署において、落札者を対象に、発注者支援データベース・
システムを用い配置予定の監理技術者等が重複しないことを点検すること。
イ.重複があった場合は、同システムにて監理技術者等の所属及び資格者証保持の点検をするととも
に、落札者に申請書等の内容について確認し、理由を付記した文書を提出させること。
ウ.専任制違反となる事実が確認された場合、契約を締結しないこととする。なお、発注者が承認し
た場合(病気・死亡・退職等極めて特別な場合で止むを得ないものとして承認することをいう。)
は、この限りではない。
3)契約後における点検等
ア.監督員は、請負金額 2,500 万円以上(建築一式は 5,000 万円以上)の契約工事のうち、専任の監
理技術者等を配置する工事については、当該工事の契約書類に基づく工事カルテの登録後、JACIC
−CE 協議会(注2)が提供する発注者支援データベース・システムを活用して、監理技術者等の重
複、所属又は資格者証保持のチェックによる疑義情報を入手すること。
イ.監理技術者等としての専任を要する工事相互において重複、所属又は資格者証保持に疑義がある
との情報の提供を受けた工事について、他工事の発注者と連絡、情報交換を行うとともに、契約
の相手方に疑義情報の内容を確認し、理由を付記した文書を提出させること。
ウ.専任制違反の事実が確認された場合、必要に応じ契約を解除し、又は是正させたうえで施工させ
るものとする。いずれの場合においても、指名停止及び工事成績への反映を行うものとする。な
お、当該工事の監理技術者等の交替は監督員が承認した場合の外は認めないこと。
(注2)JACIC−CE 協議会:発注者支援データベース・システムを運営管理し情報提供を行っている
協議会(JACIC((財)日本建設情報総合センター)と CE 財団((財)建設業技術者センター)が協
議会の運営管理を行っている)
5. 工事現場における施工体制の点検等
1)監理技術者資格者証等の点検等
配置予定監理技術者に、工事着手前等に監理技術者資格者証等の提示を求め、工事請負契約書第
10 条に基づきあらかじめ通知を受けた監理技術者と同一人であり、元請負会社に所属する者である
ことを点検すること。
このとき、不適切な点があった場合には、必要な措置(工事請負契約書第 12 条に基づく措置請求、
建設業許可部局等への通知、工事成績への反映、工事請負契約書第 47 条第 1 項第 3 号に基づく契約
の解除等)を講じること。
2)配置予定技術者と契約後の通知に基づく監理技術者等の同一性の点検等
工事請負契約書第 10 条に基づく通知による監理技術者等が、申請書等に記載された配置予定技術
者と同一人であり、元請負会社に所属する者であること。
このとき、不適切な点があった場合には、必要な措置(工事請負契約書第 12 条に基づく措置請求、
建設業許可部局等への通知、工事成績への反映、工事請負契約書第 47 条第 1 項第 3 号に基づく契約
の解除等)を講じること。
3)現場の常駐状況の点検等
現場での監理技術者等の常駐状況について、適切な頻度で点検すること。
このとき、不適切な点があった場合は必要な措置(工事請負契約書第 12 条に基づく措置請求、建
設業許可部局等への通知、工事成績への反映、工事請負契約書第 47 条第 1 項第 3 号に基づく契約の
解除等)を講じること。
4)施工体制台帳の点検等
提出された施工体制台帳及びそれに添付が義務付けられている下請契約書及び再下請負通知書等
を工事期間中に点検すること。
このとき、不適切な点があった場合は必要な措置(工事請負契約書第 12 条に基づく措置請求、建
設業許可部局等への通知、工事成績への反映、工事請負契約書第 47 条第 1 項第 4 号に基づく契約の
解除等)を講じること。
5)施工体系図の点検等
施工体系図が工事現場の工事関係者及び公衆が見やすい場所に掲げられていることを点検するこ
と。
このとき、不適切な点があった場合は必要な措置(工事請負契約書第 12 条に基づく措置請求、建
設業許可部局等への通知、工事成績への反映、工事請負契約書第 47 条第 1 項第 4 号に基づく契約の
解除等)を講じること。
6)施工体制の点検等
① 施工体制が一括下請負に該当していないかを、施工体制台帳及び施工体系図を参照して実際
の体制と異なるものでないかを点検すること。
点検の結果、不適切な点があった場合は必要な措置(工事請負契約書第 12 条に基づく措置請
求、建設業許可部局等への通知、工事成績への反映、工事請負契約書第 47 条第 1 項第 4 号に
基づく契約の解除等)を講じること。
② 以下に定める届出の義務を下請業者(当該届出の義務がない者を除く。
)が、履行しているか
を点検すること。
イ) 健康保険法(大正 11 年法律第 70 号)第 48 条の規定による届出の義務
ロ) 厚生年金保険法(昭和 29 年法律第 115 号)第 27 条の規定による届出の義務
ハ) 雇用保険法(昭和 49 年法律第 116 号)第7条の規定による届出の義務
点検の結果、不履行があった場合は、必要な措置(建設業許可部局等への通知、指名停止、
工事成績への反映)を講じること。
(イ)
7)施工中の建設業許可を示す標識等の点検等
建設業許可を受けたことを示す標識が公衆の見やすい場所に掲示されていること、建設業退職金
共済制度適用事業主の工事現場である旨を明示する標識が掲示されていること、労災保険関係の掲
示項目が掲示されていること、及び工事カルテの登録がされていることを点検すること。
このとき、不適切な点があった場合は必要な措置(工事請負契約書第 12 条に基づく措置請求、建
設業許可部局等への通知等)を講じること。
6. その他
1)工事現場における適正な施工体制の確保は、発注者間で統一的な取組みを行うことによって効果が
発揮できることから、支社等において、工事現場の立入点検の実施に関する情報や他の発注者が保
有する情報を相互に交換するなど、発注者相互の連絡、協調体制の一層の強化に努めること。
2)発注者支援データベース・システムによる専任制の確認の信頼性向上を図り、発注者の内容確認と
受注者の早期登録を確実なものとするため、CORINS 登録の受領書を早期に提出させること。
3)施工体制台帳の活用に関する措置は、発注者による施工体制台帳の活用による現場施工体制の点検
等を通じ、適正な施工の確保、一括下請負等不正行為の排除の徹底等を図るためのものであり、こ
の趣旨を踏まえ、その適切な活用を図ること。
7. 補足
この要領のうち、
「5.工事現場における施工体制の点検等」の具体については、別添「施工体制
点検マニュアル」による。
附 則(イ)
この要領は、平成26年8月1日から施行する。
別記様式
文
書
番
号
平成 年 月 日
○○地方整備局長 殿
(○○都道府県知事 殿)
西日本高速道路株式会社○○支社
支社長
○ ○ ○ ○ 印
公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律第 11 条の通知について
公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律(以下「法」という。
)第 11 条に基づき、下記
の通り通知します。
なお、本件について、建設業法に基づく処分等の結果に関しては、当方まで連絡願います。
記
1.工事名及び施工場所
2.契約者名
3.受注者名
代表者名
住所
建設業許可番号
4.法第 11 条に該当すると疑うに足りる事実について
5.本件連絡先
※
本様式による通知前に、建設業許可部局等と調整すること。
以
上
【参照条文】
建設業法(昭和24年5月24日法律第100号)
(抄)
(一括下請負の禁止)
第22条
建設業者は、その請け負った建設工事を、如何なる方法をもってするを問わず、一括して他
人に請け負わせてはならない。
2
建設業を営む者は、建設業者から当該建設業者の請け負った建設工事を一括して請け負ってはなら
ない。
3∼4 略
(施工体制台帳及び施工体系図の作成等)
第24条の7
特定建設業者は、発注者から直接建設工事を請け負った場合において、当該建設工事を
施工するために締結した下請契約の請負代金の額(当該下請契約が2以上あるときは、それらの請負
代金の額の総額)が政令で定める金額以上になるときは、建設工事の適正な施工を確保するため、国
土交通省令で定める事項を記載した施工体制台帳を作成し、工事現場ごとに備え置かなければならな
い。
2
前項の建設工事の下請負人は、その請け負った建設工事を他の建設業を営む者に請け負わせたとき
は、国土交通省令で定めるところにより、同項の特定建設業者に対して、当該他の建設業を営む者の
商号又は名称、当該者の請け負った建設工事の内容及び工期その他の国土交通省令で定める事項を通
知しなければならない。
3
略
4
第1項の特定建設業者は、国土交通省令で定めるところにより、当該建設工事における各下請負人
の施工の分担関係を表示した施工体系図を作成し、これを当該工事現場の見やすい場所に掲げなけれ
ばならない。
(主任技術者及び監理技術者の設置等)
第26条
建設業者は、その請け負った建設工事を施工するときは、当該建設工事に関し第7条第2号
イ、ロ又はハに該当する者で当該工事現場における建設工事の施工の技術上の管理をつかさどるもの
(以下「主任技術者」という。
)を置かなければならない。
2
発注者から直接建設工事を請け負った特定建設業者は、当該建設工事を施工するために締結した下
請契約の請負代金の額(当該下請契約が2以上あるときは、それらの請負代金の額の総額)が第3条
第1項第2号の政令で定める金額以上になる場合においては、前項の規定にかかわらず、当該建設工
事に関し第15条第2号イ、ロ又はハに該当する者(当該建設工事に係る建設業が指定建設業である
場合にあっては、同号イに該当する者又は同号ハの規定により国土交通大臣が同号イに掲げる者と同
等以上の能力を有するものと認定した者)で当該工事現場における建設工事の施工の技術上の管理を
つかさどるもの(以下「監理技術者」という。)を置かなければならない。
3
公共性のある工作物に関する重要な工事で政令で定めるものについては、前2項の規定により置か
なければならない主任技術者又は監理技術者は、工事現場ごとに、専任の者でなければならない。
4
国、地方公共団体その他政令で定める法人が発注者である工作物に関する建設工事については、前
項の規定により専任の者でなければならない監理技術者は、第27条の18第1項の規定による監理
技術者資格者証の交付を受けている者のうちから、これを選任しなければならない。
5
前項の規定により選任された監理技術者は、同項の工作物の発注者から請求があったときは、監理
技術者資格者証を提示しなければならない。
第26条の2
土木工事業又は建築工事業を営む者は、土木一式工事又は建築一式工事を施工する場合
において、土木一式工事又は建築一式工事以外の建設工事(第3条「建設業の許可」第1項ただし書
の政令で定める軽微な建設工事を除く。)を施工するときは、当該建設工事に関し第7条第2号イ、ロ
又はハに該当する者で当該工事現場における当該建設工事の施工の技術上の管理をつかさどるものを
置いて自ら施工する場合のほか、当該建設工事に係る建設業の許可を受けた建設業者に当該建設工事
を施工させなければならない。
2
建設業者は、許可を受けた建設業に係る建設工事に附帯する他の建設工事(第3条第1項ただし書
の政令で定める軽微な建設工事を除く。
)を施工する場合においては、当該建設工事に関し第7条第2
号イ、ロ又はハに該当する者で当該工事現場における当該建設工事の施工の技術上の管理をつかさど
るものを置いて自ら施工する場合のほか、当該建設工事に係る建設業の許可を受けた建設業者に当該
建設工事を施工させなければならない。
(指示及び営業の停止)
第28条
国土交通大臣又は都道府県知事は、その許可を受けた建設業者が次の各号のいずれかに該当
する場合又はこの法律の規定(第19条の3、第19条の4及び第24条の3から第24条の5までを
除き、公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律(平成12年法律第127号。以下「入札
契約適正化法」という。)第15条第1項の規定により読み替えて適用される第24条の七第一項、第
二項及び第4項を含む。第4項において同じ。
)若しくは入札契約適正化法第15条第2項若しくは第
3項の規定に違反した場合においては、当該建設業者に対して、必要な指示をすることができる。特定
建設業者が第41条第2項又は第3項の規定による勧告に従わない場合において必要があると認める
ときも、同様とする。
一∼二 略
三
建設業者(建設業者が法人であるときは、当該法人又はその役員等)又は政令で定める使用人が
その業務に関し他の法令(入札契約適正化法及びこれに基づく命令を除く。
)に違反し、建設業者と
して不適当であると認められるとき。
四 建設業者が第22条の規定に違反したとき。
五 略
六
建設業者が、第3条第1項の規定に違反して同項の許可を受けないで建設業を営む者と下請契約
を締結したとき。
七
建設業者が、特定建設業者以外の建設業を営む者と下請代金の額が第3条第1項第2号の政令で
定める金額以上となる下請契約を締結したとき。
八
建設業者が、情を知って、第3項の規定により営業の停止を命ぜられている者又は第29条の4
第1項の規定により営業を禁止されている者と当該停止され、又は禁止されている営業の範囲に係
る下請契約を締結したとき。
公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律
(平成12年11月27日法律第127号)
(抄)
(国土交通大臣又は都道府県知事への通知)
第11条
各省各庁の長等は、それぞれ国等が発注する公共工事の入札及び契約に関し、当該公共工事
の受注者である建設業者(建設業法第2条第3項に規定する建設業者をいう。
)に次の各号のいずれか
に該当すると疑うに足りる事実があるときは、当該建設業者が建設業の許可を受けた国土交通大臣又
は都道府県知事及び当該事実に係る営業が行われる区域を管轄する都道府県知事に対し、その事実を
通知しなければならない。
一 建設業法第28条第1項第3号、第4号又は第6号から第8号までのいずれかに該当すること。
二
第13条第1項若しくは第2項、同条第3項の規定により読み替えて適用される建設業法第24
条の7第4項、同条第1項若しくは第2項又は同法第26条若しくは第26条の2の規定に違反し
たこと。
(施工体制台帳の提出等)
第13条
公共工事の受注者(建設業法第24条の7第1項の規定により同項に規定する施工体制台帳
(以下単に「施工体制台帳」という。
)を作成しなければならないこととされているものに限る。
)は、
作成した施工体制台帳(同項の規定により記載すべきものとされた事項に変更が生じたことに伴い新
たに作成されたものを含む。)の写しを発注者に提出しなければならない。この場合においては、同条
第3項の規定は、適用しない。
2
前項の公共工事の受注者は、発注者から、公共工事の施工の技術上の管理をつかさどる者(次条に
おいて、「施工技術者」という。)の設置の状況その他の工事現場の施工体制が施工体制台帳の記載に
合致しているかどうかの点検を求められたときは、これを受けることを拒んではならない。
3
第1項の公共工事の受注者についての建設業法第24条の7第4項の規定の適用については、同項
中「見やすい場所」とあるのは、「工事関係者が見やすい場所及び公衆が見やすい場所」とする。
別添
施工体制点検マニュアル
1.監督員は、工事現場における施工体制の点検等について、次のとおり行うものとし、点検に
ついては、様式1によるものとする。
(1)監理技術者等の専任制の徹底
建設業法では公共工事についての監理技術者又は主任技術者(以下「監理技術者等」とい
う。)の専任を義務付けていることから、請負人の監理技術者等の専任について点検する。
なお、特定建設工事共同企業体及び経常建設共同企業体(以下「共同企業体」という。
)
の場合は、全ての構成員で専任の監理技術者等が配置されていることを点検する。
①
同一性及び所属の点検等
ⅰ)実施時期
工事着手前に行うものとする。
ⅱ)点検内容及び留意点
競争参加資格確認申請書又は技術資料(以下「申請書等」という。)に記載された配
置予定の監理技術者等及び工事請負契約書第 10 条に基づき通知された監理技術者等の
氏名、資格の名称、資格の登録番号及び所属建設業者名を照合して、全ての書類におい
て同一人であり、元請負会社に所属する者であることを点検する。
ⅲ)疑義等がある場合の対応方法
ア.同一性又は所属に疑義がある場合は、監理技術者等本人、元請会社に説明を求める
とともに、監理技術者等が直接的かつ恒常的な雇用関係にあることを証明する書類
(健康保険被保険者証の写し、健康保険被保険者標準報酬決定通知書の写し又は住民
税特別徴収税額通知書の写し)
(以下「雇用証明書類」という。)の提出を求める。
イ.監理技術者については、監理技術者証発行部局((財)建設業技術者センター。以
下同じ。)に問い合わせる。
ウ.事務所長は、建設業法違反と疑うに足りる事実があると判断した場合は、支社長に
調査内容を報告する。(なお、支社社員が監督員の場合は、工事担当部長から支社長
に調査内容を報告する。以下同じ。
)
エ.支社長は、建設業法違反と疑うに足りる事実があると判断した場合は、当該建設業
者が国土交通大臣許可業者の場合は建設業者の本店所在地を管轄する地方整備局長
に対して、都道府県知事許可業者の場合は当該許可を受けた都道府県知事及び当該事
実に係る営業が行われる区域を管轄する都道府県知事(以下「建設業許可部局等」と
いう。
)に通知するとともに、契約解除の選択も含めて必要な措置を講じる。
②
監理技術者資格者証等の点検等
ⅰ)実施時期
工事着手前に行うものとする。
ⅱ)点検内容及び留意点
監理技術者本人から携帯している監理技術者資格者証等の提示を求め、申請書等に記
載された監理技術者、工事請負契約書第 10 条に基づき通知された監理技術者と比較し
て、氏名、資格名、登録番号、所属建設業者が同一であることを点検する。さらに、建
設業の種類、資格者証の有効期間の満了する日について点検する。
ⅲ)疑義等がある場合の対応方法
ア.同一性又は所属に疑義がある場合は、監理技術者本人、元請会社に説明を求めると
ともに、雇用証明書類の提出を求める。
建設業の種類、有効期間に疑義がある場合は、監理技術者本人、元請会社に説明を
求めるとともに、所定の資格を有する監理技術者の配置を求める。
イ.ア.を行うとともに、監理技術者証発行部局に問い合わせる。
ウ.事務所長は、建設業法違反と疑うに足りる事実があると判断した場合は、支社長に
調査内容を報告する。
エ.支社長は、建設業法違反と疑うに足りる事実があると判断した場合は、建設業許可
部局等に通知するとともに、契約解除の選択も含めて必要な措置を講じる。
③
工事現場の常駐状況の点検等
ⅰ)実施時期
工事施工中、月1回程度行うものとする。
ⅱ)点検内容及び留意点
工事現場点検等により、専任の監理技術者等の常駐状況を確認する。
なお、昼夜連続の工事など監理技術者等の常駐が困難な工事にあっては、その専任状
況、連絡体制を点検する。
共同企業体の場合は、全ての構成員の監理技術者等が現場に常駐していることを点検
する。
ⅲ)疑義等がある場合の対応方法
ア.監理技術者等の常駐状況に疑義がある場合は、現場での把握頻度を増やすこととし、
必要に応じて本人に不在の理由を聞くこととする(重点調査(専任制)
)
イ.事務所長は、建設業法違反と疑うに足りる事実があると判断した場合は、調査内容
を支社長に報告する。
ウ.支社長は、建設業法違反と疑うに足りる事実があると判断した場合には、建設業許
可部局等に通知するとともに、契約解除の選択も含めて必要な措置を講じるものとす
る。
(2)適切な施工体制の確保
施工体制の不備等に係る改善を促していくことにより、適切な施工体制を確保し、工事の
品質の確保及び適正な価格による工事の実施を図るために、工事現場の立入点検を通じて現
場の施工体制を的確に把握する。
なお、施工体制の点検の対象となる下請負人は、施工体制台帳を作成した特定建設業者と
直接下請契約を締結した請負人に限らず、二次、三次下請等を含め、当該建設工事の施工に
携わるすべての下請負人を指し、許可を受けている建設業者の他、許可を受けていない建設
業を営む者(500 万円未満(建築一式工事については、1500 万円未満)の軽微な建設工事
のみを営む者)も、ここでいう下請負人に該当する。
①
施工体制台帳の点検等
ⅰ)実施時期
工事施工当初及び施工体制台帳の変更時に行うものとする。
ⅱ)点検内容及び留意点
請負人から提出された施工体制台帳に下請負契約書(写)、再下請負通知書及び監理
技術者等の資格を有することを証する書面が添付されていることを点検するとともに、
下請負金額が明記されていることについても点検する(平成 13 年 10 月 1 日以降に契
約した工事は、二次下請以下の金額についても明記されているか点検)
。
また、提出された施工体制台帳と同一のものが現場に備え付けられていることを点検
する。
さらに、施工体制台帳に記載された技術者について、申請書等に記載された配置予定
の監理技術者等、工事請負契約書第 10 条に基づき通知された監理技術者等と同一であ
ることを点検する。
ⅲ)疑義等がある場合の対応方法
ア.施工体制台帳(添付書類も含む)の不備を発見した場合は是正を求める。技術者本
人において疑義がある場合は、雇用証明書類の提出を求める。
イ.事務所長は、以下の要件に該当する場合は、調査内容を支社長に報告する。
a)監理技術者等に係る記載事項に虚偽があった場合。
b)一次下請負人の記載漏れがあった場合。
c)契約期間が1ヶ月以上かつ契約金額が 500 万円以上の二次以下の下請負人につい
ての記載漏れがあった場合。
d)上記b)、c)については、記載すべき事項が生じてから概ね1ヶ月を経過した後
に適用する。
ウ.支社長は、建設業法違反と疑うに足りる事実があると判断した場合は、建設業許可
部局等に通知し、契約解除の選択も含めて必要な措置を講じる。
なお、下請負契約において、不適切な事実が明確になった場合は、元請負人の関与
の有無、当社からの指導に対する元請負人の是正の内容等を総合的に勘案して、契約
解除の選択も含めて必要な措置を講じる。
②
施工体系図の点検等
ⅰ)実施時期
工事施工当初及び施工体制台帳の変更時に行うものとする。
ⅱ)点検内容及び留意点
請負人から提出された施工体系図が施工体制台帳の記載事項と一致しているか点検
する。
また、提出された施工体系図と同一のものが当該工事現場の工事関係者及び公衆が見
やすい場所に掲げられていることを点検する。
さらに、施工体系図に記載されている監理技術者等の写真を添付した技術者台帳を工
事現場に備えつけていることを点検する。
なお、施工体系図に表示すべき「建設工事の内容」
(建設業法施行規則第 14 条の 6
第 1 号及び第 2 号)は、その記載から建設工事の具体的な内容が理解されるような工
種の名称等を記載することを求めること。工事場所が移動する工事にあっては、監理技
術者等又は現場代理人が常駐する事務所等に施工体系図が掲示していることを点検す
る。
ⅲ)疑義等がある場合の対応方法
ア.施工体系図の不備を発見した場合は是正を求める。技術者本人において疑義がある
場合は、雇用証明書類の提出を求める。
イ.事務所長は、以下の要件に該当する場合は、支社長に報告する。
a)監理技術者等に係る記載事項に虚偽があった場合。
b)一次下請負人の記載漏れがあった場合。
c)契約期間が 1 ヶ月以上かつ契約金額が 500 万円以上の二次以下の下請負人につい
ての記載漏れがあった場合。
d)上記b)、c)については、記載すべき事項が生じてから概ね1ヶ月を経過した
後に適用する。
ウ.支社長は、建設業法違反と疑うに足りる事実があると判断した場合は、建設業許可
部局等に通知し、契約解除の選択も含めて必要な措置を講じる。
なお、下請負契約において、不適切な事実が明確になった場合は、元請負人の関与
の有無、当社からの指導に対する元請負人の是正の内容等を総合的に勘案して、契約
解除の選択も含めて必要な措置を講じる。
③
施工体制(一括下請負)の点検等
別紙「施工体制(一括下請負)の点検に関する調査方法」により、元請負人の監理技術
者等の専任に着目した点検、施工体系に着目した点検及び元請負人の実質的関与に着目し
た点検を行い、元請負人がその下請工事の施工に実質的に関与していると認められること
などを把握する。なお、点検にあたっては、参考1「施工体制の適正化及び一括下請負の
禁止の徹底について」を参考とすること。
(3)その他
その他、元請負人の適正な施工体制の確保のために、次の事項について点検する。
①
工事カルテの登録の点検等
ⅰ)実施時期
受注時、変更時及び完成時に行うものとする。
ⅱ)点検内容及び留意点
工事カルテが適正に、かつ提出期限内に登録されているかを点検する。
なお、工事カルテの提出期限は以下のとおりである。
a.受注時の登録データの提出は契約締結後 10 日以内。
b.受注時の登録データの変更があった場合の登録データの提出は変更があった日
から 10 日以内。
c.完成時の登録データの提出は、しゅん功届提出後 10 日以内。
ⅲ)疑義等がある場合の対応方法
ア.不適切な場合は是正を求める。
②
建設業許可を示す標識の点検等
ⅰ)実施時期
工事施工中に1回行うものとする。
ⅱ)点検内容及び留意点
建設業許可を受けたことを示す標識が公衆の見やすい場所に設置してあることを点
検する。
また、標識に記載されている監理技術者等に関する事項が正しく記載されていること
を把握する。
ⅲ)疑義等がある場合の対応方法
ア.不適切な場合は是正を求める。
イ.事務所長は、改善されない場合は、支社長に報告する。
ウ.支社長は、建設業法違反と疑うに足りる事実があると判断した場合は、建設業許可
部局等に通知し、契約解除の選択も含めて必要な措置を講じる。
③
建設業退職金共済制度に関する掲示の点検等
ⅰ)実施時期
工事施工中に1回行うものとする。
ⅱ)点検内容及び留意点
建設業退職金共済制度に関する標識が現場に掲示されていることを点検する。
ⅲ)疑義等がある場合の対応方法
ア.不適切な場合は是正を求める。
イ.事務所長は、改善されない場合は、支社長に報告する。
ウ.支社長は、契約解除の選択も含めて必要な措置を講じる。
④
労災保険に関する掲示の点検等
ⅰ)実施時期
工事施工中に1回行うものとする。
ⅱ)点検内容及び留意点
労災保険関係の項目が工事現場の見やすい場所に掲示されていることを点検する。
ⅲ)疑義等がある場合の対応方法
ア.不適切な場合は是正を求める。
イ.事務所長は、改善されない場合は、支社長に報告する。
ウ.支社長は、工事現場を管轄する労働基準監督署に連絡し、契約解除の選択も含めて
必要な措置を講じる。
2.支社長は、建設業法違反と疑うに足りる事実があるか否かの判断をするにあたって、あらか
じめ事務所長からの報告内容について、技術審査会等の意見をふまえて、契約上必要な措置を
講じるものとする。
3.監督員は、しゅん功検査時に現場における施工体制の把握結果を主任検査員に提出するもの
とする。
4.参考2「施工体制台帳の作成について」を参考にすることにより、平成 13 年 10 月 1 日以
降は、二次下請負以下の契約書についても契約金額を記入することとなっているため、記入さ
れていない場合は、請負人を指導すること。
5.事務所長から支社長への調査内容の報告を行うとき、又は支社長から事務所長への報告内容
に係る検討結果の報告を行うときは、文書をもって行うこと。
6.参考資料について
(1)記1.の点検を行うにあたっては、別紙1「工事現場における施工体制の点検項目につい
て」及び別紙2「工事現場における施工体制の点検内容、留意点と対応方法」を活用すること。
(2)別紙の1.の点検を行うにあたっては、別紙3(フロー図1)を、2.の点検を行うにあ
たっては、別紙3(フロー図2)を活用すること。
(3)別紙の点検を行った際、一括下請負の判定に係る参考として、別紙4「施工体制による一
括下請負の判定の目安」を活用すること。
7.支社長から建設業許可部局へ通知しようとするときは、本社へ報告を行うこと。
以
上
様式1
工事現場における施工体制の点検表(総括表)
○工事概要
平成○年○月○日現在
支社等名
事務所名
工
事 名
工
期
平成
年 月 日
請負金額
∼
平成 年 月
日
千円
受注会社名
工事種別/ランク
現場代理人
会社名:
氏名:
監理技術者・主任技術者
会社名:
氏名:
監理技術者・主任技術者
会社名:
氏名:
監理技術者・主任技術者
会社名:
氏名:
※1:監理技術者・主任技術者については、いずれか該当する方に○を付ける。
※2:現場代理人、監理技術者・主任技術者は工事請負契約書第 10 条に基づき通知された者の会
社名及び氏名を記載する。
※3:上記に係る事項に変更が生じた場合は、適宜追記する。
○工事着手前の点検
実施日:平成
点検項目
年
月
点検内容
日
点検結果
①同一性及び所属の点検
②監理技術者資格者証の点検
所
見
○受注時、変更時、完成時の点検
⑦工事カルテの登録の点検
点検日
所
点検内容
点検結果
見
○工事施工中の点検
③常駐の点検[1(回/月)程度]
点検日
監理技術者・主任技術者
氏名:
監理技術者・主任技術者
氏名:
監理技術者・主任技術者
氏名:
※:監理技術者・主任技術者については、いずれか該当する方に○を付ける。
所見
○工事施工中[当初及び変更時]の点検
④施工体制台帳の点検
当初・変更時
当
点
検 日
点検結果
点
検 日
点検結果
所
見
初
(
)変更時
(
)変更時
(
)変更時
(
)変更時
⑤施工体系図
当初・変更時
当
所
見
初
(
)変更時
(
)変更時
(
)変更時
(
)変更時
⑥施工体制(一括下請負)の点検[1回/年程度](様式2に基づく点検内容等を記載)
点検日
点検内容
○工事施工中[1回]の点検
点検項目
点検結果
所
実施日:平成
点検内容
年
見
月
日
点検結果
⑧建設業許可を示す標識の点検
⑨建退協制度に関する掲示の点検
⑩労災保険に関する掲示の点検
所
見
1.点検表の記載は主任補助監督員が行う。
2.点検結果欄には、専任状況等について点検した結果を○又は×で記入する。
3.各所見欄は、疑義又は問題ありの内容について記載する。
4.施工体制台帳及び施工体系図の点検の変更時とは、体制の変更時であり、設計変更時ではない。
5.本様式は、点検に適した形式に変更してよい。
様式2
施工体制の点検表(一括下請負−1)
○元請負人の監理技術者等の専任に着目した点検
(様式1の工事施工中の点検③常駐の点検結果により把握する。
)
○施工体系に着目した点検(年度予定出来高が50%以上を超えた時点)
1
2
3
点検項目
一次下請負契約金額合計(千円)
説明
点検時点における累計一次下請契
約金額(千円)を記入
元請実施額(元請契約額−下請額、 元請契約額:
千円
百万円)
元請実施割合(元請実施額/元請契 50%以上は終了、50%未満は 4 以降
約額)
の調査へ
(以下の体系のいずれかに該当する場合は、重点調査(施工体系)へ
a.請負金額が 7 億円以上で最大契 ①の場合は一次下請負人名を記入
4 約額の一次下請負人が元請契約額
の 50%以上のとき(①YES、②NO)
b.同業種の同規模(ランク)又は ①の場合は一次下請負人名を記入
5 上位規模の会社が一次下請に存在
(①YES、②NO)
c.工区割された同時期の隣接工事 ①の場合は当該会社名及び当該会
について同一会社が一次下請等に 社に係る一次下請負人名並びに2
6
存在(①YES、②NO)
つの工事の請負契約額及び下請契
約額をそれぞれ記入
d.低入札価格調査対象工事(① ①の場合は点検時点における累計
契約額が最大の一次下請負人名を
7 YES、②NO)
記入
点検内容
様式3
施工体制の点検表(一括下請負−2)
○元請負人の実質的関与に着目した点検
番
号
1
2
3
調査項目
内容
点検時点における累計契約額が最大の一次下請負人名
1 の請負金額(百万円)
請負金額割合 (一次下請:
)/(元請:
)=
点検対象
元請負人
○:実施
△:一部未実施
×:ほぼ未実施
−:判別不能、対象外
番号
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
項目
内容
工事の監督・検査で
の点検事項等
技術者
・元請負会社に所属している技術者の専 ・施工計画書に記載
任が認められる。
さ れた技 術者の 所
属
・専任状況
発 注 者 と ・請負契約書に基づく協議・報告事項、 ・打合わせ
の協議
設計内容の確認や設計変更協議等の打 ・打合わせ簿 等。
ち合わせを主体的に実施。
住 民 へ の ・工事施工に関する具体的内容の住民説 ・日報
・住民からの苦情の内
説明
明を行う。
・住民等からの苦情等について的確に対 容 等
応。
官 公 庁 等 ・労働安全衛生法、環境法令等に定めら ・申請書等の内容等
への届出
れた官公庁への届出等を行い、履行。
等
・工事施工上必要な道路管理者、交通管
理者等への申請、協議を実施。
近 隣 工 事 ・近隣工事との調整を適切に実施。
・近隣工事と調整が
との調整
とれた施工 等
施工計画
・契約図書の内容を適切に把握。
・施工計画書
・設計図等の照査を的確に実施。
・施工計画打合わせ
・施工計画(工程計画、安全計画、品質 等
計画等)を立案。
・必要となった修正を適切に実施。
工程管理
・工事全体を把握し、工事の手順・段取 ・施工計画と実際の
差 等
りを適切に調整・指揮。
・工程変更を余儀なくされた時に適切に
対応。
・災害防止のための臨機の措置を実施。
出来型・品 ・品質確保の体制整備。
・出来形報告書類
質管理
・所定の検査・試験を実施。
・品質記録書類
・検査・試験結果を適切に保存。
・写真 等
・不具合等の発生時に適切な対策を実
施。
完成検査
・下請施工分の完成検査。
・点検時ヒアリング
・元請の出来型管理
資料 等
安全管理
・安全確保に責任ある体制の保持。
・施工計画書
・設備、機械、安全施設、安全行動等の ・仮設物の状況
・仮設物の点検記録
点検。
・労働者の安全教育、下請負業者の安全 ・日報
・安全大会
指導。
・安全パトロール・
教育の実施状況
等
下 請 の 施 ・施工場所、施工取り合い部分、仮設物 ・現場の施工状況
工調整及
の使用等について調整指揮。
・下請負人からの苦
び 指 導 管 ・施工上の留意点、技術的内容について 情
・下請負人の事故等
具体的指導。
理
・施工体制台帳、体系図の整備。
の処理
・施工体制台帳 等
※:調査の結果、元請負人が企画・調整を一部未実施の場合又はほぼ未実施の場合は様式4の重点調査(実
質的関与)を行う。
様式4
施工体制の点検表(重点調査)
◎ 重点調査(専任制)
点検日
No
A1
点検項目
説明
監理技術者又は主任技術者の専 ①は終了、②は再度重点調査(専
任制の調査の頻度増(①専任、 任制)へ、③は支社等へ報告。
②判断困難、③疑い有り)
平成
内容
◎重点調査(施工体系)
(様式2の 4 又は 5 に該当する場合)
下請負人に着目した点検(一次下請のみ)
No
B1
B2
B3
B4
B5
B6
B7
B8
点検項目
説明
内容
調査項目 4 又は 5 で抽出された
会社名
B1 の主任技術者の所属及び専 ②の場合は重点調査(施工体系)
任(①疑い無し、②疑義、③疑 を継続、③の場合は支社等の長
い有り)
に調査結果を報告
B1 の請負金額(百万円)
上記の担当工事内容
体系図に記入してある担当工事
該当会社からの再下請会社の数
当該下請負人等の役割分担の考 上記の調査で、下請負人に一括
え方、元請による指導内容(建 下請負の疑義が場合に、元請負
設業法第 24 条の 6)等について 人の意見を聞く。
の元請負人の意見
一括下請負の疑義がある下請負 元請負人の意見を聞いた上で、
人の意見
必要な場合に当該下請負人の意
見を聞く。
以上の点検結果より一括下請負 ①の場合は終了、②の場合は重
の疑いがあるとして必要な措置 点調査(施工体系)を継続、③
の実施(①疑い無し、②判断困 の場合は支社等の長に調査結果
難、③疑い有り)
を報告
該当会社の社名
◎重点調査(施工体系)
(様式2の 6 又は 7 に該当する場合)
下請負人に着目した点検(最大三次下請まで調査)
No
B1
点検項目
説明
B3
調査項目 6 又は 7 で抽出され
た会社名
B1 の主任技術者の所属及び専 ②の場合は重点調査(施工体
任(①疑い無し、②疑義、③疑 系)を継続、③の場合は支社
い有り)
等の長に調査結果を報告
B1 の下請負次数
B4
B1 の請負金額(百万円)
B5
上記の担当工事内容
B6
該当会社からの再下請会社の数
B7
当該下請負人等の役割分担の考
え方、元請による指導内容(建
設業法第 24 条の 6)等について
の元請負人の意見
当該下請負人の意見
B2
B8
B9
該当会社の社名
体系図に記入してある担当工
事
上記の調査で、下請負人に一
括下請負の疑義がある場合
に、元請負人の意見を聞く。
元請負人の意見を聞いた上
で、必要な場合に当該下請負
人の意見を聞く。
以上の点検結果より一括下請負 ①の場合は終了、②の場合は
の疑いがあるとして必要な措置 重点調査(施工体系)を継続、
の実施(①疑い無し、②判断困 ③の場合は支社等の長に調査
難、③疑い有り)
結果を報告
内容
年
月
日
◎重点調査(実質的関与)
(元請負人の実質的関与に着目した点検に使用した調査票を使用)
点検日
平成
年
No
C1
C2
C3
C4
点検項目
点検時点における累計契約額が最大の
一次下請負人名
C1 の請負金額(百万円)
請負金額割合 (一次下請:
)/(元
請:
)=
C1 の主任技術者の所属及び専任(①疑
い無し、②疑義、③疑い有り)
C5
上記の担当工事内容
C6
該当会社からの再下請会社の数
下記C18∼C20 はC7∼C17 を点検後に実施
点検項目
No
C18
当該下請負人等の役割分担の考え方、元
請による指導内容(建設業法第 24 条の
6)等についての元請負人の意見
C19
一括下請負の疑義がある下請負人の意
見
C20
以上の点検結果より一括下請負の疑い
があるとして必要な措置の実施(①疑い
無し、②判断困難、③疑い有り)
説明
内容
②の場合は再度重点調査(実質的関与)
を継続、③の場合は支社等の長に調査
結果を報告
体系図に記入してある担当工事
説明
元請負人の意見を聞いた上で、必要な
場合に当該下請負人の意見を聞く。
①の場合は終了、②の場合は再度重点
調査(実質的関与)を継続、③の場合
は支社等の長に調査結果を報告
内容
月
日
点検済
元請負人
○:実施
△:一部未実施
×:ほぼ未実施
−:判別不能、対象
外
番号
項目
C7
技術者
C8
発注者と
の協議
住民への
説明
C9
C10
官公庁等
への届出
等
C11
C12
近隣工事
との調整
施工計画
C13
工程管理
C14
出来型・
品質管理
C15
完成検査
C16
安全管理
C17
下請の施
工調整及
び指導管
理
工事の監督・検
査での点検事
項等
・元請負会社に所属している技術者の専任が認められ ・施工計画書に記載
る。
された技術者の所
属
・専任状況
・請負契約書に基づく協議・報告事項、設計内容の確認 ・打合わせ
や設計変更協議等の打ち合わせを主体的に実施。
・打合わせ簿 等
・工事施工に関する具体的内容の住民説明を行う。
・日報
・住民等からの苦情等について、的確に対応。
・住民からの苦情の
内容 等
・労働安全衛生法、環境法令等に定められた官公庁への ・申請書等の内容等
届出等を行い、履行。
・工事施工上必要な道路管理者、
交通管理者等への申請、
協議を実施。
・近隣工事との調整を適切に実施。
・近隣工事と調整が
とれた施工 等
・契約図書の内容を適切に把握。
・施工計画書
・設計図等の照査を的確に実施。
・施工計画打合わせ
・施工計画(工程計画、安全計画、品質計画等)を立案。 等
・必要となった修正を適切に実施。
・工事全体を把握し、
工事の手順・段取りを適切に調整・ ・施工計画と実際の
指揮。
差 等
・工程変更を余儀なくされた時に適切に対応。
・災害防止のための臨機の措置を実施。
・品質確保の体制整備。
・出来型報告書類
・所定の検査・試験を実施。
・品質記録書類
・検査・試験結果を適切に保存。
・写真 等
・不具合等の発生時に適切な対策を実施。
・下請施工分の完成検査。
・点検時ヒアリング
・元請の出来型管理
資料 等
・安全確保に責任ある体制の保持。
・施工計画書
・設備、機械、安全施設、安全行動等の点検。
・仮設物の状況
・労働者の安全教育、下請負業者の安全指導。
・仮設物の点検記録
・日報
・安全大会
・安全パトロール・
教育の実施状況
等
・施工場所、施工取り合い部分、仮設物の使用等につい ・現場の施工状況
て調整指揮。
・下請負人からの苦
・施工上の留意点、技術的内容について具体的指導。 情
・施工体制台帳、体系図の整備。
・下請負人の事故等
の処理
・施工体制台帳 等
重点調査(実質的関与)対象
点検時点における累計契約
額が最大の一次下請負人
○:元請負人に代わって実施。
△:元請負人の補助として実施。
□:担当分野を実施(項目
C13,C14,C16)
×:関与していない
−:判別不能、対象外
内容
当該項目に
関する実施
者(注1)
○:元請負人
△:元請負人及
び一次下請負
人
×:一次下請負
人
左の判定
―
(□の場合は、担当分野)
(注2)
(□の場合は、担当分野)
(注2)
―
(□の場合は、担当分野)
(注2)
注1:重点調査(実質的関与)を実施する場合は、元請負人の実質的関与に着目した点検の結果(様式3「施工
体制の点検表(一括下請負−2)の」の 4∼14 を反映するものとする。
別紙1
工事現場における施工体制の点検項目について
工事現場における施工体制の点検項目及び点検の流れについては、以下のとおりである。
工事着手前
・同一性及び所属の点検(別紙2点検項目①)
・監理技術者資格者証の点検(別紙2点検項目②)
受注時、変更時及び完成時
・工事カルテの登録の点検(別紙2点検項目⑦)
工事施工中
【月1回程度】
・工事現場の常駐状況の点検(別紙2点検項目③)
(当該点検内容は、別紙2点検項目⑥に反映する)
【当初及び変更時】
・施工体制台帳の点検(別紙2点検項目④)
・施工体系図の点検(別紙2点検項目⑤)
【年1回程度】
・施工体制(一括下請負)の点検(別紙2点検項目⑥)
【1回】
・建設業許可を示す標識の点検(別紙2点検項目⑧)
・建退協制度に関する掲示の点検(別紙2点検項目⑨)
・労災保険に関する掲示の点検(別紙2点検項目⑩)
別紙2
目的・背景
工事現場における施工体制の点検内容、留意点と対応方法
点検項目
点検内容
留意点
対応方法
実施時期
Ⅰ 監理技術者等の専 ①同一性及び所属の 申請書等に記載された配置予定の監理技術者等と契約 1.共同企業体の場合は、全ての構成員で専任の監理技術者等が配置されていることを点
任制の徹底
点検(様式1)
書に基づき通知された監理技術者等の氏名、資格の名 検。
称、資格の登録及び所属建設業者名が同一であるか点
検。
元請負人が適切に業務
を行い、工事の品質を ②監理技術者資格者 監理技術者本人から監理技術者資格者証の提示を求め、
適切に確保するために 証の点検(様式1) 本人であることを点検し、申請書等に記載された配置予
義務づけられている監
定の監理技術者と契約書に基づき通知された監理技術
理技術者等の専任制を
者の氏名、資格の名称、資格の登録及び所属建設業者名
点検。
が同一であるか点検。
<ステップ1>
同一性又は所属に疑義がある場合は、監理技術者、元請会社に説明を求める
とともに、雇用証明書類の提出を求める。
<ステップ2>
監理技術者については、監理技術者証発行部局(
(財)建設業技術者センタ
ー)に問い合わせる。
<ステップ3>
工事着手前
事務所長は、建設業法違反と疑うに足りる事実があると判断した場合は、支
社等の長に調査内容を報告する。
<ステップ4>
支社等の長は、建設業法違反と疑うに足りる事実があると判断した場合は、
監理技術者資格者証に記載されている建設業の種類、資
建設業許可部局等に通知するとともに、
契約解除の選択も含めて必要な措置
格者証の有効期間の満了する日が適正なものか点検。
を講じる。
③工事現場の常駐状 専任の監理技術者等の常駐状況を点検。
1.昼夜連続の工事など監理技術者等の常駐が困難な工事にあっては、その専任状況、連 <ステップ1>
況の点検(様式1様
絡体制を点検。
監理技術者等の常駐状況に疑義がある場合は現場での把握頻度を増やし、
必
式2及び様式4)
2.
共同企業体の場合は、
全ての構成員の監理技術者等が現場に常駐していることを点検。 要に応じて本人に不在の理由を聞く(重点調査(専任制)
)
。
<ステップ2>
事務所長は、建設業法違反と疑うに足りる事実があると判断した場合は、支
社等の長に調査内容を報告する。
工事施工中
<ステップ3>
1(回/月)程度
支社等の長は、建設業法違反と疑うに足りる事実があると判断した場合は、
建設業許可部局等に通知するとともに、
契約解除の選択も含めて必要な措置
を講じる。
Ⅱ 適切な施工体制の ④施工体制台帳の点 提出された施工体制台帳に下請負契約書等が添付され
確保
検(様式1)
ていることを点検。
下請負金額が記入されていることを点検。
(平成13 年10 月1 日以降は、二次下請以下の金額につ
不良・不適格業者を的
いても点検)
確に発見・排除し、工
提出された施工体制台帳と同一のものが現場に備え付
事の品質確保及び適正
けられているか点検。
な価格による工事の実
施を図るために、現場
施工体制台帳に記載された技術者について、申請書等に
の施工体制を点検。
記載された配置予定の監理技術者等と契約書に基づき
通知された監理技術者等の氏名が同一であるか点検。
<ステップ1>
施工体制台帳(添付書類も含む)の不備を発見した場合は是正を求める。ま
た、技術者本人において疑義がある場合は、雇用証明書類の提出を求める。
<ステップ2>
事務所長は、以下の要件に該当する場合は、調査内容を支社等の長に報告す
る。
a)監理技術者等に係る記載事項に虚偽があった場合。
b)一次下請負人の記載漏れがあった場合。
c)二次下請より下位の下請負人にあっては、契約期間が1ヶ月以上かつ 工事施工中
契約金額が500 万円以上の記載漏れがあった場合。
当初及び変更時
d)上記b)
、c)については、記載すべき事項が生じてから概ね1ヶ月
を経過した後に適用する。
<ステップ3>
支社等の長は、建設業法違反と疑うに足りる事実があると判断した場合は、
建設業許可部局等に通知し、契約解除の選択も含めて必要な措置を講じる。
なお、下請負契約において、不適切な事実が明確になった場合は、元請負人
の関与の有無、
JHからの指導に対する元請負人の是正の内容等を総合的に
勘案して、契約解除の選択も含めて必要な措置を講じる。
⑤施工体系図の点検 提出された施工体系図が施工体制台帳の記載事項を一 1.施工体系図に表示すべき「建設工事の内容」
(建設業法施行規則第14 条の6 第1 号及 <ステップ1>
(様式1)
致しているか点検。
び第2 号)は、その記載から建設工事の具体的な内容が理解されるような工種の名称等を 施工体系図の不備を発見した場合は是正を求める。また、技術者本人におい
工事施工中
記載することを求めること。
て疑義がある場合は、雇用証明書類の提出を求める。
提出された施工体系図と同一のものが当該工事現場の 2.工事場所が移動する工事にあっては、監理技術者等又は現場代理人が常駐する事務所 <ステップ2>
当初及び変更時
工事関係者及び公衆が見やすい場所に掲げられている 等に掲示していることを点検。
事務所長は、以下の要件に該当する場合は、支社等の長に報告する。
ことを点検。
施工体系図に記載されている監理技術者等の写真を添
付した技術者台帳が工事現場に備え付けてあることを
点検。
⑥施工体制(一括下
請負)の点検
(様式1、様式2、様
式3及び様式4)
Ⅲ その他
元請負人の監理技術者等の専任に着目した点検、施工体
系に着目した点検及び元請負人の実質的関与に着目し
た点検を行う。
なお、元請負人の監理技術者等の専任制に着目した点検
は、③常駐の点検結果により把握。
1.施工体系に着目した点検において、元請負人の実施割合が 50%未満の場合で、
次に掲げる事項の一つに該当した場合は、重点調査(施工体系)を行う。
a.請負金額が7億円以上で最大契約額の一次下請負人が元請契約額の 50%
以上のとき
b.同業種の同規模以上の会社が一次下請に存在するとき
c.隣接工事に同一会社が下請に存在するとき
d.低入札価格調査制度対象工事であるとき
2.元請負人の実質的関与に着目した点検において、元請負人が企画・調整を一部未実施
の場合又はほぼ未実施の場合は重点調査(実質的関与)を行う。
a)監理技術者等に係る記載事項に虚偽があった場合。
b)一次下請負人の記載漏れがあった場合。
c)契約期間が1ヶ月以上かつ契約金額が500 万円以上の二次以下の下請
負人についての記載漏れがあった場合。
d)上記b)
、c)については、記載すべき事項が生じてから概ね1ヶ月
を経過した後に適用する。
<ステップ3>
支社等の長は、建設業法違反と疑うに足りる事実があると判断した場合は、
建設業許可部局等に通知し、契約解除の選択も含めて必要な措置を講じる。
なお、下請負契約において、不適切な事実が明確になった場合は、元請負人
の関与の有無、
JHからの指導に対する元請負人の是正の内容等を総合的に
勘案して、契約解除の選択も含めて必要な措置を講じる。
<ステップ1>
重点調査の結果、
さらに建設業法違反と疑うに足りる事実があるか否かの判
断が困難な場合は、再度重点調査を行う。
<ステップ2>
工事中年1回程度
事務所長は、建設業法違反と疑うに足りる事実があると判断した場合は、支
(年度予定出来高
社等の長に報告する。
が約 50%を超え
<ステップ3>
た時点)
支社等の長は、建設業法違反と疑うに足りる事実があると判断した場合は、
建設業許可部局等に通知し、契約解除の選択も含めて必要な措置を講じる。
なお、下請負契約において、不適切な事実が明確になった場合は、元請負人
の関与の有無、
JHからの指導に対する元請負人の是正の内容等を総合的に
勘案して、契約解除の選択も含めて必要な措置を講じる。
<ステップ1>
不適切な場合は是正を求める。
受注時、変更時及
び完成時
⑦工事カルテの登録 受注時、変更時及び完成時の各時点において工事カルテ 1.受注時の登録データの提出は契約締結後10 日以内。
の点検(様式1)
が適正に、かつ期限内に登録されているかを点検。
2.受注時の登録データの変更があった場合の登録データの提出は変更があった日から
10 日以内
その他、元請の適正な
3.完成時の登録データの提出は、しゅん功届提出後10 日以内
施工体制の確保のため ⑧建設業許可を示す 建設業許可を受けたことを示す標識が公衆の見やすい
<ステップ1>
に必要な事項について 標識の点検(様式1) 場所に設置してあること、監理技術者等が正しく記載さ
不適切な場合は是正を求める。
点検。
れていることを点検。
<ステップ2>
事務所長は、改善されない場合は、支社等の長に報告する。
<ステップ3>
支社等の長は、建設業法違反と疑うに足りる事実があると判断した場合は、
建設業許可部局等に通知し、契約解除の選択も含めて必要な措置を講じる。
⑨建退協制度に関す 建設業退職金共済制度に関する標識が現場に掲示され
<ステップ1>
る掲示の点検(様式 ていることを点検。
不適切な場合は是正を求める。
1)
<ステップ2>
工事施工中1回
事務所長は、改善されない場合は、支社等の長に報告する。
<ステップ3>
支社等の長は、契約解除の選択も含めて必要な措置を講じる。
⑩労災保険に関する 労災保険関係の項目が現場の見やすい場所に掲示され
<ステップ1>
掲示の点検(様式1) ていることを点検。
不適切な場合は是正を求める。
<ステップ2>
事務所長は、改善されない場合は、支社等の長に報告する。
<ステップ3>
支社等の長は、労働基準監督署に連絡し、契約解除の選択も含めて必要な措
置を講じる。
別紙3(フロー図1)
施工体制(一括下請負)の点検
元請負人の監理技術者等の専任
a 専任
b 疑義
c 疑い有り
c
施工体系
a
終了
重点調査(施工体系)
支 社 等の 長
通知
重点調査(実質的関与)
下記のいずれかに該当
a 請負金額が7億円以上で最大契
約額の一次下請負人が元請契約額
の50%以上
b 同業種の同規模以上の会社が一次
下請に存在する
c 隣接工事に同一会社が下請に存
在する
d 低入札価格調査制度対象工事
No
終了
終了
支 社 等の 長
に報告
b
a 全部実施
b 一部実施
c 無
c
に報告
a
a
b
Yes
a 判断困難
b 疑い有り
a
c
b
重点調査(専任制)
元請実施割合
a 50%以上
b 50%未満
b
元請負人の実質的関与
重点調査(専任制)
a 判断困難
b 疑い有り
b
通知
a
重点調査(実質的関与)
終了
別紙3(フロー図2)
重点調査(専任制)
重点調査(施工体系)
STARTⅠ
STARTⅡ
c又はdの場合
元請負人の監理技術者等の専任に関
a 専任
b 判断困難
b
c 疑い有り
STARTⅢ
a又はbの場合
当該下請負人又は最大三次下請負
人までを調査対象とする
する調査頻度の増
c
重点調査(実質的関与)
a
b
最大契約金額の一次下請負人を対象に実
質的関与の状況把握
当該下請負人の役割分担(管理業務
及び施工)及び元請負人の指導内容
について元請負人よりヒアリング
(必要に応じて当該下請負人より
ヒアリング)
一次下請負人の役割分担(管理業務及
び施工)及び元請負人の指導内容につ
いて元請負人よりヒアリング
(必要に応じて一次下請負人よりヒ
アリング)
一次下請負人の役割分担(管理業務及び施工)及び
元請負人の指導内容について元請負人よりヒアリ
ング
(必要に応じて一次下請負人よりヒアリング)
一次下請負人の主任技術者の所属及び専任
STARTⅠへ
終了
当該下請負人の主任技術者の所属及び専任
支社等の
長に報告
a 疑い無し
b 判断困難
c 疑い有り
c
a 判断困難
b 疑い有り
b
a
a
a 疑い無し
b 判断困難
c 疑い有り
c
b
a
b
支 社 等の 長
STARTⅡへ
に報告
終了
支 社 等の 長
STARTⅢへ
に報告
通知
a 判断困難
b 疑い有り
b
a
a 判断困難
b 疑い有り
b
通知
通知
a
終了
別紙4
施工体制による一括下請負の判定の目安
ケース1
ケース2
ケース3
ケース4(下請の一括下請負)
主たる部分を行う一次下請負人が主たる部分
特定の一次下請負人が主たる部分の直営
工区割りされた同時期の隣接工事につい
下請負人に直営施工がなく、再下請負人が実質的に
の直営施工をしておらず(管理業務が主体)二 施工をしているが当該一次下請負人が工事 て同一会社が一次下請負人(元請負人と一次 施工をしているケース。
次下請負人以下が実質施工しているケース。
全体の大部分を実施しているケース。
下請負人の場合も同様)として、主たる部分
を実施しているケース。
★
★
★
★
役割分担不明
二次下請
元請
一次下請
一次下請
一次下請 A
ケース内容
元 請
(管理
業務)
(主たる
部分を請
負。
直営施工
なし)
二次下請
(実質施
工)
元 請
(管理
業務)
二次下請
工事量:大
元請負人の実質関与の状況︵点検結果︶
イ:部分実施
ウ:関与していな
い
元請
C
一次
二次
三次
(実質施工)
一次
二次
三次
(実質施工)
二次下請
二次下請
一次下請 B
工事量:小
二次下請
一次下請
(従部分)
ア:全体実施
A
元請
B
★
一次下請
C
二次下請
二次下請
⑧【主任技術者の専任が認められる。
】
①【元請負人のみ実質関与】
・専門工種の管理指導上の必要性が認められ、
・一次下請負人の業務が不明確で介在が
実質関与をしている。
不適切と判定。
⑤ 一括下請負の疑義無
一括下請負の疑義有(元請及び一次下請)
一括下請負の疑義無
(特定の一次下請負人が工事の大部
②【一次下請負人は専門工種部分の施工管
分を実施している場合は②でないか ⑦ 元請負人の実質関与に係る点検
⑨・専門工種の管理指導上の必要性が認められ
理を実施(実質関与)
】
注意して点検)
結果に関わらず
ない、実質関与をしていない。
一括下請負の疑義無
一括下請負の疑義有(元請及び一次下請)
一括下請負の疑義有(一次下請及び二次下請)
(専門工種が元発注工事のほとんどを占め
る場合はイと同様でないか注意して点検)
⑩【主任技術者の専任が認められない】
③・一次下請負人は元請負人の補助もしく ⑥・一次下請負人が直営施工と元請負人が
一括下請負の疑義有(一次下請及び二次下請)
は代行業務を実施と判定。
行うべき管理業務を実施していると判
定。
一括下請負の疑義有(元請及び一次下請)
一括下請負の疑義有(元請及び一次下請)
④ ケースに関わらず一括下請負の疑義有
※ 「専門工種」
;
「土木工事一式」
「建築一式
工事」以外の工事など専門技術に基づく施
工管理等を必要とする工事の工種。
※ ②に関する判断要素;主たる部分を行う一
判定に当たっての留意
次下請負人の担当工事範囲が広いほど(発
点
注者と元請負人の契約内容と元請負人と下
請負人の契約内容の類似性が高いほど、下
請金額が大きいほど、下請会社数が少ない
ほど)②とは考えにくい。
※ ケース1からケース3が元請負人と一次下請負人の
関係に着目しているのに対し、ケース4は下請負人と
再下請負人の関係に着目している。この際、ケース4
に例示した施工体系の場合は、一般に⑨もしくは⑩に
該当すると考えられる。
※ 主任技術者の専任がない場合は、建設業法第 26 条違
反ともなる。なお、専任は、請負金額2,500 万円(建
築一式工事は5,000 万円)以上の工事について必要で
ある。
※一括下請負の疑義がある工事においては、
「判定」に示した請負人だけでなく、派生的に元請負人及び主たる部分を行う一次下請負人の双方が点検対象となる。
★疑義対象となる下請負人
別
紙
施工体制(一括下請負)の点検に関する調査方法について
1.施工体制(一括下請負)の点検については、次のとおり調査を行うこととする。なお、元請
負人の監理技術者等の専任に着目した点検は、点検マニュアル記 1(1)③の点検結果により把
握するものとし、施工体系に着目した点検及び元請負人の実質的関与に着目した点検は次のと
おり行うものとする。
(1)施工体系に着目した点検については、様式2により、次のとおり調査を行う。
ⅰ)実施時期
工事施工中、年1回程度(年度予定出来高約 50%超えた時点)行うものとする。
ⅱ)点検内容及び留意点
調査の結果、元請負人の実施割合が 50%未満の場合で、次に掲げる事項の一つに該当し
た場合は、重点調査(施工体系)を行う。
a.請負金額が7億円以上で最大契約額の一次下請負人が元請契約額の 50%以上のとき
b.同業種の同規模以上の会社が一次下請に存在するとき
c.隣接工事に同一会社が下請に存在するとき
d.低入札価格調査制度対象工事であるとき
(2)元請負人の実質的関与(企画・調整の実施)に着目した点検については、様式3により、
次のとおり調査を行う。
ⅰ)実施時期
工事施工中、年1回程度(年度予定出来高約 50%超えた時点)行うものとする。
ⅱ)点検内容及び留意点
調査の結果、元請負人が企画・調整を一部未実施の場合及び全部ほぼ未実施の場合は、
重点調査(実質的関与)を行う。
2.重点調査及び疑義等がある場合の対応方法については、次のとおり調査を行うものとする。
(1)重点調査(施工体系)については、様式4により、次のとおり調査を行う。
ⅰ)重点調査の実施方法
1.
(1)ⅱ)a又はbの場合、一次下請負人の役割分担(管理業務及び施工)及び元請
の指導内容について元請負人よりヒアリング(必要に応じて当該下請負人よりヒアリング)
を行い、当該下請負人の主任技術者の所属及び専任について点検することとする。
1.
(1)ⅱ)c又はdの場合、当該下請負人又は最大三次下請負人までを調査対象とし、
当該下請負人の役割分担(管理業務及び施工)及び元請の指導内容について元請負人より
ヒアリング(必要に応じて当該下請負人よりヒアリング)を行い、当該下請負人の主任技
術者の所属及び専任について点検することとする。
ⅱ)疑義等がある場合の対応方法
ア.点検の結果、さらに建設業法違反と疑うに足りる事実があるか否かの判断が困難な場
合は再調査を行う。
イ.事務所長は、建設業法違反と疑うに足りる事実があると判断した場合は、支社長に報
告する。
ウ.支社長は、建設業法違反と疑うに足りる事実があると判断した場合は建設業許可部局
等へ通知する。
なお、下請負契約において、不適切な事実が明確になった場合は、元請負人の関与の
有無、当社からの指導に対する元請負人の是正の内容等を総合的に勘案して、契約解除
の選択も含めて必要な措置を講じる。
(2)重点調査(実質的関与)については、点検時点における累計が最大の契約金額の一次下請
負人を対象に実質的関与の状況を把握することとし、様式4により、次のとおり調査を行う。
ⅰ)重点調査の実施方法
一次下請負人の役割分担(管理業務及び施工)及び元請負人の指導内容について元請負
人よりヒアリング(必要に応じて一次下請負人よりヒアリング)を行い、一次下請負人の
主任技術者の所属及び専任について点検するものとする。
ⅱ)疑義等がある場合の対応方法
ア.点検の結果、さらに建設業法違反と疑うに足りる事実があるか否かの判断が困難な場
合は再調査を行う。
イ.事務所長は、建設業法違反と疑うに足りる事実があると判断した場合は、支社長に報
告する。
ウ.支社長は、建設業法違反と疑うに足りる事実があると判断した場合は建設業許可部局
等へ通知する。
なお、下請負契約において、不適切な事実が明確になった場合は、元請負人の関与の
有無、当社からの指導に対する元請負人の是正の内容等を総合的に勘案して、契約解除
の選択も含めて必要な措置を講じる。
参考1
受 付 日 13.4.5
国 総 建 第 81 号
受付番号 用管第 104 号
平成 13 年 3 月 30 日
主要発注機関の長 あて
国土交通省総合政策局長
施工体制の適正化及び一括下請負の禁止の徹底等について
一括下請負等不正行為の排除については、従来よりその徹底に努めてきたと
ころですが、依然として不適切な事例が多く見られ、公共工事におけるこれら
不正行為の排除の徹底と適正な施工の確保がより一層求められています。
このため、先の臨時会(第 150 回国会)において、「公共工事の入札及び契約の
適正化の促進に関する法律」
(平成 12 年 11 月 27 日法律第 127 号)が制定され、
同法に基づき、平成 13 年 4 月 1 日から、公共工事について、一括下請負が全面
的に禁止されるほか、施工体制台帳の写しの発注者への提出の義務付け措置等
が講じられるとともに、
「建設業法施行規則の一部を改正する省令」
(平成 13 年
3 月 30 日第 76 号)により、平成 13 年 10 月 1 日から、公共工事に係る施工体
制台帳については二次以下の下請契約についても請負代金の額を明示した請負
契約書を添付することとされ、施工体制台帳の拡充が図られることとなったと
ころです。
ついては、下記の点に留意し、拡充された施工体制台帳の活用等を通じ、適
正な施工の確保と一括下請負等不正行為の排除の徹底等により一層努められる
ようご協力お願いします。
また、これらの措置に伴い、「一括下請負の禁止について」(平成 4 年 12 月
17 日付け建設省経建発第 379 号)を別紙のとおり改正することとしたので、的
確な対応をお願いします。
記
1.
「公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律」に基づき、建
設業者から提出される施工体制台帳の活用等により、適切に現場施工体制
の点検等に努めること。
2. 一括下請負等建設業法等に違反すると疑うに足りる事実がある場合には、
建設業法担当部局に通知する等相互の適切な連携に努めるとともに、厳正
に対処すること。
3.
公共工事に係る施工体制台帳の拡充に関する措置は、発注者による施工
体制台帳の活用による現場施工体制の点検等を通じ、適正な施工の確保、
一括下請負等不正行為の排除の徹底等を図るためのものであり、この趣旨
を踏まえ、その適切な活用を図ること。
また、契約書類のうち請負金額等については、一般的には、行政機関の
保有する情報の公開に関する法律(平成 11 年法律第 42 号)第 5 条の不開
示情報(同条第 2 号イの「競争上の地位を害するおそれのある情報」
)とし
て取り扱われるものであるが、入札監視委員会等の第三者機関において施
工体制台帳を提示するなど透明性の確保に留意すること。
4.
施工体制台帳の活用による点検等を通じ、元請下請を含めた全体の施工
体制を把握し、必要に応じ元請負人に対して適切な指導を行うこと。また、
施工体制台帳の活用に当たっては、着工時点で必ずしも全ての下請契約が
締結されているものではないこと等効率的施工のための現場実態等にも十
分配慮し、元請負人に過度の負担にならないよう留意すること。
5.
発注者支援データベースの活用等により主任技術者又は監理技術者の適
正な配置の徹底に努めること。
(別 紙)
平成 4 年 12 月 17 日
建設省経建発第 379 号
最終改正:平成13年3月 30 日
国総建第 82 号
建設業者団体の長 殿
建設省建設経済局長
一括下請負の禁止について
一括下請負は、発注者が建設工事の請負契約を締結するに際して建設業者に寄せた信
頼を裏切ることとなること等から、建設業法第22条において禁止されており、「第二
次構造改善推進プログラム」(平成4年3月30日付け建設省経構発第8号別添)にお
いてもその徹底を図ることとされたところである。このため、別添のとおり「一括下請
負の禁止について」を定めたので送付する。
貴会におかれては、その趣旨及び内容を了知の上、傘下の建設業者に対しこの旨の周
知徹底が図られるよう指導方お願いする。
〔別添〕
一括下請負の禁止について
一括下請負は、発注者が建設工事の請負契約を締結するに際して建設業者に
寄せた信頼を裏切ることとなること等から、禁止されています。
(参考)建設業法
第22条 建設業者は、その請け負つた建設工事を、如何なる方法をも
つてするを問わず、一括して他人に請け負わせてはならない。
2 建設業を営む者は、建設業者から当該建設業者の請け負つた建設工
事を一括して請け負つてはならない。
3 前二項の規定は、元請負人があらかじめ発注者の書面による承諾を
得た場合には、適用しない。
4 (略)
一 一括下請負の禁止
(1) 建設工事の発注者が受注者となる建設業者を選定するに当たっては、過
去の施工実績、施工能力、経営管理能力、資力、社会的信用等様々な角度
から当該建設業者の評価をするものであり、受注した建設工事を一括して
他人に請け負わせることは、発注者が建設工事の請負契約を締結するに際
して当該建設業者に寄せた信頼を裏切ることになります。
(2) また、一括下請負を容認すると、中間搾取、工事の質の低下、労働条件
の悪化、実際の工事施工の責任の不明確化等が発生するとともに、施工能
力のない商業ブローカー的不良建設業者の輩出を招くことにもなりかねず、
建設業の健全な発達を阻害するおそれがあります。
(3) このため、建設業法第22条は、如何なる方法をもってするを問わず、
建設業者が受注した建設工事を一括して他人に請け負わせること(同条第
1項)、及び建設業を営む者が他の建設業者が請け負った建設工事を一括し
て請け負うこと(同条第2項)を禁止しています。
また、民間工事については、事前に発注者の書面による承諾を得た場合
は適用除外となりますが(同条第3項)、公共工事の入札及び契約の適正化の促
進に関する法律(平成12年法律第127号)の適用対象となる公共工事(以下単
に「公共工事」という。
)については建設業法第22条第3項は適用されず、全面的
に禁止されています。
同条第1項の「如何なる方法をもつてするを問わず」とは、契約を分割
したり、あるいは他人の名義を用いるなどのことが行われていても、その
実態が一括下請負に該当するものは一切禁止するということです。
また、一括下請負により仮に発注者が期待したものと同程度又はそれ以
上の良質な建設生産物ができたとしても、発注者の信頼を裏切ることに変
わりはないため、建設業法第22条違反となります。なお、同条第2項の
禁止の対象となるのは、
「建設業を営む者」であり、建設業の許可を受けて
いない者も対象となります。
(注) この指針において、「発注者」とは建設工事の最初の注文者をい
い、「元請負人」とは下請契約における注文者で建設業者であるもの
をいい、「下請負人」とは下請契約における請負人をいいます。
二 一括下請負とは
(1)建設業者は、その請け負った建設工事の完成について誠実に履行するこ
とが必要です。したがって、次のような場合は、元請負人がその下請工事
の施工に実質的に関与していると認められるときを除き、一括下請負に該
当します。
①
請け負った建設工事の全部又はその主たる部分を一括して他の業者に
請け負わせる場合
②
請け負った建設工事の一部分であって、他の部分から独立してその機
能を発揮する工作物の工事を一括して他の業者に請け負わせる場合
(2) 「実質的に関与」とは、元請負人が自ら総合的に企画、調整及び指導(施
工計画の総合的な企画、工事全体の的確な施工を確保するための工程管理
及び安全管理、工事目的物、工事仮設物、工事用資材等の品質管理、下請
負人間の施工の調整、下請負人に対する技術指導、監督等)を行うことを
いいます。単に現場に技術者を置いているだけではこれに該当せず、また、
現場に元請負人との間に直接的かつ恒常的な雇用関係を有する適格な技術
者が置かれない場合には、
「実質的に関与」しているとはいえないことにな
りますので注意してください。
なお、公共工事の発注者においては、施工能力を有する建設業者を選択
し、その適正な施工を確保すべき責務に照らし、一括下請負が行われない
よう的確に対応することが求められることから、建設業法担当部局におい
ても公共工事の発注者と連携して厳正に対応することとしています。
(3) 一括下請負に該当するか否かの判断は、元請負人が請け負った建設工事
一件ごとに行い、建設工事一件の範囲は、原則として請負契約単位で判断
されます。
(注1) 「その主たる部分を一括して他の業者に請け負わせる場合」と
は、下請負に付された工事の質及び量を勘案して個別の工事ごとに判
断しなければなりませんが、例えば、本体工事のすべてを一業者に下
請負させ、附帯工事のみを自ら又は他の下請負人が施工する場合や、
本体工事の大部分を一業者に下請負させ、本体工事のうち主要でない
一部分を自ら又は他の下請負人が施工する場合などが典型的なもの
です。
(具体的事例)
① 建築物の電気配線の改修工事において、電気工事のすべてを1
社に下請負させ、電気配線の改修工事に伴って生じた内装仕上工
事のみを元請負人が自ら施工し、又は他の業者に下請負させる場
合
② 住宅の新築工事において、建具工事以外のすべての工事を1社
に下請負させ、建具工事のみを元請負人が自ら施工し、又は他の
業者に下請負させる場合
(注2) 「請け負った建設工事の一部分であって、他の部分から独立し
てその機能を発揮する工作物の工事を一括して他の業者に請け負わ
せる場合」とは、次の(具体的事例)の①及び②のような場合をいい
ます。
(具体的事例)
① 戸建住宅10戸の新築工事を請け負い、そのうちの1戸の工事
を一社に下請負させる場合
② 道路改修工事2キロメートルを請け負い、そのうちの500メ
ートル分について施工技術上分割しなければならない特段の理由
がないにもかかわらず、その工事を1社に下請負させる場合
三
一括下請負に対する発注者の承諾
民間工事の場合、元請負人があらかじめ発注者から一括下請負に付すること
について書面による承諾を得ている場合は、一括下請負の禁止の例外とされて
いますが、次のことに注意してください。
①
建設工事の最初の注文者である発注者の承諾が必要です。発注者の承諾
は、一括下請負に付する以前に書面により受けなければなりません。
②
発注者の承諾を受けなければならない者は、請け負った建設工事を一括
して他人に請け負わせようとする元請負人です。
したがって、下請負人が請け負った工事を一括して再下請負に付そうとす
る場合にも、発注者の書面による承諾を受けなければなりません。当該下請
負人に工事を注文した元請負人の承諾ではないことに注意してください。
四
一括下請負禁止違反の建設業者に対する監督処分
受注した建設工事を一括して他人に請け負わせることは、発注者が建設業
者に寄せた信頼を裏切る行為であることから、一括下請負の禁止に違反した
建設業者に対しては建設業法に基づく監督処分等により、厳正に対処するこ
ととしています。
また、公共工事については、一括下請負と疑うに足りる事実があった場合、
発注者は、当該工事の受注者である建設業者が建設業許可を受けた国土交通
大臣又は都道府県知事及び当該事実に係る営業が行われる区域を管轄する都
道府県知事に対し、その事実を通知することとされ、建設業法担当部局と発
注者とが連携して厳正に対処することとしています。
監督処分については、行為の態様、情状等を勘案し、再発防止を図る観点
から原則として営業停止の処分が行われることになります。
なお、一括下請負を行った建設業者は、当該工事を実質的に行っていると
認められないため、経営事項審査における完成工事高に当該工事に係る金額を
含むことは認められません。
○ 一括下請負に関するQ&A
Q1
施主から500万円で地盤改良工事を請け負いましたが、都合により
自ら施工することができなくなったため、利益はもちろん経費も一切差し
引かずに、A社に500万円でこの工事の全部を下請負させました。この
場合でも建設業法第22条に違反することになるのですか。
A
建設業法が一括下請負を禁止しているのは、発注者は契約の相手方であ
る建設業者の施工能力等を信頼して契約を締結するものであり、当該契約
に係る建設工事を実質的に下請負人に施工させることはこの信頼関係を損
なうことになることから、発注者保護という観点からこれを禁止している
のであって、中間搾取の有無は一括下請負であるか否かの判断においては
考慮されません。
したがって、本件のように請け負った建設工事をそっくりそのまま下請
負させれば、元請負人が一切利潤を得ていなくても一括下請負に該当しま
す。
Q2
小学校の増築工事を請け負い、当該工事の主たる部分である基礎工事、
躯体工事、仕上工事及び設備工事を1社に下請負させました。一応現場に
は当社の技術者を置いていますが、この場合でも建設業法第22条に違反
することになるのですか。
A
請け負った建設工事の主たる部分を一括して下請負させる場合であって
も、元請負人として自ら総合的に企画、調整及び指導を行い、当該下請負
させた部分の施工につき実質的に関与していれば、一括下請負には該当し
ません。しかし、単に現場に技術者を置いているというだけでは「実質的
に関与」しているとはいえません。
「実質的に関与」しているとの判断がさ
れるためには、施工計画の総合的な企画、工事全体の的確な施工を確保す
るための工程管理及び安全管理、工事目的物、工事仮設物、工事用資材等
の品質管理、下請負人間の施工の調整、下請負人に対する技術指導、監督
等を実際に行っていることが必要です。
Q3 A市の公民館の新築工事を落札・契約し、当該工事のうち基礎工事と
躯体工事について下請契約をB社と締結しました。3月後、この公民館の
外構工事の入札が実施され、これを落札・契約しましたが、当該外構工事
については公民館の本体工事と施工場所も同一で、工期も一部重なってい
ることから、本体工事と一体として施工することとし、当該外構工事につ
いてB社と追加変更契約を締結したところ、発注者であるA市から外構工
事については一括下請負に該当すると指摘されました。この場合は本当に
一括下請負になるのでしょうか。
A
一括下請負に該当するか否かの判断は、元請負人が請け負った建設工事
1件ごとに行うものであり、建設工事1件の範囲は原則として請負契約単
位で判断することとなっています。
本件の場合、外構工事が本体工事とは別に入札・発注されていることか
ら、たとえ外構工事が本体工事と施工場所も同一で工期も一部重なってい
たとしても、本体工事と外構工事とを取りまとめて1件の建設工事として
扱うことはできません。したがって、この外構工事全部をB社に下請負さ
せるとすれば、一括下請負に該当することとなります。
Q4
道路改修工事に関して、その工事の全部をA社1社に下請負させまし
たが、工事に必要な資材を元請負人としてA社に提供しています。この場
合も一括下請負になるのでしょうか。
A
適正な品質の資材を調達することは、施工管理の一環である品質管理の
一つではありますが、これだけを行っても、元請負人として自ら総合的に
企画、調整及び指導をし、その施工に実質的に関与しているとはいえず、
一括下請負に該当することになります。
Q5 一括下請負の禁止は元請負人だけではなく下請負人にも及ぶというこ
とですが、下請負人には一括下請負に該当するか、元請負人が「実質的に
関与」しているかどうかがよく分からないこともあるのではないですか。
A
発注者保護という一括下請禁止規定の趣旨からは、直接契約関係にある
元請負人の責任がまず問われるべきであり、また、特に公共発注者におい
ては、施工力を有する建設業者を選択し、その適正な施工を確保すべき責
務に照らし、一括下請負が行われないよう的確に対応することが求められ
ると考えられますが、下請負人においても、工事の施工に係る自己の責任
の範囲及び元請の監理技術者又は主任技術者による指導監督系統を正確
に把握することにより、漫然と一括下請負違反に陥ることのないように注
意する必要があります。
そもそも誰が元請負人における当該工事の施工の責任者であるのか分
からない状態で下請負人の施工が適切に行われることは考えられず、瑕疵
が発生した場合の責任の所在も不明確となります。したがって、下請負人
にとって元請負人の適格な技術者が配置されていると信じるに足りる特
段の事由があり事後に適格性がないことが判明した等やむをえない事情
がない限り、元請負人において適格な技術者が配置されず、実質的に関与
しているといえない場合には、原則として、下請負人も建設業法に基づく
監督処分等の対象となります。
Q6
A市から電線共同溝工事を請け負い、電線共同溝の本体工事をB社に下
請負させ、その他の信号移設工事や植裁・移植工事等はそれぞれ他の建設
業者に下請負させています。このような場合も一括下請負に該当するので
しょうか。
A
複数の建設業者と下請契約を結んでいた場合であっても、その建設工事
の主たる部分について一括して請け負わせている場合は、元請負人が実質
的に関与している場合を除き、一括下請負となります。本件のような場合
には、実質的な関与の内容について精査が必要と考えられます。
Q7
A県からトンネル工事を請け負い、工事の全体の施工管理を行っていま
すが、工事が大規模であり、必要な技術者もあいにく十分に確保すること
ができなかったので、1次下請負人にも施工管理の一部を担ってもらって
います。主たる工事の実際の施工は2次以下の下請負人が行っています。
このような場合も一括下請負に該当するのでしょうか。
A
元請負人も1次下請負人も自らは施工を行わず、共に施工管理のみを行
っている場合、実質関与についての元請負人と1次下請負人それぞれどの
ような役割を果たしているかが問題となり、その内容如何によって、その
両者又はいずれかが、一括下請負になります。特に、元請負人と1次下請
負人が同規模・同業種であるような場合には、相互の役割分担等について
合理的な説明が困難なケースが多いと考えられます。
Q8
A県から橋梁工事を受注しましたが、隣接工区で実際に施工を行って
いる建設業者に、施工の効率化の観点からも有効と考え、工事の大部分
を下請負させました。このような場合も一括下請負に該当するのでしょ
うか。
A
自らが請け負った建設工事の主たる部分を一括して他人に請け負わせ
た場合には、実質的な関与をしている場合を除き、一括下請負に該当しま
す。本件のケースのような場合には、下請負人が隣接工区を含め、一体的
に施工し、工事全体にわたって主体的な役割を果たしているケースが多い
と考えられ、元請負人の実質的な関与について疑義が生じるケースである
と考えます。
Q9
地盤改良整備を含む道路改良工事を請け負いましたが、当該地盤改良に
は、特別な工法が要求されるため、地盤改良技術を持つ子会社に実際の工
事を行わせました。このような分社化は経営効率化の要請によるものであ
り、また、子会社とは連結関係にあることからも一括下請負に該当しない
と考えますが如何でしょうか。
A
連結関係の子会社であるとしても、実際の工事を一括して他社に行わせ
た場合、別々の会社である以上、一括下請負に当たります。このように親
会社が自ら実質的な業務を行わない場合には、親会社を介さず直接子会社
に請け負わせることが適当です。
Q10 「実質的に関与」しているとは、具体的にどのようなことを行ってい
ることが求められますか。
A
元請負人が配置した主任技術者又は監理技術者が、現場に専任であって、
元請負人と直接的かつ恒常的な雇用関係にあることは言うまでもありま
せんが、これら技術者が、発注者との協議、住民への説明、官公庁等への
届出等、近隣工事との調整、施工計画、工程管理、出来形・品質管理、完
成検査、安全管理、下請業者の施工調整・指導監督等の全ての面において、
主体的な役割を果たしていることが必要です。その際、当該技術者が、過
去に同種又は類似の工事での施工管理を行った経験の有無も判断の際の
参考になるでしょうし、また、業務量等に応じてその他の必要な技術者を
配置していることが求められます。
Q11
「実質的に関与」していることの確認は、具体的にどのような方法で
行うのでしょうか。
A
一括下請負の疑義がある場合には、まず、当該元請負人の主任技術者又
は監理技術者に対して、具体的にどのような作業を行っているのかヒアリ
ングを行います。ヒアリングの際、その請け負った建設工事の施工管理等
に関し、十分に責任ある受け答えができるか否かがポイントとなります。
また、必要に応じ、下請負人の主任技術者からも同様のヒアリングを行う
ことが有効です。
その場合、元請負人が作成する日々の作業打合せ簿、それぞれの請負人
が作成する工事日報、安全指示書等を確認して、実際に行った作業内容を
確認することが有効です。これらの帳簿の中に、具体的な作業内容が記載
されていない場合、又は記載されていても形式的な参加に過ぎない場合等
は一括下請負に該当する可能性が高いと言えます。
参考2
受 付 日 13.4.5
国 総 建 第 84 号
平成 13 年 3 月 30 日
受付番号 用管第105号
日本道路公団 用地・管理部長 殿
国土交通省総合政策局建設業課長
施工体制台帳の作成等についての改正について
臨時会(第 150 回国会)において、
「公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律」
(平
成 12 年 11 月 27 日法律第 127 号)が制定され、同法に基づき、平成 13 年 4 月 1 日から、公共工
事について、施工体制台帳の写しの発注者への提出の義務付け措置等が講じられるとともに、
「建
設業法施行規則の一部を改正する省令」
(平成 13 年 3 月 30 日第 76 号)により、平成 13 年 10
月 1 日から、公共工事に係る施工体制台帳については二次以下の下請契約についても請負代金の
額を明示した請負契約書を添付することとされ、施工体制台帳の拡充が図られることとなったと
ころです。
ついては、
「施工体制台帳の作成等について」
(平成 7 年 6 月 20 日付け建設省経建発第 147 号)
を別紙のとおり改正することとしましたので、貴職におかれては、所管の建設工事の発注に当た
って適切な事務処理に努められ、施工体制台帳の作成等に係る適切な施行に特段の御協力をいた
だきたく、参考までに送付いたします。
(別紙)
平成 7 年 6 月 20 日
建設省経建発第 147 号
最終改正:平成 13 年 3 月 30 日
国総建第 84 号
都道府県主管部局の長 殿
建設省建設経済局建設業課長
施工体制台帳等の作成等について(通知)
一
作成特定建設業者の義務
建設業法(昭和 24 年法律第 100 号。以下「法」という。)第 24 条の 7 第 1 項の規定によ
り施工体制台帳を作成しなければならない場合における当該特定建設業者(以下「作成特定
建設業者」という。)の留意事項は次のとおりである。
(1)施工計画の立案
施工体制台帳の作成等に関する義務は、発注者から直接請け負った建設工事を施工す
るために締結した下請契約の総額が 3,000 万円(建築一式工事にあっては、4,500 万円)
以上となったときに生じるものであるが、監理技術者の設置や施工体制台帳の作成等の
要否の判断を的確に行うことができるよう、発注者から直接建設工事を請け負おうとす
る特定建設業者は、建設工事を請け負う前に下請負人に施工させる範囲と下請代金の額
に関するおおむねの計画を立案しておくことが望ましい。
(2)下請負人に対する通知
発注者から請け負った建設工事を施工するために締結した下請契約の額の総額が
3,000 万円(建築一式工事にあっては、4,500 万円)に達するときは、
①
作成特定建設業者が下請契約を締結した下請負人に対し、
a 作成特定建設業者の称号又は名称
b
当該下請負人の請け負った建設工事を他の建設業を営む者に請け負わせたときに
は法第 24 条の 7 第 2 項の規定による通知(以下「再下請負通知」という。)を行わ
なければならない旨
c 再下請負通知に係る書類(以下「再下請負通知書」という。)を提出すべき場所
の3点を記載した書面を交付しなければならない。
②
①のa、b及びcに掲げる事項が記載された書面を、工事現場の見やすい場所に掲
げなければならない。
上記①の書面の記載例としては、次のようなものが考えられる。
〔①の書面の文例〕
下請負人となった皆様へ
今回、下請負人として貴社に施工を分担していただく建設工事については、建設業法(昭
和 24 年法律第 100 号)第 24 条の 7 第 1 項の規定により、施工体制台帳を作成しなければな
らないこととなっています。
この建設工事の下請負人(貴社)は、その請け負ったこの建設工事を他の建設業者を営む
もの(建設業の許可を受けていないものを含みます。)に請け負わせたときは、
①
建設業法第 24 条の 7 第 2 項の規定により、遅滞なく、建設業法施行規則(昭和 24 年
建設省令第 14 号)第 14 条の 4 に規定する再下請負通知書を当社あてに次の場所まで提
出しなければなりません。また、一度通知いただいた事項や書類に変更が生じたときも、
遅滞なく、変更の年月日を付記して同様の通知書を提出しなければなりません。
②
貴社が工事を請け負わせた建設業を営むものに対しても、この書面を複写し交付して、
「も
しさらに他の者に工事を請け負わせたときは、作成特定建設業者に対する①の通知書の提出
と、その者に対するこの書面の写しの交付が必要である」旨を伝えなければなりません。
作成特定建設業者の商号 ○○建設(株)
再下請負通知書の提出場所
工事現場内
建設ステーション/△△営業所
〔②の書面の文例〕
この建設工事の下請負人となり、その請け負った建設工事を他の建設業を営む者に請け負
わせた方は、遅滞なく、建設業法施行規則(昭和 24 年建設省令第 14 号)第 14 条の 4 に規
定する再下請負通知書を提出してください。一度通知した事項や書類に変更が生じたときも
変更の年月日を付記して同様の書類の提出をしてください。
○○建設(株)
(3)下請負人に対する指導
施工体制台帳を的確かつ速やかに作成するため、施工に携わる下請負人の把握に努め、こ
れらの下請負人に対し速やかに再下請負通知書を提出するよう指導するとともに、作成特定
建設業者としても自ら施工体制台帳の作成に必要な情報の把握に努めなければならない。
(4)施工体制台帳の作成方法
施工体制台帳は、所定の記載事項と添付書類から成り立っている。その作成は、発注者か
ら請け負った建設工事に関する事実と、施工に携わるそれぞれの下請負人から直接に、若し
くは各下請負人の注文者を経由して提出される再下請負通知書により、又は自ら把握した施
工に携わる下請負人に関する情報に基づいて行うこととなるが、作成特定建設業者が自ら記
載してもよいし、所定の記載事項が記載された書面や各下請負人から提出された再下請負通
知書を束ねるようにしてもよい。但し、いずれの場合も下請負人ごとに、かつ、施工の分担
関係が明らかとなるようにしなければならない。
〔例〕発注者から直接建設工事を請け負った特定建設業者をA社とし、A社が下請契約を
締結した建設業を営む者をB社及びC社とし、B社が下請契約を締結した建設業を営む
者をBa社及びBb社とし、Bb社が下請契約を締結した建設業を営む者をBba社及
びBbb社とし、C社が下請契約を締結した建設業を営むものをCa社、Cb社、Cc
社とする場合における施工体制台帳の作成は、次の1)から 10)の順で記載又は再下
請負通知書の整理を行う。
1)A社自身に関する事項(規則第 14 条の 2 第 1 項第 1 号)及びA社が請け負った
建設工事に関する事項(規則第 14 条の 2 第 1 項第 2 号)
2)B社に関する事項(規則第 14 条の 2 第 1 項第 3 号)及び請け負った建設工事に
関する事項(規則第 14 条の 2 第 1 項第 4 号)
3)Ba社に関する・・・〔B社が提出する再下請負通知書等に基づき記載または添付〕
4)Bb社に関する・・・〔B社が提出する最下請負通知書等に基づき記載または添付〕
5)Bba社に関する・・・〔Bb社が提出する
〃
〕
6)Bbb社に関する・・・〔Bb社が提出する
〃
〕
7)C社に関する
8)Ca社に関する・・・〔C社が提出する
〃
〕
9)Cb社に関する・・・〔C社が提出する
〃
〕
10)Cc社に関する・・・〔C社が提出する
〃
〕
また、添付書類についても同様に整理して添付しなければならない。
施工体制台帳は、一冊に整理されていることが望ましいが、それぞれの関係を明らかにし
て、分冊により作成しても差し支えない。
A 社 1)
C 社 3)
B 社 2)
Cc 社 Cb社 Ca 社
8)
10) 9)
Bb 社
4)
Bbb 社
6)
Ba 社
3)
Bba 社
5)
(5)施工体制台帳を作成すべき時期
施工体制台帳の作成は、記載すべき事項又は添付すべき書類にかかる事実が生じ、又は明
らかとなった時(規則第 14 条の 2 第 1 項第 1 号に掲げる事項にあっては、作成特定建設業
者に該当することとなった時)に遅滞なく行わなければならないが(規則第 14 条の 5 第 3
項)
、新たに下請契約を締結し下請契約の総額が(1)の金額に達したこと等により、この時
よりも後に作成特定建設業者に該当することとなった場合は、作成特定建設業者に該当する
こととなった時に上記の記載又は添付をすれば足りる。
また、作成特定建設業者に該当することとなる前に記載すべき事項又は添付すべき書類に
係る事実に変更があった場合も、作成特定建設業者に該当することとなった時以降の事実に
基づいて施工体制台帳を作成すれば足りる。
(6)各記載事項及び添付書類の意義
施工体制台帳の記載に当たっては、次に定めるところによる。
①
イ
記載事項(規則第 14 条の 2 第 1 項)関係
第 1 号の「建設業の種類」は、請け負った建設工事に係る建設業の種類に関わる
ことなく、特定建設業の許可か一般建設業の許可かの別を明示して、記載すること。
この際、規則別記様式第 1 号記載要領 5 の表の()内に示された略号を用いて記載
して差し支えない。
ロ
第 2 号イ及びヘの建設工事の内容は、その記載から建設工事の具体的な内容が理
解されるような工種の名称等を記載すること。
ハ
第 2 号ロの「営業所」は、作成特定建設業者の営業所を記載すること。
二
第 2 号ホの「監理技術者資格」は、監理技術者が法第 15 条第 2 号イに該当する者
であるときはその有する規則別表(2)に掲げられた資格の名称を、同号ロに該当
する者であるときは「指導監督的実務経験(土木)」のように、同号ハに該当する者
であるときは「建設大臣認定者(土木)」のように記載する。
ホ
第 2 号ホの「専任の監理技術者であるか否かの別」は、実際に置かれている技術
者が専任の者であるか専任の者でないかを記載すること。
ヘ
第 2 号ヘの「主任技術者資格」は、その者が法第 7 条第 2 号イに該当する者であ
るときは「実務経験(指定学科・土木)」のように、同号ロに該当する者であるとき
はその有する規則別表(2)に掲げられた資格の名称を記載する。
ト
第 3 号ロの「建設業の種類」は、例えば大工工事業の許可を受けているものが大
工工事を請け負ったときは「大工工事業」と記載する。この際、規則別記様式第 1
号記載要領 5 の表の()内に示された略号を用いて記載して差し支えない。
②
イ
添付書類(規則第 14 条の 2 第 2 項)関係
第 1 号の書類は、作成特定建設業者が当事者となった下請契約以外の下請契約に
あっては、請負代金の額について記載された部分が抹消されているもので差し支え
ない。
ただし、平成 13 年 10 月 1 日以降の契約に係る公共工事については、全ての下請
契約について請負代金の額は明記されていなければならない。
なお、同号の書類には、法第 19 条各号に掲げる事項が網羅されていなければなら
ないので、これらを網羅していない注文伝票等は、ここでいう書類に該当しない。
ロ
第 2 号の「監理技術者資格を有することを証する書面」は、作成特定建設業者が
置いた監理技術者についてのみ添付すればよく、具体的には、規則第 13 条第 2 項
に規定する書面を添付すること。
ハ
第 3 号の「主任技術者資格を有することを証する書面」は、作成特定建設業者が
置いた規則第 14 条の 2 第 1 項第 2 号ヘに規定するものについてのみ添付すればよ
く、具体的には、規則第 3 条第 2 項に規定する書面を添付すること。
(7)記載事項及び添付書類の変更
一度作成した施工体制台帳の記載事項または添付書類(法第 19 条第 1 項の規定による書面
を含む。
)について変更があったときは、遅滞なく、当該変更があった年月日を付記して、既
に記載されている事項に加えて変更後の事項を記載し、又は添付されている書類に加えて変
更後の書類を添付しなければならない。
変更後の事項記載についても、
(4)に掲げたところと同様に、作成特定建設業者が自ら行
ってもよいし、変更後の所定の記載事項が記載された書面や各下請負人から提出された変更
に係る再下請負通知書を束ねるようにしてもよい。
(8)施工体系図
施工体系図は、作成された施工体制台帳をもとに、施工体制台帳のいわば要約版として樹
状図等により作成の上、工事現場の見やすいところに掲示しなければならないものである。
ただし、公共工事については、工事関係者が見やすい場所及び公衆が見やすい場所に掲示
しなければならない。
その作成に当たっては、次の点に留意して行う必要がある。
①
施工体系図には、現にその請け負った建設工事を施工している下請負人に限り表示
「現にその請け負った建設工事を施工
すれば足りる(規則第 14 条の 6 第 2 号)。なお、
している」か否かは、請負契約で定められた工期を基準として判断する。
②
施工体系図の掲示は、遅くとも上記①により下請負人を表示しなければならなくな
ったときまでには行う必要がある。
③
施工体系図に表示すべき「建設工事の内容」
(規則第 14 条の 6 第 1 号及び第 2 号)
は、その記載から建設工事の具体的な内容が理解されるような工種の名称等を記載す
ること。
④
施工体系図は、その表示が複雑になり見にくくならない限り、労働安全等他の目的
で作成される図面を兼ねるものとして作成しても差し支えない。
(9)施工体制台帳の発注者への提出等
作成特定建設業者は、発注者からの請求があったときは、備え置かれた施工体制台帳をそ
の発注者の閲覧に供しなければならない。
ただし、公共工事については、作成した施工体制台帳の写しを提出しなければならない。
(10)施工体制台帳の備置き等
施工体制台帳の備置き及び施工体系図の掲示は、発注者から請け負った建設工事目的物を
発注者に引き渡すまで行わなければならない。ただし、請負契約に基づく債権債務が消滅し
た場合(規則第 14 条の 7。請負契約の目的物の引渡しをする前に契約が解除されたこと等に
伴い、請負契約の目的物を完成させる債務とそれに対する報酬を受け取る債権とが消滅した
場合を指す。
)には、当該債権債務の消滅するまで行えば足りる。
(11)法第 40 条の 3 の帳簿への添付
施工体制台帳の一部は、上記(9)の時期を経過した後は、法第 40 条の 3 の帳簿の添付資
料として添付しなければならない。すなわち、上記(9)の時期を経過した後に、施工体制
台帳から帳簿に添付しなければならない部分だけを抜粋することとなる。このため、施工体
制台帳を作成するときには、あらかじめ、帳簿に添付しなければならない事項を記載した部
分と他の記載された部分とを別紙に区分して作成しておけば、施工体制台帳の一部の帳簿へ
の添付を円滑に行うことが出来ると考えられる。
二
下請負人の義務
施工体制台帳の作成等の義務は、作成特定建設業者に係る義務であるが、施工体制台帳
が作成される建設工事の下請負人にも次のような義務がある。
(1)施工体制台帳が作成される建設工事である旨の通知
その請け負った建設工事の注文者から一(1)①の書面の交付を受けた場合や、工事現場
に一(1)②の書面が掲示されている場合は、その請け負った建設工事を他の建設業を営む
者に請け負わせたときに以下に述べるところにより書類の作成、通知等を行わなければなら
ない。
(2)建設工事を請け負わせた者及び作成特定建設業者に対する通知
(1)に述べた場合など施工体制台帳が作成される建設工事の下請負人となった場合にお
いて、その請け負った建設工事を他の建設業を営む者に請け負わせたときは、遅滞なく、
①
当該地の建設業を営む者に対し、一(1)①の書面を交付しなければならない。
②
作成特定建設業者に対し、
(3)に掲げるところにより再下請負通知を行わなければ
ならない。
(3)再下請負通知
①
再下請負通知は、規則第 14 条の 4 に規定するところにより作成した書面(以下「再
下請負通知書」という。)を持って行わなければならない。再下請負通知書の作成は、
再下請負通知人がその請け負った建設工事を請け負わせた建設業を営む者から必要事
項を聴取すること等により作成する必要があり、自ら記載をして作成してもよいし、
所定の記載事項が記載された書面を束ねるようにしてもよい。ただし、いずれの場合
も下請負人ごとに行わなければならない。
②
再下請負通知書の作成及び作成特定建設業者への通知は、施工体制台帳が作成され
る建設工事の下請負人となり、その請け負った建設工事を他の建設業を営む者に請け
負わせた後、遅滞なく行わなければならない。(規則第 14 条の 4 第 2 項)
また、発注者から直接建設工事を請け負った特定建設業者が新たに下請契約を締結
し下請契約の総額が一(1)の金額に達したこと等により、施工途中で再下請負通知
人に該当することとなった場合において、当該該当することとなったときよりも前に
記載事項又は添付書類に係る事実に変更があった時も、再下請負通知人に該当するこ
ととなった時以降の事実に基づいて再下請負通知書を作成すれば足りる。
③
再下請負通知書に添付されている書類は、請負代金の額について記載された部分が
抹消されているもので差し支えない。ただし、平成 13 年 10 月 1 日以降の契約に係る
公共工事については、当該部分は記載されていなければならない。
④
一度再下請負通知を行った後、再下請負通知書に記載した事項又は添付した書類(法
第 19 条第 1 項の規定による書面)について変更があったときは、遅滞なく、当該変更
があった年月日を付記して、既に添付されている書類に加えて変更後の書類を添付し
なければならない。
⑤
作成特定建設業者に対する再下請負通知書の提出は、注文者から交付される一(1)
①の書面や工事現場の掲示にしたがって、直接に作成特定建設業者に提出することを
原則とするが、やむを得ない場合には、直接に下請契約を締結した注文者に経由を依
頼して作成特定建設業者あてに提出することとしても差し支えない。
三
施工体制台帳の作成等の勧奨について
下請契約の総額が一(1)の金額を下回る場合など法第 24 条の 7 第 1 項の規定により施
工体制台帳の作成等を行わなければならない場合以外の場合であっても、建設工事の適正
な施工を確保する観点から、規則第 14 条の 2 から第 14 条の 7 までの規定に準拠して施工
体制台帳の作成等を行うことが望ましい。
また、より的確な建設工事の施工及び請負契約の履行を確保する観点から、規則第 14 条
の 2 等においては記載することとされていない安全衛星責任者名、雇用管理責任者名、就
労予定労働者数、工事代金支払方法、受注者選定理由等の事項についても、できる限り記
載することが望ましい。
なお、「施工体制台帳の整備について」
(平成 3 年 2 月 5 日付け建設省経構発第 3 号)は、
廃止する。
(参
考)
○建設業法(昭和 24 年 5 月 24 日法律第 100 号)
(建設工事の請負契約の内容)
第19条
建設工事の請負契約の当事者は、前条の趣旨に従つて、契約の締結に際して次に
掲げる事項を書面に記載し、署名又は記名押印をして相互に交付しなければならない。
一
工事内容
二
請負代金の額
三
工事着手の時期及び工事完成の時期
四
請負代金の全部又は一部の前金払又は出来形部分に対する支払の定めをするときは、
その支払の時期及び方法
五
当事者の一方から設計変更又は工事着手の延期若しくは工事の全部若しくは一部の中
止の申出があつた場合における工期の変更、請負代金の額の変更又は損害の負担及びそ
れらの額の算定方法に関する定め
六
天災その他不可抗力による工期の変更又は損害の負担及びその額の算定方法に関する
定め
七
価格等(物価統制令(昭和21年勅令第118号)第2条に規定する価格等をいう。)
の変動若しくは変更に基づく請負代金の額又は工事内容の変更
七の二 工事の施工により第三者が損害を受けた場合における賠償金の負担に関する定め
七の三
注文者が工事に使用する資材を提供し、又は建設機械その他の機械を貸与すると
きは、その内容及び方法に関する定め
八
注文者が工事の全部又は一部の完成を確認するための検査の時期及び方法並びに引渡
しの時期
九
工事完成後における請負代金の支払の時期及び方法
十
各当事者の履行の遅滞その他債務の不履行の場合における遅延利息、違約金その他の
損害金
十一
2
契約に関する紛争の解決方法
請負契約の当事者は、請負契約の内容で前項に掲げる事項に該当するものを変更すると
きは、その変更の内容を書面に記載し、署名又は記名押印をして相互に交付しなければな
らない。
3
建設工事の請負契約の当事者は、前2項の規定による措置に代えて、政令で定めるとこ
ろにより、当該契約の相手方の承諾を得て、電子情報処理組織を使用する方法その他の情
報通信の技術を利用する方法であつて、当該各項の規定による措置に準ずるものとして国
土交通省令で定めるものを講ずることができる。この場合において、当該国土交通省令で
定める措置を講じた者は、当該各項の規定による措置を講じたものとみなす。
(施工体制台帳及び施工体系図の作成等)
第24条の7
特定建設業者は、発注者から直接建設工事を請け負った場合において、当該
建設工事を施工するために締結した下請契約の請負代金の額(当該下請契約が2以上ある
ときは、それらの請負代金の額の総額)が政令で定める金額以上になるときは、建設工事
の適正な施工を確保するため、国土交通省令で定めるところにより、当該建設工事につい
て、下請負人の商号又は名称、当該下請負人に係る建設工事の内容及び工期その他の国土
交通省令で定める事項を記載した施工体制台帳を作成し、工事現場ごとに備え置かなけれ
ばならない。
2
前項の建設工事の下請負人は、その請け負った建設工事を他の建設業を営む者に請け負
わせたときは、国土交通省令で定めるところにより、同項の特定建設業者に対して、当該
他の建設業を営む者の商号又は名称、当該者の請け負った建設工事の内容及び工期その他
の国土交通省令で定める事項を通知しなければならない。
3
第1項の特定建設業者は、同項の発注者から請求があったときは、同項の規定により備
え置かれた施工体制台帳を、その発注者の閲覧に供しなければならない。
4
第1項の特定建設業者は、国土交通省令で定めるところにより、当該建設工事における
各下請負人の施工の分担関係を表示した施工体系図を作成し、これを当該工事現場の見や
すい場所に掲げなければならない。
(帳簿の備付け等)
第40条の3
建設業者は、国土交通省令で定めるところにより、その営業所ごとに、その
営業に関する事項で国土交通省令で定めるものを記載した帳簿を備え、保存しなければな
らない。
○建設業法施行規則(昭和 24 年 7 月 28 日建設省令第 14 号)
(施工体制台帳の記載事項等)
第14条の2 法第24条の7第1項の国土交通省令で定める事項は、次のとおりとする。
一
作成特定建設業者(法第24条の7第1項の規定により施工体制台帳を作成する場合
における当該特定建設業者をいう。以下同じ。)が許可を受けて営む建設業の種類
二
作成特定建設業者が請け負つた建設工事に関する次に掲げる事項
イ
建設工事の名称、内容及び工期
ロ
発注者と請負契約を締結した年月日、当該発注者の商号、名称又は氏名及び住所並
びに当該請負契約を締結した営業所の名称及び所在地
ハ
発注者が監督員を置くときは、当該監督員の氏名及び法第19条の2第2項に規定
する通知事項
ニ
作成特定建設業者が現場代理人を置くときは、当該現場代理人の氏名及び法第19
条の2第1項に規定する通知事項
ホ
監理技術者の氏名、その者が有する監理技術者資格及びその者が専任の監理技術者
であるか否かの別
ヘ
法第26条の2第1項又は第2項の規定により建設工事の施工の技術上の管理をつ
かさどる者でホの監理技術者以外のものを置くときは、その者の氏名、その者が管理
をつかさどる建設工事の内容及びその有する主任技術者資格(建設業の種類に応じ、
法第7条第2号イ若しくはロに規定する実務の経験若しくは学科の修得又は同号ハの
規定による国土交通大臣の認定があることをいう。以下同じ。)
三
前号の建設工事の下請負人に関する次に掲げる事項
イ
商号又は名称及び住所
ロ
当該下請負人が建設業者であるときは、その者の許可番号及びその請け負つた建設
工事に係る許可を受けた建設業の種類
四
前号の下請負人が請け負つた建設工事に関する次に掲げる事項
イ
建設工事の名称、内容及び工期
ロ
当該下請負人が注文者と下請契約を締結した年月日
ハ
注文者が監督員を置くときは、当該監督員の氏名及び法第19条の2第2項 に規定
する通知事項
ニ
当該下請負人が現場代理人を置くときは、当該現場代理人の氏名及び法第19条の
2第1項 に規定する通知事項
ホ
当該下請負人が建設業者であるときは、その者が置く主任技術者の氏名、当該主任
技術者が有する主任技術者資格及び当該主任技術者が専任の者であるか否かの別
ヘ
当該下請負人が法第26条の2第1項又は第2項の規定により建設工事の施工の技
術上の管理をつかさどる者でホの主任技術者以外のものを置くときは、当該者の氏名、
その者が管理をつかさどる建設工事の内容及びその有する主任技術者資格
ト
当該建設工事が作成特定建設業者の請け負わせたものであるときは、当該建設工事
について請負契約を締結した作成特定建設業者の営業所の名称及び所在地
2
施工体制台帳には、次に掲げる書類を添付しなければならない。
一
前項第2号ロの請負契約及び同項第4号ロの下請契約に係る法第19条第1項及び第
2項の規定による書面の写し(作成特定建設業者が注文者となった下請契約以外の下請
契約であって、公共工事(公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律(平成
12年法律第127号)第2条第2項に規定する公共工事をいう。第14条の4第3項
において同じ。)以外の建設工事について締結されるものに係るものにあっては、請負代
金の額に係る部分を除く。)
二
前項第2号ホの監理技術者が監理技術者資格を有することを証する書面(当該監理技
術者が法第26条第4項の規定により選任しなければならない者であるときは、監理技
術者資格者証の写しに限る。)及び当該監理技術者が作成特定建設業者に雇用期間を特に
限定することなく雇用されている者であることを証する書面又はこれらの写し
三
前項第2号ヘに規定する者を置くときは、その者が主任技術者資格を有することを証
する書面及びその者が作成特定建設業者に雇用期間を特に限定することなく雇用されて
いる者であることを証する書面又はこれらの写し
3
第1項各号に掲げる事項が電子計算機に備えられたファイル又は磁気ディスク等に記録
され、必要に応じ当該工事現場において電子計算機その他の機器を用いて明確に紙面に表
示されるときは、当該記録をもつて法第24条の7第1項に規定する施工体制台帳への記
載に代えることができる。
4
法第19条第3項に規定する措置が講じられた場合にあっては、契約事項等が電子計算
機に備えられたファイル又は磁気ディスク等に記録され、必要に応じ当該工事現場におい
て電子計算機その他の機器を用いて明確に紙面に表示されるときは、当該記録をもって第
2項第1号に規定する添付書類に代えることができる。
(下請負人に対する通知等)
第14条の3
特定建設業者は、作成特定建設業者に該当することとなつたときは、遅滞な
く、その請け負つた建設工事を請け負わせた下請負人に対し次に掲げる事項を書面により
通知するとともに、当該事項を記載した書面を当該工事現場の見やすい場所に掲げなけれ
ばならない。
一
作成特定建設業者の商号又は名称
二
当該下請負人の請け負つた建設工事を他の建設業を営む者に請け負わせたときは法第
24条の7第2項の規定による通知(以下「再下請負通知」という。)を行わなければな
らない旨及び当該再下請負通知に係る書類を提出すべき場所
2
特定建設業者は、前項の規定による書面による通知に代えて、第5項で定めるところに
より、当該下請負人の承諾を得て、前項各号に掲げる事項を電子情報処理組織を使用する
方法その他の情報通信の技術を利用する方法であって次に掲げるもの(以下この条におい
て「電磁的方法」という。)により通知することができる。この場合において、当該特定建
設業者は、当該書面による通知をしたものとみなす。
一
電子情報処理組織を使用する方法のうちイ又はロに掲げるもの
イ
特定建設業者の使用に係る電子計算機と下請負人の使用に係る電子計算機とを接続
する電気通信回線を通じて送信し、受信者の使用に係る電子計算機に備えられたファ
イルに記録する方法
ロ
特定建設業者の使用に係る電子計算機に備えられたファイルに記録された同項各号
に掲げる事項を電気通信回線を通じて下請負人の閲覧に供し、当該下請負人の使用に
係る電子計算機に備えられたファイルに当該事項を記録する方法(電磁的方法による
通知を受ける旨の承諾又は受けない旨の申出をする場合にあっては、特定建設業者の
使用に係る電子計算機に備えられたファイルにその旨を記録する方法)
二
磁気ディスク等をもつて調製するファイルに同項各号に掲げる事項を記録したものを
交付する方法
3
前項に掲げる方法は、下請負人がファイルへの記録を出力することによる書面を作成す
ることができるものでなければならない。
4
第2項第1号の「電子情報処理組織」とは、特定建設業者の使用に係る電子計算機と、
下請負人の使用に係る電子計算機とを電気通信回線で接続した電子情報処理組織をいう。
5
特定建設業者は、第2項の規定により第1項各号に掲げる事項を通知しようとするとき
は、あらかじめ、当該下請負人に対し、その用いる次に掲げる電磁的方法の種類及び内容
を示し、書面又は電磁的方法による承諾を得なければならない。
一
第2項各号に規定する方法のうち特定建設業者が使用するもの
二
ファイルへの記録の方式
6
前項の規定による承諾を得た特定建設業者は、当該下請負人から書面又は電磁的方法に
より電磁的方法による通知を受けない旨の申出があつたときは、当該下請負人に対し、第
1項各号に掲げる事項の通知を電磁的方法によってしてはならない。ただし、当該下請負
人が再び前項の規定による承諾をした場合は、この限りでない。
(再下請負通知を行うべき事項等)
第14条の4 法第24条の7第2項の国土交通省令で定める事項は、次のとおりとする。
一
再下請負通知人(再下請負通知を行う場合における当該下請負人をいう。以下同じ。)
の商号又は名称及び住所並びに当該再下請負通知人が建設業者であるときは、その者の
許可番号
二
再下請負通知人が請け負つた建設工事の名称及び注文者の商号又は名称並びに当該建
設工事について注文者と下請契約を締結した年月日
三
再下請負通知人が前号の建設工事を請け負わせた他の建設業を営む者に関する第14
条の2第1項第3号イ及びロに掲げる事項並びに当該者が請け負った建設工事に関する
同項第4号イからヘまでに掲げる事項
2
再下請負通知人に該当することとなつた建設業を営む者(以下この条において「再下請
負通知人該当者」という。)は、その請け負った建設工事を他の建設業を営む者に請け負わ
せる都度、遅滞なく、前条第1項各号に掲げる事項を記載した書面(以下「再下請負通知
書」という。)により再下請負通知を行うとともに、当該他の建設業を営む者に対し、前条
第1項各号に掲げる事項を書面により通知しなければならない。
3
再下請負通知書には、再下請負通知人が第1項第3号に規定する他の建設業を営む者と
締結した請負契約に係る法第19条第1項及び第2項の規定による書面の写し(公共工事
以外の建設工事について締結される請負契約の請負代金の額に係る部分を除く。
)を添付し
なければならない。
4
再下請負通知人該当者は、第2項の規定による書面による通知に代えて、第7項で定め
るところにより、作成特定建設業者又は第2項に規定する他の建設業を営む者(以下この
条において「再下請負人」という。)の承諾を得て、第1項各号に掲げる事項を電子情報処
理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法であつて次に掲げるもの
(以下この条において「電磁的方法」という。
)により通知することができる。この場合に
おいて、当該再下請負通知人該当者は、当該書面による通知をしたものとみなす。
一
イ
電子情報処理組織を使用する方法のうちイ又はロに掲げるもの
再下請負通知人該当者の使用に係る電子計算機と作成特定建設業者又は再下請負人
の使用に係る電子計算機とを接続する電気通信回線を通じて送信し、受信者の使用に
係る電子計算機に備えられたファイルに記録する方法
ロ
再下請負通知人該当者の使用に係る電子計算機に備えられたファイルに記録された
同項各号に掲げる事項を電気通信回線を通じて作成特定建設業者又は再下請負人の閲
覧に供し、当該作成特定建設業者又は当該再下請負人の使用に係る電子計算機に備え
られたファイルに当該事項を記録する方法(電磁的方法による通知を受ける旨の承諾
又は受けない旨の申出をする場合にあっては、再下請負通知人該当者の使用に係る電
子計算機に備えられたファイルにその旨を記録する方法)
二
磁気ディスク等をもつて調製するファイルに同項各号に掲げる事項を記録したものを
交付する方法
5
前項に掲げる方法は、作成特定建設業者又は再下請負人がファイルへの記録を出力する
ことによる書面を作成することができるものでなければならない。
6
第4項第1号の「電子情報処理組織」とは、再下請負通知人該当者の使用に係る電子計
算機と、作成特定建設業者又は再下請負人の使用に係る電子計算機とを電気通信回線で接
続した電子情報処理組織をいう。
7
再下請負通知人該当者は、第4項の規定により第1項各号に掲げる事項を通知しようと
するときは、あらかじめ、当該作成特定建設業者又は当該再下請負人に対し、その用いる
次に掲げる電磁的方法の種類及び内容を示し、書面又は電磁的方法による承諾を得なけれ
ばならない。
一
第4項各号に規定する方法のうち再下請負通知人該当者が使用するもの
二
ファイルへの記録の方式
8
前項の規定による承諾を得た再下請負通知人該当者は、当該作成特定建設業者又は当該
再下請負人から書面又は電磁的方法により電磁的方法による通知を受けない旨の申出があ
ったときは、当該作成特定建設業者又は当該再下請負人に対し、第1項各号に掲げる事項
の通知を電磁的方法によつてしてはならない。ただし、当該作成特定建設業者又は当該再
下請負人が再び前項の規定による承諾をした場合は、この限りでない。
9
法第19条第3項に規定する措置が講じられた場合にあっては、契約事項等が電子計算
機に備えられたファイル又は磁気ディスク等に記録され、必要に応じ電子計算機その他の
機器を用いて明確に紙面に表示されるときは、当該記録をもって第3項に規定する添付書
類に代えることができる。
(施工体制台帳の記載方法等)
第14条の5
第14条の2第2項の規定により添付された書類に同条第1項各号に掲げ
る事項が記載されているときは、同項の規定にかかわらず、施工体制台帳の当該事項を記
載すべき箇所と当該書類との関係を明らかにして、当該事項の記載を省略することができ
る。この項前段に規定する書類以外の書類で同条第1項各号に掲げる事項が記載されたも
のを施工体制台帳に添付するときも、同様とする。
2
第14条の2第1項第3号及び第4号に掲げる事項の記載並びに同条第2項第1号に掲
げる書類(同条第1項第4号ロの下請契約に係るものに限る。)及び前項後段に規定する書
類(同条第1項第3号又は第4号に掲げる事項が記載されたものに限る。
)の添付は、下請
負人ごとに、かつ、各下請負人の施工の分担関係が明らかとなるように行わなければなら
ない。
3
作成特定建設業者は、第14条の2第1項各号に掲げる事項の記載並びに同条第2項各
号に掲げる書類及び第1項後段に規定する書類の添付を、それぞれの事項又は書類に係る
事実が生じ、又は明らかとなつたとき(同条第1項第1号に掲げる事項にあっては、作成
特定建設業者に該当することとなつたとき)に、遅滞なく、当該事項又は書類について行
い、その見やすいところに商号又は名称、許可番号及び施工体制台帳である旨を明示して、
施工体制台帳を作成しなければならない。
4
第14条の2第1項各号に掲げる事項又は同条第2項第2号若しくは第3号に掲げる書
類について変更があつたときは、遅滞なく、当該変更があつた年月日を付記して、変更後
の当該事項を記載し、又は変更後の当該書類を添付しなければならない。
5
第1項の規定は再下請負通知書における前条第1項各号に掲げる事項の記載について、
前項の規定は当該事項に変更があつたときについて準用する。この場合において、第1項
中「第14条の2第2項」とあるのは「前条第3項」と、前項中「記載し、又は変更後の
当該書類を添付しなければ」とあるのは「書面により作成特定建設業者に通知しなければ」
と読み替えるものとする。
6
再下請負通知人は、前項において準用する第4項の規定による書面による通知に代えて、
第9項で定めるところにより、作成特定建設業者の承諾を得て、前条第1項各号に掲げる
事項を電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法であって
次に掲げるもの(以下この条において「電磁的方法」という。)により通知することができ
る。この場合において、当該再下請負通知人は、当該書面による通知をしたものとみなす。
一
電子情報処理組織を使用する方法のうちイ又はロに掲げるもの
イ
再下請負通知人の使用に係る電子計算機と作成特定建設業者の使用に係る電子計算
機とを接続する電気通信回線を通じて送信し、受信者の使用に係る電子計算機に備え
られたファイルに記録する方法
ロ
再下請負通知人の使用に係る電子計算機に備えられたファイルに記録された同項各
号に掲げる事項を電気通信回線を通じて作成特定建設業者の閲覧に供し、当該作成特
定建設業者の使用に係る電子計算機に備えられたファイルに同項各号に掲げる事項を
記録する方法(電磁的方法による通知を受ける旨の承諾又は受けない旨の申出をする
場合にあつては、再下請負通知人の使用に係る電子計算機に備えられたファイルにそ
の旨を記録する方法)
二
磁気ディスク等をもつて調製するファイルに同項各号に掲げる事項を記録したものを
交付する方法
7
前項に掲げる方法は、作成特定建設業者がファイルへの記録を出力することによる書面
を作成することができるものでなければならない。
8
第6項第1号の「電子情報処理組織」とは、再下請負通知人の使用に係る電子計算機と、
作成特定建設業者の使用に係る電子計算機とを電気通信回線で接続した電子情報処理組織
をいう。
9
再下請負通知人は、第6項の規定により前条第1項各号に掲げる事項を通知しようとす
るときは、あらかじめ、当該作成特定建設業者に対し、その用いる次に掲げる電磁的方法
の種類及び内容を示し、書面又は電磁的方法による承諾を得なければならない。
一
第6項各号に規定する方法のうち再下請負通知人が使用するもの
二
ファイルへの記録の方式
10
前項の規定による承諾を得た再下請負通知人は、当該作成特定建設業者から書面又は
電磁的方法により電磁的方法による通知を受けない旨の申出があつたときは、当該作成特
定建設業者に対し、前条第1項各号に掲げる事項の通知を電磁的方法によつてしてはなら
ない。ただし、当該作成特定建設業者が再び前項の規定による承諾をした場合は、この限
りでない。
(施工体系図)
第14条の6
施工体系図は、第1号に掲げる事項を表示するほか、第2号に掲げる事項を
同号の下請負人ごとに、かつ、各下請負人の施工の分担関係が明らかとなるよう系統的に
表示して作成しておかなければならない。
一
作成特定建設業者の商号又は名称、作成特定建設業者が請け負つた建設工事の名称、
工期及び発注者の商号、名称又は氏名、監理技術者の氏名並びに第14条の2第1項第
2号へに規定する者を置くときは、その者の氏名及びその者が管理をつかさどる建設工
事の内容
二
前号の建設工事の下請負人で現にその請け負つた建設工事を施工しているものの商号
又は名称、当該請け負つた建設工事の内容及び工期並びに当該下請負人が建設業者であ
るときは、当該下請負人が置く主任技術者の氏名並びに第14条の2第1項第4号へに
規定する者を置く場合における当該者の氏名及びその者が管理をつかさどる建設工事の
内容
(施工体制台帳の備置き等)
第14条の7
法第24条の7第1項の規定による施工体制台帳(施工体制台帳に添付され
た第14条の2第2項各号に掲げる書類及び第14条の5第1項後段に規定する書類を含
む。)の備置き及び法第24条の7第4項の規定による施工体系図の掲示は、第14条の2
第1項第2号の建設工事の目的物の引渡しをするまで(同号ロの請負契約に基づく債権債
務が消滅した場合にあっては、当該債権債務の消滅するまで)行わなければならない。