日呼吸会誌 45(12),2007. 977 ●症 例 内科的治療に苦慮し肺切除に到った Mycobacterium chelonae の 1 例 栗田 伸一1) 大石 和徳2) 渡辺 浩3) 永武 毅4) 要旨:免疫低下を来すような基礎疾患を持たない患者に発症し,肺葉切除に到った M. chelonaeによる肺感 染症の 1 例を経験した.症例は 60 歳,女性で年に 1 回程度の少量の血痰を自覚する程度であり,これ以外 に他の自覚症状は認められなかった.1992 年に健診で右上・中葉に粒状影を指摘され,1994 年に気管支肺 胞洗浄液より M. chelonaeが分離され,長期にわたり各種抗結核剤(INH,RFP,EB) ,抗菌剤(CAM, LVFX,CPFX)にて加療された.2000 年には肺の画像所見の増悪と菌の耐性化が認められたため,同年 10 月に右上・中葉切除を施行した.2007 年現在,再発は認められていない.本症例のように有効な薬剤がな く治療困難が予測される症例に対しては,積極的に肺切除を検討する必要があると考えられた. キーワード:健康成人,肺非結核性抗酸菌症,M. chelonae,薬剤耐性,肺葉切除 Healthy adult,Pulmonary non-tuberculous mycobacteriosis,M. chelonae, Drug resistance,Bilobectomy 緒 言 陰影が改善したため, 1996 年 5 月に投与が中止された. その後 1996 年に他院にて右 S2 の空洞性病変を指摘さ M. chelonaeの肺感染は比較的稀で,抗結核薬を含む多 れ,1996 年 12 月に同医で施行された BAL 液の抗酸菌 様な抗菌薬に抵抗性を示す.本症例は長期にわたり多剤 塗抹検査はガフキー 6 号相当であった.1996 年 12 月 27 併用化学療法を継続してきたが効果なく,肺切除が奏効 日∼1997 年 4 月 8 日精査目的にて当科第 1 回入院,入 した貴重な症例と考えられたため,文献的考察を加え報 院後,膿性の血痰を認め,喀痰より M. chelonae 50 コロ 告する. ニー以上が 3 回分離され,かつ胸写上空洞を伴っていた 症 歳 例 ことから,M. chelonaeによる肺感染症と診断した.その 後症状は安定していたが,少量の血痰を認めたため 1999 症例:60 歳,女性. 年 5 月 31 日∼1999 年 6 月 3 日精査目的にて当科第 2 回 主訴:まれに少量の血痰あり. 入院.画像上の増悪を認めたため 2000 年 8 月 11 日外科 既往歴:42 歳 的肺切除も考慮し当科第 3 回精査加療目的にて入院と 子宮頸部癌にて子宮・卵巣摘出術,52 胆石症にて胆囊摘出術. 生活歴:喫煙なし,機会飲酒,ペット飼育なし. なった. 入 院 時 現 症:身 長 147.7cm,体 重 46.5kg,体 温 36.8 家族歴:弟,30 年前に肺結核に罹患. 度,血 圧 119! 79mmHg,脈 拍 70! 分,整.眼 球,眼 瞼 現病歴:1992 年健診にて胸部異常陰影を指摘.1993 結膜に黄疸,貧血を認めず.表在リンパ節触知せず.呼 年 1 月近医受診し,画像上右 S2,S4 に粒状影が認めら 吸音はラ音を聴取せず,心音,腹部所見,皮膚所見,神 れたが,症状はなく経過観察となった.1994 年 12 月同 経学的所見に異常は認めなかった. 医にて施行された右 B2 の気管支洗浄液より M. absces- 入院時検査所見(Table 1) :末梢血白血球,CRP,血 susが培養され,後日 M. chelonaeと同定された.1995 年 沈などには異常は認められず,免疫グロブリン,リンパ 2 月より RFP,EB,INH の投与が開始され,一旦胸部 球サブセットは正常範囲であった.また手術前後の動脈 血液ガス分析,呼吸機能検査は正常範囲で,日常生活動 〒800―0344 福岡県京都郡苅田町新津池ノ下 1598 1) 陽明会小波瀬病院呼吸器科 2) 大阪大学微生物研究所感染症国際研究センター高病原 性感染症研究部門 3) 久留米大学医学部感染医学講座臨床感染医学部門 4) 桜みちクリニック (受付日平成 19 年 5 月 16 日) 作に支障は見られなかった. 胸部 CT 画像の経過(Fig. 1) :1994 年 12 月には右 S2,S4 に軽度の気管支拡張,小粒状影を認めたが,1997 年 3 月には S2 に新たな空洞性病変と,周囲の浸潤影が 出現し,病変が増悪傾向にあった.1998 年 8 月には S2 の空洞の縮小が認められ,以後画像上はほぼ不変で安定 978 日呼吸会誌 45(12),2007. Tabl e 1 La bo r a t o r yf i ndi ngs He ma t o l o gy WBC 4 , 3 0 0 / μl St a b 0 % Se g 3 3 % Lym 5 3 % Mo 1 4 % Eo 0 % 6 RBC 4 . 6 0 ×1 0 / μl Hb 1 3 . 3g/ dl Hc t 4 0 . 8 % 4 Pl t 2 2 . 7 ×1 0 / μl ESR 1 0mm/ hr Bi o c he mi s t r y TP Tbi l AST ALT LDH ALP γGTP BUN Cr Na K Cl Se r o l o gy CRP I gG I gA I gM 0 . 0 3mg/ dl 1 , 2 8 0mg/ dl 2 7 0mg/ dl 1 2 9mg/ dl 7 . 7g/ dl 0 . 9mg/ dl 3 5I U/ l 2 6I U/ l 3 2 2I U/ l 3 2 5I U/ l 1 6I U/ l 1 6mg/ dl 0 . 9mg/ dl 1 4 2mEq/ l 3 . 4mEq/ l 1 0 9mEq/ l Bl o o dga sa na l ys i s( r o o ma i r ) ( pr eo pe r a t i o n) PH 7 . 4 6 3 Pa CO2 3 4 . 5To r r Pa O2 9 2To r r HCO3- 2 5mEq/ L Sa O2 9 8 % ( po s to pe r a t i o n) 7 . 4 1 4 4 1 . 9To r r 7 9To r r 2 7mEq/ L 9 6 % Pul mo na r yf unc t i o nt e s t ( pr eo pe r a t i o n) VC 2 . 6 7L %VC 1 1 5 . 0 % FEV1. 1 . 9 4L 0 FEV1. % 7 5 . 8 % 0 %FEV1. 9 9 . 5 % 0 %DLCO 9 0 . 3 % ( po s to pe r a t i o n) 1 . 7 7L 7 5 . 6 % 1 . 3 0L 7 5 . 1 % 6 6 . 1 % 7 0 . 5 % Fi g.1 Che s tCT s c a ns ho wi ngmi l dbr o nc hi e c t a s i sa nds ma l lno dul a rs ha do wsi nt her i ghtS2( uppe ra r r o w)a ndS4( l o we ra r r o w)( De c e mbe r1 9 9 4 ) , ne wc a vi t a r yl e s i o ni nt her i ghtS2( Ma r c h1 9 9 7 ) , t hei mpr o ve a vi t y( Augus t1 9 9 8 ) , a ndr e c ur r e nc eo ft hec a vi t ya ndi nf i l t r a t i o n( Augus t2 0 0 0 ) . me nto ft hec していたが,2000 年 8 月には再び S2 の空洞病変の増大 葉の BALF から分離された同菌の結核菌薬剤感受性検 と周囲の炎症像の進展,及び S4 の炎症像の増悪を認め 査法による判定基準で は INH,PAS,RFP,EB,SM た. は す べ て 完 全 耐 性,amikasin(AMK) >100µg! ml, 治療経過(Fig. 2) :当科第 1 回入院後から 1997 年 2 月までは RFP,EB,INH の投与を行っていたが,右上 imipenem(IPM) >100µg! ml,tobramycin(TOB)50µg! ml , clarithromycin ( CAM ) 25 µg !ml , levofloxacin 肺切除に到った M. chelonae の 1 例 979 Fi g.2 Cl i ni c a lc o ur s e (LVFX) >12.5µg! ml であり,この結果に基づいて,1997 年 2 月より CAM 800mg,LVFX 200mg,RFP 450mg の 3 剤に変更したところ,陰影の改善傾向が認められた. またこの間,明らかな喀出痰はほとんど見られなかった. その後 1999 年 6 月施行の右上葉の BALF より分離され た抗酸菌の薬剤感受性検査結果を参照し,同年 10 月よ り LVFX を CPFX に 変 更 し た.一 方,1999 年 6 月 と 2000 年 8 月の BALF よりの菌の CAM に対する MIC は 0.78µg! ml か ら 128µg! ml 以 上 に 上 昇 を 示 し て お り, CAM に対する耐性化が認められ,この間に画像所見も 再度悪化したことから内科的コントロールは困難と判断 し,2000 年 10 月 3 日に右上・中葉切除を施行した.切 除肺の肉眼所見では上・中葉間には癒着が見られたが, 肺と胸膜の間には癒着は見られなかった.上葉の S2 に Fi g.3 Ri ghtuppe ra ndmi ddl el o be s :l o be c t o my.Tu be r c ul o i de pi t he l i o i dgr a nul o mawi t hc e nt r a lc a s e o us ne c r o s i s . Mul t i pl e , s ubpl e ur a lr e gi o n( H. E. s t a i n, ×2 0 ) 径 3.0∼2.0cm の白色腫瘤様結節病変を認め,中葉は外 観上炎症性変化が強く,数個の結節を触知できた.一方 下葉は正常所見を呈していた.切除肺の病理所見では, るものは 20 種類にも上る1).また,我が国においても 弱拡大にて乾酪性肉芽腫がびまん性に認められ(Fig. 3) , 1980 年頃より非結核性抗酸菌症は増加傾向を示し 1990 強拡大にて乾酪壊死の周囲にはラングハンス巨細胞,類 年以降は各施設からの報告が増加し本症の臨床的重要性 上皮細胞,線維芽細胞,及びリンパ球の集積が認められ が認識されるに至り,1998 年には日本結核病学会より た.気管支拡張は軽度で気管支周囲にはリンパ球の浸潤 治療指針が発表された2).また,2001 年に実施された坂 が認められた.なお,切除標本のチール・ニールセン染 谷らの全国調査によれば,M. avium が 57.8% と最多で, 色は陰性であったが,抗酸菌培養にて同菌が培養され, 次いで M. intracellulare が 25.0% であり,M. avium com- CAM の MIC は 100µg! ml 以上で,やはり耐性菌であっ plex(MAC)症が 82.8% を占め,8.1% が M. kansasii で た. あり,その他の希少菌種は 9% 以下と報告されている. 考 察 非結核性抗酸菌種は土壌,塵埃,水,食品など自然環 境に由来しており,年々その種類は増加し現在 125 菌種 1) と極めて多く ,とりわけヒトの感染症が報告されてい 本症例の起因菌である M. chelonaeは我が国では 1953 年 に最初の報告がされ,以後,リンパ節炎,呼吸器病変, 皮膚病変,心内膜病変,角膜炎,中耳炎,甲状腺炎の報 告があり,過去に報告された 26 例のうち 14 例(53.8%) が皮膚病変で,次いで呼吸器病変が 6 例,全身播種 3 例, 980 日呼吸会誌 45(12),2007. 消化管感染 3 例であり,皮膚疾患が多いとされている3). が予測される症例に対しては注意深い経過観察を行うと 近年には,眼科手術や腹腔鏡手術後に本菌の感染例が報 ともに,例えば肺葉を越えるような病変範囲の拡大が認 告されており注意を要する4)5).また,肺疾患に関しては, められる前に,積極的に肺切除を検討する必要があると 中年以降の女性に多く,上葉に病変が多く,診断に到る 考えられた. までかなりの期間を要する.全身性の免疫低下を有さな また,術後は 6 カ月間 CAM 800mg と CPFX 400mg いものに発症する一方,陳旧性肺結核や囊疱性肺線維症 で化学療法を継続したが,再燃は認められなかったため, などの慢性肺疾患を有するものに発症が認められるなど 以後薬剤を中止した.現在術後から 7 年が経過している 6) の報告がある .その胸部 CT の特徴は,気管支拡張, が,この間,排菌,および画像上の再燃は認められてお 結節性病変,コンソリデーションが多く,空洞性病変は らず,肺切除に伴う日常生活動作の制限も認められてい 7) 稀とされており ,いわゆる MAC 症の画像所見と類似 ない.肺非結核性抗酸菌症の術後再発率についての諸家 している.本症例は,全身性の免疫低下を来す基礎疾患 の検討によれば,菌陰性化率は概ね 85∼94% 前後と高 や慢性肺疾患を有さない中年女性に発症し,画像的には, 率であるが12),術後 4 年後に再燃を認めた例もあり13), 上記の特徴的所見に加え空洞性病変の出現が認められ, 術後長期にわたる予後や再発予防のための化学療法など 気管支拡張の所見は感染に続発したものと考えられた. についても未だ確立されておらず今後の課題である. 本症例は日本結核病学会の肺非結核性抗酸菌症の診断 文 基準8)を満たしているが,治療経過の評価では,臨床症 状が乏しく,喀痰が得られなかったため,画像所見と BALF の培養の両者を用いて起因菌の評価を行った. 非結核性抗酸菌症の薬剤感受性試験に関しては現在標 準的薬剤感受性試験法は確立されていない.最近,M. chelonaeを含む迅速発育菌では液体培地を用いた MIC 法 (broth microdilution test)に よ り,AMK,CFX, CPFX,CAM,DOXY,IPM,ST,お よ び TOB の 8 薬剤の感受性試験を実施するよう推奨されており9)10), とりわけ M. chelonaeに関しては,TOB は in 献 1)American Thoracic Society. An Official ATS! IDSA Statement : Diagnosis, Treatment, and Privention of Nontuberculous Mycobacterial Disease. Am J Respir Crit Care Med 2007 ; 175 : 367―416. 2)非定型抗酸菌症対策委員会報告.非定型抗酸菌症の 治療に関する見解―1998 年.結核 1998 ; 73 : 599― 605. 3)結核医療の基準とその解説.厚生省保健医療局エイ ズ結核感染症課監修,1996. vitro にお 4)Freitas D, et al. An outbreak of Mycobacterium che- いて最も活性が高いアミノ配糖体であるため同薬剤の lonae infection after LASIK. Opthalmology 2003 MIC の測定が重要視されている一方,IPM の MIC は再 Feb ; 110 : 276―285. 現性に乏しいとの報告がある1)9)10).さらに,M. chelonae 5)Vijayaraghavan R, et al. Hospital outbreak of atypi- 肺感染症の薬物治療については,in vitro での感受性を cal mycobacterial infection of port sites after laparo- もとに CAM を含んだ別系統の薬剤を併用し治療すると scopic surgery. J Hosp Infect 2006 Dec ; 64 : 344― 1) の指針に留まっている .本症例では,middlebrock broth 347. 法による MIC の推移を経時的に測定したところ,長期 6)Griffith DE, et al. Clinical features of pulmonary dis- CAM 使用に伴い明らかに同薬剤に対して耐性度は上昇 ease caused by rapidly growing mycobacteria. An しており,臨床的に増悪が認められたことを合わせ,薬 物治療の継続を断念する一因となった.このように経時 的に治療評価をする際には MIC 法による薬剤感受性試 験は有用であるものと考えられた.肺非結核性抗酸菌症 analysis of 154 patients. Am Rev Respir Dis 1993 May ; 147 : 1271―1278. 7)Hazelton TR, et al. CT findings in 14 patients with Mycobacterium chelonae pulmonary infection. AJR AM J Roentgenol 2000 Aug ; 175 : 413―416. の手術適応についてのコンセンサスは未だ得られていな 8)日本結核病学会非定型抗酸菌症対策委員会.肺非結 いが,内科的治療が困難な限局性の病変で,なおかつ, 核性抗酸菌症診断に関する見解―2003 年.結核 化学療法開始後 6 カ月目の早期の時点で排菌が認められ 2003 ; 78 : 569―572. る場合には外科的治療の対象とする意見が多い2)11)∼13). 9)Woods GL, et al. Multiple Reproducibility of Results 本例においては,経過上一時的な病変の縮小や画像上不 Obtained by the Broth Microdilution Method for 変の時期があり,内科的治療を継続していたが,CAM Susceptibility Testing of Mycobacterium abscessus, の薬剤耐性化とともに病変が増悪した.一方,病巣が右 Mycobacterium chelonae and Mycobacterium fortuitum. 上・中葉に限局していることより,手術後の呼吸機能の 温存が期待できたことから,右上・中葉切除術を施行し た.今後,本症例のように有効な薬剤がなく,治療困難 J Clin Microbiol 1999 ; 37 : 1676―1682. 10)Brown-Elliot , et al. Clinical and Taxonomic Status of Pathologic Nonpigmented or Late-Pigmenting Rap- 肺切除に到った M. chelonae の 1 例 981 12)岡林 寛,濱武大輔,吉田康浩,他.非結核性抗酸 idly Growing Mycobacteria. Clin Microbiol Rev 2002 ; 15 : 716―746. 菌症の外科治療.呼吸 2007 ; 26 : 254―257. 11)American Thoracic Society. Diagnosis and treat- 13)Shiraishi Y, et al. Pneumonectomy for nontubercu- ment of disease caused by non-tuberculous myco- lous mycobacterial infections. Ann Thorac Surg bacteria. Am J Respir Crit Care Med 1997 ; 156 : 2004 ; 78 : 399―403. S1―S25. Abstract A case of pulmonary infection due to Mycobacterium chelonae treated by lobectomy after a long course of oral antimicrobial agents Shinichi Kurita1), Kazunori Oishi2), Hiroshi Watanabe3)and Tsuyoshi Nagatake4) 1) Department of Respiratory Medicine, Youmeikai Obase Hospital Department of Special Pathogens, International Research Center for Infectious Disease, Research Institute for Microbial Disease, Osaka University 3) Division of Infectious Disease, Department of Infectious Medicine, Kurume University Scool of Medicine 4) Sakuramichi Clinic 2) Small nodular shadows were pointed out in right upper lobe and middle lobe on the chest radiograph of a 60year-old woman in 1992. Mycobacterium chelonae was isolated from bronchoalveolar lavage (BAL) fluid in 1994. Long term antimicrobial chemotherapy with rifampicin, ethambutol, clarithromycin and quinolone antibiotics was then started. The chest radiograph, however, revealed infiltration in the right upper and middle lobes and the isolated strain was found to be resistant to antimicrobials in 2000. She therefore underwent right upper and middle bilobectomy. She had no relapse of infection postoperatively. Surgical treatment should be considered for pulmonary infection due to Mycobacterium chelonae resistant to multiple antimicrobial chemotherapy.
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