SkyX - 株式会社トライテック

ブロードバンド環境でのネットワーク
高性能化ソリューション −SkyX−
− 遅延の影響はブロードバンド環境で顕在化 −
− 遠距離拠点間の通信性能は ?
−
2003年11月13日
株式会社 トライテック
渡邊 典孝
All Rights Reserved ©,2003,triTec Inc
Network技術とビジネス
運用技術
−追加・変更
−管理
各種サービス
−キャリア
−SP
−VoIP
−Streaming
システム構築・施設
−H/W
−S/W
Network & Internet
高性能化・保証
リソース活用
QoS保証
New Technology
Contents・Application
Network型社会System
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フォーカス分野とセグメント
■CAEでのFTP(図面、製図、静止画の転送)
■プロバイダー・サービス(Mail,HTTP Access)
■・・・・・
遠距離拠点間、ノード間
拠点
A
・
・
・
・
Traffic with TCP/IP
拠点
B
衛星NetWork
Back-Bone
企業内専用通信網
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講演内容の概要
通信距離から発生するネットワークの遅延とBBでの帯域
帯域
ネットワーク資源を増強しても無くならない
WS=8KB
SkyX
ackによる受領確認と逐次制御
ソリューション
帯域利用不可
TCP/IPのBB環境で、遅延が顕在化
20Mbps
帯域利用可能
50ms
遅延時間が
10msで100Mbps
50msで20Mbps
100ms
で頭打ち
遅延時間
ネットワーク資源を有効活用しているか?
資源増強する前に、ちょっと考慮を
−通信拠点間の距離
−アプリケーションプロトコル種別
540ms
−単一トランザクションの性能は
遅延(rtt)
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Network上の遅延時間(Delay Time)発生
通信パケットは連鎖しながら、遅延を伴って伝播される
①のelementが受信先に到達していても、
n のelementが到達しない限り通信は完了とはならない。
n
④
③ ②①
送信元
受信先
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Network Trafficの遅延時間(Delay Time)
Technologyが進展しても、通信速度は光速を超えられない
遠距離のノード間の通信にはDelay Timeが発生
Rome
London
Tokyo
Fukuoka
Okinawa
通信
Central Branch
メディア
Office Office
衛星回線 Tokyo London
Tokyo Okinawa
地上回線 Tokyo Rome
Tokyo Fukuoka
Distance
RTT
(km)
(ms)
36,000 over 500
36,000 over 500
12,000
300(米国経由)
1,000
20
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遅延時間の顕在化
■通信拠点間の距離
従来は、衛星回線で顕著
(36.000km以上で500ms以上の遅延)
■地上線通信でも遅延時間がCriticalになるケース
●国内長距離拠点間の通信(東京ー大阪)
●海外拠点間の通信(東京ーNew York)
従来、何故問題とならなかったのか?
回線スピードとWindow Size(MS Windows Default:8kB)
■典型的なTCP/IP Application
●FTP
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TCP/IPの制御と遅延時間
■TCP/IPはACKを返し、受領を確認して処理を進めるSafety Protocol
Delay無しのケース
Delay有りのケース
ACK
Receive
ACK
Receive
■Delay Timeが加わると
−ACKを返すのにもDelay Timeが効いてくる
−ACKの受信後、Next Packet転送をする逐次制御転送方式
■Delay Time(遅延時間)にSensitiveな性能特性を持つプロトコル
−遅延時間があるNetworkでは、遅延時間が性能を支配
:Packet転送
:acknowledgement
:遅延時間
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スループットを向上させる方策
■Packet転送部分を一括し、遅延時間の占める割合を減少する方式
(Window Size Mechanism):SkyXの採用方式
1
1
1
2
2
2
1
■遅延発生を見越して、後続のPacketを並列に転送する方式
(Parallel or Multiplexing Solution)
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衛星回線での遅延時間
∼現在
今後∼
衛星システムで利用されるSkyX
遅延時間が著しく大きい
ブロードバンド下の
地上回線へ適用
地表から最短距離で35790km
エッジは38000km
遅延時間(RTT)は
38000km × 4
300,000km/秒
=
540ms
23度
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TCP/IPの最大性能について(Bandwidth Delay Product)
■BD積
B×D = W
WはWindow SizeでMS WindowsではDefaultは8KBで最大64KB
遅延時間Dが決まれば、利用可能最大帯域が決まる。
■最大性能は帯域をTrafficが全て使用した時に成立
遅延時間(D)、Traffic負荷(W)と帯域(B)に次の関係が成り立つ
帯域(B)【bps】
=
Traffic負荷(W)【bit】
遅延時間(D)【sec】
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BD Productと未使用帯域
BD Productは、最大利用可能帯域を表す(Window Sizeは固定)
■未使用(利用不可能)帯域と利用可能帯域
帯域
【bps】
未使用帯域
(遅延時間により
利用不可能)
700k
利用可能帯域
WS=8KB
120k
100
300
540
遅延時間【ms】
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B×D=Wから(BD Product)
WS=64KBで帯域が1Gbpsでも
遅延10msで
100Mbpsの実効性能
WS=8KBなら最大10Mbps
BD ProductとWindow Size
1200000
Narrow−Bandでは
隠れていたが、
高速Network環境では
●Delay Time
●Window Size
の性能因子が顕著化
Bandwidth【kbps】
1000000
800000
WS=64KB
WS=32kB
WS=16KB
WS=8KB
600000
Broad
Band
400000
利用不可能帯域
200000
0
1
Narrow
Band
5
10
20
30
40
50
100
200
300
400
500
Delay Time【ms】
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Delay―Window SizeとSkyX Solution
■Window Sizeは16Bits表現で64KBが最大
(Scale Optionを用いれば=>APの動作?)
■Delay Timeは先端ハードウェア・テクノロジーを利用しても、
必ず発生する潜在オーバーヘッド:H/W増強しても解消不可
Delay by Distance(光速が最大)
SkyX Solution
●Window Size Free
●Protocol Transparency
(TCP/IP,その他Protocol I/Fと透過性を保証)
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遅延時間(RTT)とスループットの関係(10Mbps環境)
50ms程度の遅延時間でスループットは1Mbps以下に
Delay vs. Throughput
Single Connection File Transfer
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遅延時間(RTT)とスループットの関係(Gbit Ether環境)
10ms程度の遅延時間でスループットは25Mbpsに
Gbit Ether環境での遅延時間とスループット(SkyX:Off)
スループット【Mbps】
350
300
250
200
WS=8KB
WS=128KB
150
100
50
0
0.74
9.8
29.6
270
RTT【ms】
550
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SkyXによるスループットの向上(Gbit Ether環境)
10msの遅延時間でスループットは300Mbpsに向上
スループット【Mbps】
Gbit Ether環境でのRTTとスループット
400
350
300
250
200
150
100
50
0
WS=8KB
WS=128KB
WS=8KB SkyX
WS=128KB SkyX
0.737
9.8
29.6
270
550
RTT【ms】
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SkyXによる高性能化
■遅延時間に見合った、通信量を一括処理できれば
(適正なWindowサイズとレート制御)
■TCP/IPのインタフェースは崩さない(Transparency)
(エラーが発生した場合の再送処理などのサービス保証)
SkyXによるソリューション提供
PEP(Performance Enhancing Proxy)
Sender
TCP/IP
XTP
Protocol
Receiver
TCP/IP
Protocol変換
とSkyX処理
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SkyX制御 by XTP
XTPに変換(Gateway)し、内部的にXTPで転送
SkyXレート制御でDynamic Bufferingを実現
TCP/IP
Request
Send
SkyX
SkyX
XTP Encapsulation
Decode to TCP
SkyXレート制御
SkyXレート制御
TCP/IP
Request
Receive
XTP
cf. XTP:Xpress Transport Protocol
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SkyX Gatewayの特長
■遅延によるTCP性能劣化を解消する高性能化
−XTPプロトコル利用 −Window制御の最適化
■APへのプロトコルI/Fを完全保証
送信元―TCP―XTP―TCP―受信先と変換
TCP以外のTraffic(UDPなど)はスルー
■組込み・脱着が容易
■Redundancy構成などの高信頼性機能
■Reliable Multicast
■Data Compression Facility
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現在までの製品展開(XR10,XH45 Solution)
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SkyXソリューションの
実際の事例紹介
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SkyXの高性能化実測データ(株式会社衛星ネットワーク様での実測)
■条件:衛星回線、540msの遅延時間
帯域単位:Kbps
TCP(64K)
SkyX
単位:Kbps(帯域使用率)
128
105( 82%)
115( 90%)
256
202( 79%)
230( 90%)
384
294( 77%)
341( 89%)
512
332( 65%)
459( 90%)
768
340( 44%)
688( 90%)
1500
348( 23%)
1300( 87%)
2000
348( 17%)
1800( 90%)
→ SkyXは許容帯域の90%を使用することができる。
iperfコマンドを使用。
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大日本印刷株式会社様のSkyXネットワーク構成
DNP Kamifukuoka
DPE
Skyx XR10(A)
Skyx XR10(a)
Customer NW
(VPN)
(Master)
FireWall
SW
ATM NW
Cisco
SW
Customer
NW
(VPN)
SW
DPE NW1
SW
DPE NW2
VPN
Cisco
25M(VC:6M)
6M
L2 switch
FireWall
KMF NW
(DPE1/DPE2)
Not VPN
FireWall
SW
(Slave)
Skyx XR10(b)
Skyx XR10(B)
※Secure segment
DPE→kamifukuoka
Skyx XR10
予備機
大日本印刷様でのSkyXの効果
SkyXの有無
SkyX:on
SkyX圧縮機構
ファイル種別
日本−>Italy
SkyXの効果(倍率)
Italy−>日本
SkyXの効果(倍率)
off
SkyX:off
on
圧縮8M Zero8M 圧縮8M Zero8M 圧縮8M Zero8M
4.7
3.1
4.1
3.1
4.7
3.1
4.6
3.0
4.7
3.1
4.8
3.2
88.9
59.3
76.2
50.8
1.5
−
1.5
−
1.5
−
1.5
−
(単位:Mbps)
注:転送ファイルの中身
圧縮8M:圧縮済み
Zero8M:すべて"0"(ゼロ)
SkyXの高性能化の効果
3倍以上
を確認
ギガビットイーサネットでのSkyXの効果
■超高速衛星通信を想定したデモ
クライアント GigE
PC
SkyX
GigE 衛星遅延 GigE
シミュレータ
SkyX
GigE クライアント
PC
CPU
1GHz
1.7GHz
1.8GHz
1.7GHz
1GHz
メモリ
256M
256M
1G
1G
256M
ネットワーク環境
クライアント間PCのパフォーマンス
通常のLAN環境(衛星遅延なし)
280Mbps
衛星環境(衛星遅延=540ms)
120Kbps
2000倍!
SkyXを稼動させた衛星環境
230Mbps
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デモの構成(100Mbps環境、遅延時間20ms)
SkyX:Off
10.126.4.61
Delay=20ms
クライアント
PC
Windows/XP
SkyX
XH45
衛星遅延
シミュレータ
100Mbps
100Mbps
SkyX
XR10
サーバ
PC
Linux
SkyX:On
10.126.4.60
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メンタット社について
米国OSベンダーへのネットワークプロトコルの主要サプライヤー
・主な商品
TCP/IP(IPv6)、 XTP、Mentat Portable Streams
・主な納入先
Sun Motorola Wind River HP( Compaq)
Novell Unisys IBM Sony Xerox APPLE Lucent
衛星業界にSkyXを提供
・主な納入先
Boeing, Lockheed Martin, Northrop Gruman,Mitre
AT&T、BMW、Comsat,EF Data、Gilat、HP、Hughes
Intelsat、PanAmsat、Raytheon、Sony、Telesat、TRW
1987年設立、独立系
・メンタットホームページ:http://www.mentat.com
トライテックについて
• 先端技術指向ソフトウェアハウス
UNIX/Linuxカーネル技術一般
VoIPシステム構築
xDSLネットワーク構築
Java/StrutsベースのBPMシステム(XJ@IRIS)
自社開発リアルタイムOS
• メンタット社製品の日本国内総代理店
トライテックホームページ:http://www.tritech.co.jp
連絡先 : [email protected]
tel : 03-3320-6001
技術三原則(Three guiding principles of software technology)
1.
技術は国境を越える(Borderless Software Technology)
この言葉の予期する世界は今まさに体験されつつある世界を表しています。 つまり、技術的に優れた人、
考え方、物はいずれも政治的、文化的、社会的な境界線に左右されないと言ったことを唱えているわけ
です。この言葉が示す中には、本質的な技術は、政治的、文化的、社会的な背景によってその発展を
阻止することは出来ないと言うことを明示しています。実際の社会において、多くの政治的、文化的、
社会的な阻害要因が存在していることは事実です。 しかしながら、現実に多くの技術は様々な境界を
越えて発展を続けています。今、まさにこの文章を目にしている貴方自身がそうした発展の一つの試みと
しての The Internet を利用しているわけです。将来、技術の翼が今以上に世界中、いえ宇宙を翔け巡る
ことになるでしょう。
2. 論理の前の平等(Equality through Logic)
技術の場に於いては、論理的な正しさこそが正義であり、他の如何なる背景も影響を持たない。
と言った理想を唱っている言葉です。この心は、物事を技術的に捉える時は、まず論理的な正しさを
追求することが重要であり、技術的な問題解決を図る際に論理を優先せずに、政治的、社会的な手法を
優先すべき では無い、と言ったことを言明しています。我々、コンピュータ業界で企業活動として技術に
携わっている以上、論理のみで行動することは出来ません。しかしながら、いつもこの言葉の基に本来の
あるべき姿を見失わないことが大事であるとこの言葉は説いているわけです。
3. 論理一貫性(Logical Consistency)
技術の場に於いては、一旦構築した論理はそのものを捨て去るのでは無い限り、決して変更しては
ならない。と言った心得を唱っている言葉です。この心は、首尾一貫しない考え方は物事を技術的に
取り組む上で妨げにしかならず、何ら有益な考え方を導く物ではない。と言ったことを示唆しています。
この言葉も我々技術者が物事を浅く見て、論理一貫していない物造りをしてしまうことを防ぎ、正しい技術
のあり方を説くことを目的としています。特に、昨今のようにコンピュータ関係の言葉だけが独り歩きを
してしまうような状況では、技術者たるもの表層だけのから騒ぎに惑わされることなく、絶えず物事の本質を
見抜くための目を養っていくことが大事であると言った考え方を導くものです。
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