日消外会誌 24(12):2951∼ 2955,1991年 閉塞性黄疸 に対す る術前減黄処置 の意義 一膵頭十二指腸切除症例 での検討一 富 山県立中央病院外科 小西 孝 司 谷屋 隆 雄 黒田 吉 隆 辻 政 彦 広 沢 久 史 佐 原 博 之 敷 下 和 久 福 島 亘 松 本 尚 角 谷 直孝 従来 よ り閉塞 性黄痘 息者 の外科 的治療 に 当 た っては, まず 術前 P T C D を 行 って, 肝 機能 の 改善 を 計 ってか ら行 うべ き といわれてい る。そ こで われわれ は, 閉 塞性黄疸 に対す る術前 P T C D の 意義 を探 るべ く検討 した.163例の膵頭十二指腸切除例を術前総 ビリル ビン3.Omg/dl以上の黄疸群(83all),3.0 mg/dl未 満 の非黄痘群 (80例)に 分け,黄 痘群を さらに PTCDを 行 った PTCD群 (65例)と PTCD を行わなかった非 PTCD群 (18例)に 分け, 3群 間で治療成績を比較検討 した。その結果,黄 痘群, 非黄痘群 の間には手術時間,術 中出血,術 後入院 日数,術 後合併症 のいずれ において も差 はみ られな か った。ただ PTCD群 は非 PTCD群 に比べ,術 前 の入院 日数が有意に長かった。以上 よ り手術手技や 術中,術 後 の患者 の管理 が向上 した今 日では,閉 塞性黄疸息者 には血清 ビリル ビン値 のいかんにかか わ らず,術 前 PTCDを 行 うことなしに 1期 的 に根治術を行 うことは可能 と考 えられた。 Key words: obstructive jaundice, percutaneoustranshepatic cholangio-drainage (PTCD), pancreatoduodenectomy,efficacy of preoperative PTCD は じめ に はない と結論す るには問題 点 が多 い. 閉塞性黄痘 は肝機能障害 のみ な らず ,肺 ,腎 を は じ め とした各種 の重要臓器 に悪影響 を及 ぼす ことか ら, そ の外科的治療 にあた っては,ま ず,術 前 に減黄処置 を施 し,肝 機能 の改善 を確認 してか ら行 うべ きといわ れて きた。と くに我 が 国 で は,経 皮経肝胆道 ドレナ ー そ こでわ れわれ は,手 術術式 を膵頭十 二 指腸切 除術 に限定 して,術 前 の黄疸 の程度,PTCD施 行 の有無 で 治療 成績 を比較 し,術 前減黄 の意義 につ いて検討 を加 えた。 対 象 ジ percutaneous transhepatic cholangio‐ drainage(以 下 PTCD)を 開発,確 立 させた先達 として,閉 基性黄 duodenectomy:以 膵頭十 二 才 旨腸切除術 (pancreatO‐ 痘 の外科的治療 に あた っては,術前 PTCDを PD)163例 を検索対象 とした。 必須 の処 下 これ ら163例を術前血 清総 ビ リル ビン値 が3.Omg/dl 置 として行 って きた。 閉基 性黄 疸 に術 前 PTCDを 1980年 1月 よ り1990年12月までの11年間 に経 験 した 行 うこ との メ リッ トは 多 くの認 め る と ころであ る。 しか し,PTCDは 胆汁漏 以上 の黄痘群 (83例),3.Omg/dl未 満 の非黄疸群 (80 例)に 分 け,黄 疸 群 は さ らに,術 前 PTCDを PTCD群 極端 に延長 した りして,そ のデ メ リッ トの あ る こ とも 群 (18例)に 分 け, 3群 間 で比較検討 した。 3群 間 の 否 め な い。 このため,近 年,欧 米 では PTCDの 必要 性 に疑義 をは さむ報 告 D∼。も散見 され る。しか し,こ れ ら t 検 定 で行 った。 有意差検定 は Student‐ の報告 は,PTCDの 功罪 を半J定す るには,息 者 の risk や 手術術式 に均等性 を欠 いてお り,術 前減黄 の必要 性 <1991年 9月 4日 受理>別 刷請求先 :小 西 孝 司 〒930 富 山市西長江 2-2-78 富 山県立 中央病院 外科 (65例)と PTCDが 行 った 出や腹腔 内出血 な どの合併症や 手術 までの入院期 間 が 行わ れ なか った非 PTCD 各群 におけ る対象例 の 内訳 を Table lに 示 した 。 PD施 行時 の合併切 除臓 器 を見 る と 3群 ともに15% 前 後 の 頻 度 で 門脈 合 併 切 除 が 行 わ れ て い る (Table 2). PD後 の 再 建 法 を膵 癌 取 扱 い 規 約めの 再建 術式 の種 類 に従 って 3型 に分 け, さ らに棒 空腸吻合法 を粘膜縫 80(2952) 閉塞性黄痘 に対す る術前減黄処置の意義 Table I Number of 12号 Fig。l Serllm bilirubin Group of patients lcterb 日消外会誌 24巻 Totalじ ‖r u b i n Group i NS i P(001]「 P<001 司 ―Pく001 ■ 「 「 patients Sex (な,♀) Age (M ttSD) 124=75 2 2 Pancreatic carcinoma 0 Bile drct carcinoma 7 Gallbladder Ampullary carcinoma 7 Diagnosis carcinoma 3 Duodenal carcinoma 第 Gast.ic carcanoma 拒 Otbrs lcteric PTCD 612%) Non―PTCD (n‐80) ( n = 1 8 ) 4(222%) n P ︲ 4( Group 13(163%) 的 詢 (n=65) ︱︱︱︱︱⊥ Table 2 Combined resection of adjacent organs in pancreatoduodenectomy p r e- P D (n=18) (n=80) lcteric Group 2(3.1%) Portal vein 11(169%) ,0(125%│ 3(167え !M i3(163%) iSD) 群 で は 手 術前値 は12.4±7.5mg/dlで あ り,非 黄 疸 群 のそれ は0,5±0.4mg/dlで あ った (Fig。1). Table 3 Type of reconstruction of GI tracts in pancreatoduodenectomy 黄 疸 群 で PTCD群 の PTCD前 値 と PTCD群 術前値 との間 に差 は認 め なか ったが,PTCD群 前値 と非 PTCD群 の手 の手術 の間 には有意 の差 がみ られた。 黄 痘 群 で 発 黄 か ら減 黄 ま で の 期 間 を検 討 した。 PTCD群 で は PTCDま で の 期 間 を,非 PTCD群 は PDま で の 期 間 を減 黄 まで の 期 間 と した,PTCD群 17.7±8.5日,非 PTCD群 は20.4±7.7日で あ り両群 間 に差 はみ られ なか った。 2)術 前 ・術後 の入 院期間 術前 の入院 日数 は PTCD群 15.7±8,8日,非 PTCD 群6.5±40日 ,非 黄痘群8.3±6.6日であ うた。 PTCD 合 に よる ものを A , 嵌 入法 に よる ものを B , に 分 け検 群 は減黄 に要 した期 間 だ け術前 の入 院 日数が有意 に長 討 した 。 3 群 とも P D I I B 法 が 最 も多 く行 わ れ て い る か った 。 が, 最近 では P D I I I A 法が次第 に増 えつつ あ る。しか し 3 群 間 に 再 建 法 に よ る差 は み られ な か った ( T a b l e 3), 14.6±6.9mg/dl(M± SD),PTCDに (Table 4). 3 ) 手 術時間 と術 中出血 量 手術時間 お よび術 中 出血量 は 3 群 間 に差 は み られ な 成 績 1)血 清総 ビ リル ビン値 血 清 総 ビ リル ビ ン値 は PTCD群 術 後 の入 院 日数 には 3 群 間 に差 はみ られ な か った か った (Table 5). で PTCD前 値が よる減黄後,す なわ ち手術 前値 は5.9±4.6mg/diで あ った。非 PTCD 4)術 後合併症発生率 お よび死亡 率 術後 の合併症 には膵腸 吻合部や胆管空腸 吻合部 の縫 合不全,肺 合併症,腎 障害,イ レウス,腹 壁創感染 な 1 9 9 1 年1 2 月 Table 4 81(2953) MIean length of pre‐ and postぃ。perative hOspital stay lcteric Group Grouo (n=18) (n=65) hospital stay (days) decreasing rate “b,value" in N o nP―T C D PTCD Preoperative Table 7 Bilirubin icteric group 101-■ 6 5 と4 0 157± 88 (n=80) - 0 , 1 1 0 ±0 1 0 6 8 -0,321) (-0,004∼ 8.3と 6.6 -01136± 01088 ( - 0 1 0 5 4 ∼- 0 , 3 3 2 ) (M=SD) Postoperative hospital stay (days) 47 7±224 474± 271 50,9± 31.2 (Mt591 非 PTCD群 にお い て は 術 後 の 減 黄 率 を清 水 らのの 方 法 に従 って算 出 した 。 Table 5 Time for operation and blood loss during pancreatoduodnectomy あ り,両 群間 に差 は検 出 され なか った (Table 7). lcteric G roup Non―PTCD PTCD (n=18) (n=65) Operative time 6)PTCD群 (n=80) 395±129 346±125 416と 126 1742± 1155 1773と1038 1385± 129 PTCDに におけ る合併症 よる合 併症 としては,チ ュー ブ逸脱,胆 汁 性腹膜炎,胆 道 出血,腹 腔 内出血 ,胆 道感染 な どがあ るが, これ らの合併症 で緊急開腹 を余儀 な くされ たの は 4例 (6.2%)で あ った。 うち 3例 は外胆汁慶 を造設 imin) rml) の 術 前 減 黄 率 b値 は -0.110± 0.068で あ り,非 PTCD群 の術後減黄率 b値 は -0。136±0.088で PTCD群 し,減 黄 お よび全身状態 の回復 を待 った のち, 2期 的 に PDを 行 った。1例 は緊急開腹 時 に 1期 的 に PDを (Mr SD) Table 6 Postoperative mortality and morbidity in pancreatoduodenectomy 行 って救命 してい る。 考 察 閉塞性黄疸 に対 して外科的侵襲 を加 える と,術 後 に Icteric PTCD n=65) 〔 Morbidity Mortality 24/65 Group N o n ―P T c D 肝不全,腎 不全,敗 血 症,上 部消化管 出血 な どの重 篤 な合併症 の発生頻度 お よび死亡率 が高 い といわれ てい る。このため Whippleら のは,まず 1期 手術 として減黄 (n=80) (n=18) 7/18 (369%) (3819%) 10/65 (154%) (111%) 2/18 23/80 (350%) 手術 を行 い,肝 機能 が 改善 してか ら, 2期 的 に根治手 術 を行 うこ とを提唱 した。 7/80 (88%) 1950年代 に な る と腹 腔 鏡 下 あ る い は X線 透 視 下 に 1の 直 接 胆 襲 を穿刺 した 胆 道 造 影 法 が 次 々 と報 告 い さ ど,重 篤 な ものか ら軽微 な もの まで多岐 にわた るが, れた。そ の後,こ の手技 を改良,応 用 した PTCDが , 患者 に与 える侵襲 が少 な く, し か も安全 かつ効果的 に 不全 に端 を発 し,腹 腔 内膿瘍,腹 腔 内大 出血 さらには 減黄 出来 る とい うこ とで,術 前 の減黄手段 に多用 され るよ うにな った。とくにわ が 国 では,高 田 ら11)121の 努力 に よ り,PTCDの 手技 は確立 され,閉 塞性黄痘 の術前 減黄法 としての PTCDは 今 や ル ーチ ン化 してい る.さ 敗 血 症, disseHlinated intravascular coagulation(以 らに近年 では超音波誘導下 の穿刺法 も導入 され,そ の 下 DIC),multiple organ fallure(以 下 MOF)へ 安全性 と有用性 は広 く臨床医 の認 め る と ころであ る。 しか し,PTCDの 合併症 は皆無 ではな く胆汁漏 出や 3群 間 に合 併 症 の種 類 お よび発 生 率 に差 はみ られ な か った (Table 6). 死亡率 も 3群 間 に差 はみ られ なか った 。死因 は縫合 と移 行 した もの11例と大部 分 を しめて いた 。次 いで 腎不全 3例 ,肺 炎 2例 ,心 筋硬塞 1例 ,脳 血 栓 1例 , 胃腸吻 合部 か らの出血 1例 で あ ったが, 3群 間 に死因 の差 は み られ なか った. 5)減 黄 率 b値 PTCD群 にお いて は PTCDに よる術 前減 黄 率 を, 腹 腔 内 出 血 な ど重 篤 な 合 併 症 を は じ め と し て, )の 9 . 2 ∼1 6 . 8 % 2 1 3 ) 1 3頻 度 に発 生 して い る. ま た 非 常 に まれ で あ るが P T C D の ル ー トを介 して胆道 系 悪 性腫 瘍 が 穿 刺 部 の 皮 膚 に 着 床 した とす る報 告 もみ られ る1 0 1 。 。さらに, 術 前 P T C D 期 間中 の入 院費や治療費 閉塞性黄痘 に対する術前減黄処置 の意義 82(2954) 日消外会誌 24巻 12号 の問題 もあげ られて い る。と くに欧米 では コス ト削減 い , 胆 汁 を腸 に 導 き, 遮 断 され た 胆 汁 酸 腸 肝 循 環 を 回 が声高 に論議 され,閉 塞性黄疸,即 ,術 前 PTCDと る こ とに疑義 が生 じて い る。. 復 させ る こ との方 が , よ り早 く肝 の 代 謝 の正 常 化 を促 す 最 近 の 欧 米 に お け る prospective,randomized s t u d y では, 術前減黄 を行 って も, 術後 の合併症や死亡 。多 くみ ら 率 に改善 はみ られ なか った とす る報 告 l l が れ てい る. さ らに彼 らは, P T C D の 合併症 を も考慮す るな ら, 術 前減黄 の利点す ら疑問視 してい る。 進 す る と考 え る. P D と い う大 きな手 術 侵 襲 に も か か わ らず , 自験 例 の術 後 減 黄 率 b値 は -0.054∼ -0,332 の非 PTCD群 の 範 囲 で あ り, そ の 平 均値 は - 0 1 3 6 ± 0 , 0 8 8 であ り, 清 水 ら的の 判 定 で は比 較 的 良好 群 な い しは 良好 群 の 範 ち ゅ うに 入 る。 これ も, 胆 汁 を腸 管 内 に流 す こ とに よ しか し, これ らの報告 は際 胆道系悪性疾患 の根 治手 り, 胆 汁 うっ滞 の 解 除 のみ な らず 胆 汁 酸 腸 肝 循 環 の 回 術 であ る P D 例 での検 討 が少 な く, 術 前減黄 の 必要 性 復 , 電 解 質 の 是 正 が , 肝 機 能 の 回復 に好 影 響 を与 えて を論ず るには問題 が多 い。 そ こで, わ れわれ は, 手 術 い る もの と考 え られ る。 侵襲 をそろ えて比較す るために P D 施 行例 に限定 し, また 今 回 の 検 討 で は , P T C D 群 は PTCDに よ る減 術前 P T C D 施 行群, 非 P T C D 施 行群, 非黄疸群 の 3 群 黄 期 間 の 分 だ け入 院 期 間 が 長 か った 。 した が って治療 に分 け, 手 術成績 を検 討 した 。そ の結 果, 術 後合併症 費 の 面 か ら当然 デ メ リッ トとな る。 さ らに減 黄 期 間 中 の発生率, 死 亡率 , 手 術 時間, 出 血量 には 3 群 間 に差 の 癌 の 増 大 , 浸 潤 , 転 移 とい った 進 行 も問題 で あ る。 高 力 r リ ー輸 液 に よる栄 養管 理 を は じめ, 諸 臓 器 障 害 はみ られ なか った 。ただ, 術 前 P T C D 施 行群 は, 術 前 減黄 に要 した期 間だ け, 入院期間 が有意 に長 くな った。 に 対 す る各種 治療 法 が 目ざ ま し く進 歩 した昨 今 で は , ところで, 黄 疸T r l l手術 の の際 の問題 点 は, 術 後 の肝 P D の 後 術 管 理 は さ ほ ど困難 な も の で は な い 。 また 画 不全 , 腎 不全 , 上 部 消化管 出血, 疑 固機能 障害 ひいて 像 診 断 法 の 進 歩 に よ って 発 黄 して か ら診 断 まで の 期 間 は DICや MOFに 至 る ところにあ る。閉塞性黄疸 に限 も著 し く短 縮 して お り, 黄 痘 期 間 も短 く, 閉 塞 解 除後 らず, す べ ての手術患者 は, 異 常 な代謝状態 を改善せ の 減 黄 率 も良好 で あ り, 閉 塞 性 黄 痘 の 質 そ の もの も, しめ, 生 理状態下 で手術す るのが理論的であ る ことに 以 前 と比 べ る と大 き く変 わ って来 て い る. し た が って , は他言 を要 しない。したが って, 術 前 P T C D に よる減 黄 の有用性 を否定す る ものではないが, す べ ての 閉塞 わ れ わ れ は 重 症 胆 道 感 染 を 合 併 して い る例 は 別 と し 性黄疸例 に術前減黄す べ きかいなかが論点 とな る。 吉 田 ら1 0 は閉塞性黄疸例 で総 ビ リル ビン値 と各種 の わ らず , 1 期 的 に 根 治 術 を行 う方 が 得 策 と考 えて い る。 出血凝 固能 を検討 して も相関関係 はみ られ なか った と し, 閉 塞性黄疸 に感染 が加わ り, エ ン ドトキ シンが 関 与 す る と凝 固機 能 障害 が 出現 す る と した, ま た 今 成 ら1 のも黄痘 の程度 と腎障害 は相関 しなか った が, エ ン ドトキ シンが 関わ る と循 環不全 ひいては腎虚 血 を もた らし腎障害 を じゃっ起す る としてい る。 この よ うに ビ リル ビンそ の もの よ りもエ ン ドトキ シ ンの関与 が 閉塞 性黄痘例 では重視 され てい る。閉塞性黄痘 では, 腸 管 内 の胆汁酸 の減 少 に よって腸 内細菌 は増殖 し, エ ン ド l り さ らに トキシ ン産生 が増大す る といわ れ て い る1 ゆ 。 腸 か ら門脈 に吸収 された エ ン ドトキ シ ンは, 閉 塞性黄 痘 で は肝 内細網 内皮系機能 の低下 か ら処理 されず に血 中 に放 出 され るため, 腎 不全 , 呼 吸不全, D I C , M O F 21)。 へ と増悪す る2 い したが って P T C D を 行 って胆汁 外 慶 を造設 して も, 内 慶化 しないか ぎ り腸管 内 の胆汁酸 量 は増加 せ ず, エ ン ドトキシ ンの産生, 腸 か らの 吸収 とい った悪循環 は続 き, エ ン ドトキ シ ン血 症 へ の危険 性 は残 る と思われ る。 それ よ りも, 1 期 的 に P D を 行 て , 閉 塞 性 黄 痘 例 は血 清 ビ リル ビン値 の い か ん に か か 文 献 1)HatFleld ARヽ V,Tobias R,Terblanche J et al: Preoperative external biliary drainage in obstructive jaundice.Lancet 23:896--899, 1982 2)Noriander A,Kalin B,Sundblad R t Erect of percutaneous transhepatic drainage upOn func‐ tion and pOstoperative mortality Surge呼 155t 161--166, 1982 3)McPherson CAD,Benjamin IS,Hodgson MJF et al: Preoperative percutaneous transhepatic biliary drainage; the results of a contr01led trial Br J Surg 71:371-375,1984 4)Pitt HA,Gomes AS,Lbis」 F et al: DOes peroperative percutaneous biliary drainage reduce operative risk or increase hospital cost P Ann Surg 201! 545-554, 1985 5 ) 日 本膵臓病学会編 ! 際 癌取扱 い規約。第 3 版 . 金原 出版, 東 京, 1 9 8 6 6 ) 清 水武昭, 吉田奎介, 武藤輝 一 ! 減黄率 b 値 よ り試 t7Aた 閉塞 性黄 疸病 型 分類 とそ の検 討. 日 外 会誌 80 : 93--97, 1979 7)ヽVipple AO,ParsonsヽVB,Mullins CR: Treat、 1 9 9 1 年1 2 月 83(2955) ment of carcinOma Ofthe ampulla of vater.Ann Surg 102 i 763--779, 1935 8)Kalk H: LaparOskopische CholezyttO und Cholangiographie Dtsch WIed Wochenschr 77: 590--591, 1952 9)唐 木一 守 :経 皮的胆嚢胆管造影法 の研究,日 医放 線会誌 16:783-798,1956 10)土 屋 幸 治 :経 皮 的 胆管 穿刺造 影 法。 日消病 会 誌 69: 1163--1171, 1972 11)高 口忠敬 ,小林誠 一 郎,山 田明義 ほか ig//像 下直達 法 に よ る経 皮 的 胆 管 ド レ ナ ージ. 手 術 2 8 : 523--531, 1974 転移 の 1例 .日 消外会議 22!2465-2468,1989 16)吉 田 正 ,坂本照夫,渕上量三 ほか :閉 塞性黄疸 に お け る血 液 凝 固, 免 疫 能 障 害. 胆 と膵 19--22, 1991 12: 17)今 成朋洋,山本登司,黒 田 憲 :閉 塞性黄疸 と腎障 害.胆 と際 12:15-18,1991 18)Kocsar LT,Bert6k L,Varterlsz V i EIect of bile acids On the intestinal absorption Of en‐ dotoxin in ratst J Bacteriol 100 t 220-223, 1969 12)Takada T,Hanyu F,Kobayasi S et ali Per‐ cutaneous transhepatic ch01angial drainage. 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In an attempt to assessthe efficacy of preoperative PTCD,the clinical recordsof 163patientswho had beensubjectedto pancreatoduodenectomy fromJanuary1980 throughDecember1990weredividedinto an ictericgroup(8il cases),with a preoperative serumbilirubin value greaterthan 3.0 mgldl, and a non-ictericgroup(80cases),in which this valuewas below3.0 mgldl. The icteric group was further divided into a PTCD group (65 cases)and a non-PTCDgroup (18 cases).There were no significantdifferencesbetweenthe ictericgroupand the non-ictericgroupconcerningoperativetime, operative bloodloss,postoperative hospitalstay,operativemortality or morbidity.Only the preoperative hospitalstayin the PTCDgroupwas significantlylongerthan that of the non-PTCDgroup.From theseresultsand becauseof the recentadvancesin surgical techniquesand perioperativepatient care,we concludethat patients with obstructive jaundicecanundergoa radicaloperationwithout preoperative PTCD. Reprint requests: Kohji Konishi Departmentof Surgery,ToyamaPrefecturalCentral Hospital 2-2-78Nishinagae, Toyama,930JAPAN
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