胡麻印まほうびん(株) 話題沸騰ポット GOMA-1015 型 ユーザー分析及びユーザビリティ評価書 @たからづかてすと団 POT-USAN A 版 (1/22) 本文章の目的 本文書は、話題沸騰ポット(GOMA-1015 型)開発におけるユーザー分析、及び操作パネルプロトタイプの操作 性分析についてまとめた文章である。 企画策定に伴う市場調査結果から、ユーザー像を分析し、想定される使用環境に合った仕様・機能・使用性を 作りこむために、あらかじめ操作部のプロトタイプを作成し、ユーザビリティテストを行う。この分析及びテスト結果 を、機器要求仕様作成時にインプットとして利用し、よりユーザーに使いやすい製品を目指す。 目次 1. ユーザ分析 .................................................................................................................................................. 3 2.ユーザビリティ(使用性)評価 ........................................................................................................................ 9 3.参考資料 .................................................................................................................................................... 17 (2/22) 1. ユーザ分析 今回重視するユーザーを明確にし、満足度の高い製品を提供するために、ユーザー分析を行う。 企画書及び、マーケティングマップその他上流ドキュメントより抽出したシステムおよびユーザー像は 以下の通り。これらをユーザーシートにまとめ、ユースケースを抽出する。 1.1 システム概要 一般家庭において、いつでも適温の湯を使用するための電気ポットである。 ・ 現行品で受け入れられている市場で継続して受け入れてもらいたい ・ 乳児のいる家庭を重視するが、幅広い年齢層の家庭で使用されている ・ 安全性が重要。+便利機能で差別化を図りたい。 ・ ユーザーに対しての情報は液晶パネル+LED で与える。 1.2 ユーザーと利用状況 今回重視するユーザーと利用場所、利用状況を下記のように設定しユーザビリティ評価を行う。 ユーザーシートとユーザビリティ分析シートを利用し、ユーザビリティテストのシナリオを導出する。 ■ ユーザビリティ評価のメインターゲットとなるユーザー : 20-30 代・女性 利用場所及び状況:一般家庭での使用 (居間やキッチン) 常設、あまり移動はしない。 利用状況:コーヒー・お茶を入れる、料理に利用、赤ちゃんのミルクを作るために使用 給湯・沸騰・モード切替、キッチンタイマーの使用や給水等はできるが、エラー表示の理解やキー 複数押しなどはできない ・家電製品の操作で,ボタンを押して操作・選択することは慣れている。 ・電気的知識はなく、取説を読み込むわけでもない ■ ユーザビリティ評価のメインターゲットから対象外とするもの ポットとして、以下のような場面の使用も考えられるが、本機種が「ミルクモード」搭載を特徴としてい るため、通常使用時の動作妥当性と、連続使用などの安全性は別途機器試験で確認するものとする。 (求められる機能はメインユーザーの要求を満たせば、こちらも満足できると考えられる) 以下は主たる対象者、状況からは除外する。 ・ 事務所(給湯室) 利用状況:コーヒー・お茶を入れる、インスタントラーメンを作るのに利用 常設。複数人が使用。使う人は特定される。 ・ 食堂 (小規模な店舗、あるいは事業所の食堂) 利用状況:利用状況調理、コーヒー・お茶を入れるのに利用 (3/22) 1.3 ユーザーシート 「どう動作するか?」ということではなく、想定しているユーザーや利用する背景を中心にまとめておき、 仕様を検討するための判断基準にする。 表 1.3-1 ユーザーシート 製品名 製品が提供したいゴール 概 主な機能 要 一番重要な機能 一番利用頻度の高い機能 ステークホルダー (全員あげてみる) ユ ー 一番重要なユーザー ザ 年齢、性別 ー 業務内容 知識レベル 権限 物件の特徴 シ システム構成 ス テ 運用の特徴 ム の 利用頻度 特 利用時間 徴 設定変更頻度 効率性 信頼性 作 操作スピード 業 の 特 徴 その他 現 行 クレーム、問題点など 製 品 イ 製品のイメージ メ ー ジ ユーザーにどう思われたいか GOMA-1015 安全に、便利にお湯が使える 沸騰 給湯 保温 キッチンタイマー 給湯 給湯 一般家庭ユーザー 一般ユーザー(食堂・事務所) 電気店(販売・メンテナンス) 一般家庭ユーザー 20~30代 女性 主婦 電気製品の取り扱いには詳しくない。 商品選定および、日常の使用に権限を持つ 子供のいる一般家庭での使用を想定 単体 常時運用。 時間によって、モード切替を行い、湯温を変えながら使用 頻繁 終日 日に3~4回 複雑な操作はしない 常時使用されるので、安全に使える必要がある。 操作スピードは速くないが、確実な操作のためにキー操 作に対する応答は必要 ・複雑な操作を要求してはいけない。 メンテナンス関連(修理等)の機能についてはその限りで はない。 ・子供のいたずら操作による事故を防止する必要がある。 別途「不具合分析表」にて分析を行うため、本検討からは 除外する 安全で便利 便利で使いやすい (4/22) 1.4 ユースケース 今回、ユーザーからの操作を想定して検討したユースケースを以下に記載する。 表 1.4-1 ユースケース(1/2) ユーザー (アクター) 家庭の主婦 利用シーン ユースケース 手順 UI、デザイン構成物 準備 ポットに水を注ぐ 蓋を開く 水を注ぐ 蓋を閉める 蓋 水位目盛り 電源を入れる コンセントを繋ぐ 電源ケーブル 電源ケーブル接続部 ポットを片付ける コンセントを外す 水位を見る 中のお湯を冷ます 蓋を開ける 水を捨てる 蓋を閉める 液晶パネルの水位計を見る 電源ケーブル 電源ケーブル接続部 蓋 ポットから湯を注ぐ 湯を注がれるものを準備する 給湯 給湯ボタンを押す 必要な分注がれたら給湯ボタンを放す 保温 98℃で保温する 高温モードにする 高温モードにする 保温ランプ 湯を注がれるものを給湯口の下に持っ てくる ロックランプ ロックランプの消灯を確認する 液晶パネル(温度) 湯温を確認する 液晶パネル(水位メーター) 使いたい分だけ水が入っているか確認 する 給湯ボタン 給湯ボタンを押し、湯を注ぐ 必要な分注がれたら、ボタンを放す。 液晶パネル(モード表示▼) 液晶パネルを確認する。 保温ランプ 保温ランプが点灯している 保温設定スイッチ 保温設定スイッチを押し、節約モードに する 液晶パネル(温度) しばらく待って、温度が90℃になり、そ の温度で保温される。 しばらく待つ 60℃で保温する 液晶パネル(水位メーター) 液晶パネル(モード表示▼) 液晶パネルを確認する。 保温ランプ 保温ランプが点灯している 保温設定スイッチ 保温設定スイッチを押し、高温モードに する 液晶パネル(温度) しばらく待って、温度が98℃になり、そ の温度で保温される。 しばらく待つ 90℃で保温する 基本手順 ミルクモードにする 液晶パネル(モード表示▼) 液晶パネルを確認する。 保温ランプ 保温ランプが点灯している 保温設定スイッチ 保温設定スイッチを押し、ミルクモード にする 液晶パネル(温度) しばらく待って、温度が60℃になり、そ の温度で保温される。 しばらく待つ (5/22) 代替・例外手順 表 1.4-1 ユースケース(2/2) ユーザー (アクター) 家庭の主婦 利用シーン ユースケース 手順 UI、デザイン構成物 基本手順 沸騰 水を沸騰させる 沸騰スイッチを押す 水が入っているか確認する 沸騰ボタンを押し、沸騰を開始させる 沸騰ランプが点灯する ロック 給湯口のロックを行う 沸騰完了まで待つ 沸騰完了のブザーが鳴る 解除スイッチを押す 液晶表示(水位メーター) 沸騰スイッチ 沸騰ランプ 液晶表示(温度) ブザー ロックランプ 解除スイッチ キッチン タイマー キッチンタイマーを利用して、時間を計る タイマーボタンを押し、時間を設定する タイマーボタン タイマー残り時間表示窓 タイマーをスタートさせる 異常状態 を知る 水位が空になったことを知る タイムアップでブザーが鳴る 液晶画面を見る ブザー 液晶表示(水位メーター) 水位メーターで空を確認する コンセントを外す 電源ケーブル 電源接続部 蓋 蓋をあける 水を注ぐ 蓋を閉める 水位が多すぎることを知る 液晶画面を見る 水位メーターで推移超過を確認する 液晶表示(水位メーター) コンセントを外す 電源ケーブル 電源接続部 蓋 蓋をあける 水を減らす 蓋を閉める (6/22) ロックランプが点灯している 解除スイッチを押す ロックランプが消灯し、ロックが解除さ れる タイマーボタンを複数回押し、必要な時 間を表示させる 表示窓に、セットしたい時間が表示され たら、タイマーボタン押下をやめる タイマーが自動でスタートする 1分単位でカウントダウンし、残時間が 表示される。 タイムアップでブザーが鳴動する。 液晶パネルの水位メータを見る。 水位メーター部が点滅していて、点灯 が長く消灯が短いことにより、空を知る 電源ケーブルを接続部から外す 蓋をあける 水を注ぐ 蓋を閉める 液晶パネルの水位メータを見る。 水位メーター部が点滅していて、点灯 が短く消灯が長いことにより、水量超過 を知る 電源ケーブルを接続部から外す 蓋をあける 水を計量カップ等で汲み出す 蓋を閉める 代替・例外手順 ロックランプが消灯している 解除スイッチを押す ロックランプが点灯し、給湯キー がロックされる タイマーボタンの長押しでタイ マー機能をリセットする。 1.5 ユーザーテストにおけるテストシナリオ 先に行ったユーザー分析より、以下のように設定したシナリオを用いてテストを行う。 このテストにより、ユーザーの迷うポイント、違和感のあるポイントを抽出し、要求仕様へのインプット とする。 操作シナリオ 1 (基本操作) シナリオ ポットはキッチンに設置されている。朝、主婦であり悩めるA子が電源を投入し、満水まで水を入 れ、沸騰させる。沸騰ののち、朝食用にコーヒーを入れ、その後節約モードで保温する タスク ・ 電源を入れ、水を入れる。 ・ 水を沸騰させる ・ ロックを解除し、コーヒーを入れる ・ 節約モードに切り替え、保温する 操作シナリオ2 (ユーザーの重要操作) シナリオ ポットはキッチンカウンターに置かれている。 A子は、赤ちゃんにミルクを作るため、ミルクモードにしておいたポットから給湯し、ミルクを作った。 それを冷ましながら、自分がお茶を飲むためにモードを節約に切り替え、沸騰させた。 沸騰後、お茶を入れ、再びミルクモードに切り替えた。 タスク ・ ミルクモードで保温する。 ・ ロックを解除する ・ ミルクモードで給湯する ・ ミルクモードから節約モードに切り替える ・ 再沸騰する ・ 再沸騰後、給湯する ・ 再び、ミルクモードにする (7/22) 操作シナリオ 3 (タイマー機能) シナリオ ポットはキッチンに置かれている。B家では、朝は珈琲を入れるため高温モードで使用している。 朝起きたらやかんで沸かしたお湯をポットに注ぐ。 朝食が終わると、水を追加して満水状態にし、節約モードで使用する。昼は、お茶を入れる程度。 夕方、晩ごはんの準備になると、ポットのキッチンタイマーを利用する。 キッチンタイマーで 10 分を設定して、煮込み時間を計る。その間に、顆粒スープを溶くために給湯 を行う。 タスク ・ 100 度に近い湯をポットに入れる ・ 電源を入れる ・ 高温モードで保温しながら、給湯する ・ 水を追加する ・ 高温モードから節約モードに切り替える ・ キッチンタイマーをセットする。 ・ キッチンタイマーを運用中に給湯する 操作シナリオ 4 (異常発生) シナリオ A子は、ミルクモードで保温されたお湯を使用して、ミルクを作った。冷ますために、キッチンタイマ ーを 15 分セットし、スタートさせた。自分用にコーヒーを入れるために、お湯を再沸騰させた。 ところが、沸騰中に湯が空になり、水量エラーが表示された。 給水を行い、満水まで水を入れて再度沸騰させる。湯が沸いたところで、コーヒーを入れる。 タスク ・ ミルクモードで保温する ・ 給湯する ・ キッチンタイマーをセットする ・ 再沸騰させる ・ 水量が空になる ・ 水を満水まで注ぐ ・ 再沸騰させる ・ 再沸騰完了したら、給湯する (8/22) 操作シナリオ 5 (安全性確認) シナリオ C子はA子の娘、3 歳である。最近、妹が生まれた。ミルクをあげるA子の真似がしたくて仕方がな い。キッチンカウンターに置いてあるポットに手が届かないので、横に椅子を持ってきた いつも使っている、マグカップを持ってきて注ぎ口の下に置き、給湯 sw を押した。 しかし、ロックがかかっているため、湯は出ない。 周辺のキーを適当に乱打するが、やはり湯は出ない。 しばらくして飽きて、椅子から降りようとした時、電源ケーブルをつかみ、本体から外してしまった。 タスク ・ ロックがかかっている ・ 給湯キー押下で湯が出ない ・ 解除キー、保温設定キー、沸騰キー、タイマーキーそれぞれ短押しで湯が出ない ・ 電源断後の再投入で電源断前のモードに戻る。 2.ユーザビリティ(使用性)評価 2.1 評価対象 本ユーザビリティ評価の対象は次の通り ・話題沸騰ポット GOMA-1015 型 操作シミュレータ 図 2.1-1 GOMA-1015 型 操作シミュレータ 評価対象とする操作は、エンドユーザーが操作しうる部分とする。 ・生産用、修理・メンテナンス用途で使われる操作については対象外とする (9/22) 2.2 評価の目的と方法 2.2.1 評価目的 ・ユーザー相当の被験者に、評価対象を実際に利用し、タスクを実行してもらうことにより、 ユーザーの直面する問題や、問題点に対峙した時のユーザーの対処法を観察、記録、分析し、 必要な改善個所を抽出利用性の向上を実現するためにすることを目的とする。 ・特に、以下の点に注目して問題個所を抽出すると共に、改善への方向性を探る。 (1)ユーザーの安全確保のため、操作の誤認によって危険がもたらされる可能性はないか (2)ユーザーに効率よく使ってもらうため、操作に迷うことはないか。 (3)ユーザーの操作を妨げる仕様はないか 2.2.2 評価方法 今回のユーザーテストは以下の 2 段階の手順で行う。 ユーザテストに先立ち、ユーザーテストのタスクやシナリオの妥当性評価レビューを行う。そ こで合意を経た上でユーザーテストの実施を行う ・エキスパートレビュー(専門家評価) 専門家にによる評価を実施し問題点の抽出を行い、重み付けを行う。 ・(想定)ユーザーテスト 想定された、代表的ユーザーに近い立場の人を被験者とし、ユーザビリティ評価を行う。 2.3 2.3.1 ユーザビリティテスト(エキスパートレビュー) 評価方法 ユーザーテストの実施に先立って、デザイングループのエンジニアによる評価を行った。 各項目の重み付けをつけたチェックシート(表 2.3.2-1 に結果を記載)による確認を実施する。 (10/22) 表 2.3.1-1 ユーザビリティテスト チェックシート結果(1/2) ユーザビリティチェックシート 実際の試験では、知識のある担当者が使用する ○ 基準を満たしている。または以前より改善した。 △ × - 問題のない範囲。または以前と同様。 基準を満たしていない。または以前より悪くなった 対象外 1.基本事項 評価項目 重要度 判定 理由 B ○ 重要度 判定 2.1 メニューなど機器内部の情報設計は適切か 2.2 情報構造や操作フローに合わせた配置ができているか 2.3 システム構成やデータ構成全体を把握できるか 関連付け B B B ○ - △ 操作に必要な情報はすべて表示されている 特にフローを持たない 複雑なシステムではないため、把握は容易である 2.4 2.5 2.6 手がかり 画面遷移とナビゲーションは適切か 順位、順序のあるデータの配列方向は揃っているか 操作の対象がわかるか B B B △ - △ 複雑な遷移はないが、手順としては一般的である 特に順序性を要するデータは扱わない 一般的な操作である 2.7 一貫性 つぎの操作や表示の手がかりがあるか B - 目的に対して多段の手順を要しないため対象外とする 2.8 2.9 見易さ システム内で操作や表示が揃っているか コマンドボタンの配置を揃える A B ○ - システム内の操作手順はそろっている ボタン数が少ないシステムのため、対象外とする 文字や画像は見やすいか 文字色と背景色、画像の背景と前景の組み合わせは適 切か 色の違いだけで表現しない 適切な配置となっているか A A ○ - 表示部が、何を表しているか明確である 白黒液晶 + LED表示である B B - △ PCによるシミュレータのため、対象外とする 競合と比較しても一般的な配置である 重要な順に目立つ表現となっているか B - PCによるシミュレータのため、対象外とする 重要度 判定 3.1 直感的にイメージできる表現になっているか 3.2 慣例とあっているか フィードバック B B × × 操作ボタンに直感的でない名称を用いている 同様に、名称の使い方が慣例に合わない 3.3 操作に対する応答を適切にできているか 3.4 現在の位置が表示されているか 3.5 現在の選択状態が表示されているか 意味不明 B B B △ ○ ○ シミュレータ操作であるが、一般的な応答である 現在どの状態にあるか表現できている モードの選択状態が表現できている B A - - 絵・記号を用いていない 特に専門性のある表現箇所がない 標準規格準拠 1.1 関連法規の表示基準にに沿っているか 2.操作のしやすさ 見つけやすさ・見やすさ 評価項目 理由 情報設計 2.10 2.11 2.12 2.13 強調 2.14 3.理解のしやすさ 評価項目 理由 期待通り 3.6 3.7 絵や記号など図を用いる表現は適切か 専門的な表現は避け、一般的な表現を用いているか (11/22) 表 2.3.1-1 ユーザビリティテスト チェックシート結果(2/2) 4.操作のしやすさ 評価項目 重要度 判定 理由 情報構造や操作の特徴に合わせた部品を選択している か 操作部の大きさ、間隔は適切か A - PCによるシミュレータのため、対象外とする A ○ 主要なボタンは操作しやすくなっている 4.3 4.4 4.5 4.6 快適さ 誤操作を回避する設計となっているか エラー通知やメッセージは適切か 操作エラー、入力エラーの後は直前の状態に戻るか 手順のある操作について、ひとつ前に戻る手段があるか B C B B × △ - - エラーについて表現できている。ただし、明快でない部分もある 手順のある操作がない 手順のある操作がない 4.7 処理に時間がかかる、中断できない場合など、事前に適 切な通知をしているか A - 特段ソフトウェア処理に時間のかかる部分はない 重要度 判定 5.1 代替の入力手段を用意しているか 環境に合わせる C - ボタン押下以外の入力がないため、対象外とする 5.2 ユーザーの環境設定によらず正常に表示されるか 5.3 適切な画面サイズに合わせて設計する 5.4 推奨フォント、文字コードを使用しているか 5.5 対応する国の標準的な表記になっているか ユニバーサルデザインの考慮 A B B B - - - - ユーザーの環境によらない ユーザーの環境によらない ユーザーの環境によらない ユーザーの環境によらない B - PCによるシミュレータのため、対象外とする 重要度 判定 B ○ 適合している C A - - PCによるシミュレータのため、対象外とする対象外とする PCによるシミュレータのため、対象外とする対象外とする 効率性 4.1 4.2 寛容さ 5. ユーザーと環境に合わせる 評価項目 理由 多様なユーザーに合わせる 5.6 ユニバーサルデザインに考慮した設計になっているか 6.企業イメージへの配慮 評価項目 理由 社内推奨規定 6.1 社内推奨規定に合わせているか VIマニュアル準拠 6.2 6.3 コーポレートカラーを適切に使用しているか ロゴ、シンボルマークを規定どおりに使用しているか (12/22) 2.4 ユーザビリティテスト(ユーザテスト) 2.4.1 評価方法 代表的ユーザーに近い立場である人の協力を得て、ユーザテストを実施した。 今回は、社内の各部に協力を依頼し、代表的ユーザーに近い人を確保した。 表.2.4.2-1 ユーザテスト 被験者リスト 名前 金井 理紗 ふりがな かない りさ 性別 女 年齢 部署 39 生産部第8WG 西野 怜奈 にしの れいな 女 29 生産部第3WG 飯野 ヒカル 雨宮 恵梨香 益田 咲 いいの ひかる あまみや えりか ますだ さき 女 女 女 32 35 24 生産部第8WG 販売企画室 生産部第8WG 米谷 遥 よねや はるか 女 38 生産部第3WG 三谷 ヒカル 小田 春樹 小野寺 はるみ 水野 茜 みたに ひかる おだ はるき おのでら はるみ みずの あかね 女 女 女 女 26 31 35 24 開発部 販売企画室 生産部生産計画課 総務部総務課 備考 該当シリーズの生産 WGである 該当シリーズの生産 WGである ユーザーテスト実施環境は、開発部実験室を使用した。使用した環境を以下に示す。 タッチ パネル PC 被験者 *使用PCのスペック OS:windows7sp1 64bit CPU:intel COREi5 2.3GHz メモリ:4GB 画面/タッチパネル:15.8インチタッチパネル搭載液晶 実施者 競合品比較 同様の状態で、他社競合品の操作も行う 他社競合品:虎印 PDL型 被験者 他社ポット 実施者 図.2.4.2-1 ユーザテスト 使用環境 (13/22) 2.5 主観評価結果 操作シナリオから機器の操作タスクのみ抽出しテストを実施した。代表的ユーザーによる実操 作試験中の疑問点、試験後のアンケート結果より評価点・問題点を挙げる。 シナリオ 1~3(通常動作)における評価点、問題点 評価点 ・全ての表示が独立し、兼用している部分がないため、すべての情報を一目で見ることがで きる ・重要な操作ボタンが明確。 ・全ての情報を機器上面で見ることができる。 問題点 ・ロックの ON/OFF キーなのに表示が「解除」はおかしい ・解除キーなのに、初期値が OFF である ・ロック状態で緑 LED 点灯は、給湯可能なのか禁止なのか、誤解を与える ・水位表示が 4 段階なので、微妙な量はわからない シナリオ 1~3(通常動作)競合製品における評価点、問題点 評価点 ・ロックは初期値 ON で、解除時に LED 点灯、「使用できる」がわかりやすい ・表示 LED が色、形で使い分けられていてわかりやすい ・水位表示は実水量を窓に見えるようにしているので、実際にどれだけあるかわかりやすい ・現在の状態を見やすい。 問題点 ・保温モードが何であるのか、一目では見えないものがあった ・タイマー使用中や、沸騰残分表示、現在の湯温と交互表示となるため、どの状態か一目で 理解することができないものがある (14/22) シナリオ 4(異常発生) における評価点、問題点 評価点 ・表示の点滅により異常発生(空)状態であるのが明確である。 ・表示が温度部・水量部・タイマー部が独立のため、エラー時もタイマー表示を継続可能。 ・水位センサーで検知するため、空焚きになる前に停止することができる。 問題点 ・液晶表示の点滅のみなので、気づきにくい ・ほかの異常と区別がつきにくい シナリオ 4(異常発生)競合製品における評価点、問題点 評価点 ・液晶の点滅に加え、LED 点滅により異常発生に気づきやすい ・水量表示が実際の状態を見られるので、空になる前に気づきやすい 問題点 ・水位センサで検知するのではなく、空焚き検知によってエラー検出している ・エラー発生で、表示関連の機能は停止する。 シナリオ 5(安全性確認) における評価点、問題点 評価点 ・ロック機能によって、触っただけでは湯が出ないように対応している 問題点 ・初期値ロック OFF なので、機能を入れ忘れる恐れがある。初期値 ON にする、一定時間 操作がなければ自動 ON などの検討が必要 シナリオ 5(安全性確認)競合製品における評価点、問題点 評価点 ・ロック機能によって、触っただけでは湯が出ないように対応している ・初期値 ON であり、一定時間操作なしで自動的にロックされる。 問題点 特になし (15/22) 2.5 改善点提案 ユーザーの使いやすさの観点から、以下の点について、改善を提案する。 表 2.5-1 改善提案項目一覧 問題点 重要度 特性 改善内容 ロック機能の初期値がOFF 初期値をロックONとして、使用する際にロック解除すること である 高 安全性 で、より安全に使える ロック機能のON/OFFなの に名称が「解除ボタン」で ある 高 理解性 ボタン名称を「ロックボタン」とすることで、理解しやすくなる ロック表示LEDが緑色であ LEDの色を赤または橙色にして、ロック中であることを理解 る 中 理解性 しやすくする エラー発生時の表示が点 エラー発生時の点滅とともに、ブザー鳴動を行うことで適切 滅のみである 中 視認性 な情報を与えることができる 水位関連のエラーが点滅パターンの違いだけであるので、 水位超過と空のエラー表 超過時は全点滅、空の時は最下位のみ点滅点滅など、違 示の見分けがつきにくい 中 理解性 いをつける タイマー作動時、1分未満の状態を、秒数表示を行うか、点 タイマー使用時、1分未満 滅などで知らせれば、快適性が向上する の表示がない 中 理解性 各ボタンの色が同じであ 給湯、沸騰などの重要なボタンに色付けを行い、見やすさ り、区別がつきにくい 低 視認性 の向上を図る シミュレータなので、問題点ではないが、実機では各LEDは 各LED表示はやるべく明る 明るく、視認性の良いものにしてほしい くする 低 視認性 (16/22) 3.参考資料 3.1 ユーザビリティ評価 記録用紙 表 3.1-1 ユーザビリティ評価 記録用紙 ユーザビリティ評価 記録用紙 実施日: 被験者: 実施者: シナリオ開始前 対象システムに疑問など持っていないか 機になる点はないか シナリオ実施 操作をすぐ認識できたか 実施シナリオ名: 操作を間違えないか 応答は分かりやすいか 状態は分かりやすいか 機能は満足できたか 追加項目( ) シナリオ+追加シナリオ実施時操作をすぐ認識できたか 操作を間違えないか 実施シナリオ名: 応答は分かりやすいか 状態は分かりやすいか 機能は満足できたか 追加項目( ) シナリオ+追加シナリオ実施時操作をすぐ認識できたか 操作を間違えないか 実施シナリオ名: 応答は分かりやすいか 状態は分かりやすいか 機能は満足できたか 追加項目( ) 備考: (17/22) 3.2 ユーザビリティ試験 アンケート用紙 表 3.2-1 ユーザビリティテスト アンケート用紙(1/2) ユーザビリティ評価 アンケート用紙 実施日: 氏名: この度は、ユーザ-評価のへのご協力ありがとうございました。 最後に、あなた自身に関すること、今回の調査の感想を以下の設問に応じてご回答ください あなた自身について Q.1 あなたの性別は 男性 Q.2 女性 普段、ポットは使用しますか? する Q.3 ・ ・ しない ポットは使用する場所はどこですか? ( ) 本日の調査について Q.4 操作はしやすいですか? しやすい ・ どちらかといえばしやすい ・ どちらかといえばしにくい ・ しにくい ・ わからない Q.5 特によかったのは:( ) 悪かったのは :( ) ボタンはわかりやすいですか? わかりやすい ・ どちらかといえばわかりやすい ・ どちらかといえばわかりにくい ・ わかりにくい ・ わからない 特によかったのは:( ) 悪かったのは :( Q.6 表示は見やすいですか? 見やすい ・ どちらかといえば見やすい ・ どちらかといえば見にくい ・ 見にくい ・ わからない 特に感想あればお願いします:( ) Q.7 タイマ機能の操作はしやすいですか? しやすい ・ どちらかといえばしやすい ・ どちらかといえばしにくい ・ しにくい ・ わからない 特によかったのは:( ) 悪かったのは :( ) (つづきます) (18/22) 表 3.2-1 ユーザビリティテスト アンケート用紙(2/2) (つづき) Q.8 操作に対する反応で気になる点はありましたか? ( Q.9 ) 全体的に操作をする上でで気になる点はありましたか? ( ) Q.10 本日の感想をお願いします ( ) ありがとうございました 3.3 操作パネル外観 1.胡麻印 GOMA-1015 操作部 図 3.3-1 胡麻印 GOMA-1015 操作部 (19/22) 2.虎印 PDL 型操作部 図 3.3-2 虎印 PDL 型操作部 3.大阪おかん 大阪電気やかん操作部 図 3.3-3 大阪おかん 大阪電気やかん操作部 (20/22) 3.4 スペック比較表 表 3.4-1 スペック比較表 胡麻印まほうびん GOMA-1015 基 本 保温機能 機 能 沸騰機能 容量 給湯機能 安 全 ロック機能 機 能 エラー検知 虎印魔法瓶 PDL PVS 大阪おかん 大阪電気やかん 3モード 98、90、60℃ 5モード+まほうびん 3モード(急速冷却付) 98、80、70℃ なし 98,90,85,80,75℃ sw押下、湯温低下 3リットル sw押下、湯温低下 2.2・3.0リットル sw押下、湯温低下 2.0リットル sw押下 0.8リットル 電動給湯 電動+エア(手動)給湯 電動給湯 手動 ロックswによる給湯ロック 蓋検知による沸騰停止 空焚き、 ヒーター異常 蓋ロック 水量超過、空焚き ヒーター異常 ロックswによる給湯ロック ロックswによる給湯ロック 蓋検知による給湯ロック・沸 騰停止 水量超過、空焚き 空焚き、 ヒーター異常、 ヒーター異常 湯温異常 便 タイマー機能 あり 利 1分刻み ~60分 機 節電タイマー 能 機能 なし 内部回路故障(漏電等) あり 1分刻み ~30分 あり 3,6,9,12時間 内部回路故障(漏電等) あり 1分刻み ~30分 あり 6,9時間 あり 沸騰後、自動で行う あり sw押下 あり sw押下 なし なし あり あり なし 液晶表示 クエン酸洗浄モード 液晶表示 クエン酸洗浄モード 液晶表示 沸騰表示 液晶表示 ▼表示 LED表示 液晶表示 湯温表示と切替 LED表示 液晶表示 ▼表示 LED表示 有機ELディスプレ イ表示 ディスプレイ表示 ヒーター強/弱 ディスプレイ表示 保温表示 LED表示 LED表示 LED表示 なし ロック表示 LED表示 ロック時点灯 LED表示 解除時点灯 液晶表示 湯温表示と交互 なし カルキ抜き メ ン テ 洗浄機能 ナ ン ス 表 示 湯温表示 モード表示 沸くまでの残 時間表示 なし LED表示 解除時点灯 液晶表示 湯温表示と交互 タイマー時間 表示 液晶表示 専用表示部あり 液晶表示 湯温表示と切替 液晶表示 湯温表示と切替 水量表示 液晶表示(エラーコード) ブザー鳴動 液晶表示 タイマー動作中は優先表示 液晶表示 残時間を表示 保温LED消灯 液晶(エラーコード)+LED表 示(点滅) ブザー鳴動 水位窓表示 タイマー動作中は優先表示 液晶表示 残時間を表示 保温LED消灯 液晶(エラーコード)+LED表 示(点滅) ブザー鳴動 水位窓表示 音声出力 ブザー鳴動 ブザー鳴動 ブザー鳴動 節電タイマー 表示 なし エラー表示 なし なし なし なし なし ディスプレイ表示 Err表示 ディスプレイ表示 音声合成 電源投入時:「まいど」 沸騰開始時:「今からお湯 沸しまっせ」 通電時、キー操作時、湯沸 通電時、キー操作時、湯沸 通電時、キー操作時、湯沸 沸騰時:「沸いたで、冷めん 完了時、タイマー終了時、エ 完了時、タイマー終了時、 完了時、タイマー終了時、 うちに使いやー」 ラー時 洗浄完了時、エラー時 (21/22) 洗浄完了時、エラー時 改 定 欄 A 版展開 ’12-10-31 たからづかてすとくん A (22/22)
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