Cisco Catalyst 4500-E および 4500-X のネットワーク仮想化

At-A-Grance
Cisco Catalyst 4500-E および 4500-X のネット
ワーク仮想化ソリューション
ネットワーク仮想化を導入する理由
• 総所有コストの削減
層のネットワーク トポロジーに見られる問題点を解消できます。そのような問題点には、アプリケー
ションのリカバリ時間の増大や業務の混乱をもたらす、ステートレスなネットワークレベルのフェール
オーバーや、ネットワークの運用効率の低下と運用コストの上昇につながるネットワークの複雑性、投
資効率の低下と設備投資の増大につながる不十分なリソース活用などがあります。
• アプリケーションのリカバリ時間および業務の中断時間を短縮、ネットワークの複雑性を軽減、投
Cisco Easy Virtual Network
ネットワーク仮想化には、次のような利点があります。
• ネットワーク セグメンテーションに関する法規制の順守
資業務の効率化と収益を向上、運用コストと設備投資を削減
ネットワーク仮想化の種類
ネットワーク仮想化には、Virtual Switching System(VSS)テクノロジーを用いたデバイス プーリン
グと、Virtual Route Forwarding(VRF)-Lite、Cisco Easy Virtual Network(EVN)、および
Multiprotocol Label Switching(MPLS)を使用したレイヤ 3 ネットワーク セグメンテーションの
2 つのタイプがあります。
• Cisco® Catalyst® 4500-E および 4500-X シリーズ スイッチの VSS テクノロジーは、トラ
フィックのロード バランスを最適化し、復元性と可用性の高いネットワークを構築する IT 管理者
のための新しい強力なツールとして機能します。VSS は今後のソフトウェア リリースで対応予定で
Cisco EVN テクノロジーは、仮想ネットワーク トランク機能を使用し、ネットワーク インフラストラ
クチャ全体にわたるネットワークの仮想化を実装するために必要な設定を大幅に縮小します。従来の
VRF-Lite ソリューションでは、データ パスに関係するすべてのスイッチおよびルータの VRF ごとに
インターフェイスを作成する必要がありました。これは時間のかかるプロセスであり、設定管理上の負
担となります(図 1)。
また、EVN は共有サービスのサポート向上のためルート複製テクノロジーを使用しています。ルート
の複製テクノロジーは、共有 VRF からセグメント化された複数の VRF へのルートをリンクすること
が可能で、ルートのインポートおよびエクスポートの設定を簡略化し、重複するルーティング テーブ
ルまたはルートを削除して、メモリと CPU サイクルを節約することができます。
図 1 マルチプル Interior Gateway Protocol(IGP)
インスタンスにおける VRF-Lite と EVN 設定の比較
す。
• VRF-Lite 機能により、Catalyst 4500-E および 4500-X シリーズ スイッチは、ネットワーク セ
グメンテーションのための複数の Virtual Routing and Forwarding(VRF)インスタンスをサポー
トします(VRF-Lite は、別名、マルチ VRF カスタマー エッジ とも呼ばれます)。このテクノロジー
では、前記のインスタンスをサポートするために MPLS を使用する必要はありません。代わりに、
インタースイッチ リンクのレイヤ 3 インターフェイスの設定が必要となります。
• EVN は、既存の VRF-Lite 技術の拡張機能であり、共有ネットワーク インフラストラクチャ上の
レイヤ 3 トラフィックの区別とパスの分離を改善します。ユーザ設定の負担を軽減し、さらに以下
の機能を実現します。
- MPLS のエンドツーエンド機能を必要とせず、レイヤ 3 ネットワークの仮想化を簡略化します。
VRF-Lite
EVN with Virtual Network Trunk
Campus
Campus
IGPs
IGPs
L3
L2
Virtual
Network Trunk
L3
L2
- 共有サービスのサポート、管理、トラブルシューティング、およびユーザビリティを強化します。
ネットワーク仮想化ソリューションが解決できる問題
EVN は、従来の VRF-Lite ソリューションのオーバーヘッド問題を克服するためにシスコが開発した
技術です。Cisco Catalyst 6500 シリーズ、ならびに新たに加わった Catalyst 4500-E および
4500-X シリーズ スイッチの VSS テクノロジーにより、キャンパス ネットワークの設計において複数
© 2012 Cisco and/or its affiliates. All rights reserved. Cisco および Cisco のロゴは、米国およびその他の国における Cisco およびその関連会社の 商標または登録商標です。 Cisco の商標の一覧は、www.cisco.com/go/trademarks でご確認いただけます。
掲載されている第三者の商標はそれぞれの権利者の財産です。
「パートナー」または「partner」という用語の使用は Cisco と他社との間のパートナーシップ関係を意味するものではありません。 (1110R)
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4500-E および 4500-X シリーズの Virtual Switching System(VSS)
シスコの Virtual Switching System(VSS)は、Cisco Catalyst Supervisor Engine 7-E または
7L-E を装備する 2 つの Cisco Catalyst 4500-E シリーズのスイッチ、もしくは 2 つの Catalyst
4500-X シリーズのスイッチを、1 つの仮想スイッチにプールするクラスタリング テクノロジーです(将
来リリースのソフトウェアで実現予定)。VSS では、クラスタ化されたスイッチの両方のデータ プレーン
が、両方のシャーシで同時にアクティブになります。VSS のメンバーは、VSS メンバー間を通る標準
の 1 ギガビット または 10 ギガビット イーサネットを使用した仮想スイッチ リンク(VSL)によって
接続されます。VSL は、VSS メンバー間の制御プレーン通信の他に、通常のユーザ トラフィックの
通信もできます。
表 1 に、VSS がサポートする予定の構成と機能の概要を示します(変更の可能性あり)。
• 音声やビデオのアプリケーションに影響を与えることなく、リンクまたはネットワーク デバイス障害
発生時の復元性を向上(約 200 ミリ秒)し、ビジネスの継続性を改善します。
• 2 つの物理スイッチ間の単一の管理および制御プレーンによってタッチ ポイントを削減します(コア
およびディストリビューションの展開を最適化)。
• スパニング ツリーの必要性をなくし、アクセス層とディストリビューション層との間にレイヤ 2
MEC によるループフリー トポロジを提供します。
• HSRP(Hot Standby Router Protocol)、GLBP(Gateway Load Balancing Protocol)、
VRRP(Virtual Router Redundancy Protocol)などのファーストホップ冗長プロトコル(FHRP)
の必要がなくなり、ネットワーク トポロジが簡易化され複雑性が軽減されます。
図 2 物理トポロジと論理トポロジの VSS 構成
表 1 4500-E および 4500-X シリーズ スイッチの Cisco Virtual Switching System
構成/機能
Catalyst 4500-E でサポートされるスーパーバイザ
Catalyst 4500-E および 4500-X
Supervisor Engine 7-E または 7L-E(同一製品のペ
ア)
IP Base 以上(7-E)またはスペシャル ライセンス
(7L-E、Catalyst 4500-X)
各シャーシ内に 1 枚のスーパーバイザによる VSS 構成 対応
各シャーシ内の冗長スーパーバイザ によるスーパーバイ サポート予定(シャーシ内冗長スーパーバイザは
ザ 4 台での VSS 構成
rommon モード、アップリンク ポートはアクティブ)
10 ギガビット イーサネット Virtual Switch Link(VSL) 対応
対応
1 ギガビット イーサネット VSL
対応、さらに標準 EtherChannel および Equal Cost
レイヤ 2 Multichassis EtherChannel(MEC)
Multipath(ECMP)ルーティング
未対応(今後対応予定)
レイヤ 3 Multichassis EtherChannel(MEC)
VSS での標準および Power over Ethernet ラインカード 対応
のサポート
スプリット ブレイン検知メカニズム
Enhanced Port Aggregation Protocol(ePAgP)、
VSS Fast-hello(今後追加予定)
最小ライセンス
仮想化ソリューションのメリット
仮想化ソリューションにより、管理機能やセキュリティが向上し、ネットワークリソースの最適化が可
能となります。
デバイス プーリング:Virtual Switching System は、2 つの個別の物理シャーシを単一の制御プ
レーンとして結合することによりネットワークの複雑性を軽減します。VSS は、次のメリットを提供し
ます。
• アクセス層とディストリビューション層の間でレイヤ 2 Multichassis EtherChannel(MEC)によ
るマルチパス化を可能にします(リンクの稼働率向上)。
物理トポロジ
論理トポロジ
レイヤ 3 ネットワーク セグメンテーション:従来の VRF-Lite ソリューションは通常、多数の構成管
理を必要とします。EVN は、MPLS を使用する必要がなく、ネットワーク インフラストラクチャ全体
において構成に必要な時間を大幅に短縮します。以下のような利点があります。
• vnet trunk コマンドを使用して、セグメンテーション情報をデバイス間に伝搬できます。
• セグメンテーション タグの伝搬に MPLS インフラストラクチャを必要としません。
シスコが選ばれる理由
シスコは、アーキテクチャを簡略化し導入を容易にするテクノロジーを開発することにより、既存のマ
ルチレイヤ スイッチング アーキテクチャを強化する EVN や VSS など、単一ベンダーによる包括的
なネットワーク仮想化テクノロジーを提供します。Cisco Catalyst 4500-E および 4500-X シリーズ
スイッチは、これらの高度な機能をサポートし、進化を続ける現代のネットワークにスケーラビリティ
と投資保護を提供します。
関連情報
www.cisco.com/go/vss/
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C45-696645-01JA 12.09