NEWSLETTER ON TURF SEED November 2001 No.9 今回のニュースレターは国内の L-93 によるインターシード実績ゴルフ場と管理作業について紹介させ ていただきます。 ● 千葉県 L ゴルフ場 以前種子ニュースレターNo.4 でも紹介させていただきましたが、インターシードの場合播種時期では 春播種よりも秋播種の方が個体の定着がよく、また播種前の作業ではバーチカルよりもコアリングの方 が個体の定着がよい事を紹介しました。 このゴルフ場ではさらにインターシード前の穴あけは、ムクバより通常タインを使用した方が種子の 発芽が良いということが判ったので通常タインでコアリングを実施しているそうです。キーパーさんの 説明によると、通常タインでは穴の途中で種子が止まる確率が高く種子が深いところにまで落ちないの で発芽しやすくなるというのが理由です。 これは奥の深い話で作業をよく観察し、検証した結果得られたとても貴重な情報だと思います。 ● 千葉県 A ゴルフ場 このゴルフ場ではインターシードを春・秋の年間 2 回継続して実施しており、すでに 7 回以上継続して インターシードをしています。その結果ペンクロスに比べてパッティングクオリティーは明らかに向上 してきているということです。ただ品種変換率を知る方法が確立していないという現状で、100%・L-93 で造成した所とパッティングクオリティーを常に比較するなど説得力のある説明には苦心しております。 * 播種量 インターシードの際、1 回あたりの播種量は 5 g/㎡ 程度です。 * 施肥管理 施肥管理は年間の N 施用量で 11-12g/㎡・年程度で K はやや多めに施用しています。K の施用量は実績 で春・夏・秋では N の 2~3 倍程度になっています。L-93 の施肥後の生育反応はペンクロスより緩やかです が過剰に施肥すると芝生がマット化して管理が難しくなります。また 1 回当りの施肥量は少なめにして 回数を多く分けて施用するとターフクオリティーは安定します。 * 水管理 ペンクロスとの違いは水管理で、L-93 はペンクロスよりも乾燥に強いので散水頻度はやや少なく乾燥 する夏でも 2-3 日に 1 回程度の散水に抑えています。ペンクロスと同じ散水量では過剰散水になる傾向 があり過湿による障害が起こりやすくなります。 L-93 をインターシードしたグリーン・AM ゴルフ場(千葉県・2001 年 11 月) 東洋グリーン(株) ロジスティック本部 松井 勝田技術センター 研究開発部 今田
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