第2章 管理会計 ケース/スターバックスコーヒージャパン この章で学ぶこと: ①会計数値から問題点を発見する。 ②管理会計とは何か。 ③資本利益率から解決策を探る。 1 1.シアトルから世界最大の コーヒーショップチェーンへ 1)Starbucks Corp.(米): いかに競争するのか: スペシャルティー・コーヒー スターバックス vs.ドトール (=新市場)の創造 スタバ ドトール 競争戦略 2)スターバックス(日) 差異化 コスト優位 95年、合弁会社設立 コスト・ →97年8月、1号店オープン 広 リーダー 差異化 タ い ー 01年10月、株式上場 シップ ゲ ッ →資金調達160億円 ト の 狭 コスト 差異化 →03年11月、500店突破 幅 い 集中 集中 全店舗直営(vs.直営&FCの ドトール) 2 2.問題点を探してみよう: 損益計算書にみるスターバックス とドトール 単位:百万円、()対売上高% スターバックス ドトール 売上高 54,599 (100.0) 59,345 (100.0) 売上総利益 (粗利益) 38,142 (69.9) 28,635 (48.3) 営業利益 ▲ 134 (▲0.2) 4,530 (7.6) 経常利益 ▲ 168 (▲0.3) 4,542 (7.7) 当期利益 ▲ 454 (▲0.8) 2,388 (4.0) 3 3.業績の変化に着目: 増収減益の原因は?(その①) 1)急速な出店ペース 6 0 ,0 0 0 5 0 ,0 0 0 2 ,0 0 0 総資産 売上高 15。7億 15。3億 1 ,5 0 0 営業利益 2)既存店の減収: Cannibalization (=共食い)の発生 1 ,0 0 0 4 0 ,0 0 0 500 3 0 ,0 0 0 0 ▲1.3億 2 0 ,0 0 0 -5 0 0 3)「スタバ包囲網」の 拡大:競争の激化 1 0 ,0 0 0 -1 ,0 0 0 0 -1 ,5 0 0 9 7 /3 経常利益 -2 6 7 9 8 /3 -3 7 0 9 9 /3 -9 5 0 0 0 /3 0 1 /3 0 2 /3 -6 6 1 ,4 7 6 1 ,6 3 4 0 3 /3 -1 6 9 当期利益 -2 6 7 -3 7 2 -9 9 7 -1 1 2 1 ,4 4 0 -4 5 5 735 4 4.コスト構造に着目 増収減益の原因は?(その②) 売上546億 (=100%) 売上原価 売上559億 (=100%) 30.1% 販管費(70.1%): ロイヤリティ 本部経費 店舗その他経費 店舗減価償却費 店舗不動産 賃貸料 店舗人件費 6.3% 10.0% 11.1% 4.7% 12.5% 25.4% スターバックス 売上原価 50.8% 26.0% 15.8% ドトール 販管費(41.8%): その他の販管費 (人件費以外) 人件費 (本部・店舗) 5 5.資本利益率(p.39,図表2-5) 新メニュー投入で客単価 up!(②の改善) 資本利益率 経常利益÷総資産 ① 売上利益率 経常利益 粗利益 ÷) 売上高 -) 販売管理費 ±) 営業外損益 店舗・本社経費の削減 (①の改善) ② 店舗再配置とTo Goスタイ ルの導入(②の改善) 資本回転率 売上高 ÷) 総資産 商品在庫 +) 店舗 6
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