金融危機の経済学 -2章後半- 09/05/01 リーマンを見捨て、AIGを助けたのはなぜか。 08年9月15日、FRBがリーマン・ブラザーズを 救済しなかったことが明らかに。 財務長官、FRB議長は、 ・リーマンには融資返済を保証するだけの担 保がなかったから。 FRB はなぜリーマンを潰して 「AIGも救済されないのではないか」 ・投資家はリーマン破綻に対する用意ができ という衝撃が走った。 AIG は救済したのか?! ていたから。 という点を上げている。 結局、FRBの管轄下で再建を図 ることになったが・・・ 次々に打ち出された安定化策 金融危機の影響はヨーロッパにも及び、多くの金融機関に対 して公的資本が投入された。 イギリス・・・ノーザン・ロック等 フランス・・・BNPパリバ等 スイス・・・金融最大手のUBS その後、法の解釈が変えられ、アメ リカでも公的資本注入が行われた。 アメリカ: 不良資産の買取のみ サブプライムローン・パニックから金融危機へ 1. サブプライムローンは住宅価格の上昇が前提だった。 住宅価格の下落でデフォルト増加 2. 投資家は証券化商品に対する適切な判断ができなかった。 3. 投資家のレバレッジ比率が高すぎた。 投資資金の回収による証券価格の暴落 4.大金融機関が破綻した。 5.世界中から投資されていた。 アメリカ以外にも影響が波及 08年の金融危機の特徴 今回の金融危機も90年代の北欧や日本と同様に ドルに対して多くの通貨が高騰しているのに、円は下落している。 不動産価格の急落が発端 為替レートの推移 0.9 ドル/ユーロ ドル/ポンド ドル/円 日本・北欧 0.7 ・銀行の債権不良化による 0.6 貸付市場発の危機 0.8 0.5 ・外国資本に対する依存 0.4 08/1 08/3 08/5 08/7 08/9 08/11 09/1 度は低い。 125 115 105 95 85 08年の金融危機 ・ローン関連証券を中心と する資本市場発の危機 ・世界中の投資家が投資 していた。 アメリカの金利が下がり、円キャリートレード が急速に解消されたため。 不透明な先行き IMFの試算によると今回の金融危機で世界の金融機関が 被る損失は約140兆円(米GDPの10%) 90年代の日本の金融危機の損失は日本のGDPの15%。 しかし商業銀行の他にも投資銀行、ヘッ ジファンド、保険会社等を巻き込む金融 危機であるため、今後どれだけ損失が増 えるかは極めて不透明。 発表を終えて 次回からは論点を教科書から出すようにしなければならな いと思いました。
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