2002年度課題研究 S2

Filament Formation の観測例
岡本丈典
Anderson and Martin 2005, ASP conf., 346
フィラメントとは?
Hα観測で太陽表面上に見える黒い筋
(ダークフィラメント)
Hαでリムに見えるのはプロミネンス
ダークフィラメントとプロミネンスは同じもの!
飛騨/SMART
フィラメントの物理量
コロナ中に浮かぶ低温プラズマ
温度は 5,000 – 15,000 K
長さ: 60,000 – 600,000 km
高さ: 15,000 – 100,000 km
厚さ: 5,000 – 15,000 km
(Tandberg-Hanssen 1995)
ポーラークラウンフィラメント(高緯度・巨大)
磁場によって支えられていると考えられている
他波長でのフィラメント
SOHO/EIT 304Å
60,000 K
飛騨/FMT Hα
10,000 K
野辺山電波 17GHz
5,000 K
電波の方がフィラメント(低温プラズマ)に対して感度がよい
フィラメントと光球磁場・アーケード
Hα
・ 光球の磁気中性線上にある。
・ フィラメントが消失すると、
軟X線でアーケードが形成される。
軟X線
05:05 UT
05:49 UT
07:16 UT
07:26 UT
ツーリボンフレア
Hα+磁気中性線(黒線)
アーケード
フィラメントはいかにしてできるか
・ フィラメント物質がいかにしてコロナ中へ供給されるか
- material condensation (out of hot corona)
- material injection (from cool chromosphere)
・ フィラメントを支える磁場はいかにして形成されるか
- sheared arcade model (光球のシア運動でねじれた磁場を生成)
- twisted flux rope model (光球下でねじれたものが浮上)
・ 環境による違い
- polar zone
- mid-latitude zone
- quiet/active region
→ Extraordinal long filament について (Anderson and Martin )
Extraordinar long filament の成因は何か
・ filament channel
-- the entire zone between position and negative line-of-sight
fields that contains a minimum of one line along which the
transverse magnetic field component is parallel with the
polarity boundary
filament は filament channel
を確認するためのもの
extraordinary long filament (BBSO)
Extraordinar long filament の成因は何か
north polar zone
mid-latitude zone
(differential rotation が利く)
active-belt zone
(emerging flux による磁場の供給)
この filament では3つの dramatic な過程に注目
・ mid-latitude channel での cancellation and dispersion
・ polar crown channel との結合
・ actictive-belt channel と結合
Extraordinar long filament の進化
April 22
May 20
June 18
April
・ 磁気中性線がジグザグ
・ これが3つのdramaticな進化を
して変形する
Extraordinar long filament の進化
April 22
April ~ May
・ mid-latitude で磁気中性線が
まっ
すぐに (裏側で起こっているので詳細わ
からず)
May 20
June 18
cancellation dispersion
Extraordinar long filament の進化
May ~ June
・ mid-latitude の filament に polar zone のfilament が合体
・ 南部の filament が成長
May 20
Hαでははっきりしないが
極紫外線では一続きに
なっている
(リムでわかる)
May 22
May 24
May 25
June 16
Extraordinar long filament の進化
June 12
June 14
June 12
+-
June 15
June 16
+
June 14
+
+
June 15
June 16
+
+
-
+
-
-
+
active-belt の filament の進化
+ 新たな活動領域
新たな活動領域
→ 新たな filament channel 形成
= mid-latitude と active-belt をつなぐ
Extraordinar long filament の進化
August
・ active-belt の filament channel 消滅
・ mid-latitude では rearrangement や
eruption で2つに分断
September
・ north polar zone のも南からの flux の流入
で消滅
・ extraordinary long filament は消滅
・ 普通のサイズになる
Extraordinar long filament の進化
May
July
April 22
May 20
June 18
July 15
・ 半時計回り
・ differential rotation
・ 経験則から求まる回転角は観測値より
も30%大きい
→ 南側での flux の一定生成が抑制?
Extraordinar long filament の進化
+
ー
-
+
-
+
-
+
+
-
channel
filament channel が45度傾いていることで、channel 付近で active region が発
生した場合、channel に対して近いほうに元の極性を供給する極性が来る
→ channel を維持
(differential rotation で channel が赤道と平行になると、逆に filament
channel のflux をキャンセルし、崩壊させてしまう)
・ channel の角度
・ channel と極性の位置関係
・ Hale’s law で決まる active region の極性(この場合、先行が+)
Filament channel の進化は
・eruption (CME)
・reformation
・meridional circulation (small)