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「ヘモグロビンA1cについて」
お答えします
作成:コーヒーオリゴ糖情報センター
ヘモグロビンA1cという言葉をよく耳にするようになりました。
ヘモグロビンA1c(以下、HbA1c)は、糖尿病の指標で使われることが多い言葉です。赤血球の中には、ヘモグロビンと呼ばれる酸素を
運ぶ色素たんぱく質があり、様々な要因で血中のブドウ糖(グルコース)が高濃度になると、ヘモグロビンと結合し、グリコヘモグロビンと
呼ばれる物質になります。これがHbA1cです。
赤血球
グル
コース
ヘモ
グロビン
グル
コース
HbA1cと糖尿病にはどのような関係があるのでしょうか。
ヘモグロビンは酸素を体中に運ぶ役割があるため、血中に余剰な糖が増えればHbA1cの値も高くなり、高血糖状態にあると間接的に
知ることができるのです。血液検査でわかる空腹時血糖が、血中に存在する直近の糖の濃度を調べることに適しているのに対し、
HbA1cは、過去1~2ヵ月の間の状態がわかる値とされています。
実は先日の健診でHbA1cが高めと言われてしまいました。
食事等の影響を受けやすく、日内変動が生じやすい血糖値に比べ、HbA1cは安定した値のため、慢性的な高血糖状態であるかどうか
を判断する指標として優れています。つまり、検査の直前だけ食生活に注意しても日頃の不摂生は判明してしまうのです。
現在、日本糖尿病学会では、HbA1cの値が6.5%以上の場合を「糖尿病型」とし、実際に糖尿病であるかどうか、再検査を受ける対象と
しています。日常的な高血糖を予防するには、
●過食や、夜遅い食事は量に気を付ける
●三食きちんと食べ、その量に大きな差をつけない
●食物繊維を多く食べる
●ビタミン・ミネラルを十分にとる
●甘いものを控える
●飲酒はほどほどに。休肝日を設ける
●ウォーキングといった適度な運動を心がける
など・・・
なるほど!
当たり前のようで、なかなか守ることができない、規則正しい食生活を心掛けることが大切になってくるの
です。糖尿病は自覚症状に乏しく、見過ごされがちな生活習慣病の1つです。しかし、食習慣や生活習慣
の改善で、進行を抑えることが可能な疾病です。良好な血糖コントロールのために、HbA1cの値は5.8%
未満となるよう、今日からでも自身の習慣を見直しましょう。
管理栄養士
マメ子の豆辞典