∼男女共同参画社会の実現をめざして∼ 新たまの男女共同参画プラン (案) 平成18年12月 玉 野 市 も 第1章 じ 計画の意義 1 第2章 く 策定の必要性 ··············································································· 1 計画の基本的な考え方 1 2 3 4 計画の基本理念 ············································································ 計画の目標 ·················································································· 計画の性格 ·················································································· 計画の実施期間 ············································································ 2 3 3 3 第3章 計画の体系図 ················································································· 4 第4章 計画の内容 基本目標Ⅰ 男女平等の意識づくり ····················································· 6 重点目標(1) 男女共同参画の視点に立った社会制度・慣行の見直し ··········· 8 重点目標(2) 男女共同参画の視点に立った教育・学習の推進 ··················· 11 基本目標Ⅱ 男女の人権が尊重される社会づくり ································· 14 重点目標(1) あらゆる暴力の根絶 ······················································ 14 重点目標(2) 生涯を通じた健康の確保と自己決定権の尊重 ······················ 17 基本目標Ⅲ 多様な生き方が選択できる環境づくり ······························ 19 重点目標(1) 家庭・地域活動と仕事の両立支援 ···································· 20 重点目標(2) 働く場における男女共同参画の推進 ································· 24 基本目標Ⅳ あらゆる分野への参画 ···················································· 26 重点目標(1) 地域社会への男女の参画促進 ·········································· 26 重点目標(2) 政策・方針決定の場への女性の参画促進 ···························· 28 推進体制の整備 ··············································································· 31 ❄ 参 考 資 料 ● 玉野市男女共同参画推進条例 ······································································34 ● 玉野市男女共同参画推進条例施行規則···························································40 ············································································42 ···········46 ● 配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律 ···································50 ● 女性に対するあらゆる形態の差別の撤廃に関する条約 ······································58 ● 男女共同参画に関する国内外の動き ·····························································64 ● 玉野市男女共同参画都市宣言 ······································································68 ● 用語の解説 ······························································································69 ● 男女共同参画社会基本法 ● 雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律(抄) 第1章 1 計画の意義 策定の必要性 昭和 50(1975)年,国際婦人年世界会議がメキシコシティで開催され,翌年からの 国際婦人の十年を機に,男女共同参画の推進が国際的に取り組まれるようになりま した。昭和 54(1979)年には,国連総会において「女子に対するあらゆる形態の差別 の撤廃に関する条約(女子差別撤廃条約)」が採択され,日本は昭和 60(1985)年に この条約を批准しました。 これを受けて我が国では,平成 11(1999)年には「男女共同参画社会基本法」を施 行,平成 12(2000)年に「男女共同参画基本計画」を策定し,社会のあらゆる分野に 男女共同参画の視点を反映させ,男女共同参画社会の形成を総合的・計画的に図る ことにしました。また,平成 13(2001)年には,女性に対するあらゆる暴力の根絶を 目的とした「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律(DV防止法)」 を制定し,その後平成 16(2004)年に改正され,暴力の定義拡大,保護命令制度の拡 充などが規定されました。平成 17(2005)年には, 「男女共同参画基本計画(第2次)」 が策定され,目指すべき将来像が示されました。 岡山県では,平成 11(1999)年に総合的拠点として「男女共同参画推進センター(ウ ィズセンター)」を開設しました。平成 13(2001)年には「岡山県男女共同参画の促 進に関する条例」を制定するとともに,「おかやまウィズプラン」を策定,さらに, 平成 18(2006)年に「新おかやまウィズプラン」を策定し,様々な施策を展開してい ます。 玉野市では,平成 14(2002)年に「玉野市男女共同参画推進条例」を制定するとと もに,「たまの男女共同参画プラン」を策定し,市民意識の醸成を図るため,「玉野 市男女共同参画都市」の宣言の実施,推進拠点となる「男女共同参画推進センター」 やDV被害者などの相談窓口として「相談支援センター」を設置するなど,環境や 体制を整備し,各種の施策に取り組んできました。 しかし,平成 17(2005)年度に実施した「玉野市男女共同参画に関する市民意識調 査」では,男女の地位の平等意識は,社会全体で,74.5%が「男性が優遇」されて いると感じており,特に「社会通念・慣習・しきたりなど」で高くなっています。 このように,家庭・地域・職場などでは,固定的な性別による役割分担意識や偏 見などが依然として根強く残っており,女性に対する暴力など新たな課題も顕在化 しています。また,少子高齢化の進行など社会情勢が急速に変化している中で,男 女共同参画の推進はますます必要となっています。 こうした状況を踏まえ,これまでの取組を継続しながら,社会情勢の変化に伴い 生じる問題や課題を精査し,必要な施策を計画的に推進するために新たにプランを 策定するものです。 1 第2章 1 計画の基本的な考え方 計画の基本理念 男女共同参画社会の実現をめざして この計画では,誰もがいきいきと自分らしく生きていくことのできる男女 共同参画社会 (*1) を目指して,「日本国憲法」における個人の尊重と法 の下の平等,「女子差別撤廃条約」,「男女共同参画社会基本法」に基 づいた計画を展開します。 男女共同参画社会基本法の理念 *男女の人権の尊重 *社会における制度又は慣行についての配慮 *政策等の立案及び決定への共同参画 *家庭生活における活動と他の活動の両立 *国際的協調 玉野市男女共同参画推進条例の基本理念 1.男女の個人としての尊厳が重んぜられ,男女が性別による差別的取扱いを 受けないこと。 2.固定的性別役割分担意識を解消し,男女の個人としての能力を発揮する機 会が確保され,自己の意思と責任により多様な生き方が選択できること。 3.家族を構成する男女が,相互の協力と社会の支援の下に,家事,子の養育, 家族の介護等の家庭生活における活動とその他の活動とを両立できること。 4.男女が対等な立場で政策及び方針の立案,決定へ共同参画する機会が確保 されること。 5.男女が互いの性を理解しあい,性と生殖に関する健康と権利 (*2) の尊重が 配慮されること。 6.国際的な取組と協調,連携すること。 7.市,市民及び事業者が責任と自覚をもち,教育を含むあらゆる場での役割 を果たすとともに,互いに協働すること。 2 2 計画の目標 この計画では,男女共同参画社会の実現をめざして,次の5つの目標を設定し, 積極的に施策を推進します。 (1) (2) (3) (4) (5) 3 男女平等の意識づくり 男女の人権が尊重される社会づくり 多様な生き方が選択できる環境づくり あらゆる分野への参画 推進体制の整備 計画の性格 (1) この計画は,国・県の「男女共同参画基本計画」や「玉野市総合計画」と密接 に関連するものです。 (2) この計画は,男女共同参画の市民意識調査の結果,市民の意見や玉野市男女共 同参画推進審議会からの提言内容などを反映させ,市民参画によるプランづく りとして,まとめたものです。 (3) この計画は,市が,市民及び事業者と連携して取り組むべき施策の方向を明ら かにするための基本計画です。 (4) この計画は,実効性を高めるため,また,施策の効果が検証できるよう,基本 目標ごとに数値目標を設定し施策を推進します。 4 計画の実施期間 この計画は,平成 19 年度から,平成 23 年度までの 5 年間とします。 (*1) 男女共同参画社会:男女が,社会の対等な構成員として,自らの意思によって社会のあらゆる分野 における活動に参画する機会が確保され,もって男女が均等に政治的,経済的,社会的及び文化的 利益を享受することができ,かつ,共に責任を担うべき社会。 (*2) 性と生殖に関する健康と権利:人間の生殖におけるあらゆる面において,身体的,精神的,社会的 に良好な状態を得るため,自分の心身について知り,自らの意思で選択し,決定する権利。 3 目標 基本目標 重点目標 Ⅰ 男女平等の 意識づくり_ 男 女 共 同参 画 社 会 の 実 現 を 目 指 し て Ⅱ 男女の人権が 尊重される社会づくり_ Ⅲ 多様な生き方が 選択できる環境づくり Ⅳ あらゆる分野 への参画_ 施策の取組と方向 (1)男女共同参画の視点に立った 社会制度・慣行の見直し ① 固定的性別役割分担意識を解消するための意識啓発 ② メディアの分野における人権尊重についての意識啓発 ③ 男女共同参画に関する調査・研究の推進 (2)男女共同参画の視点に立った 教育・学習の推進 ① ② ③ ④ (1)あらゆる暴力の根絶 ① 暴力防止の意識啓発 ② 被害者への相談・支援体制の充実 (2)生涯を通じた健康の確保と 自己決定権の尊重 ① 心身の自己決定権に関する意識啓発 ② 生涯にわたる健康づくりの推進 (1)家庭・地域活動と仕事の 両立支援 ① ② ③ ④ (2)働く場における男女共同参画 の推進 ① 男女の均等な雇用機会と待遇の確保などの促進 ② 多様な形態で働く人の就業環境の整備 ③ 女性のチャレンジ支援 (1)地域社会への男女の参画促進 ① 地域活動へ積極的に参画できる環境の整備 ② パートナーシップの構築 (2)政策・方針決定の場への女性の 参画促進 ① あらゆる分野における女性の参画機会の充実 ② 女性の人材養成 保育・学校生活での慣習の見直しと意識啓発 保育・教育関係者に対する研修の充実と意識啓発 家庭・地域・職場における学習の推進 国際的視野に立った幅広い情報収集の推進 家庭・地域活動と仕事の両立しやすい環境の整備 子育て及び介護支援の充実 ひとり親家庭の自立支援 高齢者や障害者の自立支援 市民参画による推進体制の整備 男女共同参画推進センターの充実 庁内推進体制の充実 推進体制の整備 4 5 第4章 計画の内容 (基本目標Ⅰ)男女平等の意識づくり 男女共同参画の視点に立った法律や制度が整備されてきましたが,男女平等を実感 している人はまだ少なく,家庭・地域・職場などには固定的な性別役割分担意識 (*1) が根強く残っています。 平成 17 年度に実施した「玉野市男女共同参画に関する市民意識調査」においても, 家庭生活・職場・政治の分野では,「男性が優遇されている」と答えた人は 60%を超 え,特に, 「社会通念・慣習・しきたりなど」では,78.8%, 「社会全体」では 74.5% と著しく高くなっています。また,社会のあらゆる分野で男女がもっと平等になるた めに最も重要なこととして, 「男女をとりまく様々な偏見,固定的な社会通念,慣習, しきたりを改めること」が 29.8%で最も多くなっています。 男女共同参画社会を実現していくためには,市民一人ひとりの意識が変わることが 必要です。社会的性別(ジェンダー) (*2) の視点から,男女共同参画社会の形成を阻 害すると考えられる社会制度・慣行の見直しを進め,さまざまな場面を捉え,男女が それぞれ個人として尊重されるよう意識啓発を図ります。 ■各分野における男女の地位の平等意識について 男性が非常に優遇 どちらかといえば女性が優遇 無回答 11.0 (1) 家庭生活で (2) 職場で (3) 学校教育の場で 3.3 (4) 地域社会で 19.0 46.0 13.1 51.9 11.2 (8)社会全体で 0% 3.3 0.2 29.3 21.9 4.5 60% 9.8 1.9 6.7 2.1 0.7 3.3 6.4 2.6 12.6 0.5 80% 100% 64.3 40% 9.3 3.1 1.2 1.4 10.5 3.3 0.5 35.7 56.9 20% 4.3 16.4 39.3 10.2 3.3 8.8 5.2 0.7 20.7 7.4 23.1 28.6 (7) 社会通念・慣習・ しきたりなどで 5.21.45.7 1.7 16.9 47.9 13.8 同等になっている わからない 22.4 52.6 (5) 政治の場で (6) 法律や制度の上で どちらかといえば男性が優遇 女性が非常に優遇 1.0 13.3 2.4 〔平成 17 年度「玉野市男女共同参画に関する市民意識調査」〕 6 ■社会のあらゆる分野で男女がもっと平等になるために最も重要なこと 男女をとりまく様々な偏見,固定的な 社会通念,慣習,しきたりを改めること 29.8 女性自身が経済力を身につけるため, 知識・技術を習得するなど,積極的に力 の向上を図ること 16.2 女性の就業,社会参加を支援する 施設やサービスの充実を図ること 15.2 法律や制度の上での見直しを行い, 男女差別につながるものを改めること 11.0 女性自身が意識の向上を図ること 10.7 政府や企業などの重要な役職に一定 の割合で女性を登用する制度を採用す ること 8.1 6.0 わからない その他 0.0 全体 2.4 5.0 10.0 15.0 20.0 25.0 30.0 35.0 (%) 〔平成 17 年度「玉野市男女共同参画に関する市民意識調査」〕 (*1)固定的な性別役割分担: 「男は仕事,女は家庭」というように,性の違いによって役割を固定してしま う考え方。 (*2)社会的性別(ジェンダー):生まれついての生物学的性別(セックス/sex)がある一方,社会によっ て作り上げられた「男性像」, 「女性像」がありこのような男性,女性の別を「社会的性別」 (ジェンダ ー)という。 7 重点目標(1) 男女共同参画の視点に立った社会制度・慣行の見直し 〔現状と課題〕 市民意識調査で「男性は仕事,女性は家庭」という考え方について,「同感しない」 と回答した人は,51.4%と最も高くなっています。 しかし,いまだに固定的な性別役割分担意識は根強く残っています。これまで当た り前と思っていた社会制度や慣習の中でも,男女共同参画社会の実現を阻害する要因 となるものが含まれていないか,ひとつひとつ見直し,こうした固定的な性別役割分 担意識を解消する必要があります。 また,テレビや雑誌などのメディアから意識に受ける影響は,たいへん大きいもの があります。誤った性差別の観念が刷り込まれないようメディアからの情報を評価・ 識別する能力(メディア・リテラシー)の向上に努めるとともに,広報紙や市民チャ ンネルなど様々な手段を通じて,男女平等の意識を高めるための啓発が必要です。 ■「男は仕事,女は家庭」という考え方 全体 33.3 男性 38.3 女性 47.2 29.1 0% 13.3 51.4 55.1 20% 40% 同感する 60% 同感しない わからない 80% 1.9 12.4 2.1 14.1 1.8 100% 無回答 〔平成 17 年度「玉野市男女共同参画に関する市民意識調査」〕 8 施策の取組と方向① 固定的性別役割分担意識を解消するための意識啓発 事業 No 事 業 名 1 男女共同参画推進 6 月 23 日から 29 日までの1週間を「男女共同 週間の推進 参画推進週間」と定め,市民への啓発を図りま 概 要 担当 総務課 す。 2 3 4 各種講座,イベント 男女平等への理解を深めるため,各種講座やイ 総務課 の開催 ベントなどを開催します。 生涯学習課 広報媒体を利用し 新聞,放送媒体,情報紙,ホームページなどあ 総務課 た広報・啓発活動 らゆる広報媒体を活用して,広報・啓発活動を 市民活動支援課 の推進 推進します。 事業者等の表彰 男女共同参画社会づくりに功績のあった事業 総務課 者等を表彰し,気運の醸成を図ります。 まちおこし課 数値目標 項 目 現状値(年度) → 推進センターで行う啓発講座への参加率 男 女 が平 等 に扱 われていると感 じている人 の 割合 施策の取組と方向② 事業 No 1 目標値(H23) 54.4% (H17) → 80.0% 19.8% (H17) → 40.0% メディアの分野における人権尊重についての意識啓発 事 業 名 概 要 担当 メディアからの情 報 多様なメディアからの情報を理解し,読み解く 総務課 を評価・識別する能 力を身につける研修会の開催や啓発パンフレ 力 ( メ デ ィ ア ・ リ テ ラ ットなどの作成を行います。 シー)の向上 2 広報・刊行物などに 行政刊行物ガイドラインに基づき,公的な広報 総務課 おける性にとらわれ や出版物において,男女共同参画の視点,人 市民活動支援課 ない表現の促進 3 権尊重に配慮した表現を推進します。 青少年を取り巻く社 有害ビラの撤去,「青少年を守る店」の普及な 青 少 年 育 成 セ 会環境の浄化 ど青 少年 に悪 影 響を及 ぼす社 会 環 境の浄 化 ンター 及び啓発活動を推進します。 数値目標 項 目 現状値(年度) → メディアからの情報を評価・識別する能力(メディ 58 人 ア・リテラシー)の向上に関する研修会の参加者数 (H14∼H17) 9 → 目標値(H23) 200 人 (H23 累計) 施策の取組と方向③ 事業 No 1 男女共同参画に関する調査・研究の推進 事 業 名 概 要 担当 男女共同参画に関 男女共同参画に関する意識調査・実態調査を 総務課 す る 意 識 調 査 の 実 市民,企業などを対象に継続的に行い,情報 施 2 提供します。 男女共同参画に関 男女共同参画推進センターにおいて図書・ビ 総務課 す る 情 報 の 収 集 と デオなどの充実を図ります。 提供 10 重点目標(2) 男女共同参画の視点に立った教育・学習の推進 〔現状と課題〕 人格の形成には,幼い頃からの周囲の環境が大きく影響を及ぼします。特に,家庭 における親や家族の意識や地域社会のしきたり,学校や園における教育などが子ども に与える影響は大きいことから,発達段階に応じて適切な人権意識や男女平等意識を 育てていくことが重要です。 園・学校においては,子どもが性別による固定的な考え方にとらわれず,個性を伸 ばせるよう男女共同参画の視点に立った保育・教育を進める必要があります。そのた め,保育・教育関係者が,男女共同参画の理念を正しく理解し,その意識を高めてい かなければなりません。 また,家庭や地域においては,固定的な性別役割分担意識にとらわれることなく男 女が対等に個性と能力を発揮できる環境を整えるため,あらゆる機会をとらえて学習 の充実を図る必要があります。 さらに,男女共同参画の問題は,国際的に取り組まれています。国際的な男女共同 参画の流れを理解し,地域でのより望ましい男女共同参画社会を築くため,諸外国の 情報収集を行い,広く市民に提供することが必要です。 施策の取組と方向① 保育・学校生活での慣習の見直しと意識啓発 事業 No 1 事 業 名 概 要 担当 男 女 平 等 の視 点 に 男女共同参画の視点に立った保育・教育活動 社会福祉事務所 立 っ た 保 育 ・ 教 育 を推進するとともに,男女混合名簿の導入につ 学校教育課 活動の推進 2 いても継続します。 男 女 平 等 意 識 を育 男 女 共 同 参 画 の視 点 で,男 女 平 等 意 識 を育 社会福祉事務所 て る 教 材 な ど の 選 てる教材や指導資料の選定を行います。 学校教育課 定 3 男 女 平 等 の視 点 に 性 別 による固 定 的 な考 え方 にとらわれず,児 学校教育課 立 っ た 進 路 指 導 の 童 ・生 徒 の個 性 や能 力 を重 視 し,自 ら多 様 な 推進 選 択 が 可 能 と なるよ うな 進 路 指 導 を 推 進 し ま す。 4 学 校 行 事 や校 則 な 学 校行 事 の慣 行や校 則 などを男女 共 同参 画 学校教育課 ど へ の 男 女 平 等 の の視点から点検し,男女平等が反映されるよう 配慮 細かな配慮をします。 11 施策の取組と方向② 保育・教育関係者に対する研修の充実と意識啓発 事業 No 1 事 業 名 概 要 担当 保 育 ・ 教 育 関 係 者 保育・教育関係者の男女平等意識の醸成を図 社会福祉事務所 への研修の充実 2 るため,計画的に研修を実施します。 学校教育課 男女平等教育の指 技術・家庭科や保健体育科において固定的な 学校教育課 導研究 性別役割分担意識の解消を目指した学習内容 や指導方法の研究を深め,男女共学の充実を 図ります。 3 研修プログラム作り 保 育 関 係 者 の男 女 平 等 意 識 の醸 成 を図 るた 社会福祉事務所 め,カリキュラムの研究などに取り組み,プログ ラム作りに努めます。 4 男女平等意識の高 講演会や各種行事を通して研修を深めるととも 生涯学習課 揚 に,男女の区別なく積極的な参画意識の高揚 社会福祉事務所 に努めます。 施策の取組と方向③ 家庭・地域・職場における学習の推進 事業 No 事 業 名 1 青少年の育成支援 概 要 担当 地 域 活 動 や交 流 において,固 定 的 な性 別 役 生涯学習課 割分担意識にとらわれず,男女がともに参画す 中央公民館 るよう働きかけます。 2 学校教育課 家 庭 教 育 に 関 す る 家庭教育支援総合推進事業などにおいて,家 生涯学習課 学習機会の推進 庭における男女共同参画意識を高めるための 学習機会を提供します。 3 出前講座開催の支 団 体 ・職 場 ・地 域 において,男 女 共 同 参 画 に 生涯学習課 援 関する講座などの学習機会を提供し,男女共 同参画に関する意識の高揚を図ります。 4 職員研修の実施 市 職 員を対 象に男 女 共 同 参 画に関 する研 修 人事課 会を開催し,男女共同参画に敏感な意識の定 着を図ります。 数値目標 項 目 家庭教育に関する研修会の参加者数 職員研修の実施回数 現状値(年度) → 目標値(H23) 1,832 人 (H17) → 3,000 人 1回 12 (H17) → 3回 施策の取組と方向④ 国際的視野に立った幅広い情報収集の推進 事業 No 1 事 業 名 概 要 担当 海外資料の収集提 男 女 共 同 参 画 に関 する諸 外 国 の情 報 が得 ら 総務課 供の充実 れる図書・資料などの収集と提供の充実を図り ます。 2 国 際 的 な視 点 に立 国際的な動きや国際協調・国際理解をテーマ 総務課 っ た 学 習 機 会 の 充 にした講座などを開催します。 実 13 (基本目標Ⅱ)男女の人権が尊重される社会づくり 男女共同参画社会の形成は,男女が個人として尊重され,平等な立場に立ってこそ実 現するものです。 しかし,近年,配偶者やパートナーからの暴力(DV) (*5) やセクシャル・ハラスメント (*6) な どが社会問題となっています。被害者は女性の場合が非常に多く,その根底には女性への 人権の軽視があります。これは決して許されるものではなく,暴力は重大な人権侵害である との認識に立ち,暴力の発生を防ぐ環境づくりや被害者を支援する体制づくりを推進しま す。 また,誰もが個性と能力を十分に発揮して,いきいきとした生活を送るためには,健康で あることが望まれます。特に女性は,生涯を通じ,妊娠や出産への特有の関わりから,男 性と異なる健康上の特性があります。男女が互いの性を理解し合い,性や生殖にかかる心 身の健康を求める権利が尊重されることが重要です。このため,健康や性に関する正確な 知識や命の大切さなどの普及啓発を図り,市民自らが健康管理に努めるとともに,生涯を 通じて必要な時にその状況に応じた支援が受けられる対策の整備に努めます。 重点目標(1) あらゆる暴力の根絶 〔現状と課題〕 男女雇用機会均等法の改正により,職場におけるセクシュアル・ハラスメント の防止配慮義務が盛り込まれ,ストーカー行為等の規制に関する法律(ストーカ ー規制法),配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律(DV防止法) など,あらゆる暴力の防止を目的とした法律の整備が進んできました。 しかし,市民意識調査によると,夫婦間で「暴力を受けたことがある(あるい は受けている)」と答えた人は男性が 2.6%,女性が 5.3%,職場などでセクシュ アル・ハラスメントを「受けた」と答えた人は,男性で 1.0%,女性で 7.9%とな っており,特に女性に対する暴力が多くなっています。また,男女共同参画相談 支援センターでの相談件数は,ほぼ毎年 100 件を超えており,そのうちDV関係 の相談が最も多く,岡山県内の配偶者暴力に関する保護命令件数は年々増加傾向 にあります。 このため,暴力は,犯罪行為で決して許されない人権侵害であるという認識を 広く社会に徹底し,一人ひとりがお互いに性を尊重するなどの意識啓発を図るた め,地域,学校,職場などにおいて,研修や講座などの学習機会を提供するとと もに,県や警察,地域住民などとも連携し,被害者の緊急一時保護などの支援と 被害者の自立支援に対処するため,相談支援センターを中心とした体制の充実を 図ることが必要です。 14 ■ドメスティック・バイオレンスの有無 暴力を受けたことがある。 あるいは,受けている 暴力をふるったことがある。 あるいは, ふるっている 4.0 2.6 5.3 1.9 2.6 1.3 4.1 身近な人から相談を受けたことがある 8.3 11.9 9.0 6.2 11.5 身近に暴力を受けた当事者がいる 17.1 18.1 16.3 身近に当事者はいないが,暴力に ついての噂を耳にしたことがある 75.2 74.1 76.2 暴力がテレビや新聞などで問題に なっていることは知っている 13.1 17.6 9.3 暴力について見聞きしたことはない 1.0 その他 0.0 全体 1.8 わからない 0.0 男性 4.0 4.7 3.5 女性 10.0 20.0 30.0 40.0 50.0 60.0 70.0 80.0 90.0 (%) 〔平成 17 年度玉野市男女共同参画に関する市民意識調査〕 ■玉野 市男 女 共同参 画相 談 支援センターに おける日常相談件数 年 度 件 数 ■配偶者暴力に関する保護命令件数 (岡山県) 年 度 件 数 平成 14 年度 122件 平成 14 年度 14件 平成 15 年度 58件 平成 15 年度 12件 平成 16 年度 175件 平成 16 年度 30件 平成 17 年度 159件 平成 17 年度 54件 (*5)DV(ドメスティック・バイオレンス):配偶者等からの暴力。 (*6)セクシュアル・ハラスメント:相手の意に反した性的性格の言動で,個人としての尊厳や名誉, プライバシーなどを侵害する行為。 15 施策の取組と方向① 暴力防止の意識啓発 事業 No 1 事 業 名 概 要 担当 あ ら ゆ る 暴 力 防 止 配偶 者 等からの暴 力 やセクシュアル・ハラスメ 総務課 に 関 す る 学 習 機 会 ントなどあらゆる暴 力 の防 止 や人 権 意 識 の高 生涯学習課 の提供 2 揚のための研修会を開催します。 啓 発 ビ デ オ な ど 情 配偶者等からの暴力の防止に関するビデオや 総務課 報の収集と提供 3 図書を収集し,必要に応じて提供します。 家 庭 内 暴 力 な ど の 女性や子どもに対する様々な家庭内暴力の問 社会福祉事務所 実態把握及び防止 題についての実態把握に努め,人権を尊重す 学校教育課 に関する啓発 4 る啓発広報を推進します。 セクシュアル・ハラス 企業や教育機関などに対し,セクシャルハラス まちおこし課 メント防止対策の推 メント防止のための研修,相談窓口の設置,防 学校教育課 進 止マニュアルづくりなどの防止対策の取組を促 人事課 進するよう働きかけます。 施策の取組と方向② 事業 No 1 被害者への相談・支援体制の充実 概 事 業 名 要 担当 相 談 支 援 セ ン タ ー 配偶者等からの暴力に関する相談などの総合 総務課 の充実 窓口として,相談支援センターの充実に努め, 市民への周知を図ります。 2 法律相談の開催 法律など専門的な相談に対応するため,弁護 総務課 士による法律相談を開催します。 3 緊急一時保護の実 配偶者等からの暴力を受け,保護の申し出が 総務課 施 ある場合,県や警察など関係機関と連携を図 社会福祉事務所 り,必要に応じて緊急一時保護を行います。 4 建築住宅課 自立支援事業の実 DV防止法において,保護命令の決定を受け 総務課 施 た被害者から自立支援 の申し出がある場合, 社会福祉事務所 県及び関係機関と連携を図りながら自立支援 建築住宅課 を行います。また,各種制度の斡旋,情報の提 供,その他必要な援助を行います。 5 相談員の資質向上 相 談 者 の 立 場 に 立 っ た 適 切 な 対 応 を す る た 総務課 と関係 機 関 ,ボラン め,相談員の専門研修などへの参加を支援し ティアとのネットワー ます。また,相談支援センターを中心に警察・ クづくり 病院・行政など関係機関やボランティアとの連 携強化を図るため,ネットワークづくりに努めま す。 16 数値目標 項 目 現状値(年度) → 相談支援センターの相談業務を知っている人 の割合 重点目標(2) 目標値(H23) 13.5% (H17) → 50.0% 生涯を通じた健康の確保と自己決定権の尊重 〔現状と課題〕 生涯を健康に過ごすことは,男女を問わずみんなの願いです。 健康の維持には男女それぞれの特性を認識する必要があります。特に,女性には, 妊娠・出産の母性機能が備わっており,男性とは異なる身体的,精神的,社会的な 問題が生じてきます。近年では,望まない妊娠,エイズなどの感染症の問題が,特 に若い世代で増加しつつあります。 このような状況において,女性が自分自身を大切にするとともに,性と生殖に関 わることについて正確な知識・情報を入手し,適切に自己管理・決定できる能力を 身につける必要があります。男女が「性と生殖に関する健康と権利」 (*7) を 認識し, コミュニケーションを図る中で,お互いの性を尊重するとともに,社会全体に生命 の大切さや健康,性に関する正しい知識を普及,浸透させることが必要です。 また,男女を問わず,生涯の各段階における身体の変化に応じた健康づくりや疾 病の早期発見,早期治療をはじめ,自分が主体的に健康管理をする意識づくりなど 健康支援対策や相談・指導体制の整備・充実を図る必要があります。 施策の取組と方向① 事業 No 1 心身の自己決定権に関する意識啓発 担当 の権利の自覚を促すための講座を開催します。 母 性 保 護 (*8) に 関 母性保護の意識向上を図るパンフレットなどを 健康増進課 する情報提供 3 要 母 性 の尊 重 に関 す 女性自らの母性の重要性,母性保護について 健康増進課 る講座の開催 2 概 事 業 名 作成し,情報を提供します。 命 や 性 に 関 わ る 学 幼 児 ・児 童 ・生 徒 が発 達 段 階 に応 じ,生 命 の 学校教育課 習機会の充実 大切さについての保育・教育を実施します。ま 社会福祉事務所 た,性に関する正しい知識を身につけ,男女が 平 等 な異 性 観を持 ち行 動 できるよう指 導 の充 実に努めます。 4 思春期対策の実施 命の大切さや健康な妊娠,出産などについて 健康増進課 学 ぶために,中 学 生 を対 象 に学 校 訪 問 と「赤 ちゃんふれあい体験学習」を実施します。 17 施策の取組と方向② 事業 No 1 生涯にわたる健康づくりの推進 概 事 業 名 健康教育の実施 要 担当 壮年期からの健康の保持増進を目的に,生活 健康増進課 習慣病の予防など自分の健康は自分が守る健 康教育を行います。 2 健康相談の実施 40 歳以上の市民を対象に,心身に関する個別 健康増進課 の相 談に応 じ,医 師,保 健師 などが必 要な指 導助言を行います。 3 各 種 検 診 ・ 健 康 診 健康の保持・増進のために,各種検診の受診 健康増進課 査の活用 者の増加を促進し,検診結果を活用した保健 指導の充実を図ります。 4 母子保健事業の実 母 子 の 健 康 保 持 , 増 進 , 早 期 発 見 を 図 る た 健康増進課 施 5 め,乳幼児,妊産婦健診を実施します。 母子訪問指導の実 育児などの不安を解消するため,戸別訪問を 健康増進課 施 6 実施し,母子の健康相談や指導を行います。 子 どもの健 康 づくり 児童生徒が薬物乱用と健康との関係について 学校教育課 事業 正しく理解するため,喫煙,薬物乱用防止,エ 健康増進課 イズ教育に関する健康教育を推進します。 数値目標 項 目 現状値(年度) → 目標値(H23) 乳ガン検診の受診者数 2,595 人 (H17) → 4,100 人 子宮ガン検診の受診者数 2,932 人 (H17) → 4,100 人 (*7) 性と生殖に関する健康と権利:人間の生殖におけるあらゆる面において,身体的,精神的,社会的 に良好な状態を得るため,自分の心身について知り,自らの意思で選択し,決定する権利。 (*8)母性保護:女性が持っている妊娠・出産などの身体機能を損なうことがないように,労働時間の制 限や危険有害業務への就業禁止など,女性労働者を保護すること。 18 (基本目標Ⅲ)多様な生き方が選択できる環境づくり 誰もがいきいきと暮らせる社会を実現するには,男女がそれぞれの価値観やライフスタイ ルの多様性を認め合い,互いに家庭・地域・職場においてバランスのとれた生活ができるよう 環境を整備することが必要です。 女性の社会進出が進む中,まだまだ家庭責任は女性の方が重く,経済的責任は男性の 方が重いのが現状です。市民意識調査では,仕事と家庭を両立するために必要なこととして, 「育児休暇や介護休暇のとりやすい職場環境づくり」,「結婚・出産育児などによる退職後の 再雇用制度の広まり」,「夫や子どもなど家族の家事・育児・介護への理解・協力」,「保育施 設やサービスの充実」などが高くなっています。 男女がそれぞれに自立し,対等なパートナーとして,あらゆる場で個性と能力が発揮でき るよう,市民,企業,行政が連携して,家庭・地域活動と仕事の両立できる環境づくりを進め るとともに,安心して育児や介護ができるよう支援体制の充実に努めます。 ■仕事と家庭を両立するために必要なこと 55.5 育児休暇や介護休暇がとりやすい職場環境づくり 36.7 結婚・出産・育児などによる退職後の再雇用制度の広まり 31.2 夫や子どもなど家族の家事・育児・介護への理解・協力 29.5 保育施設やサービス(一時保育,病児保育等)の充実 勤務時間の自由度を高めるフレックスタイム制の広まり 17.6 労働時間の短縮 17.1 「夫は仕事,女は家庭」などの役割分担意識を変えること 16.4 14.5 介護施設やサービス(デイサービス等)の充実 10.2 女性自身の職業意識の高揚 母性保護制度の充実(妊娠時の時間外労働の 軽減や健康診査を受けるための休暇など) 9.8 7.1 昇進・昇給などの職場での男女平等の確保 6.2 地域の支援(育児・介護ボランティアなど) 3.3 わからない 2.4 職業訓練の講座の充実 1.0 その他 0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 50.0 60.0 (%) 〔平成 17 年度「玉野市男女共同参画に関する市民意識調査」〕 19 重点目標(1) 家庭・地域活動と仕事の両立支援 〔現状と課題〕 男女が社会のあらゆる分野で対等に参画するためには,ともに家庭責任を担うこと が大切ですが,家事,育児などの多くは女性が担っているのが現状です。 「次世代育成支援対策推進法」や「育児・介護休業法」に基づき,企業においても 育児・介護休業制度などの導入は進んでいますが,働き続けたくても出産・育児など のために仕事を辞める女性はまだ多く,男性も家事や育児に参画したいと望んでも, 労働時間が長く,仕事を優先せざるを得ない状況が見られます。 男女がともに家庭責任を担えるよう,男性自身の家事,育児,介護などの能力や技 術の修得を支援するとともに,労働時間の短縮や育児・介護休業制度を取りやすい職 場環境の整備など就業形態や制度の見直しが必要です。 また,少子・高齢化が進み,核家族化やひとり親家庭の増加など家族の形態も様々 です。子育てや介護を一人で抱え込んで悩んでいる人も少なくありません。こうした 人の負担や不安を軽減できるよう,多様なニーズに対応した支援を充実するとともに, 相談体制の強化を図り,自立した生活ができるよう支援体制を充実することが必要で す。 ■年齢階級別労働力率(玉野市) (%) 100 男 女 80 60 40 20 0 15∼ 19 20∼ 24 25∼ 29 30∼ 34 35∼ 39 40∼ 44 45∼ 49 50∼ 54 55∼ 59 60∼ 64 65以 上 (歳) 〔平成 12 年度「国勢調査」〕 20 施策の取組と方向① 事業 No 1 家庭・地域活動と仕事の両立しやすい環境の整備 事 業 名 概 要 担当 世 代 間 ふれあ い事 子どもの平等意識や自立心,社会性を育むた 社会福祉事務所 め,世 代 間 交 流 や異 年 齢 交 流 などの地 域 活 生涯学習課 業の促進 中央公民館 動に男性の参加を促進します。 2 エンゼルスクールの 妊娠,出産,子育てを家族で協力して行うため 健康増進課 開催 育児期にお互いの役割について理解と協力を 深めるとともに,男性の子育てへの参加を促し ます。 3 保 護 者 会 な ど の 土 働 く親 が学 校 教 育 に参 加 できるよう保 護 者 会 学校教育課 日や夜間の開催 4 などの土日や夜間での開催に努めます。 親 子 ふれあ い講 座 親子のふれあい体験などに父親の参加を呼び 生涯学習課 などの開催 かけ,親子の絆を深めるとともに家族的責任の 生涯学習センター 分担意識を高めます。 5 各 種 講 座 な ど に よ 一般成人を対象に講座や学級を開催し,一般 生涯学習課 る学習機会の促進 教養と家庭的自立の向上を図ります。 中央公民館 生涯学習センター 6 育 児 ・ 介 護 休 業 制 企業に対し,「育児・介 護休業制度 」の普及, まちおこし課 度の取得促進及び 啓 発 ,取 得 促 進 を働 きかけるとともに,仕 事 と 両立支援事業の情 家 庭 の両 立 のための各 種 支 援 事 業 について 報提供 7 の情報提供を行います。 就 業 条 件 な ど の 整 労働時間の短縮やリフレッシュ休暇取得などの まちおこし課 備促進 必要性について,企業に対して啓発を行いま す。 数値目標 項 目 現状値(年度) → この1年間で生涯学習活動を行った市民の割合 地域子ども楽級の延べ協力者数 34.3% (H17) → 7,500 人(H17) → 21 目標値(H23) 50.0% 8,100 人 施策の取組と方向② 事業 No 1 子育て及び介護支援の充実 事 業 名 要 担当 特別保育事 業の充 障害児保育,延長保育,一時保育,休日保育など 社会福祉事務所 実 2 概 ニーズに応じて保育サービスの充実を図ります。 子育てファミリー・サ 仕事と育児を両立させ,安心して働くことができ 社会福祉事務所 ポ ー ト ・ セ ン タ ー 事 るよう相互援助会員を増やし,緊急時の子育て 業の充実 3 保 育 に 関 す る 援 助 公立保育園制度の補助施設として乳児保育を 社会福祉事務所 事業の実施 4 支援の充実を図ります。 行っている民間保育施設へ助成を行います。 子 育 て 支 援 セ ン タ 関係機関と連携し,子育てに関する情報発信や 社会福祉事務所 ーの充実 相談業務を充実するとともに,利用促進を図りま す。 5 乳幼児等医療給付 無料化の対 象年齢の拡 大など乳幼 児等医療 社会福祉事務所 事業の充実 6 給付の充実を図ります。 放 課 後 児 童 ク ラ ブ 長期休業中における保育時間の延長,土曜日の 社会福祉事務所 の充実 実施などを検討し充実を図ります。またニーズの動 向を見ながら未設置校区への設置を検討します。 7 児童館の整備充実 遊びを通じた子ども同士のふれあいや親子の 社会福祉事務所 交流の場として,児童館の利用を促進します。 8 子 育 て に 関 す る 学 乳幼児健診や育児相談などで,子どもの成長 健康増進課 習会の提供 に応じた学 習会の開催 や幼児クラブなどの活 生涯学習課 動に対し,指導,助言,情報の提供などの支援 を行います。 9 子 育 て相 談 体 制 の 子育て相談事業のネットワークづくりを進め,相 社会福祉事務所 充実 談体制の充実を図ります。 健康増進課 青少年育成センター 10 ス ク ー ル カ ウ ン セ リ 小,中 学 校 にスクールカウンセラーを配 置し, 学校教育課 ングの実施 11 保護者などの相談業務に取り組みます。 子 育 て に 関 す る グ 保護者同士 の広報交換 の場や仲間づくりとし 健康増進課 ループづくりの推進 て育児相談などを中心にグループづくりの推進 を図ります。 12 子 育 て支 援 情 報 の 子育てに必要な様々な情報を携帯電話やインタ 社会福祉事務所 提供 13 ーネットのメールを通じて希望者に配信します。 介護保険制度や介 介護保険制度の趣旨や要介護認定・サービス 介護保険課 護サービスの周知と の利用方法などについて,広報紙,パンフレッ 利用促進 ト,出前講座などにより周知を図るとともに介護 サービスの利用促進に努めます。 22 数値目標 項 目 特別保育の利用者数 現状値(年度) → 10,827 人 (H17) → 11,000 人 子育てファミリー・サポート・センター登録会 目標値(H23) 336 人 (H17) → 400 人 放課後児童クラブの利用者数 500 人 (H18) → 700 人 子育て支援情報の提供件数 260 件 (H18) → 1,000 件 員数 施策の取組と方向③ 事業 No 1 ひとり親家庭の自立支援 事 業 名 概要(目標値) 担当 ひ と り 親 家 庭 の 自 ひ と り 親 家 庭 の 経 済 的 負 担 の 軽 減 を 図 る た 社会福祉事務所 立支援 め,実態を把握し,児童扶養手当や医療費助 成などの事業を推進します。 2 ひ と り 親 家 庭 に 対 ひとり親家庭の親(主に産褥期)が家事・育児 社会福祉事務所 するサポート体制の ができなくなった場合のヘルパーなどの派遣を 整備 施策の取組と方向④ 事業 No 1 検討します。 高齢者や障害者の自立支援 事 業 名 概 要 保 健 , 福 祉 施 策 の 高齢者,障害者のニーズを把握し,健康づくり 健康増進課 総合的な推進 や生きがいづくりのサービス内容を充実するな 社会福祉事務所 ど,保健・福祉施策の推進に努めます。 2 担当 介護保険課 居 宅 サ ー ビ ス の 充 援助を要する高齢者,障害者が安心して生活 介護保険課 実 でき,介 護 者 の負 担 軽 減 を図 るため,訪 問 看 社会福祉事務所 護 ,訪 問 介 護 ,ショートステイ事 業 などにおい てサービスなどの供給 体制の強化 充実を図り ます。 3 生活支援事業の充 高齢者が自立した生活を送るために,生活支 社会福祉事務所 実 援ヘルパー派遣事業や生きがいデイサービス 事業など,生活支援事業の利用促進を図りま す。 23 重点目標(2) 働く場における男女共同参画の推進 〔現状と課題〕 男女がそれぞれの価値観やライフスタイルに応じ,在宅就労や派遣労働など,多様 で柔軟な働き方ができる環境の整備が望まれています。 男女雇用機会均等法をはじめ法整備は進んでいますが,雇用の場において就業形態 をみると,女性はパートタイム労働者が多く,労働条件や賃金などにおいて男女間の 格差があるのが現状です。実質的な男女平等の実現に向けて,関係法令の趣旨を周知 し,格差解消のための制度の普及や意識啓発を図り,男女が対等なパートナーとして 働くこのできる職場環境を整備する必要があります。 また,農林水産業や自営の商工業では,働く場と生活の場が密接に関係しています。 特に女性は仕事の他に,家事・育児や介護なども担い,重要な働き手としての役割を 果たしていますが,このような労働が適切に認識・評価されていない面もあります。 男女がともに経営活動へ参画でき,適正な評価がされる仕組みづくりが必要です。 さらに,国や県が推進している「女性のチャレンジ支援」に協力し,新たな分野へ の参画や再就職・起業などを支援する必要があります。 施策の取組と方向① 男女の均等な雇用機会と待遇の確保などの促進 事業 No 事 業 名 概 要 担当 1 労 働 に 関 す る 法 や 「改 正 男 女 雇 用 機 会 均 等 法 」「労 働 基 準 法 」 まちおこし課 制 度 な ど の 周 知 , 「育児・介護休業法」「パートタイム労働法」「男 定着,促進 女共同参画社会基本法」「玉野市男女共同参 画推進条例」などの制度を市民,事業主へ情 報提供し,男女格差をなくし,実質的な男女平 等が進むよう啓発します。 2 働 く 女 性 の 妊 娠 , 働 く 女 性 の た め の 母 性 機 能 の 保 護 及 び 妊 まちおこし課 出 産 に 関 わ る 母 性 娠・出産が労働における差別に結びつかない 保護規定の周知 よう事業主に対して,周知を図ります。 24 施策の取組と方向② 多様な形態で働く人の就業環境の整備 事業 No 事 業 名 概 要 担当 勤 労 者 福 祉 サービ 中小企 業や短時間 労働 者,派遣 労 働者など まちおこし課 1 スセンターの充実 単独実施が難しい労働 者の福利厚生につい て,産業振興センターとの共同事業として推進 し,労働者の福利厚生の充実を図ります。 農家の家族経営協 農家の女性が果たしている役割に対する適正 農林水産課 2 定 (*9) な ど の 普 及 な評価と働きに応じた所得,報酬の確保や資 産の形成などの観点から,家族経営協定の普 啓発 及と活用を促します。また,漁業,林業におい て,男女共同参画意識の高揚を図るため,情 報提供や啓発に努めます。 自営業者等の意識 自営の商工業の家族従事者について,労働状 総務課 3 況などの実態を把握し,男女共同参画意識の まちおこし課 啓発 高揚を図るため,情報提供や啓発に努めます。 数値目標 項 目 勤労者福祉サービスセンターの女性会員の割合 現状値(年度) → 目標値(H23) 33.3% (H17) → 40.0% 施策の取組と方向③ 女性のチャレンジ支援 事業 No 1 事 業 名 概 再就職への支援 要 担当 各 種 支 援 制 度 に関 する情 報 を収 集 し,広 報 まちおこし課 紙 や市 のホームページなどによりその情 報を 提供します。 2 女性の職業能力開 女性 の職 業 能力を高 めるための学 習機 会 や まちおこし課 発のための支援 資 格 取 得 のための講 座 などについて情 報 を 総務課 提供します。 3 女 性 のための起 業 女性事業者や起業を目指す女性に対して,市 まちおこし課 化支援 の各種補助制度などを活用し,支援を行うととも に,国,県などの制度について情報提供を行う ことで新事業への展開や起業化を促進します。 数値目標 項 目 現状値(年度) → 市の起業支援制度を活用した女性事業者数 1件 (H17) → 目標値(H23) 5 件(累計) (*9)家族経営協定:経営の安定と発展,生活の向上を目標において,農業経営を担う家族全員がお互いを 尊重し対等な立場で,作業分担,報酬,休日,家事や介護作業分担など,農業面と生活面について十 分に話し合い,取り決めを行うこと。 25 (基本目標Ⅳ)あらゆる分野への参画 誰もがいきいきと暮らせる男女共同参画社会の実現には,男女が性別にとらわれず, 自らの意思によってあらゆる分野に積極的に参画し,責任を担うことが重要です。 しかし,「男性が主,女性が従」という考え方や慣習が根強く残っており,活動の分 野や関わり方にかかわらず,男性がリーダーや役員の多くを占めているなど,方針・決 定の場において,女性の参画や登用は十分になされていないことが多いようです。 また,男性は仕事中心の生活で,家庭生活や地域活動の分野で参画が十分でない状況 にあります。 このような状況を見直し,行政をはじめ,関係機関,団体,企業などへも働きかけて, 様々な場で男女が対等に活躍できるよう人材育成の支援を行うとともに,地域活動をは じめあらゆる分野に,男女がともに参画しやすい環境づくりを推進します。 重点目標(1) 地域社会への男女の参画促進 〔現状と課題〕 豊かで活力ある地域づくりを推進するためには,男女がともに地域活動に参画し, 地域の連帯感を深めていくことが必要です。 地域活動には,多様な価値観やさまざまな能力を持つ個人や団体の活動が欠かせま せん。しかし,コミュニティやPTAなどの地域活動において,実際に参加するのは 女性の方が多いにもかかわらず,リーダーや役職に就くのは男性の方が多いのが現状 です。 男女が協力して地域活動に積極的に参画できるよう,市民・ボランティア・NP O (*10) ・企業など多様な個人・組織と協働し,意識啓発をはじめ,情報提供,各種団 体のネットワークづくりに努め,豊かな地域社会づくりの促進が必要です。 施策の取組と方向① 地域活動へ積極的に参画できる環境の整備 事業 No 1 事 業 名 概 要 担 当 地 区 コ ミ ュ ニ テ ィ 活 男女がともに地域活動へ参画し,連帯感を深 市民活動支援課 動の促進 めるために,コミュニティの集いや地区コミュニ ティ事業の促進を図ります。 2 自主防災組織の設 市民が主体となる自主防災組織の活動に男女 市民活動支援課 置及び活動の促進 が積極的に関わり,地域の防災力の向上を図 ります。 3 講 座 な ど に お け る 講演会や講座などに一時保育を設け,参加し 総務課 一時保育の実施 やすい環境づくりに努めます。 生涯学習課 数値目標 項 目 現状値(年度) → 自主防災組織の設置割合 31.6% (H18) 26 → 目標値(H23) 55.0% 施策の取組と方向② パートナーシップ (*11) の構築 事業 No 1 事 業 名 概 要 担 当 ボ ラ ン テ ィ ア セ ン タ ボランティアセンターを拠点施設に,ボランティ 社会福祉事務所 ー活動事業の実施 ア養成講座の開催や活動の紹介,相談・情報 提供を行います。 2 N P O 法 人 の 設 立 NPO 法人設立を予定する団体に対し,取得ま 市民活動支援課 支援 でに要する諸費用に一部を補助します。 また,活 動 に必 要 な情 報 の提 供 など,活 動の 支援を行います。 数値目標 項 目 ボランティア活動に参加している市民の割合 現状値(年度) → 目標値(H23) 23.9% (H17) → 30.0% (*10)NPO:行政・企業とは別に社会的活動をする民間非営利組織。 (*11)パートナーシップ:友好的な協力関係。互いを自立した主体的存在として認め合い,対等な立場で 連携・協力し合う関係。 27 重点目標(2) 政策・方針決定の場への女性の参画促進 〔現状と課題〕 社会の構成員の半数を占める女性の意見が,政策・方針決定の場に反映されない状 況では,男女共同参画社会の実現は難しいと言えます。 下のグラフを見ると,玉野市の審議会等における女性の登用率は,平成9年では 18.7%でしたが,平成 18 年度では 28.4%となっており,政策・方針決定の場に参画 する女性の割合は少しずつ増加していますが,女性の委員のいない審議会もあるなど まだ見直しが必要なものもあります。 行政が率先して女性の登用について,主体的・積極的に取り組むとともに,企業や 民間団体に対して,女性の管理職への登用について理解と協力を求めていくことが必 要です。 また,各分野で活躍する女性の人材発掘及び男女共同参画を推進するリーダーを養 成するなどの人材育成が必要です。 ■審議会等における女性登用率の推移(玉野市) (人) 400 25.4% 350 300 22.0% 18.7% 18.5% 250 200 23.6% 291 253 226 25.1% 25.3% 30.0% 26.4% 28.4% 22.3% 20.0% 270 251 263 263 254 242 299 150 100 50 52 68 82 78 92 25.0% 72 88 89 91 96 15.0% 10.0% 5.0% 0.0% 0 9 10 11 女(人) 12 13 男(人) 14 15 16 女性比(%) 17 18 (年度) 〔玉野市総務課調べ〕 28 施策の取組と方向① あらゆる分野における女性の参画機会の充実 事業 No 1 事 業 名 概 要 担 当 政 策 ・ 方 針 決 定 の 国 ・県 ・市 の積 極 的 改 善 措 置 (*12) についての まちおこし課 場 への女 性 の参 画 方針を周知し,経営や地域組織などへ女性の 総務課 促進 意思を反映することができるよう,企業・各種団 体 に対 して女 性 の管 理 職 への登 用 や方 針 決 定の場への参画促進の協力を働きかけます。 2 市の審議会等委員 市の審議会・委員会等における委員の男女比 総務課 への女 性 の参 画 促 率をできる限り均衡するように要請し,女性委 進 員の参画状況の定期的な公表を行うとともに, 市民公募制の導入など比率向上に努めます。 3 市女性職員の管理 市 女 性 職 員 の管 理 職 への登 用 にむけ,女 性 人事課 監督者への積極的 職員の職域拡大と研修などの能力開発に努め 学校教育課 な登用 4 ます。 職員採用や配置に 建 設 ・土 木 部 門 ・消 防 署 などにおける女 性 職 人事課 おける男 女 平 等 の 員 の採 用と,女 性 職 員 の適 正 配 置 に努 めま 徹底 す。また,保育・看護職などの男女の性別にと らわれない公平な採用に努めます。 数値目標 項 目 市の審議会等委員の女性比率 市の審議会等で女性委員のいない審議会数 (参考)岡山県の審議会等委員の女性比率 現状値(年度) → 目標値(H23) 28.4% (H18) → 40.0% 4 (H18) → 33.9% (H17) → 0 40.0%(H22) (*12)積極的改善措置:様々な分野において,必要な範囲内で男女のいずれか一方に活動に参画する機会を 特別に提供するなどにより,実質的な機会均等を実現することを目的とした暫定的な措置。 29 施策の取組と方向② 女性の人材養成 事業 No 1 事 業 名 概 要 担 当 自 主 団 体 ・ グ ル ー 男女共同参画に関する活動を行う団体やグル 総務課 プの支援 ープに対し,各種情報や資料を提供するなど, 活動の支援を行います。 2 女性のエンパワーメ 関係団体と連帯をとりながら,女性の社会参画 総務課 ント(*13) への支援 を促進するための各種講座などの開催や男女 生活環境課 共同参画に関する情報の提供を行います。 農林水産課 健康増進課 生涯学習課 3 人 材 バ ン ク 登 録 制 各分野で活 躍する女性 の人材発掘 や育成に 総務課 度の充実と活用 努め,人材バンクに登録を要請し,制度を充実 生涯学習課 させるとともに,制度の活用を図ります。 数値目標 項 目 現状値(年度) → 人材バンクへの登録者数 98 人 (H12) → 目標値(H23) 150 人 (*13)エンパワーメント:自らの意識と能力を高め,社会のあらゆる分野で政治的,経済的,社会的及び文 化的に力をつけること。 30 推進体制の整備 男女共同参画を推進するためには,多方面からの取組が必要であり,総合的な視点 から,全庁をあげた推進体制を充実・強化し,市民・事業者の理解・協力のもと,施 策を着実に推進することが必要です。 そのため,庁内の推進組織として「玉野市男女共同参画推進本部」の充実に努め, 市民代表を中心とした「玉野市男女共同参画推進審議会」からの意見を十分に反映し, 施策の効率的効果的な実施に努め,計画を推進します。 また,活動拠点となる「玉野市男女共同参画推進センター」の充実を図るとともに, 国・県・関係機関などと協力・連携に努めます。 ○市民参画による推進体制の整備 広い視点での意見を反映させるため,市民代表を中心とした「玉野市男女共同参 画推進審議会」を開催します。この審議会では,男女共同参画の推進に関する基本 事項及び重要事項を調査審議するとともに,苦情処理や,是正その他の措置をとる よう勧告を行うなど,男女共同参画を積極的に進めるための推進体制の充実に取り 組みます。 また,主体的に市民が取り組むため,団体・グループの育成やネットワークづく りの支援を行うとともに,事業者・国・県と協力・連携を強化し,各種情報や資料 の提供など情報交換の充実に努めます。 ○男女共同参画推進センターの充実 男女共同参画を総合的に進めるための活動拠点として位置づけ,市民ニーズに合 わせた情報提供や講座の開催,女性団体の活動支援の充実に努めます。 相談支援センターについては,近年の社会情勢などの変化に伴い,相談内容も複 雑かつ多岐にわたっていることから,関係者による個々の事例に対する連絡会を開 催するなど体制・連携の強化を図ります。 ○庁内推進体制の充実 男女共同参画に関する研修会や情報提供を行うなど,職員の意識高揚を図るとと もに,玉野市男女共同参画推進本部を充実するため,幹事会における女性職員の構 成比率の向上に努めます。 さらに,計画の推進状況や実情を審議会に報告するとともに,数値目標を設定し, 計画の着実な遂行に努めます。 31 「新たまの男女共同参画プラン」数値目標 基本 目標 No 項 目 1 啓発講座への参加率 2 男 女 が平 等 に扱 われていると感 じている 人の割合 Ⅰ 3 現状値 (年度) 54.4% (H17) 目標値 (H23) 80.0% 総務 19.8% (H17) 40.0% 総務 担当課 メディアからの情報を評価・識別する能力 58 人 200 人 (メディア・リテラシー)の向上に関する研 (H14∼17) (累計) 総務 1,832 人 (H17) 3,000 人 生学 修会の参加者数 Ⅱ 4 家庭教育に関する研修会の参加者数 5 職員研修の実施回数 年1回 (H17) 年3回 6 相談支援センターの相談業務を知ってい 13.5% (H17) 50.0% る人の割合 乳ガン検診の受診者数 2,595 人 (H17) 4,100 人 健増 8 子宮ガン検診の受診者数 2,932 人 (H17) 4,100 人 健増 9 この1年間で生涯学習活動を行った市民 50.0% 生学 10 地域子ども楽級の延べ協力者数 11 特別保育の利用者数 12 子育てファミリー・サポート・センター登録 会員数 34.3% (H17) 7,500 人 (H17) 8,100 人 生学 10,817 人 (H17) 11,000 人 社福 336 人 (H17) 400 人 社福 13 放課後児童クラブの利用者数 500 人 (H18) 700 人 社福 14 子育て支援情報の提供件数 260 件 (H18) 1,000 件 社福 15 勤労者福祉サービスセンターの女性会員 33.3% (H17) 40.0% の割合 16 市 の起 業 支 援 制 度 を活 用 した女 性 事 業 1件 (H17) 5件 こし 市活 自主防災組織の設置割合 31.6% (H18) 55.0% 18 ボランティア活動に参加している市民の割 23.9% (H17) 30.0% 28.4% (H18) 40.0% 合 19 市の審議会等委員の女性比率 20 市の審議会等で女性委員のいない審議 4 (H18) 0 会数 人材バンクへの登録者数 98 人 (H12) 32 まちお (累計) 17 21 まちお こし 者数 Ⅳ 総務 7 の割合 Ⅲ 人事 150 人 社福 総務 総務 総務 ❄ 参 考 資 料 ❄ 玉野市男女共同参画推進条例 平 成 14 年 3 月 29 日 条例第 3 号 目次 前文 第1章 第2章 第3章 第4章 第5章 附則 総 則 (第 1 条 ― 第 8 条 ) 男 女 共 同 参 画 社 会 の 実 現 を 促 進 す る た め の 基 本 的 施 策 (第 9 条 ― 第 20 条 ) 男 女 共 同 参 画 社 会 の 実 現 を 阻 害 す る 要 因 の 解 消 (第 21 条 ― 第 27 条 ) 推 進 体 制 (第 28 条 ― 第 31 条 ) 補 則 (第 32 条 ) 前文 玉野市は,温暖な瀬戸内の気候と美しい自然に恵まれ,風光明媚な海岸線には天然の良港が多 く,古くは塩田や潮待港として栄えてきた。 宇野港の修築,鉄道宇野線の開通,宇高連絡船の就航など,本州と四国を結ぶ海上交通の要衝 として繁栄し,また造船所の建設に伴い,造船業とその関連企業を中心とする企業城下町として 発展し,現在も重工業である造船産業は基幹産業として地域経済の重要な役割を担っている。 海・港・船そして農業の町として発展してきた歴史の中で,男性中心の社会が形成されてきた という地域的な特性が今も残っている。 玉 野 市 女 性 問 題 協 議 会 の 設 置 に 始 ま り ,女 性 の 活 動 拠 点 と し て 日 の 出 ふ れ あ い 会 館 の 開 設 , 「玉 野 市 女 性 プ ラ ン 」,「 た ま の 男 女 共 生 プ ラ ン 」 の 策 定 と そ の 施 策 の 推 進 な ど , 県 下 で も 先 駆 的 な 取 組をしてきた。 個人の尊厳と両性の平等という日本国憲法の理念がうたわれ,男女平等の実現に向けた様々な 取組が進められてきたが, 「 男 は 仕 事 ,女 は 家 庭 」と い う 固 定 的 性 別 役 割 分 担 意 識 や 慣 習 等 は 依 然 として根強く,また,男女平等の意識づくりが未整備であり,配偶者からの暴力や児童虐待が社 会問題化するなど,男女が性別にとらわれることなく,多様な生き方を選択できる男女共同参画 社会の実現には未だ多くの課題が残されている。 このような課題に対応していくため,男女共同参画社会基本法を踏まえながら,ジェンダーに とらわれることなく,生き生きと活動できる社会の実現に向けての市や市民,事業者,教育の役 割並びに市としての施策の基本的な枠組みなどを示す制度をつくる必要がある。 玉野市まちづくり総合計画に基づき,男女共同参画社会の実現の促進に関する施策を総合的に 実施し,男女共同参画推進センター等の推進体制を整備・充実するなど,男女共同参画社会を実 現するため,この条例を制定する。 第1章 総則 (目 的 ) 第 1 条 こ の 条 例 は ,男 女 共 同 参 画 社 会 の 実 現 に 関 し ,基 本 理 念 並 び に 市 ,市 民 (家 庭 ,地 域 を 含 む 。),事 業 者 及 び 教 育 の 責 務 を 明 ら か に し ,男 女 共 同 参 画 社 会 の 実 現 を 促 進 す る 施 策 の 基 本 的 事項を定めることにより,男女共同参画社会の実現を総合的かつ計画的に推進し,もって活力 にあふれた豊かさが実感できるまちづくりの実現に寄与することを目的とする。 (定 義 ) 第 2 条 この条例において,次の各号に掲げる用語の意義は,それぞれ当該各号に定めるところ による。 (1) 男 女 共 同 参 画 社 会 男 女 が 社 会 の 対 等 な 構 成 員 と し て ,自 ら の 意 思 に よ っ て 社 会 の あ ら ゆ る分野における活動に参画する機会が確保され,もって男女が均等に政治的,経済的,社会 的及び文化的利益を享受することができ,かつ,共に責任を担うべき社会をいう。 (2) 積 極 的 改 善 措 置 社 会 の あ ら ゆ る 分 野 に お け る 活 動 に 参 画 す る 機 会 に つ い て の 男 女 間 の 格差を改善するため必要な範囲内において,男女のいずれか一方に対し,当該機会を積極的 34 に提供することをいう。 (3) 配 偶 者 か ら の 暴 力 配 偶 者 か ら の 暴 力 の 防 止 及 び 被 害 者 の 保 護 に 関 す る 法 律 (平 成 13 年 法 律 第 31 号 。 以 下 「 DV 防 止 法 」 と い う 。 )の 規 定 に よ る , 配 偶 者 (婚 姻 の 届 出 を し て い な い が ,事 実 上 婚 姻 関 係 と 同 様 の 事 情 に あ る 者 を 含 む 。以 下 同 じ 。)か ら の 身 体 に 対 す る 不 法 な 攻 撃であって,生命又は身体に危害を及ぼすものをいい,言葉による精神的暴力,性的暴力等 の不法な攻撃も含む。 (4) 固 定 的 性 別 役 割 分 担 意 識 性 の 違 い に よ り 役 割 を 固 定 し て し ま う 考 え 方 や 意 識 を い う 。 (5) セ ク シ ュ ア ル・ハ ラ ス メ ン ト 相 手 の 意 に 反 し た 性 的 な 性 質 の 言 動 で ,身 体 へ の 不 必 要 な 接触,性的関係の強要,性的な噂の流布等をいう。 (6) ジ ェ ン ダ ー 社 会 的 ,文 化 的 に つ く ら れ た 性 別 や 性 差 を い い ,社 会 が 求 め る「 ら し さ 」の 教育やしつけによって後天的に身につくものをいう。 (基 本 理 念 ) 第 3 条 男女共同参画社会の実現は,男女の個人としての尊厳が重んぜられ,男女が性別による 差別的取扱いを受けることなく,行われなければならない。 2 男 女 共 同 参 画 社 会 の 実 現 は ,固 定 的 性 別 役 割 分 担 意 識 を 解 消 し ,男 女 の 個 人 と し て の 能 力 を 発 揮する機会が確保され,自己の意思と責任により多様な生き方が選択できるよう行われなけれ ばならない。 3 男女共同参画社会の実現は,家族を構成する男女が,相互の協力と社会の支援の下に,家事, 子の養育,家族の介護等の家庭生活における活動とその他の活動とを両立できるよう行われな ければならない。 4 男 女 共 同 参 画 社 会 の 実 現 は ,男 女 が 対 等 な 立 場 で 政 策 及 び 方 針 の 立 案 ,決 定 へ 共 同 参 画 す る 機 会が確保されるよう行われなければならない。 5 男 女 共 同 参 画 社 会 の 実 現 は ,男 女 が 互 い の 性 を 理 解 し あ い ,性 と 生 殖 に 関 す る 健 康 と 権 利 の 尊 重が配慮されるよう行われなければならない。 6 男女共同参画社会の実現は,国際的な取組と協調,連携して行われなければならない。 7 男 女 共 同 参 画 社 会 の 実 現 は ,市 ,市 民 及 び 事 業 者 が 責 任 と 自 覚 を も ち ,教 育 を 含 む あ ら ゆ る 場 での役割を果たすとともに,互いに協働して行われなければならない。 (市 の 責 務 ) 第 4 条 市は,豊かさが実感できるまちづくりを目指して,市の重点施策として男女共同参画社 会 の 実 現 の 促 進 に 関 す る 総 合 的 な 施 策 (積 極 的 改 善 措 置 ,性 別 に よ る 権 利 侵 害 そ の 他 の 阻 害 要 因 の 排 除 を 含 む 。 )を 策 定 し , 実 施 す る 責 務 を 有 す る 。 2 市は,男女共同参画社会の実現の促進に関する施策を推進するために必要な推進体制を整備, 充実するとともに,必要な財政上の措置を講ずるよう努めるものとする。 3 市 は ,国 及 び 県 と 連 携 し て ,男 女 共 同 参 画 社 会 の 実 現 の 促 進 に 関 す る 施 策 の 効 果 的 な 推 進 を 図 るとともに,市民及び事業者と協働して,男女共同参画社会の実現を促進するものとする。 (市 民 の 責 務 ) 第 5 条 市民は,男女共同参画社会について理解を深め,家庭,地域,職場等のあらゆる分野で 相互に個性を尊重するとともに,固定的性別役割分担意識による社会慣行等の制約を克服し, 男女共同参画社会の実現に寄与するよう努めなければならない。 2 市民は,市が行う男女共同参画施策に協力するよう努めなければならない。 (事 業 者 の 責 務 ) 第 6 条 事業者は,その事業活動において,男女が職場における活動に対等に参画する機会を確 保し,個人の意欲,能力,個性等が合理的かつ適切に評価され,人事管理について性別を理由 とする差別のない快適で安心して仕事ができる職場を目指し,また,職場と家庭,その他の活 動との両立ができるように配慮し,男女共同参画社会の実現に寄与するよう努めなければなら ない。 2 事業者は,市が行う男女共同参画施策に協力するよう努めなければならない。 (教 育 の 責 務 ) 第 7 条 学校教育その他のあらゆる教育に携わる者は,男女共同参画社会の実現に果たす教育の 重要性に鑑み,個々の教育本来の目的を実現する過程において,男女共同参画の理念に配慮し 35 た教育を行うよう努めなければならない。 2 何 人 も ,次 代 を 担 う 子 ど も た ち の 教 育 に 関 し ,家 庭 及 び 地 域 に お い て ,男 女 が 平 等 な 共 生 社 会 の実現に積極的に参画するよう努めなければならない。 (性 別 に よ る 権 利 侵 害 の 禁 止 ) 第 8 条 何人も,次に掲げる行為を行ってはならない。 (1) 家 庭 , 職 場 , 学 校 , 地 域 等 の あ ら ゆ る 場 に お け る 性 別 に よ る 差 別 的 取 扱 い (2) 家 庭 ,職 場 ,学 校 ,地 域 等 の あ ら ゆ る 場 に お い て ,性 的 な 言 動 に よ り 相 手 方 の 生 活 環 境 を 害する行為又は相手方に不利益を与える行為 (3) 家 庭 内 等 に お け る 配 偶 者 へ の 身 体 に 対 す る 不 法 な 攻 撃 で あ っ て ,生 命 又 は 身 体 に 危 害 を 及 ぼす行為その他の心身に有害な影響を及ぼす言動 第2章 男女共同参画社会の実現を促進するための基本的施策 (基 本 計 画 ) 第 9 条 市長は,男女共同参画社会の実現の促進に関する施策を総合的かつ計画的に推進するた め , 男 女 共 同 参 画 社 会 の 実 現 の 促 進 に 関 す る 基 本 的 な 計 画 (以 下 「 基 本 計 画 」 と い う 。 )を 策 定 するものとする。 2 基本計画は,次に掲げる事項について定めるものとする。 (1) 総 合 的 か つ 長 期 的 に 講 ず べ き 男 女 共 同 参 画 社 会 の 実 現 の 促 進 に 関 す る 施 策 の 大 綱 (2) 前 号 に 掲 げ る も の の ほ か ,男 女 共 同 参 画 社 会 の 実 現 の 促 進 に 関 す る 施 策 を 総 合 的 か つ 長 期 的に推進するために必要な事項 3 市 長 は ,基 本 計 画 を 策 定 す る に 当 た っ て は ,市 民 及 び 事 業 者 の 意 見 を 反 映 す る こ と が で き る よ う適切な措置をとるものとする。 4 市 長 は , 基 本 計 画 を 策 定 す る に 当 た っ て は , あ ら か じ め 玉 野 市 男 女 共 同 参 画 推 進 審 議 会 (第 29 条 の 規 定 を 除 き , 以 下 「 審 議 会 」 と い う 。 )の 意 見 を 聴 か な け れ ば な ら な い 。 5 市長は,基本計画を策定したときは,遅滞なくこれを公表しなければならない。 6 市 長 は ,社 会 情 勢 の 変 化 等 に 対 応 す る た め ,必 要 に 応 じ て 基 本 計 画 の 見 直 し を 図 る も の と す る 。 7 第 3 項から第 5 項までの規定は,基本計画の変更について準用する。 (調 査 研 究 ) 第 10 条 市 は ,男 女 共 同 参 画 社 会 の 実 現 を 阻 害 し て い る 要 因 の 調 査 分 析 及 び そ の 解 消 の た め の 方 策の研究その他男女共同参画社会の実現の促進に関する施策の策定に必要な調査研究を行うも のとする。 2 市長は,調査の結果及び研究の成果を公表するものとする。 (普 及 啓 発 ) 第 11 条 市 は ,市 民 及 び 事 業 者 の 男 女 共 同 参 画 社 会 の 実 現 に 関 す る 理 解 を 促 進 す る た め ,あ ら ゆ る分野にわたって必要な普及広報活動を行うものとする。 2 市 は ,第 8 条 各 号 に 掲 げ る 行 為 そ の 他 の 男 女 共 同 参 画 社 会 の 実 現 を 阻 害 す る 行 為 の 防 止 に 関 す る啓発に努めるものとする。 3 市は,男女共同参画社会の実現の促進に関する研修や学習機会の提供をするものとする。 (年 次 報 告 ) 第 12 条 市 長 は ,男 女 共 同 参 画 社 会 の 実 現 の 状 況 及 び 男 女 共 同 参 画 社 会 の 実 現 の 促 進 に 関 す る 施 策の実施状況について年次報告を作成し,これを公表するものとする。 (学 校 教 育 及 び 生 涯 学 習 の 推 進 ) 第 13 条 市 は ,学 校 教 育 及 び 生 涯 学 習 (職 場 に お け る 学 習 を 含 む 。)に お い て ,男 女 共 同 参 画 社 会 の 実 現 に 向 け 一 層 意 識 を 喚 起 す る た め ,教 育 及 び 学 習 の 振 興 に 必 要 な 措 置 を 講 ず る も の と す る 。 (民 間 活 動 の 支 援 ) 第 14 条 市 は ,市 民 及 び 事 業 者 が 行 う 男 女 共 同 参 画 社 会 の 実 現 の 促 進 に 関 す る 活 動 を 支 援 す る た め,情報の提供,人材の育成その他必要な措置を講ずるよう努めるものとする。 (家 庭 生 活 等 と 職 業 生 活 の 両 立 支 援 ) 第 15 条 市 は , 男 女 が 共 に 家 庭 生 活 及 び 地 域 生 活 と 職 業 生 活 と を 両 立 す る こ と が で き る よ う に , ひとり親家庭,子の養育,家族の介護等に対し,必要な支援を行うものとする。 36 (事 業 者 等 の 表 彰 ) 第 16 条 市 は ,雇 用 の 分 野 に お け る 男 女 共 同 参 画 社 会 の 実 現 を 促 進 す る た め ,男 女 共 同 参 画 社 会 の実現の促進に関する活動を積極的に行う事業者等の表彰を行うものとする。 2 市長は,前項に掲げる表彰を行ったときは,その取組を公表するものとする。 (男 女 共 同 参 画 推 進 週 間 ) 第 17 条 市 は ,市 民 及 び 事 業 者 の ,男 女 共 同 参 画 社 会 の 実 現 に 関 す る 理 解 及 び 男 女 共 同 参 画 社 会 の実現に関する取組を推進するため,男女共同参画推進週間を 6 月に設けるものとする。 2 市 は ,男 女 共 同 参 画 推 進 週 間 に お い て ,市 民 及 び 事 業 者 の 協 力 の 下 に ,男 女 共 同 参 画 社 会 の 実 現の促進を図る各種行事等を実施するものとする。 (市 民 に 表 示 さ れ る 情 報 に 関 す る 措 置 ) 第 18 条 市 は ,広 く 市 民 に 表 示 さ れ る 情 報 に お い て ,固 定 的 性 別 役 割 分 担 意 識 及 び 女 性 に 対 す る 暴力等を助長し,又は連想させる表現並びに過度の性的な表現が行われないように,必要な措 置を講ずるよう努めるものとする。 2 市 は ,広 く 市 民 に 表 示 さ れ る 情 報 を 正 し く 評 価 で き る 能 力 を 養 う こ と が で き る よ う に ,必 要 な 措置を講ずるよう努めるものとする。 (審 議 会 等 に お け る 積 極 的 改 善 措 置 ) 第 19 条 市 は ,男 女 共 同 参 画 社 会 の 実 現 を 促 進 す る 上 で 積 極 的 改 善 措 置 が 重 要 で あ る こ と に 鑑 み , 市民及び事業者と協力し,積極的格差是正措置が講ぜられるよう努めるものとする。 2 市 長 そ の 他 の 執 行 機 関 は ,附 属 機 関 と し て 設 置 す る 審 査 会 等 の 委 員 を 任 命 し ,又 は 委 嘱 す る と きは,積極的格差是正を講ずることにより,できる限り男女の均衡を図るものとする。 (苦 情 の 処 理 ) 第 20 条 市 は ,市 が 実 施 す る 施 策 に 関 し て 市 民 又 は 事 業 者 か ら の 苦 情 に 対 し ,適 切 な 処 理 の た め 必要な措置を講ずるよう努めるものとする。 2 市 長 は ,前 項 の 苦 情 の 処 理 に 当 た っ て は ,必 要 が あ る と 認 め る も の に つ い て は ,審 議 会 の 意 見 を聴くものとする。 第3章 男女共同参画社会の実現を阻害する要因の解消 (男 女 共 同 参 画 相 談 支 援 セ ン タ ー ) 第 21 条 市 は ,男 女 共 同 参 画 相 談 支 援 セ ン タ ー (以 下「 市 相 談 支 援 セ ン タ ー 」と い う 。)を 設 置 し , 男 女 参 画 相 談 員 (以 下 「 相 談 員 」 と い う 。 )を 配 置 す る 。 2 市 相 談 支 援 セ ン タ ー は ,次 に 掲 げ る 機 関 と 連 携 を 図 り な が ら ,第 8 条 各 号 に 掲 げ る 行 為 を 受 け た者の相談に応じ,情報の提供その他の支援を行うものとする。 (1) 玉 野 市 社 会 福 祉 事 務 所 設 置 条 例 (昭 和 33 年 玉 野 市 条 例 第 26 号 )に 基 づ く 社 会 福 祉 事 務 所 (2) DV 防 止 法 第 3 条 第 1 項 の 規 定 に 基 づ き 岡 山 県 が 設 置 す る 配 偶 者 暴 力 相 談 支 援 セ ン タ ー (以 下「県相談支援センター」という。) (3) 警 察 , 弁 護 士 会 , 医 療 機 関 そ の 他 の 関 係 機 関 (相 談 員 に よ る 相 談 等 ) 第 22 条 市 長 が 委 嘱 し た 相 談 員 は ,市 相 談 支 援 セ ン タ ー と 連 携 を 図 り な が ら ,第 8 条 各 号 に 掲 げ る行為を受けた者の相談に応じ,必要な指導を行うものとする。 (被 害 者 の 緊 急 一 時 保 護 ) 第 23 条 市 は ,配 偶 者 か ら の 第 8 条 第 3 号 に 掲 げ る 行 為 (以 下「 配 偶 者 か ら の 暴 力 」と い う 。)を 受 け た 者 (配 偶 者 か ら の 暴 力 を 受 け た 後 婚 姻 を 解 消 し た 者 で あ っ て ,当 該 配 偶 者 で あ っ た 者 か ら 引 き 続 き 生 命 又 は 身 体 に 危 害 を 受 け る お そ れ が あ る 者 を 含 む 。以 下「 被 害 者 」と い う 。)か ら の 申 し 出 に よ り , 被 害 者 (被 害 者 が そ の 家 族 を 同 伴 す る 場 合 に あ っ て は , そ の 同 伴 す る 家 族 を 含 む 。 )の 緊 急 一 時 保 護 を 行 う こ と が で き る も の と す る 。 2 前 項 に 規 定 す る 緊 急 一 時 保 護 を 行 う 期 間 は ,被 害 者 が 当 該 申 出 を 行 っ た 時 か ら ,DV 防 止 法 に 基 づく一時保護が開始されるまでの間とする。 3 前 2 項 の 規 定 に か か わ ら ず ,次 に 掲 げ る 事 由 に 該 当 す る と き は ,緊 急 一 時 保 護 を 行 わ な い も の とする。 (1) 当 該 緊 急 一 時 保 護 の 申 出 の 理 由 と な っ た 配 偶 者 か ら の 暴 力 と 同 一 の 事 実 を 理 由 と す る DV 37 防 止 法 第 10 条 各 号 に 掲 げ る 事 項 に 係 る 保 護 命 令 の 申 立 て に つ い て の 決 定 に よ り ,当 該 緊 急 一 時保護の必要性を欠くことが明らかなとき。 (2) DV 防 止 法 に 基 づ く 一 時 保 護 が 行 わ れ な い と き ,正 当 な 理 由 な く し て DV 防 止 法 に 基 づ く 一 時保護の申出が行われないときその他の緊急一時保護を行うことが適当でないと認められる とき。 4 市 は ,偽 り そ の 他 不 正 の 手 段 に よ り 第 1 項 に 規 定 す る 緊 急 一 時 保 護 を 受 け た 者 に 対 し て ,当 該 緊急一時保護に要した費用の返還を求めることができる。 (被 害 者 の 保 護 及 び 自 立 支 援 ) 第 24 条 市 は ,DV 防 止 法 第 10 条 第 1 号 に 掲 げ る 事 項 に 係 る 保 護 命 令 の 決 定 を 受 け た 被 害 者 (市 内 に 住 所 を 有 す る も の に 限 る 。以 下 こ の 条 に お い て 同 じ 。)か ら の 申 し 出 に よ り ,当 該 保 護 命 令 が 効 力 を 有 す る 間 ,被 害 者 (被 害 者 が そ の 家 族 を 同 伴 す る 場 合 に あ っ て は , そ の 同 伴 す る 家 族 を 含 む 。 )に 対 し て , 第 21 条 第 2 項 各 号 に 掲 げ る 機 関 と 連 携 を と り な が ら , 必 要 な 措 置 を 講 ず る こ とができる。 2 前 項 の 場 合 に お い て ,市 は ,被 害 者 が 自 立 し て 生 活 す る こ と を 支 援 す る た め ,各 種 制 度 の 利 用 のあっ旋,情報の提供その他必要な援助を行うものとする。 3 前 2 項 の 規 定 は , DV 防 止 法 第 18 条 第 1 項 の 保 護 命 令 の 再 度 の 申 立 て を 行 っ た 場 合 に つ い て 準 用する。 (配 偶 者 か ら の 暴 力 の 発 見 者 に よ る 通 報 等 ) 第 25 条 配 偶 者 か ら の 暴 力 を 受 け て い る 者 を 発 見 し た 者 は ,DV 防 止 法 第 6 条 第 1 項 の 規 定 に よ り , その旨を県相談支援センター又は警察官に通報するよう努めるほか,市相談支援センター又は 相談員に通報することができる。 2 市 相 談 支 援 セ ン タ ー 又 は 相 談 員 は ,被 害 者 に 関 す る 通 報 又 は 相 談 を 受 け た と き は ,必 要 に 応 じ , 被害者に対し,市又は県相談支援センターが行う業務の内容について説明及び助言を行うとと もに,必要な保護を受けることを勧奨するものとする。 3 前 2 項 の 場 合 に お い て ,市 相 談 支 援 セ ン タ ー 又 は 相 談 員 は ,DV 防 止 法 第 6 条 第 1 項 の 規 定 に よ り,被害者の意思を尊重しつつ,県相談支援センター又は警察官に通報するものとする。 (職 務 関 係 者 の 義 務 等 ) 第 26 条 市 が 実 施 す る 被 害 者 の 保 護 , 相 談 等 に 職 務 上 関 係 の あ る 者 (市 の 依 頼 に よ り そ の 業 務 の 一 部 を 行 う 者 を 含 む 。以 下「 職 務 関 係 者 」と い う 。)は ,そ の 職 務 を 行 う に 当 た り ,被 害 者 の 心 身の状況,そのおかれている環境等を踏まえ,被害者の人権を尊重するとともに,その安全の 確保に十分な配慮をしなければならない。 2 職 務 関 係 者 は ,職 務 上 知 り 得 た 秘 密 を 漏 ら し て は な ら な い 。そ の 職 を 退 い た 後 も ま た 同 様 と す る。 3 市 は ,職 務 関 係 者 に 対 し ,被 害 者 の 人 権 ,配 偶 者 か ら の 暴 力 の 特 性 等 に 関 す る 理 解 を 深 め る た め,必要な研修及び啓発を行うものとする。 (暴 力 の 防 止 及 び 被 害 者 の 保 護 の 促 進 ) 第 27 条 市 は ,配 偶 者 か ら の 暴 力 の 防 止 及 び 被 害 者 の 保 護 に 資 す る た め ,加 害 者 の 更 生 の た め の 指導の方法,被害者の心身の健康を回復させるための方法等に関する調査研究の推進を図るも のとする。 2 市は,被害者の保護に係る人材の養成及び資質の向上を図るものとする。 3 市は,配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護を図るための活動を行う民間の団体に対し, 必要な援助を行うものとする。 第4章 推進体制 (推 進 体 制 の 整 備 ) 第 28 条 市 は ,市 ,市 民 及 び 事 業 者 が 互 い に 協 働 し て 男 女 共 同 参 画 社 会 の 実 現 の 効 果 的 な 促 進 を 図るため,市,市民及び事業者が参加する全市的な推進組織として,玉野総合福祉センター分 館 (日 の 出 ふ れ あ い 会 館 )に 男 女 共 同 参 画 推 進 セ ン タ ー (以 下「 推 進 セ ン タ ー 」と い う 。)を 置 き , 当該センターの機能の充実を図るものとする。 2 市は,推進センターを拠点とし,市の施設相互間の連携体制の整備に努めるものとする。 38 3 市 は ,関 係 部 署 相 互 の 連 携 に よ り ,男 女 共 同 参 画 社 会 の 実 現 の 促 進 に 関 す る 施 策 を 円 滑 か つ 総 合的に企画,調整及び実施するため,市長を長とする男女共同参画推進本部を設置するものと する。 (男 女 共 同 参 画 推 進 審 議 会 の 設 置 ) 第 29 条 市 長 は ,男 女 共 同 参 画 社 会 の 実 現 の 促 進 に 関 す る 基 本 的 か つ 総 合 的 な 施 策 及 び 重 要 事 項 を調査審議するため,玉野市男女共同参画推進審議会を設置するものとする。 (審 議 会 の 所 掌 事 項 ) 第 30 条 審 議 会 は ,男 女 共 同 参 画 社 会 の 実 現 の 促 進 に 関 す る 施 策 を 円 滑 か つ 総 合 的 に 企 画 ,調 整 及び実施する事項について,調査審議するものとする。 2 市 長 は ,男 女 共 同 参 画 社 会 の 実 現 に 関 す る 基 本 的 か つ 総 合 的 な 施 策 に 関 す る 事 項 に つ い て ,審 議会の意見を聴くことができる。 3 審 議 会 は ,苦 情 及 び 施 策 の 実 施 に 影 響 を 及 ぼ す こ と に つ い て ,関 係 者 に 対 し 資 料 の 提 出 及 び 説 明を求め,必要があると認めるときは,苦情処理に当たるとともに,当該関係者に対し是正そ の他の措置をとるよう勧告等を行うことができる。 (審 議 会 の 組 織 及 び 委 員 の 任 期 ) 第 31 条 審 議 会 は , 20 人 以 内 の 委 員 を も っ て 組 織 す る 。 2 男女のいずれか一方の委員の数は,委員の総数の十分の四未満とならないものとする。 3 委 員 は ,次 に 掲 げ る 者 の う ち か ら 市 長 が 委 嘱 す る 。こ の 場 合 に お い て ,第 2 号 に 掲 げ る 者 に つ いては,5 人以内とする。 (1) 学 識 経 験 を 有 す る 者 (2) 公 募 に 応 じ た 者 (3) そ の 他 市 長 が 認 め る 者 4 委員の任期は 2 年とし,再任を妨げない。 5 委員が欠けた場合の補欠委員の任期は,前任者の残任期間とする。 6 審議会の組織及び運営に関し必要な事項は,市長が別に定める。 第5章 補則 (委 任 ) 第 32 条 こ の 条 例 の 施 行 に 関 し 必 要 な 事 項 は , 市 長 が 別 に 定 め る 。 附 則 (施 行 期 日 ) 1 こ の 条 例 は , 平 成 14 年 4 月 1 日 か ら 施 行 す る 。 (関 係 条 例 の 廃 止 ) 2 玉 野 市 女 性 問 題 協 議 会 条 例 (平 成 元 年 玉 野 市 条 例 第 28 号 )は , 廃 止 す る 。 (関 係 条 例 の 一 部 改 正 ) 3 玉 野 市 特 別 職 の 職 員 で 非 常 勤 の も の の 報 酬 及 び 費 用 弁 償 支 給 条 例 (昭 和 44 年 玉 野 市 条 例 第 4 号 )の 一 部 を 次 の よ う に 改 正 す る 。 別表中 女性問題協議会委員 同 6,500 円 同 を 男女共同参画推進審議会委員 同 6,500 円 同 に 改める。 39 玉野市男女共同参画推進条例施行規則 平 成 14 年 3 月 29 日 規 則 第 22 号 (目 的 ) 第 1 条 こ の 規 則 は , 玉 野 市 男 女 共 同 参 画 推 進 条 例 (平 成 14 年 玉 野 市 条 例 第 3 号 。 以 下 「 条 例 」 と い う 。 )の 施 行 に 関 し , 必 要 な 事 項 を 定 め る こ と を 目 的 と す る 。 (基 本 計 画 策 定 に 当 た っ て の 措 置 ) 第 2 条 市 長 は , 条 例 第 9 条 第 3 項 (同 条 第 7 項 に お い て 準 用 す る 場 合 を 含 む 。 )の 規 定 に よ り , 基本計画の策定に当たって市民及び事業者の意見を反映させるため,あらかじめ次の各号に掲 げる措置をとるよう努めるものとする。 (1) 公 聴 会 の 開 催 (2) 電 子 メ ー ル 等 の 方 法 に よ り 広 く 市 民 等 に 意 見 を 求 め る こ と 2 市 長 は ,前 項 各 号 の 措 置 を 実 施 し よ う と す る と き は ,市 民 及 び 事 業 者 に 対 し ,市 の 広 報 紙 へ の 掲載及びインターネットその他広く周知を図ることができる方法によって,情報を提供するも のとする。 3 市 長 は ,前 項 の 場 合 に お い て ,基 本 計 画 案 等 そ の 他 市 民 の 理 解 に 資 す る 資 料 を 作 成 し た 場 合 は , これを公表するものとする。 4 第 1 項 各 号 の 措 置 は ,男 女 共 同 参 画 社 会 の 実 現 の 促 進 に 関 す る 政 策 の 立 案 等 に つ い て も 行 う こ とができる。 (事 業 者 等 の 表 彰 の 実 施 等 ) 第 3 条 条 例 第 16 条 に 規 定 す る 事 業 者 等 の 表 彰 は , 条 例 第 17 条 第 1 項 に 規 定 す る 男 女 共 同 参 画 推進週間において実施するものとする。 2 前 項 の 表 彰 を 受 け る こ と が で き る 者 は ,本 市 に 住 所 を 有 す る 者 又 は 本 市 に 事 業 所 を 有 す る 事 業 者とする。 (男 女 共 同 参 画 推 進 週 間 の 期 間 ) 第 4 条 条 例 第 17 条 第 1 項 に 規 定 す る 男 女 共 同 参 画 推 進 週 間 は , 6 月 23 日 か ら 6 月 29 日 ま で の 1 週間とする。 (苦 情 の 申 出 及 び 処 理 ) 第 5 条 次 に 掲 げ る 者 は , 条 例 第 20 条 第 1 項 の 規 定 に よ る 苦 情 の 申 出 が で き る 。 (1) 本 市 に 住 所 を 有 す る 者 (2) 本 市 に 事 業 所 を 有 す る 事 業 者 2 前 項 に 規 定 す る 苦 情 の 申 出 は ,次 に 掲 げ る 事 項 を 記 載 し た 書 面 を 市 長 に 提 出 し て 行 わ な け れ ば ならない。 (1) 申 出 を 行 う 者 の 氏 名 (法 人 そ の 他 の 団 体 に あ っ て は そ の 名 称 及 び 代 表 者 の 氏 名 ) (2) 申 出 を 行 う 者 の 住 所 (法 人 そ の 他 の 団 体 に あ っ て は 事 務 所 又 は 事 業 所 の 所 在 地 ) (3) 申 出 の 趣 旨 及 び 理 由 (4) 前 3 項 に 掲 げ る も の の ほ か , 市 長 が 別 に 定 め る 事 項 3 市 長 は ,苦 情 の 処 理 に つ い て の 決 定 を 行 っ た と き は ,そ の 結 果 を 当 該 苦 情 の 申 出 者 に 通 知 す る とともに,これを公表するものとし,公表に当たっては,個人情報の保護に留意しなければな らない。 (審 議 会 の 組 織 等 ) 第 6 条 審議会に会長及び副会長各 1 人を置き,委員の互選により定める。 2 会長は,審議会を代表し,会務を総理する。 3 副 会 長 は ,会 長 を 補 佐 し ,会 長 に 事 故 が あ る と き ,又 は 会 長 が 欠 け た と き は ,そ の 職 務 を 代 理 する。 4 審議会の会議は,必要に応じ会長が招集し,その議長となる。 5 審議会は,委員の過半数の出席がなければ会議を開くことができない。 6 審 議 会 の 議 事 は 出 席 委 員 の 過 半 数 で こ れ を 決 し ,可 否 同 数 の と き は 議 長 の 決 す る と こ ろ に よ る 。 40 (審 議 会 の 部 会 ) 第 7 条 審議会に,専門的事項に関して調査審議する必要があるときは,部会を置くことができ る。 2 部会は,審議会の委員をもって組織し,それぞれの部会に属する委員は会長が指名する。 3 部会に部会長を置き,部会に属する委員の互選により定める。 4 部会の会議は,部会長が招集する。 5 部会は,調査審議を行った事項について,審議会に報告しなければならない。 (審 議 会 の 庶 務 ) 第 8 条 審議会の庶務は,総務部において処理する。 (男 女 共 同 参 画 推 進 セ ン タ ー ) 第 9 条 条 例 第 28 条 第 1 項 の 規 定 に よ る 男 女 共 同 参 画 推 進 セ ン タ ー (以 下 「 推 進 セ ン タ ー 」 と い う 。 )に 館 長 そ の 他 必 要 な 職 員 を 置 く こ と が で き る 。 2 館長は,玉野総合福祉センター分館長をもって充てる。 3 推 進 セ ン タ ー の 休 館 日 及 び 開 館 時 間 は ,玉 野 総 合 福 祉 セ ン タ ー 分 館 の 例 に よ る 。た だ し ,都 合 により休館日及び開館時間を変更することができる。 4 推進センターの所掌事務は,次の各号のとおりとする。 (1) 男 女 共 同 参 画 推 進 事 業 の 企 画 及 び 実 施 に 関 す る こ と 。 (2) 男 女 共 同 参 画 社 会 の 実 現 を 目 指 す 女 性 団 体 等 の 活 動 の 支 援 に 関 す る こ と 。 (3) そ の 他 市 長 が 必 要 と 認 め る こ と 。 (男 女 共 同 参 画 相 談 支 援 セ ン タ ー ) 第 10 条 条 例 第 21 条 第 1 項 の 規 定 に よ る 男 女 共 同 参 画 相 談 支 援 セ ン タ ー (以 下「 市 相 談 支 援 セ ン タ ー 」 と い う 。 )を 推 進 セ ン タ ー 内 に 置 く 。 2 市相談支援センターの休館日及び開館時間は,前条第 3 項の例による。 3 市相談支援センターの所掌事務は,次の各号のとおりとする。 (1) 条 例 第 8 条 各 号 に 掲 げ る 行 為 を 受 け た 者 の 相 談 に 関 す る こ と 。 (2) 条 例 第 23 条 に 規 定 す る 緊 急 一 時 保 護 に 関 す る こ と 。 (3) 条 例 第 24 条 に 規 定 す る 被 害 者 の 保 護 及 び 自 立 支 援 に 関 す る こ と 。 (4) そ の 他 市 長 が 必 要 と 認 め る こ と 。 (事 務 の 委 託 ) 第 11 条 市 長 は , 第 9 条 第 4 項 及 び 第 10 条 第 3 項 に 規 定 す る 事 務 を 財 団 法 人 玉 野 総 合 福 祉 セ ン ターへ委託して実施するものとする。 (委 任 ) 第 12 条 こ の 規 則 に 定 め る も の の ほ か ,必 要 な 事 項 は ,市 長 が 別 に 定 め る 。た だ し ,審 議 会 の 運 営に関し必要な事項は,会長が別に定める。 附 則 こ の 規 則 は , 平 成 14 年 4 月 1 日 か ら 施 行 す る 。 41 男女共同参画社会基本法 平成 11 年 6 月 23 日 法律第 78 号 改正 平成 11 年 7 月 16 日 法律第 102 号 同 11 年 12 月 22 日 同 第 160 号 前文 第1章 総則(第1条∼第12条) 第2章 男女共同参画社会の形成の促進に関する基本的施策(第13条∼第20条) 第3章 男女共同参画会議(第21条∼第28条) 附則 我が国においては,日本国憲法に個人の尊重と法の下の平等がうたわれ,男女平等の実現に向けた様々な取組 が,国際社会における取組とも連動しつつ,着実に進められてきたが,なお一層の努力が必要とされている。 一方,少子高齢化の進展,国内経済活動の成熟化等我が国の社会経済情勢の急速な変化に対応していく上で, 男女が,互いにその人権を尊重しつつ責任も分かち合い,性別にかかわりなく,その個性と能力を十分に発揮す ることができる男女共同参画社会の実現は,緊要な課題となっている。 このような状況にかんがみ, 男女共同参画社会の 実現を二十一世紀の我が国社会を決定する最重要課題と位置 付け,社会のあらゆる分野において,男女共同参画社会の形成の促進に関する施策の推進を図っていくことが重 要である。 ここに,男女共同参画社会の形成についての基本理念を明らかにしてその方向を示し,将来に向かって国,地 方公共団体及び国民の男女共同参画社会の形成に関する取組を総合的かつ計画的に推進するため,この法律を制 定する。 第1章 総 則 (目的) 第1条 この法律は,男女の人権が尊重され,かつ,社会経済情勢の変化に対応できる豊かで活力ある社会を実 現することの緊要性にかんがみ,男女共同参画社会の形成に関し,基本理念を定め,並びに国,地方公共団体 及び国民の責務を明らかにするとともに,男女共同参画社会の形成の促進に関する施策の基本となる事項を定 めることにより,男女共同参画社会の形成を総合的かつ計画的に推進することを目的とする。 (定義) 第2条 この法律において,次の各号に掲げる用語の意義は,当該各号に定めるところによる。 一 男女共同参画社会の形成 男女が,社会の対等な構成員として,自らの意思によって社会のあらゆる分野 における活動に参画する機会が確保され,もって男女が均等に政治的,経済的,社会的及び文化的利益を享 受することができ,かつ,共に責任を担うべき社会を形成することをいう。 二 積極的改善措置 前号に規定する機会に係る男女間の格差を改善するため必要な範囲内において,男女 のいずれか一方に対し,当該機会を積極的に提供することをいう。 (男女の人権の尊重) 第3条 男女共同参画社会の形成は,男女の個人としての尊厳が重んぜられること,男女が性別による差別的取 扱いを受けないこと,男女が個人として能力を発揮する機会が確保されることその他の男女の人権が尊重され ることを旨として,行われなければならない。 (社会における制度又は慣行についての配慮) 第4条 男女共同参画社会の形成に当たっては,社会における制度又は慣行が,性別による固定的な役割分担等 を反映して,男女の社会における活動の選択に対して中立でない影響を及ぼすことにより,男女共同参画社会 の形成を阻害する要因となるおそれがあることにかんがみ,社会における制度又は慣行が男女の社会における 活動の選択に対して及ぼす影響をできる限り中立なものとするように配慮されなければならない。 (政策等の立案及び決定への共同参画) 42 第5条 男女共同参画社会の形成は,男女が,社会の対等な構成員として,国若しくは地方公共団体における政 策又は民間の団体における方針の立案及び決定に共同して参画する機会が確保されることを旨として,行われ なければならない。 (家庭生活における活動と他の活動の両立) 第6条 男女共同参画社会の形成は,家族を構成する男女が,相互の協力と社会の支援の下に,子の養育,家族 の介護その他の家庭生活における活動について家族の一員としての役割を円滑に果たし,かつ,当該活動以外 の活動を行うことができるようにすることを旨として,行われなければならない。 (国際的協調) 第7条 男女共同参画社会の形成の促進が国際社会における取組と密接な関係を有していることにかんがみ,男 女共同参画社会の形成は,国際的協調の下に行われなければならない。 (国の責務) 第8条 国は,第3条から前条までに定める男女共同参画社会の形成についての基本理念(以下「基本理念」と いう。)にのっとり,男女共同参画社会の形成の促進に関する施策(積極的改善措置を含む。以下同じ。)を 総合的に策定し,及び実施する責務を有する。 (地方公共団体の責務) 第9条 地方公共団体は,基本理念にのっとり,男女共同参画社会の形成の促進に関し,国の施策に準じた施策 及びその他のその地方公共団体の区域の特性に応じた施策を策定し,及び実施する責務を有する。 (国民の責務) 第10条 国民は,職域,学校,地域,家庭その他の社会のあらゆる分野において,基本理念にのっとり,男女 共同参画社会の形成に寄与するように努めなければならない。 (法制上の措置等) 第11条 政府は,男女共同参画社会の形成の促進に関する施策を実施するため必要な法制上又は財政上の措置 その他の措置を講じなければならない。 (年次報告等) 第12条 政府は,毎年,国会に,男女共同参画社会の形成の状況及び政府が講じた男女共同参画社会の形成の 促進に関する施策についての報告を提出しなければならない。 2 政府は,毎年,前項の報告に係る男女共同参画社会の形成の状況を考慮して講じようとする男女共同参画社 会の形成の促進に関する施策を明らかにした文書を作成し,これを国会に提出しなければならない。 第2章 男女共同参画社会の形成の促進に関する基本的施策 (男女共同参画基本計画) 第13条 政府は,男女共同参画社会の形成の促進に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るため,男女共 同参画社会の形成の促進に関する基本的な計画(以下「男女共同参画基本計画」という。)を定めなければな らない。 2 男女共同参画基本計画は,次に掲げる事項について定めるものとする。 一 総合的かつ長期的に講ずべき男女共同参画社会の形成の促進に関する施策の大綱 二 前号に掲げるもののほか,男女共同参画社会の形成の促進に関する施策を総合的かつ計画的に推進するた めに必要な事項 3 内閣総理大臣は,男女共同参画会議の意見を聴いて,男女共同参画基本計画の案を作成し,閣議の決定を求 めなければならない。 4 内閣総理大臣は,前項の規定による閣議の決定があったときは,遅滞なく,男女共同参画基本計画を公表し なければならない。 5 前二項の規定は,男女共同参画基本計画の変更について準用する。 (都道府県男女共同参画計画等) 第14条 都道府県は,男女共同参画基本計画を勘案して,当該都道府県の区域における男女共同参画社会の形 成の促進に関する施策についての基本的な計画(以下「都道府県男女共同参画計画」という。)を定めなけれ ばならない。 2 都道府県男女共同参画計画は,次に掲げる事項について定めるものとする。 43 一 都道府県の区域において総合的かつ長期的に講ずべき男女共同参画社会の形成の促進に関する施策の大 綱 二 前号に掲げるもののほか,都道府県の区域における男女共同参画社会の形成の促進に関する施策を総合的 かつ計画的に推進するために必要な事項 3 市町村は,男女共同参画基本計画及び都道府県男女共同参画計画を勘案して,当該市町村の区域における男 女共同参画社会の形成の促進に関する施策についての基本的な計画(以下「市町村男女共同参画計画」という。) を定めるように努めなければならない。 4 都道府県又は市町村は,都道府県男女共同参画計画又は市町村男女共同参画計画を定め,又は変更したとき は,遅滞なく,これを公表しなければならない。 (施策の策定等に当たっての配慮) 第15条 国及び地方公共団体は,男女共同参画社会の 形成に影響を及ぼすと認められる施策を策定し,及び実 施するに当たっては,男女共同参画社会の形成に配慮しなければならない。 (国民の理解を深めるための措置) 第16条 国及び地方公共団体は,広報活動等を通じて,基本理念に関する国民の理解を深めるよう適切な措置 を講じなければならない。 (苦情の処理等) 第17条 国は,政府が実施する男女共同参画社会の形成の促進に関する施策又は男女共同参画社会の形成に影 響を及ぼすと認められる施策についての苦情の処理のために必要な措置及び性別による差別的取扱いその他の 男女共同参画社会の形成を阻害する要因によって人権が侵害された場合における被害者の救済を図るために必 要な措置を講じなければならない。 (調査研究) 第18条 国は,社会における制度又は慣行が男女共同参画社会の形成に及ぼす影響に関する調査研究その他の 男女共同参画社会の形成の促進に関する施策の策定に必要な調査研究を推進するように努めるものとする。 (国際的協調のための措置) 第19条 国は,男女共同参画社会の形成を国際的協調の下に促進するため,外国政府又は国際機関との情報の 交換その他男女共同参画社会の形成に関する国際的な相互協力の円滑な推進を図るために必要な措置を講ずる ように努めるものとする。 (地方公共団体及び民間の団体に対する支援) 第20条 国は,地方公共団体が実施する男女共同参画社会の形成の促進に関する施策及び民間の団体が男女共 同参画社会の形成の促進に関して行う活動を支援するため,情報の提供その他の必要な措置を講ずるように努 めるものとする。 第3章 男女共同参画会議 (設置) 第21条 内閣府に,男女共同参画会議(以下「会議」という。)を置く。 (所掌事務) 第22条 会議は,次に掲げる事務をつかさどる。 一 男女共同参画基本計画に関し,第13条第3項に規定する事項を処理すること。 二 前号に掲げるもののほか,内閣総理大臣又は関係各大臣の諮問に応じ,男女共同参画社会の形成の促進に 関する基本的な方針,基本的な政策及び重要事項を調査審議すること。 三 前二号に規定する事項に関し,調査審議し,必要があると認めるときは,内閣総理大臣及び関係各大臣に 対し,意見を述べること。 四 政府が実施する男女共同参画社会の形成の促進に関する施策の実施状況を監視し,及び政府の施策が男女 共同参画社会の形成に及ぼす影響を調査し,必要があると認めるときは,内閣総理大臣及び関係各大臣に対 し,意見を述べること。 (組織) 第23条 会議は,議長及び議員24人以内をもって組織する。 (議長) 第24条 議長は,内閣官房長官をもって充てる。 2 議長は,会務を総理する。 44 (議員) 第25条 議員は,次に掲げる者をもって充てる。 一 内閣官房長官以外の国務大臣のうちから,内閣総理大臣が指定する者 二 男女共同参画社会の形成に関し優れた識見を有する者のうちから,内閣総理大臣が任命する者 2 前項第2号の議員の数は,同項に規定する議員の総数の 10 分の 5 未満であってはならない。 3 第1項第2号の議員のうち,男女のいずれか一方の議員の数は,同号に規定する議員の総数の 10 分の 4 未満 であってはならない。 4 第1項第2号の議員は,非常勤とする。 (議員の任期) 第26条 前条第1項第2号の議員の任期は,2年とする。ただし,補欠の議員の任期は,前任者の残任期間と する。 2 前条第1項第2号の議員は,再任されることができる。 (資料提出の要求等) 第27条 会議は,その所掌事務を遂行するために必要 があると認めるときは,関係行政機関の長に対し,監視 又は調査に必要な資料その他の資料の提出,意見の開陳,説明その他必要な協力を求めることができる。 2 会議は,その所掌事務を遂行するために特に必要があると認めるときは,前項に規定する者以外の者に対し ても,必要な協力を依頼することができる。 (政令への委任) 第28条 この章に定めるもののほか,会議の組織及び議員その他の職員その他会議に関し必要な事項は,政令 で定める。 附 則 (平成11年6月23日法律第78号)抄 (施行期日) 第1条 この法律は,公布の日から施行する。 (男女共同参画審議会設置法の廃止) 第2条 男女共同参画審議会設置法(平成9年法律第7号)は,廃止する。 附 則 (平成11年7月16日法律第102号) 抄 (施行期日) 第1条 この法律は,内閣法の一部を改正する法律(平成11年法律第88号)の施行の日から施行する。ただ し,次の各号に掲げる規定は,当該各号に定める日から施行する。 (施行の日=平成13年1月6日) 1 略 2 附則第10条第1項及び第5項,第14条第3項, 23条,第28条並びに第30条の規定 公布の日 (委員等の任期に関する経過措置) 第28条 この法律の施行の日の前日において次に掲げる従前の審議会その他の機関の会長,委員その他の職員 である者(任期の定めのない者を除く。)の任期は,当該会長,委員その他の職員の任期を定めたそれぞれの 法律の規定にかかわらず,その日に満了する。 1から10まで 略 11 男女共同参画審議会 (別に定める経過措置) 第30条 第2条から前条までに規定するもののほか,この法律の施行に伴い必要となる経過措置は,別に法律 で定める。 附 則 (平成11年12月22日法律第160号) 抄 (施行期日) 第1条 この法律(第2条及び第3条を除く。)は,平成13年1月6日から施行する。ただし,次の各号に掲 げる規定は,当該各号に定める日から施行する。 (以下略) 45 雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律(抄) (男女雇用機会均等法) 改正 昭和 47 年 07 月 01 日 昭和 58 年 12 月 02 日 昭和 60 年 06 月 01 日 平成 03 年 05 月 15 日 平成 07 年 06 月 09 日 平成 09 年 06 月 18 日 平成 11 年 07 月 16 日 平成 11 年 07 月 16 日 平成 11 年 12 月 22 日 平成 13 年 07 月 11 日 平成 13 年 11 月 16 日 平成 14 年 05 月 31 日 平成 14 年 07 月 31 日 法律第113 号 法律第 78 号 法律第 45 号 法律第 76 号 法律第107 号 法律第 92 号 法律第 87 号 法律第104 号 法律第160 号 法律第112 号 法律第118 号 法律第 54 号 法律第 98 号 目次 第 一 章 総 則 (第 一 条 ― 第 四 条 ) 第二章 雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保 第 一 節 女 性 労 働 者 に 対 す る 差 別 の 禁 止 等 (第 五 条 ― 第 十 三 条 ) 第 二 節 調 停 (第 十 四 条 ― 第 十 九 条 ) 第 三 節 事 業 主 の 講 ず る 措 置 に 対 す る 国 の 援 助 (第 二 十 条 ) 第 三 章 女 性 労 働 者 の 就 業 に 関 し て 配 慮 す べ き 措 置 (第 二 十 一 条 ― 第 二 十 三 条 ) 第 四 章 雑 則 (第 二 十 四 条 ― 第 二 十 八 条 ) 附則 第一章 総 則 (目 的 ) 第1条 この法律は,法の下の平等を保障する日本国憲法の理念にのつとり雇用の分野における 男女の均等な機会及び待遇の確保を図るとともに,女性労働者の就業に関して妊娠中及び出産 後の健康の確保を図る等の措置を推進することを目的とする。 (基 本 的 理 念 ) 第2条 この法律においては,女性労働者が性別により差別されることなく,かつ,母性を尊重 されつつ充実した職業生活を営むことができるようにすることをその基本的理念とする。 2 事業主並びに国及び地方公共団体は,前項に規定する基本的理念に従つて,女性労働者の職 業生活の充実が図られるように努めなければならない。 (啓 発 活 動 ) 第3条 国及び地方公共団体は,雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等につい て国民の関心と理解を深めるとともに,特に,雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇 の確保を妨げている諸要因の解消を図るため,必要な啓発活動を行うものとする。 (男 女 雇 用 機 会 均 等 対 策 基 本 方 針 ) 第4条 厚生労働大臣は,雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する施策 の 基 本 と な る べ き 方 針 (以 下「 男 女 雇 用 機 会 均 等 対 策 基 本 方 針 」と い う 。)を 定 め る も の と す る 。 2 男女雇用機会均等対策基本方針に定める事項は,次のとおりとする。 一 女性労働者の職業生活の動向に関する事項 二 雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等について講じようとする施策の基 本となるべき事項 3 男女雇用機会均等対策基本方針は,女性労働者の労働条件,意識及び就業の実態等を考慮し て定められなければならない。 4 厚生労働大臣は,男女雇用機会均等対策基本方針を定めるに当たつては,あらかじめ,労働 政策審議会の意見を聴くほか,都道府県知事の意見を求めるものとする。 46 5 厚生労働大臣は,男女雇用機会均等対策基本方針を定めたときは,遅滞なく,その概要を公 表するものとする。 6 前二項の規定は,男女雇用機会均等対策基本方針の変更について準用する。 第二章 雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保 第一節 女性労働者に対する差別の禁止等 (募 集 及 び 採 用 ) 第5条 事業主は,労働者の募集及び採用について,女性に対して男性と均等な機会を与えなけ ればならない。 (配 置 , 昇 進 及 び 教 育 訓 練 ) 第6条 事業主は,労働者の配置,昇進及び教育訓練について,労働者が女性であることを理由 として,男性と差別的取扱いをしてはならない。 (福 利 厚 生 ) 第7条 事業主は,住宅資金の貸付けその他これに準ずる福利厚生の措置であつて厚生労働省令 で定めるものについて,労働者が女性であることを理由として,男性と差別的取扱いをしては ならない。 (定 年 , 退 職 及 び 解 雇 ) 第8条 事業主は,労働者の定年及び解雇について,労働者が女性であることを理由として,男 性と差別的取扱いをしてはならない。 2 事業主は,女性労働者が婚姻し,妊娠し,又は出産したことを退職理由として予定する定め をしてはならない。 3 事 業 主 は ,女 性 労 働 者 が 婚 姻 し ,妊 娠 し ,出 産 し ,又 は 労 働 基 準 法 (昭 和 二 十 二 年 法 律 第 四 十 九 号 )第 六 十 五 条 第 一 項 若 し く は 第 二 項 の 規 定 に よ る 休 業 を し た こ と を 理 由 と し て ,解 雇 し て は ならない。 (女 性 労 働 者 に 係 る 措 置 に 関 す る 特 例 ) 第9条 第五条から前条までの規定は,事業主が,雇用の分野における男女の均等な機会及び待 遇の確保の支障となつている事情を改善することを目的として女性労働者に関して行う措置を 講ずることを妨げるものではない。 (指 針 ) 第10条 厚生労働大臣は,第五条及び第六条に定める事項に関し,事業主が適切に対処するた め に 必 要 な 指 針 (次 項 に お い て 「 指 針 」 と い う 。 )を 定 め る も の と す る 。 2 第 四 条 第 四 項 及 び 第 五 項 の 規 定 は 指 針 の 策 定 及 び 変 更 に つ い て 準 用 す る 。こ の 場 合 に お い て , 同条第四項中「聴くほか,都道府県知事の意見を求める」とあるのは,「聴く」と読み替える ものとする。 (苦 情 の 自 主 的 解 決 ) 第11条 事業主は,第六条から第八条までの規定に定める事項に関し,女性労働者から苦情の 申 出 を 受 け た と き は ,苦 情 処 理 機 関 (事 業 主 を 代 表 す る 者 及 び 当 該 事 業 場 の 労 働 者 を 代 表 す る 者 を 構 成 員 と す る 当 該 事 業 場 の 労 働 者 の 苦 情 を 処 理 す る た め の 機 関 を い う 。)に 対 し 当 該 苦 情 の 処 理をゆだねる等その自主的な解決を図るように努めなければならない。 (紛 争 の 解 決 の 促 進 に 関 す る 特 例 ) 第12条 雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇に関する事業主の措置で厚生労働省令 で定めるものについての女性労働者と事業主との間の紛争については,個別労働関係紛争の解 決 の 促 進 に 関 す る 法 律 (平 成 十 三 年 法 律 第 百 十 二 号 。第 十 四 条 第 一 項 に お い て「 個 別 労 働 関 係 紛 争 解 決 促 進 法 」と い う 。)第 四 条 ,第 五 条 及 び 第 十 二 条 か ら 第 十 九 条 ま で の 規 定 は 適 用 せ ず ,次 条から第十九条までに定めるところによる。 (紛 争 の 解 決 の 援 助 ) 第13条 都道府県労働局長は,前条に規定する紛争に関し,当該紛争の当事者の双方又は一方 からその解決につき援助を求められた場合には,当該紛争の当事者に対し,必要な助言,指導 又は勧告をすることができる。 47 2 事業主は,女性労働者が前項の援助を求めたことを理由として,当該女性労働者に対して解 雇その他不利益な取扱いをしてはならない。 第二節 調停 (調 停 の 委 任 ) 第 1 4 条 都 道 府 県 労 働 局 長 は ,第 十 二 条 に 規 定 す る 紛 争 (第 五 条 に 定 め る 事 項 に つ い て の 紛 争 を 除 く 。)に つ い て ,当 該 紛 争 の 当 事 者 (以 下「 関 係 当 事 者 」と い う 。)の 双 方 又 は 一 方 か ら 調 停 の 申請があつた場合において当該紛争の解決のために必要があると認めるときは,個別労働関係 紛 争 解 決 促 進 法 第 六 条 第 一 項 の 紛 争 調 整 委 員 会 (以 下 「 委 員 会 」 と い う 。 )に 調 停 を 行 わ せ る も のとする。 2 前条第二項の規定は,女性労働者が前項の申請をした場合について準用する。 (調 停 ) 第 1 5 条 前 条 第 一 項 の 規 定 に 基 づ く 調 停 (以 下 こ の 節 に お い て 「 調 停 」 と い う 。 )は , 三 人 の 調 停委員が行う。 2 調停委員は,委員会の委員のうちから,会長があらかじめ指名する。 第16条 委員会は,関係当事者からの申立てに基づき必要があると認めるときは,当該委員会 が置かれる都道府県労働局の管轄区域内の主要な労働者団体又は事業主団体が指名する関係労働 者を代表する者又は関係事業主を代表する者から当該事件につき意見を聴くものとする。 第17条 委員会は,調停案を作成し,関係当事者に対しその受諾を勧告することができる。 第 1 8 条 委 員 会 は ,当 該 委 員 会 に 係 属 し て い る 事 件 の 解 決 の た め に 必 要 が あ る と 認 め る と き は , 関係行政庁に対し,資料の提供その他必要な協力を求めることができる。 (厚 生 労 働 省 令 へ の 委 任 ) 第 1 9 条 こ の 節 に 定 め る も の の ほ か ,調 停 の 手 続 に 関 し 必 要 な 事 項 は ,厚 生 労 働 省 令 で 定 め る 。 第三節 事業主の講ずる措置に対する国の援助 第20条 国は,雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇が確保されることを促進するた め,事業主が雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保の支障となつている事情を 改善することを目的とする次に掲げる措置を講じ,又は講じようとする場合には,当該事業主 に対し,相談その他の援助を行うことができる。 一 その雇用する女性労働者の配置その他雇用に関する状況の分析 二 前号の分析に基づき雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保の支障となつて いる事情を改善するに当たつて必要となる措置に関する計画の作成 三 前号の計画で定める措置の実施 四 前三号の措置を実施するために必要な体制の整備 第三章 女性労働者の就業に関して配慮すべき措置 (職 場 に お け る 性 的 な 言 動 に 起 因 す る 問 題 に 関 す る 雇 用 管 理 上 の 配 慮 ) 第21条 事業主は,職場において行われる性的な言動に対するその雇用する女性労働者の対応 により当該女性労働者がその労働条件につき不利益を受け,又は当該性的な言動により当該女 性労働者の就業環境が害されることのないよう雇用管理上必要な配慮をしなければならない。 2 厚 生 労 働 大 臣 は ,前 項 の 規 定 に 基 づ き 事 業 主 が 配 慮 す べ き 事 項 に つ い て の 指 針 (次 項 に お い て 「 指 針 」 と い う 。 )を 定 め る も の と す る 。 3 第四条第四項及び第五項の規定は,指針の策定及び変更について準用する。この場合におい て,同条第四項中「聴くほか,都道府県知事の意見を求める」とあるのは,「聴く」と読み替 えるものとする。 (妊 娠 中 及 び 出 産 後 の 健 康 管 理 に 関 す る 措 置 ) 第22条 事業主は,厚生労働省令で定めるところにより,その雇用する女性労働者が母子保健 法 (昭 和 四 十 年 法 律 第 百 四 十 一 号 )の 規 定 に よ る 保 健 指 導 又 は 健 康 診 査 を 受 け る た め に 必 要 な 時 間を確保することができるようにしなければならない。 48 第23条 事業主は,その雇用する女性労働者が前条の保健指導又は健康診査に基づく指導事項 を守ることができるようにするため,勤務時間の変更,勤務の軽減等必要な措置を講じなけれ ばならない。 2 厚生労働大臣は,前項の規定に基づき事業主が講ずべき措置に関して,その適切かつ有効な 実 施 を 図 る た め 必 要 な 指 針 (次 項 に お い て 「 指 針 」 と い う 。 )を 定 め る も の と す る 。 3 第四条第四項及び第五項の規定は,指針の策定及び変更について準用する。この場合におい て,同条第四項中「聴くほか,都道府県知事の意見を求める」とあるのは,「聴く」と読み替 えるものとする。 第四章 雑 則 (調 査 等 ) 第 2 4 条 厚 生 労 働 大 臣 は ,女 性 労 働 者 の 職 業 生 活 に 関 し 必 要 な 調 査 研 究 を 実 施 す る も の と す る 。 2 厚生労働大臣は,この法律の施行に関し,関係行政機関の長に対し,資料の提供その他必要 な協力を求めることができる。 3 厚生労働大臣は,この法律の施行に関し,都道府県知事から必要な調査報告を求めることが できる。 (報 告 の 徴 収 並 び に 助 言 , 指 導 及 び 勧 告 ) 第 2 5 条 厚 生 労 働 大 臣 は ,こ の 法 律 の 施 行 に 関 し 必 要 が あ る と 認 め る と き は ,事 業 主 に 対 し て , 報告を求め,又は助言,指導若しくは勧告をすることができる。 2 前項に定める厚生労働大臣の権限は,厚生労働省令で定めるところにより,その一部を都道 府県労働局長に委任することができる。 (公 表 ) 第26条 厚生労働大臣は,第五条から第八条までの規定に違反している事業主に対し,前条第 一 項 の 規 定 に よ る 勧 告 を し た 場 合 に お い て ,そ の 勧 告 を 受 け た 者 が こ れ に 従 わ な か つ た と き は , その旨を公表することができる。 第27条 (略) (適 用 除 外 ) 第28条 第二章,第二十五条及び第二十六条の規定は,国家公務員及び地方公務員に,第三章 の 規 定 は , 一 般 職 の 国 家 公 務 員 (特 定 独 立 行 政 法 人 等 の 労 働 関 係 に 関 す る 法 律 (昭 和 二 十 三 年 法 律 第 二 百 五 十 七 号 )第 二 条 第 四 号 の 職 員 を 除 く 。),裁 判 所 職 員 臨 時 措 置 法 (昭 和 二 十 六 年 法 律 第 二 百 九 十 九 号 )の 適 用 を 受 け る 裁 判 所 職 員 ,国 会 職 員 法 (昭 和 二 十 二 年 法 律 第 八 十 五 号 )の 適 用 を 受 け る 国 会 職 員 及 び 自 衛 隊 法 (昭 和 二 十 九 年 法 律 第 百 六 十 五 号 )第 二 条 第 五 項 に 規 定 す る 隊 員 に 関しては適用しない。 49 配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律 平成 13 年 04 月 13 日 法律第 31 号 平成 16 年 06 月 02 日 法律第 64 号 目次 前文 第 一 章 総 則 (第 一 条 ・ 第 二 条 ) 第 一 章 の 二 基 本 方 針 及 び 基 本 計 画 (第 二 条 の 二 ・ 第 二 条 の 三 ) 第 二 章 配 偶 者 暴 力 相 談 支 援 セ ン タ ー 等 (第 三 条 ― 第 五 条 ) 第 三 章 被 害 者 の 保 護 (第 六 条 ― 第 九 条 の 二 ) 第 四 章 保 護 命 令 (第 十 条 ― 第 二 十 二 条 ) 第 五 章 雑 則 (第 二 十 三 条 ― 第 二 十 八 条 ) 第 六 章 罰 則 (第 二 十 九 条 ・ 第 三 十 条 ) 附則 我が国においては,日本国憲法に個人の尊重と法の下の平等がうたわれ,人権の擁護と男女平 等の実現に向けた取組が行われている。 ところが,配偶者からの暴力は,犯罪となる行為をも含む重大な人権侵害であるにもかかわら ず,被害者の救済が必ずしも十分に行われてこなかった。また,配偶者からの暴力の被害者は, 多くの場合女性であり,経済的自立が困難である女性に対して配偶者が暴力を加えることは,個 人の尊厳を害し,男女平等の実現の妨げとなっている。 このような状況を改善し,人権の擁護と男女平等の実現を図るためには,配偶者からの暴力を 防止し,被害者を保護するための施策を講ずることが必要である。このことは,女性に対する暴 力を根絶しようと努めている国際社会における取組にも沿うものである。 こ こ に ,配 偶 者 か ら の 暴 力 に 係 る 通 報 ,相 談 ,保 護 ,自 立 支 援 等 の 体 制 を 整 備 す る こ と に よ り , 配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護を図るため,この法律を制定する。 第一章 総 則 (定 義 ) 第 一 条 こ の 法 律 に お い て「 配 偶 者 か ら の 暴 力 」と は ,配 偶 者 か ら の 身 体 に 対 す る 暴 力 (身 体 に 対 す る 不 法 な 攻 撃 で あ っ て 生 命 又 は 身 体 に 危 害 を 及 ぼ す も の を い う 。以 下 同 じ 。)又 は こ れ に 準 ず る 心 身 に 有 害 な 影 響 を 及 ぼ す 言 動 (以 下 こ の 項 に お い て 「 身 体 に 対 す る 暴 力 等 」 と 総 称 す る 。 ) をいい,配偶者からの身体に対する暴力等を受けた後に,その者が離婚をし,又はその婚姻が 取り消された場合にあっては,当該配偶者であった者から引き続き受ける身体に対する暴力等 を含むものとする。 2 この法律において「被害者」とは,配偶者からの暴力を受けた者をいう。 3 この法律にいう「配偶者」には,婚姻の届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情に ある者を含み,「離婚」には,婚姻の届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にあっ た者が,事実上離婚したと同様の事情に入ることを含むものとする。 (国 及 び 地 方 公 共 団 体 の 責 務 ) 第二条 国及び地方公共団体は,配偶者からの暴力を防止するとともに,被害者の自立を支援す ることを含め,その適切な保護を図る責務を有する。 第一章の二 基本方針及び基本計画 (基 本 方 針 ) 第 二 条 の 二 内 閣 総 理 大 臣 ,国 家 公 安 委 員 会 ,法 務 大 臣 及 び 厚 生 労 働 大 臣 (以 下 こ の 条 及 び 次 条 第 四 項 に お い て「 主 務 大 臣 」と い う 。)は ,配 偶 者 か ら の 暴 力 の 防 止 及 び 被 害 者 の 保 護 の た め の 施 50 策 に 関 す る 基 本 的 な 方 針 (以 下 こ の 条 及 び 次 条 第 一 項 に お い て 「 基 本 方 針 」 と い う 。 )を 定 め な ければならない。 2 基本方針においては,次に掲げる事項につき,次条第一項の基本計画の指針となるべきもの を定めるものとする。 一 配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する基本的な事項 二 配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護のための施策の内容に関する事項 三 その他配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護のための施策の実施に関する重要事項 3 主務大臣は,基本方針を定め,又はこれを変更しようとするときは,あらかじめ,関係行政 機関の長に協議しなければならない。 4 主務大臣は,基本方針を定め,又はこれを変更したときは,遅滞なく,これを公表しなけれ ばならない。 (基 本 計 画 ) 第二条の三 都道府県は,基本方針に即して,当該都道府県における配偶者からの暴力の防止及 び 被 害 者 の 保 護 の た め の 施 策 の 実 施 に 関 す る 基 本 的 な 計 画 (以 下 こ の 条 に お い て「 基 本 計 画 」と い う 。 )を 定 め な け れ ば な ら な い 。 2 基本計画においては,次に掲げる事項を定めるものとする。 一 配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する基本的な方針 二 配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護のための施策の実施内容に関する事項 三 その他配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護のための施策の実施に関する重要事項 3 都道府県は,基本計画を定め,又はこれを変更したときは,遅滞なく,これを公表しなけれ ばならない。 4 主務大臣は,都道府県に対し,基本計画の作成のために必要な助言その他の援助を行うよう 努めなければならない。 第二章 配偶者暴力相談支援センター等 (配 偶 者 暴 力 相 談 支 援 セ ン タ ー ) 第三条 都道府県は,当該都道府県が設置する婦人相談所その他の適切な施設において,当該各 施設が配偶者暴力相談支援センターとしての機能を果たすようにするものとする。 2 市 町 村 (特 別 区 を 含 む 。 以 下 同 じ 。 )は , 当 該 市 町 村 が 設 置 す る 適 切 な 施 設 に お い て , 当 該 各 施設が配偶者暴力相談支援センターとしての機能を果たすようにすることができる。 3 配偶者暴力相談支援センターは,配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護のため,次に掲 げる業務を行うものとする。 一 被害者に関する各般の問題について,相談に応ずること又は婦人相談員若しくは相談を行 う機関を紹介すること。 二 被害者の心身の健康を回復させるため,医学的又は心理学的な指導その他の必要な指導を 行うこと。 三 被 害 者 (被 害 者 が そ の 家 族 を 同 伴 す る 場 合 に あ っ て は ,被 害 者 及 び そ の 同 伴 す る 家 族 。次 号 , 第 六 号 , 第 五 条 及 び 第 八 条 の 三 に お い て 同 じ 。 )の 一 時 保 護 を 行 う こ と 。 四 被害者が自立して生活することを促進するため,就業の促進,住宅の確保,援護等に関す る制度の利用等について,情報の提供,助言,関係機関との連絡調整その他の援助を行うこ と。 五 第四章に定める保護命令の制度の利用について,情報の提供,助言,関係機関への連絡そ の他の援助を行うこと。 六 被害者を居住させ保護する施設の利用について,情報の提供,助言,関係機関との連絡調 整その他の援助を行うこと。 4 前項第三号の一時保護は,婦人相談所が,自ら行い,又は厚生労働大臣が定める基準を満た す者に委託して行うものとする。 5 配偶者暴力相談支援センターは,その業務を行うに当たっては,必要に応じ,配偶者からの 暴力の防止及び被害者の保護を図るための活動を行う民間の団体との連携に努めるものとする。 51 (婦 人 相 談 員 に よ る 相 談 等 ) 第四条 婦人相談員は,被害者の相談に応じ,必要な指導を行うことができる。 (婦 人 保 護 施 設 に お け る 保 護 ) 第五条 都道府県は,婦人保護施設において被害者の保護を行うことができる。 第三章 被害者の保護 (配 偶 者 か ら の 暴 力 の 発 見 者 に よ る 通 報 等 ) 第 六 条 配 偶 者 か ら の 暴 力 (配 偶 者 又 は 配 偶 者 で あ っ た 者 か ら の 身 体 に 対 す る 暴 力 に 限 る 。以 下 こ の 章 に お い て 同 じ 。)を 受 け て い る 者 を 発 見 し た 者 は ,そ の 旨 を 配 偶 者 暴 力 相 談 支 援 セ ン タ ー 又 は警察官に通報するよう努めなければならない。 2 医師その他の医療関係者は,その業務を行うに当たり,配偶者からの暴力によって負傷し又 は疾病にかかったと認められる者を発見したときは,その旨を配偶者暴力相談支援センター又 は警察官に通報することができる。この場合において,その者の意思を尊重するよう努めるも のとする。 3 刑 法 (明 治 四 十 年 法 律 第 四 十 五 号 )の 秘 密 漏 示 罪 の 規 定 そ の 他 の 守 秘 義 務 に 関 す る 法 律 の 規 定 は,前二項の規定により通報することを妨げるものと解釈してはならない。 4 医師その他の医療関係者は,その業務を行うに当たり,配偶者からの暴力によって負傷し又 は疾病にかかったと認められる者を発見したときは,その者に対し,配偶者暴力相談支援セン ター等の利用について,その有する情報を提供するよう努めなければならない。 (配 偶 者 暴 力 相 談 支 援 セ ン タ ー に よ る 保 護 に つ い て の 説 明 等 ) 第七条 配偶者暴力相談支援センターは,被害者に関する通報又は相談を受けた場合には,必要 に応じ,被害者に対し,第三条第三項の規定により配偶者暴力相談支援センターが行う業務の 内容について説明及び助言を行うとともに,必要な保護を受けることを勧奨するものとする。 (警 察 官 に よ る 被 害 の 防 止 ) 第 八 条 警 察 官 は ,通 報 等 に よ り 配 偶 者 か ら の 暴 力 が 行 わ れ て い る と 認 め る と き は ,警 察 法 (昭 和 二 十 九 年 法 律 第 百 六 十 二 号 ),警 察 官 職 務 執 行 法 (昭 和 二 十 三 年 法 律 第 百 三 十 六 号 )そ の 他 の 法 令 の定めるところにより,暴力の制止,被害者の保護その他の配偶者からの暴力による被害の発 生を防止するために必要な措置を講ずるよう努めなければならない。 (警 察 本 部 長 等 の 援 助 ) 第 八 条 の 二 警 視 総 監 若 し く は 道 府 県 警 察 本 部 長 (道 警 察 本 部 の 所 在 地 を 包 括 す る 方 面 を 除 く 方 面 に つ い て は ,方 面 本 部 長 。第 十 五 条 第 三 項 に お い て 同 じ 。)又 は 警 察 署 長 は ,配 偶 者 か ら の 暴 力を受けている者から,配偶者からの暴力による被害を自ら防止するための援助を受けたい旨 の 申 出 が あ り ,そ の 申 出 を 相 当 と 認 め る と き は ,当 該 配 偶 者 か ら の 暴 力 を 受 け て い る 者 に 対 し , 国家公安委員会規則で定めるところにより,当該被害を自ら防止するための措置の教示その他 配偶者からの暴力による被害の発生を防止するために必要な援助を行うものとする。 (福 祉 事 務 所 に よ る 自 立 支 援 ) 第 八 条 の 三 社 会 福 祉 法 (昭 和 二 十 六 年 法 律 第 四 十 五 号 )に 定 め る 福 祉 に 関 す る 事 務 所 (次 条 に お い て「 福 祉 事 務 所 」と い う 。)は ,生 活 保 護 法 (昭 和 二 十 五 年 法 律 第 百 四 十 四 号 ),児 童 福 祉 法 (昭 和 二 十 二 年 法 律 第 百 六 十 四 号 ),母 子 及 び 寡 婦 福 祉 法 (昭 和 三 十 九 年 法 律 第 百 二 十 九 号 )そ の 他 の 法令の定めるところにより,被害者の自立を支援するために必要な措置を講ずるよう努めなけ ればならない。 (被 害 者 の 保 護 の た め の 関 係 機 関 の 連 携 協 力 ) 第九条 配偶者暴力相談支援センター,都道府県警察,福祉事務所等都道府県又は市町村の関係 機 関 そ の 他 の 関 係 機 関 は ,被 害 者 の 保 護 を 行 う に 当 た っ て は ,そ の 適 切 な 保 護 が 行 わ れ る よ う , 相互に連携を図りながら協力するよう努めるものとする。 (苦 情 の 適 切 か つ 迅 速 な 処 理 ) 第九条の二 前条の関係機関は,被害者の保護に係る職員の職務の執行に関して被害者から苦情 の申出を受けたときは,適切かつ迅速にこれを処理するよう努めるものとする。 52 第四章 保護命令 (保 護 命 令 ) 第 十 条 被 害 者 (配 偶 者 か ら の 身 体 に 対 す る 暴 力 を 受 け た 者 に 限 る 。 以 下 こ の 章 に お い て 同 じ 。 ) が 配 偶 者 か ら の 更 な る 身 体 に 対 す る 暴 力 (配 偶 者 か ら の 身 体 に 対 す る 暴 力 を 受 け た 後 に ,被 害 者 が離婚をし,又はその婚姻が取り消された場合にあっては,当該配偶者であった者から引き続 き 受 け る 身 体 に 対 す る 暴 力 。第 十 二 条 第 一 項 第 二 号 に お い て 同 じ 。)に よ り そ の 生 命 又 は 身 体 に 重大な危害を受けるおそれが大きいときは,裁判所は,被害者の申立てにより,その生命又は 身 体 に 危 害 が 加 え ら れ る こ と を 防 止 す る た め ,当 該 配 偶 者 (配 偶 者 か ら の 身 体 に 対 す る 暴 力 を 受 けた後に,被害者が離婚をし,又はその婚姻が取り消された場合にあっては,当該配偶者であ っ た 者 。以 下 こ の 条 ,同 項 第 三 号 及 び 第 十 八 条 第 一 項 に お い て 同 じ 。)に 対 し ,次 の 各 号 に 掲 げ る事項を命ずるものとする。ただし,第二号に掲げる事項については,申立ての時において被 害者及び当該配偶者が生活の本拠を共にする場合に限る。 一 命 令 の 効 力 が 生 じ た 日 か ら 起 算 し て 六 月 間 ,被 害 者 の 住 居 (当 該 配 偶 者 と 共 に 生 活 の 本 拠 と し て い る 住 居 を 除 く 。以 下 こ の 号 に お い て 同 じ 。)そ の 他 の 場 所 に お い て 被 害 者 の 身 辺 に つ き まとい,又は被害者の住居,勤務先その他その通常所在する場所の付近をはいかいしてはな らないこと。 二 命令の効力が生じた日から起算して二月間,被害者と共に生活の本拠としている住居から 退去すること及び当該住居の付近をはいかいしてはならないこと。 2 前 項 本 文 に 規 定 す る 場 合 に お い て ,被 害 者 が そ の 成 年 に 達 し な い 子 (以 下 こ の 項 及 び 第 十 二 条 第 一 項 第 三 号 に お い て 単 に「 子 」と い う 。)と 同 居 し て い る と き で あ っ て ,配 偶 者 が 幼 年 の 子 を 連れ戻すと疑うに足りる言動を行っていることその他の事情があることから被害者がその同居 している子に関して配偶者と面会することを余儀なくされることを防止するため必要があると 認めるときは,前項第一号の規定による命令を発する裁判所又は発した裁判所は,被害者の申 立てにより,その生命又は身体に危害が加えられることを防止するため,当該配偶者に対し, 命令の効力が生じた日以後,同号の規定による命令の効力が生じた日から起算して六月を経過 す る 日 ま で の 間 ,当 該 子 の 住 居 (被 害 者 及 び 当 該 配 偶 者 と 共 に 生 活 の 本 拠 と し て い る 住 居 を 除 く 。 以 下 こ の 項 に お い て 同 じ 。 ), 就 学 す る 学 校 そ の 他 の 場 所 に お い て 当 該 子 の 身 辺 に つ き ま と い , 又は当該子の住居,就学する学校その他その通常所在する場所の付近をはいかいしてはならな いことを命ずるものとする。ただし,当該子が十五歳以上であるときは,その同意がある場合 に限る。 (管 轄 裁 判 所 ) 第 十 一 条 前 条 第 一 項 の 規 定 に よ る 命 令 の 申 立 て に 係 る 事 件 は ,相 手 方 の 住 所 (日 本 国 内 に 住 所 が な い と き 又 は 住 所 が 知 れ な い と き は 居 所 )の 所 在 地 を 管 轄 す る 地 方 裁 判 所 の 管 轄 に 属 す る 。 2 前条第一項の規定による命令の申立ては,次の各号に掲げる地を管轄する地方裁判所にもす ることができる。 一 申立人の住所又は居所の所在地 二 当該申立てに係る配偶者からの身体に対する暴力が行われた地 (保 護 命 令 の 申 立 て ) 第 十 二 条 第 十 条 の 規 定 に よ る 命 令 (以 下 「 保 護 命 令 」 と い う 。 )の 申 立 て は , 次 に 掲 げ る 事 項 を 記載した書面でしなければならない。 一 配偶者からの身体に対する暴力を受けた状況 二 配偶者からの更なる身体に対する暴力により生命又は身体に重大な危害を受けるおそれが 大きいと認めるに足りる申立ての時における事情 三 第十条第二項の規定による命令の申立てをする場合にあっては,被害者が当該同居してい る子に関して配偶者と面会することを余儀なくされることを防止するため当該命令を発する 必要があると認めるに足りる申立ての時における事情 四 配偶者暴力相談支援センターの職員又は警察職員に対し,配偶者からの身体に対する暴力 (配 偶 者 か ら の 身 体 に 対 す る 暴 力 を 受 け た 後 に ,被 害 者 が 離 婚 を し ,又 は そ の 婚 姻 が 取 り 消 さ 53 れ た 場 合 に あ っ て は ,当 該 配 偶 者 で あ っ た 者 か ら 引 き 続 き 受 け る 身 体 に 対 す る 暴 力 を 含 む 。) に関して前三号に掲げる事項について相談し,又は援助若しくは保護を求めた事実の有無及 びその事実があるときは,次に掲げる事項 イ 当該配偶者暴力相談支援センター又は当該警察職員の所属官署の名称 ロ 相談し,又は援助若しくは保護を求めた日時及び場所 ハ 相談又は求めた援助若しくは保護の内容 ニ 相談又は申立人の求めに対して執られた措置の内容 2 前 項 の 書 面 (以 下 「 申 立 書 」 と い う 。 )に 同 項 第 四 号 イ か ら ニ ま で に 掲 げ る 事 項 の 記 載 が な い 場合には,申立書には,同項第一号から第三号までに掲げる事項についての申立人の供述を記 載 し た 書 面 で 公 証 人 法 (明 治 四 十 一 年 法 律 第 五 十 三 号 )第 五 十 八 条 ノ 二 第 一 項 の 認 証 を 受 け た も のを添付しなければならない。 (迅 速 な 裁 判 ) 第 十 三 条 裁 判 所 は ,保 護 命 令 の 申 立 て に 係 る 事 件 に つ い て は ,速 や か に 裁 判 を す る も の と す る 。 (保 護 命 令 事 件 の 審 理 の 方 法 ) 第十四条 保護命令は,口頭弁論又は相手方が立ち会うことができる審尋の期日を経なければ, これを発することができない。ただし,その期日を経ることにより保護命令の申立ての目的を 達することができない事情があるときは,この限りでない。 2 申 立 書 に 第 十 二 条 第 一 項 第 四 号 イ か ら ニ ま で に 掲 げ る 事 項 の 記 載 が あ る 場 合 に は ,裁 判 所 は , 当該配偶者暴力相談支援センター又は当該所属官署の長に対し,申立人が相談し又は援助若し くは保護を求めた際の状況及びこれに対して執られた措置の内容を記載した書面の提出を求め る も の と す る 。こ の 場 合 に お い て ,当 該 配 偶 者 暴 力 相 談 支 援 セ ン タ ー 又 は 当 該 所 属 官 署 の 長 は , これに速やかに応ずるものとする。 3 裁判所は,必要があると認める場合には,前項の配偶者暴力相談支援センター若しくは所属 官署の長又は申立人から相談を受け,若しくは援助若しくは保護を求められた職員に対し,同 項の規定により書面の提出を求めた事項に関して更に説明を求めることができる。 (保 護 命 令 の 申 立 て に つ い て の 決 定 等 ) 第十五条 保護命令の申立てについての決定には,理由を付さなければならない。ただし,口頭 弁論を経ないで決定をする場合には,理由の要旨を示せば足りる。 2 保護命令は,相手方に対する決定書の送達又は相手方が出頭した口頭弁論若しくは審尋の期 日における言渡しによって,その効力を生ずる。 3 保護命令を発したときは,裁判所書記官は,速やかにその旨及びその内容を申立人の住所又 は居所を管轄する警視総監又は道府県警察本部長に通知するものとする。 4 保護命令は,執行力を有しない。 (即 時 抗 告 ) 第十六条 保護命令の申立てについての裁判に対しては,即時抗告をすることができる。 2 前項の即時抗告は,保護命令の効力に影響を及ぼさない。 3 即時抗告があった場合において,保護命令の取消しの原因となることが明らかな事情がある ことにつき疎明があったときに限り,抗告裁判所は,申立てにより,即時抗告についての裁判 が効力を生ずるまでの間,保護命令の効力の停止を命ずることができる。事件の記録が原裁判 所に存する間は,原裁判所も,この処分を命ずることができる。 4 前項の規定により第十条第一項第一号の規定による命令の効力の停止を命ずる場合において, 同条第二項の規定による命令が発せられているときは,裁判所は,当該命令の効力の停止をも 命じなければならない。 5 前二項の規定による裁判に対しては,不服を申し立てることができない。 6 抗告裁判所が第十条第一項第一号の規定による命令を取り消す場合において,同条第二項の 規定による命令が発せられているときは,抗告裁判所は,当該命令をも取り消さなければなら ない。 7 前条第三項の規定は,第三項及び第四項の場合並びに抗告裁判所が保護命令を取り消した場 合について準用する。 54 (保 護 命 令 の 取 消 し ) 第十七条 保護命令を発した裁判所は,当該保護命令の申立てをした者の申立てがあった場合に は,当該保護命令を取り消さなければならない。第十条第一項第一号又は第二項の規定による 命令にあっては同号の規定による命令が効力を生じた日から起算して三月を経過した後におい て,同条第一項第二号の規定による命令にあっては当該命令が効力を生じた日から起算して二 週間を経過した後において,これらの命令を受けた者が申し立て,当該裁判所がこれらの命令 の申立てをした者に異議がないことを確認したときも,同様とする。 2 前条第六項の規定は,第十条第一項第一号の規定による命令を発した裁判所が前項の規定に より当該命令を取り消す場合について準用する。 3 第十五条第三項の規定は,前二項の場合について準用する。 (第 十 条 第 一 項 第 二 号 の 規 定 に よ る 命 令 の 再 度 の 申 立 て ) 第十八条 第十条第一項第二号の規定による命令が発せられた後に当該発せられた命令の申立て の理由となった身体に対する暴力と同一の事実を理由とする同号の規定による命令の再度の申 立てがあったときは,裁判所は,配偶者と共に生活の本拠としている住居から転居しようとす る被害者がその責めに帰することのできない事由により当該発せられた命令の効力が生ずる日 から起算して二月を経過する日までに当該住居からの転居を完了することができないことその 他の同号の規定による命令を再度発する必要があると認めるべき事情があるときに限り,当該 命令を発するものとする。ただし,当該命令を発することにより当該配偶者の生活に特に著し い支障を生ずると認めるときは,当該命令を発しないことができる。 2 前項の申立てをする場合における第十二条の規定の適用については,同条第一項各号列記以 外の部分中「次に掲げる事項」とあるのは「第一号,第二号及び第四号に掲げる事項並びに第 十八条第一項本文の事情」と,同項第四号中「前三号に掲げる事項」とあるのは「第一号及び 第二号に掲げる事項並びに第十八条第一項本文の事情」と,同条第二項中「同項第一号から第 三号までに掲げる事項」とあるのは「同項第一号及び第二号に掲げる事項並びに第十八条第一 項本文の事情」とする。 (事 件 の 記 録 の 閲 覧 等 ) 第十九条 保護命令に関する手続について,当事者は,裁判所書記官に対し,事件の記録の閲覧 若しくは謄写,その正本,謄本若しくは抄本の交付又は事件に関する事項の証明書の交付を請 求することができる。ただし,相手方にあっては,保護命令の申立てに関し口頭弁論若しくは 相手方を呼び出す審尋の期日の指定があり,又は相手方に対する保護命令の送達があるまでの 間は,この限りでない。 (法 務 事 務 官 に よ る 宣 誓 認 証 ) 第二十条 法務局若しくは地方法務局又はその支局の管轄区域内に公証人がいない場合又は公証 人がその職務を行うことができない場合には,法務大臣は,当該法務局若しくは地方法務局又 は そ の 支 局 に 勤 務 す る 法 務 事 務 官 に 第 十 二 条 第 二 項 (第 十 八 条 第 二 項 の 規 定 に よ り 読 み 替 え て 適 用 す る 場 合 を 含 む 。 )の 認 証 を 行 わ せ る こ と が で き る 。 (民 事 訴 訟 法 の 準 用 ) 第二十一条 この法律に特別の定めがある場合を除き,保護命令に関する手続に関しては,その 性 質 に 反 し な い 限 り , 民 事 訴 訟 法 (平 成 八 年 法 律 第 百 九 号 )の 規 定 を 準 用 す る 。 (最 高 裁 判 所 規 則 ) 第二十二条 この法律に定めるもののほか,保護命令に関する手続に関し必要な事項は,最高裁 判所規則で定める。 第五章 雑則 (職 務 関 係 者 に よ る 配 慮 等 ) 第 二 十 三 条 配 偶 者 か ら の 暴 力 に 係 る 被 害 者 の 保 護 ,捜 査 ,裁 判 等 に 職 務 上 関 係 の あ る 者 (次 項 に お い て「 職 務 関 係 者 」と い う 。)は ,そ の 職 務 を 行 う に 当 た り ,被 害 者 の 心 身 の 状 況 ,そ の 置 か れ て い る 環 境 等 を 踏 ま え ,被 害 者 の 国 籍 ,障 害 の 有 無 等 を 問 わ ず そ の 人 権 を 尊 重 す る と と も に , その安全の確保及び秘密の保持に十分な配慮をしなければならない。 55 2 国及び地方公共団体は,職務関係者に対し,被害者の人権,配偶者からの暴力の特性等に関 する理解を深めるために必要な研修及び啓発を行うものとする。 (教 育 及 び 啓 発 ) 第二十四条 国及び地方公共団体は,配偶者からの暴力の防止に関する国民の理解を深めるため の教育及び啓発に努めるものとする。 (調 査 研 究 の 推 進 等 ) 第二十五条 国及び地方公共団体は,配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に資するため, 加害者の更生のための指導の方法,被害者の心身の健康を回復させるための方法等に関する調 査研究の推進並びに被害者の保護に係る人材の養成及び資質の向上に努めるものとする。 (民 間 の 団 体 に 対 す る 援 助 ) 第二十六条 国及び地方公共団体は,配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護を図るための活 動を行う民間の団体に対し,必要な援助を行うよう努めるものとする。 (都 道 府 県 及 び 市 の 支 弁 ) 第二十七条 都道府県は,次の各号に掲げる費用を支弁しなければならない。 一 第 三 条 第 三 項 の 規 定 に 基 づ き 同 項 に 掲 げ る 業 務 を 行 う 婦 人 相 談 所 の 運 営 に 要 す る 費 用 (次 号に掲げる費用を除く。) 二 第 三 条 第 三 項 第 三 号 の 規 定 に 基 づ き 婦 人 相 談 所 が 行 う 一 時 保 護 (同 条 第 四 項 に 規 定 す る 厚 生 労 働 大 臣 が 定 め る 基 準 を 満 た す 者 に 委 託 し て 行 う 場 合 を 含 む 。 )に 要 す る 費 用 三 第四条の規定に基づき都道府県知事の委嘱する婦人相談員が行う業務に要する費用 四 第 五 条 の 規 定 に 基 づ き 都 道 府 県 が 行 う 保 護 (市 町 村 ,社 会 福 祉 法 人 そ の 他 適 当 と 認 め る 者 に 委 託 し て 行 う 場 合 を 含 む 。 )及 び こ れ に 伴 い 必 要 な 事 務 に 要 す る 費 用 2 市は,第四条の規定に基づきその長の委嘱する婦人相談員が行う業務に要する費用を支弁し なければならない。 (国 の 負 担 及 び 補 助 ) 第二十八条 国は,政令の定めるところにより,都道府県が前条第一項の規定により支弁した費 用のうち,同項第一号及び第二号に掲げるものについては,その十分の五を負担するものとす る。 2 国は,予算の範囲内において,次の各号に掲げる費用の十分の五以内を補助することができ る。 一 都道府県が前条第一項の規定により支弁した費用のうち,同項第三号及び第四号に掲げる もの 二 市が前条第二項の規定により支弁した費用 第六章 罰則 第二十九条 保護命令に違反した者は,一年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。 第 三 十 条 第 十 二 条 第 一 項 (第 十 八 条 第 二 項 の 規 定 に よ り 読 み 替 え て 適 用 す る 場 合 を 含 む 。 )の 規 定により記載すべき事項について虚偽の記載のある申立書により保護命令の申立てをした者は, 十万円以下の過料に処する。 附 則 (抄) (施 行 期 日 ) 第一条 この法律は,公布の日から起算して六月を経過した日から施行する。ただし,第二章, 第 六 条 (配 偶 者 暴 力 相 談 支 援 セ ン タ ー に 係 る 部 分 に 限 る 。),第 七 条 ,第 九 条 (配 偶 者 暴 力 相 談 支 援 セ ン タ ー に 係 る 部 分 に 限 る 。),第 二 十 七 条 及 び 第 二 十 八 条 の 規 定 は ,平 成 十 四 年 四 月 一 日 か ら施行する。 (経 過 措 置 ) 第二条 平成十四年三月三十一日までに婦人相談所に対し被害者が配偶者からの身体に対する暴 力に関して相談し,又は援助若しくは保護を求めた場合における当該被害者からの保護命令の 申立てに係る事件に関する第十二条第一項第四号並びに第十四条第二項及び第三項の規定の適 56 用については,これらの規定中「配偶者暴力相談支援センター」とあるのは,「婦人相談所」 とする。 (検 討 ) 第三条 この法律の規定については,この法律の施行後三年を目途として,この法律の施行状況 等を勘案し,検討が加えられ,その結果に基づいて必要な措置が講ぜられるものとする。 附 則 (平 成 16 年 6 月 2 日 法 律 第 64 号 ) (施 行 期 日 ) 第一条 この法律は,公布の日から起算して六月を経過した日から施行する。 (経 過 措 置 ) 第二条 この法律の施行前にしたこの法律による改正前の配偶者からの暴力の防止及び被害者の 保 護 に 関 す る 法 律 (次 項 に お い て 「 旧 法 」 と い う 。 )第 十 条 の 規 定 に よ る 命 令 の 申 立 て に 係 る 同 条の規定による命令に関する事件については,なお従前の例による。 2 旧法第十条第二号の規定による命令が発せられた後に当該命令の申立ての理由となった身体 に対する不法な攻撃であって生命又は身体に危害を及ぼすものと同一の事実を理由とするこの 法 律 に よ る 改 正 後 の 配 偶 者 か ら の 暴 力 の 防 止 及 び 被 害 者 の 保 護 に 関 す る 法 律 (以 下「 新 法 」と い う 。 )第 十 条 第 一 項 第 二 号 の 規 定 に よ る 命 令 の 申 立 て (こ の 法 律 の 施 行 後 最 初 に さ れ る も の に 限 る 。)が あ っ た 場 合 に お け る 新 法 第 十 八 条 第 一 項 の 規 定 の 適 用 に つ い て は ,同 項 中「 二 月 」と あ るのは,「二週間」とする。 (検 討 ) 第三条 新法の規定については,この法律の施行後三年を目途として,新法の施行状況等を勘案 し,検討が加えられ,その結果に基づいて必要な措置が講ぜられるものとする。 57 女子に対するあらゆる形態の差別の撤廃に関する条約 採 択 1979年12月18日 (国際連合第34回総会) 効力発生 1981年 9月 3日 日 本 国 1985年 6月25日批准書寄託 1985年 7月25日効力発生 この条約の締約国は, 植民地主義,新植民地主義,侵略,外国による占領及 国際連合憲章が基本的人権,人間の尊厳及び価値 び支配並びに内政干渉の根絶が男女の権利の完全な 並びに男女の権利の平等に関する信念を改めて確認 享有に不可欠であることを強調し, していることに留意し, 国際の平和及び安全を強化し,国際緊張を緩和し, 世界人権宣言が,差別は容認することができないも すべての国(社会体制及び経済体制のいかんを問わ のであるとの原則を確認していること,並びにすべての ない。)の間で相互に協力し,全面的かつ完全な軍備 人間は生まれながらにして自由であり,かつ,尊厳及 縮小を達成し,特に厳重かつ効果的な国際管理の下 び権利について平等であること並びにすべての人は での核軍備の縮小を達成し,諸国間の関係における 性による差別その他のいかなる差別もなしに同宣言に 正義,平等及び互恵の原則を確認し,外国の支配の下, 掲げるすべての権利及び自由を享有することができる 植民地支配の下又は外国の占領の下にある人民の自 ことを宣明していることに留意し, 決の権利及び人民の独立の権利を実現し並びに国の 人権に関する国際規約の締約国がすべての経済的, 主権及び領土保全を尊重することが,社会の進歩及び 社会的,文化的,市民的及び政治的権利の享有につ 発展を促進し,ひいては,男女の完全な平等の達成に いて男女に平等の権利を確保する義務を負っているこ 貢献することを確認し, とに留意し, 国の完全な発展,世界の福祉及び理想とする平和 国際連合及び専門機関の主催の下に各国が締結し は,あらゆる分野において女子が男子と平等の条件で た男女の権利の平等を促進するための国際条約を考 最大限に参加することを必要としていることを確信し, 慮し, 家族の福祉及び社会の発展に対する従来完全には 更に,国際連合及び専門機関が採択した男女の権 認められていなかった女子の大きな貢献,母性の社会 利の平等を促進するための決議,宣言及び勧告に留 的重要性並びに家庭及び子の養育における両親の役 意し, 割に留意し,また,出産における女子の役割が差別の しかしながら,これらの種々の文書にもかかわらず女 根拠となるべきではなく,子の養育には男女及び社会 子に対する差別が依然として広範に存在していること 全体が共に責任を負うことが必要であることを認識し, を憂慮し, 社会及び家庭における男子の伝統的役割を女子の 女子に対する差別は,権利の平等の原則及び人間 役割とともに変更することが男女の完全な平等の達成 の尊厳の尊重の原則に反するものであり,女子が男子 に必要であることを認識し, と平等の条件で自国の政治的,社会的,経済的及び 女子に対する差別の撤廃に関する宣言に掲げられ 文化的活動に参加する上で障害となるものであり,社 ている諸原則を実施すること及びこのために女子に対 会及び家族の繁栄の増進を阻害するものであり,また, するあらゆる形態の差別を撤廃するための必要な措置 女子の潜在能力を自国及び人類に役立てるために完 をとることを決意して, 全に開発することを一層困難にするものであることを想 次のとおり協定した。 起し, 窮乏の状況においては,女子が食糧,健康,教育, 第1部 【総 雇用のための訓練及び機会並びに他の必要とするも 論】 第1条【女子差別の定義】 のを享受する機会が最も少ないことを憂慮し, この条約の適用上,「女子に対する差別」とは,性 衡平及び正義に基づく新たな国際経済秩序の確立 に基づく区別,排除又は制限であって,政治的,経 が男女の平等の促進に大きく貢献することを確信し, 済的,社会的,文化的,市民的その他のいかなる分 アパルトヘイト,あらゆる形態の人種主義,人権差 野においても,女子(婚姻をしているかいないかを問 58 わない。)が男女の平等を基礎として人権及び基本 2 締約国が母性を保護することを目的とする特別措置 的自由を認識し,享有し又は行使することを害し又 (この条約に規定する措置を含む。)をとることは,差 は無効にする効果又は目的を有するものをいう。 別と解してはならない。 第2条【締約国の差別撤廃義務】 第5条【役割分担の否定】 締約国は,女子に対するあらゆる形態の差別を非 締約局は,次の目的のためのすべての適当な措 難し,女子に対する差別を撤廃する政策をすべての 置をとる。 適当な手段により,かつ,遅滞なく追求することに合 (a) 両性いずれかの劣等性若しくは優越性の観念 意し,及びこのため次のことを約束する。 又は男女の定型化された役割に基づく偏見及び (a) 男女の平等の原則が自国の憲法その他の適当 慣習その他あらゆる慣行の撤廃を実現するため, な法令に組み入れられていない場合にはこれを 男女の社会的及び文化的な行動様式を修正する 定め,かつ,男女の平等の原則の実際的な実現 こと。 を法律その他の適当な手段により確保すること。 (b) 家庭についての教育に,社会的機能としての母 (b) 女子に対するすべての差別を禁止する適当な 性についての適正な理解並びに子の養育及び発 立法その他の措置(適当な場合には制裁を含 育における男女の共同責任についての認識を含 む。)をとること。 めることを確保すること。あらゆる場合において, (c) 女子の権利の法的な保護を男子との平等を基 子の利益は最初に考慮するものとする。 礎として確立し,かつ,権限のある自国の裁判所 第6条【売買・売春からの搾取の禁止】 その他の公の機関を通じて差別となるいかなる行 締約国は,あらゆる形態の女子の売買及び女子 為からも女子を効果的に保護することを確保する の売春からの搾取を禁止するためのすべての適当 こと。 な措置(立法を含む。)をとる。 (d) 女子に対する差別といかなる行為又は慣行も差 し控え,かつ,公の当局及び機関がこの義務に従 第2部 【公的生活に関する権利】 って行動することを確保すること。 第7条【政治的・公的活動における平等】 (e) 個人,団体又は企業による女子に対する差別を 締約国は,自国の政治的及び公的活動における 撤廃するためのすべての適当な措置をとること。 女子に対する差別を撤廃するためのすべての適当 (f) 女子に対する差別となる既存の法律,規則,慣 な措置をとるものとし,特に,女子に対して男子と平 習及び慣行を修正し又は廃止するためのすべて 等の条件で次の権利を確保する。 の適当な措置(立法を含む。)をとること。 (a) あらゆる選挙及び国民投票において投票する権 (g) 女子に対する差別となる自国のすべての刑罰規 利並びにすべての公選による機関に選挙される 定を廃止すること。 資格を有する権利 第3条【女子の完全な発展・向上の確保】 (b) 政府の政策の策定及び実施に参加する権利並 締約国は,あらゆる分野,特に,政治的,社会的, びに政府のすべての段階において公職に就き及 経済的及び文化的分野において,女子に対して男 びすべての公務を遂行する権利 子との平等を基礎として人権及び基本的自由を行使 (c) 自国の公的又は政治的活動に関係のある非政 し及び享有することを保障することを目的として,女 府機関及び非政府団体に参加する権利 子の完全な能力開発及び向上を確保するためのす 第8条【国際的活動への参加の平等】 べての適当な措置(立法を含む。)をとる。 締約国は,国際的に自国政府を代表し及び国際 第4条【差別とならない特別措置】 機関の活動に参加する機会を,女子に対して男子と 1 締約国が男女の事実上の平等を促進することを目 平等の条件でかついかなる差別もなく確保するため 的とする暫定的な特別措置をとることは,この条約に のすべての適当な措置をとる。 定義する差別と解してはならない。ただし,その結果 第9条【国籍に関する平等】 としていかなる意味においても不平等な又は別個の 1 締約国は,国籍の取得,変更及び保持に関し,女 基準を維持し続けることとなってはならず,これらの 子に対して男子と平等の権利を与える。締約国は, 措置は,機会及び待遇の平等の目的が達成された 特に,外国人との婚姻又は婚姻中の夫の国籍の変 時に廃止されなければならない。 更が,自動的に妻の国籍を変更し,妻を無国籍にし 59 又は夫の国籍を妻に強制することとならないことを確 (a) すべての人間の奪い得ない権利としての労働の 保する。 権利 2 締約国は,子の国籍に関し,女子に対して男子と平 (b) 同一の雇用機会(雇用に関する同一の選考基 等の権利を与える。 準の適用を含む。)についての権利 (c) 職業を自由に選択する権利,昇進,雇用の保障 第3部 【社会生活に関する権利】 並びに労働に係るすべての給付及び条件につい 第10条【教育における差別撤廃】 ての権利並びに職業訓練及び再訓練(見習,上 締約国は,教育の分野において,女性に対して男 級職業訓練及び継続的訓練を含む。)を受ける権 子と平等の権利を確保することを目的として,特に, 利 男女の平等を基礎として次のことを確保することを目 (d) 同一価値の労働についての同一報酬(手当を 的として,女子に対する差別を撤廃するためのすべ 含む。)及び同一待遇についての権利並びに労 ての適当な措置をとる。 働の質の評価に関する取扱いの平等についての (a) 農村及び都市のあらゆる種類の教育施設にお 権利 ける職業指導,修学の機会及び資格証書の取得 (e) 社会保障(特に,退職,失業,傷病,障害,老齢 のための同一の条件。このような平等は,就学前 その他の労働不能の場合における社会保障)に 教育,普通教育,技術教育,専門教育及び高等 ついての権利及び有給休暇についての権利 技術並びにあらゆる種類の職業訓練において確 (f) 作業条件に係る健康の保護及び安全(生殖機能 保されなければならない。 の保護を含む。)についての権利 (b) 同一の教育課程,同一の試練,同一の水準の 2 締約国は,婚姻又は母性を理由とする女子に対す 資格を有する教育職員並びに同一の質の学校施 る差別を防止し,かつ,女子に対して実効的な労働 設及び設備を享受する機会 の権利を確保するため,次のことを目的とする適当 (c) すべての段階及びあらゆる形態の教育における な措置をとる。 男女の役割についての定型化された概念の撤廃 (a) 妊娠又は母性休暇を理由とする解雇及び婚姻 を,この目的の達成を助長する男女共学その他の をしているかいないかに基づく差別的解雇を制裁 種類の教育を奨励することにより,また,特に,教 を課して禁止すること。 材用図書及び指導計画を改訂すること並びに指 (b) 給料又はこれに準ずる社会的給付を伴い,かつ, 導方法を調整することにより行うこと。 従前の雇用関係,先任及び社会保障上の喪失を (d) 奨学金その他の修学援助を享受する同一の機 伴わない母性休暇を導入すること。 会 (c) 親が家庭責任と職業上の責務及び社会的活動 (e) 継続教育計画(成人向けの及び実用的な識字 への参加とを両立させることを可能とするために 計画を含む。),特に,男女間に存在する教育上 必要な補助的な社会的サービスの提供を,特に の格差をできる限り早期に減少させることを目的と 保育施設網の設置及び充実を促進することにより した継続教育計画を利用する同一の機会 奨励すること。 (f) 女子の中途退学率を減少させること及び早期に (d) 妊娠中の女子に有害であることが証明されてい 退学した女子のための計画を策定すること。 る種類の作業においては,当該女子に対して特 (g) スポーツ及び体育に積極的に参加する同一の 別の保護を与えること。 機会 3 この条に規定する事項に関する保護法令は,科学 (h) 家族の健康及び福祉の確保に役立つ特定の教 上及び技術上の知識に基づき定期的に検討するも 育的情報(家族計画に関する情報及び助言を含 のとし,必要に応じて,修正し,廃止し,又はその適 む。)を享受する機会 用を拡大する。 第11条【雇用における差別撤廃】 第12条【保健における差別撤廃】 1 締約国は,男女の平等を基礎として同一の権利,特 1 締約国は,男女の平等を基礎として保護サービス に次の権利を確保することを目的として,雇用の分 (家族計画に関連するものを含む。)を享受する機会 野における女子に対する差別を撤廃するためのす を確保することを目的として,保健の分野における女 べての適当な措置をとる。 子に対する差別を撤廃するためのすべての適当な 60 措置をとる。 並びに入植計画において平等な待遇を享受する 2 1 の規定にかかわらず,締約国は,女子に対し,妊 権利 娠,分べん及び産後の期間中の適当なサービス(必 (h) 適当な生活条件(特に,住居,衛生,電力及び 要な場合には無料にする。)並びに妊娠及び授乳の 水の供給,運輸並びに通信に関する条件)を享受 期間中の適当な栄養を確保する。 する権利 第13条【経済的・社会的活動における差別撤廃】 締約国は,男女の平等を基礎として同一の権利,特 第4部 【私的生活に関する権利】 に次の権利を確保することを目的として,他の経済的 第15条【法の前の男女平等】 及び社会的活動の分野における女子に対する差別を 1 締約国は,女子に対し,法律の前の男子との平等を 撤廃するためのすべての適当な措置をとる。 認める。 (a) 家族給付についての権利 2 締約国は,女子に対し,民事に関して男子と同一の (b) 銀行貸付け,抵当その他の形態の金融上の信用 法的能力を与えるものとし,また,この能力を行使す についての権利 る同一の機会を与える。特に,締約国は,契約を締 (c) レクリエーション,スポーツ及びあらゆる側面にお 結し及び財産を管理することにつき女子に対して男 ける文化的活動に参加する権利 子と平等の権利を与えるものとし,裁判所における手 第14条【農村女子に対する差別撤廃】 続のすべての段階において女子を男子と平等に取 1 締約国は,農村の女子が直面する特別の問題及び り扱う。 家族の経済的生存のために果たしている重要な役 3 締約国は,女子に法的能力を制限するような法的 割(貨幣化されていない経済の部門における労働を 効果を有するすべての契約及び他のすべての私的 含む。)を考慮に入れるものとし,農村の女子に対す 文書(種類のいかんを問わない。)を無効とすること るこの条約の適用を確保するためのすべての適当 に同意する。 な措置をとる。 4 締約国は,個人の移動並びに居所及び住所の選択 2 締約国は,男女の平等を基礎として農村の女子が の自由に関する法律において男女に同一の権利を 農村の開発に参加すること及びその開発から生ずる 与える。 利益を受けることを確保することを目的として,農村 第16条【婚姻・家族関係における差別撤廃】 の女子に対する差別を撤廃するためのすべての適 1 締約国は,婚姻及び家族関係に係るすべての事項 当な措置をとるものとし,特に,これらの女子に対し について女子に対する差別を撤廃するためのすべ て次の権利を確保する。 ての適当な措置をとるものとし,特に,男女の平等を (a) すべての段階における開発計画の作成及び実 基礎として次のことを確保する。 施に参加する権利 (a) 婚姻をする同一の権利 (b) 適当な保健サービス(家族計画に関する情報, (b) 自由に配偶者を選択し及び自由かつ完全な合 カウンセリング及びサービスを含む。)を享受する 意のみにより婚姻をする同一の権利 権利 (c) 婚姻中及び婚姻の解消の際の同一の権利及び (c) 社会保障制度から直接に利益を享受する権利 責任 (d) 技術的な能力を高めるために,あらゆる種類(正 (d) 子に関する事項についての親(婚姻をしている 規であるかないかを問わない。)の訓練及び教育 かいないかを問わない。)としての同一の権利及 (実用的な識字に関するものを含む。)並びに,特 び責任。あらゆる場合において,子の利益は至上 に,すべての地域サービス及び普及サービスから である。 の利益を享受する権利 (e) 子の数及び出産の間隔を自由にかつ責任をも (e) 経済分野における平等な機会を雇用又は自営 って決定する同一の権利並びにこれらの権利の を通じて得るために,自助的集団及び協同組合を 行使を可能にする情報,教育及び手段を享受す 組織する権利 る同一の権利 (f) あらゆる地域活動に参加する権利 (f) 子の後見及び養子縁組又は国内法令にこれら (g) 農業信用及び貸付け,流通機構並びに適当な に類する制度が存在する場合にはその制度に係 技術を利用する権利並びに土地及び農地の改革 る同一の権利及び責任。あらゆる場合において, 61 子の利益は至上である。 最初の選挙において選出された委員のうち 9 人の委 (g) 夫及び妻の同一の個人的権利(姓及び職業を 員の任期は,2 年で終了するものとし,これらの 9 人 選択する権利を含む。) の委員は,最初の選挙の後直ちに,委員会の委員 (h) 無償であるか有償であるかを問わず,財産を所 長によりくじ引きで選ばれる。 有し,所得し,運用し,管理し,利用し及び処分す 6 委員会の 5 人の追加的な委員の選挙は,35 番目の ることに関する配偶者双方の同一の権利 批准又は加入の後,2から4までの規定に従って行う。 2 児童の婚約及び婚姻は,法的効果を有しないもの この時に選出された追加的な委員のうち 2 人の委員 とし,また,婚姻最低年齢を定め及び公の登録所へ の任期は,2 年で終了するものとし,これらの2人の の婚姻の登録を義務付けるためのすべての必要な 委員は,委員会の委員長によりくじ引きで選ばれる。 措置(立法を含む。)がとられなければならない。 7 締約国は,自国の専門家が委員会の委員としての 職務を遂行することができなくなった場合には,その 第5部 【女子に対する差別の撤廃に 空席を補充するため,委員会の承認を条件として自 関する委員会】 国民の中から他の専門家を任命する。 第17条【女子差別撤廃委員会】 8 委員会の委員は,国際連合総会が委員会の任務の 1 この条約の実施に関する進捗状況を検討するため 重要性を考慮して決定する条件に従い,同窓会の に,女子に対する差別の撤廃に関する委員会(以下 承認を得て,国際連合の財源から報酬を受ける。 「委員会」という。)を設置する。委員会は,この条約 9 国際連合事務総長は,委員会がこの条約に定める の効力発生の時は 18 人の,35 番目の締約国による 任務を効果的に遂行するために必要な職員及び便 批准又は加入の後は 23 人の徳望が高く,かつ,この 益を提供する。 条約が対象とする分野において十分な能力を有す 第18条【締約国の報告義務】 る専門家で構成する。委員は,締約国の国民の中か 1 締約国は,次の場合に,この条約の実施のためにと ら締約国により選出されるものとし,個人の資格で職 った立法上,司法上,行政上その他の措置及びこれ 務を遂行する。その選出に当たっては,委員の配分 らの措置によりもたらされた進歩に関する報告を,委 が地理的に衡平に行われること並びに異なる文明形 員会による検討のため,国際連合事務総長に提出 態及び主要な法体系が代表されることを考慮に入れ することを約束する。 る。 (a) 当該締約国についてこの条約が効力を生ずる 2 委員会の委員は,締約国により指名された者の名 時から 1 年以内 簿の中から秘密投票により選出される。各締約国は, 自国民の中から 1 人を指名することができる。 (b) その後は少なくとも 4 年ごと,更には委員会が要 請するとき。 3 委員会の委員の最初の選挙は,この条約の効力発 2 報告には,この条約に基づく義務の履行の程度に 生の日の後 6 箇月を経過した時に行う。国際連合事 影響を及ぼす要因及び障害を記載することができ 務総長は,委員会の委員の選挙の日の遅くとも 3 箇 る。 月前までに,締約国に対し,自国が指名する者の氏 第19条【委員会の規則】 名を 2 箇月以内に提出するよう書簡で要請する。同 1 委員会は,手続規則を採択する。 事務総長は,指名された者のアルファベット順による 2 委員会は,役員を 2 年の任期で選出する。 名簿(これらの者を指名した締約国名を表示した名 第20条【委員会の会合】 簿とする。)を作成し,締約国に送付する。 1 委員会は,第 18 条の規定により提出される報告を 4 委員会の委員の選挙は,国際連合事務総長により 検討するために原則として毎年 2 週間を超えない期 国際連合本部に招集される締約国の会合において 間会合する。 行う。この会合は,締約国の 3 分の 2 をもって定足数 2 委員会の会合は,原則として,国際連合本部又は とする。この会合においては,出席しかつ投票する 委員会が決定する他の適当な場所において開催す 締約国の代表によって投じられた票の最多数で,か る。 つ,過半数の票を得た指名された者をもって委員会 第21条【委員会の報告・提案・勧告】 に選出された委員とする。 1 委員会は,その活動につき経済社会理事会を通じ 5 委員会に委員は,4 年の任期で選出される。ただし, 62 て毎年国際連合総会に報告するものとし,また,締 約国から得た報告及び情報の検討に基づく提案及 合事務総長に寄託された日の後 30 日目の日に効力 び一般的な性格を有する勧告を行うことができる。こ を生ずる。 れらの提案及び一般的な性格を有する勧告は,締 2 この条約は,20 番目の批准書又は加入書が寄託さ 約国から意見がある場合にはその意見とともに,委 れた後に批准し又は加入する国については,その 員会の報告に記載する。 批准書又は加入書が寄託された日の後 30 日目の日 2 国際連合事務総長は,委員会の報告を,情報用と に効力を生ずる。 して,婦人の地位委員会に送付する。 第28条【留保】 第22条【専門機関と委員会】 1 国際連合事務総長は,批准又は加入の際に行われ 専門機関は,その任務の範囲内にある事項に関す た留保の書面を受領し,かつ,すべての国に送付す るこの条約の規定の実施についての検討に際し,代 る。 表を出す権利を有する。委員会は,専門機関に対し, その任務の範囲内にある事項に関するこの条約の 2 この条約の趣旨及び目的と両立しない留保は,認 められない。 実施について報告を提出するよう要請することがで 3 留保は,国際連合事務総長にあてた通告によりい きる。 つでも撤回することができるものとし,同事務総長は, その撤回をすべての国に通報する。このようにして 第6部 【最終条項】 通報された通告は,受領された日に効力を生ずる。 第23条【高水準の国内・国際法令の優先適用】 第29条【紛争解決】 この条約のいかなる規定も,次のものに含まれる規 1 この条約の解釈又は適用に関する締約国間の紛争 定であって男女の平等の達成に一層貢献するもの で交渉によって解決されないものは,いずれかの紛 に影響を及ぼすものではない。 争当事国の要請により,仲裁に付される。仲裁の要 (a) 締約国の法令 請の日から 6 箇月以内に仲裁の組織について紛争 (b) 締約国について効力を有する他の国際条約又 当事国が合意に達しない場合には,いずれの紛争 は国際協定 当事国も,国際司法裁判所規程に従って国際司法 第24条【条約上の権利の完全実施】 裁判所に紛争を付託することができる。 締約国は,自国においてこの条約の認める権利の 2 各締約国は,この条約の署名若しくは批准又はこの 完全な実現を達成するためのすべての必要な措置 条約への加入の際に,1 の規定に拘束されない旨を をとることを約束する 宣言することができる。他の締約国は,そのような留 第25条【署名・批准・加入・寄託】 保を付した締約国との関係において 1 の規定に拘束 1 この条約は,すべての国による署名のために開放し されない。 ておく。 3 2 の規定に基づいて留保を付した締約国は,国際 2 国際連合事務総長は,この条約の寄託者として指 連合事務総長にあてた通告により,いつでもその留 名される。 保を撤回することができる。 3 この条約は,批准されなければならない。批准書は, 国際連合事務総長に寄託する。 第30条【正文】 この条約は,アラビア語,中国語,英語,フランス語, 4 この条約は,すべての国による加入のために開放し ロシア語及びスペイン語をひとしく正文とし,国際連 ておく。加入は,加入書を国際連合事務総長に寄託 合事務総長に寄託する。 することによって行う。 第26条【改正】 1 いずれの締約国も,国際連合事務総長にあてた書 面による通告により,いつでもこの条約の改正を要 請することができる。 2 国際連合総会は,1 の要請に関してとるべき措置が あるときは,その措置を決定する。 第27条【発行】 1 この条約は,20 番目の批准書又は加入書が国際連 63 男女共同参画に関する国内外のあゆみ 年 世 界 国 県 1975 (S50) ・「国際婦人年」(目標:平等,開 発,平和) ・「国際婦人世界会議」開催(メキ シコシティ) ・「世界行動計画」採択 ・総理府に「婦人問題企画推進 本部」設置 ・「婦人問題企画推進会議」開 催 1976 (S51) ・「国連婦人の十年」スタート ・育児休業法施行 ・民法の一部改正(離氏続称制 度新設) 1977 (S52) 玉 野 市 ・国内行動計画策定(前期重点 目標決定) 1978 (S53) ・岡山県婦人問題行政連絡協 議会を設置 1979 (S54) ・国連総会で「女子に対するあ らゆる形態の差別の撤廃に関 する条約(女子差別撤廃条 約)」を採択 1980 (S55) ・「国連婦人の十年」中間世界 会議開催(コペンハーゲン) 1981 (S56) ・「女子差別撤廃条約」発効 (9/3) ・婦人問題担当課を県民課に 設置 ・「岡山の婦人問題を考える会」 を発足し意見書を発表 ・女子差別撤廃条約に署名 ・民法の一部改正(配偶者の法 的相続分を 1/3 から 1/2 へ) ・岡山県婦人問題会議を設置 ・「婦人の地位と福祉の向上に 関する提言」を知事に答申 ・岡山県婦人問題協議会を設 置 ・婦人問題担当課を県民生活課 に移し婦人班を新設 1982 (S57) ・婦人広報資料「おかやまの婦 人」創刊 1984 (S59) ・国籍法,戸籍法の一部改正 (父系血統主義から父母両系 血統主義へ) ・おかやま婦人のバス事業を実 施 ・国民年金法の一部改正(サラ リーマンの妻にも年金権確 立) ・ 「女子差別撤廃条約」を批准 (6/25),発効(7/25) ・岡山県婦人問題協議会が「女 性の地位と福祉の向上に関 する提言」を知事に答申 ・岡山県婦人海外派遣事業を 開始 1986 (S61) ・「男女雇用機会均等法」施行 (4/1) ・県民生活課婦人班が婦人青 少年対策室婦人企画班に改 める ・地域婦人問題推進センター設 置(県 3 ヶ所)(∼63 年) 1987 (S62) ・「西暦 2000 年に向けての新国 内行動計画」策定 ・岡山県婦人情報バンクを開設 ・玉野市婦人問題地域懇談会 開催(3/23) 1988 (S63) ・農山漁村婦人の日設定(3/10) ・女性による地域福祉実践事業 開始 ・総務課に婦人生活係を設置 ・働く女性相談コーナー開設 ・農山漁村婦人の日設定 ・「玉野市女性施策推進庁内連 絡会議」設置(3/31) ・新玉野市総合計画において 「女性の地位向上」の方向性 を示す ・婦人問題講座開設 ・「玉野市女性問題協議会」設 置(10/6) ・「21 世紀に生きる岡山の女 性」シンボルマーク決定 ・県政世論調査「女性の地位向 上に関する生活と意識」実施 ・玉野市女性問題市民意識調査 実施(7/24∼8/9) ・女性の活動拠点日の出ふれ あい会館オープン(9/5) ・たまの女性フェアー開催 1985 (S60) ・「国連婦人十年」最終年世界 会議開催(ナイロビ) ・「西暦 2000 年に向けての婦人 の地位向上のためのナイロビ 将来戦略」採択 1989 (H 1) 1990 (H 2) ・国連経済社会理事会におい て「婦人の地位向上のための ナイロビ将来戦略に関する第 1 回見直しと評価に伴う勧告 及び結論」を採択 64 ・総務課に女性問題対応窓口 を設置 年 世 界 1991 (H 3) 国 県 玉 野 市 ・「西暦 2000 年に向けての新国 内行動計画」(第1次改正)を 策定 ・「育児休業等に関する法律」 成立 ・「第 4 次岡山県総合福祉計 画」策定(女性の項目新設) ・女性問題職員意識調査実施 (8/21∼9/17) ・「新しい男女共同社会の創造 をめざして」提言(3/26) 1992 (H 4) ・「環境と開発に関する国連会 議」開催「アジェンダ 21」採択 ・育児休業法施行(4/1) ・婦人問題担当大臣任命 ・女性県政アドバイザー事業開 始 ・女性農業士制度発足 ・玉野市女性プラン策定(3/31) 1993 (H 5) ・「世界人権会議」開催(ウィーン) ・国連第48回総会「女性に対す る暴力の撤廃に関する宣言」 採択 ・「パートタイム労働法」の成 立,施行(12/1) ・地域振興部婦人青少年対策 室婦人企画班を充実し同部 女性青少年対策室女性政策 課を新設 ・市民フォーラム開催(2/7) ・婦人生活係を女性企画係に 改称 1994 (H 6) ・「『開発と女性』に関する第 2 回アジア・太平洋大臣会議」 開催(ジャカルタ) ・「国際人口・開発会議」(カイ ロ) ・男女雇用機会均等法に基づ く指針及び女子労働基準規 則の一部改正(4/1) ・高等学校での家庭科の男女 必修完全実施 ・男女共同参画室設置 ・男女共同参画審議会設置 ・男女共同参画推進本部設置 ・女性青少年対策室女性政策 課の所管部を地域振興部か ら企画部に移管 ・岡山県婦人問題協議会に「女 性の地位と福祉の向上のた めの総合的方策」について 諮問 ・県政世論調査「女性の地位向 上に関する生活と意識」実施 ・玉野市女性史「彩織」発刊 (3/17) ・女性企画係は「女性施策担 当」となる ・女性問題職員意識調査実施 (4/11∼4/18) ・女性問題高校生意識調査実 施(7/12∼19) 1995 (H 7) ・「社会開発サミット」開催(コペ ンハーゲン) ・第 4 回世界女性会議「平等, 開発,平和のための行動」開 催(北京市) ・「北京宣言」及び「行動綱領」 採択 ・育児休業法全面適用(30 人 以下) ・育児・介護休業法成立(平成 11 年度施行) ・「ILO156 号条例」(家族的責 任条例)批准 ・男女共同参画審議会部会に おける論点整理公表 ・岡山県婦人問題協議会「女性 の地位と福祉の向上に関す る提言」を答申(3/16) ・岡山県婦人問題協議会を「岡 山県男女共同参画推進協議 会」に改称 ・玉野市女性団体連絡協議会 発足(2/28) ・たまの女性情報ページ「ら・め ーる」発行(2 月/8 月) ・女性問題中学生意識調査実 施(7/3∼15) ・女性問題市民意識調査実施 (8/1∼15) 1996 (H 8) ・「児童の商業的性的搾取に反 対する世界会議」開催 (ストックホルム) ・ESCA「北京行動綱領実施の ための女性の地位向上のた めのナショナル・マシーナリ ー強化に関する地域会議」 開催(ソウル) ・「民法の一部を改正する法律 案要綱案」決定 ・「男女共同参画ビジョン」答申 (7/30) ・優生保護法の改正,公布 (9/26 施行) ・「男女共同参画 2000 年プラ ン」策定(12/13) ・「第 5 次岡山県総合福祉計 画」策定 ・女性問題小学生意識調査実 施(7/1∼15) ・「男女共同参画社会の実現を めざして」提言(11/29) ・女性問題学習ハンドブック作 成 1997 (H 9) ・第 16 回女子差別撤廃委員会 開催(ニューヨーク) ・第 41 回婦人の地位委員会開 催(ニューヨーク) ・全国女性問題リーダー会議開 催(1/14) ・男女共同参画審議会設置法 施行(4/1) ・「男女雇用機会均等法」を改 正(6/18) ・「育児・介護休業法」一部改正 (6/18) ・岡山県男女共同参画推進本 部設置 ・岡山県女性センター(仮称) 基本構想検討委員会設置 ・いきいき未来支援事業開始 ・男女共同参画アドバイザー事 業開始 ・女性問題職員意識調査実施 (4/10∼4/16) ・女性問題学習出前講座開始 ・男女共同参画社会基本法に ついて−男女共同参画社会 を形成するための基本的条 件づくり−(答申) ・女性政策課を企画部から生活 環境部へ移管 ・岡山県女性センター(仮称)の あり方に関する報告書を報告 ・男女共同参画週間(ウィズウィ ーク 11/11∼17)決定 ・「中国四国・九州地区男女共 同参画推進地域会議」開催 (11/17) ・「たまの男女共生プラン」策定 (3/10) ・女性のための相談室開始(5 月) ・女性問題教職員意識調査実 施(8/24∼8/31) ・玉野市女性問題協議会にフ ォローアップ部会設置 ・改正男女雇用機会均等法施 行(4/1) ・男女共同参画社会基本法制 定施行(6/23) ・「食糧・農業・農村基本法」成 立,施行(女性の参画の促進を 規程(7/12) ・「岡山いきいき子どもプラン」 策定 ・男女共同参画推進センター (ウィズセンター)オープン (4/1) ・男女共同参画功労表彰事業 開始 ・職場におけるセクシュアル・ハ ラスメントの防止等に関する 要綱を設置(4/1) 1998 (H10) 1999 (H11) ・エスキャップハイレベル政府 感会議開催(バンコク) 65 年 2000 (H12) 世 界 ・国連特別総会「女性 2000 年 会議」開催(ニューヨーク) ・「政治宣言」と「北京宣言及び 行動綱領実施のために更なる 行動とイニシアティブに関する 文書」採択 2001 (H13) 2002 (H14) 2003 (H15) 2004 (H16) ・国連女子差別撤廃委員会に おける女子差別撤廃条約実 施状況第4回・第5回報告の 審議 国 県 玉 野 市 ・「介護保険法」施行(4 月) ・「女性に対する暴力に関する 基本的方策について」と「男 女共同参画基本計画に当た っての基本的な考えかた− 21 世紀の最重要課題−」答 申 ・ストーカー行為規制法,児童 虐待防止法施行(11/24) ・「男女共同参画基本計画」決 定(12/12) ・中央省庁等改革に伴い内閣 府に「男女共同参画局」設置 ・「男女共同参画審議会」を「男 女共同参画会議」に改正 (1/6) ・「配偶者からの暴力の防止及 び被害者の保護に関する法 律」(DV 防止法)施行 (10/13) ・第1回男女共同参画週間の設 定(6/23∼29)・ ・アフガニスタンの女性支援に 関する懇談会開催 ・「男女共同参画社会に関する 県民意識調査」実施 ・岡山県人権政策審議会答申 ・玉野市女性人材バンク制度の 設置(1/1) ・女性問題に関する市民意識 調査実施(9/18∼10/2) ・玉野市初の女性議会の開催 (10/18) ・男女共同参画基本計画「おか やまウィズプラン21」策定(3 月) ・「岡山県男女共同参画の促進 に関する条例」制定,施行 (10/1) ・「女性青少年対策室女性施策 課」を「男女共同参画課」に 改組 ・「男女共同参画推進月間」開 始 ・「岡山県男女共同参画審議 会」を設置 ・「女性企画係」を「男女共同参 画係」に改称 ・玉野市女性問題協議会が「玉 野市における男女共同参画 の推進について」と題し,「玉 野市男女共同参画社会の推 進のための制度の在り方」及 び「玉野市男女共同参画に 関する基本計画の在り方」を 答申(11/28) ・男女共同参画会議基本問題 専門調査会が「女性のチャレ ンジ支援策の推進に向けた 意見」決定 ・「次世代育成支援対策推進 法」公布・施行 ・「少子化社会対策基本法」公 布・施行 ・男女共同参画社会の将来像 検討委員会報告」 ・男女共同参画社会に関する 世論調査(11 月) ・「配偶者からの暴力の防止及 び被害者の保護に関する法 律」改正・施行(12/2) ・「配偶者からの暴力の防止及 び被害者の保護のための施 策に関する基本的方針」策定 ・「男女共同参画フォーラム in おかやま」開催 ・「男女共同参画グローバル政 策対話岡山会議」開催 66 ・「女性のチャレンジ支援策」岡 山アピール開催(8/1) ・「男女共同参画社会に関する 県民意識調査」実施 ・「新岡山いきい き子どもプ ラ ン」策定 ・「玉野市男女共同参画推進条 例」制定,施行(4/1) ・第3次基本計画「たまの男女 共同参画プラン」策定(4/1) ・日の出ふれあい会館に「男女 共同参画推進セ ンター」及 び「男女共同参画相談支援 センター」設置(4/1) ・審議機関を「玉野市女性問題 協議会」から「玉野市男女共 同参画推進審議会」に改正 ・「玉野市女性施策推進庁内連 絡会」を廃止し,「玉野市男 女共同参画推進本部」設置 ・「男女共同参画推進週間 (6/23∼29)」設置 ・玉野市男女共同参画宣言都 市を9月定例市議会で議決 (9/20) ・「玉野市男女共同参画ガイド ライン」の作成 ・男女共同参画に関する職員 意識調査の実施 (11/5∼11) ・男女共同参画に関する企業ア ンケートの実施 (8/23∼9/17) 年 2005 (H17) 世 界 ・第 49 回国連婦人の地位委員 会/「北京+10」閣僚級会合 開催(ニューヨーク) 国 県 玉 野 市 ・男女共同参画会議「男女共同 参画の形成の促進に関する 施策の基本的な方向につい て」答申 ・男女共同参画会議「男女共同 参画基本計画の変更につい て」答申 ・「男女共同参画基本計画(第 二次)」の策定 ・岡山県配偶者からの暴力の 防止及び被害者の保護に関 する基本計画策定 ・「女性副知事フォーラム 2005 おかやま」開催 ・男女共同参画啓発番組「男女 共同参画社会の実現をめざし て」を制作 (市民チャンネル2月放映) ・玉野市女性団体連絡協議会 10 周年記念式典開催,記念 誌発行(2/28) ・「たまの参画フェア」開催 (6/25) ・玉野市男女共同参画に関す る市民意識調査の実施(7/19 ∼8/2) ・「たまの参画フェア 2006 男女 共同参画地域フォーラム in たまの」開催 ・男女共同参画推進審議会「新 たまの男女共同参画プラン」 について答申 ・第4次基本計画「新たまの男 女共同参画プラン」策定 2006 (H18) ・「改定岡山県人権政策推進指 針」策定 ・「新おかやまウィズプラン」策 定 2007 (H19) 67 男女共同参画都市宣言 美しい自然と豊かな文化に恵まれたわたしたちの玉野市は,男 女の人権尊重をもとに,誰もがいきいきと自分らしく生きていく ことのできるまちをめざして,ここに「男女共同参画都市」を宣 言します。 1 わたしたちは,人権及び性を尊重し,平等でいきいきと 暮らせる「たまの」をめざします。 1 わたしたちは,ともに家庭的責任,社会的責任を担い, 自立のもとに健康で生きがいがもてる「たまの」をめざし ます。 1 わたしたちは,多様な生き方が選択でき,社会のあらゆ る分野に共同参画できる「たまの」をめざします。 平成14年9月20日 玉 68 野 市 用 語 の 解 説 ✽男女共同参画 男女が,社会の対等な構成員として,自らの意思によって社会のあらゆる分野に おける活動に参画する機会が確保され,もって男女が均等に政治的,経済的,社会 的及び文化的利益を享受することができ,かつ,共に責任を担うべき社会。 (男女共同参画基本法第2条) ✽性と生殖に関する健康と権利 (リプロダクティブ・ヘルス/ライツ) 1994年のカイロの国際人口・開発会議で提唱され,女性の人権の一つとして 認識されているもの。 「性と生殖に関する健康」とは,人間の生殖におけるあらゆる面において,単に 病気や障害がないということだけでなく,身体的,精神的,社会的に良好な状態を いい, 「性と生殖に関する権利」とは, 「性と生殖に関する健康」を得る権利をいう。 特に女性は,男性と異なる妊娠出産という身体上のしくみをもつことから,生涯 を通じて,身体的,精神的,社会的に良好な状態で過ごすため,強要されない安全 な性生活の営みや安全な妊娠・出産,性感染症の予防等を含め,女性自身が自らの 意思で選択し,自分の健康を守る権利をいう。 ✽固定的な性別役割分担意識 「男は仕事,女は家庭」「男は主役,女は従」というように,性の違いによって 役割を固定してしまう考え方や意識。 ✽社会的性別(ジェンダー/gender) 人間には,生まれついての生物学的性別(セックス/sex)がある。一方,社会通 念や慣習の中には社会によって作り上げられた「男性像」,「女性像」がありこのよ うな男性,女性の別を「社会的性別」(ジェンダー)という。「社会的性別」は,そ れ自体に良い,悪いの価値を含むものではなく,国際的にも使われている。 ✽社会的性別(ジェンダー)の視点 「社会的性別」が社会の中で作られたものであることを意識して見ていこうとす ること。 「社会的性別」には,性差別,性別による固定的役割分担や偏見等,男女共 同参画社会の形成を阻害すると考えられる場合があり,それらを見直していこうと いうもの。社会制度や慣行の見直しを行う際には,社会的な合意を得ながら進める 必要がある。 ✽メディア・リテラシー(media literacy) テレビや新聞など,メディアからの情報を無批判にただ受動的に受け止めるだけ でなく,その情報を解読し,使いこなす能力のこと。 69 ✽ドメスティック・バイオレンス(DV)(domestic violence) 「配偶者からの暴力」 (恋人や親密な関係も含む)をいう。身体的な暴力だけでな く,言葉による精神的暴力,性的暴力などいろいろな形で私たちの身近に存在する。 これまでは,夫婦げんかと見過ごされてきたが,最近では,人権を侵す行為であり, 大きな社会問題であるという認識が高まっている。 ✽セクシュアル・ハラスメント(sexual harassment) 相手の意に反した性的な性格の言動で,身体への不必要な接触,性的関係を強要, 性的な噂の流布等,個人としての尊厳や名誉,プライバシーなどを侵害する行為。 一般的に「セクハラ」と略して使われるが,職場以外でも問題となっている。 ✽母性保護 女性が持っている妊娠・出産などの身体機能を損なうことがないように,労働時 間の制限や危険有害業務への就業禁止など,女性労働者を保護すること。 ✽家族経営協定 経営の安定と発展,生活の向上を目標において,農業経営を担う家族全員がお互 いを尊重し対等な立場で,作業分担,報酬,休日,家事や介護作業分担など,農業 面と生活面について十分に話し合い,取り決めを行うこと。 ✽NPO(nonprofit organization) 行政・企業とは別に社会的活動をする民間非営利組織。福祉,まちづくり,環境 など様々な分野で活動を行っている。 ✽パートナーシップ 友好的な協力関係。互いを自立した主体的存在として認め合い,対等な立場で連携・ 協力し合う関係をいい,共存・共生できる関係ともいえる。 市民参加の本来的なあり方を指す考え方で,市民と行政が協力して相互の役割分 担のもとにまちづくりを進めること。また,市民と行政の信頼関係をもとにまちづ くりが進められること。 ✽積極的改善措置(ポジティブ・アクション) 様々な分野において,必要な範囲内で男女のいずれか一方に活動に参画する機会 を特別に提供する等により,実質的な機会均等を実現することを目的とした暫定的 な措置。個々の状況に応じて多様な形態で実施される。 ✽エンパワーメント(empowerment) 自らの意識と能力を高め,社会のあらゆる分野で政治的,経済的,社会的及び文 化的に力をつけ,その力を発揮し,行動していくこと。また個人だけでなく,連帯 して力をつけていくという意味合いも持っている。1995 年に開かれた第4回世界女 性会議 (北京)の主要課題とされたのをきっかけに強調されるようになった。 70 新たまの男女共同参画プラン(案) 発 行 年 月 平成18年12月 編集・発行 玉野市総務部総務課男女共同参画係 〒706-8510 玉野市宇野1丁目 27 番1号 TEL(0863)32−5516 FAX(0863)21−3464 ホームページ http://www.city.tamano.okayama.jp/
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