スライド 1

22.
79歳 女性
第4日目. 24で割って21余るグループ
21 宇都宮 真理子 69 西岡 舞
93 三好 琴子
45 白井 太一朗
2011.1.21
• 処方01
– メバロチン錠10
• 処方02
– エビスタ60mg錠
– オルメテック錠20mg
• 処方03
– バイアスピリン錠100mg
– パリエット錠10mg
• 処方04
– オパルモン錠5μg
• 処方05
– ゼチーア錠10mg
• 処方01
– メバロチン錠10
• 処方02
– エビスタ60mg錠
– オルメテック錠20mg
• 処方03
– バイアスピリン錠100mg
– パリエット錠10mg
• 処方04
– オパルモン錠5μg
• 処方05
– ゼチーア錠10mg
メバロチン錠10
• 一般名:プラバスタチンナトリウム
• 抗高脂血症薬(HMG-CoA還元酵素阻害)
血中の悪玉コレステロール
(LDL-C)を減らす
ゼチーア錠10mg
• 一般名:エゼミチブ
・コレステロール吸収阻害薬
(小腸コレステロールトランスポーター阻害)
コレステロール吸収の
抑制
高脂血症とは?
:血中の脂質(特にコレステロール、中性脂肪)が
過剰。
高脂血症
↓
動脈硬化
↓
心筋梗塞、脳梗塞
↓
最悪の場合死亡
コレステロールと中性脂肪は、
リポタンパクの構成成分。
リポタンパクの種類
中に含まれる
主な脂質
主な働き
カイロミクロン
(CM)
トリグリセリド
(中性脂肪)
食物から取り入れたトリグリセリ
ドを肝臓や筋肉に運ぶ。
超低密度リポタンパク
(VLDL)
トリグリセリド
コレステロール
肝臓で合成されたトリグリセリド
やコレステロールを、脂肪素組
織や筋肉へ運ぶ。
低密度リポタンパク
(LDL)
コレステロール
(含有量多い)
肝臓で合成されたコレステロー
ルを全身の組織へ運ぶ。
高比重リポタンパク
(HDL)
コレステロール
全身の組織から、過剰コレステ
ロールを回収して肝臓に戻す。
LDLの増加、HDLの欠乏は
血中コレステロールを増やす
(特定検診と メタボリックシンドロームHP)
まずは生活習慣の改善を!
・禁煙・・動脈硬化、癌、呼吸器疾患等の予防
・食生活の是正・・①適正な食事へ
→②より厳密な栄養制限
・適正体重の維持・・内臓脂肪減少で、脂質代謝を
改善(メタボリックシンドローム予防)
・運動の増加・・有酸素運動で中性脂肪を減らし、
HDLコレステロールを増やす!
それでもダメなら、薬物療法へ。
ただし生活習慣改善、食事・運動療法と併せること。
脂質異常症の治療薬
①コレステロール合成阻害薬
(HMG-CoA還元酵素阻害薬
:スタチン系)
②コレステロール異化促進薬
(プロブコール)
③コレステロール吸収阻害薬
(陰イオン交換樹脂 / 小腸トランスポーター阻害薬)
④トリグリセリド合成阻害薬(フィブラート系/ニコチン酸誘導体)
⑤リポタンパクリパーゼ(LPL)活性化薬(イコサベント酸エチル)
LDLコレステロール↓:①~④
HDLコレステロール↑:①、④
トリグリセリド↓:④、⑤
①HMG-CoA還元酵素阻害薬
(メバロチン:プラバスタチンNa)
・作用機序(肝にて)
アセチルCoA
↓
HMG-CoA
↓
HMG-CoA還元酵素
メバロン酸 減↓
↓
肝でのコレステロール産生 減↓
→血中コレステロールが肝へ集まる
→肝でのLDL受容体数↑
→血中から肝へのLDL取り込み↑
→血中コレステロール↓
・適用:高脂血症/家族性高コレステロール血症
・禁忌:妊婦、授乳婦
・注意:肝臓病、腎臓病、甲状腺機能低下症、筋ジ
ストロフィー、酒量の多い人、高齢の人など。
・副作用(少ない、まれ)
<重篤>横紋筋融解症、ミオパシー、
肝障害、血小板減少、末梢神経障害、過敏症
<他>発疹、下痢、胃部不快感
・相互作用:少ない。
(スタチン系はCYP3A4で代謝されるものが多いが、
プラバスタチンは唯一水溶性で腎排泄)
<併用禁忌(原則)>
腎機能異常のある患者に、本剤とフィブラート系薬物
を併用すると、横紋筋融解症が現れやすい。
他:免疫抑制薬、ニコチン酸との併用も
横紋筋融解症のリスクを高める。
ちなみに・・・
・HMG-CoA還元酵素阻害薬(スタチン系薬物)は、
BMP-2活性を介して骨芽細胞を活性化することで
骨粗鬆症の治療薬としても注目され始めている。
→高脂血症や骨粗鬆症を発症し易い、
閉経を迎えた女性にとって都合のよい薬物である。
③小腸コレステロールトランスポーター阻害薬
(ゼチーア:エゼミチブ)
・適用:高コレステロール血症(家族性・続発性)
ホモ接合体性シトステロール血症
・禁忌(1)過敏症
(2)スタチン系と併用の場合、重篤な
肝機能障害のある患者
・副作用:少ない。軽いものが多い。
<重篤>過敏症、横紋筋融解症、肝障害
<他>便秘、下痢、腹痛、吐き気、発疹、
肝機能値の異常
相互作用:
・胆汁酸の排出には影響しない。
→脂溶性ビタミンや併用薬の吸収を阻害しない
・CYPと関係なく、グルクロン酸抱合で代謝。
→相互作用は少ない
陰イオン交換樹脂:本剤の血中濃度を低下
シクロスポリン:相互の血中濃度を増加
クマリン系抗凝固剤:INRの上昇。
• 処方01
– メバロチン錠10
HMG-CoA還元酵素阻害薬
• 処方02
– エビスタ60mg錠
– オルメテック錠20mg
• 処方03
– バイアスピリン錠100mg
– パリエット錠10mg
• 処方04
– オパルモン錠5μg
• 処方05
– ゼチーア錠10mg
小腸CT阻害薬
• 処方01
– メバロチン錠10
HMG-CoA還元酵素阻害薬
• 処方02
– エビスタ60mg錠
– オルメテック錠20mg
• 処方03
– バイアスピリン錠100mg
– パリエット錠10mg
• 処方04
– オパルモン錠5μg
• 処方05
– ゼチーア錠10mg
小腸CT阻害薬
エビスタ(ラロキシフェン塩酸塩)
閉経後骨粗鬆症治療薬
骨粗鬆症とは?
• 骨粗鬆症(osteoporosis)とは、骨形成速度よ
りも骨吸収速度が高いことにより、骨に小さな
穴が多発する症状をいう。
• 高齢の女性においては、エストロゲンの産出
量が、閉経後に急速に低下する。エストロゲ
ンには骨芽細胞の活動を高める作用がある
ため、閉経によって骨粗鬆症へと進みやすい。
卵胞ホルモン(estrogens)の働き
• 作用機序:エストロゲンは受容体と結合すると、核内で二量体とな
り、転写調節因子として、特定の遺伝子発現を促す。
• 作用としては・・
・骨吸収を抑制し、骨基質の合成を促す
・LDLの減少とVLDL・HDLの増加による動脈硬化抑制
・血液凝固作用
・乳腺細胞の増殖促進
・卵巣排卵制御
・脂質代謝制御
・インスリン作用
・中枢神経女性化
・皮膚薄化
骨粗鬆症の治療薬
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活性型ビタミンD3
カルシトニン
カルシウム
ビタミンK2
エストロゲン
イプリフラボン
蛋白同化ステロイド
ビスフォスフォネート
• SERM
エビスタ(ラロキシフェン塩酸塩)
• 一般名:ラロキシフェン塩酸塩
• 薬価:32.20
• 作用:骨のエストロゲン受容体に結合して、破
骨細胞の寿命を縮め、骨吸収抑制作用をす
る。
• 閉経後骨粗鬆症の治療に用いられる。
• 一日一回一錠、食事や時間に関係なく服用
できる。
エビスタ(ラロキシフェン塩酸塩)
• SERM(Selective Estrogen Receptor
Modulator=選択的エストロゲン受容体調
薬)
・組織選択的に作用の発現が異なる
・骨やコレステロール代謝にはエストロゲン作
用→骨粗鬆症治療薬、高脂血症改善
・乳房や子宮では抗エストロゲン作用→乳癌
予防効果、不正出血・子宮肥厚ほぼなし
SERMの作用機序
エビスタ(ラロキシフェン塩酸塩)
• 副作用
• 乳房が張る、膣の分泌物
• ほてり、多汗、足のけいれん、体重増加
• 吐き気、食欲不振
• 皮膚のかゆみ
• 重大な副作用
• 血栓症塞栓症 (血液凝固作用により)
• 処方01
– メバロチン錠10
HMG-CoA還元酵素阻害薬
• 処方02
– エビスタ60mg錠
– オルメテック錠20mg
SERM
• 処方03
– バイアスピリン錠100mg
– パリエット錠10mg
• 処方04
– オパルモン錠5μg
• 処方05
– ゼチーア錠10mg
小腸CT阻害薬
• 処方01
– メバロチン錠10
HMG-CoA還元酵素阻害薬
• 処方02
– エビスタ60mg錠
– オルメテック錠20mg
SERM
• 処方03
– バイアスピリン錠100mg
– パリエット錠10mg
• 処方04
– オパルモン錠5μg
• 処方05
– ゼチーア錠10mg
小腸CT阻害薬
オルメテック錠20mg
オルメサルタン・メドキソミル錠
• 薬価:142.00
• アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬(ARB)である
• 降圧薬として用いられる
降圧の作用機序
レニン・アンギオテンシン・アルドステロン系
ARBが阻害!
オルメテック錠20mg
オルメサルタン・メドキソミル錠
• 重大な副作用
– 血管浮腫
– 腎不全
– 高カリウム血症
– ショック、失神、意識消失
– 肝機能障害、黄疸
– 血小板減少
– 低血糖
– 横紋筋融解症
<禁忌>
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人
<慎重投与>
両側性腎動脈狭窄のある患者又は片腎で腎動脈狭窄のある患者
高カリウム血症の患者
重篤な腎機能障害のある患者
肝機能障害のある患者
脳血管障害のある患者
高齢者
<併用注意>
カリウム保持性利尿剤 (スピロノラクトン、トリアムテレン等)
カリウム補給剤 (塩化カリウム)
パリエット錠10mg
ラベプラゾールナトリウム錠
• 薬価:168.90
• プロトンポンプ阻害薬(PPI)である。
• 胃酸分泌を抑制する。
作用機序
パリエット錠10mg
ラベプラゾールナトリウム錠
• 副作用
– アナフィラキシー
– 血小板減少
– 溶血性貧血
– 横紋筋解離症
– 劇症肝炎
– 低ナトリウム血症
– 視力障害
– 血管浮腫
<禁忌>
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者 アタザナビル硫酸塩
を投与中の患者
<慎重投与>
薬物過敏症の既往歴のある患者 肝障害のある患者
高齢者
<併用禁忌>
アタザナビル硫酸塩
<併用注意>
ジゴキシン
メチルジゴキシン
イトラコナゾール
ゲフィチニブ
水酸化アルミニウムゲル・水酸化マグネシウム含有の制酸剤
• 処方01
– メバロチン錠10
HMG-CoA還元酵素阻害薬
• 処方02
– エビスタ60mg錠
– オルメテック錠20mg
SERM
ARB
• 処方03
– バイアスピリン錠100mg
– パリエット錠10mg
PPI
• 処方04
– オパルモン錠5μg
• 処方05
– ゼチーア錠10mg
小腸CT阻害薬
• 処方01
– メバロチン錠10
HMG-CoA還元酵素阻害薬
• 処方02
– エビスタ60mg錠
– オルメテック錠20mg
SERM
ARB
• 処方03
– バイアスピリン錠100mg
– パリエット錠10mg
PPI
• 処方04
– オパルモン錠5μg
• 処方05
– ゼチーア錠10mg
小腸CT阻害薬
アスピリン(バイアスピリン錠100mg®)
COX阻害→TXA2産生抑制→血小板凝集抑制
リマプロスト(オパルモン錠5μg®)
PGE1誘導体: PGI2様血小板凝集抑制物質
リマプロスト(オパルモン錠5μg®)
<DDSの特徴>
PGE1は肺循環で90%以上分解される
↓
静脈内持続点滴投与・大量投与
↓
全身血圧低下・血管痛・静脈炎
PGE1誘導体は肺循環で分解されない
• 処方01
– メバロチン錠10
HMG-CoA還元酵素阻害薬
• 処方02
– エビスタ60mg錠
– オルメテック錠20mg
SERM
ARB
• 処方03
– バイアスピリン錠100mg
– パリエット錠10mg
COX阻害薬
PPI
• 処方04
– オパルモン錠5μg
PGE2誘導体
• 処方05
– ゼチーア錠10mg
小腸CT阻害薬
• 処方01
HMG-CoA還元酵素阻害薬
• 処方02
HERM
ARB
• 処方03
COX阻害薬
高脂血症
骨粗鬆症
降圧作用
抗血栓作用
PPI
• 処方04
胃粘膜保護作用
PGE2誘導体
• 処方05
抗血栓作用
小腸CT阻害薬
高脂血症
• 処方01
HMG-CoA還元酵素阻害薬
• 処方02
HERM
ARB
• 処方03
COX阻害薬
高脂血症 / 骨粗鬆症
骨粗鬆症
降圧作用 / 骨粗鬆症
抗血栓作用
PPI
• 処方04
胃粘膜保護作用
PGE2誘導体
• 処方05
抗血栓作用
小腸CT阻害薬
高脂血症
症例: 79歳・女性 閉経後女性
エストロゲン減少 (+加齢)
骨粗鬆症/高脂血症/高血圧などのリスク増加
スタチン系 ARB
SERM (閉経後骨粗鬆症の第一選択薬とされることが多い)
骨粗鬆症と宇宙医学
宇宙飛行士では1回のミッションで急激な骨重量の減
少がみられる (bone loss現象)
II
閉経後女性が1ヶ月に失う骨重量の約10倍
骨粗鬆症への応用が期待される
Reference:
http://www.jaxa.jp/article/special/expedition/matsumoto01_j.html