Disciplined Software Engineering Lecture #5

Disciplined Software
Engineering
Lecture #5
Software Engineering Institute
Carnegie Mellon University
Pittsburgh, PA 15213
Sponsored by the U.S. Department of Defense
Copyright © 1994 Carnegie Mellon University1
講義 #5 リソース(直接時間)およびスケ
ジュールの計画立案
1.何を計画立案すれば良いか
•リソース(開発時間)
•スケジュール(日程計画)
2.計画立案のプロセス
3.リソース見積り法
4.スケジュール見積り法
5.進捗追跡( tracking)
•獲得価値(Earned value)に基づく追跡
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なぜリソースおよびスケジュールの
計画が必要か
プロジェクトとして実行するための基礎:
•価格
•スケジュールの決定
•仕事契約の締結
管理の枠組を確立:
•コミットメント(Commitment)の定義
•グループ同志の協力取り決め
•状況を追跡できるようにする
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見積りの正確さ
計画立案は、見積もり能力を向上させスキルである
•PSPは計画立案のスキルを磨く助け
•単純な計画でさえ、誤差が入りやすい
-不測のイベント
-予想外の複雑さ
-些細なミス
詳細に計画することが最善策
•認識されたタスクを1つ1つ確認
•過去の類似経験に基づいて見積
•その他の部分を酌量
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見積り誤差の例
部分毎に見積もる場合、全体の誤差は部分の誤差の
合計よりも小さくなる
•誤差はバランスする傾向がある
•ただし、共通の偏りがないと仮定したとき
1000時間のジョブに対して
•見積りの正確さが±50%のとき
•総見積り値は500~1500時間
25の部分に分割され、それぞれ50%の誤差がある場合
•合計値は同様に1000時間
•見積り値の範囲は900~1100時間
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個々の誤差の結合
個々の見積り値を結合する際には
•見積もった値を結合する
•見積りの分散を加算する
25の見積り値について
•各見積りの平均値は40時間
•標準偏差は50%、即ち20時間
•各分散は400
•従って分散の合計は10,000
•全体の標準偏差は分散の平方根、即ち100
•従って見積り値の範囲は900~1100時間
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計画立案プロセス
要求事項の定義
概念設計の作成
製品の出荷
規模の見積り
規模DB
リソースの見積り
生産性DB
スケジュールの
作成
利用可能な
リソース
製品の開発
規模、リソース、
スケジュール
データ
追跡レポート
プロセス分析
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開発時間の計画立案 カオス
選択肢 D
見積もる
有る
実績データ有るか
無い
LOC規模見積り値
現在までの
データ収集
回帰分析するのに
十分なデータがあるか?
選択肢 C
履歴データの
LOC/時間による
生産性を計算する
いいえ
相関関係のある3組以上のデータ
はい
選択肢 B
回帰計算をするのに十分な
見積りデータがあるか?
いいえ
選択肢 A
はい
必要な時間を
計算する
実績オブジェクトLOCと
実績時間について回帰
計算を行う
見積りオブジェクトLOCと
実績時間について回帰
計算を行う
起こり得る最短時間および
最長時間を計算する
必要な時間を計算する
必要な時間を計算する
予測区間を計算する
予測区間を計算する
時間見積り値
時間見積り値
時間見積り値
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回帰計算(時間を求めたい)
A
見積LOCと実績時間
B
実績LOCと実績時間
C
生産性を求める(LOC/時間)
規模から時間を求める T=LOC/生産性
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リソースの計画立案プロセス
規模見積りから始める
利用可能なデータを確認する
相関関係のある3組以上のデータがある場合、
回帰分析を行う
見積LOC対実績時間のデータがあれば使う
予測区間を計算する
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リソース計画の回帰分析
リソース計画立案のための回帰分析法は、規模見積り
方法と同じ
複数通りの見積り値を結合する場合
•部分の見積り値を結合する、即ち、もしLOC見積を3
通り行った場合、それらのLOCを結合し,その結果を
使ってリソース見積り値を算出する
•予測区間に対しても同様に,まずオブジェクトLOC結
合を行い,その値を使って予測区間計算を行う
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リソース見積りの結合例(算出法P.107参照)
3通りの見積り値から始める
•A - 45±10時間
•B - 18± 5時間
•C - 85±25時間
結合した見積り値は
•合計 = 45 + 18 + 85 = 148時間
•分散 = 100 + 25 + 625 = 750 (注)
•範囲 = 分散の平方根 = 27.4時間
•見積り値は121~175時間
•(注)公式にn、時間、規模、回帰パラメ
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複数のプロキシの利用
いくつかのプロキシに対する規模と時間データがある
場合
•前と同様、規模と時間を見積もる
•合計見積り値と予測区間を結合する
次の場合、重回帰分析を利用する
•開発時間と各プロキシの間に相関関係がある
•しかしプロキシごとの、別々の規模、時間データは
ない (表6.8,p.108)
•重回帰分析は後述する
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リソース見積りの要約
リソースの見積り
•規模見積りから始める
•PROBE法を使う
•規模と時間に関する自分の履歴データを使う
•十分なデータがあれば、回帰分析法を使う
予測区間の計算
•規模見積りのときと同じ手法を使う
•規模と時間のデータを使う
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時間見積もり(E4のyを求める)
x
E1 10
E2 20
E3 30
E4
40
y
20
30
40
?
仮定
E1~E3の3組のデータに相関がある
β1、β0の値は公式(5.2)を使って求めよ
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時間見積もり
x x2 y
x*y
E1 10 100 20 200
E2 20 400 30 600
E3 30 900 40 1200
Av 20
30
E4 40 ? X¥=20、y¥=30
β1=(1400-1200)/(2000-1800)=200/200=1
β0=30-1*20=10
?=10+40*1
仮定
E1~E3の3組のデータに相関がある
β1、β0の値は公式(5.2)を使って求めよ
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選択枝Aに照らして
Xを見積もり規模、yを作業時間とすると、データx、yの
組が3個あり、相関性があれば、
一方が与えられたとき、他方を推定することができる
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スケジュールの見積り
スケジュールの見積りに必要な3項目
•直接プロジェクト時間の見積り値
•利用可能な直接時間のカレンダー
•タスクの実行順序
次に必要な作業
•各タスクに必要な時間を見積もる
•この時間を利用可能時間のカレンダーに
展開する
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選択枝B
Xとして規模見積もりデータはないが規模実績データは
ある場合、y時間を見積もる
x、y両者の間に相関がある程度あるものとする。
y時間を見積もれ
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選択枝C
履歴の生産性データ(単位時間当たり規模)を算出し、
ある規模の開発に要する
時間を計算する。
得られたデータからは信頼できる予測区間は得られな
い。
しかし最短最長時間は算出可能。
高と低の生産性指標使用
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選択枝C
新規LOC172
時間7.6
変更LOC172
時間15.3
のとき生産性はいくつか?
新規変更LOC156のプログラム開発に要する時間は
?
また最短と最長時間は?
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利用可能な直接時間
要員配置のスケジュール
•新規プロジェクトは即座に要員が配置されない
•コミットされた要員配置計画が必要である
利用可能時間をカレンダーに展開した表を作成する
•1年を52週、1週を40時間とする, 1年 = 2080時間
•3週間の休暇と祝日10日, 1年 = 1880 時間 (90%)
•会議に10%、メールに5%、... , 1年 = 1000~1400
時間 (50~65%)
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タスク順序
タスク順序は開発方針に従う
•一つの考え方の採用が必要
•各タスクは完了基準が必要
•タスク間の相互依存の考慮が必須
•コストとサイクル時間の優先度の考慮も必要
タスク順序の決定
•タスク順序は知識が新しくなると変わる
•最初に考えたタスク順序は計画立案の基礎を与える
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スケジュールの作成
各タスクに対する時間を見積もる
•その種のタスクは、これまで合計時間の何割を
占めていたか?
•いつもと違う何かがこのプロジェクトに影響を
与えるか?
•タスクが省略されないように、タスク時間をプロ
ジェクト全体に展開する
タスク時間をカレンダーに展開する
•プロジェクトの主要なチェックポイントを確認する
•標準的な帳票を使う
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タスク計画立案テンプレート
PSPのタスク計画立案テンプレートは表C47 (p.441)
である
このテンプレートを活用して、以下を行う:
•タスクを完了予定順に列挙する
•各タスクの期待所要時間を記入する
•累積時間欄に時間を加える
この時点で、スケジュール計画立案テンプレートの
準備を始める
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C47 タスク計画立案テンプレート
タスク
|
計画
|
実績
|
番号
タスク 時間
名
計画
価値
PV
全所
要時
間に
対す
る割
合
累積
時間
累積
計画
価値
週頭
日付
日付
獲得
価値
EV
累積
獲得
価値
その
タス
クが
終了
する
週の
頭日
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プロジェクト演習080519(計画立案)
卒研で開発する必要がある(航空座席予約システム)。それの
C47を完成し(除く、実績)、何時完了するか言え。
仮定
• プロジェクト直接時間は200時間と見積ることができた
• 7タスクより成るとし、その割合(%)の経験値は:
-計画立案 10
-要求定義 10
-分析
10
-設計
20
-実装
20
-テスト
20
-評価
10
• 週20時間投入可能とする
• 開始日は6月1日からとする
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追跡
計画したC47を実行し、獲得価値の推移を追跡せよ
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回答1/2
045葛原:正解
5-057幸田:6・29は正しい
5-080鈴木:同上
5-002相原:同上
5-020内田:同上
5-032大山:6・15、6・29は正しい
022江上:累積0は誤り、6・29は
094野口:7・3は誤り
128村山雅俊:同上
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回答2/2 計画値、累積計画値誤り
105平田:余裕過剰
024大下:同上
123道永:同上
041木本:同上
080鶴:同上
069高瀬:同上、7・7は
136山下:同上、6/30は1w遅れ
138山本:同上
103原田元:同上
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スケジュール計画立案テンプレート
PSPのスケジュール計画立案テンプレートは、表C49
(p.443)である
このテンプレートに記入するにあたって、まず以下を行う
•左端の欄にカレンダーの日付を記入する
•プロジェクトの規模によって、日または週を使う
-日の場合、全ての日を記入する
-週の場合、標準的な日を使う、例えば月曜日
•その週に利用可能な直接プロジェクト時間の計画値を記
入する
•累積時間欄に値を追加する
•タスクおよびスケジュール計画立案テンプレートを完成さ
せる
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C49
スケジュール計画立案テンプレート
|
週#
週頭
日付
直接
時間
計画
累積
時間
実績
|
計画
価値
直接
時間
累積
時間
|
累積
獲得
価値
補正
獲得
価値
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演習070529
田中宏宗:C47はOK、実績データ収集(一部)
飛松:白紙(C49は誤り)
淵脇:C47白紙、C49計画価値が白紙
中園:C47白紙、C39誤り
伊藤瞬:C47、C49 合格
藤本:C47計画価値は間違い、C49 白紙
梅野:C47計画価値は間違い、C49 白紙
林田:C47 正解、C49 白紙
安東:C47、C49 計画価値誤り
吉村将太:C47誤り、C49白紙
広松:C47計画価値誤り、C49白紙
未提出:山口、松井、西丸、坂原、田中賢、白川、麻生、増永、
弓崎
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計画の完成
各タスクに対して
•タスク計画立案テンプレート上で、そのタスクが完了
するときの累積時間を計算する
•スケジュール計画立案テンプレート上で、その時間
を初めて超える週を探す
•タスク計画立案テンプレートの日付欄に、そのタスク
が完了する週の日付を記入する
これでタスク スケジュールが作成できた
Copyright © 1994 Carnegie Mellon University36
スケジュール計画立案例 - 1
帳票C47を使って、タスク毎の時間の見積りから始める
タスク
• 1
• 2
• 3
• 4
• 5
• 6
• 7
• 8
• 9
時間
2
5
4
7
3
5
6
3
2
累積時間
2
7
11
18
21
26
32
35
37
Copyright © 1994 Carnegie Mellon University37
スケジュール計画立案例 - 2
帳票C49を使って、日毎の利用可能な直接時間を
見積もる
日付
• 1
• 2
• 3
• 4
• 5
• 6
• 7
• 8
利用可能
時間
3
5
5
5
4
6
5
5
累積利用
可能時間
3
8
13
18
22
28
33
38
Copyright © 1994 Carnegie Mellon University38
スケジュール計画立案例 - 3
タスク スケジュールを記入する: 各タスクの累積時間を
(累積利用可能時間が)達成している日付
タスク
• 1
• 2
• 3
• 4
• 5
• 6
• 7
• 8
• 9
時間
2
5
4
7
3
5
6
3
2
累積時間
2
7
11
18
21
26
32
35
37
日付
1
2
3
4
5
6
7
8
8
Copyright © 1994 Carnegie Mellon University39
獲得価値(Earned Value)
獲得価値の目的
•各タスクの価値を設定する
•計画に対する進捗の追跡を可能にする
•計画変更時でも追跡を容易にする
獲得価値の背後の原理
•各タスクに対する共通の価値を与える
•この価値は、各タスクの計画時間がプロジェクト合計
時間に占める割合(%)である
•タスクが部分的に完了しても価値は得られない
•計画に大きな変更があると新しい計画が必要である
Copyright © 1994 Carnegie Mellon University40
計画価値の設定
タスク計画立案テンプレート上で
•プロジェクトの合計時間を計算する
•合計時間に対する各タスクの割合(%)を計算する
•この%をそのタスクの計画価値(PV)として記入する
•各タスクの累積PVを計算する
スケジュール計画立案テンプレート上で
•各週に完了すべきタスクの累積PVを記入する
Copyright © 1994 Carnegie Mellon University41
スケジュール計画立案例 - 4
次に計画価値(PV)、即ちプロジェクト合計時間に占め
る各タスクの時間割合(%)を作成する
タスク
• 1
• 2
• 3
• 4
• 5
• 6
• 7
• 8
• 9
時間
2
5
4
7
3
5
6
3
2
累積時間
2
7
11
18
21
26
32
35
37
日付
1
2
3
4
5
6
7
8
8
PV 累積PV
5.4
5.4
13.5 18.9
10.8 29.7
18.9 48.6
8.1 56.7
13.5 70.2
16.3 86.5
8.1 94.6
5.4 100.0
Copyright © 1994 Carnegie Mellon University42
スケジュール計画立案例 - 5
次に(利用可能時間に基づいて)日毎の累積PVを
記入する
日付
• 1
• 2
• 3
• 4
• 5
• 6
• 7
• 8
利用可能
時間
3
5
5
5
4
6
5
5
累積利用
可能時間
3
8
13
18
22
28
33
38
累積PV
5.4
18.9
29.7
48.6
56.7
70.2
86.5
100.0
Copyright © 1994 Carnegie Mellon University43
計画の追跡
各タスクが完了すると、計画価値を獲得する。
•完了したタスクに獲得価値(EV)を記入する
•タスクが完了した日付を記入する
•累積EV欄にその日までのEVを加える
スケジュール計画立案テンプレートに、各週の累積
EVを記入する
毎週 計画価値に対する獲得価値を追跡する
Copyright © 1994 Carnegie Mellon University44
プロジェクトの完了の予測
プロジェクトは過去と同じペースで価値を獲得し続ける
と仮定する。
EVの線を100%になるまで直線で延長してプロジェクト
の完了を外挿して推定する。
これが最も起こり得るプロジェクトの完了日である。 た
だし、次の場合を除く。
•プロジェクトの進捗の度合いを加速できる
•残りのタスクの作業量を当初の計画より減らすことが
できる
Copyright © 1994 Carnegie Mellon University45
スケジュール計画立案 –演習問題
次に計画価値(PV)と累積PVを計算せよ。プロジェクト
完成に必要なタスクは1から9までのものとする。
タスク
• 1
• 2
• 3
• 4
• 5
• 6
• 7
• 8
• 9
時間
2
5
4
7
3
5
6
3
2
累積時間
2
7
11
18
21
26
32
35
37
日付
1
2
3
4
5
6
7
8
8
PV
累積PV
Copyright © 1994 Carnegie Mellon University46
スケジュール計画立案例 - 6
プロジェクト期間中、各タスクの完了日をタスク計画立
案テンプレートに記入する
タスク
• 1
• 2
• 3
• 4
• 5
• 6
• 7
• 8
• 9
時間
2
5
4
7
3
5
6
3
2
累積時間
2
7
11
18
21
26
32
35
37
日付
1
2
3
4
5
6
7
8
8
PV 累積PV
5.4
5.4
13.5
18.9
10.8
29.7
18.9
48.6
8.1
56.7
13.5
70.2
16.3
86.5
8.1
94.6
5.4 100.0
完了
1
2
4
5
Copyright © 1994 Carnegie Mellon University47
スケジュール計画立案例 - 7
また、日毎の獲得価値をスケジュール計画立案テンプ
レートに記入する
日付
• 1
• 2
• 3
• 4
• 5
• 6
• 7
• 8
利用可能
時間
3
5
5
5
4
6
5
5
累積利用
可能時間 累積PV
3
5.4
8
18.9
13
29.7
18
48.6
22
56.7
28
70.2
33
86.5
38
100.0
EV
5.4
18.9
18.9
29.7
48.6
Copyright © 1994 Carnegie Mellon University48
スケジュール計画立案例 - 8
1日当たりの実績EVである9.72 (= 48.6 / 5) を使って、
プロジェクトの完了まで日毎にEVを記入する
日付
• 1
• 2
• 3
• 4
• 5
• 6
• 7
• 8
• 9
• 10
• 11
利用可能 累積利用
時間 可能時間 累積PV
3
3
5.4
5
8
18.9
5
13
29.7
5
18
48.6
4
22
56.7
6
28
70.2
5
33
86.5
5
38
100.0
予測EV
5.4
18.9
18.9
29.7
48.6
58.3
68.0
77.8
87.5
97.2
100.0
Copyright © 1994 Carnegie Mellon University49
EV
5.4
18.9
18.9
29.7
48.6
計画の変更 - 1
小さな計画変更の場合、獲得価値は次のように調整
できる
•変更はタスクの追加と仮定する
•その新規タスクの時間を見積もる
•その新規タスクのPV%を決める
•この値をプロジェクト合計に加える
•各タスクの価値に100/(100 + 新規タスクのPV)を
乗じて比例的に値を減ずる
Copyright © 1994 Carnegie Mellon University50
計画の変更 - 2
計画はなおも当初の計画価値スケジュールに対して追
跡される。
タスクの追加によって、全ての完了および計画タスクの
価値は減少する。
逆にタスクが取り止めになった場合、全ての完了およ
び計画タスクの価値は増加する。
計画に大きな変更が生じた場合には、計画を新規に作
成しなければならない。
Copyright © 1994 Carnegie Mellon University51
計画の変更例 - 1
タスクの追加は、合計が100 になるように他のタスクの
PVをその大きさに比例して減少させることになる
タスク
• 1
• 2
• 3
• 4
• 5
• 6
• 7
• 8
• 9
• 10
時間 累積時間
2
2
5
7
4
11
7
18
3
21
5
26
6
32
3
35
2
37
5
42
PV
5.4
13.5
10.8
18.9
8.1
13.5
16.3
8.1
5.4
13.5
累積
累積PV 調整後EV 調整後EV
5.4
4.8
4.8
18.9
11.9
16.7
29.7
9.5
26.2
48.6
16.7
42.9
56.7
7.1
50.0
70.2
11.9
61.9
86.5
14.3
76.2
94.6
7.1
83.3
100.0
4.8
88.1
113.5
11.9
100.0
Copyright © 1994 Carnegie Mellon University52
計画の変更例 - 2
各完了タスクの調整後EVを記入するが、追跡は当初
のEV計画に対して行う
日付
• 1
• 2
• 3
• 4
• 5
• 6
• 7
• 8
利用可能 累積利用
時間 可能時間 累積PV
3
3
5.4
5
8
18.9
5
13
29.7
5
18
48.6
4
22
56.7
6
28
70.2
5
33
86.5
5
38
100.0
EV 調整後EV
5.4
4.8
18.9
16.7
18.9
16.7
29.7
26.2
48.6
42.9
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PSP1.1の追加項目
PSPには以下の項目が追加される
•リソース見積り: 説明済み
•スケジュール見積り: 説明済み
•プロジェクト計画概要
プロジェクト計画概要には以下を追加する
•コスト パフォーマンス指標
•再利用データ
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コスト パフォーマンス指標 (CPI)
(CPI = 計画時間 / 実績時間)
コスト パフォーマンス指標(CPI)は以下である
•プロジェクトが計画コスト以内で完了する度合いの
尺度
•1.0近辺の指標が最も望ましい
•1.0を下回る指標は、プロジェクトが計画よりコスト高
になっていることを示す
•1.0を上回る指標は、プロジェクトが計画より少ない
コストで済んでいることを示す
•もし1.0よりはるかに上回る指標なら、過度に慎重な
計画であることを示す
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再利用
再利用の尺度は、再利用%および将来の再利用%で
ある
再利用%は高い値が望ましい
•リソースは新製品の開発に集中して投入される
•リソースは既存製品の再開発には投入されない
将来の再利用%の値が高いというのは、 新規および
変更のLOCの内の高い割合が将来の再利用のため
に計画されていることを示す
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演習課題 #5
6章を読む
PSP1.1を使って、シンプソン法による数値積分を実行
するプログラム5Aを書く
プログラム5Aを使って、正規分布の次の3つの場合の
積分値を計算する: 負の無限大から2.5まで、0.2まで、
-1.1まで
付録C、Dにあるプログラム、演習課題 (p.490-491)、
プロセス仕様 (p.386-389, 435-444) に従う
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数値積分 - 1
原則として、数値積分は関数を複数の長方形の
面積で構成されるものとして扱う
次に積分値を算出するためにこの面積を加算する
面積を加算するとき,各面積の誤差が最小になる
よう工夫してある
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関 数 積 分
X (低 )
X
X (高 )
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数値積分 - 2
積分値を計算する公式は次の通りである
xhigh
W
 Fudu  3 Fx  4Fx
low
low

 W   2Fxlow  2W   4Fxlow  3W ...2Fx hi gh  2W   4Fx hi gh  W  Fxhi gh 
xlow
ここで
•Wは長方形の幅である
•Fはxに対する関数の値である
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数値積分 - 3
以下により積分の範囲を決める
•大部分の統計関数は負の無限大からある値までの
積分である
•全ての統計関数は負の無限大から正の無限大まで
積分すると、合計の面積は1.0になる
左右対称の関数(正規分布やt分布)の場合の手順は
次の通りである
•xが正の値のとき、0からxまで積分して0.5を加える
•xが負の値のとき、0からxの値の絶対値まで積分し
て、0.5からその値を引く
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講義5のまとめ - 1
1 - 開発時間の見積りにPROBE法が使える
2 - PROBE法は、プロジェクトの完了する時間が
その中に入ると思われる範囲も与える
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講義5のまとめ - 2
3 - 見積り値が正確であれば、正確なスケジュールが
立てられる
4 - 獲得価値法は、進捗およびジョブの完了を追跡する
助けとなる
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