看護臨床実習におけるストレス状況と性格との関連 - 広島県大学共同

人間と科学
県立広島大学保健福祉学部誌
7(
1
)
1
8
7-1
9
6 2
0
0
7
看護臨床実習におけるストレス状況と性格との関連
近 村 千 穂 *1
青 井 聡 美 *3
石 埼 文 子 牢2
飯 田 忠 行 *4
小 山 矩 *3
小 林 敏 生 牢1
*
1 広島大学大学院保鍵学研究科
*
2 県立広島大学保健福祉学部コミュニケーション障害学科
*
3 県立広島大学保健福祉学部看護学科
斗藤田保健衛生大学童学部公衆衛生学
2
006年 9月 1
2日受付
2
0
0
6年 1
2月 1
2日受理
抄録
{目的】看護学生の臨床実習におけるストレッサーとストレスの状況や性格との関連について検討した。
【対象と方法}対象は K大学看護学科 3年生の女性 2
7名。方法は,ストレスの程度を評価するために状態-特
性不安を E本版 S
t
a
t
eT
r
a
i
tA
n
x
i
e
t
yI
n
v
e
n
t
o
r
y(
S
T
A
I
) を用いて測定し,臨床実習前と臨床実習中の計 2@]実施し
た また,実習ストレッサー(鈴木ら)に対する調査も同議に行った。性搭の評価は,矢田部・ギ jレフォード
検査 (YG) を用い 臨床実習に関係のない春期休鞍中に実施した。
O
TAIの状態不安が高く立り 看護学生が臨床実習でストレスを感じ
{結果・結論】臨床実害前と実習中では S
ていることがわかった c また,実習ストレッサーの得点、の高い者は, Y G検査で f
気分の変化 J
, 非協謂的 J
,
, 社会的不適l
i
b
J等の項目の得点、も高く ストレス反花、と性諮との関連性が高いことが示唆され
「信緒不安定J
た
。
r
r
TAI,看護学生
キーワード:臨床実習,ストレス因子,矢田部・ギルフォード検査, S
ヴi
QU
1i
人間と科学
県立広島大学保提福祉学部誌 7(
1
)
1
8
7- 1
9
62
0
0
7
緒言
平或 1
8年 3月に実施した。
1)生活習讃についての質問調査
対象者の背景とストレスに関与するのではないか
近年,ストレス社会と言われているが,医療従事者
と考えられる生活習慣について
養成課程における臨床実習は,学生にとって様々右ス
トレスに直面し不安が増大することが報告されている
1
)2
)3
)4
)0 看護教育カリキュラムにおいても,臨床看
形態,食事,アルバイト,部活動,飲酒,喫煙, f
建
壕惑(最近の自分の鍵壌についてどのように感じる
か ?),睡眠(現在,睡眠のことで困っていること
護実習は(以下,臨床実習とする)将来,看護医療従
事者として育って p く学生にとって 学内で学んだ知
が あ る か り 眠 気 ( 授 業 中 実習中に強い眠気を惑
1項昌の雲間調査を実習
じることがあるかりの 1
識や技術を応用し実践的な能力を身につける場として
前と実習中の 2回実施した。
2
) 実習ストレッサーについての質問紙調査
きわめて重要な役割を担っているとともに,初めての
病棟環境や人間関係 自己の看護技術に対する不安,
生活パターンの変化など学生にとって大きなストレス
に直面することでもあり
年齢,性問,住居
P
a
g
a
n
aの T
h
eC
l
i
n
i
c
a
lS
t
r
e
s
sQ
u
e
s
t
i
o
n
n
a
i
r
eをもと
に作成した日本語販 CSQである麗大版 C
S
Q
1
2
)(
以
これまで臨床実習における
不安とストレスには密接な関係、があると報告されてい
る 2)。しかしながら 同じようなストレッサーに曝露
下鹿大版 CSQとする〉を用いて落合らが検討した
1
¥看護臨床実習に対する不安に関する,信頼性,
されても,人によっては誌とんどストレスとして感じ
1項呂中「看
妥当性についての検討を行った質問 3
ない者もあれば,逆にストレスをため込み,疲労図鑑
,I
実習にかかわる人間関係J
,仁患者・
護の表現力 J
し
, t
建康を害する者など,そのストレス反花、は入によ
家族との人間関係 J
,I
意志力 J
,I
知識・技術J
,I
看
護婦としてのアイデンティティ」に因子分析したも
って様々であり,ストレスに対する感じ方に法個人差
のから各因子阜,寄与率の高いもの 3項目(計 1
8
がある。ストレスの感じ方は個人の性格や過去の経験
などによって影響を受けると考えられる 5)。これまで
項呂)を抜粋し用いた。得点方法は, I
まったくな
pJから{非常にある jの 5段階尺度にしたがって 1
の臨床実習中のストレッサーについての報告では,掴
から 5点、にスコア北した。この検査での不安昌子は,
人の性格についての関連性については,報告は少ない
。
のが現状である 3) 4) 5) 6) 7) 針
実習におけるストレスの要因と考えられるため,実
習ストレッサーと命名した。調査時期は,実習前の
本研究では,看護学生を対象にして,臨床実習にお
けるストレッサーおよびストレスの状況と性搭との関
不安と実際仁実習をしてからの不安の変化を測定す
るため,実習前と実習中の 2昌実施した。
連を検討した。
3
) STAI (状態ー特性不安尺度)の実施
TAIにおいて法,状態不
不安の測定尺度である S
研究対象及び研究方法
安と持性不安の測定が可能とされている
O
状態不安
lf!l入がそのときおかれた生活条件により変化す
法
, f
1 研究対象
る一時的な1
'
書緒状態である 特性不安とは,不安状
態の経験に対する信人の反応傾向を反映するもの
7年震に臨床実
豆大学看護学科に在学する平成 1
O
習を行う看護学科 3年生全員に研究の趣告を説明
で,比較的安定した錨人の性格傾向を示すものであ
る 1針。状態不安・特性不安ともに 20の質問項目で
3名にアンケート調査
し,研究協力に同意を得た 3
を行い,その中から記入漏れのある者を除外した女
構成されており,評定は 1点から 4点の 4段階尺度
性 27名(平均年齢 21
.5土 0
.
6義)を分析対象と
した。対象とした 27名は健康状態に開題がなく,
薬の服用もしていなかった。
で,項目得点を合計する。状態不安・特性不安とも
0点、から 8
0点、の誼をとり 得点、が高いほど不安
に2
が強いことを示している。適度の緊張感と不安は,
克服しようとする力(動機づけ)となり,学習の深
2 研究方法
化と共に学生白詰の成長発達にもよい影響を与える
が,逆に過震の不安はストレスフルな状態を招く 14)
生活習慣(年齢,性那,住居形態,食事,アルバ
イト,部活動,飲酒,喫煙,健康感,睡眠,眠気)
と実習ストレッサーについての質問紙と心理学的検
t
a
t
eT
r
a
i
tA
n
x
i
e
t
yI
n
v
e
n
t
o
r
y(
S
T
A
I
) 9) 1
0
)
査の日本版 S
といえるので,今毘は
STAIを黒いてストレスの
TAIの測定時期については,実習に
指諜とした。 S
おける不安(ストレス)や心理状況の変化を測定す
るため,実習前と実習中の 2回実施した。
についての費問紙を用いて実習前と実習中の平成
1
7年 9月から平成 1
8年 2月の期間に調査した。実
7年 8月から平成 1
7
際の実習前調査の時期は平成 1
年 9丹で,実習中調査は平成 1
7年 1
0月下旬から平
8年 1月の下旬までの関に実施した。性格検査
成1
の矢田部・ギルフォード性格検査 11) (YG検査)誌
4
) 性格検査 (YG検査)の実施
YG検 査 11) は
, 1
2の性搭尺度「抑うつ J
,I
気分
,I
劣等感 J
,I
神経質 J
,I
主観的 J
,I
非協語
の変化 J
,I
攻撃的 J
,I
活動的 J
,I
のんき J
,I
思考的外向 J
,
的J
4i
。
。
。
。
人需と科学
r
「支配性 J
, 社 会 的 外 向 j を謁べるための 120個 の
質問から成り立っており
な い . 1点
はい
2点
調査内容の各項 Eについて
r
基礎統計量の集計を行
い
, STAIと実習ストレッサーの実習前と実習中の変
化については,対応のある t検定を, STAIと実習ス
12の尺度得点とさらに
r
12の性椙尺度中「持うつ J
, 気 分 の 変 化J
, 劣等
r
1
8
7- 1
9
6 2007
3 分析方法
どちらでも
o点 の 回 答 を 合 計 ( 各 尺 度
いいえ
20点溝点〉する。今回は
7(
1
)
県立広島大学課程福祉学部誌
トレッサー, YG検 査 の 相 関 に つ い て は P
earsonの 検
感J
, 神 経 質 Jの 4項 目 の 合 計 (80点 満 点 ) で 判
r
.11
.5を用いた。
定を行った。統計ソフトは SPSS.Ve
r
, 非協調
断する「情緒不安定 j の国子と「主観的 J
r
, 攻 撃 的 j の 3項目 (60点 満 点 ) の 合 計 で 判
的J
結果
断する f
社会不適応」の因子を加え, 12尺度と 2
因子を用いた。また
格の特徴を判定した
そのプロフィーんの型から性
160
1 対象者の概要
対象者の背景について表 1に示した c
この性格検査は,実習の
r
r
r
表 1 対象者の背景(実習前・実習中)
(
n2
7
)
ご
実習前:人(%)
背景
住居形態
1人暮らし
家族と詞居
その他(友達と同居〉
食事
アルバイト
健康惑
13(
4
8
.
1
)
10(
3
7
.
0
)
1
1(
4
0
.
7
)
2(
7.
4
)
3(
11
.1
)
17(
6
3
.
0
)
16(
5
9
.
3
)
10(
3
7
.
0
)
0(0)
10(
3
7幼
している
12(
4
4.
4
)
6(
2
2
.
2
)
していない
15(
5
5
.
6
)
21(
7
7
.
8
)
1(
3
.
7
)
2
.
2
3田
1
.83国
3
4
.
0時間
1
9
.
8時間
運動部所属
9(
3
3
.
3
)
文化部所属
所属していない
5(18θ
6(
2
2
.
2
)
13(
4
8
.
1
)
14(
51
.
9
)
所属者の部活平均菌数(回/週)
平均時間〈持関/週)
嘆煙
15(
5
5
.
6
)
自炊
平均時間(時開/週)
飲酒
実習中:人(%)
作ってもらう
その他(お弁当・外食)
アルバイトの平均回数(回/週)
蔀活動
r
「住居形態 J
, 食事 J
, 喫 建J
, 睡 眠J
, 眠 気j
影響のない春休みに実施した。
ほぼ毎日飲む
週に 1
4日飲む
月に 2,
3回以下
まったく飲まない
7(
2
5
.
9
)
1
.44罰
0
.
7
5
@
]
5
.
2
5時間
3
.
0
B
寺間
0(0)
0(0)
17(
6
3
.
0
)
4
)
2(
7.
15(
5
5
.
6
)
5(
1
8
.
5
)
10(
3
7
.
0
)
25(
9
2
.
6
)
25(
9
2
.
6
)
1日20本以下
2(
7.
4
)
0(0)
2(
7.
4
)
0(0)
1日21本以上
0(0)
0(0)
健康だと思う
3(
11
.1
)
4
)
2(
7.
20(
7
4
.
1
)
15(
5
5
.
6
)
4(
1
4
.
8
)
0(0)
10(
3
7
.
0
)
0(0)
ない
9(
3
3
.
3
)
11(
4
0
.
7
)
ある
18(
6
6
.
7
)
16(
5
9
.
3
)
9(
3
3
.
3
)
10(
3
7
.
0
)
5(
1
8
.
5
)
吸った事がない
今はやめた
まあまあ健震だ
どちらかといえば建康でない
健康で誌ない
睡眠で、居っているか?
強い眠気を感じるか?授業・実習中)
遅に 3回以上ある
遅に 1
2回ある
たまにある
まったくない
5(
18
.
5
)
5(
1
8
.
5
)
1
1(
4
0
.
7
)
10(
3
7
.
0
)
2(
7必
2(
7必
00
1i
QU
人間と科学
県立広島大学保健福祉学部誌 7(
1
)
1
8
7- 1
9
6 2007
1
建康ではな p
J と答えた人泣いなか
1
捷康だと思う j が 2
1
まあまあ鍵壊だ j が 15名 (
5
5
.
6%)
について,実習前と実習中では大きな変化は認めな
(
1
4
.
8%)で,
かった。
ったのに対し,実習中では,
r
アルバイトを
r
アルバイトをして
「アルバイト j で法,実習前に,
4%
)
,
している j が 12名 (44.
名 (
7.4%),
と多く,
いな Lリ が 15名 (55.6%) で,アルバイトの平均
回数試 2
.
2
3国 / 週 平 均 勤 務 時 間 は 3
4
.
0詩 間 / 還
であったの対し,実習中では,
1
アルバイトをして
2
2
.
2%
)
,
いる」が 6名 (
r
アルノすイトをしていない」
7
7
.
8%)で
が 21名 (
アルバイトを辞めた者がお
1
ど ち ら か と い え ば 健 壕 で な Lリ が 10名
1
健康で誌な p
J と答えた人はいなか
(
3
7
.
0%)で,
ったが,健康について実習前よりは健濠に不安をも
っ人が多かった。
喫煙は,実習前,実習中ともに「吸った事がない j
が 25名 (
9
2
.
6% ) と 過 半 数 で 他 は
f
今はやめた j
り,アルバイトの平均回数は1.83回 / 週 で , 平 均
が 2名 (
7.
4%)で回答時に喫煙をしている入はい
勤務時間は 1
9
.
8時 間 / 週 と 勤 務 回 数 , 勤 務 時 間 と
なかった。
もに減少していた。
部活動では,実習前に,
1
運 動 部 所 属 j が 9名
2 実習ストレッサーの実習前と実習中の比較(表 2
)
文 化 部 所 属 Jが 5名 (
1
8
.
5%に「所属
(33.3%),1
実習中は実習前に比べて
実習中が宥意に高値で
していな p
Jが 13名 (48.1%)で,部活動の平均
あったストレッサーとしては
回数は1.44@]/週で平均活動時間は 5
.
2
5時 間 /
くやれな pJ,1
教宮とうまくやれな p
J (pずれも
1
運 動 部 所 属j
P<0
.
0
5
),1
申し送ぢ,報告ができない J
, 者護師
週であったのに対し,実習中では,
r
文化器所震 j が 6名
「臨床指導者とうま
r
r
(
2
2
.
2%に
, 患者とうまく話せない J
,仁患
とうまくやれない J
Jが 14名 (51
.9%)で,部活動の
「所属していな p
者から拒否された J
,1
1日の計画をきちんと計画で
平 均 回 数 は 0.75毘 / 週 で 平 均 活 動 時 間 は 3
.
0時
きな Lリ(いずれも Pく 0
.
0
1
),1
実習記録が書けな
が 7名 (
2
5
.
9%
)
,
間/遁とアノレバイト同様に,活動屈数,時間が減少
t'
1J
,1
患者の家族とうまくやれない J
,1
実習は身体
していた。
が疲れる J
, 身体が続かな p
J,1
実習が嫌である J
,
r
1
健康だと思う Jが 3名
1
まあまあ健康だ j が 20名 (
7
4
.
1%)と
「見ているだけで手が出せな p
J, 学校と習ったこ
1
ど ち ら か と い え ば 健 康 で な Lリ が 4名
,1
看護技術をうまく活用できない J
, 看護計
ない J
鍵蔑感では,実習前に,
(
11
.1%
)
,
多く,
r
r
, 何をやればいいのかわから
とと違うことがある J
r
表 2 実習ス卜レッサーの実習前と実習中の比較
(
n
=
2
7
)
(平均値±諜準幅差)
実習前
実習中
項自
有意差
2
.
1
9
:
!
:1
.04 **
患者から拒否された
実習は身体が疲れる
身体が続かない
実習が嫌である
見ているだけで手が出せない
1
.3
3
:
!
:0.88
1
.4
8
:
!
:1
.19
1
.2
6
:
!
:0.66
1
.3
7
:
!
:0.88
1
.41:
!
:
0
.
7
4
1
.41:
!
:0.97
1
.5
6
:
!
:1
.05
1
.3
3
:
!
:0.68
1
.11:
!
:0.32
1
.85士 0
.
6
1
1
.5
2
:
!
:1
.05
1
.81:
!
:1
.44
1
.48士 0.80
学校で習ったことと違うことがある
何をやればいいのかわからない
1日の計画をきちんと実行できない
看護技備をうまく活用できない
看護計雷を立てアセスメントすることができない
1
.7
8
:
!
:1
.16
1
.6
3
:
!
:1
.12
1
.5
6
:
!
:1
.01
1
.5
2
:
!
:0.89
1
.5
2
:
!
:0.94
3.
44
:
!
:0.80 ***
2
.
9
6
:
!
:0.90 ***
2
.
5
6
:
!
:0.75 **
申し送り、報告ができない
実習記録が書けない
看護司誌、体温表が書けない
臨床指導者とうまくやれない
看護師とうまくやれない
教宮とうまくやれない
患者とうまく話せない
患者の家族とうまくやれない
C*:P<0.05
**:P<O.Ol
***:p<0.001
-190-
2
.
9
6
:
!
:1
.19 ***
1
.5
9
:
!
:0.80 n
.
s
.
2
.
0
4
:
!
:0.76 *
2
.
1
9
:
!
:
0
.
7
9 **
1
.8
9
:
!
:0.64 *
2.26土 0
.
8
1 **
2
.
1
1:
!
:0.89 ***
1
.7
4
:
!
:
0
.
7
2 **
4
.
3
0
:
!
:0
.
6
1
3
.
3
7
:
!
:1
.
0
8
3
.
2
2
:
!
:0.97
2.96:
!
:0.85
***
***
***
***
2.93士 0.73 ***
2.85士 0.99 ***
nふ:有意差なし
p
a
i
r
e
dtt
e
s
t
)
人間と科学
画を立てアセスメントすることができ右 p
J(pず
県立広島大学保健福祉学部誌
7(
1
)
1
8
7- 1
9
6 2007
3 STAIの実習蔀と実習中の比較(表 3
)
STAI (状態不安)において 実習中は実習前に
比 べ て 実 習 中 が 脊 意 に 高 値 を 示 し た (P<O.Ol)
STAI (特性不安〉では,実習前と実習中の有意差
を言忍めなかった。
れも p<0.001)があった。実習中と実習前を比べ
て有意差を認めなかったストレッサーとしては「看
0
護日誌,体温表が書けな Lリのみであった。
表 3 STAIの実奮前と実奮中の比較
{
ロ =27)
{平均檀±標準偏差)
実習中
実習前
項目
STAI(状態)
STAI(特性)
(*:P<0.05
**:P<0.01
47.6土 8
.
8
nふ:有意差なし
**
n
.
s
.
p
a
i
r
e
dtt
e
s
t
)
。
r
気分の変
r
劣等感 J(平均 8
.
6:
t4.1
r
神経妻 J(平均 8
.
6土 4
.
9点
、
)
, r
主観的 J(
平
均 7.5:
t5.4点), r
攻 撃 的 J(平均 7.7:
t3.3点、上
.3:
t4.3点) r
のんき J(平均
「活動的 J(平均 11
1
0
.
1:
t4.3点), r
思考的外交 J(平均 9
.
2:
t4.1点、),
0
β:
t4.2点), r
情緒不安定 J(
平
「支配的 J(平均 1
均 33.3土 1
8
.
8点
)
, r
社会不適応J(平均 20.3:
t9.6
化 J(平均 7
.
5土 5.
4
点
)
,
r
点
、
)
,
r
r
r
点〉と正規分布を示した。
r
r
r
は
,
(平均 1
3
.
7:
t4.3点)とや
や高めの得点を示した。
の正の椙関を認めた。
表 4 YG検査と STAIの椙巽
(n二 27)
STAI(状態)
実習中
実習苗
STAI(特笠〉
実習中
実習前
気分の変化
0.09
0.
479*
0.545*本
0.389*
劣等感
0.049
0.289
0.385*
神経質
0.053
0.506**
0.219
0.
463*
0.
411*
主観的
非協調的
0.044
446*
0.
0.282
0.349
0.273
0.391*
0.355
0.361
0.354
0.503*本
0.
404*
-0.002
409*
0.
0.
461*
0.
440*
0.109
0.646*
0.
478*
0.
459*
攻撃的
情緒不安定
社会的不適応
(*:P<0.05
0.008
**:P<0
.
0
1
r
r
r
気分の変化 J
,r
劣等感 J
,r
神経質 J
,r
攻撃的 J
,
f
靖緒不安定J
,r
社会的不適応J(pく 0
.
0
5
) について
王
子
均4
.
9土 3
.
8点〉とやや低
「非協力的j では, (
r
社会的外交j では,
45.9士 8
.
2
5 YG検査と STAIとの椙薦(表針
YG検査と STAI (状態不安〉
実習前では,すべての項目において相関を認めなか
, 主観的 J
, 非協
ったが,実習中は 「気分の変化 J
調的 J
, 情緒不安定 J
, 社会的不適応 J(pく 0.05),
および[劣等感 J(p<0
.
0
1
) において有意な正の栢
関が認められた。
2
) YG検査と STAI (特性不安)
, 情緒不安定 J
, 社会的不適
実習前は, 神経雲 J
応」で (p<0
.
0
5
), 気分の変f
七J
, 攻撃的 j につい
.
01)の有意な正の相関を認めた。実習中
ては (pく 0
.
6:
t7.2点)で低い群と
「持うつ j では, (平均 8
く
,
5
2
.
0
:
!
:8
.
9
***:p<0.001
4 YG検査
高い群に分かれ二極北が認められたが,
46.0土 8
.
1
有意差
***:P<0.001
pearsonの栂関係数)
Qd
人間と科学
県立広島大学保健福祉学部誌
7(
1
)
1
8
7- 1
9
6 2007
だけで子が出せな~ ~J ,
6 YG検 査 と 実 習 ス ト レ ッ サ ー の 相 関
表
5で YG検査と実習ストレッサーの椙関係数と
有意差について示した。
YG検 査 で , 辻 詞 ら
1
5
)の報告するいわゆる不安
定不適応消極望のブロフェール
r
抑 う つJ
,r
気分
r
r
I
学校でならったごとと遣う
ことがある J
,I
何をやればいいのかわからないJ
,
r
1Hの 計 画 を き ち ん と 実 行 で き な pJ,I看 護 技 術
J,r
看護計画を立てアセスメ
をうまく活需できな p
ントできな Lリ の 各 項 目 の 聞 で
の 変 化J
,I
劣等感 J
,I
神経質 J
, 攻 撃 的J
, 情緒不
関を認めなかったものが
,I
社 会 的 不 適 応Jなど,性格を表わす因子項
安 的J
を認めた。
自を示す E主は,実習ストレッサーの「看護日誌,
f
本混表が書けない J
, I 身体が続かな~ ~J
,
r
見ている
実習前は有意な杷
実習中で有意な正の相関
逆に,安定積極型のプロブ千ール
表 5 YG検 査 と 実 習 ス ト レ ッ サ ー の 相 関
(
n二 27)
YG
抑うつ
気分の変化
実習前
実習中
何をやればいいのかわからない
0.120
403*
0.
看護計冨を立てアセスメントできない
0.136
0.
430*
0.302
-0.022
425*
0.
実習ストレッサー
看護日誌、体謹表が書けない
実習は身体が疲れる
実習は身体が疲れる
0.393*
0.117
424*
0.
0.078
-0.044
0.528**
【
身体が続かない
見ているだけで手が出せない
神経糞
攻撃的
学校で、習ったことと違うことがある
0.225
484*
0.
0.042
0.692**
1日の計画をきちんと実行できない
0.055
493**
0.
看護技術をうまく活用できない
0.018
0.574**
看護計冨を立てア七スメントできない
0.038
0.531**
{可をやればいいのかわからない
0.028
0.504**
看護技術をうまく活用できない
0.068
411*
0.
看護司誌、体温表が書けない
0.133
-0.235
459*
0.
0.
455*
0.077
416*
0.
実習記録が書けない
-0.119
408*
0.
実習は身体が疲れる
-0.012
407*
0.
0.065
410*
0.
身体が続かない
何をやればいいのかわからない
1Bの計画をきちんと実行できない
社会的外交
債諸不安定
社会的不適応
同
-0.548**
看護技術をうまく活用できない
0.076
-0.103
看護計酉を立てアセスメントできない
-0.089
-0.511**
見ているだけで手が出せない
-0.193
何をやればいいのかわからない
看護計画を立てアセスメントできない
444*
0.
-0.317
-0.394*
0.364
実習 i
ま身 f
本が疲れる
-0.137
419*
0.
何をやればいいのかわからない
0.083
0.535**
看護計曹を立てアセスメントできない
0.154
467*
0.
427*
0.
-0.044
478*
0.
看護司誌、体温表が書けない
実習は身体が疲れる
C
*
:P<0.05
413*
0.
何をやればいいのかわからない
実習は穿体が疲れる
活動的
0.
461*
0.186
身体が続かない
劣等感
-0.513**
448*
0.
402*
0.
身体が続かない
0.265
0.
472*
見ているだけで手が出せない
0.129
0.383*
何をやれ試いいのかわからない
0.203
0.503**
看護計画立てアセスメントできない
0.281
0.575**
**:P<0.01
***:P<0.001
-192-
I
活 動 的J
,
内土会的外交 j の 性 格 冨 子 の 高 い 項 目 の D 型では,
pearsonの相関係数)
人間と科学 県立広島大学課寵福祉学部誌 7(
1
)
r
1
8
7- 1
9
6 2007
実習ストレッサーの「実習記録が書けな tl
J, 実習
拒否された J(
pく 0
.
01)および
は身捧が疲れる J
, 符をやればいいのかわから立
(
p<0.05) との嵩に正の椙関を認めた O 実習中で
実習記録が書けない J
, 看護計画を立てアセ
スメントできな p
J (すべて Pく 0.05) および「看
護日誌,体温表が書けな Lリ (
pく 0.01)との聞に
正の相関を認めた。
2
) STAI (特性不安)では,実習前に椙関はなく,
,
実習中に「学校で習ったことと違うことがるる J
「両をやればいいのかわからな Lリ (
pく 0
.
01)との
間に正の栢関を認めた。
r
pJ,r
1Bの計画をきちんと実行できない J,r
看護
技術をうまく活用できな Lリ
は
,
{看護計画を立てアセ
スメントできな Lリの各項目の聞で,実習誌は相関
を認めなかったが
実習中で有意な員の桓関を認め
た
。
7 STAIと実習ストレッサーの相関(表 6ーしら2
)
1
) STAI (状態不安)では実習前に「患者から
r
f
身体が続かなしリ
r
表 61 STAI(状態不安)と実習ストレッサーの椙関
(
n二 27)
実習中
実習前
項吾
患者から拒否された
0.
487**
身体が続かない
実習記録が書けない
看護日誌、体温表が書けない
看護計画を立てアセスメントできない
0.472*
0.213
(*:P<0.05
**:P<O.Ol
-0.290
0.367
0.397*
0.101
0.541**
0.061
0.
418*
***:P<O.OOl
pearsonの相関係数)
表 6-2 STAI(特性不安)と実習ストレッサーの棺関
学校で習ったことと違うことがある
何をやればいいのかわからない
C*:P<0.05
**:P<O.Ol
(n=27)
習一訂
実 -4
項目
実習中
-0.142
***:P<O.OOl
0.
489**
0.544**
pearsonの相関係数)
誌
, i
本温表が書けな Lリを除く, 17項目で高くな
っており,実習話に不安を感じていた実習ストレッ
考察
1 対象者背景
サーに対し実習中にそれらのストレッサー直面す
r
アルバイ
トJ
, 部活動 J
, 飲酒J
, 薩康惑」で,実習中に法
ることで,よりストレスに感じているということが
考えられ,これは,落合ら 1) の報告と同様の結果
「アルバイト Jの遅の平均呂数の減少,部活動時間
であった。
実習前と実習中で変化を認めたのは,
r
r
r
の短縮や飲酒田数の減少を認めたが,実習中には,
実習準錆や課題,レポート作成などによって時間的
3 STAI得点の変化
余諮がなくなることが考えられる。「健康惑」につ
いても実習中に抵下しており
実習前と実習中の STAI得点、を比べると,特性不
時間的な余硲がなく
安に大きな変化はなかったが
状態不安は実習中で
なり,十分休患を取る時間がなく本ることなどによ
有意に高くなった。特性不安は
って鑓康に自信がなくなると考えられる。
ねた経験に対する反応で,比較的安定した倍人の性
格傾向を示すものであるため
2 実習ストレッサーの変化
実習による影響が小
さかったと考えられる。これに対して状態不安は,
個人がそのときおかれた環境により変化する一時的
実習ストレッサーとしての実習に対する不安に関
する費関を実習前と実習中で比較すると,
不安状態の積み重
r
著護日
な雷絡状態であるため
本研究における状態不安の
qJ
Qd
人間と科学
県立広島大学保健福祉学部誌
7(
1
)
1
8
7- 1
9
6 2
0
0
7
増加は,臨床実習に対する不安の増強であろう。佐
藤 7) は,看護学生を対象にした調査を行い, 実習
として,性格によってストレスに対する惑じ方には
個人差があると考えられる。また ネガティブな性
前よりさらに実習中の STAIの状態不安の平均鐘が
高くなる j と同様の報告をしている。また,河野ら
1
6
) は,学生は実習開始前に不安が最も高いが,実
諮では,
r
r
実習は身体が疲れる J
,r
身体が続かないj
といった寿体的疲労惑が強いことが明らかになり,
習の経過に梓って減少してゆく j と報告している。
これは「性格上の精神的不安定さを示す者は疲労度
の高い群に属する場合が高い j という本田 8) の報
本調査では,カリキュラムにより調査対象者の実習
告と毘様であった。
期間は異なったが
全体的に状態不安が高くなって
いた。実習によって経験を積むことで不安が軽減さ
れるとも考えられるが 実習の中では次々と新しい
課題に直面するため
6 STAIと実習ストレッサーとの関連
STAIのうち状態不安においては,実習ストレッ
r
サーの「患者から拒否された J
, 身体が続かないj
という項目は,実習前には STAIとの相関が認めら
状態不安は高い値で維持され
たとも考えられる。
れたが,実習中には相関が認められなかったのに対
して,逆に実習ストレッサーの[実習記録が書けな
4 YG検査
.
9:
t3
.
8点)とやや抵
「非協調的jでは (平均 4
3
.
7:
t4
.
3点)とや
く
, 社会的外交Jでは, (平均 1
や高めの得点を示し 対照者は全体的に協力的で社
交的であると言え こ れ は 看 護 学 生 が 一 般 女 子 学
生に比べ,外向性が高く神経症的傾向が低い集冨で
あるという山本ら17)の報告および田村ら 18) や桑田
r
r
t)
J, 看護 E誌, f;本溢表が書けない J, 看護計画を
立てアセスメントできな p
Jという項目については,
r
実習前には相関が認められず,実習中には相関が認
められた。これは,事前学習では,出来ると考えて
いたが臨床の現場で
じたと考える。
ら 19) の看護学生における日本叛モーズレイ性諮検
実際 l
こ室面すると難しいと感
STAIの(特性不安〉においては,実習中に実習
ストレッサーの「学校で、習ったことと違うことがあ
査の結果とも合致している。
r
るJ
, 何をやればいいのかわからな Lリという項目
について強く椙関を示したが,
5 YG検査と STAIの関連
STAI (状態不安)においては 実習前に YGと
の椙関を認めなかったのに対して,実習中では,状
r
r
r
r
r
身体が続かな Lリ
,
f
実習は身体が疲れる j といった身体的疲労感と特
性不安に相関を認めなかった。これらに関して,亮
特性不安の高い者は,地の者に比べて,
施ら 20) は f
r
, 劣等感J
, 主観的 J
,
態不安のうち, 気分の変化 J
f
非協語性 J
, 情緒不安定 J
, 社会的不適応j にお
いて,正の相関を認めた。状態不安がその時の状態
ょηネガティブな気分状態にあり,精神的疲労惑に
加え,身体的疲労感、も高 Lリと報告している。今回,
を表すことから,実習中に不安が強くなる者の性格
我々の検討では,特性不安の高い者;まど,実習中の
の特徴としては,気分の変色が大きく,劣等感が強
精神的な疲労惑が高い傾向に毒ったが,一方で身体
的な疲労惑については関連を認めなかったことよ
く,主観的で協調整がなく雪情緒不安定で社会的不
適正、である立ど考えられる。また,特性不安では,
り,特に臨床実習においては,ストレスの身体的な
f
気分の変化 J
,r
神経費 J
,r
攻撃性 J
,r
靖緒不安定 J
,
f
社会的不適応、Jは 実習前も実習中も変わらず高
影響よりも,精神的な影響の方が,学生の性格に強
く関連して出現してくると考えられよう。
比較的安定した個人
今回,臨床実習の調査を平成 17年 9月から平成
の性格傾向を反映しているといえるであろう cまた,
特性不安が高い入は YG検査の性格を表すネガティ
18年 2丹の 6ヶ月としたが,今後,実習内容や期
間を限定して検討することで 実習ストレッサーの
内容がより明確になり,青山ら 21) の報告同様,実
値を示したのは,特性不安が
ブな項目,
r
気分の変化 J,r
神経質 J
,r
攻撃 的 J
,
f
情緒不安的 J
,r
社会的不適応j が高値を示すとい
習前に技術復習指導や事例展開学習など,実習準錆
える。実習前に比べて実習中に YGと実習ストレッ
を充実させることで不安状態を緩和させられると考
サーの相関は高く
える。また,極々の性格を踏まえた精神的なパック
ある,
YG検査でネガティブな性格で
r
抑うつ J
,r
気分の変化 J
,r
劣等感 J
,r
非協
r
アップや臨床実習グループの作成などが実習中のス
,子情諸不安定 J
, 社会不適応j においては実
力的 J
習ストレッサーと正の相模を ポジティブな性格
トレスを軽減に繋がると考える。
r
「活動的 J
, 社会的外交jなどで負の相関を認めた。
劣等感」が高い入は,実習ストレ
特に YG検査で f
r
-
結論
ッサーの中で
できな Lリ と い っ た 項 Eに高い椙
できな p
Jと
関を示し, 活動的j が高い入は,
r
本研究では,看護学生の臨床実習におけるストレ
ス因子とストレス反正、および性格との桔互の関連を
検討した。
r
-
p った項自に高い負の椙関を示している。之の理由
1i
QU
4A
人間と科学 巣立広島大学保健福祉学部誌 7(
1
)
1.実習ストレッサーにおいて,学生が実習前に想像
1
8
7- 1
9
6 2
0
0
7
青援大学紀要, 2:3
9
4
5,
2002
8
) 本田擾子,天本まり子勉.中学生における疲労度
した不安やストレスよりも実際に臨床に出て感じ
るストレスが強かった。
とエゴグラムー性格タイプとの関連.保鍵の科学,
2
. STAI (状態-特性不安尺度)において,状態不
安について誌,実習前に比較して実習中に有意に
41(
1
),7
3
7
7,1999
9
)S
p
i
e
l
b
e
r
g
e
r
,C
.D
.Theoryandr
e
s
e
a
c
honぉl
x
i
e
t
y
.I
n
高値を示したことから 者護学生は臨床実習によ
る不安(ストレス)を感じていることが示され
た
。
C
.D
.
S
p
i
e
l
b
e
r
g
e
r(
e
d
.
)Anxietyandbehavior
.New
Yo
r
k
.AcademicP
r
e
s
s
.1966
1
0
) 中里克治,水口公信.新しい不安尺度 STAI日本抜
3
. YG検査と実習ストレッサーおよび STAIの関連
性の検討結果から,ストレスの惑じ方には,個々
1
1)谷田部J
I
漬吉.矢田部・ギルフォード検査.同堂哲
の作成.心身医学, 22,1
0
7
1
1
2,1982
の性格が深く撰与することが示唆された。
雄編,心理検査学一心理アセスメントの基本一
初頭.東京,垣内出販, 2
6
9
2
8
1,1975
1
2
) 堤由美子.臨床実習ストレス調査表 (CSQ) の日
謝辞
4
):
本語版の開発. 日本看護研究学会雑誌, 17(
本研究のアンケート調査にご協力いただいた皆様に
心よ ηお礼申し上げます。
1
7
2
6
.
1
9
9
4
1
3
) 上里一郎.心理アセスメントハンドブック.東京,
引用文献
西村書底, 3
3
9
3
5
9,1996
1
4
)B
.
J
.ジンマーマン.アルパート・パンデユーラ手扇
本明寛,野口京子監訳.激動社会の中の自己効力.
1
) 落合真喜子,太田原諮美地.臨床実習における不
東京,金子書房, 190,1997
1
5
) 辻関美廷.新性格検査法.大阪日本心理テスト研
安とストレス感信.看護展望, 22(
3
):101-109,
1997
究所株式会社, 1982
2
) 野村幸子,三好さち子他.初期の看護実習におけ
1
6
) 河野保子.実習評価に関する研究一臨床実習に
る学生の実習ストレスに関する耕究.聖隷クリス
対する看護学生の緊張感・不安感および疲労に関
トファー看護大学紀要, 6:
3
9
4
0,
2000
する一考察.金沢大学医療技街短期大学部紀要,
3
) Adml,H
.:N
u
r
s
i
n
gs
t
u
d
e
n
t
s
's
t
r
e
s
sd
u
r
i
n
gt
h
ei
n
i
t
ia
1
1(
1
):1
3
3
1
3
9,1977
1
7
) 山本有紀,服部卓他.看護学生のストレスに関し
c
l
i
n
i
c
a
le
x
p
e
r
i
e
n
c
e
.JNursEduc,36(
7
):323-327,
1997
て群馬保健学紀要, 19:
7
7
8
0,1998
1
8
) 田村文子,神郡誇他.看護学生のメンタルへんス
t
r
e
s
s
e
sandt
h
r
e
a
t
sr
e
p
o
r
t
e
dbyb
a
c
4
) Pagan,KD.:S
に関する研究.ヘルスカウンセリング学会年報,
c
a
l
a
u
r
e
a
t
es
t
u
d
e
n
t
si
nr
e
l
a
t
i
o
nt
oani
n
i
t
i
a
lc
l
i
n
i
c
a
l
e
x
p
e
r
i
e
n
c
e
.JNursEduc,27(
9
):
4
1
8
4
2
4,1988
5
) 頼藤和寛.ストレス論再考.作業療法, 12(
3
):
2:1
4
8
1
5
0
.1996
1
9
) 桑田繁,磨家敦子他.墜事と生物事.東京,醤皐生
物事速報舎, 1
3
6(
1
):
9
1
1,1998
2
0
) 布施敦子,大佐賀敦他.臨床実習に伴う看護学生
2
0
2
2
0
5
.1
9
9
3
6
) 東鵠美佐子,井上桂子他.臨床実習における作業
療法部学生の心理的ストレス反志の変化と性格と
の疲労感と STAI特性不安との関連. 日本看護学
J
I
I崎医療福祉学会誌, 6(
1
):163-168,
の関連性 .
教育学会誌, 1
0(
3
):1
1
2
0,
2000
2
1
) 青山みどり,嶺岸秀子他.基礎看護実習中におけ
1996
7
) 佐藤信枝.臨地実習前の不安要国と STAIとの関
る学生のストレス
連-基礎看護学実習の学生を対象として新潟
z一事前指導の効果.群馬県
立医療短期大学紀要, 5
:7
7
8
7,1998
i
唱
D
﹁
Qd
H
u
m
a
n
i
t
ya
n
dS
c
i
e
n
c
eJ
o
u
r
n
a
lo
ft
訟eF
a
c
u
l
t
yo
fH
e
a
l
t
ha
n
dW
e
l
f
a
r
e,P
r
e
f
e
c
t
u
r
a
lU
n
i
v
e
r
s
i
t
yo
f
H
i
r
o
s
h
i
m
a 7(
1
)
1
8
7- 1
9
6 2
0
0
7
R
e
l
a
t
i
o
n
s
h
i
pB
ε
t
w
e
e
nS
t
r
e
s
sa
n
d
P
e
r
s
o
n
a
l
i
t
yi
nN
u
r
s
i
n
gC
l
i
n
i
c
a
lT
世
話n
i
n
g
ChihoCHlKAMURA*l FumikoISHIZAKI*2T
a
d
a
s
h
iKOYAMA3
I
*l
SatomiAOI*3T
a
d
a
y
u
k
iI
I
D
A
*
4T
o
s
h
i
oKOBAYASH
キ
*1GraduateSchoolofHealthS
c
i
e
n
c
e
s,HiroshimaUn
i
v
e
r
s
i
t
y
*2 DepartmentofCommunicationScienceandDisorders,FacultyofHealthandWelfare,
P
r
e
f
e
c
t
u
r
a
lU
n
i
v
e
r
s
i
t
yofHiroshima
F
a
c
u
l
t
yofH
e
a
l
t
handWelfare,
P
r
e
f
e
c
t
u
r
a
lU
n
i
v
e
r
s
i
t
yofHiroshima
*3 Departmento
fNursing,
ネ
4 Departmento
fP
u
b
l
i
cH
e
a
l
t
h,F
u
j
i
t
aH
e
a
l
t
hU
n
i
v
e
r
s
i
t
y
R
e
c
e
i
v
e
d1
2S
e
p
t
e
m
b
e
r2006
A
c
c
e
p
t
e
d1
2December2006
Abstract
もTes
t
u
d
i
e
dt
h
er
e
l
a
t
i
o
n
s
h
i
pb
e
t
w
e
e
nt
h
es
t
r
e
s
s
o
r
sandt
h
er
e
a
c
t
i
o
nt
os
t
r
e
s
si
n
d
u
c
e
dbyc
1i
n
i
c
a
lp
r
a
c
t
i
c
ei
nn
u
r
s
i
n
gs
t
u
-
d
e
n
t
s
.Sl必~ects were2
7f
e
m
a
l
es
t
u
d
e
n
t
so
f五 U
n
i
v
e
r
s
i
t
y
.TheS
t
a
t
e
T
r
a
i
tA
n
x
i
e
t
yI
n
v
e
n
t
o
r
yT
e
s
t (STAI) wasu
s
e
df
o
rt
h
e
e
v
a
l
u
a
t
i
o
no
fp
s
y
c
h
o
l
o
g
i
c
a
lr
e
s
p
o
n
s
et
os
t
r
e
s
s
.STAIa
n
dt
h
ei
t
e
m
so
fs
t
r
e
s
s
o
r
sweres
t
u
d
i
e
dp
r
e
a
n
dd
u
r
i
n
gc
1i
n
i
c
a
lp
r
a
c
t
i
c
e
i
nh
o
s
p
i
t
a
1
s
.I
no
r
d
e
rt
oa
s
s
e
s
st
h
es
t
u
d
e
n
tp
e
r
s
o
n
a
l
i
t
i
e
s,t
h
eY
a
t
a
b
e/G
u
i
l
f
o
r
d (YG) t
e
s
twasc
o
n
d
u
c
t
e
dd
u
r
i
n
gt
h
es
p
r
i
n
g
v
a
c
a
t
lO
n
.
Thes
t
u
d
e
n
t
se
x
p
e
r
i
e
n
c
e
ds
t
r
e
s
sp
r
e
a
n
dd
u
r
i
n
gc
1
i
n
i
c
a
lt
r
a
i
n
i
n
g,a
n
da
l
s
ot
h
es
t
a
t
e
a
n
x
i
e
t
yl
e
v
e
l
si
nt
h
eST
AIweres
i
g
n
i
f
i
c
a
n
t
l
yh
i
g
hi
nt
h
o
s
ep
e
r
i
o
d
s
.F
u
r
t
h
e
r
m
o
r
e,i
twasshownt
h
a
ts
t
u
d
e
n
t
swhohadh
i
g
h
e
rs
c
o
r
e
so
fs
t
r
e
s
s
o
r
sshowedu
n
s
o
c
i
a
l
c
h
a
r
a
c
t
e
rt
e
n
d
e
n
c
i
e
si
nt
h
eYGt
e
s
t,i
n
d
i
c
a
t
i
n
gas
t
r
o
n
gr
e
l
a
t
i
o
n
s
h
i
pb
e
t
w
e
e
nt
h
er
e
a
c
t
i
o
nt
os
t
r
e
s
sa
n
dt
h
ef
e
a
t
u
r
e
so
ft
h
ep
e
r
s
o
n
a
l
i
t
i
e
so
ft
h
en
u
r
s
i
n
gs
t
u
d
e
n
t
s
.
Keywords:
c
1
i
n
i
c
a
lt
r
a
i
n
i
n
g,s
t
r
e
s
s
o
r,YAτABE/G
じILFORDTest(YG),
STAI,n
u
r
s
i
n
gs
t
u
d
e
n
t
U
4Eム
口
可
。
戸