KyPlot 5.0 ユーザーズガイド

KyPlot 5.0
®
ユーザーズガイド
Copyright © 2006 KyensLab Incorporated. All rights reserved.
KyPlot® 5.0 ユーザーズガイド
本マニュアルおよびその中に記載されているソフトウェアはエンドユーザ使用許諾契約に基づいて提供さ
れるものであり、当該エンドユーザ使用許諾契約の契約条件に従ってのみ使用することが可能となるもので
す。本マニュアルに記載される内容は、あくまで参照用としてのみ使用されること、また、なんら予告なし
に変更されることを条件として提供されるものであり、従って、当該情報が、株式会社カイエンス(以下カ
イエンス)の責務として解釈されることがあってはなりません。カイエンスは、本マニュアルにおけるいか
なる誤謬または不正確な記述に対しても、なんら責任または補償を負うものではありません。当該エンドユ
ーザ使用許諾契約により許可されている場合を除き、本マニュアルの一部および全部を電子的、物理的であ
れ、いかなる方法によっても無断で複写、複製することを禁じます。
KyensLab、KyensLab ロゴ、KyPlot、カイプロットは、カイエンスの登録商標または商標です。
Microsoft、Windows は、米国 Microsoft Corporation の登録商標または商標です。
その他名称および製品名は、各社の登録商標または商標です。
株式会社カイエンス
〒101-0021 東京都千代田区外神田 2-1-4-412
1
はじめに
このたびは、KyPlot® 5.0 をお買い上げいただき、誠にあ
KyPlot 5.0 の起動
りがとうございます。KyPlot はデータ解析、統計処理、
KyPlot は他のアプリケーションと同様の方法で起動する
グラフや図の作成、それらのプレゼンテーションという
ことができます。
一連の作業を全て統一的に行え、しかも詳細に設定でき
るように工夫をされた汎用のデータ解析・視覚化アプリ
Windows XP Home Edition / Professional の場合
ケーションです。学会等の発表の際に求められる高品質
[ ス タ ー ト ]-[ す べ て の プ ロ グ ラ ム ]-[KyPlot
な図やグラフ、論文投稿に必要な正確で精密な図やグラ
5.0]-[KyPlot 5.0]
フを作成したい方、簡単にしかも効率的にデータ解析を
行いたい方等、初心者から専門家まで幅広く、強力にサ
Windows 2000 Professional の場合
ポートします。
[スタート]-[プログラム]-[KyPlot 5.0]-[KyPlot 5.0]
KyPlot は「スプレッド」と「フィギュア」の2種類のウ
KyPlot 5.0 のユーザー登録
ィンドウからなり、スプレッドウィンドウでは数式を用
ユーザー登録をすることで、最新情報や KyPlot のサポー
いた表計算機能に加え、高度なデータ解析機能をもち、
トを受けることができます。また、ご登録ユーザー様専
数値最適化、スペクトル解析、時系列解析、ウェーブレ
用のメンバーズエリアへアクセスでき、アップデートフ
ット解析等の数値解析や、各種検定や多変量解析等の統
ァイル等のダウンロードや掲示板を利用することができ
計処理を行うことができます。フィギュアウィンドウで
ます。パッケージに付属しているユーザー登録用紙に必
はスプレッドウィンドウ上のデータや解析結果をグラフ
要事項を記入し、ご返送下さい。
として表示することができ、グラフの細部に至るまでカ
ホームページからもユーザー登録をすることができます
スタマイズすることができます。また、非線形回帰,補
のでインターネット接続環境をお持ちの場合はご利用下
間,平滑化など多彩なフィッティング機能をもち,関数
さい。
式をグラフ表示することもできます。さらに,フィギュ
ア ウィンドウがもつ強力な作図機能により,正確な図を
※インターネットで登録する場合は、Microsoft Internet
描くこともできます。
Explorer 6.0 以降が必要です。なお、最新のブラウザの
ご利用をおすすめします。
KyPlot 5.0 のインストール
アプリケーションは、インストール CD からハードディ
スクにインストールします。インストールの方法はパッ
ケージに含まれている「インストールマニュアル」を参
照してください。
アプリケーションのシリアル番号は CD のジャケットに
記載されていますので確認してください。インストール
およびユーザー登録の際に必要となります。
2
KyPlot 5.0 の新機能
KyPlot 5.0 では以下の機能を新たに追加し、より高機能なデータ解析・視覚化ツールとして皆様を強力にサポートいた
します。
グラフの種類の追加:「箱ひげ」、
「列散布」、
「ベクトル」、
「円柱座標」、
「球座標」グラフなどを作成できるようになり
ました。
グラフ領域の設定:グラフ描画を任意の「領域」に制限することが可能になりました。これにより地図上に棒グラフや
等高線グラフなどを表現できます。
グラフデータの組み込み:グラフのデータに「組み込み型」のタイプを加えました。このタイプを選ぶとグラフのデー
タがスプレッドシートになくてもよいので、大きなデータサイズのグラフを効率的に作成できます。また、この機能に
より 1 系列あたりの点が 65,536 点を超えるデータのグラフを作成できるようになりました。
グラフのクイック作成メニューの追加:クイック作成メニューを選択することでグラフをより簡単に作れるようになり
ました。
描画速度の向上:
「グラフの高速表示」機能により大きなデータサイズのグラフを高速に表示できるようになりました。
フィット機能の追加:平面曲線や空間曲線の平滑化など新しいグラフのフィット機能を加えました。
統計機能の追加:「共分散分析」
、「多変量分散分析」など多くの統計機能を追加しました。
3
目次
第 1 章 ファイルの操作・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・6
9.セル、行または列を挿入、削除する
1.新しいスプレッドウィンドウやフィギュアウィンド
第 5 章 スプレッドシートの書式設定、印刷・・・28
ウを作成する
2.ファイルを開く
1.数値の書式を設定する
3.ファイルを保存する
2.データを整列させる
4.ファイルをインポートする
3.セルを結合する
5.テキストファイルのインポート
4.セルの書式を設定する
6.ファイルをエクスポートする
5.行(列)の書式を設定する
6.ウィンドウ枠を固定する
第 2 章 スプレッドシートの操作・・・・・・・・・・・・・11
7.スプレッドシートのページ設定
1.スプレッドシートの選択
8.ヘッダーおよびフッターを指定する
2.スプレッドシート名の変更
9.改ページを設定する
3.スプレッドシートの追加と削除
第 6 章 データを操作する・・・・・・・・・・・・・・・・・・・35
4.スプレッドシートの移動、コピー
1.データ表の作成
第 3 章 データの入力および検索・・・・・・・・・・・・・14
2.データの並べ替え
1.データを入力する
3.データの抽出
2.定数を入力する
4.グリッドデータを XYZ に変換
3.数式、関数を入力する
5.グリッドデータを画像に変換
4.セルの参照
6.データの変換
5.セルをロックする
7.比率の計算
6.データを検証する
8.平均をフィルタ
7.自動入力リストを利用する
9.トレンドの除去
8.セルを選択する
10.
差分
9.行や列を選択する
11.
微分
10.
移動/選択ダイアログボックス
12.
積分
11.
データを検索または置換する
13.
ヒストグラムの作成
14.
累積分布の作成
第 4 章 スプレッドシートのデータ編集・・・・・・・22
15.
レグレッソグラムの作成
1.スプレッドシートを編集する
16.
密度プロット
2.選択部分を移動、コピーまたは貼り付ける
17.
ピークの測定
3.設定してコピーする
4.クリップボードからの貼り付け
第 7 章 フィギュアページを使って作業する・・・45
5.選択部分をインタラクティブにコピーする
1.フィギュアページを選択する
6.セルのフィル
2.フィギュアページ名を変更する
7.選択範囲を複製する
3.フィギュアページを追加する
8.セルの内容または書式をクリアする
4.フィギュアページを複製する
4
5.フィギュアページを削除する
6.フィギュアページを移動、コピーする
第 10 章 画像の操作・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・71
7.リンクしたスプレッドを合併する
1.画像領域の編集
2.新しい画像の作成
第 8 章 グラフを使って作業する・・・・・・・・・・・・・48
3.解像度の変更
1.グラフを作成する
4.2 つの画像の合成
2.大きいデータサイズのグラフを作成する
5.画像をグラフに変換
3.グラフスタイルのテンプレートを使用する
6.色を調整する
4.関数をプロットする
7.画像にフィルタをかける
5.グラフの凡例
8.画像を解析する
6.凡例をオブジェクトに変換する
7.データの描画をプロットエリアに制限する
第 11 章 フィギュアページの設定、印刷・・・・・・80
8.グラフの領域を使う
1.フィギュアページを印刷する
2.フィギュアページの設定
第 9 章 オブジェクトの描画および操作・・・・・・・58
3.フィギュアページの印刷設定をする
1.オブジェクトを描画する
2.B-スプライン
第 12 章 スクリーンショー・・・・・・・・・・・・・・・・・83
3.B-スプラインを描画する
1.スクリーンショーを実行する
4.基準線を作成する
2.スクリーンショーの設定
5.オブジェクトを選択する
3.ショーからの除外
6.線の属性
4.ページ切り替えの設定
7.塗りの属性
8.影の属性
第 13 章 KyPlot のカスタマイズ・・・・・・・・・・・・・・85
9.設定してコピーする
ユーザー設定詳細
10.
形式を選択して貼り付ける
全般
11.
オブジェクトを複製する
スプレッド
12.
オブジェクトの属性を設定する
表示
13.
メタファイルをオブジェクトへ変換する
印刷
14.
オブジェクトを B-スプラインへ変換する
グラフ
15.
B-スプラインを整形する
オブジェクト
16.
グリッドにスナップする
曲線
17.
オブジェクトのグループ化とグループの解除
線/塗り
18.
オブジェクトの重なりの順序を変更する
その他
19.
オブジェクトを整列/均等配置する
20.
ページ中央に移動する
21.
オブジェクトを微調整する
22.
サイズを合わせる
23.
オブジェクトを回転または反転する
24.
オブジェクトを変換する
25.
オブジェクトを固定またはロックする
5
第1章
ファイルの操作
6
この章ではファイルを作成する、開く、保存するといっ
たファイル操作について説明します。
ファイルを開くには以下のように操作します。
1.新しいスプレッドウィンドウやフィギュア
ウィンドウを作成する
1.
「ファイル」メニューから「開く」を選択するか、ま
新しいフィギュアまたはスプレッドを作成するには以下
たは、ツールバーから「開く」ボタンをクリックします。
のように操作します。
2.オープンダイアログボックスから開きたいファイル
を選択し、「開く」をクリックします。
1.
「ファイル」メニューから「新規作成」を選択するか、
または、ツールバーから「新規作成」ボタンをクリック
3.ファイルを保存する
します。
KyPlot では以下の形式で書き込みすることができます。
2.
「フィギュア」または「スプレッド」を選択し、
「OK」
ボタンをクリックします。
2.ファイルを開く
形式
拡張子
KyPlot
kyp
Microsoft Excel 5/97
KyPlot は多くのファイル形式を開くことができます。以
または
下は KyPlot がサポートしているファイル形式と関連する
97/2000
ファイル名の拡張子です。インポートできるグラフィッ
タブ区切りテキスト
txt
クファイルについては「ファイルをインポートする」を
HTML
htm
xls
参照してください。
KyPlot は数式や書式も含めて、Excel ファイルとして書
形式
拡張子
き込むことができます。エクスポートできるグラフィッ
KyPlot 1/2/3/4/5
kyp
クファイルについては「第1章-6.ファイルをエクス
Microsoft Excel
4/5/95/97/2000
テキスト
ポートする」を参照してください。
xls
txt
4.ファイルをインポートする
KyPlot では以下のファイル形式をインポートできます。
※KyPlot は Excel ファイルを、数式や書式なども含めて、
次のファイル形式はスプレッドウィンドウとして開きま
KyPlot のスプレッドウィンドウとして読み込むことがで
す。
きます。ただし、Excel ファイルのいくつかの構成成分は
サポートしません(チャート、描画オブジェクト、入力
形式
規則、配列数式など)。これらの成分は、KyPlot で Excel
Microsoft Excel
ファイルを読み込む時、無視されます。
4/5/95/97/2000
テキスト
拡張子
Xls
任意(txt、csv など)
※KyPlot はパスワードで保護された Excel ファイルを読
むことはできません。Excel のファイルを読み込もうとす
次のファイル形式はフィギュアウィンドウがアクティブ
る時は、ファイルをパスワードで保護しないでください。
なときには、アクティブなフィギュアページに、ピクチ
ャオブジェクトとして挿入されます。
7
スプレッドウィンドウがアクティブなときには、アクテ
区切り記号または固定長フィールドの選択
ィブなスプレッドシートに、ピクチャオブジェクトとし
2 種類の形式のテキストファイルをインポートできます。
て挿入されます。
1 つは各列が 1 つの文字(通常は「タブ」
、「カンマ」ま
たは「空白」
)の区切り記号で区切られたもの、もう 1 つ
形式
拡張子
Windows メタファイル
wmf
拡張メタファイル
emf
Windows ビットマップ
bmp
JPEG
jpg、jpeg、jfif、jpe
Portable Network
Graphics
は列フィールドの幅が固定されたファイルです。
png
TIFF
tif、tiff
Photoshop
psd
PC ペイントブラシ
pcx
Macintosh PICT
pct
Targa
tga
EPS ラスター
eps
図 1.「テキストファイルのインポート」ダイアログボックス
ファイルをインポートするには以下のように操作します。
区切り記号形式のファイルでは、区切り記号として「タ
ブ」
、
「カンマ」、
「空白」を選ぶか、
「その他の記号」を選
1.
「ファイル」メニューから「インポート」を選択しま
んでテキストボックスにその記号文字を入力します。
す。
固定長フィールド形式のファイルでは、
「固定長」オプシ
ョンを選び、
「列幅」テキストボックスに各列の幅を入力
2.
「ファイルをインポートする」ダイアログでインポー
します。各値の間はカンマで区切ります。KyPlot は入力
トするファイルを選択します。
された最後の数字を全ての残りの列の幅として使います。
1個の値を入れたときには、その値をすべての列に適用
テキストファイルのインポートについては次の「第1章
します。例えば「4,8」と入力すると、最初の列の幅を 4
-5.テキストファイルのインポート」も参照してくだ
にし、残りの列の幅をすべて 8 とします。
さい。
連続する記号を 1 つとみなす:区切り記号が連続してい
5.テキストファイルのインポート
るときにはそれらを 1 つとみなします。例えば、複数の
テキストファイルをスプレッドシートまたはワークシー
「空白」が区切り記号に使われている場合に有効です。
トにインポートするときには、まず「テキストファイル
のインポート」ダイアログボックス(図 1)が表示され
最初の列の区切り記号を無視する:最初の列にある区切
ます。このダイアログボックスで、ファイルを開く前に
り記号を無視します。
テキストファイルのプレビュー表示を参照しながら列の
区切りを示す区切り記号または固定長フィールドの設定
読み込む部分
を行い、その他のオプションを選んでファイルをインポ
読み込むテキストの列と行を制限したいときにこの設定
ートします。
が利用できます。
8
Portable Network
インポート先
Graphics
png
インポート先として「スプレッド」または「ワークシー
TIFF
tif
ト」を選び、ボタンをクリックします。スプレッドシー
Photoshop
psd
トの大きさは 65,536 行、256 列に制限されています。テ
EPS ラスター
eps
キストファイルのデータの行数が 65536 を超えるとき、
または 列数が 256 を超えるときは、複数のスプレッドシ
オブジェクトをエクスポートするには以下のように操作
ートにまたがって取り込まれます。ただし、データが
します。
65536 行を超えかつ 256 列を超える場合にはスプレッ
ドウィンドウに取り込むことはできません。その場合に
1.エクスポートしたいオブジェクトを選択します。
は、ワークシートに取り込んでください。
2.
「ファイル」-「エクスポート」メニューを選びます。
データのグラフを作成
インポートに引き続いてインポートしたデータのグラフ
3.ファイルの形式を選択し、ファイル名、エクスポー
を作成したいときにこれをチェクします。
ト先のフォルダ、ドライブを入力します。
書式の選択
4.「保存」をクリックします。
設定したインポートの書式を保存したいときには、「保
存」ボタンをクリックしてファイルとして保存します。
5.ファイルの種類を選ぶと、ダイアログボックス(図 2)
コンボボックスからその書式を選択することによって別
が現れるので、グラフィックの書式の情報を入力します。
のファイルに書式を適用できます。不必要な書式を削除
するには「削除」ボタンをクリックします。
6.ファイルをエクスポートする
このコマンドは、フィギュアウィンドウがアクティブな
ときには、アクティブなフィギュアページの選択された
オブジェクトをエクスポートするのに用います。
スプレッドウィンドウがアクティブなときには、アクテ
ィブなスプレッドシートの選択された範囲やオブジェク
トをエクスポートするのに用います。
KyPlot は次のグラフィックファイル形式をサポートして
います。
図 2.「エクスポートのオプション」ダイアログ
形式
拡張子
Windows メタファイル
wmf
拡張メタファイル
emf
「エクスポートのオプション」ダイアログボックス
Windows ビットマップ
bmp
余白:左、右、上及び下の余白を設定します。
JPEG
jpg
9
背景:背景の塗り及び線のスタイルを設定します。
Windows メタファイルの作成方法:Windows メタファイ
・ 選択長方形;塗りなし(メタファイル)/白(ビットマッ
ルの作成方法を選択します。
プ):選択されたオブジェクトが入る長方形(選択長
・ KyPlot の固有のルーチンを使う:このオプションを
方形)のサイズを背景に使用します。メタファイルに
選択すると、曲線の質はよくなりますが、オブジェク
対しては背景を塗りません;ビットマップに対しては
トの描画が忠実に再現されない場合があります。
白の背景にします;線の枠はなしとします。
・ 拡張メタファイルから変換する:このオプションを
・ 選択長方形;ページの枠線と塗り:選択長方形のサ
選択すると、オブジェクトを忠実に再現しますが、曲
イズを背景に使用します。
アクティブページの塗りお
線の質は不十分になることがあります。
よび線のスタイルで背景を塗ります。
・ 選択長方形;ページの塗りだけ:選択長方形のサイ
ズを背景に使用します。アクティブページの塗りのス
ファイル形式オプション
タイルで背景を塗ります。線の枠はなしとします。
ビット数:イメージの色数を設定します。
・ ページの大きさ;ページの枠線と塗りなし:アクテ
形式:エクスポートするファイルのサブフォーマットを
ィブページのサイズを背景に使用します。メタファイ
設定します。
ルに対しては背景を塗りません。
ビットマップに対し
質:エクスポートするファイルの質を設定します。
ては白の背景にします。線の枠はなしとします。
・ ページの大きさ;ページの枠線と塗り:アクティブ
ページのサイズを背景に使用します。アクティブペー
ジの塗りおよび線のスタイルで背景を塗ります。
・ ページの大きさ;ページの塗りだけ:アクティブペ
ージのサイズを背景に使用します。アクティブページ
の塗りのスタイルで背景を塗ります。線の枠はなしと
します。
メタファイルの大きさ:メタファイルのサイズを設定し
ます。
描画の精細度:メタファイルの描画に使われる座標の精
細度を設定します。
「"100"% 表示と同等」ではスクリー
ンの表示倍率を 100%にしたときと同等の精細度でメタ
ファイルが描画されます。この設定は主に曲線の滑らか
さに影響を与えます。この値を大きくするほど曲線が滑
らかになります。画像の質の設定ではないので注意して
ください。
画像の解像度:画像(ビットマップ)の解像度を設定し
ます。解像度を高くするほど画像の質はよくなりますが、
ファイルのサイズが大きくなります。
10
第2章
スプレッドシートの操作
11
この章ではスプレッドシートの追加や削除などの操作方
法について説明します。
1.スプレッドシートの選択
スプレッドウィンドウに複数のスプレッドシートがある
図 3.「シート名」ダイアログ
場合、マウスを使ってシートタブをクリックすると、そ
れがアクティブシートになります。タブは明るくなり他
3.スプレッドシートの追加と削除
のタブの手前に移動します。
新しいシートは最後尾または選択したシートの左側に追
複数のスプレッドシートを選択するには以下のように操
加することができます。
作します。
最後尾に追加する場合:
「編集」-「新しいシート」メニ
CTRL キーを押しながらシートタブをクリックする:隣接
ューを選択するか、または、シートタブを右クリックし
しないシートを選択または非選択とします。選択済みの
てショートカットメニューを表示し、「新しいシート」を
他のシートは選択されたままになります。
選択します。
SHIFT キーを押しながらシートタブをクリックする:ア
選択したシートの左側に追加する場合:
「編集」-「シー
クティブシートと選択したシート間の全てのシートを選
トの挿入」メニューを選択するか、または、シートタブ
択します。他の全てのシートは選択されません。
を右クリックしてショートカットメニューを表示し、「シ
ートの挿入」を選択します。
2.スプレッドシート名の変更
※2 枚以上のシートを選択すれば、選択した枚数分、新
シートの名前を編集するには以下のように操作します。
しいシートが追加されます。
<方法1>
シートを削除するには以下のように操作します。
1.シートタブをダブルクリックして、
「シート名」ダイ
アログボックス(図 3)を表示します。
<方法1>
2.新しい名前を入力して、OK をクリックします。
1.削除したいスプレッドシートを選択します。
<方法2>
2.「編集」-「シートの削除」メニューを選択します。
1.シートタブを右クリックして、ショートカットメニ
<方法2>
ューを表示します。
シートタブを右クリックしてショートカットメニューを
表示し、「シートの削除」を選択します。
2.「シート名の変更」を選択して、「シート名」ダイア
ログボックスを表示します。
4.スプレッドシートの移動、コピー
3.新しい名前を入力して、OK をクリックします。
スプレッドシートを移動またはコピーするには以下のよ
うに操作します。
12
1.移動またはコピーしたいシートを選択します。
2.「編集」-「シートの移動/コピー」を選択するか、
またはシートタブを右クリックしてショートカットメニ
ューを表示し、「シートの移動/コピー」を選択します。
3.「移動またはコピー」ダイアログ(図 4)の「操作」
欄で移動またはコピーを選択します。
4.「移動/コピー先」のボックス内で移動(コピー)先の
スプレッドを選択します。新しいスプレッドへ移動また
はコピーするには「(新しいスプレッド)」をクリックしま
す。
5.「挿入先」ボックス内で、移動またはコピーしたい位
置の右側のシートを選択します。
図 4.「移動またはコピー」ダイアログ
13
第3章
データの入力および検索
14
1.データを入力する
データ(数値、テキスト及び数式)は、直接セルに、ま
たは数式バーに打ち込んで入力できます。単一セルに 9
行、256 文字までのデータを入れることができます。
数値がそれを入れるセルより大きい場合は、特定の書式
複数行のデータを入力するには、セルの編集に際し F2 キ
が適用されていない限り、科学表記に変換されます。
ーを押します。セルテキストダイアログボックスが開き,
セルのデータを入力できます。改行するには ENTER を押
します。
日付と時間
複数行データを入力したきに、全てのデータが表示され
日付及び時間は KyPlot では自動的に認識されます。これ
ないときには、行と列のサイズを変更してください。
らは数値としてセルに入力され、自動的に書式設定され
ます。次の日付及び時間書式は自動的に認識されます。
2.定数を入力する
入力
指定書式
3 /15 /94
m/d/yy※
数値入力には数字(例えば 1,2,3,4,5,6,7,8,9,及び 0)と
15-Mar-94
d-mmm-yy
特殊記号(例えば+,-,(,),/,$,%,.,E,及び e)を含むこ
15-Mar
d-mmm
とができます。
Mar-94
mmm-yy
負の値を入力する場合は、数値の前にマイナス記号 (-)
9:55 PM
h:mm AM/PM
9:55:33 PM
h:mm:ss AM/PM
21:55
h:mm
21:55:33
h:mm:ss
3 /15 /94 21:55
m/d/yy h:mm※
数値
を付けるか、または数値をかっこ ( ) で囲みます。
数値入力には千ごとの区切り記号としてコンマを含むこ
とができます。
※これらの書式はロケール(国または地域)に依存しま
または
す。例えば英国では 15/3/94 は日付フォーマット d/m/yy
として認識されます。
円記号¥(または他の通貨例えば£ポンド)を先頭に持
つ数値入力は、通貨として書式設定されます。
末尾にパーセント記号を持つ数値入力は、百分率として
テキスト
書式設定されます。
テキストは KyPlot が数字,日付または時間として認識し
ない文字列です。
セルよりも広いテキストは通常直接右に延長して表示さ
れます。セル内で複数行に分けてすべての文字列を表示
するには、
「書式」-「[セル/オブジェクト」メニューの
KyPlot では分数の入力も可能です。分数が前に整数を伴
「Alignment(整列)」 タブで 「Wrap Text(ワードラ
う場合(例えば 1 1/3)は直接入力できます。前に整数
ップ)
」 チェック ボックスをチェックします。
のない場合は分数の前に 0 をつけなければなりません
(例えば 0 2/3)。
15
数式を手で入力するときには、必ず先頭に等号(=)を付
けなければなりません。
数式を入力するのに「編集」-「関数」メニューを使うこ
ともできます。
↓
数式内の数字には末尾にパーセント記号(%)を付ける
ことができます。末尾にパーセント記号を持つ数字は百
※通常、セル幅より長いテキストを入力すると右に延長して表
分率として取り扱われます。(例えば 100%は 1 と評価さ
示されますが、上記ワードラップテキストの設定でセル内複数
れます。)
行に分けて全ての文字を表示させることが出来ます。
数字が期待されているところにテキストが来ると、テキ
ストは数字に変換されます。例えば、数式 1+"3" を入力
数字をテキストとして設定するには、「書式」-「セル/
すると、文字列の"3"が数字に変換され、4 を返します。
オブジェクト」ダイアログボックス(図 5)を開き、
テキストが有効な数字に変換できない場合(例えば
「Number」タブで「Category」を「All」にし、「Type」
1+"Text")は#VALUE!を返します。
に「@」を選びます。
同様に、テキストが期待されているところに数字が来る
と、数字はテキストに変換されます。数式"The number
is
&3"はテキスト文字列"The number is 3"となります。
値が期待されているところに TRUE がくると、1 に変換
されます;FALSE は 0 に変換されます。論理値が期待さ
れているところに値がくると、 0 は FALSE に変換され
ます。その他の数字は TRUE に変換されます。論理値が
期待されているところにテキストが来ると、"TRUE"は
TRUE に、"FALSE"は FALSE に変換されます。その他の
テキストは#VALUE!を返します。
日付と時間は認識され、シリアル値に変換されます。例
えば"10/10/94-10/1/94"は 9 となります。
図 5.「セル/オブジェクト」ダイアログボックス
論理値及びエラー値
関数の先頭には等号(=)を付けなければなりません。文
論理値及びエラー値は通常セルに直接入力できません;
頭の等号によって、スプレッドシートは、それに続く情
これらは普通数式の計算結果です。しかしこれらの値を
報を評価又は計算すべきことを認識します。
入力すると、数式を検証するのに有効なことがあります。
等号の後に関数のキーワードが続きます。これは小文字
または大文字で入力できます。関数が入力されると、ス
入力できる論理値は TRUE および FALSE です。入力でき
プレッドシートは、どう入力されたかに拘らず、関数の
るエラー値は#N/A、#VALUE!、#REF!、#NULL!、#DIV/0!、
キーワードを大文字で記録します。
#NUM!、および#NAME?です。
関数が複数の引数を必要とする場合には、それらの引数
をコンマで区切ります。関数によってはオプションの引
3.数式、関数を入力する
数をもつものがあります。オプションの引数を省略する
数式は数、演算子、スプレッドシート関数、セル参照、及び
と、その引数のには既定値が使われます。
名前を含む文字列です。一つの数式は 1024 までの文字
引数を必要としない関数でも、関数キーワードの後に 1
を含むことができます。
組の括弧が必要です。例えば、=PI( )。
16
4.セルの参照
数式に使用できる演算子
参照では、セルの行と列の座標を指定することでセルを
以下は数式に使用できる演算子の一覧です。
特定します。参照は行と列のヘッダーを基にします。例
演算子
説明
えば、A1 は第 1 行 A 列の交点のセルを参照します。参照
+
加算
は数式内でスプレッドシートのデータを呼び出すのに使
-
減算
用できます。
/
除算
セルの範囲は 2 つのセル参照の間にコロン(:)をつけ
*
乗算
て指定します。例えば、参照 A1:C3 はセル A1 とセル C3
%
百分率
で囲まれた範囲を参照します。この範囲は、列 A、B お
^
べき乗
よび C、行 1、2 及び 3 の全てのセルを含みます。
&
テキストの結合
=
等しい
>
より大きい
<
より小さい
>=
大きいか等しい
<=
小さいか等しい
<>
等しくない
:
セルの範囲
.
参照の結合
セル参照の自動入力
セル参照は数式を入力するように自動入力することが可
能です。
セル参照を自動入力するには以下のように操作します。
1.範囲の参照の位置まで数式を入力します。
2.マウスで参照したいセルまたは範囲を選択します。
選択した範囲の参照は自動的に数式内に入力されます。
演算子の優先順位
この方法でセル参照を入力する場合,KyPlot ではそれを
数式内で演算子を組み合わせる場合、数式の計算に特定
相対参照と見なします。
の優先順位を用います。以下に数式演算子の優先順位を
示します。
絶対参照と相対参照
同優先度の演算子は左から右に計算します。括弧は計算
セル参照は列と行の両方について相対参照(例えば、A1)、
順序を変更することが必要な場合に用います。
演算子
内容
()
括弧
:, .. , .
範囲
.
結合
-
否定(単一演算子)
%
百分率
^
べき乗
*,/
乗算および除算
+,-
加算および減算
&
テキストの結合
=,<,>,<=,>=,<>
比較
絶対参照(例えば、$B$3)、または混合参照(例えば、
C$4)とすることができます。
相対参照は、現在のセルに対するそのセルの相対位置を
基に、セルを指定します。参照を含むセルをコピーする
と、参照は最初に参照したセルと同じ相対位置の新しい
セルを指定するように調整されます。
絶対参照はセルの厳密な位置を指定します。数式を含む
セルをコピーしても、参照は変わりません。絶対参照は
行及び列の前にドル記号($)をつけて指定します。参照
は一部絶対一部相対とすることが可能です。これらを混
合参照と呼びます。
参照演算子は1つの参照内に複数の範囲を指定するのに
用いることもできます。例えば、A1:C1,A10:C10 は
17
A1,B1 と C1 の 3 つのセル及び A10,B10 と C10 の 3 つ
先ずロックしたいセルを選びます。次にスプレッドシー
のセルを指定します。数式=SUM(A1:C1,A10:C10)は 6
ト保護を適用します。セルのロックは保護を適用するま
つのセルの数値を加算します。
では何の効果もありません。なお、標準では、スプレッ
ドシートのセルはロックされ、保護は無効になっていま
他のスプレッドシートの参照
す。選択したセルのみ保護したい場合は、スプレッドシ
他のスプレッドシートのセルも参照できます。
ートの残りのセルのロックを解除し、次にスプレッドシ
同一スプレッドウィンドウ内のスプレッドシートを参照
ートの保護を適用しなければなりません。
するには次の構文を使います:
Sheet3!A1
同様に、選択したセルの数式を隠すこともできます。
異なるスプレッドウィンドウ内のスプレッドシートを参
スプレッドシートを保護するには以下のように操作しま
照するには次の構文を使います:
す。
[Spread1]Sheet1!A1:B2
1.ロックまたはロック解除したいセルを選択します。
複数のスプレッドシートへの参照
複数のスプレッドシートまたは複数のスプレッドシート
2.「書式」-「セル/オブジェクト」メニューを開きま
内の複数範囲を参照することができます。次の例は
す。
Sheet1 のセル A1 と Sheet2 のセル A1 を参照します。
3.「Protection」タブを開き、必要な項目にチェックを
Sheet1:Sheet2!A1
つけます。デフォルトで「Locked」がチェックされてい
次の構文は Sheet1 内の A1 から B2 および Sheet2 内の
ます。ロックを解除するにはこのチェックをはずします。
A1 から B2 の範囲を参照します。
また、
「Hidden」は数式を隠すかどうかを設定する項目で、
Sheet1:Sheet2!A1:B2
これをチェックすることでシートを保護したときに式の
内容を隠すことができます。
更に、構文の文頭にスプレッドウィンドウの名称を入れ
4.「OK」をクリックして閉じます。
ることで、異なるスプレッド内の複数のスプレッドシー
トの範囲を参照できます。
[Spread1]Sheet1:Sheet2!A1
5.「書式」-「シートの保護」メニューを選択します。
[Spread2]Sheet1:Sheet2!A1:B2
上記操作によりシートの保護が有効になり、ロックされ
5.セルをロックする
たセルでは入力も変更もできなくなります。
スプレッドシート内のセルが変更されないようにするに
は、セルをロックし、スプレッドシートの保護を有効にし
6.データを検証する
ます。ロックされたセルは選択することはできますが、
セルに入力の検証規則(Validation Rule)を設定してデ
値の変更、移動、サイズの変更や削除はできません。ロッ
ータの入力を制限できます。検証規則は検証する数式
ク さ れ た セ ル が 選 択 さ れ て い る 場 合 、 ENTER 、
(Rule)と、検証規則に合わない不正なデータが入力さ
SHIFT-ENTER、TAB、および SHIFT-TAB キーは、選択
れたときに表示するテキスト(Text)から構成されます。
位置を次のロックされていないセルに進めます。
数式が TRUE を返す場合、数値は入力されます。数式が
文字列を返す場合、その文字列が表示され、値は入力さ
スプレッドシートの保護には 2 段階の手順を踏みます。
れません。数式が FALSE を返す場合、数値は入力されず、
18
検証テキストがエラーダイアログボックスに表示されま
す。
例えば、ユーザーが 100 以下の数字を入力すると、「100
上の数値を入力してください」と表示して、入力に失敗す
る規則を作ることで、ユーザーがセルに入力できる数値
の範囲を制限できます。
検証規則には相対参照を使用できます。これらの参照は
アクティブなセルに相対的とみなされます。これにより
検証規則が範囲全体にわたって適切に適用されます。
検証規則を作成するには以下のように操作します。
1.検証規則を作成したいセルを選択します。
図 6.データの検証条件設定例
7.自動入力リストを利用する
2.
「書式」-「セル/オブジェト」メニューを選びます。
スプレッドシートで頻繁に名前のリスト、月、または曜
3.「Validation(検証)」タブを選びます。
日を用いる場合は、自動入力機能を用いて作業の一部を
4.「Rule(規則)」テキストボックスに検証数式を入力
KyPlot に行わせることができます。
します。
KyPlot は標準の自動入力リストとして、月及び曜日のよ
5.データが検証規則に合わない場合表示するテキスト
うな頻繁に使用されるいくつかのテキストを用意してい
を、「Text(テキスト)」テキストボックスに入力します。
ます。これらのリストにある要素の 1 つを入力し、自動
入力ハンドルをドラッグすると、KyPlot により、選択さ
6.OK をクリックします。
れた範囲を埋めるに必要な残りのデータが入力されます。
例:セル A1 にユーザーが 100 以上の数値しか入れない
KyPlot が自動入力リストの要素であると認識すると、
ように制限する方法(図 6)
TAB を押すことにより、次の要素が右隣のセルに入力さ
1.「Rule」テキストボックスに "A1>=100"と入力します。
れます。また ENTER を押すことにより、次の要素が下隣
のセルに入力されます。
2.「Text」テキストボックスに、例えば、「100 以上の数
値を入力してください」と入力します。
新しい自動入力リストを追加するには以下のように操作
します。
1.「書式」-「オプション」メニューを選択します。
2.
「AutoFill」タブを選択し、
「Lists」欄を「(New List)」
にし、「Current」欄に各項目をセミコロン(;)でつな
いで新しいリストを入力し、
「Add」ボタンをクリックし
て追加します。
19
※追加する場合は「Current」欄に各項目を入力し、
「Add」
9.行や列を選択する
ボタンをクリックして追加します。曜日を追加する場合
スプレッドシートでマウスを使って任意の行や列を選択
は月;火;水;木;金;土と入力します(図 7)。
できます。行(または列)を選択するには、ポインターを
選択したい行(または列)のヘッダーに置きます。ヘッ
ダーをクリックすると、行(または列)が選択されます。
シート全体を選択には、ポインターを最上段左のヘッダ
ーに置き、クリックします。
10.移動/選択ダイアログボックス
「編集」-「移動/選択」メニューを開いて「移動/選択」
ダイアログボックスを表示します。テキストボックスに
移動したいセル(例えば H10)を入力すると、そのセル
図 7.新しいリストの入力例
が選択され、スプレッドシートの見える部分に表示され
ます。セル範囲の参照(例えば、A1:H10)を入力すると、
8.セルを選択する
その範囲が選択されます。
セルの選択には1)単一セル、2)セル範囲、3)(隣り
合っていない)複数の範囲、の 3 種類があります。
複数の範囲を入力するには、範囲をコンマで区切ります
(例えば、A1:C5,D4)。定義された名前が範囲を指定し
ている場合、その名前を入力することもできます。
スプレッドシートのカーソルは常に1つのセルに置かれ
ています。スプレッドシートカーソルの置かれているセ
ルをアクティブセルと呼びます。アクティブセルは選択
そのもの(単一セルのとき)、または選択の一部です。ユ
11.データを検索または置換する
ーザーの入力するデータはアクティブセルに置かれます。
スプレッドシート内のデータのある特定の文字列、数式、
または数値を検索したい場合、「検索」ダイアログを使用
セル範囲を選択するには、マウスの左ボタンをクリック
します。スプレッドシート内であるデータを探し、それ
し、それを保ったまま選択したい範囲をドラッグします。
を他のデータと置き換えたい場合、「置換」ダイアログを
使用することもできます。
複数の範囲を選択するには、マウスで範囲を選択する間
CTRL キーを押します。前に選択したどの範囲も選択され
「検索」をするには以下のように操作します。
たまま残ります。
1.「編集」-「検索」メニューを選択するか、CTRL-F
一度範囲が選択されると、ENTER、SHIFT+ENTER、およ
ショートカットキーを用いて、
「検索」ダイアログボック
び SHIFT+TAB キーを用いて、範囲内でアクティブセルを
ス(図 8)を開きます。
移動できます。アクティブセルを移動するのにこれらの
キーを使用する場合、範囲は選択されたままです。
2.以下のオプションを設定して「次を検索」をクリッ
クします。
20
をまとめて置き換えるには、
「すべて置換」をクリックし
ます。
図 8.検索オプション設定ダイアログ
検索のオプション
①
文字列/値/数式:文字列、数値、や数式を検索しま
図 9.置換オプション設定ダイアログ
す。
②
値の範囲:指定した値の範囲にある数値を検索しま
す。
③
検索方向:行方向に検索するか、列方向に検索する
かを設定します。
④
対象:セル中の要素のうち、数式(直接入力されて
いる文字列や数値も含む)を検索するか、値(数式
そのものではなくその計算結果、あるいは直接入力
されている文字列や数値)を検索するかを設定しま
す。
⑤
完全に同一なセルだけを検索する:テキストボック
スで指定した対象と完全に一致するセルだけを検索
します。
⑥
大文字と小文字を区別する:大文字と小文字を区別
して検索します。
「置換」をするには以下のように操作します。
1. 「編集」-「置換」メニューを選択するか、CTRL-H
ショートカットキーを用いて、
「置換」ダイアログボック
ス(図 9)を開きます。(または、「検索」ダイアログボ
ックスで「置換」をクリックします。)
2.検索のオプションを設定します。
3.置換の対象を 1 つずつ確認して置き換えるには、
「置
換」をクリックします。対象条件に一致する全ての対象
21
第4章
スプレッドシートのデータ編集
22
1.スプレッドシートを編集する
るためのキーのリストです。
スプレッドシート内で選択したセルや範囲の切り取り、
上矢印: アクティブセルを 1 行上に移動します。
コピーおよび貼り付けは「編集」メニューを選ぶか、ツー
下矢印: アクティブセルを 1 行下に移動します。
ルバーのツールボタンをクリックします。
左矢印: アクティブセルを 1 列左に移動します。
また、選択したセルをドラッグすることにより、データ
右矢印: アクティブセルを 1 列右に移動します。
をインタラクティブにコピーまたは移動することもでき
CTRL + 上/下/左/右矢印: データを含むセルの次の範囲
ます。
に移動します。移動しようとする方向に追加データがな
い場合はスプレッドシートの端に移動します。
●選択の境界をドラッグすれば選択全体が移動します
Page Up: 1 スクリーン上に移動します。
(カット&ペーストと同様の動作)。
Page Down: 1 スクリーン下に移動します。
●CTRL キーを押しながら選択の境界をドラッグすれば、
CTRL + Page Up: 1 スクリーン左に移動します。
選択全体をコピーします(コピー&ペーストと同様の動
CTRL + Page Down: 1 スクリーン右に移動します。
作)。
Home: 現在行の最初の列に移動します。
End: 現在行のデータを含む最後の列に移動します。
キーボードコマンド
CTRL + Home: 第 1 行第 1 列に移動します。
下記は、データを入力および編集したり、スプレッドシー
CTRL + End: データを含む最終行最終列に移動します。
トの選択された範囲内でアクティブセルを移動したりす
るためのキーボードコマンドのリストです。
下記は、移動キー操作を変更するキーのリストです。
Enter: 編集モードでは現在の入力を確定します。「ユー
Scroll Lock: 現在の選択を変えずに、Home、End、CTRL
ザー設定」で、「入力後にセルを下方に移動」(既定)がチェ
+ Home、および CTRL + End を除く全ての移動キーで、
ックされている場合、アクティブセルは 1 行下のセルに
スプレッドウィンドウをスクロールします。
移動します。
SHIFT + 全ての移動キー: 現在の選択を拡大します。
SHIFT + Enter: 編集モードでは現在の入力を確定しま
す。「ユーザー設定」で、「入力後にセルを下方に移動」(既
マウス操作
定)がチェックされている場合、アクティブセルは 1 行上
下記はスプレッドシート内のマウス操作のリストです。
のセルに移動します。
左クリック: アクティブセルをポインター位置に移動し
Tab: 編集モードでは現在の入力を確定します。範囲が
ます。
選択されているときは、現在の入力を確定し、アクティ
右クリック: ショートカットメニューを表示します。
ブセルは選択内で次のセルに移動します。
行または列のヘッダーでの左クリック: 全行または全列
SHIFT + Tab: 編集モードでは現在の入力を確定します。
を選択します。
範囲が選択されているときは、現在の入力を確定し、ア
上部左隅の左クリック: シート全体を選択します。
クティブセルは選択内で前のセルに移動します。
左ダブルクリック: 「ユーザー設定」で「セル内編集」がチ
F2: 編集モードに入ります。編集モードでは、セルテキ
ェックされている場合、セル内編集モードにします。
ストダイアログボックスが表示され、複数行を入力する
左クリックとドラッグ: 範囲を選択します。以前選択し
ことが可能です。
た範囲は選択されなくなります。
Del: 現在の選択をクリアします。
CTRL + 左クリックとドラッグ: 範囲を選択します。他
Escape: 現在のデータ入力または編集操作をキャンセ
の範囲が選択されている場合は、その範囲は選択された
ルします。
まま残ります。
SHIFT + 左クリックとドラッグ: 現在の選択を拡大しま
下記は、スプレッドシート内でアクティブセルを移動す
す。
23
3.OK をクリックします。
選択のコピーハンドルのドラッグ: 選択部分を新しく選
択された部分にコピーします。
選択の境界をドラッグ: 選択部分を新しい位置に移動し
3.設定してコピーする
ます。
選択範囲をメタファイル、拡張メタファイル、またはビ
CTRL + 選択の境界をドラッグ: 選択部分を新しい位置
ットマップとしてコピーしてクリップボードに置きます。
にコピーします。
このメニューを選ぶと、選択範囲のテキストはクリップ
ボードに置かれません。
2.選択部分を移動、コピーまたは貼り付ける
メニューコマンドを使用して選択部分を移動またはコピ
操作方法
ーするには以下のように操作します。
コピーしたいセルを選択し「編集」-「設定してコピー」
メニューを選択するか、右クリックして表示されるメニ
ューから「設定してコピー」を選ぶと「設定してクリッ
1.切り取りまたはコピーしたいセルを選択します。
プボードにコピー」ダイアログ(図 11)が表示されます。
2.選択を移動するには、
「編集」-「切り取り」メニュ
ーを選びます。または選択をコピーするには、「編集」-
「コピー」メニューを選びます。
3.移動または貼り付けたいセルの左上方を選び、
「編集」
-「貼り付け」メニューを使用します。
これらの操作では、全てのセルの属性が貼り付けられま
す。そこで、セルの特定の属性を貼り付けるには以下の
ように操作します。
図 11.「設定してクリップボードにコピー」ダイアログ
1.貼り付けたいセルの左上方を選び、「編集」-「形式
余白:左、右、上及び下の余白を設定します。
を選択して貼り付け」を選びます。
ビットマップの解像度:クリップボードに置かれるビッ
トマップの解像度を設定します。解像度が高いほどイメ
2.「形式を選択して貼り付け」ダイアログボックス(図
ージの質はよくなりますが、メモリーも多く使用します。
10)が表示されます。貼り付けたい属性のオプションボ
大きさ:クリップボードに置かれるメタファイルのサイ
タンを選びます。
ズを設定します。
コピーする形式
メタファイルとビットマップ:メタファイル、拡張メタ
ファイル、およびビットマップを作成してコピーます。
メタファイル:メタファイルと拡張メタファイルを作成
してコピーます。
ビットマップ:ビットマップを作成してコピーます。
枠線を描画する:チェックすると、枠線を描画します。
図 10.「形式を選択して貼り付け」ダイアログ
24
4.クリップボードからの貼り付け
※選択部分をコピーするには、CTRL キーを押したまま、
タブで分けられたテキストがクリップボードに貼り付け
新しい場所にドラッグアンドドロップします。
られているときに、
「編集」-「貼り付け」メニューを使
用すると、KyPlot はテキストの内容を複数のセルに貼り
6.セルのフィル
付けます。
選択のコピーハンドルをドラッグアンドドロップするこ
とにより、選択部分を右又は下にコピーできます。コピ
テキストの行の数が多すぎてアクティブなスプレッドシ
ーハンドルは選択部分の右下の小さな取っ手です。コピ
ートに貼り付けられないときには、KyPlot は「行数が大
ーハンドルを使用してデータをコピーする時、ポインタ
きすぎます。余分な行は打ち切られます。」というメッセ
ーは小さな細い十字に変わります。
ージを表示します。OKを選択すると、アクティブなス
プレッドシートに入りきらない余分な行が打ち切られて、
セルの内容を選択した範囲にコピーするには「下、右、上、
スプレッドシートに貼り付けられます。
および左方向へコピー」メニューを使用します。数式を
含むセルがコピーおよびフィルされると、その相対参照
テキストの列の数が多すぎてアクティブなスプレッドシ
は新しい位置にあわせて調整されます。
ートに貼り付けられないときには、KyPlot は「列数が多
すぎます。データを複数のシートに読み込みますか('はい
下方向へコピー:選択部分の最上行のセルを選択した範
'を選ぶ)?それとも打ち切って現在のシートに貼り付け
囲内の他の行にコピーします。
ますか('いいえ'を選ぶ)?」というメッセージを表示しま
右方向へコピー:選択部分の左端列のセルを選択した範
す。'はい'を選択すると、新しいスプレッドウィンドウが
囲内の他の列にコピーします。
作成され、データが複数のシートにまたがって貼り付け
上方向へコピー:選択部分の最下行のセルを選択した範
られます。'いいえ'を選ぶと、アクティブなスプレッドシ
囲内の他の行にコピーします。
ートに入りきらない余分な列が打ち切られて、スプレッ
左方向へコピー:選択部分の右端列のセルを選択した範
ドシートに貼り付けられます。
囲内の他の列にコピーします。
5.選択部分をインタラクティブにコピーする
「範囲をフィル」メニューを選択すると「範囲を指定して
同一スプレッドシート内で、ドラッグまたはドラッグア
出力」ダイアログ(図 12)が表示され、種々のタイプの
ンドドロップ手法によって、選択部分を移動またはコピ
データの系列を作成することもできます。
ーできます。
ドラッグアンドドロップを使用して選択部分を移動また
はコピーするには以下のように操作します。
1.データを含む1つまたは複数のセルを選択します。
2.ポインターを選択の境界に置きます。選択部分の境
界に置くと、ポインターは矢印に変わります。
3.移動するには、マウスボタンを押し、新しい場所に
ドラッグアンドドロップします。
図 12.「範囲を指定して出力」ダイアログ
25
列の作成:指定した「出発値」および「増分値」を使ってデ
<操作>
ータの系列を作成します。3 つの停止規則が利用できま
複製:選択範囲を出力先に複製します。
す。
転置:選択範囲を転置して出力します。
選択範囲に出力する:選択した範囲まで「出発値」および
行を反転:選択範囲の行を反転して出力します。
「増分値」にしたがって出力します。
列を反転:選択範囲の列を反転して出力します。
停止値まで出力する:停止値を指定します。
行から行:選択範囲を、指定した列数で出力します。
セル数を指定して出力する:出力するセルの数を指定し
行から列:選択範囲を転置して、指定した行数で出力し
ます。
ます。
列から列:選択範囲を、指定した行数で出力します。
式 F(X)の計算:選択範囲内の数値を X として、入力され
列から行:選択範囲を転置して、指定した列数で出力し
た数式 F(X)を計算して出力します。
「F(X)出力の種類」の
ます。
オプションで、値を出力するか、参照として出力するか
行を挿入:指定した行数で行を挿入します。
を設定できます。
列を挿入:指定した列数で列を挿入します。
列の作成および F(X)の計算:X 系列の作成と F(X)の計算
<出力の種類>
の両方の操作を実行します。
出力の形式の種類を値、相対参照、絶対参照から選びま
す。
7.選択範囲を複製する
8.セルの内容または書式をクリアする
複写、置換、反転およびその他の操作を選択範囲のセル
セルの内容や書式をクリアするには以下のように操作し
に適用し、結果をスプレッドシートの出力位置に出力し
ます。
ます。
1.クリアしたいセル、列、または行を選択します。
1.セルの範囲を選択します。
2.「編集」-「クリア」-「すべてをクリア/内容のク
リア/書式のクリア」メニューを使用します。
2.「編集」-「複製」メニューを開き、「操作」を選択
して OK をクリックします(図 13)。
「内容のクリア」は数値や文字、式等を削除しますが、
フォント属性や表示形式等の書式は残ります。
「書式のク
リア」は書式のみ既定値に戻り、入力されている値や式
は削除されません。
※セルをクリックし"Delete"または"BackSpace"キーを
押すと、セルの内容は除去されますが、書式は除去されま
せん。
※クリアしたセルの値は 0(ゼロ)で、このセルを参照する
数式は 0 を受取ります。
9.セル、行または列を挿入、削除する
セルを挿入するには以下のように操作します。
図 13.「複製」ダイアログ
26
1.空白セルを挿入する既存のセルの範囲を選択します。
挿入するセルと同じ数のセルを選択します。
2.「編集」-「挿入」メニューを選び、「挿入」ダイアロ
グボックスを表示します。
3.
「挿入」オプションの中から、周りの行、列、又はセ
ルをシフトしたい方向を指定します。
行を挿入するには以下のように操作します。
1.行を 1 行挿入するには、行を挿入する位置のすぐ下
の行を選択します。行を複数挿入するには、行を挿入す
る位置のすぐ下の行から、挿入する行数と同じ行数の行
を選択します。
2.「編集」-「挿入」メニューを適用します。
列を挿入するには以下のように操作します。
1.列を 1 列挿入するには、列を挿入する位置のすぐ右
の列を選択します。列を複数挿入するには、列を挿入す
る位置のすぐ右の列から、挿入する列数と同じ列数の列
を選択します。
2.「編集」-「挿入」メニューを適用します。
セル、行、または列を削除するには以下のように操作しま
す。
1.削除したいセル、行、または列を選択します。
2.「編集」-「削除」メニューを適用します。
※周囲のセルがシフトされ、削除してできた空間に移動
します。
27
第5章
スプレッドシートの書式設定、印刷
28
1.数値の書式を設定する
この記号は表示書式指定文字の 0 と同じような働きを
数値の書式を設定するために、多くの組み込みの書式が
しますが、0 ではなくて、スペースが付加されます。
用意されています。使いたい書式がない場合には、ユー
.(ピリオド):小数点の表示位置を指定するときに使わ
ザー定義の表示形式を作成することができます。
れます。整数部分に # だけ指定した場合には、1 以下の
数値は小数点で始まります。小数点の左に 0 を付加する
には、整数部分の 1 の位に # を指定する代わりに 0 を
数値の書式を設定するには以下のように操作します。
使ってください。
%:数値をパーセントとして表示します。数値を 100 倍
1.数値の書式を変えたいセルを選択します。
して、パーセント記号 (%) を付けます。
2.「書式」-「セル/オブジェクト」メニューを選択し
,(カンマ)
:1000 単位の区切り記号を表示することを指
ます。
定します。整数部分が 4 桁以上ある数値については、
1000 単位の区切り記号を付けて表示されます。コンマ
3.「Number(数値)」タブの「Category(カテゴリー)
」
を 0 または # で囲んでください。
リストから、数値の書式のカテゴリーを選び、
「Type(形
E- E+ e- e+:指数表記で表示することを指定します。E-,
式)」コンボボックスから書式の形式を選びます。組み込
E+, e-, e+ のいずれかの右に 0 または # を置くと、
みの書式、あるいはユーザー定義の書式をタイプするこ
数値は指数表記で表示され、整数部と指数部の間に e ま
とができます。
たは E が表示されます。E または e より右の 0 や #
の数は、指数部の桁数を示します。E- や e- を使うと、
※Category」リストから目的のカテゴリーを選択し、
指数が負の場合にはマイナス記号が付加されます。E+ や
「Type」欄で形式を選択します。形式はユーザーが定義
e+ の場合は、指数の正負に合わせてプラス記号かマイナ
することもできるので、
「Type」リスト内に使用したい形
ス記号が付加されます。
式がない場合はテキスト入力ボックスに入力します。
$ - + / ( ) : 空白:これら以外の文字を表示するには、そ
の前に円記号 (₩) をつけるか、ダブル クオーテーショ
General:標準の書式で数値を表示します。
ン (") で囲んでください。また、(/)は分数の表示に使え
0:1 つの"0"を 1 桁として、数値の桁位置を指定します。
ます。
表示する数値の桁数が、指定した桁数と同じ場合は指定
¥:すぐ後に続く 1 文字をそのまま表示します。書式指
した値が表示され、指定した桁数に満たない場合はその
定の中で、特別な意味を持っている # や E などの文字
桁には 0 が表示されます。整数部分や小数部分の桁数が、
をそのまま表示するには、その文字の前に円記号 (¥) を
整数部分や小数部分に指定した 0 の数より少ない場合
付けます。その際、前につけた円記号は表示されません。
には、先頭または最後に 0 が付加されます。また、数値
文字をダブル クオーテーション(" ")で囲っても、同様の
の小数部分の桁数が、小数部分に指定した 0 の数より多
効果があります。
い場合には、数値は 0 の数に合わせて丸められます。逆
*(アステリスク):表示形式で指定した文字をセル幅に達
に、整数部分の桁数が、指定した桁数より多い場合には、
するまで繰り返し表示します。各書式部分にはアステリ
数値は変更されることなく、そのまま表示されます。
スクはひとつまでしか入れられません。
#:1 つの"#"を 1 桁として、数値の桁位置を指定します。
_ (下線):次に続く文字の文字幅分の間隔を空けます。た
この記号は表示書式指定文字の 0 と同じような働きを
とえば、表示形式の末尾に _) のように下線と右かっこ
しますが、数値の小数部分や整数部分の桁数が # の数よ
を指定すると、かっこの幅の分だけ文字間隔が空くため、
り少ない場合には 0 を表示するのではなく、何も表示し
正の数を負の数と揃えて表示できます。
ません。
"text":ダブル クオーテーション (") で囲まれた文字列
?:1 つの"?"を 1 桁として、数値の桁位置を指定します。
は、そのまま表示されます。
29
@:数値を文字列として表示します。
mm:分を数値として表示し、必要に応じて前に 0 をつ
m:月を数値として表示しますが、前に 0 は付加されま
けます (0 ~ 59)。"mm"
せん (1 ~ 12)。ただし、h や hh の直後に m を指定
に指定します。これ以外の位置に指定すると、分ではな
した場合には、月ではなく分と解釈されます。
く月が表示されます。
mm:月を数値として表示し、必要に応じて前に 0 をつ
s:秒を数値として表示しますが、前に 0 は付けません
けます (01 ~ 12)。ただし、h や hh の直後に m を指
(0 ~ 59)。
定した場合には、月ではなく分と解釈されます。
ss:秒を数値として表示し、必要に応じて前に 0 をつけ
mmm:月の名前を省略形 (英語) で表示します (Jan ~
ます (00 ~ 59)。
Dec)。
AM/PM am/pm A/P a/p:12 時間制で時刻を表示します。
mmmm:月の名前 (英語) を完全な形で表示します
時刻が正午より前の場合は AM、 am、 A、または a と
(January ~ December)。
表示します。正午から午後 11 時 59 分までの間は PM、
d:日付を表示します。1 桁の場合も前に 0 はつけませ
pm、 P、または p と表示します。
ん (1 ~ 31)。
[h]:経過時間を時で表示します。
dd:日付を表示します。1 桁の場合には、前に 0 をつ
[m]:経過時間を分で表示します。
けます (01 ~ 31)。
[s]:経過時間を秒で表示します。
ddd:曜日を省略形 (英語) で表示します (Sun ~ Sat)。
s.0, s.00, s.000, ss.0, ss.00, ss.000:秒の小数点以下
dddd:曜日を英語で表示します (Sunday ~ Saturday)。
を表示します。
yy:年を 2 桁の数値として表示します (00 ~ 99)。
[Black]:セルテキストを黒で表示します。
yyyy : 年 を 4 桁 の 数 値 と し て 表 示 し ま す (100 ~
[Blue]:セルテキストを青で表示します。
9999)。
[Cyan]:セルテキストをシアンで表示します。
g:年号の頭文字を表示します (M, T, S, H)。
[Green]:セルテキストを緑で表示します。
gg:年号の先頭の 1 文字を漢字で表示します (明, 大,
[Magenta]:セルテキストをマゼンタで表示します。
昭, 平)。
[Red]:セルテキストを赤で表示します。
ggg:年号を表示します (明治, 大正, 昭和, 平成)。
[White]:セルテキストを白で表示します。
e:年を年号をもとに表示します。
[Yellow]:セルテキストを黄色で表示します。
ee:年を 2 桁の数値を使って表示します。
[COLORn]:カラーパレットの n 番目の色を使ってセル
h:時間を数値として表示しますが、前に 0 は付けませ
テキスト表示します。 n がです。
ん (0 ~ 23)。表示形式に AM または PM の文字が含
[条件]:数値が指定した条件を満たす場合にだけ表示形
まれる場合、時刻は 12 時間表示で表示されます。これ
式を設定するには、条件を角かっこで囲みます。条件は、
らの文字が含まれていない場合は、24 時間表示を基準に
比較演算子と値で指定します。たとえば、次の書式では、
します。
正の数は黒で、負の数は赤で、ゼロは青で表示されます:
hh:時間を数値として表示し、必要に応じて前に 0 をつ
[>0][Black]General;[<0][Red]General;[Blue]General
は、"h" または "hh" の直後
けます (00 ~ 23)。 表示形式に AM または PM の文
字が含まれる場合、時刻は 12 時間表示で表示されます。
2.データを整列させる
これらの文字が含まれていない場合は、24 時間表示を基
標準の整列では、テキストはセル内で左詰め、数字はセル
準にします。
内で右詰めとなります。論理およびエラー値は中央揃え
m:分を数値として表示しますが、前に 0 は付けません
です。
(0 ~ 59)。"m"
は、"h" または "hh" の直後に指定し
テキストを整列させるには以下のように操作します。
ます。これ以外の位置に指定すると、分ではなく月が表
示されます。
30
1.内容を整列させたいセルを選択します。
4.OK をクリックします。
2.
「書式」-「セル/オブジェクト」メニューを選択し、
4.セルの書式を設定する
「Alignment(整列)」タブを選びます。
セルやセルの範囲に、フォント、種々の輪郭の境界線、線
種、色の書式を設定できます。境界線はセルの頂部、底部、
3.「Horizontal(水平方向)」および「Vertical(垂直方向)」
左側、および右側に適用できます。
リストを用いて、選択したセル内の水平および垂直方向
の整列を指定します。
セルに書式設定するには以下のように操作します。
4.「Wrap Text(ラップテキスト)」チェックボックスに
1.書式設定したいセルを選択します。
チェックを入れると、データの複数行にわたる長い文字
2.「書式」-「セル/オブジェクト」メニューを選択し
列をセル内に収めます。
ます。
5.OK をクリックします。
3.フォントを設定するには「Font(フォント)」タブを
3.セルを結合する
選びます。
複数列、または複数行にわたる表題を作成するために、2
4.境界線を設定するには「Border(境界線)」タブを選
つ以上のセルを結合できます。
びます。境界線の位置を決める前に線種を選択しなけれ
ばなりません。
セルを結合すると、結合されたセルの間の境界線が取り
除かれ、セル内のどのデータも選択内の左上隅のセルデ
ータに置き換わります。範囲内の全てのデータを含めた
5.セルの色およびパターンを設定するには、「Patterns
い場合は、結合前に全てのデータを左上隅のセルにコピ
(パターン)」タブを選択します。
ーしておきます。
※「Fill Color(塗り色)パレット」で塗り色をクリック
結合したセルは、スプレッドシート上の単一セルとして
して色を選びます。「Pattern Color(パターン色)パレッ
機能し、範囲の左上隅のセルの行/列参照を持ちます。例
ト」でパターン色をクリックして色を選びます。
えば、A1:B5 のセルを結合する場合、結果のセルは A1 と
「Automatic(自動)」をクリックして、標準の塗り色およ
いうセル参照を持ちます。
びパターン色に戻ることができます。
「None(なし)
」を
クリックしてどの塗りパターンも取り除くことができま
す。「Pattern Color(塗りパターン)パレット」でパター
セルを結合するには以下のように操作します。
ンの種類をクリックしてパターンを選びます。
1.結合したいセルを選択します。
6.OK をクリックします。
2.
「書式」-「セル/オブジェクト」メニューを選択し、
5.行(列)の書式を設定する
「Alignment(整列)」タブを選びます。
行(または列)のサイズを変更するには以下のように操
3.「Merge Cells(セルの結合)」オプションを選択しま
作します。
す。
1.ポインターを行のヘッダー下端(列の場合は右端)
31
に置きます。
※「再表示」メニューは隠した行(列)を表示します。
2.ポインターが両端矢印に変わったら、ドラッグして
6.ウィンドウ枠を固定する
行サイズを変更します。
スプレッドシートをスクロールし、指定した列または行
の表題を見るには、それらを固定してスプレッドシート
※複数行が選択されている場合は、境界線をドラッグす
を区画に分割します。
るにつれ、すべての選択された行(または列)がサイズ
固定枠に含まれるデータは編集できません。これらの枠
変更されます。
のデータ編集は固定前に行わなければなりません。固定
※行のヘッダー下端(列の右端)の境界線をダブルクリ
した行または列を選択しようとすると、行または列のヘ
ックすると、行(または列)内の最大フォントを納める
ッダーを選択したのと同様に、全ての行または列が選択
よう行の高さが調整されます。
されます。
※現存する行のサイズに合うよう、行の選択されたグル
ープのサイズを設定できます。最初にサイズを変更した
ウィンドウ枠を固定するには以下のように操作します。
い行のグループを、合わせたいサイズの行を含め、選択し
ます。それから、合わせたいサイズを持つ行のヘッダー
1.区画を分割したい場所の下の行および右の列のセル
下端境界線をクリックします。選択した行は、クリック
を選択します。
した行のサイズに合うようサイズ変更されます。
2.
「編集」-「ウィンドウ枠の固定」メニューを使用し
行(または列)のサイズを数値で指定するには以下のよ
ます。
うに操作します。
※設定を解除するにはメニュー「書式」-「ウィンドウ
1.設定したい行(または列)を選択します。
枠の解除」を選択します。
2.
「書式」-「行(または列)」メニューを選択し「行の
7.スプレッドシートのページ設定
高さ(列の幅)」ダイアログボックスを表示します。
「ファイル」-「ページ設定」メニューを選択し、「ペー
ジ設定」ダイアログボックス(図 14,15,16)を表示し
3.「単位」ドロップダウンリストから使用する単位をポ
ます。
イントかミリメートルから選択します。
4.テキストボックスに値を入力します。または標準設
定を使用する時は「規定値を使う」チェックボックスにチ
ェックを入れます。
5.「OK」をクリックします。
図 14.「ページ」タブ
※「自動調整」メニューは自動的に行(列)内の最大デー
「ページ」タブ
タを収めるようサイズを決めます。
•
※「標準の高さ(幅)」メニューは行(列)のサイズを標
印刷の向き:スプレッドシートに対し紙の向きを指
定する「縦」または「横」を選びます。
•
準の高さ(幅)にします。
※「表示しない」メニューは選択した行(列)を隠します。
用紙サイズ:選択した用紙サイズに印刷するには用
紙サイズを選びます。
32
•
ページ番号付け:「自動」を選んでページ番号 1 (これ
が印刷作業で最初または 1 つだけのスプレッドシー
「ヘッダー/フッター」タブ
トである場合)、から、または次の続き番号(これが印
「第5章-8.ヘッダーおよびフッターを指定する」を
刷作業で最初のスプレッドシートではない場合)か
参照してください。
ら開始します。
•
•
ページ番号を 1 から開始したくない場合は「次の番
8.ヘッダーおよびフッターを指定する
号から始める」を選びます。
ヘッダーおよびフッターは各ページの頂部および底部に
印刷の縮尺:選択したスプレッドシートを印刷する
それぞれ印刷されます。
「ページ設定」ダイアログボック
縮尺を設定するには「縮尺」を選びます;スプレッ
スでヘッダーおよびフッターの定義をカスタマイズでき
ドシートを自動的に指定した水平および垂直ページ
ます。
に合うように縮尺するのには、
「縦横を合わせる」を
•
選びます。
ヘッダーおよびフッターには、テキストおよび書式コー
印刷の範囲:標準では A1 からデータの入っている
ドを入れることができます。
最後のセルまで印刷します。「選択した範囲」で印刷
するスプレッドシートの範囲を設定します。
図 16.「ヘッダー/フッター」タブ
&L:続く文字を左詰します。
図 15.「余白/オプション」タブ
「余白/オプション」タブ
&C:続く文字を中央揃えします。
•
余白:印刷余白を設定します。
&R:続く文字を右詰します。
•
中央に印刷:印刷したとき水平または垂直または両
&D:今の日付を印刷します。
方で、スプレッドシートが中央に来るように印刷し
&T:今の時間を印刷します。
ます。
&F:スプレッドシートの名前を印刷します。
ページ印刷の順序:「上から下へ」または「左から右
&P:ページ番号を印刷します。
へ」余白から印刷します。
&P+数:ページ番号に数を加えて印刷します。
表示オプション:「枠線」はアクティブスプレッドシ
&P-数:ページ番号から数を減じて印刷します。
ート上に枠線を表示します。
「行番号」は行番号を表
&&:アンパサンド(&)を印刷します。
示し;
「列番号」は列番号を表示します。
&N:文書の総ページ数を印刷します。
•
•
•
印刷オプション:「枠線」は枠線を印刷します;
「行番
号」は行番号を印刷します;「列番号」は列番号を印
コードおよびテキストは、&L または&R が指定されない
刷します。「白黒印刷」はすべてのスプレッドシート
限り、中央揃えとなります。
の色を白黒に変換し、全てのパターンを取り除きま
フォントコードは他のコードより前に置かなければなり
す。
ません。さもないと無視されます。整列のコード(例えば、
&L、&C、および&R)は、各段落で再開始します;整列
33
コードの後に新しいフォントコードを指定できます。
&B:太字
&I:斜体
&U:下線
&S:取消し線
&"Fontname":フォントを指定します。
&nn:フォントサイズを指定します-2 桁の数字でなけれ
ばなりません。
9.改ページを設定する
改ページを設定および解除するには、「ファイル」-「改
ページ設定」および「ファイル」-「改ページ設定解除」
メニューを使用します。
水平(行)改ページはアクティブセルの上端に接して置か
れます。
垂直(列)改ページはアクティブセルの左端に接して置か
れます。
34
第6章
データを操作する
35
1.データ表の作成
す。グラフの Y データタイプで、「Y、誤差」のデータと
データ表を作成するには、「データ」-「データ表の作成」
して使えます。
を使用します。
平均、最大-平均、平均-最小:Y の平均、最大-平均、平
均-最小を計算します。グラフの Y データタイプで、「Y
スプレッドシートに数式を書きこんで、データを入力す
±誤差」のデータとして使えます。
ると、平均値、標準偏差(SD)、平均の標準誤差(SEM)
平均、最大、最小:Y の平均、最大、最小を計算します。
などが自動的に計算されるようにします。
グラフの Y データタイプで、「Y、高、低」のデータとし
て使えます。
2.データの並べ替え
スプレッドシート内で 1 組のデータを並び替えるには、
「データ」-「並べ替え」メニューを使用します。
図 17.「データ表の作成」ダイアログ
「X データタイプ」枠
X:Y 系列に共通:複数の Y 系列があるとき、X は共通で
ある場合。
X:Y 系列に共通、一定間隔:複数の Y 系列があるとき、
X は共通であり、X の値は一定間隔である場合。X の出発
値と間隔を入力します。
図 18.「並べ替え」ダイアログ
X、Y の対:複数の Y 系列があるとき、X は Y 系列ごとに
並べ替えるキーを指定してデータを並べ替えることがで
異なる場合。
き、できます。
「Y データタイプ」枠
並べ替えダイアログボックスを使う前に、スプレッドシ
Y(直接入力)
:Y を入力します。
ート内で範囲を選択しなければなりません。選択した範
Y(間接入力)
:Y を参照する列を作成します。
囲のデータが並べ替えるデータとなります。
累積:Y の累積値を計算します。
比率:Y の和を計算し、各 Y を和で割って比率を計算し
並べ替えキーを指定し、「並べ替えの方向」を列方向(上
ます。
下)または行方向(左右)から選び、昇順または降順を指定
%比率:Y の和を計算し、各 Y を和で割り、100 を掛け
します。データの並べ替えに 3 つのキーが利用できます。
て%比率を計算します。
平均:Y の平均を計算します。
平均、平均の標準誤差:Y の平均、平均の標準誤差(SEM)
3.データの抽出
を計算します。グラフの Y データタイプで、
「Y、誤差」
「データ」-「抽出」メニューを使用して、選択または
のデータとして使えます。
除去によって選択したデータからデータの一部を抽出す
平均、標準偏差:Y の平均、標準偏差(SD)を計算しま
ることができます。一定間隔でデータを選択または除去
36
し、またはある指定した範囲内にあるデータを選択また
は除去できます。
操作
一定間隔で選択:
「セル」で指定した値ごとに一定間隔で
データを取り出します。
一定間隔で除去:
「セル」で指定した値ごとに一定間隔で
データを除きます。
値の範囲を選択:
「対象の列」に対して、指定した値の範
図 19.「グリッドデータを XYZ に変換」ダイアログ
囲に入る数値を取り出します。複数の列を選択したとき
は、その数値のある行について、
「対象の列」以外の列の
3.選択した範囲の最初の列に X の値が入っている場合、
データも取り出します。
最初の列を X 値とするをチェックします。そうでない場
値の範囲を除去:
「対象の列」に対して、指定した値の範
合は、X の最小値と最大値を入れます。この場合、X の間隔
囲に入る数値を除きます。複数の列を選択したときは、
は一定とみなされます。
その数値のある行について、
「対象の列」以外の列のデー
タも除きます。
4.選択した範囲の最初の行に Y の値が入っている場合、
ランダムサンプリング:
「サンプル数」で設定した数だけ
最初の行を Y 値とするをチェックします。そうでない場
選択したデータからランダムに重複を許して取り出しま
合は、Y の最小値と最大値を入れます。この場合、Y の間
す。
「反復数」でサンプリングを反復する回数を指定しま
隔は一定とみなされます。
す。
5.OK をクリックします。
出力の種類
出力の形式の種類を値、相対参照、絶対参照から選びま
これにより、(X, Y, Z)の組のデータが作成されます。元
す。
の行列の各セルの数値は Z データとして出力されます。Z
値に対応する X と Y 値は、X と Y の範囲情報に従って設
4.グリッドデータを XYZ に変換
定されます。
グリッド(2 次元行列)データを(X, Y, Z)座標の組からなる
OK をクリックしてスプレッドシートに結果が出力され
データに変換します。
ると、
「3D XYZ 散布図を作成しますか?」というダイア
操作手順
ログが出ます。
「はい」を選ぶと、結果の 3D XYZ 散布図
1.アクティブスプレッドシート内にあるデータの組を
が作成されます。
選択します。
5.グリッドデータを画像に変換
2.「編集」-「グリッドデータを XYZ に変換」メニュ
グリッド(2 次元行列)データをもとにしてフィギュアペ
ーを開きます。
ージの「ビットマップ」ピクチュアオブジェクトを作成
します。
操作手順
1.アクティブスプレッドシート内にあるデータの組を
選択します。
37
2.
「編集」-「グリッドデータをイメージに変換」メニ
7.比率の計算
ューを開きます。
選択したデータの全体の和に対する各データ点の比率を
パーセントまたは1に対する比率で計算します。
3.
「データ範囲の選択」ダイアログボックスでデータの
行数と列数を入力して OK をクリックします。
操作手順
1.アクティブスプレッドシート内の列にあるデータの
4.
「出力画像の設定」ダイアログボックスで画像の属性
組を選択します。
をカスタマイズします。
2.「データ」-「比率」メニューを開きます。
5.OK をクリックします。
3.パーセントまたは1に対する比率を選択します。
6.データの変換
4.出力先を設定します。
選択したデータの組に、対数またはべき乗のような数学
5.OK をクリックします。
的変換を加えます。
操作手順
1.アクティブスプレッドシート内の列にあるデータの
8.平均とフィルタ
組を選択します。
1. 周期平均
選択したデータの平均を一定間隔ごとに計算します。
2.「データ」-「変換」メニューを開きます。
2. 移動平均(Moving Average)
3.出力形式として数式または値を選択します。
以下の数式に従い、選択したデータの移動平均を計算し
ます。
4.変換の方法を選択します。
5.出力先を設定します。
y(i) =
6.OK をクリックします。
= log (x) ,
2k +1
i+k
Σ x(j)
j =i-k
x (i ): 時間 i での入力値
Box-Cox 変換は
z = (x^λ- 1) /λ ,
1
________
λ<> 0 のとき
y (i ): 時間 i での出力計算値
λ= 0 のとき
k: 片側ラグ(平均をとる片側の点の数、ただし自分自身
の点は除く)
;平均をとる点の全数は 2k + 1。
で与えられ、定数を無視すると、λ= 0 のときには対数、
λ= -1 のときには逆数、λ= 0.5 のときには平方根をと
3. ガウスフィルタ(Gaussian Filter)
る変換となります。λの値を変えたときの AIC の値によ
以下の数式に従い計算します。
り、どのλによる変換が正規分布に近くなるかを判断す
ることができます。
38
最初と最後の区間平均を結ぶ
n
y(i) = Σ h(j)x(i+j)
最初と最後の 1 / X で設定した X を使って、データの最
初の 1/X および最後の 1/X の部分の平均値を直線で結ん
j = -n
x (i ): 時間 i での入力値
でトレンドを推定して引き算します。X=1 のときは、デ
y (i ): 時間 i での出力計算値
ータの平均値を引き算します。
直線回帰
全データを使用して回帰直線を推定して引き算します。
1
2
2
___________
/2σ
]
exp[-j
h(j) =
1/2
(2π) σ
両端点を結ぶ
データの最初の点および最後の点を使用して直線トレン
ドを推定して引き算します。
σ : 標準偏差、すなわち、次式で定義される「バンド幅」
10.差分
σ = (ln 2)1/2/(2πfc)
選択したデータの組の差分(difference)を取ります。
fc : カットオフ周波数
操作手順
4. 指数フィルタ(Exponential Filter)
1.アクティブスプレッドシート内の列にあるデータの
以下の数式に従い計算します。
組を選択します。
y (i ) = y (i - 1) + (1 - f) {x (i - 1) - y (i - 1)}
2.「データ」-「差分」メニューを開きます。
x (i ):時間 i での入力値
y (i ):時間 i での出力計算値
f :減衰率
9.トレンドの除去
スプレッドシート内の列データから直線トレンドを除去
図 21.「差分」ダイアログ
するには、
「データ」-「トレンドの除去」メニューを使
用します。
3.差分の階数および周期を設定します。
4.出力先を設定します。
5.OK をクリックします。
11.微分
選択したデータの組を数値微分します。入力データは等
図 20.「直線のトレンド除去」ダイアログ
間隔(一定間隔でサンプルされている)と仮定されます。
直線の推定方法
39
操作手順
1.アクティブスプレッドシート内の列にあるデータの
3.台形公式またはシンプソンの公式を選びます。
組を選択します。
4.「X 間隔」を入れます。
2.「データ」-「微分」メニューを開きます。
5.出力先を設定します。
6.OK をクリックします。
13.ヒストグラムの作成
1 変数または 2 変数データの組の、ヒストグラム
(histogram)または頻度ポリゴン(frequency polygon)
図 22.「微分」ダイアログ
を作成します。
3.2/3/5 点公式の一つを選びます。
操作手順
4.「X 間隔」を入れます。
1.アクティブスプレッドシート内で 1 列(1 変数データ)
または 2 列(2 変数データ)に置かれたデータの組を選択し
5.出力先を設定します。
ます。
6.OK をクリックします。
2.「データ」-「ヒストグラム」メニューを開きます。
12.積分
択したデータの組を数値積分します。入力データは等間
隔(一定間隔でサンプルされている)と仮定されます。
操作手順
1.アクティブスプレッドシート内の列にあるデータの
組を選択します。
2.「データ」-「積分」メニューを開きます。
図 24.「ヒストグラム」ダイアログ
3.データの次元を 1D (1 変数データ)または 2D (2
変数データ)から選びます。
4.データが(値,個数)の組である場合には(ヒストグラ
ムデータ、すなわち、階級の中央値と頻度の組である場
合も含みます)、データは(値, 個数)の対をチェックしま
図 23.「積分」ダイアログ
40
す。個数(頻度)は値の次の列または行に与えられてい
1.アクティブスプレッドシート内の列にあるデータの
る必要があります。
組を選択します。
5.最小値および最大値並びに階級幅を指定します。
2.「データ」-「累積分布」メニューを開きます。
6.ヒストグラム/頻度ポリゴンのグラフを作成するには、
3.グラフを作成するにはグラフを作成するをチェック
グラフを作成するをチェックします。グラフのタイプで
します。
ヒストグラムまたは頻度ポリゴンを選択し、グラフのオ
プションを設定します。
7.プロットの作成法にグラフかフィットのいずれかを
選びます。
8.出力先を設定します。
9.OK をクリックします。
最小値(端点)を a0、階級幅を h と設定すると、階級
の区切り方は [a0, a0 + h)、[a0 + h, a0 + 2h)、... と
なります。
図 25.「累積分布」ダイアログ
プロットの作成法
4.出力先を設定します。
グラフ:ヒストグラムのためのデータ(階級値、頻度、
5.OK をクリックします。
確率)が指定したスプレッドシートに出力され、ヒスト
グラムが棒グラフとして作成されます。
フィット:元のデータに対する散布グラフが作られ、ヒ
ストグラムはグラフに対するフィットとして描画されま
15.レグレッソグラムの作成
す。フィットとして作成すると、元データを変更したと
対になっているデータ (X,Y) の組のレグレッソグラム
きに、フィットを更新することで、ヒストグラムを更新
(regressogram)を作成します。レグレッソグラムとは、
できます。また、フィットダイアログボックスで、階級
予測変数 X の観測範囲を一定間隔の区間(ビン)に分け
幅の最適化などの操作ができます。
て、各ビンごとに応答変数 Y の平均をとったものです。
これにより、X が一定間隔のデータとして、データを集
約できます(
「空のビンの処理」に補間するを選択した場
14.累積分布の作成
合です)。また、もとのデータの X 間隔が一定の場合でも、
一組のデータの累積分布(cumulative distribution)を作
レグレッソグラムにより、データ点の数を減らしたデー
成します。
タに変換できます。
データは並べ替えられ、同値のデータはまとめられます。
操作手順
41
作成され、密度はグラフのフィットとして描かれます。
操作手順
1.アクティブスプレッドシート内で 1 列(1 変数データ)
または 2 列(2 変数データ)に置かれたデータの組を選択し
ます。
図 26.「レグレッソグラム」ダイアログ
操作手順
1.アクティブスプレッドシート内の 2 列にある (X,Y)
データの組を選択します。
2.
「データ」-「レグレッソグラム」メニューを開きま
す。
図 27.「密度プロット」ダイアログ
3.「空のビンの処理」で「補間する」または「除く」を選択
2.「データ」-「密度プロット」メニューを開きます。
します。
3.データの次元を 1D (1 変数データ)または 2D (2
4.ビンの数を設定します。
変数データ)から選びます。
5.レグレッソグラムをグラフにするには、グラフを作
4.データが(値,個数)の組である場合には(ヒストグラ
成するをチェックします。
ムデータ、すなわち、階級の中央値と頻度の組である場
合も含みます)、データは(値, 個数)の対をチェックしま
6.OK をクリックします。
す。個数(頻度)は値の次の列または行に与えられてい
る必要があります。
空のビンの処理
5.最小値および最大値を指定します。
データ点が入らない空のビンに対する処理を決めます。
補間する:空のビンの Y の値を、両隣のビンの Y を用いた
6.「カーネル密度のオプション」を設定します。
直線補間により決めます。
除く:空のビンは出力から除きます。
7.グラフのタイプを選択します。
16.密度プロット
8.OK をクリックします。
1 変数または 2 変数データのカーネル密度(kernel
density)プロットを作成します。データの散布グラフが
42
17.ピークの測定
このダイアログボックスで、スプレッドシート上の 1 次
元信号データについて信号中のピークの振幅や面積を測
定できます。信号は一定間隔でサンプリングされている
と仮定されます。このダイアログボックスはまた、画像
から作成されたデンシトグラムの測定にも用いられます。
操作手順
1.アクティブスプレッドシート内でデータ列を選択し
ます。複数のデータ系列を選択することができます。
図 29.「ピークの測定」ダイアログ
2.「データ」-「ピークの測定」メニューを開きます。
「系列」コンボボックス:このコンボボックスでデータ
3.
「データ範囲の選択」ダイアログボックスで、必要な
の系列を指定します。
らば、「行数」(データ系列の点の数)と「列数」(データ
「全ての系列を測定」ボタン:クリックすると、指定さ
系列の数)を設定します。データは複数のスプレッドシ
れた測定方法、位置で振幅や面積を全ての系列について
ートにわたっていてもかまいません。これにより、256
測定します。
以上の系列数を設定することができます。このときは、2
「出力/グラフ」ボタン:クリックすると、測定結果をス
番目以降のシートでは、データ列は第 1 列から始まる必
プレッドシートに出力し、結果のグラフを作成します。
要があります。「X の初期値」と「X の間隔」を入力しま
す。これらはすべての選択したデータ系列で共通である
「測定」タブ
必要があります。
「測定」ボタン:クリックする(または「スペース」キ
ーまたは「Enter」キーを押す)と、指定された測定方法、
位置で振幅や面積を測定し、シートに出力します。測定
項目中の「FWHM」(Full Width Half Maximum)は「半
値幅」です。
基線の設定方法
カーソル 1 との交点を通る水平線:カーソル 1 と信号が
交わる点を通る水平線が基線になります。
カーソル 1 と 2 との交点を結ぶ線:カーソル 1 と信号が
図 28.「データ範囲の選択」ダイアログ
交わる点と、カーソル 2 と信号が交わる点を結ぶ線が基
4.
「ピークの測定」ダイアログボックスで振幅や面積の
線になります。
測定を行います。作業が終了して「出力/グラフ」ボタン
基線カーソルで設定する:基線カーソルで基線を設定し
をクリックすると、
「測定結果のシート」上の結果を新し
ます。
いスプレッドウィンドウに貼り付け、また指定したフィ
カーソル間領域と共に基線を動かす:カーソル間領域(カ
ギュアページにグラフを作成することができます。
ーソル 1 とカーソル 2 との間の領域)をマウスで掴んで
ドラッグすることでカーソル 1、2、3 を同時に移動する
ことができます。このオプションをチェックをすると、
43
色の設定:測定した振幅や面積をプロットに表示する色
基線カーソルも一緒に動かすことができます。
を変えることができます。
振幅/面積を測定する位置
カーソル 1 と 2 の間のピーク:カーソル 1 とカーソル 2
との間の振幅の最大値を測定します。
カーソル 3 の範囲のピーク:カーソル 3 の範囲の振幅の
最大値を測定します。
マウスのクリックでピーク測定:マウスをクリックした
X 位置の振幅を測定します。
マウスのクリックで連続面積測定:マウスをクリックし
た位置を区切りの位置として、連続的に面積を測定しま
す。
データ点の数
振幅の平均:振幅を計算するときに平均するデータ点の
数を設定します。例えば、1 に設定すると、平均せずに
ピーク点の値が振幅となります;3 に設定すると、ピー
ク点、その直前の点、直後の点の 3 点の振幅が平均され
て、振幅となります。
カーソル 1 の平均:カーソル 1 での Y 値を得るために平
均するデータ点の数を設定します。例えば、1 に設定す
ると、平均はされません;3 に設定すると、カーソル 1、
その直前の点、直後の点の 3 点の Y 値が平均されて、カ
ーソル 1 での Y 値となります。
カーソル 2 の平均:カーソル 2 での Y 値を得るために平
均するデータ点の数を設定します。例えば、1 に設定す
ると、平均はされません;3 に設定すると、カーソル 2、
その直前の点、直後の点の 3 点の Y 値が平均されて、カ
ーソル 2 での Y 値となります。
カーソル 3 の幅:カーソル 3 でのピークを検出するため
の領域の幅をを設定します。例えば、1 に設定すると、
カーソル 3 での振幅が測定されます;3 に設定すると、
カーソル 3、その直前の点、直後の点の 3 点の Y 値のう
ちの最大値が振幅となります。
「オプション」タブ
ピークの方向:測定するピークの方向として、
「正の方向」
、
「負の方向」のどちらかを選択します。
測定結果の表示:プロットに表示する測定結果の項目を
選択します。
44
第7章
フィギュアページを使って作業する
45
1.フィギュアページを選択する
複製したいフィギュアページを選択して、
「編集」-「ペ
フィギュアウィンドウに複数のフィギュアページがある
ージの複製」メニューを適用します。または、ページリ
場合、ウィンドウの左側のページリストボックスにある
ストボックスを右クリックしてショートカットメニュー
ページをクリックすると、そのページが選択され、アク
を表示し、「ページの複製」を選択します。
ティブになります。
複製されたページは元のページの次の位置に入ります。
複数のフィギュアページを選択するには以下のように操
5.フィギュアページを削除する
作します。
フィギュアページを削除するには以下のように操作しま
※隣り合うページを選択するか、離れたページを選択す
す。
るかにより、次のキーとマウスの組合せを使用します。
1.削除したいフィギュアページを選択します。
CTRL-クリックを使う:離れたページを選択します。他
の選択済みのページは選択されたまま残ります。
2.「編集」-「ページの削除」メニューを適用します。
SHIFT-クリックを使う:アクティブページとクリックし
または、ページリストボックスを右クリックしてショー
たページの間の全てのページを選択します。他の全ての
トカットメニューを表示し、
「ページの削除」を選択しま
ページは選択されません。
す。
2.フィギュアページ名を変更する
6.フィギュアページを移動、コピーする
ページの名前を編集するには以下のように操作します。
フィギュアページを移動またはコピーするには以下のよ
うに操作します。
1.ページリストボックスでページ名の部分をダブルク
リックするか、あるいは右クリックし「ページ名の変更」
1.移動またはコピーしたいページを選択します。
を選択します。
2.「編集」-「ページの移動/コピー」メニューを選び
2.
「ページの名前」ダイアログボックスで、新しい名前
ます。または、ページリストボックスを右クリックして
を入力して OK をクリックします。
「ページの移動/コピー」を選びます。
3.フィギュアページを追加する
3.ダイアログボックスで、操作に「移動」または「コピー」
新しいフィギュアページを追加するには以下のように操
を選択します。
作します。
4.「移動/コピー先フィギュア」リストボックスで、ペー
「編集」-「新しいページ」メニューを開きます。また
ジを受取るフィギュアウィンドウを選択します。選択し
は、ページリストボックスを右クリックしてショートカ
たページを新しいフィギュアウィンドウに移動またはコ
ットメニューを表示し、「新しいページ」を選択します。
ピーするには、「(新しいフィギュア)」をクリックします。
4.フィギュアページを複製する
5.「挿入先ページ」を選んで、OK をクリックします。
フィギュアページを複製するには以下のように操作しま
※ページ一覧表示では、ドラッグアンドドロップのテク
す。
ニックで、ページを移動またはコピーできます。
46
※ページをマウスでドラッグすると移動し、CRTL キーを
押しながらドラッグするとコピーします。
7.リンクしたスプレッドを合併する
フィギュアウィンドウが複数のスプレッドウィンドウと
リンクしている場合、これらのスプレッドを、「編集」-
「リンクしたスプレッドの合併」コマンドを使用して、ま
とめることができます。
図 30.「編集」-「リンクしたスプレッドの合併」メニュー
リンクしたスプレッドは単一のスプレッドに合併され、
全てのグラフのリンクも合併したスプレッドへ移動しま
す。
47
第8章
グラフを使って作業する
48
1.グラフを作成する
り付けたデータをスプレッドシートにインポートせ
グラフは、データの存在元によって「スプレッド参照」
ずに直接グラフデータとすることができます。特に
型と「組み込み」型の2種類に分かれます。それぞれに
スプレッドシートの大きさの制限(65,536 行、256
長所と短所がありますので、データの性質に応じて使い
列)を超えるデータのグラフを作成する場合には、
分けてください。
通常こちらのデータ型の方が扱いやすくなります。
2)
こちらのデータ型を使った方がスプレッド参照型よ
「スプレッド参照」データ型
りグラフを含む KyPlot ファイルのサイズが通常小さ
スプレッドウィンドウ内のスプレッドシートの指定した
くなり、ファイルの保存や読み込みの速度も速くな
範囲をグラフのデータとして参照します。
ります。
【短所】
【長所】
1)
1)
スプレッドシート内のデータの参照元に変更を加え
ると、直ちにグラフにその変化が反映されます。特
ータの配列の仕方は固定されていますので、スプレ
に、共通のデータを使って複数のグラフを作成して
ッド参照型のようには自由に指定できません。
いるときには、データの変更が全てのグラフに反映
2)
2)
同一のデータを用いて複数のグラフを作成している
されます。
ときには、データの変更を個々のグラフについて行
X、Y データやその誤差データの配列の位置が、組み
う必要があります。またグラフデータは個々のグラ
込み型に比べて自由に指定できます。またグラフを
フについて独立にファイルに保存されるので、共通
作成した後にデータを変更したいときも、スプレッ
のデータを用いた多くのグラフがある場合には、ス
ドウィンドウの豊富な編集機能が利用できます。
プレッド参照型よりファイルのサイズが大きくなる
場合があります。
【短所】
1)
グラフデータシートでの X、Y データやその誤差デ
スプレッドウィンドウ内のシートの大きさは
3)
65,536 行、256 列に制限されているため、その制限
「表」グラフタイプは組み込みデータ型では利用で
きません。
以上の大きさのデータについてグラフを作成したい
2)
ときには、データを複数のシートにまたがって配置
「スプレッド参照」データ型グラフを作成するには以下
する必要があります。
のように操作します。
通常こちらのデータ型の方が組み込みデータ型より
ファイルのサイズが大きくなり(特にスプレッドシ
1.スプレッドシートでグラフにするデータの範囲を選
ートにグラフデータ以外の情報が多く含まれると
択します。
き)、ファイルの保存や読み込みの速度も遅くなりま
す。
2.
「グラフ」-「シートデータのグラフの作成」メニュ
ーを開きます(図 31)。
「組み込み」データ型
個々のグラフに固有のデータとしてデータが保持されま
す。
「データタイプ」または「グラフデータを表示」メニ
ューを選択すると「グラフデータシート」ダイアログボ
ックスが開き、シートにグラフのデータが表示されます。
このデータを変えることでデ-タの編集を行うことがで
きます。
【長所】
1)
テキストファイル中のデータやクリップボードに貼
49
b)
X および Y データに対しデータのタイプを選び
ます。
c)
選択したデータのタイプに従って、データの列
または行の標準の配列がシートに与えられます。
※シート内の列または行は自由に編集できます。
「系列の追加」または「系列の削除」ボタンを使用して、デ
ータの系列を追加または削除できます。
4.
「グラフタイプ/オプション」ダイアログボックス(図
34)の「グラフタイプ」タブで、グラフのタイプを選択
します。あるいは、グラフスタイルのテンプレートファ
図 31.「グラフ」-「シートデータのグラフの作成」メニュー
イルを指定してグラフの設定をします。
またはツールバーの「シートデータのグラフの作成」ボタ
ンをクリックします(図 32)。
図 32.「シートデータのグラフの作成」ボタン
3.「データタイプ」ダイアログボックス(図 33)で X
および Y(および Z)データに対する列/行の位置を設定
します。
図 34.「グラフタイプとオプション」ダイアログ
5.「グラフテキスト」タブで、グラフのテキストを編集
やスプレッドシート内のセルをグラフのテキストとして
指定できます。
6.終了したら OK をクリックします。
グリッドデータ
図 33.「データタイプ」ダイアログ
「グラフ」-「グリッドデータのグラフの作成」メニュ
a)
「データの方向」で「列」(既定)または「行」のい
ーを使うと簡単にデータ位置を指定できます。特に、デ
ずれかを選びます。
ータが複数のスプレッドシートにまたがっているときに
50
はこちらのメニューを使うことをお勧めします。
図 37.「グラフのデータ元の選択」ダイアログ
3.
「グラフデータシート」ダイアログボックスで X デー
タおよび Y(および Z)データのタイプを選択します。必
要ならば、シート上のデータを編集します。
a)
X および Y(および Z)データに対しデータのタ
イプを選びます。
b)
選択したデータのタイプに従って、データの列
の配列名がシートの列のヘッダーに表示されま
図 35.「グリッドデータのグラフの作成」メニュー
す;
「系列の追加」または「系列の削除」ボタンを
使用して、データの系列を追加または削除でき
ます。
「組み込み」データ型グラフの作成
1.
「グラフ」-「データ元を選択してグラフを作成」メ
ニューを開きます。
図 38.「グラフデータシート」ダイアログ
4. 終了したら OK をクリックします。
図 36.「データ元を選択してグラフを作成」メニュー
5. 「グラフタイプ/オプション」ダイアログボックスの
2.
「データ元の選択」ダイアログボックスで、データを
「グラフタイプ」タブで、グラフのタイプを選択します。
ファイルまたはクリップボードからインポートするかに
あるいは、グラフスタイルのテンプレートファイルを指
応じて、
「組み込み型:ファイルからインポートする」ま
定してグラフの設定をします。
たは「組み込み型:クリップボードから貼り付ける」オ
6. 「グラフテキスト」タブで、グラフのテキストの編集
プションを選択し、OK をクリックします。
や、スプレッドシート内のセルをグラフのテキストとし
て指定できます。
51
7. 終了したら OK をクリックします。
2)データがテキストファイルに保存されているとき
方法1:データをスプレッドシートにインポートしない
データ元を変換する
で「組み込み型」グラフとして作成する
「グラフ」-「データ元の変換」メニューを適用するこ
とによって、データ元をスプレッド参照型から組み込み
操作手順
型へ、またはその逆に変換することができます。
1.「グラフ」-「データ元を選択してグイラフを作成」
メニューを開く。
2.大きいデータサイズのグラフの作成
2.「グラフのデータ元の選択」ダイアログボックスで、
KyPlot のスプレッドシートの最大行数は 65,536 行です。
「組み込み型:ファイルからインポートする」を選び、
65536 点以上のデータ点を持つグラフを作成したいとき
OKを押す。
には以下のような方法があります。
3.ファイル選択して開き、
「テキストファイルのインポ
1)データがスプレッドシートにあるとき
ート」ダイアログボックスでデータの書式を設定してO
この場合はデータを複数のスプレッドシートにまたがっ
Kを押す。
て配置する必要があります。
例として、70000 点の(X, Y)データをプロットする場合
4.
「グラフデータシート」ダイアログボックスでデータ
を挙げます。データがスプレッドシートの A、B 列に
のタイプを設定してOKを押す。
Sheet1 の 1 行目から 65536 行目までと、Sheet2 の 1 行
方法 2:データを複数のスプレッドシートにまたがって
目から 4464 行目までに配置してあるとします。
インポートしてグラフデータとする
操作手順
1.スプレッドシート「Sheet1」と「Sheet2」を同時選
操作手順
択する。
1.「ファイル」-「開く」メニューを開く。
2.A、B 列のヘッダーをクリックする。これにより
2.ファイルを選択して開き、
「テキストファイルのイン
Sheet1 と Sheet2 の A1:B65536 が同時に選択されます。
ポート」ダイアログボックスで「データのグラフを作成」
をチェックして、「スプレッド」ボタンを押す。
3.
「グラフ」-「シートデータのグラフの作成」メニュ
ーを開く。
※これにより、ファイル中のデータは複数のスプレッド
シートにまたがってインポートされ、自動的にグラフデ
※「データタイプ」ダイアログボックスで、
「各系列に複
ータとして選択されて「データタイプ」ダイアログボッ
数シートを指定」がチェックされ、
「開始シート」=1、
「終
クスが開きます。
止シート」=2 となっているはずです。
「Sheet1」だけを選択したときには、
「各系列に複数シー
3)他のアプリケーションでデータをクリップボードに
トを指定」をチェックして、「開始シート」=1、「終止シ
コピーしたとき
ート」=2 とします。
方法1:データをスプレッドシートにインポートしない
で「組み込み型」グラフとして作成する
52
操作手順
存するには:
1.
「グラフ」-「データ元を選択してグラフを作成」メ
1. 「グラフ」-「設定」ダイアログボックスを開き
ニューを開く。
ます。
2. 「グラフスタイルの保存」ボタンをクリックしま
2.「グラフのデータ元の選択」ダイアログボックスで、
「組み込み型:クリップボードから貼り付ける」を選び、
す。
3. テキストボックスにテンプレートファイルに関
する説明を入れ、OK をクリックします。
OKを押す。
4. 「保存」ダイアログボックスでファイル名を入力
3.
「クリップボードからのインポート」ダイアログボッ
し、OK をクリックします。保存したファイルには
クスでデータの書式を設定してOKを押す。
グラフスタイルファイル拡張子(.gsf)が自動的に
つきます。
4.
「グラフデータシート」ダイアログボックスでデータ
スタイルテンプレートをグラフに適用するには:
1. 「グラフ」-「グラフタイプ/オプション」ダイ
のタイプを設定してOKを押す。
アログボックスを開きます。
方法 2:データを複数のスプレッドシートにまたがって
2. 「テンプレートを使う」ボックスをチェックして、
貼り付けてグラフデータとする
一覧からスタイルテンプレートを選択します。
操作手順
1.
「編集」-「形式を選択して貼り付け」メニューを開
4.関数をプロットする
く。
関数のプロットを作成するには:
1. 「グラフ」-「関数のプロット」メニューを開き
2.ダイアログボックスで「区切り形式を選択して貼り
ます。
付ける」を選択してOKを押す。
2. 「プロットの選択」で「フィット」または「グラ
フ」を選択します。
3.
「クリップボードからのインポート」ダイアログボッ
3. 「座標系」で「直交座標」または「極座標」を選
クスで「データのグラフを作成」をチェックして、
「スプ
択します。
レッド」ボタンを押す。
4. 「プロットのタイプ」でプロットする関数のタイ
※これにより、ファイル中のデータは複数のスプレッド
プを選択します。
シートにまたがってインポートされ、自動的にグラフデ
5. 必要に応じて「計算ステップ」および「スプレッド
ータとして選択されて「データタイプ」ダイアログボッ
の出力」を変更します。
クスが開きます。
6. 独立変数の範囲を入力します。
7. 関数の式をシートに入力します。
8. 「プロット」ボタンをクリックします。
3.グラフスタイルのテンプレートを使用する
KyPlot では、データを除くグラフの属性を、スタイルの
設定
テンプレートファイルとして保存できます。新しいデー
プロットの作成方法
タの組に対して同じスタイルでグラフをプロットするた
グラフは組み込みデータ型のグラフとしてプロットされ
めのテンプレートとして、それを使用できます。
ます。
アクティブなグラフのスタイルをテンプレートとして保
フィット
53
関数はグラフに対するフィット(関数のプロット)とし
関数の式は、変数に "X" を使い、その他はスプレッドシ
て描画されます。
ート関数の規則に従います。
【長所】
例えば「3*X^2+2*X+1」や「IF(X>=0,1/EXP(X),EXP(X))」
1)
を C1 に入れます。
「自動」計算ステップを選ぶと、標本点の間隔は自
動的に調節されるので、折れ線の線種に破線を選んでも、
前者を C1 に、後者を D1 に入れると、一つのグラフに 2
破線の長さが一定になります。
「分割数を指定」または「間
本の曲線がプロットされます。
隔を指定」を選ぶと、関数値は一定間隔で計算されます。
2) グラフを作成した後でも、
「グラフ」-「フィット」
関数を定義するのに 1 列内の複数行を使用できます。
ダイアログで、変数範囲や関数式が変更できます。
例えば、C1 に「C2*X^2+C3*X+C4」、C2 に「3」、C3
【短所】
に「2」、C4 に「1」を入れると、関数 「3*x^2+2*x+1」を
1)
描画速度は「グラフ」より遅くなります。
プロットします。(D 列、E 列等に関数を入力するときに
2)
折れ線のシンボルは使えません。
も、セルの参照は C2、C3 等のままにします。)
グラフ
パラメータ平面曲線(2D)
:x = f(t),y = g(t)
関数値は等間隔の標本点(1 変数関数の場合、「自動」計算
パラメータ(媒介変数)曲線 (x, y) = (f(t), g(t)) を 2 次
ステップでは 100 間隔、即ち 101 点)で計算され、(x, y)
元の折れ線グラフとしてプロットします。
の対などの関数値がグラフデータとされてプロットされ
パラメータ変数には "T" を使います。
ます。
例えば、リサージュ曲線(t = 0 から 2π の範囲に対し x
【長所】
= cos(5t), y = sin(3t))をプロットするには以下のよう
1)
描画速度は「フィット」より速くなります。
2)
折れ線のデータシンボルが使用できます。
に操作します。
【短所】
1.「プロットのタイプ」で「パラメータ平面曲線」を選択
1) 折れ線グラフとしてプロットした場合、折れ線の線
します。
種に実線以外、特に破線を使うと、破線の長さが曲線の
曲率変化に対応して調節されないために、一定になりま
2.T の範囲を入れます:セル B1 に「0」および B2 に
せん。
「2*PI()」を入れます。
2)
独立変数の範囲を変更(拡大)したい場合は、グラ
3.C1 に「COS(5*T)」、C2 に「SIN(3*T)」を入れ、「プ
フをもう一度作り直さなければなりません。
ロット」をクリックします。
座標系
「直交座標」または「極座標」を選択します。
2 変数陰関数曲線(2D):F(X, Y) = 0
どちらの場合でも座標変数には X、Y、Z を用います。し
方程式 F(X, Y) = 0 の解を求めて 2 次元の折れ線グラフと
たがって、極座標では、X は角度(θ)を、Y は動径(r)
してプロットします。
を表します。直交座標の X、Y 座標ではないので注意して
例:x^4+y^4-2*(x^2+y^2)-1 = 0 (-3.1 <= x, y <= 3.1)
ください。
1.「プロットのタイプ」に「2 変数陰関数曲線」を選択し
ます。
プロットのタイプ
2.X および Y の範囲を入れます。
1 変数関数曲線(2D):y = f(x)
1 変数関数を 2 次元の折れ線グラフとしてプロットしま
3.C1 に「x^4+y^4-2*(x^2+y^2)-1)」を入れ、「プロ
す。
54
•
ット」をクリックします。
間隔を指定:指定した間隔おきに一定間隔で計算
されます。
パラメータ空間曲線(3D):x = f(t), y = g(t), z = h(t)
「線の色付けと属性の設定」枠
パラメータ(媒介変数)曲線 (x, y, z)=(f(t), g(t), h(t)) を
多系列の線の色付けに色マップを適用する
3 次元の折れ線グラフとしてプロットします。
複数の系列を一度にプロットするとき、各系列の折れ線
パラメータ変数には T を使います。
の色を色マップによって変えることができます。これを
例:x = cos(5t); y = sin(3t); z = sin(t) (0 <= t <= 2π)
チェックし、
「色マップ」ボタンをクリックして設定しま
1.「プロットのタイプ」で「パラメータ空間曲線」を選択
す。
線の属性を設定する
します。
これをチェックすると折れ線の線の属性を設定できます。
2.T の範囲を入れます:セル B1 に「0」および B2 に
「2*PI()」を入れます。
「グラフサイズ」枠
プロットエリアのサイズを設定します。
3.C1 に 「COS(5*T」、C2 に 「SIN(3*T)」、C3 に
•
既定のサイズ:既定のサイズにします。
「SIN(T)」 を入れ、「プロット」をクリックします。
•
プロットエリアを正方形にする:プロットエリア
の縦横の長さを同じにします。
•
2 変数関数曲面(3D/2D):z = f(x ,y)
2 変数関数を 2D または 3D 格子グラフとしてプロットし
X、Y の単位の長さを同じにする:X、Y データの
単位当りの長さを同じにします。
ます。以下の格子グラフが選べます:表層(3D)、等値線
(3D)、柱状(3D)、イメージ(2D)、等値線(2D)、表層(2D)。
変数には "X" と "Y" を使います。
5.グラフの凡例
例:z = sin(x*y)、但し 0<= x, y <=4
グラフの凡例の属性をカスタマイズするには以下のよう
1.「プロットのタイプ」に「2 変数関数曲面」を選択しま
に操作します。
す。
1.凡例を選択し、「設定」-「テキスト」-「テキスト
の設定」メニューを開きます。または、ALT キーを押し
2.「格子グラフのタイプ」を選びます。
ながら凡例上でダブルクリックします。
3.X および Y の範囲を入れます。
2.「凡例」タブで凡例の設定をカスタマイズします。
4.C1 に「SIN(X*Y)」を入れ、「プロット」をクリックし
ます。
凡例の方向:系列ラベルの方向を縦または横に変更でき
ます。
「オプション」タブ
「計算ステップ」枠
行の高さ:凡例の方向が縦のときに、
「行の高さ」ボタン
計算ステップには 3 つのオプションが利用できます。
•
•
をクリックして、系列ラベル間の間隔を変更できます。
自動:標本点の間隔は自動的に調節されます。フ
既定の自動設定では、間隔が自動的に決定されますが、
ィット曲線の線種に破線を選んでも、破線の長さ
上付きや下付きがあると、行の高さが他の行より大きく
は一定になります。
なってしまいます。全ての行の高さを同じにするには、
分割数を指定:指定した分割数で範囲を分割して
固定オプションを選択して高さの数値を入れます。
決まる間隔おきに計算されます。
「テキストの編集」ダイアログボックス内の「行の高さ」メ
55
•
ニューで、個々の行の高さを設定することもできます。
線のみ:シンボルの両側に別の線が作成され隙間
を表現します。
•
「シンボル」枠
隙間なし:隙間は表現されません。
凡例の種々の属性を変更できます。
7.データの描画をプロットエリアに制限する
6.凡例をオブジェクトに変換する
データの描画(シンボル、折れ線、棒や格子データの描
グラフの凡例を描画成分に分解し、描画オブジェクト(線、
画)がグラフのプロットエリアからはみだしている場合
円、四角、B-スプラインおよびテキスト)に変換します。
に、その部分を描画しないように制限(クリッピング)
各系列のシンボルと対応する凡例のテキストはグループ
します。
化されます。これによって、グラフの系列数が多いとき
に変換された系列のラベルを複数列に配置したり、各系
データの描画をプロットエリアに制限するには以下のよ
列のラベルを任意の位置に配置したりできます。
うに操作します。
1. 「グラフ」-「グラフタイプ/オプション」ダイ
アログボックスを開きます。
このメニューを適用すると、グラフの元の凡例は非表示
2. 「オプション」タブで、「データの描画をプロッ
の状態にされます。
凡例を再び表示するには「グラフ」-「グラフタイプ/オ
トエリアに制限する」をチェックします。
プション」メニューを開き、「グラフテキスト」タブで「凡
例を表示する」をチェックします。または、「グラフ」-「凡
例」メニューを開き、OK をクリックします。
「列/行」枠
列の数:グラフが複数系列を持つ場合、この設定で、系列
のラベルを複数列に配置できます。
列の間隔:系列ラベルの列間の間隔を設定します。
行の間隔:系列ラベルの行間の間隔を設定します。
凡例の背景の作成法:凡例の背景を表現する方法を設定
決定します。
•
•
•
図 39.「グラフタイプとオプション」のオプションタブ
長方形オブジェクト:背景全体が四角いオブジェ
クトとして作成されます。
クリッピングの余白
各テキスト:背景が各系列のテキストに対し作成
このボタンを押して現れるダイアログボックスで、クリ
されます。
ッピングの余白(マージン)を設定できます。
背景なし:背景に対しオブジェクトは作成されま
左と右の余白はプロットエリアの幅%で、上と下の余白
せん。
はプロットエリアの高さ%で指定します。正の値ではプ
シンボル-線の隙間の作成法:シンボルと折れ線の間に隙
ロットエリアの内側に、負の値ではプロットエリアの外
間が設定されているときに、隙間を表現する方法を決定
側にクリップされます。
します。
•
ページの色の円:ページの色を持つ円が作成され
隙間を表現します。
56
8.グラフの領域を使う
マイズをして、グラフに適用します。
ある囲まれた領域の外周を示す( X, Y)座標(グラフの X、
Y 軸の単位に関する座標)のデータを指定することによ
「グラフ」-「変換」-「オブジェクトを領域に変換」
り、その外周や内部を描画したり、グラフのプロットエ
メニューを用いることにより、図形オブジェクトの形を
リアの表示をその領域の内部、もしくは外部だけに制限
した領域を作成することができます。
することができます。
領域データ元の用意
以下のいずれかの方法で領域データを用意します。
•
スプレッドシートのデータを読み込む:KyPlot
のスプレッドシート上にある領域データを読み
込みます。
•
テキストファイルからインポートする:テキスト
ファイルとして保存してある領域データ をイン
ポートします。
•
クリップボードから貼り付ける:クリップボード
にコピーしてある領域データを貼り付けます。
•
グラフデータの外周を使う:グラフデータの外周
を領域データとして使います。格子グラフのとき
に利用できます。特に非直交グリッドデータで、
フィットの描画を格子内に制限したいときに有
効です。
複数の領域のインポート
パス区切り行を指定することで、複数のパスを設定する
ことができます。パス区切りを指定するには、空白また
は非数値の行を入れるか、または特定の数値の行(たと
えば、999.999)を入力します。
領域を設定するには以下のように操作します。
1.グラフを選択して、
「グラフ」-「領域」メニューを
開きます。
2.
「領域データ元の選択」ダイアログボックスで、デー
タ元を選択します。
3.
「インポート」ダイアログボックスで、データ元の書
式を指定して領域データをインポートします。
4.
「領域の設定」ダイアログボックスで、領域のカスタ
57
第9章
オブジェクトの描画および操作
58
1.オブジェクトを描画する
「第9章-3.B-スプラインを描画する」を参照してく
グラフに加え、KyPlot には、次のタイプの描画のオブジェ
ださい。
クトがあります。
テキスト、線(矢印)、長方形、楕円、および B-スプライン
2.B-スプライン
曲線
B-スプラインは区分的多項式関数の一種で、それにより
滑らかな曲線を描くことができます。
KyPlot では B-スプラインの座標を、ドゥボア・コックス
(de Boor-Cox)のアルゴリズムで計算します。アルゴ
リズムは任意の次数の式でも計算できますが、次数が大
きい程より多くの計算量が必要であり、実用には通常 3
図 40.描画メニュー
次までの B-スプラインで十分なので、KyPlot では 5 次ま
でに制限しています。
B-スプライン曲線は点成分および線成分から成ります。
B-スプラインの次数は各線成分に対して設定されます。
B-スプラインは、制御点またはアンカー点(すなわち、
補間点)のいずれかの位置を指定することにより、描く
ことができます。KyPlot では制御点モードまたはアンカ
図 41.サイドツールバー
ー点モードのいずれかで B-スプラインを描くことがで
きます。また描いた後でも、B-スプライン曲線の点モー
テキストを入力するには:
ドを、制御点とアンカー点モード間で切り替えることが
1. 「描画」メニューから「テキスト」コマンドを選
できます。
択します。またはツールバーから「テキスト」ツ
ールを選択します。
整形モードでは、点成分の形は、対応する線成分(即ち
2. テキストを開始する位置をクリックします。「テ
その点と次の点との間の線成分)の次数に従って、異な
キスト編集」ダイアログボックスが開きます。
るシンボルで表示されます。
3. テキストのフォント、サイズ、及び他の属性を選
四角形:次数 1
択し、テキストを入力します。
菱形:次数 2
円:次数 3 以上
線、長方形や楕円を描画するには:
1. 「描画」メニューから希望する描画コマンドを選
択します。またはツールバーから描画ツールを選
整形モードで B-スプラインの 1 点をクリックすると、ク
択します。
リックされた点と対応する線成分の両方が選択され、そ
れぞれ、塗りつぶしたシンボルと太線として表示されま
2. オブジェクトの描画を始めたい位置でマウスの
す。
左ボタンを押したまま保ち、ドラッグしてオブジ
ェクトを描画します。
同じ次数を持つ複数の線成分がつながっているときには、
3. マウスを離してオブジェクトを完成します。
セグメント(線分)と見なされ、滑らかな曲線(接合線で
B-スプライン接合図形(接合線または多角形)または曲
ある次数 1 のセグメントを除く)として描かれます。
線を描画するには:
次数 k の B-スプラインセグメントには少なくとも k
59
個の線成分(k + 1 個の点成分)が必要です。
(k + 1 点
分の方向を制約するには、ドラッグ中 SHIFT キ
を持つ次数 k の B-スプライン曲線はベジエ曲線とも呼
ーを押したままとします。
ばれます。)
5. ボタンを離します。
線成分の次数が変更された場合、KyPlot は割り当てられ
6. 曲線をその点で分節化するには CTRL キーを押
した状態でボタンを離します。
た次数が上の条件を満たすかを調べ、そうでなければ次
7. 線分を追加するにはステップ 3 および 4 を繰り返
数を調整します。
します
8. 接合図形または曲線を完成させるには ESC キー
曲線上の点にセグメントの分節化の旗を立てると、その
点を境にして別のセグメントとみなされます。
を押します。(または「選択」ツールボタンをク
整形モードでは分節点は太い境界を持つシンボルで表示
リックします。)
されます。
分節点を境にセグメントは独立に計算されるので、分節
点は一般に「尖点」
(角ばった点)となります。
4.基準線を作成する
1 つの例外は分節点の直前直後の 2 つの制御点が分節点
XY スケールの基準線、すなわち、X および Y のスケール
を通る直線上にある場合です。この場合は 2 つの連続す
(キャリブレーション)バーとそのラベル、を線とテキ
る曲線要素は滑らかに接続されます。これがベジエ曲線
ストオブジェクトを組合せて作成します。
の要素を接続することによって滑らかな曲線を作る方法
です。しかし一般に B-スプライン曲線は、滑らかに結ば
「X,Y 基準線」枠
•
れたベジエ曲線に比べ、より自然な曲線になっています。
ベジエスタイル(
「描画」-「接合図形」-「3次ベジエ」
メニュー)で曲線を描くことができますが、KyPlot では、
分離する:X および Y の基準線が線とテキストの
別々のグループとして作成されます。
•
そのように描かれた曲線は整形モードにおいて他の B-
結合する:X および Y の基準線が線とテキストの
一つのグループとして作成されます。
スタイル:基準線レイアウトのスタイルを選択します。
スプラインと区別されません。
(即ち、ベジエ曲線に対す
る整形モードは提供されていません。)
B-スプラインには、開いたものと閉じたものの区別があ
「グラフと連結」枠
•
ります。全周にわたって滑らかに閉じた B-スプライン
(周期的 B-スプライン)に対しては次数は奇数でなけれ
なし:指定した長さの基準線を作成したい場合こ
のオプションを選択します。
•
ばなりません。
グラフ:グラフに対して基準線を作成したい場合
このオプションを選択します。標準ではバーの長
さは X および Y 軸の主目盛のスケールに設定さ
3.B-スプラインを描画する
れています。長さをカスタマイズできます。
接合図形(接合線や多角形)または B-スプライン曲線を
「X または Y 基準線」タブ
描くには:
「ラベル」枠
1. 「描画」-「接合図形」の中からメニューを選択
編集:このボタンをクリックしてラベルテキストを編集
します。(またはツールボタンで接合図形のどれ
します。
かをクリックします。)
設定:このボタンをクリックしてラベルテキストの属性
2. 描画を始めたい場所にポインターを移動します。
をカスタマイズします。
3. マウスボタンを押して保ったままポインターを
ドラッグして線を描きます。
「線からのオフセット」枠
•
4. 指定した角度(標準は 15 度)に、始点からの線
60
自動:スケールバーからのラベルの X および Y
•
オフセットが自動的に設定されます。
塗られていないオブジェクトを選択するには:オブ
設定:オフセットをカスタマイズするにはこのオ
ジェクトの境界をクリックします。
閉じた領域/開いた、または塗りなしの時は線
b)
プションを選択し、テクストボックスに数値を入
閉じたオブジェクトを選択するには:オブジェクト
れます。
内のどこかをクリックします。
「線」枠
開いた、塗られていないオブジェクトを選択するに
設定:このボタンをクリックしてスケールバーの線の属
は:オブジェクトの境界をクリックします。
性をカスタマイズします。
選択長方形
c)
長さ:スケールバーの長さを mm で入れます(グラフと連
オブジェクトの選択長方形をクリックします。
結が「なし」の場合)、または X(または Y)単位で入れま
す(グラフと連結が「グラフ」の場合)。
2.ブロック選択:オブジェクトが存在しないページの
部分でマウスの左ボタンを押して、選択したいオブジェ
5.オブジェクトを選択する
クトを完全に囲むようにドラッグし、離します。
複数のオブジェクトが選択されている場合、KyPlot では、
アクティブオブジェクト(主要な選択オブジェクト)と、
タブキーを使用する
副選択オブジェクト(2 次的に選択されたオブジェクト)
2)
が区別されます。
TAB キーを押すと次のオブジェクトが選択されます。
アクティブオブジェクトのコーナーハンドルは塗りつぶ
SHIFT と TAB キーを押すと一つ前のオブジェクトトが選
しの四角(■)で、副選択のオブジェクトでは中空の四角
択されます。
(□)で表示されます。
選択したいオブジェクトが選択されるまで、これを繰り
「整列」、「サイズを合わせる」、または「パターンを設
返します。
定する」などの操作では、アクティブオブジェクトの該当
この方法によれば他のオブジェクトの背後に隠れたオブ
する属性が、副選択オブジェクトにコピーされます。例
ジェクトを選択できます。
えば、
「左揃え」操作では、副選択オブジェクトの左端が
設定ダイアログボックスで選択する
アクティブオブジェクトの左端に揃えられます;
「パター
3)
ンを設定する」操作では、アクティブオブジェクトのパ
各オブジェクトの設定ダイアログボックスで、選択した
ターンが副選択オブジェクトにコピーされます。
いオブジェクトの ID 番号を選択します。
一つのオブジェクトを選択するには:
選択したオブジェクトがグループ化されている場合、グ
1)
マウスを使用する
ループ内の他のオブジェクトは自動的に副選択となりま
す。
1.選択モードでオブジェクトをマウスの左ボタンでク
リックします。コーナーハンドルが表示されて、オブジェ
クトが選択されたことを示します。
他のオブジェクトの下にある選択されたオブジェクトを
マウスでオブジェクトを選択する方法は「検出モード」
保持するには:
(「ユーザー設定」メニューの「その他」タブで「オブジ
ALT キーを押しなから、マウスでオブジェクトをクリッ
ェクトの検出方法」
)に依存します。
クします。
a)
塗られた領域/塗りなしの時は線
複数のオブジェクトを選択するには:
塗られたオブジェクトを選択するには:オブジェク
1) これらのオブジェクトをブロック選択します:オブ
ト内のどこかをクリックします。
ジェクトが存在しないページの部分でマウスの左ボタン
61
を押して、選択したいオブジェクトを完全に囲むように
幅:線の幅を mm で設定します。
ドラッグし、離します。
端:線の端部の形を指定します(図 42)
CTRL キーを押したまま各オブジェクトをクリック
2)
します。
•
丸:線の幅を直径にもつ半円を端部に描きます。
•
平:切り線の端部で切り落とします。
•
正方形:線の幅の半分だけ端部を越えて切り落としま
フィギュアページの全てのオブジェクトを選択するに
す。
は:
丸
ブロック選択するか、または「編集」メニューを開き「す
べて選択」を選びます。
平
オブジェクトを選択から外すには:
正方形
全ての選択したオブジェクトの選択を外すには、オブジ
ェクトが存在しないページの部分をクリックします。
一つのオブジェクトを選択から外すには、SHIFT キーを
図 42.端の形状サンプル
押したまま外したいオブジェクトをクリックします。
継目:接合線の継目の形を指定します(図 43)
•
斜め:斜め継ぎにします。2 本の線の外側端部を
2 線がぶつかるまで延長します。
•
6.線の属性
隅切り:2 本の接合線の端部間に切り落としを作
ります。
タイプ
•
(線なし):線は引かれません。
•
実線/破線:線の色で指定した色の実線または破
•
線を引きます。実線及び 20 種の破線スタイルが
丸:2 本の線が会う点に円弧を描きます。
斜め
利用できます。
•
背景付実線/破線:境界/パターンの色の付いた幅
隅切り
広い実線を背景にして、線の色で指定した色の実
線/破線を引きます。実線及び 20 の破線スタイル
が利用できます。
•
丸
輪郭線:線の色が付いた二重線、縁付線または斜
縁線を引きます。縁付線の縁は境界/パターンの
色が付きます。12 の輪郭線スタイルが利用でき
図 43.継目の形状サンプル
ます。
•
パターン:境界/パターンの色の付いた細線のパ
塗りの背後:閉じたオブジェクトの境界線に適用されま
ターンを、線の色の付いた背景上に引きます。22
す。線は塗りの背後に引かれます。
のパターンスタイルが利用できます・
•
グラデーション:端部に線の色がつき、中央部に
境界/パターンの色の付いたグラデーション線を
7.塗りの属性
引きます。2 つのグラデーションスタイルが利用
タイプ
できます。
62
•
(塗りなし)
:塗りません。
•
ベタ塗り:背景の色で塗ります。
•
固定サイズパターン:背景の色及びパターンの色
メタファイルやビットマップとしてクリップボードに置
を使って、固定パターンを塗ります。パターンの
くときのオプションを設定します。
サイズは固定されています。22 のパターンスタ
イルが利用できます。
•
可変サイズパターン:背景の色及びパターンの色
を使って、可変パターンを塗ります。パターンの
サイズは、幅、間隔および角度を調整できます。22
のパターンスタイルが利用できます。
•
グラデーション:始点の色から終点の色までぼか
し(グラデーション)塗りします。34 のグラデ
ーションスタイルが利用できます。
•
イメージ:ビットマップおよびメタファイルのイ
メージを描きます。イメージの選択をクリックし、
ダイアログボックスを開き、イメージライブラリ
ーからイメージを選択できます。またはインポー
ト ボタンを使ってイメージファイルをインポー
トしたり、クリップボードから貼り付けボタンを
図 44.「設定してコピー」ダイアログ
使ってクリップボードのイメージをコピーでき
ます。イメージの保存ボタンを使ってイメージを
余白:左、右、上及び下の余白を設定します。
ライブラリーに保存できます。22 のイメージス
タイルが利用できます。
背景:背景の塗り及び線のスタイルを設定します。
•
ベベル:エンボス効果を設定します。幅を mm で設定し
選択長方形;塗りなし(メタファイル)/白(ビット
ます。正負で効果の方向が変わります。テキストの背景、
マップ):選択されたオブジェクトが入る長方形
長方形、楕円などに適用されます。
(選択長方形)のサイズを背景に使用します。メ
タファイルに対しては背景を塗りません;ビット
塗り方:多角形オブジェクトに適用されます。
•
重なりを塗る:重なりを塗ります。
•
重なりを塗らない:重なりを塗りません。
マップに対しては白の背景にします;線の枠はな
しとします。
•
選択長方形;ページの枠線と塗り:選択長方形の
サイズを背景に使用します。アクティブページの
塗りおよび線のスタイルで背景を塗ります。
•
8.影の属性
選択長方形;ページの塗りだけ:選択長方形のサ
タイプ:コンボボックスの一覧から影のスタイルを選択
イズを背景に使用します。アクティブページの塗
します。
りのスタイルで背景を塗ります。線の枠はなしと
位置:影の位置を選択します。
します。
•
同じオフセットにする:X および Y のオフセットに同じ
ページの大きさ;ページの枠線と塗りなし:アク
ティブページのサイズを背景に使用します。メタ
値を適用します。
ファイルに対しては背景を塗りません;ビットマ
ップに対しては白の背景にします;線の枠はなし
9.設定してコピーする
とします。
フィギュアページで選択したオブジェクトをコピーして、
63
•
ページの大きさ;ページの枠線と塗り:アクティ
•
ブページのサイズを背景に使用します。アクティ
ドにコピーします。
ブページの塗りおよび線のスタイルで背景を塗
•
ビットマップ:ビットマップのみをクリップボー
ります。
テキストとしてコピーしない:これをチェックすると、
ページの大きさ;ページの塗りだけ:アクティブ
テキストオブジェクトをコピーしたとき、クリップボー
ページのサイズを背景に使用します。アクティブ
ドにメタファイルとビットマップは置きますが、テキス
ページの塗りのスタイルで背景を塗ります。線の
ト(文字列)としては置きません。KyPlot のテキストを
枠はなしとします。
他のアプリケーションにメタファイルかビットマップと
メタファイルの大きさ:メタファイルのサイズを設定し
して貼り付けたいが、そのアプリケーションが「選択し
ます。
て貼り付け」をサポートしていないため、テキストが貼
り付けされてしまうときには、この設定が使えます。
描画の精細度:クリップボードにコピーするメタファイ
ルのの描画に使われる座標の精細度を設定します。
「"100"% 表示と同等 」ではスクリーンの表示倍率を
10.形式を選択して貼り付ける
100%にしたときと同等の精細度でメタファイルが描画
フィギュアページに貼り付けるときのオプションを設定
されます。この設定は主に曲線の滑らかさに影響を与え
します。
ます。この値を大きくするほど曲線が滑らかになります。
画像の質の設定ではないので注意してください。
画像の解像度:クリップボードにコピーするビットマッ
プ(画像)の解像度を設定します。解像度が高いほどイ
メージの質はよくなりますが、メモリーも多く使用しま
す。
Windows メタファイルの作成方法:Windows メタファイ
図 45.「形式を選択して貼り付け」ダイアログ
ルの作成方法を選択します。
•
•
KyPlot の固有のルーチンを使う:このオプション
オブジェクトの種類:
を選択すると、曲線の質はよくなりますが、オブ
貼り付けようとするオブジェクトの種類をリストしてし
ジェクトの描画が忠実に再現されない場合があ
ます。リストから貼り付けたいデータタイプを選択して
ります。
貼り付けられます。
拡張メタファイルから変換する:このオプション
サポートされているデータタイプは KyPlot のオブジェク
を選択すると、オブジェクトを忠実に再現します
ト、テキスト、Windows メタファイル、拡張メタファイル
が、曲線の質は不十分になることがあります。そ
およびビットマップです。
の場合にはメタファイルの解像度の値を大きく
貼り付け位置のオフセット:貼り付けのための X および
してみてください。
Y のオフセットを設定します。
コピーする形式:
•
メタファイルとビットマップ:メタファイルとビ
これらの数値は「貼り付け」および「複製」コマンドにも適
ットマップの両方をクリップボードにコピーし
用されます。
ます。
•
メタファイル:メタファイルのみをクリップボー
「累積する」および「累積しない」オプション
ドにコピーします。
「累積する」オプションを選択すると、同じオブジェクト
64
てのオブジェクトにアクセスできます。
を何回も貼り付けるとき、貼り付けるたびにオフセット
が累積されます。これにより、複数の複製を等間隔に作
グループの設定
ることが出来ます。
「パターンの設定」ダイアログボックスは以下のように
して開きます。
貼り付け後クリップボードを空にする:貼り付け後クリ
ップボードの内容をクリアします。
1.
「設定」-「グループの設定」メニューを選択します。
11.オブジェクトを複製する
2.オブジェクトの「設定」ダイアログボックス内で、
「グ
オブジェクトを複製するには以下の 2 通りの方法があり
ループ」ボタンをクリックします。
ます。
ダイアログボックス内でアクティブフィギュアページの
グループのサイズと位置を変更できます。
1.複製コマンドを使う:複製したいオブジェクトを選
択し、
「編集」-「複製」を適用します。または「標準」ツ
ールバーの「複製」ツールボタンをクリックします。
パターンの設定
「パターンの設定」ダイアログボックスを開くには以下
2.ドラッグアンドドロップ手法を使う。
a)
複製したいオブジェクトを選択します・
b)
CTRL キーを押したまま、オブジェクトの上で
のように操作します。
1.
「設定」-「パターンの設定」メニューを選択します。
マウスの左ボタンを押します。
c)
d)
複製したいオブジェクトを新しい位置にドラッ
グします。
2.選択したオブジェクトを、CTRL+ダブルクリックしま
CTRL キーを押した状態でマウスボタンを離し
す。
ます。
ダイアログボックス内で、アクティブオブジェクトおよ
び副選択オブジェクトのパターンを、変更できます。
12.オブジェクトの属性を設定する
オブジェクトの属性の設定
描画オブジェクトの設定ダイアログボックスを開くには
13.メタファイルをオブジェクトへ変換する
2 通りの方法があります。
オブジェクトに変換
このコマンドは選択したメタファイルピクチァ
1.オブジェクトのクラスに対する「設定」メニューを
(Windows メ タフ ァイル また は拡張 メタ ファイ ル ) を
開きます。
KyPlot のオブジェクトに分解して変換します。
例えば、線の設定なら「設定」-「線」メ
ニューを選択します。
操作方法
1.変換したいピクチャを選択します。
2.選択したオブジェクトをダブルクリックします。
ダイアログボックス内で、オブジェクトの殆ど全ての属
2.
「設定」-「オブジェクトに変換」メニューを選択し
性をカスタマイズできます。ID 番号を選択することによ
ます。
って、アクティブなフィギュアページにあるクラスの全
65
14.オブジェクトを B-スプラインへ変換する
B-スプラインに変換
整形モード:整形モードに設定します。
アクティブなオブジェクト(長方形、線、楕円およびテキ
スト)を B-スプラインオブジェクトに変換します。これ
モードの切り替え:制御点とアンカー点モードを切り替
により、オブジェクトを整形できるようになります。
えます。(トグル)
操作方法
順序の逆転:点の方向を逆転します。(トグル)
1.変換したいオブジェクトを選択します。
閉じる/開く:B-スプラインを閉じるまたは開きます。(ト
グル)
2.
「設定」-「B-スプラインに変換」メニューを選択し
ます。
先頭に加点:B-スプラインの先頭に点を加えます。
15.B-スプラインを整形する
「整形」メニューにある機能によって、B-スプラインオ
点の挿入:選択した点に続く線成分の中間に点を挿入し
ブジェクトを整形することができます。
ます。(CTRL キーを押しながらこのメニューを適用する
と、選択した点に重ねて点を挿入します。)
点の削除:選択した点を削除します。
整形モード
分割:選択した点で B-スプラインに切れ目をいれます。
制御点/アンカー点モード切り替え
これにより、閉じた B-スプラインでは選択した点で開き
閉じる/開く
ます;開いた B-スプラインでは選択した点で 2 つの B-
順序の逆転
スプラインに分かれます。
先頭の加点
尖らせる:選択した点で分節化して尖らせます。
点の挿入
点の削除
滑らかにする:選択した点で分節化を解除して滑らかに
分割
します。
セグメント化
セグメント化の解消
次数の設定
次数 1
次数 1(直線):選択した線分の次数を 1 にします。(直線)
次数 2
次数 2(2 次):選択した線分の次数を 2 にします。(2 次)
次数 3
次数 3(3 次):選択した線分の次数を 3 にします。(3 次)
水平揃え
整列
垂直揃え
水平揃え:選択点をもとに、副選択点を水平に整列させ
方向揃え
ます。
水平対称化
垂直揃え:選択点をもとに、副選択点を垂直に整列させ
垂直対称化
ます。
両揃え:選択点をもとに、副選択点を水平および垂直の
図 46.整形用サイドツールバー
66
両方に整列させます。
グリッドに関する設定は「ファイル」-「ページ設定」
方向揃え:選択点およびその隣の点で作る方向に、副選択
ダイアログボックスの「スナップのオプション」タブで
点を整列させます。
カスタマイズできます。
対称化
水平対称化:選択点を中心に、副選択点を水平に対称化
垂直対称化:選択点を中心に、副選択点を垂直に対称化
17.オブジェクトのグループ化とグループの
解除
させます。
オブジェクトをグループ化すると、それらがあたかも単
両対称化:選択点を中心に、副選択点を水平および垂直
一のオブジェクトであるかのように作業できるようにな
の両方に対称化させます。
ります。グループ内の全てのオブジェクトをまとめて移
させます。
動、反転、回転、サイズの変更することができます。全て
2 つの B-スプラインの連結:2 つの選択した B-スプライ
のオブジェクトの属性を一度に変更することもできます。
ンを連結します。選択した B-スプラインの始点または終
例えば、グループ内の全てのオブジェクトの塗りや影の
点は副選択された B-スプラインの始点または終点に連
設定を変えられます。
結され、1 つのパスになります。
グループ化
B-スプラインのパス結合:選択した複数の B-スプライ
オブジェクトをグループ化します。グループ化したいオ
ンをパス結合して単一の B-スプラインにします。それぞ
ブジェクトを選択しこのコマンドを適用します。
れの B-スプラインは別のパスとして結合します。。
グループの解除
B-スプラインのパス分離:このコマンドは複数のパスを
オブジェクトをグループから分離し、元のグループ化さ
持つ B-スプラインにしか適用できません。B-スプライン
れていない状態に戻します。グループ化を解除したいグ
の全てのパスは個々の B-スプラインに変換されます。
ループを選択し、このコマンドを適用します。
16.グリッドにスナップする
18.オブジェクトの重なりの順序を変更する
グリッドはフィギュアページ全体に設定されている格子
オブジェクトは、フィギュアページに追加すると、個々の
です。この設定をオンにしていると、オブジェクトを描
層に自動的に積み重なります。オブジェクトが部分的に
画または移動するとき、最も近いグリッドにオブジェク
重なり合うようになっていると、重なりの順序がよくわ
トの選択長方形の角を合わせてオブジェクトが配置され
かります:1 番上のオブジェクトはその下のオブジェク
ます。したがって、オブジェクトを正確に配置すること
トの一部分を覆います。TAB キーを押すとページ上のオ
ができます。また、オブジェクトをほかのオブジェクト
ブジェクトを次々に選択するので、あるオブジェクトが
の位置に合わせて配置することもでき、既存のオブジェ
下になって見失ってしまった場合、見つけることができ
クトと新しいオブジェクトの位置を揃えることができま
ます(SHFT+TAB:逆順で選択されます。)
す。
重なり合っている個々のオブジェクト、またはオブジェ
グリッドにスナップの設定をオンにするには「調整」-
クトのグループの前後関係を変えることができます。例
「グリッドにスナップ」メニューをクリックします。
えば、オブジェクトを 1 層だけ前または後に移動できま
す。またはオブジェクトを重なりの最前面または最後面
67
に 1 回で移動できます。オブジェクトの重ね順はいつで
上下中央揃え:垂直方向に関して、アクティブオブ
も変更できるので、1 番下のオブジェクトを最初に描く
ジェクトの中央に副選択オブジェク
必要はありません。
トの中央を合わせます。
オブジェクトの重なり順序を変更するには移動したいオ
ブジェクト(またはグループ)を選択し、次のコマンド
オブジェクトの均等配置
の一つを適用します。
水平に均等配置
•
最左端および最右端のオブジェクトに対して:属
性(水平ギャップ、水平中心、左端また右端)を、相
最前面に移動:最前面に移動します。
互に水平方向で同じにすることにより、オブジェ
クトを配置します。
最後面に移動:最後面に移動します。
•
ページに対して:ページ全体に対し、属性を相互
に同じにすることにより、オブジェクトを配置し
一つ前に移動:1 層だけ前面に移動します。
ます。
一つ後に移動:1 層だけ後面に移動します。
垂直に均等配置
•
最上端および最下端のオブジェクトに対して:属
19.オブジェクトを整列/均等配置する
性(垂直ギャップ、垂直中心、上端また下端)を、相
オブジェクトの左右端、中央または上下端を整列できま
互に垂直方向で同じにすることにより、オブジェ
す。またオブジェクトを描画または移動するのにグリッ
クトを配置します。
•
ドを利用して、隅をグリッド上に並べてオブジェクトを
ページに対して:ページ全体に対し、属性を相互
に同じにすることにより、オブジェクトを配置し
整列できます。
ます。
水平または垂直に等距離となるよう、オブジェクトを配
置することも出来ます。
20.ページ中央に移動する
オブジェクトを整列または均等配置するには、オブジェ
クトを選択し、コマンドの一つを適用します。
水平中央に移動:選択したオブジェクトを水平方向に関
してページ中央に移動します。
オブジェクトの整列
左揃え
垂直中央に移動:選択したオブジェクトを垂直方向に関
:アクティブオブジェクト左端に副選
択オブジェクトの左端を合わせます。
右揃え
:アクティブオブジェクト右端に副選
択オブジェクトの右端を合わせます。
上揃え
してページ中央に移動します。
中央に移動:選択したオブジェクトを水平、垂直方向に
関してページ中央に移動します。
:アクティブオブジェクト上端に副選
択オブジェクトの上端を合わせます。
下揃え
:アクティブオブジェクト下端に副選
択オブジェクトの下端を合わせます。
左右中央揃え:水平方向に関して、アクティブオブ
21.オブジェクトを微調整する
オブジェクトを一定幅だけ動かして、位置を微調整する
ジェクトの中央に副選択オブジェク
のには 2 つの方法が利用できます。
トの中央を合わせます。
1) 「調整」-「微調整」メニュー内の微調整コマンド
68
をまたは「描画」ツールバーの「変換」タブの「微調整」ツー
単一のオブジェクト、オブジェクトの組、またはグルー
ルボタンを使います。
プを回転や反転することもできます。
微調整したいオブジェクトを選択し、微調整したい方向
ピクチュアのうちビットマプは回転や反転ができますが、
のコマンドを適用します。
メタファイルは回転も反転もできません。グラフも回転
できません;2D グラフは反転できますが、3D グラフは
「ファイル」-「ユーザー設定」ダイアログボックス内
できません。
の「その他」タブで微調整の幅の値を変更できます。既定
また、線、長方形、楕円および B-スプラインは傾斜させる
値は 1mm です。
ことができます。
SHIFT キーを押しながら微調整コマンドを適用すると、
微調整の幅の 10 倍動きます。
回転
CTRL キーを押しながら微調整コマンドを適用すると、微
自由回転/傾斜:選択したオブジェクトを回転および傾斜
調整の幅の 10 分の 1 動きます。
させます。
左 90 度回転:90 度反時計回りに回転させます。
2) オブジェクトを選択して矢印キーを押すことによっ
右 90 度回転:90 度時計回りに回転させます。
てもオブジェクトを微調整できます。
180 度回転:180 度回転させます。
矢印キーによる調整幅も「ユーザー設定」内での設定で決
定されます。
反転
左右反転:水平に反転します。
上下反転:垂直に反転します。
22.サイズを合わせる
選択したオブジェクトを同じサイズにするには、「調整」
-「サイズを合わせる」コマンド、または「描画」ツール
24.オブジェクトを変換する
バーの「変換」タブにあるサイズを合わせるツールボタン
「調整」-「変換」ダイアログボックス内で、選択したオ
を使用します。
ブジェクトを、位置決め、移動、引き伸ばし、反転または傾
斜させることができます。
幅を合せる
:副選択オブジェクトの幅をアク
適用するオブジェクト
ティブオブジェクトの幅と同じ
•
にします。
高さを合せる
アクティブオブジェクトのみ:選択した変換をア
クティブオブジェクトのみに適用します。例えば、
:副選択オブジェクトの高さをア
クティブオブジェクトの高さと
アクティブオブジェクトがグループ化されてい
同じにします。
るとき、アクティブオブジェクトだけに適用した
いとき、このオプションを選択します。
幅と高さを合せる:副選択オブジェクトの幅および
•
高さをアクティブオブジェクト
全ての選択されたオブジェクト:選択した変換を
全ての選択されたオブジェクトに適用します。
の幅および高さと同じにします。
複製して適用:チェックすると、適用するオブジェクト
を複製して、複製したオブジェクトに変換を行います。
23.オブジェクトを回転または反転する
•
オブジェクトを 90 度左または右へ、あるいは任意の角度
位置:オブジェクトの「基準の位置」を指定した
で回転できます。
位置に移動します。座標は「シート上」か「グラ
またオブジェクトを水平または垂直に反転できます。
フ上」かを指定します。
69
•
移動:縦方向および横方向に指定したオフセット
の値だけ移動します。
•
拡大:縦方向および横方向の拡大倍率を指定して
拡大(または縮小)します。縦横比を固定するを
チェックすると、縦横比を一定にして拡大します。
「基準の位置」から拡大の中心を指定します。
•
回転:角度を指定して回転します。各オブジェク
トの中心では、それぞれのオブジェクトの中心の
周りに回転します;1 点では座標を指定した点の
周りに回転します。
•
反転:水平方向または垂直方向に反転します。
•
傾斜:角度を指定して傾斜させます。形sなの基
準の位置を指定します。
25.オブジェクトを固定またはロックする
オブジェクトを固定および固定解除する
固定:選択したオブジェクトを固定します。固定されたオ
ブジェクトは、マウスで選択することはできますが、マウ
スを使用して移動、サイズ変更や整形することができま
せん。
(ただし、オブジェクトの設定ダイアログや変換ダ
イアログではできます。
)この機能はオブジェクトをマウ
スで誤って移動したりサイズを変えたくないときに使え
ます。
固定解除:オブジェクトの固定設定を解除します。
オブジェクトをロックおよびロック解除する
ロック:選択したオブジェクトをロックします。ロックさ
れたオブジェクトは、マウスでは選択できません。ただ
し、TAB キーを押した場合や、オブジェクトの設定ダイ
アログでは選択することができます。
全てのロックを解除:現在のフィギュアページ内の全て
のロックされたオブジェクトのロック設定を解除します。
70
第10章
画像の操作
71
1.画像領域の編集
たいときには縦横比を保つをチェックします。
「領域の編集」ダイアログボックスで、画像の 1 部分を
3.「適用」ボタンをクリックします。
選択して、その領域に対して種々の画像操作や画像解析
の方法を適用することができます。
サイズ変更の方法:サイズを拡大するときの方法を指定
します。
また、選択した領域の面積、周長、種々の強度のパラメ
ータを測定することができます。
測定:クリックすると、現在選択されている領域につい
•
単純拡大
•
線形補間
•
双 3 次補間
ての測定がなされ、結果がダイアログボックスにあるシ
4.2 つの画像の合成
ートに出力されます。
このコマンドは 2 つの画像について演算を行います。
オプション:クリックすると表示されるダイアログボッ
1 つのフィギュアページにある 2 つの画像ピクチュアオ
クスで、測定の種々の設定をすることができます。
ブジェクトを選択します。アクティブな画像がコピー先
に、副選択された画像がコピー元になります。演算は対
削除:
「測定シート」の削除したい行を選択して、このボ
応する画素同士ごとに行われ、結果はコピー先であるア
トンをクリックして削除します。
クティブな画像に反映されます。
コピー:クリックすると、
「測定シート」の内容がクリッ
演算
プボードにコピーされます。
「領域の編集」ダイアログボ
•
加算:コピー元の画像をコピー先に加えます。結
果が 255 を超えた場合は 255 に設定されます。
ックスを閉じた後で、スプレッドシートのその内容を貼
•
り付けることができます。
減算:コピー先の画像からコピー元の画像を引き
ます。結果が 0 より小さくなった場合は 0 に設定
2.新しい画像の作成
されます。
•
新しい画像ピクチャオブジェクトを作成するには以下の
積算:コピー先の画像とコピー元の画像の掛け算
を行います。結果が 255 を超えた場合は 255 に
ように操作します。
設定されます。
•
1.
「画像」-「新しい画像の作成」メニューを開きます。
除算:コピー先の画像をコピー元の画像で割りま
す。
•
2.画像の幅と高さを指定します。
平均:コピー先の画像とコピー元の画像の平均を
計算します。
•
3.OK をクリックします。
最小値:コピー先の画像とコピー元の画像の小さ
い方の値を使います。
•
3.解像度の変更
最大値:コピー先の画像とコピー元の画像の大き
い方の値を使います。
画像の解像度(縦方向と横方向の画素数)を変更するに
•
は以下のように操作します。
And, Or, Excluded Or 演算:コピー先の画像とコ
ピー元の画像のブール演算を行います。
1.「画像」-「画像解像度」メニューを開きます。
5.画像をグラフに変換
2.新しい幅と高さを指定します。元の縦横比を保持し
アクティブな画像の画素値を抽出して、値をスプレッド
72
ェックした場合としない場合では、スプレッドシートへ
シートに出力し、そのグラフを作成します。
の出力の列方向へのデータの向きが逆になるので注意し
てください。
抽出:抽出する色成分をチェックします。
輝度 Y は、カラー画像の場合、RGB 値から次式で計算さ
れます。
6.色を調整する
Y = 0.299R + 0.587G +0.114B
明るさコントラスト
画像の明るさやコントラストを変えて、画像の色調範囲
スプレッドへの出力オプション
を調整します。
強度の値の範囲
0~255:値をそのまま出力します。
「明るさ/コントラスト」コマンドを使用するには以下の
0~1:値を 0~1 の範囲に変換してから出力します。
ように操作します。
0~255:値を 0~100(%)の範囲に変換してから出力し
1.「明るさ/コントラスト」ダイアログボックスを開き
ます。
ます。
出力の倍率:100%のときは元の画像のサイズのままで出
力します;100%以下にすると、サイズを縮小してから出
2.スクロールバーをドラッグし、明るさやコントラス
力します;100%以上にすると、「サイズ変更の方法」で
トを調整します。左へドラッグするとレベルが下がり、
指定した方法でサイズを拡大してから出力します
右へドラッグすると増加します。各スクロールバーの横
に表示される数値は、明るさやコントラストの値です。
サイズ変更の方法:サイズを拡大するときの方法を指定
値は -100 ~ +100 の範囲になります。数値を入力して
します。
レベルを指定することもできます。
•
単純拡大
•
線形補間
ヒストグラムコントラスト
•
双 3 次補間
このオプションをチェックすると、強度の頻度ヒストグ
ラムを利用して強度の中央値を求め、画像のコントラス
グラフのオプション
トのレベル補正を行います。この方法は、まず画像の輝
スケール範囲
度の中央値を求め、中央値よりも大きい値を持つピクセ
0~100%:とり得る強度値の全範囲に設定します。例え
ルをより明るくし、中央値よりも小さい値を持つピクセ
ば、
「スプレッドへの出力オプション」で「強度の値の範
ルをより暗くします。これに対し、
「コントラスト」では、
囲」を「0~255」に設定したときには、スケールの最小
実際の中央値を探さずに、強度範囲の中間値である 128
値を 0 に、最大値を 255 にします。
を用います。したがって、
「ヒストグラムコントラスト」
強度の最小・最大:画像の強度の最小値、最大値をスケ
を選ぶと、
「コントラスト」を選んだ場合よりも処理に時
ールの最小値、最大値にします。
間がかかりますが、より正確な調節ができます。
グラフタイプ:プロットするグラフのタイプを選びます。
「明るさ/コントラスト」、「ガンマ補正」、「色合い/鮮や
かさ」
、「色バランス」の 4 つのメニューはコンボボック
左上の角を原点にする:2D イメージグラフと 2D 等値線
スで切り替えられますので、連続して適用することがで
グラフについて、これをチェックすると、グラフの左上
きます。
の角を原点にし、Y 軸を反転します。チェックしないと、
グラフの左下の角を原点にし、Y 軸を反転しません。チ
73
明度の引き伸ばし
範囲を指定します。
「旧始点」や「旧終点」テキストボッ
ヒストグラムの移動と引き伸ばしを行うことによって、
クスに値を直接入力することもできます。ハンドル間の
画像のコントラストを強めます。このメソッドは、明度
スライダ部分をつかんでドラッグすると、始点と終点レ
の最小値を0に再設定し、最大値を 255 に再設定してか
ベルを同時に動かすことができます。
ら、元の明度値を比例配分によりリマップさせます。コ
ントラストとは異なり、明度の引き伸ばしは常に元の異
4.ヒストグラムの上にあるの「出力レベル」スライダ
なる明度の階調数を保ちます。元の画像がすでに0から
で、
「始点」や「終点」ハンドルをドラッグして、新しい
255 までの明度レベルを持つ場合は、このメソッドによ
強度範囲を設定します。
「新始点」や「新終点」テキスト
る補正効果は得られません。
ボックスに値を直接入力することもできます。ハンドル
間のスライダ部分をつかんでドラッグすると、始点と終
ヒストグラムの引き伸ばし
点レベルを同時に動かすことができます。
アクティブな画像または選択した画像領域に対して、強
度ヒストグラムを利用して、色調範囲の補正を行います。
例えば、0 ~ 200 の範囲だけに分布するピクセルを含
む画像のコントラストを強くするとします。「入力レベ
ル」の「旧終点」ハンドルを 200 にドラッグすると、画
像内の各チャンネルにおいて強度が 200 以上の値を持
つピクセルは 255 にマッピングされ、強度がそれ未満の
値のピクセルは元の値に応じて、より明るい値にマッピ
ングされます。この再マッピングにより画像が明るくな
り、ハイライト領域のコントラストが強くなります。
一方、画像のコントラストを弱めるとします。
「出力レベ
ル」の「終点」ハンドルを 200 にドラッグすると、画像
内の各チャンネルにおいて強度が 255 の値を持つピク
セルは 200 にマッピングされ、強度がそれ未満の値のピ
クセルは元の値に応じて、より暗い値にマッピングされ
ます。これにより画像が暗くなり、ハイライトの領域の
コントラストが弱くなります。
図 47.「ヒストグラムの引き伸ばし」ダイアログ
「ヒストグラムの引き伸ばし」コマンドを使用するには
ガンマ補正
以下のように操作します。
ガンマ補正とは、データのガンマ(γ)値に応じて画像が
自然に近く再現されるように γ カーブを修正することに
1.
「ヒストグラムの引き伸ばし」ダイアログボックス(図
より、画像の色の強度を修正することです。
47)を開きます。
視覚は、変化率が等しいときに同じ変化であると知覚し
ます。たとえば、0.1~0.2 の変化と 0.2~0.4 の変化は
2.特定のカラーチャンネルの色調を調整するには、
「チ
同じ変化であると認識されます。ガンマ補正では、この
ャンネル」コンボボックスからそのカラーチャンネルを
視覚の特性に応じて、色の強度を対数スケールで変えま
選択します。
す。
ほとんどの CRT のガンマ値は 2.2~2.5 の範囲にありま
3.ヒストグラムの下にある「入力レベル」スライダで、
す。
「始点」や「終点」ハンドルをドラッグして、入力強度
74
「明るさ/コントラスト」、「ガンマ補正」、「色合い/鮮や
かさ」
、「色バランス」の 4 つのメニューはコンボボック
イコライズ
スで切り替えられますので、連続して適用することがで
イコライズ(平均化)コマンドは、画像の明るさのレベ
きます。
ルが均等になるように、明度値を再配分します。すなわ
ち、まず、画像の明度の最小値を 0 に、最大値を 255 に
色合い/鮮やかさ
再設定します。次に、中間調の明度値が均等に配分され、
色合い
明るさが平均化(イコライズ)されます。 イコライズす
色相環を回転させて画像の色合いを変更します。
ることによって画像の暗い部分を見やすくすることがで
色相環は色を色相の順に並べた円状のリングのことで、
きます。
色を指定するために使用します。
180 度回転させると、それぞれの色の補色に変更されま
閾値処理
す。
低閾値と高閾値で指定された値によって画像にフィルタ
正の値を設定すると赤→緑、緑→青、青→赤の方向に回
をかけ、指定した強度範囲の色だけを抽出します。
転します。負の値を設定すると逆回りになります。
抽出可能な明度レベルは各プレーン(赤、緑、青)につ
き 0~255 までの範囲です。
鮮やかさ
画像の色の彩度を変更します。
抽出レベルはそれぞれのプレーン別に設定できます。強
正の値は色の彩度を増加させ、負の値は色の彩度を減少
度の値が設定範囲内であれば 255 に切り上げられ、強度
させます。
の値が設定範囲外であれば 0 に切り捨てられます。
彩度レベルは現在のレベルに対するパーセンテージによ
ヒストグラムの下にある「閾値レベル」スライダで、
「低
って増減されます。
閾値」や「低閾値」ハンドルをドラッグして、強度範囲
を指定します。
「低閾値」や「低閾値」テキストボックス
「明るさ/コントラスト」、「ガンマ補正」、「色合い/鮮や
に値を直接入力することもできます。ハンドル間のスラ
かさ」
、「色バランス」の 4 つのメニューはコンボボック
イダ部分をつかんでドラッグすると、
「低閾値」と「低閾
スで切り替えられますので、連続して適用することがで
値」レベルを同時に動かすことができます。
きます。
カラー画像を 2 値化する:画像を白黒画像(1 ビット)
色バランス
にするときにチェックします。
赤、緑、青の色の混合の割合を変えることにより、画像
減色(ポスタライズ)
の色バランスの調整を行います。
色のプレーンごとに、色の階調を指定した値に制限しま
「明るさ/コントラスト」、「ガンマ補正」、「色合い/鮮や
す。たとえば、Posterize メソッドを2に設定すると、赤 、
かさ」
、「色バランス」の 4 つのメニューはコンボボック
緑、青がそれぞれ 2 階調の画像になります。これにより
スで切り替えられますので、連続して適用することがで
画像にポスタライズ効果を加えます。
きます。
色数の変更
反転
画像の1画素当りのビット数を変えます。変換時に使用
画像の色調を反転させます。白黒の画像の場合、写真の
するパレットの種類も指定できます。
ネガとポジの関係のように、白を黒に、黒を白に変換し
ます。
75
グレースケールに変換
場合には、領域の画像のコピーが新しいピクチュアとし
画像を 8 ビットグレースケール画像に変換します。
て作成されます
色の合成
3.
「色マップの適用」ダイアログボックスで、パラメー
アクティブな画像あるいは選択領域に指定した色との演
タを設定して「適用」ボタンをクリックすると、色マッ
算処理を行います。
プが画像に適用されます。
•
•
•
加算:画像の各画素の強度に指定した色の強度を
加えます。結果が 255 を超えた場合は 255 に設
「設定」タブ
定されます。
適用する成分:適用する成分を輝度、赤成分、緑成分、
減算:画像の各画素の強度から指定した色の強度
青成分から選びます。
を引きます。結果が 0 より小さくなった場合は 0
輝度 Y は、カラー画像の場合、RGB 値から次式で計算さ
に設定されます。
れます。
積算:画像の各画素の強度と指定した色の強度の
Y = 0.299R + 0.587G +0.114B
掛け算を行います。結果が 255 を超えた場合は
255 に設定されます。
•
スケール:Z 軸のスケールを直線か対数に設定します。
除算:画像の各画素の強度を指定した色の強度で
スケール範囲:Z 軸のスケールの範囲を設定します。
割ります。
•
•
平均:画像の各画素の強度と指定した色の強度の
平均を計算します。
•
出力の最小・最大:Z 軸の最小・最大を出力の最
小・最大にします。
•
最小値:画像の各画素の強度と指定した色の強度
値を指定する:最小値・最大値を指定します。
の小さい方の値を使います。
•
最大値:画像の各画素の強度と指定した色の強度
「色マップ」タブ
の大きい方の値を使います。
•
And, Or, Excluded Or 演算:画像の各画素の強度
値のステップ
と指定した色の強度のブール演算を行います。
色のステップを指定します。
色数の参照
•
連続:連続的に色付けします。
•
一定間隔:スケールの下限値と上限値の間をステ
ップ数で分割します。
アクティブな画像で使用されている色の数を表示します。
•
色マップの適用
任意間隔:リスト中のレベル値を編集することに
より、ステップ間隔をカスタマイズできます。
フィギュアページ上の画像、または「領域の編集」ダイ
色マップ:クリックすると「色マップ」ダイアログボッ
アログボックスで、選択した長方形領域に対して色マッ
クスが表示されます。色マップをリストから選んだり、
プを適用して擬似カラー表示をします。
修飾したりできます。
操作手順
色順序を反転:現在設定されている色マップの色の順序
1.フィギュアページ上の画像(または「領域の編集」
を反転します。
ダイアログボックスで、長方形領域)を選択します。
グラデーション色の設定
2.
「画像」-「色マップの適用」メニュー(または「色」
グラデーションタイプ
•
-「色マップの適用」メニュー)を開きます。選択領域の
76
RGB:赤-緑-青によるグラデーションです。
•
HSL:色合-鮮度-明度によるグラデーションです。
で指定します。
色のタイプ
•
ベタ塗り:一色で塗られます。
シャープ
•
2~5 色範囲:指定した色の範囲で色が変化しま
画像のシャープネスを調整します。
す。
正の値はシャープさを増加させエッジを鋭くします。負
の値はシャープさを減少させエッジを滑らかにします。
「スケール凡例」タブ
アンシャープマスク
スケール凡例を作成する:チェックするとスケール本例
画像のシャープさを調整します。ノイズを増やさないよ
を作成します。
うにしながら画像をシャープにすることができます。
まず、元の画像をぼかしたコピーが作られます。ぼかし
スケール凡例の設定:クリックすると、スケール凡例の
の程度は、半径により、ピクセル単位で指定できます。
設定ダイアログボックスが表示されます。
次に、元の画像とコピーとの対応する画素での強度の差
を求めます。差の値が指定した閾値レベルより大きな画
7.画像にフィルタをかける
素については、量で指定した値が掛けられて、元の画素
平均化
の値に加えられます。
画像に平均化フィルタをかけ、指定された隣接画素範囲
に含まれるピクセルの色を平均化します。
量:シャープさの増加量を決定します。通常、150 ~
画像にぼかし効果を付けたいときに利用します。
200 %をお勧めします。
半径:エッジピクセル周囲のピクセルをどこまでシャー
ぼかす(色を平均化する)対象となる隣接画素の範囲は
プにするかを決定します。通常、高解像度画像の「半径」
n×n の四角形になります。サンプルサイズ n の値をピク
には 1 ~ 2 をお勧めします。値を低く設定すると、エ
セル数で指定します。
ッジピクセルだけがシャープになり、高く設定すると広
範囲のピクセルがシャープになります。
中央値
閾値レベル:周囲のピクセルとの差がこの値を超えると、
画像にメディアンフィルタをかけ、指定された隣接画素
シャープ時の対象となるエッジピクセルとして判断され
範囲に含まれるピクセルの色を中間色にします。Average
ます。ノイズが入るのを避けるには、2 ~ 20 の範囲で
メソッドの効果に似ていますが、平均化フィルタがぼか
値を入力します。0 にすると、画像内のすべてのピクセ
し効果を付けたいときに利用されるのに対して、メディ
ルがシャープになります。
アンフィルタはノイズを除去したいときに使われます。
モザイク
メディアンフィルタの対象となる隣接画素の範囲は n×n
画像にモザイクフィルタをかけます。画像を指定したサ
の四角形になります。サンプルサイズ n の値をピクセル
イズのタイルに分割し、各タイルのすべてのピクセルの
数で指定します。
色を平均化します。タイルのサイズでタイルの一辺の長
さをピクセル単位で指定します。
ガウスフィルタ
ガウスフィルタをかけ、画像を平滑化します。画像にぼ
エンボス
かし効果を付けます。
エンボスフィルタを用いて、指定された方向を光源とし
てエッジを強調します。
平滑化を行う隣接画素の範囲を半径の値(ピクセル数)
方向と深さを指定します。
77
のエッジを抽出します。抽出されたエッジ以外のすべて
油絵効果
のピクセルは黒色に変更されます。
画像に塗料効果を加えます。
計算対象とするピクセルの隣接ピクセルサイズ(サンプ
移動差分エッジ検出フィルタ:水平、垂直、対角線方向
ルサイズ)を指定することで効果を調節します。隣接ピ
のエッジを抽出します。抽出されたエッジ以外のすべて
クセルサイズを大きくすると、画像の精細度は低くなり
のピクセルは黒色に変更されます。
ます。
線分要素検出フィルタ:線要素を抽出します。水平、垂
露光効果
直、左-右 対角方向、右-左対角方向 の各方向を抽出で
画像に露光効果(写真のフィルムを光に露出してしまっ
きます。画像の不連続な線要素を見つける場合にこのフ
たような効果)を加えます。この効果は、特定の閾値以
ィルタを使います。抽出された線要素以外のすべてのピ
上の強度を持つ画素タをすべて反転することで実現され
クセルは黒色に変更されます。
ます。
元の画像とフィルタを掛けた画像を合成する:これをチ
ノイズの付加
ェックすると、元の画像とフィルタを掛けた画像の和を
ランダムに抽出したピクセルを画像に加えることにより、
とるか、または差をとることにより合成します。
画像にノイズを付加します。
範囲でノイズのレベルを指定し、チャンネルで使用する
8.画像を解析する
カラーチャンネルを指定します。
ヒストグラム
空間フィルタ
フィィギュアページ上の画像、または「領域の編集」ダ
画像の空間フィルタを適用します。空間フィルタをかけ
イアログボックスで選択した領域について、強度の頻度
ることにより、画像をシャープにしたり、エッジや線要
ヒストグラムを表示します。
素を抽出することができます。
グラフの作成:このボタンをクリックすると、ヒストグ
方向勾配エッジ強調フィルタ: 8方向の内、特定方向の
ラムのデータを新しいスプレッドシートに出力して、ヒ
エッジを抽出します。抽出されたエッジ以外のすべての
ストグラムのグラフを指定したフィギュアページに作成
ピクセルは黒色に変更されます。
します。
ラプラシアン線検出フィルタ:3種類の全方向フィルタ
デンシトグラム
と3種類の双方向フィルタが使用できます。抽出された
「領域の編集」ダイアログボックスで、選択した長方形
ライン以外のすべてのピクセルは黒色に変更されます。
領域について、濃度プロファイルプロット(デンシトグ
ラム)を作成します。
ソーベルエッジ検出フィルタ:水平または垂直方向のエ
ッジを抽出します。抽出されたエッジ以外のすべてのピ
「デンシトグラム」ダイアログボックスで、デンシトグ
クセルは黒色に変更されます。使い方はプレウィットエ
ラムについてピークの振幅や面積の測定をすることがで
ッジ検出フィルタと同じですが、アルゴリズムが異なり
きます。
ます。
チャンネル:デンシトグラムを作成する色のチャンネル
プレウィットエッジ検出フィルタ:水平または垂直方向
を指定します。
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アログボックスで、選択した長方形領域を入力として、
計算結果を画像およびイメージグラフとして出力します。
スキャン方向
水平:左から右方向への「列平均プロット」を作成しま
す。プロットの幅は選択領域の幅に等しく、プロットの
各 X 値での Y 値は、選択領域の対応する「列」にあるの
操作手順
画素の強度の平均値です。
1.フィギュアページ上の画像(または「領域の編集」
垂直:上から下方向への「行平均プロット」を作成しま
ダイアログボックスで、長方形領域)を選択します。
す。プロットの幅は選択領域の高さに等しく、プロット
の各 X 値での Y 値は、選択領域の対応する「行」にある
2.
「画像」-「解析」-「フーリエ変換]メニューを開き
画素の強度の平均値です。
ます。選択した画像のコピーが新しいピクチュアとして
作成されます
デフォルトでは、選択領域の幅が高さより大きいときに
は「列平均プロット」が作成され、選択領域の高さが幅
3.「2 次元高速フーリエ変換」ダイアログボックスで、
より大きいときには「行平均プロット」が作成されます。
パラメータを設定して「適用」ボタンをクリックすると、
計算結果の画像が更新されます。
反転:これをチェックすると、強度の値を反転します。
4.
「変換のグラフを作成する」をチェックして OK をク
直線デンシトグラム
リックすると、計算結果をイメージグラフとして出力し
「領域の編集」ダイアログボックスで、指定した直線上
ます。
のある画素についての濃度プロファイルプロット(デン
「設定」タブ
シトグラム)を作成します。
適用する成分:適用する色成分を輝度、赤成分、緑成分、
「デンシトグラム」コマンドを選択して、画像上でマウ
青成分から選びます。
スで線を引きます。すると、
「デンシトグラム」ダイアロ
輝度 Y は、カラー画像の場合、RGB 値から次式で計算さ
グボックスが開いて引いた線に沿ったデンシトグラムを
れます。
表示します。
Y = 0.299R + 0.587G +0.114B
「デンシトグラム」ダイアログボックスで、デンシトグ
その他の設定については、2 次元フーリエ変換を参照し
ラムについてピークの振幅や面積の測定をすることがで
てください。
きます。
チャンネル:デンシトグラムを作成する色のチャンネル
を指定します。
反転:これをチェックすると、強度の値を反転します。
画像のフーリエ変換
高速フーリエ変換法(FFT)により、2 次元離散フーリエ
変換(discrete Fourier transform; DFT)を計算します。
フィギュアページ上の画像、または「領域の編集」ダイ
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第11章
フィギュアページの設定、印刷
80
1.フィギュアページを印刷する
位置を基準点にして拡大/縮小するかを
フィギュアページを個々に印刷したり、配布資料として
設定します。この設定は全てのフィギュ
印刷することができます。印刷をするには、
「印刷」メニ
アウィンドウのページに適用されます。
ューを使います。
「背景」タブ
1.
「ファイル」-「印刷」メニューを開きます。
「印刷」
ダイアログボックスが表示されます。
2.必要に応じて、設定を変えます。
3.OK をクリックして印刷します。
配布資料を印刷するには「印刷設定」ダイアログボックス
を使います。一枚の紙に 1 から 9 までのフィギュアペー
図 49.「背景」タブ
ジを印刷できます。
「第11章-3.フィギュアページの
選択したフィギュアページの線、塗り及び影の属性を設
印刷設定をする」も参照してください。
定します。
2.フィギュアページの設定
「スナップのオプション」タブ
「ファイル」-「ページ設定」メニューを選択し、「ペー
ジ設定」ダイアログボックスを表示します。
「ページ」タブ
図 50.「スナップのオプション」タブ
グリッドにスナップする:オブジェクトをグリッド上に
整列させるには、このボックスをチェックして、「X およ
び Y グリッド間隔」および「目標位置」を設定します。オ
図 48.「ページ」タブ
ブジェクトを描画するときや移動するときに、目標位置
ページの向き:縦または横を選んで選択したフィギュア
(標準は左上隅)がグリッドの最も近い交点上に整列しま
ページに対して用紙の向きを指定します。
用紙サイズ
:選択したフィギュアページの用紙サイズ
グリッド/ルーラーの原点:ページの左下隅に対するグリ
を設定します。
印刷倍率
ッドとルーラーの X および Y の原点位置を設定します。
:印刷の拡大率を設定します。この設定は
標準では原点は左下隅に置かれています。
全てのフィギュアウィンドウのページに
適用されます。
印刷揃え
す。
:印刷の拡大率を変えたとき、用紙のどの
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3.フィギュアページの印刷設定をする
「ファイル」-「印刷設定」メニューを選択し、「印刷の
用紙番号を印刷する:チェックすると用紙番号が印刷さ
設定」ダイアログボックス(図 51)を表示して、印刷の
れます。最初の用紙の値は用紙開始番号で設定された番
設定をします。
号になります。
配布資料を印刷したい場合、印刷対象に配布資料を選択
「ページ番号と名前の印刷」枠
します。
•
なし:ページ番号もページ名も印刷されません。
•
ページ番号のみ:フィギュアページのページ番号
が印刷されます。
•
ページ名のみ:フィギュアページのページ名が印
刷されます。
•
ページ番号と名前:フィギュアページのページ番
号とページ名が印刷されます。
配布資料用のフォント:配布資料の印刷で使うフォント
を指定します。
図 51.「印刷の設定」ダイアログ
印刷対象
•
ページごと:フィギュアページを個々に印刷しま
す。
•
配布資料:1 枚の紙に 1-9 のフィギュアページを
配布資料として印刷します。
配布資料のオプション
用紙あたりのページ数:1 枚の用紙に印刷するフィギュ
アページの数を選択します。
印刷の向き:配布資料印刷の用紙の方向を縦か横に指定
します。
ページの印刷の順序:ページを横方向の順序で印刷する
か、縦方向の順序で印刷するかを指定します。
除外したページも印刷する:チェックするとスクリーン
ショーで除外したページも印刷します。
ページに枠をつける:チェックすると各フィギュアペー
ジに枠が印刷されます。
82
第12章
スクリーンショー
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1.スクリーンショーを実行する
スクリーンショー画面の背景の色を設定します。
KyPlot のスクリーンショー機能で、フィギュアウィンド
ウ内のフィギュアページのプレゼンテーションをフルス
「ペン」枠
クリーンで実行できます。
スクリーンショーの実行中に書き込みをするペンの色と
幅を指定します。
【アクティブページからショーを開始したい場合】
「スクリーンショー」-「現在のページからショーを実
行」メニューを選択します。
3.ショーから除外する
【最初のページからショーを開始する場合】
スライドショーのとき表示しないスライドを指定するに
「スクリーンショー」-「最初からショーを実行」メニ
は「スクリーンショー」-「ショーから除外」メニュー
ューを選択か、ファンクションキー「F5」を押します。
を選択します。
2.スクリーンショーの設定
4.ページ切り替えの設定
切り替えのタイミング
•
クリック時:マウスをクリックした時に次のペー
ジを表示させます。
•
自動:設定した時間(秒)の後に自動的に次のペ
ージを表示させます。
•
クリックまたは時間:マウスをクリックした時ま
たは設定した時間(秒)の後自動的に次のページ
を表示させます。
図 52.「スクリーンショーの設定」ダイアログ
ESC キーが押されるまで繰り返す:スクリーンショーを
連続ループで繰り返したい場合このオプションをチェッ
クします。ショーを終わらせるには ESC キーを押します。
ページの名前を表示する:このオプションをチェックす
るとスクリーンショーの左上にページの名前が表示され
ます。
「表示するページ」枠
スクリーンショーで表示するページを指定します。
•
全て:全てのページを表示します。
•
指定:スクリーンショーを開始するページと終了
するページを指定します。
背景の色
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第13章
KyPlot のカスタマイズ
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ユーザー設定
「ファイル」-「ユーザー設定」メニューで KyPlot の設
定をカスタマイズすることができます。
【スプレッド】
【全般】
図 54.
「スプレッド」タブ
図 53.「全般」タブ
新しいスプレッドのシート数
新しく作成するスプレッドのシート数を設定します。
既定の作業フォルダ
テキストボックスにパスを入力して既定の作業フォルダ
スプレッドシートのフォント
を設定します。
新しいスプレッドシートに使う「標準フォント」および
True Type だけを表示する
「フォントサイズ」を設定します。
チェックすると、スプレッドウィンドウのツールバーの
コンボボックス、およびフィギュアウィンドウのテキス
キーボードの設定
ト編集ダイアログボックスのコンボボックスに、True
入力後にセルを下方に移動
Type フォントだけを表示します。
チェックすると、範囲が選択されていない場合でも、
ENTER キーを押せばアクティブセルは次の行のセルに
常に上書きしてよいか尋ねる
移動します。チェックを外すと、単一セルが選択されて
チェックすると、
「ファイル」-「上書き保存」メニュー
いる場合、ENTER キーを押してもアクティブセルは変わ
を選んだとき「...を置き換えますか?」と言うダイアログ
りません。
ボックスが表示されます。
編集の設定
言語の設定(日本語ウィンドウズのみ)
セル内で編集
使われる言語を「英語」または「日本語」から選びます。
チェックすると、セル内編集がアクティブとなり、セルを
ダブルクリックしてセル内で入力や編集ができます。チ
ェックを外すと、入力や編集をするには編集バーを使う
必要があります。
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正しく描画されない場合があります。キャッシュを使用
しないときには「使用しない」を選びます。
【フィギュア】
「表示」タブ
キャッシュ精細度:メタファイルキャッシュへの描画に
使われる座標の精細度を設定します。"100"%にするとス
クリーンの表示倍率を 100%にしたときと同等の精細度
でメタファイルに記憶されます。この設定は主に曲線の
滑らかさに影響を与えます。この値を大きくするほど曲
線が滑らかになります。
フィギュアページ背景色
フィギュアシートのペ-ジの外側の部分の色を設定しま
す。
既定の設定はアプリケーション作業域の色です。このチ
ェックをはずすと、色ボタンをクリックして任意の色に
設定できます。
図 55.「表示」タブ
ガイド線の色
ガイド線の色を設定します。
表示倍率
モニターに表示されるフィギュアページの倍率を設定し
ます。
(既定値は 100 % です。
)
ページ一覧での選択の色
ページ一覧画面で選択したページの周囲に描かれる枠線
の色を設定します。
ラスターキャッシングによるフィギュアの高速再描画
「設定する」を選択すると、各フィギュアページ全体の描
「印刷」タブ
画をビットマップイメージとしてメモリーに記憶し、再
描画に使います。これによりフィギュアページを高速に
表示することができます。このモードは、例えば、描画
に非常に時間のかかるグラフがあるときなどに有効です。
しかしこのモードは多くのメモリーを消費するので、コ
ンピュータに十分な RAM や仮想メモリーがない場合は、
「設定しない」(既定)を選択した方がよいでしょう。
ベクトルキャッシングによるグラフの高速再描画
これを設定すると、各グラフデータの描画部分をメタフ
ァイルイメージとしてメモリーに記憶し、再描画に使い
ます。これによりデータ点が非常に多いイメージグラフ
などを高速に表示することができます。「格子グラフの
み」では格子グラフと、格子フィットのあるグラフに対
して、
「全てのグラフ」では全てのグラフに対してキャッ
図 56.「印刷」タブ
シュを使用します。ただし、このモーデーでは細い線が
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余白のオフセット
たときやメタファイルに変換したときに、時として正し
横方向および縦方向の余白を設定します。
く描画されないときがあります。そのようなときは、こ
のオプションをチェックしてみてください。ただし、セ
フォントのオフセット
ルを 1 個ずつ長方形として描くので、描画速度は遅くな
印刷の際、他の描画オブジェクトに対し、テキスト(テキ
ります。
ストオブジェクトおよびグラフ軸ラベル)をオフセット
「オブジェクト」タブ
の値だけずらしてし印刷します。
「グラフ」タブ
図 58.「オブジェクト」タブ
新しいオブジェクトを作成するとき
図 57.「グラフ」タブ
以前のオブジェクトの属性をコピーする
個別設定が可能な最大数
オブジェクトを作成するとき、オブジェクトのパターン
個別設定モードが可能な各系列でのデータ数の最大値、
に、直前に作成したオブジェクトのパターンが使われま
および系列の数の最大値を設定します。
す。
印刷時のピクセルシンボルの大きさ
オブジェクトを描画し終わったとき
折れ線/散布グラフで、シンボルに「ピクセル」を選択し
描画モードに留まる
たとき、シンボルは、このオプションで決めたサイズを
このオプションのチェックを外すと、KyPlot ではオブジ
持つ円として、印刷されます。(既定値は 0.4mmです。)
ェクトを描画した後に選択モードに戻ります。
このオプションをチェックすると、描画モードに留まり
「イメージグラフのオプション」枠
ます。
常にイメージを長方形として描く
チェックすると、イメージグラフの各セルを長方形とし
描画したオブジェクトを選択する
て描きます。
チェックすると、オブジェクトを描画した後にそのオブ
KyPlot は通常イメージグラフのデータをビットマップデ
ジェクトが選択されます。
ータに変換して、Windows のビットマップの描画機能を
利用して描画します。しかし、イメージグラフを印刷し
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度がこの閾値より小さいときは滑らかにつなぎ、大きい
ときはとがった角とします。その閾値の値を設定します。
「曲線」タブ
(既定値は 0.5 です。)
線の閾値
KyPlot は、フリーハンドモードで、線分と線分の間の角
度がこの閾値より小さいときは直線にし、大きいときは
曲線にします。その閾値の値を設定します。(既定値は
0.2 です。)
「線/塗り」タブ
図 59.「曲線」タブ
曲線の点の計算ステップ
計算ステップ
B-スプライン曲線および近似曲線の点座標の計算ステッ
プを設定します。(既定値は 1 mm です。)
•
実線だけに適用する:変更された計算ステップは
実線の曲線だけに適用されます。
•
全ての線種に適用する:変更された計算ステップ
は全ての曲線に適用され、破線にも影響します。
図 60.「線/塗り」タブ
B-スプラインの結合
自動結合の閾値
「線のオプション」枠
B-スプラインの終点を、自動的に接続するために、どれ
輪郭線の幅
だけ次の B-スプラインの始点に近づけるべきかを設定
「輪郭線」タイプを選んだとき、輪郭部分の幅を線の幅
します。フリ-ハンドおよびベジエモードで使用します。
の % で設定します。(既定値は 30 % です。)
(既定値は 5 ピクセルです。)
隅切りの限界
フリーハンドのオプション
線の継ぎ目を斜め継ぎに設定しているとき、継ぎ目の角
最小移動距離
度がこの角度以下より小さいときは自動的に隅切りにさ
KyPlot は、フリーハンドモードで、マウスの移動距離が
れます。小さい角度で折れた接合線の斜め継ぎが極端に
この値より大きくなると異なる点として認識します。そ
はみ出ないよう、この隅切り限界値を調整します。
(既定
の閾値の値を設定します。
(既定値は 5 ピクセルです。
)
値は 15 度です。)
角の閾値
平たい円筒線の幅
KyPlot は、フリーハンドモードで、線分と線分の間の角
線種に、
「グラデーション」タイプで「平たい円筒線」ス
89
タイルを選んだとき、平たい部分の幅を線の幅の % で
枠の「既定のパターン間隔」の値を使って印刷し
設定します。
(既定値は 35 % です。
)
ます。
(既定の設定です。
)
•
ピクセル間隔を使う:もとのビットマップのピク
「影のオプション」枠
セルそのものを使って印刷します。プリンタの解
太字背景の分割数
像度が高いほど、細かいパターンになります。
テキストの影の設定で、「四角い」あるいは「丸い角の」
「その他」タブ
太字背景を選んだとき、この値を大きくするほど背景が
滑らかに描画されます。(既定値は 16 です。)
「塗りのオプション」枠
グラデーション色のステップ数
塗りのタイプに「グラデーション」を選んだとき、色の
範囲は 256 色に等分割され、この設定のステップ数おき
に色が変えられます。
(1 を選ぶと 256 色の、2 を選ぶと
128 色のグラデーションになります。
)この数を小さくす
るほどグラデーションが滑らかになりますが、描画に時
間がかかるようになります。(既定値は 2 です。)
既定のパターン幅
塗りのタイプに「固定パターン」を選んだとき、パター
ンを描く線の幅を設定します。
(既定値は 0.2 mm です。
)
図 61.「その他」タブ
既定のパターン間隔
「オブジェクトの移動」枠
塗りのタイプに「固定パターン」を選んだとき、パター
ドラッグの検出限界:オブジェクトをマウスでドラッグ
ン線の間の間隔を設定します。
(既定値は 1.5 mm です。
)
したとき、オブジェクトが移動したとみなす最小の距離
イメージパターンのピクセル補正:塗りのタイプに「イ
をピクセル単位で設定します。例えば、マウスの感度が
メージ」を選び、イメージをパターンとして描くとき、
良すぎて、オブジェクトをクリックしただけで移動させ
イメージの縮小率によっては、ピクセルの抜けがおきて
てしまう場合には、この値を大きくします。
(既定値は 2
パターンが汚くなることがあります。これをチェックす
ピクセルです。)
。
ると、ピクセルの抜けがないように調整します。このと
移動角度:SHIFT キーを押したまま次の操作が行われた
き、設定したパターンの幅(mm や%)は完全に正確に
ときの移動角度を設定します:回転または傾斜;線およ
はなりません。既定の設定では、ビットマップは補正を
び B-スプラインを描く;変形モードで B-スプラインの
し、メタファイルは補正をしません。
点の位置を調整する。(既定値は 15 度です。
)
微調整の幅:微調整コマンドが選択されたとき、あるい
固定パターンとイメージパターンの印刷法
は矢印キーが押されたとき、オブジェクトが移動する移
塗りに「固定パターン」タイプまたは、
「イメージ」タイ
動量を決定します。
(既定値は 1mm です。)
プで「パタ-ン」ないしは「2 色パターン」スタイルを
選んだときに、それらのパターンを印刷するときのパタ
「選択長方形のハンドル」枠
ーンの間隔を設定します。
すべての選択したオブジェクトのボックスを表示する
•
既定のパターン間隔を使う:
「塗りのオプション」
90
チェックすると、副選択したオブジェクトの選択長方形
も表示されます。(チェックなしが既定の設定です。
)
ハンドルのサイズ
選択長方形のハンドルの大きさを選びます。
(既定の設定
は「中」です。)
白上の色
選択長方形の色を指定します。
マウス移動時に検出するオブジェクト
マウスをフィギュアページ上で動かしてオブジェクトの
上を通るとポインタの形が変わって、オブジェクトを検
出したことを知らせます。
•
ページのすべてのオブジェクト:ページ上にある
すべてのオブジェクトを検出します。(既定の設
定です。)
•
アクティブなオブジェクトのみ:アクティブなオ
ブジェクトだけを検出します。
オブジェクトの検出方法
マウスを動かしたときにオブジェクトを検出する方法を
設定します。
•
塗られた領域/塗りなしのときは線:塗りが設定
されているオブジェクトの領域の上;塗りなしの
場合は線の上。(既定の設定です。)
•
閉じた領域/開いた、または塗りなしのときは
線:(塗りのあるなしにかかわらず)閉じた領域
の上;開いた領域や塗りなしのときは線の上。
•
選択長方形:選択長方形の上。
アクティブなオブジェクトに関しては、上記の設定にか
かわらず、選択長方形で検出します。
線の幅の検出限界
マウスで線を検出するときの幅を設定します。
(既定値は
10 ピクセルです。
)
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KyPlot 5.0
ユーザーズガイド
2006 年 7 月
株式会社カイエンス
〒101-0021
東京都千代田区外神田 2-1-4 山京ビル