キンギョの新しい品種の開発に取り組んでいます - 弥富市

キンギョの新しい品種の開発に取り組んでいます
- アルビノチョウテンガンの開発 -
内水面漁業研究所 観賞魚養殖グループ
観賞魚養殖グループでは、キンギョのかけあわせによる新しい品種の作出に取り
組んでいます。赤い眼をしたキンギョとして、平成19年にアルビノリュウキン、
20年にアルビノランチュウを発表しましたが、この度、その第3弾としてアルビ
ノチョウテンガンの開発に成功しました。
交配・選抜
1 アルビノチョウテンガンってどんなキンギョ?
アルビノチョウテンガンは、出
アルビノ原種
目型で眼が空を見るように上を向
昭和63年から
突然変異により、黒
いている背びれのないチョウテン
い色素(メラニン)を
持たない個体で、眼
ガン(頂天眼)の体型をしており、
は毛細血管の透過に
突然変異により眼の黒い色素を持
より赤色に見えます。
たないので、赤く見え、体色はア
リュウキン
ルビノ系キンギョに特有な黄金色
となるのが特徴です。
眼が上を向いているという頂天
眼の特徴を際だたせるために、赤
平成4年から
い眼を持たせたらどうかと考え、
7年ほど前から、当時品種改良中
であったアルビノランチュウとチ
ョウテンガンをかけあわせ、選抜
ランチュウ
アルビノリュウキン
・交配による品種改良を重ねた結
(平成19年)
果できあがったキンギョです。
アルビノ系キンギョは、現在、
弥富市周辺で養殖されているほか
平成18年から
中国からデメキンやオランダシシ
ガシラ型などの品種が輸入、販売
されていることは確認されていま
チョウテンガン
すが、アルビノチョウテンガンは
アルビノランチュウ
現在のところ流通が確認されてお
(平成20年)
らず、非常に希少性が高いと思わ
れます。
今後、実用化に向けて実際に生
お店に並ぶはもう少
お店に並ぶはもう少
産現場での飼育試験を行い、生産
しかかるけど、楽し
しかかるけど、楽し
者による選抜により、より一層す
みに待っててね
!
みに待っててね!
ばらしいものになっていくと考え
アルビノチョウテンガン
ています。
交配・選抜
交配・選抜
(平成25年)
2
今後の新しい品種の開発に向けての取り組みについて
リュウキン、ランチュウ、チョウテンガンに続く赤い眼を持つキンギョの開発をしていき
たいと考えていますが、観賞魚の業界からは「現在の黄金色の体色だけでなく、赤や白、更
紗模様を持つアルビノキンギョもできないか。」という要望も出てきており、品種を増やす
だけでなく既存アルビノ品種の体色改良にも取り組んでいきたいと考えています。