SeismicIntensityandDamagesofthe1995ColimaEarthquake

愛知工業大学研究報告
4
号 B 平成 1
1年
第3
9
9
1995年メキシコ・コリマ地震の震度・被害調査
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.
2
. コリマ州における地震活動
l まえがき
図 1にコリマ付近のテクトニクスを示す。カリフォ
9
8
5年メキシコ地震(ミチヨア
死者 2万人を出した 1
ルニア湾内から続く破砕帯が枝分かれして、一方は
0年が経過した 1
9
9
5年 1
0月 9日コリ
カン地震)から 1
太平洋へと延びてリベラ同プレートを形成し、他の
7
.
9の地震が発生した。被害は太平洋
マにおいて蜘=
一方はそのまま東南方向に続延しタマヨ破砕帯を経
沿岸のマンサニージョ、マラケを中心にコリマ州全
てメキシコ大陸内部に入りサコアルコ破砕帯を形成
9
8
5年ミチヨ
域およびハリスコ州南部に発生した。 1
する。サコアルコ破砕帯はグアダラハラ付近で、東
アカン地震ではメキシコ市で甚大な被害が発生した
に続くチャパラ破砕帯と南に続くコリマ破砕帯へと
が、今回の地震の Mはほぼ同じであったにもかかわ
枝分かれする。コリマ破砕帯中央にコリマ火山が形
0
0
回と前回
らず被害は皆無であった。震央距離が6
成され、さらに太平洋へと続く。この破砕帯はリベ
の地震 (
4
0
0
k
m)より遠かったこともあるがその原因
ラ・プレートとココス・プレートを 2分している。
究明が課題である。
今回地震が発生した地域は過去繰り返し巨大地震
M
・
に襲われた地域である。特に 1932年ハリスコ地
震以来地震の発生がなく、近い将来被害地震が発生
9
9
3年
する確率が高いと予測されていた。筆者は、 1
から 1
9
9
4
年にわたりメキシコ国立防災センターが企
画したコリマ地震防災プロジェクトに参画した。そ
の直後の地震発生であった。
この地震における震度分布については強震記録が
・
1
9
少ないこともありよくわかっていない。本研究は、
コリマ地震による被害調査、およびアンケートによ
・
1
8
って震度分布を調査するものである。
図 1 コリマ、ハリスコ州沖のテクトニクス υ
愛知工業大学土木工学科
(豊田市)
愛知工業大学研究報告,第 34号
1
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B,平成 1
1年
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2年 6月 3日ハリスコ州太平洋サブダクション
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8
.
2の地震が発生、 1
9
3
2年 6月1
8日には
ゾーンでM
s
=
7
.
8の地震が発生した。この
さらにその南地域でM
ふたつの地震によってリベラ・プレート・サプダク
ションゾーンは完全に破壊された。
今回のコリマ地震は 1
9
3
2年の地震による破壊ゾー
ンの南半分をカバーする領域で発生した。表 1に地
震の諸元を示す。
余震観測j
から求めた余震域は最大で 1
7
0
回X
70
園
、
0
回である。本震は余震域の南東部
深さの下限は約 3
にあり、深さは 1
花 Eである。
この地震により高さ約 5m (最大 1
0
.9m)の津波
写真 1 ホテル・カサグランデの被害
が発生した。
2
0
0
1
8
0
写真 2 玄関棟崖根の崩落
1
0
40
図2 1
9
3
2年ハリスコ地震および 1
9
9
5年コリマ
地震の破壊域 1)
表 1 コリマ地震諸元 1)
発生年月日
発震時刻
北緯
西経深さ
M
w
1
9
9
5,1
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5
:
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回 8
.
0
3
. 被害調査
3 ・1 メラケ
多くの民家が被害を受けた。ホテル・カサグランデ
0
mにあるが(写真1)、大きな
は海岸の砂浜から 1
)、R
被害を受けた。玄関棟の屋根が崩落(写真 2
Cラーメン枠組組積i
告4階の客室棟同志が衝突し被
写真 3 客室同志の衝突による被害
1995年メキシコ・コリマ地震の震度・被害調査
1
0
1
)。客室内は構造的被害はない
害を受けた(写真 3
が損傷が激しく、 1年後も再開の目処は立っていな
かった。同ホテルに隣接する 4階RC造のコンドミ
ニアムは無被害であった。
3・2 バラ・デ・ナピダード
道路に亀裂が見られた@枠組組積造の民家も多くが
倒壊した。ホテル・トロピカル新館は RCラーメン
枠組組積造 4階建てであるが、構造的破壊はなく、
仕上げ柱の一部が崩落した程度であった。別館 3階
建ての屋上に備え付けられていた給水タンクが落下
し 1階建て構造物を崩壊させた。
写真 5 シアウルトラン教会ドームの亀裂
3・3 シウアルトラン
多くの住宅が倒壊・大破した。被害のもっとも甚大
0
0年ご
な地域である。特に村役場前の古い民家(19
ろに建築)は非枠自由且積造であるため大きな被害を
受けた(写真 4) 0 RCラーメン枠組組積造 2階建
ての村役場は構造的被害は受けていないが壁が剥落
した程度であった。隣接する教会は非枠組レンガ壁
構造であるがドームとタワーに亀裂が入ったが倒壊
は免れた(写真 5
)。
3 ・4 サンチャゴ
民家の被害はそれほど、見られない。プラサ・サンチ
ャゴには 6棟の建物群がある。唯一 2階建てのコリ
写真 6 メキシコ銀行の被害
マ州警察の建物の屋根が落下し死者 8名を出した。
この建物は主体構造が S造であるが、外周のみ RC
階建ては外壁の崩落が激しくとり壊された(写真 6
造であり、これが被害を受けて 2階部分落下につな
がったと推察される。隣接するメキシコ銀行建物 l
3・5 マンサニージョ・西部
マンサニージョ湾に延びだした砂州にホテル地域が
ある。
ホテル・コスタレアルが崩壊し死者 40名の被害
が出た。このホテルは RCラーメン造 9階建てであ
り海岸から 1
0
mに建っている。 1985年地震で仕
切り壁に被害を受けた。また 2階梁が 2階以上の荷
重を支え切れず勇断ひび割れを生じ、現断補強が行
なわれていたらしい。強度に問題のあった建物であ
った。地震後撤去された(写真 7
)。
ラスアダス・ホテルの給水塔に亀裂入った。また
付近のホテル・ラスプラサスグロリアスの瓦屋根も
落下した。
写真 4 非枠組組積造民家の被害
社会保障庁病院
(
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S
)はRC枠組組積造である
愛知工業大学研究報告,第 34号 B,平成 1
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表 2 1995年コリマ地震最大加速度(買)~)一覧
観測地点
方
向
不
明
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(左岸)
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(左岸)
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a(右岸)
写真 7 マンサニージョのホテル・コスタの倒壊に
より多くの死者が出た。撤去後(1年後)
の現場風景。
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8
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8
83
0
3
が柱を中心に構造的被害を受けた。また近くの家族
O
O
Z
) でも建物や基礎部分に被害が見
医療団地 (
分布に不明な点が多い。
られた。
4・2 被害からの推察
3・6 マンサニージョ市街地
被害はマンサニージョからメラケの海岸沿いに集中
パスターミナル駐車場部分の折板屋根が落下した。
している。特に、マンサニージョでは、ホテル・コ
RCラーメン 3階建ての電話局の外壁のモルタルが
スタレアル、 I
M
S
S病院など RC構造物に多くの構造
剥離し落下し、入り口部分に破壊が見られた。 RC
的被害が見られ、また液状化現象も見られことから
枠組組積造 2階建ての映画館の外壁が落下した。内
、大きな震度であったことは間違いない。火力発電
部の被害も大きい様である。リベルタード地区では
0
0ガル近くあった事はその事を
所の最大加速度が4
液状化が見られ民家の多くに被害が見られた。港湾
裏付けている。サンチアゴにおけるコリマ警察署の
の防波堤付近でも液状化が見られ、岸壁が数m迫り
崩壊は構造物のは構造自体に問題があったと考えら
出した。
れるが、メキシコ銀行の建物も被害があり、これら
火力発電所の配電施設に落下が見られた。また液
状化による岸壁の亀裂、はみ出しが見られた。
震度) 9であ
を総合すると改正メルカリ震度 (MM
ったと推察される。
シウアトランは民家の多くが被害を受け、教会や
3・7 7JItメリア
RCラーメン構造の新しい教会の 2次壁に亀裂、落
下が見られた。その他の被害は見られない。
村役場にも被害が出るなどあたりの地域に比べ被害
震度は 8程度と推察される。
が大きく M M
メラケおよびバラデナピダードでは R C造のホテ
ルに被害が出た。また、民家の被害も多く、シウア
3・8 コリマ
郊外のピジャデアルパレスにある教会の塔の一部が
落下した程度である。
トランほどではないが、これに近い震度であったと
震度 8程度であろう。
考えられる。 M M
1
0
回のプエルトバジヤルタ
これらの地域の北Z
の強震計が 1
3
3ガルを記録しているところから、海
4. 震度分布
震度 8の地域が分布していたと考えら
岸沿いに M M
4 ・1 強震記録
れる。
一方、マンサニージョの南東側では被害が少なく
震源に最も近いマンサニージョ火力発電所の強震計
北西側に比べて震度は小さく、教会に被害があった
0
3ガル,南北3
8
8
ガル,東西3
8
7ガルを記録
は上下3
アルメリアで醐震度 7程度であったと思われる。
した。その他の地点における最大加速度を表 2に示
す。強震記録の数が少なく、震源近傍における震度
4 ・3 アンケートによる震度寵査
1995年メキシコ・コリマ地震の震度 被害調査
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図 3 アンケートから求めた MM
震度
1
9
9
7年 1月および 1
9
9
8年 1月に震度に関するアンケ
ート調査を行なった
D
アンケート用紙は北大による
1
9
7
2
)を基に、メキシコ用に改
9
9
0
) を用いた。回
変・翻訳した調査用紙(正木, 1
収枚数は 1
5
2枚、内有効回答は 1
0
5枚であった。
調査用紙(太田他、
表 3に地域別解答数および震度を示す。旧気象庁
震度から改正メルカリ震度への変換は以下の式を用
いた。
1MM=O.5+1
.5 1JMA
(
1
)
0
震源地に近いテコマンでMM
震度 7
.1
、アルメリ
.
0、やや離れたコリマで震度69、グス
ア で 震 度7
園
.
9、遠く離れたグアダラハラで震度6
.
4と
マンで6
なった。強震計による最大加速度はグスマンで 5
0ガ
ル
(MM震度 7弱)、グアダラハラで 2
0ガル(震度
5強)であった。
表 3 アンケート回答数
.MM
震度
地名有効回答数無効回答数改正メルカリ震度
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2
7
.1
7
.
0
7
.1
6
.
4
被害からは震度 9と推定されたサンチャゴは震度
7
.1
と求まったが、回答数が 1つしかないので何と
震度は68
7であった。
.4
、
6
.
も言えない。コマラ、コキマトランの震度は 6
2と小さいが山にある村なので、地盤がよく震度が小
度調査から地域的特徴が見られることを期待したが
さくなったと考えられる。ロデパジェは解答数が 1
そのような特徴は見られなかった。
つしかないが、震度 7
.
7と大きかった。
固
市内全域に配布回収したアンケート調査による震
コリマ市は、コリマ火山から流出した厚さ 600~7
0
0
阻程度と見積もられる砂磯層の上に発展した町で
4"4 コリマ市内の震度分布
コリマ市(郊外のビジャデアルパレス市を含む)で
ある。粘土質の柔らかい地盤は存在しない。地盤の
構造はよくわかっていないが、どの地域もおおよそ
3枚の有効回答を得た。図 4に得られたMM
震
合計8
同じ構造をもっていると考えられている。市内 2箇
.0
から 9
.0
に分布している。平均
度の分布を示す。 5
5固
ま
所で宴摘された PS検層結果によれば、深さ 1
1
0
4
愛知工業大学研究報告,第 34号 B
. 平成 1
1年. V
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B,M
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9
9
9
定される。マンサニージョから北西の海岸地域の震
度は 8、マンサニージョ南東地域は震度 7程度と推
定された。
アンケートによって震度を求めた。コリマ市では
9
8
5年
震度 7、周辺山地では震度 6と推定された。 1
の地震で被害があったグ、スマン市では震央距離が大
きい割に震度はコリマ市と同じ 7となった。
コリマ市街地についてアンケート震度分布図を作
成した。特に特徴的なパターンは見られなかったが
これはコリマ市の地盤がコリマ火山からの流出物で
できており特徴をもたないためと考えられる。
謝辞
コリマ大学地質研究所のガ 1
)ンド教授にはアンケー
図 4 コリマ市街地おけるアンケート震度分布
(太田他による方法から求められた気象庁
1
)により改正メルカリ震度に
震度を式(
換算した)
トの配布ー回収にあたり多大なるご援助をいただい
た。またメキシコ国立防災センターのカルロス・グ
テレス室長にはアンケートの実施方法についていつ
も討論していただいた。ここに甚大なる感謝の意を
表します。
で S波速度 2
5
0m/s
の層があるが、その下部には 5
0
0
m
l
sの層が厚く堆積しているようである。
唯一教会の塔の一部落下の被害が見られた地点の
本研究は文部省科学研究費補助金(国際学術研究
)N
o0
9
0
41
1
Z7(代表者:望月利男東京都立大学教
園
授)による援助をいただいた。
震度は、すぐ近くに居た人(ただ一人ではあるが)
.
4であり、特に大き
へのアンケートによると震度 5
な震度であった可能性は薄い。
5
. まとめ
1
9
9
5年 1
0月 9日に発生したコリマ地震の被害調査を
参考文献
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7
いて RC構造 9階建てのホテルの倒壊が見られた他
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)太 田 裕 、 他 :M
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yによる S
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m
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cm
i
c
r
o
z
o
n
i
n
gm
a
pの作成、災害科学総合シンポジウム論
文集、 9
、
2
4
1
2
4
6、1
9
7
2
R C構造を含む多くの構造物に被害が見られた。ま
9
8
5年 9月1
9日メキシコ地震に関する
3
)正木和明:1
た液状化も見られた。サンチアゴでは州警察の建物
研究(
2
)
、アンケート方式による震度・人間行動の
行なった。被害は震央近くのマンサニージョ市にお
が崩落した。シウアルトランでは多くの民家が被害
o2
5,1
2
9
1
3
7,1
9
調査、愛知工業大学研究報告、 N
を受けた。メラケでは RC4階建てのホテルが大き
9
0
な被害を受けた。マンサニージョにおける最大加速
度は 3
8
8ガルが記録されている。これらの被害およ
び加速度からマンサニージョにおける震度は 9と推
園
4
)三 雲 健 :1
9
9
5年メキシコ C
o
p
a
l
a
地震および C
o
l
i
m
a
J
a
l
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s
c
o地震概況報告、地震工学振興会ニュー
ス
、 N
o
.1
5
5,2
2
3
5
.1
9
9
7
(受理平成 1
1年 3月初日)