土浦市議会議員 「安心できる福祉・教育・環境のまちづくり」 新社会党土浦市議会会派発行 288 号 2012年 9月11日 土浦市天川2-8-4 TEL824-4829 メ ー ル : m . i s a k a@ j co m . h o m e . n e . j p 9 月議会一般質問 土浦市議会 9 月定例会井坂正典議員の一般質 問は 11 日(火)に行われ、バリアフリーの まちづくりを進める質問に、障害者団体らが 駆けつけてくれました。 井坂議員の一般質問 1新市庁舎建設計画候補地に関して伺います。 (1) イトーヨーカドー土浦店跡地に選定す ることに至った経緯について (2) 判断の視点となった四つの評価につい て ① ② ③ ④ 市民の利便性 持続可能なまちづくり 経済性 迅速性 を詳細に説明願いたい。 (3) 中央一丁目及び周辺住民との市庁舎移 転に関しての説明の経緯について (4) イトーヨーカドーの床購入後のシミュ レーションはしたのかどうか? (5) 買い物難民に対する施策をどのように 考えているのか? (6) 土浦都市開発(株)及び地権者との関 係について (7) 今後パブリックコメントはどのように 実施していくのか? 2 土浦市バリアフリー計画の進捗と今後の 計画について伺います。 特に県道 125 号の歩道整備に集中します。 中川市長答弁① 井坂議員の、ご質問の1番目、新市庁舎建 設計画候補地について、順次お答えいたしま す。多岐にわたる御質問ですので、少々お時 間をいただくことをお許しいただきたいと存 じます。 最初に、(1)の選定の経緯と(2)の4つの視 点についてでございます。 現在の庁舎は、昭和 37 年第1回市議会定 例会におきまして、現在地に移転するための 「位置を定める条例」が可決されてから、ち ょうど半世紀 50 年が経過いたしたところで ございます。その当時の議事録によれば、中 心市街地から現在地に移転することに関して、 様々な御議論がなされたとのことでございま す。そして、移転してそれほど時間が経過し ない中で、行政需要の増加とともに、庁舎の 狭あい化が進み、その解消を図るため、庁舎 の増築や改築、さらには分庁舎化を余儀なく されることになりました。しかしながら、こ れらの対策では抜本的な解決には至っておら ず、また、防災拠点としての機能の確保、バ リアフリーや情報化などへの対応は全く不十 分な状況にあります。これらの課題への対応 として、移転後 20 年が経過した昭和 59 年 度、庁内の建設検討委員会での現庁舎の増改 築による対応の検討に始まり、昭和 63 年度 の庁舎建設基金の設置、平成5年度の庁舎建 設基礎調査での、庁舎の規模、総事業費など の検討、平成6年度は庁舎建設懇話会におい て7か所の庁舎建設候補地を提案するなど、 新庁舎の整備検討が進められてきました。 社会経済情勢の変化に伴い、事業への取組 を一時中断させておりましたが、新治村との 合併を機に、新庁舎整備計画の推進を図るこ ととしたものでございます。 そして、このたびの庁舎建設審議会におき まして、分庁舎を統合しての移転・新築につ いて、改めて整理がなされ、建設候補地につ きましても2カ所併記による内容で、8月8 日、会長から私に答申がなされたところでご ざいます。 こうした移転から半世紀にわたる経緯も踏 まえまして、私は、 「新庁舎建設は、場所の問 題や将来の財政負担など、今後のまちづくり の方向を定める最も重要な事業の一つであ 議会の新庁舎建設に関する調査特別委員会か る。」という強い思いを持って、新庁舎が立地 するにふさわしい場所として、ウララⅠ、イ トーヨーカドー跡地を、候補地に選定したと ころでございます。 この判断に至った経緯についてですが、イ トーヨーカドー土浦店は、来年の2月をもっ て閉店するに当たり、所有する床について、 市に引き受けてもらいたい旨の打診が、本年 2月にありましたことは御案内の通りでござ らの具申を踏まえながら、新庁舎建設の候補 地の一つに加えていただくことを審議会で提 案させていただき、御審議をお願いしたとこ ろでございます。 その後6月に開催された、第5回の審議会 におきまして、跡地を含めた4つの候補地に つきまして、庁舎の建設費用、事業の展開、 市民の利便性及び中心市街地活性化への貢献 度の4つの視点からご審議を頂きました。 います。 私は、この土浦市の一大事に対し、市議会 はもとより、商工会議所などの関係機関の皆 様の御意見、地権者のご意向を伺いながら、 閉店により生じる様々な負の影響を限りなく 委員の皆さまからは、高齢社会を迎えた中 での公共交通の状況、中心市街地の活性化に 向けた貢献度、また経済性の面や用地買収の 見込の面からなど多岐にわたる御意見をいた だくとともに、周辺住民の皆さんの利便性の 小さくするためにはどうしたらよいのかを第 一義的にとらえ、改めて中心市街地の活性化 はもとより、土浦市の将来像を踏まえるなど、 大局的な視点からの検討を進めてまいりまし 確保や閉庁日である土日のにぎわい創出のた めの一部商業機能の導入、ヨーカドー閉店後、 一刻も早くシャッターを上げる努力をすべき などの御要望をいただいたところであります。 た。 ヨーカ堂からの撤退表明がありました2月 は、第4回の審議会を開催し、昨年 11 月末 の第3回庁舎建設審議会において、絞込を行 った3カ所の候補地について、それぞれの用 地取得の実現性を判断する材料として、地権 者の皆さんの意向調査を実施し、その結果を 報告する予定となっておりました。 しかし、本事案の発生により、第4回の会 第6回の審議会の開催を経て、新庁舎建設 にふさわしい候補地として、ウララⅠ及び中 央一丁目地区の2カ所とすることが、委員の 皆さんの合意により決定され、そして、最終 的な候補地の選定の判断は、私に委ねられた ところでございます。 私は、こうした審議の経過を踏まえるとと もに、答申の内容を十分斟酌させていただき、 特に、ご質問にもございます4つの視点から、 議開催の延期をお願いし、その間、イトーヨ ーカドー土浦店跡を庁舎として使用すること の可能性につきまして、耐震性、費用及び期 間の3点から検討をいたしたところでござい ます。 まず、耐震性につきましては、ブレースの 補強により、防災拠点として望まれる、1.5 倍の保有水平耐力の確保が可能であること、 また、費用につきましては、概算の改修工事 候補地の選定をさせていただいたところでご ざいます。 1つ目の視点は「市民の利便性」について でございます。 地方自治法では、庁舎の位置を定めるにあ たっては、 「住民の利用に最も便利であるよう に、交通の事情、他の官公署との関係等につ いて適当な考慮を払わなければならない」と 定められているように、まずは市民の皆さん 費として 30 億円と積算いたしました。さら に、工事期間につきましては、補強工事を含 め期間は約1年と見込んだところでございま す。このような調査により、イトーヨーカド ー土浦店跡を、庁舎として利用することは十 分可能であることが確認できましたので、市 の利便性に配慮することが求められておりま す。 土浦駅の乗降客は、昨年度1日平均 16、 055 人であり、また、バス会社2社の路線及 び「キララちゃんバス」により、午前6時台 から午後 10 時台まで、35 路線が発着して いることなど、まさしく、公共交通の結節点 るとともに、その財源は、現在の庁舎建設基 である土浦駅前に立地するイトーヨーカドー 土浦店跡は、交通弱者の方々をはじめ、市内 のどこからでもバランスよくアクセスができ る極めて利便性が高い環境にあり、高齢者社 会を迎えた中で、庁舎の位置として最適であ ると判断いたしたところでございます。 2点目といたしまして、 「持続可能なまちづ くり」の視点についてでございます。 新庁舎の位置は、冒頭申し上げました現在 金 57 億4千万円の範囲内での充当が可能で あり、整備時はもとより、後年度に財政負担 を生じさせない庁舎の整備が可能であり、将 来の財政負担にも配慮した、経済的な庁舎の 整備を最優先といたしたところでございます。 また、合併特例債 165 億円の内、庁舎整 備に活用を予定しておりました 32 億円余り につきましても、対象事業の再整理などによ り、あらたな活用を含めて経営資源の効率的 地への移転の際の議論を申し上げるまでもな く、本市の将来のまちづくりに大きな影響を 及ぼす選択肢となるものでございます。 10 年、あるいは 15 年先を見極めること が困難な、混沌とした社会経済情勢の中で、 な配分が可能となり、効果的な財源確保が図 れると判断したところでございます。 4点目「迅速性」の視点についてでござい ます。 現在の庁舎の分散化による市民サービスや行 こうした課題に対応するためには、市役所と いう長期安定的な機能を配置し、これを最大 限に活用することで持続可能なまちづくりに つながるものと考えたところでございます。 財政効率の低下を早期に解消すること、さら に、東日本大震災を例に挙げるまでもなく、 いつ起こるかわからない災害に対応した防災 拠点としての早期整備は喫緊の課題でありま 庁舎の移転場所の方向性が定まることによ り、現在策定を進めております中心市街地活 性化基本計画やまちなかグランドデザインの 中で、改めて市庁舎を核的施設の一つに据え たまちづくりの全体像を描くことが可能とな るものであります。 3点目として「経済性」の視点についてで ございますが、地方自治体を運営するに当た っては、 「最少の経費で最大の効果を上げるこ す。 この点、既存施設の活用は、用地買収から スタートする新築に比して、格段に整備期間 の短縮が可能となります。そして、来年2月 のイトーヨーカドー土浦店の閉店後の対応に、 時間を要すれば要するほど、土浦市の玄関口 としてのイメージダウンは避けられないとこ ろでございます。また、一度失ったイメージ を取り戻すことは容易なことではございませ と」は申し上げるまでもありません。 人口減少社会を迎え、今後、市税等歳入の 伸びが見込めない一方、扶助費等の義務的経 費が嵩むことが見込まれる状況にあり、さら に、施設の老朽化に伴う、維持管理経費の増 加や、施設更新などが見込まれる中、地域間 競争を勝ち抜くためには、これまで蓄積され た社会資本をどう維持させて活用していくか が、これからの持続可能で弾力的な財政運営 ん。こうした点からも、閉鎖期間を可能な限 り短縮し、ウララⅠを一刻も早く庁舎として 早期に整備し、中心市街地活性化に向けた新 たなまちづくりの取組みをいち早くスタート させることが大変重要なことであり、当初予 定しておりました、平成 27 年度完成を1年 間前倒して、平成 26 年度の完成を目指すも のでございます。 以上の視点の中でも、中央一丁目地区と比 を行うためのキーワードになるものと考えて ございます。 ウララⅠ(イトーヨーカドー土浦店跡)に おきましては、庁舎のための改修費約 30 億 円に用地取得費等を含めましても、新築整備 よりも大幅なコストの縮減が図ることができ べ、経済性の視点、迅速性の視点、さらには 交通の利便性などの優位性に着目いたしまし て、この度ウララⅠを新庁舎の建設候補地と することの判断をいたしたところでございま すので御理解をお願いいたします。
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