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症例報告書
2015年5月作成
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目次
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収集されたデータの流れ 1~2
治験依頼者からみた紙のCRFと電子CRF(eCRF)の特徴
eCRFの注意点
紙のCRFの注意点
タイムリーなデータ入力
データレビューの方法 1~2
データレビューの方法(事例)
eCRFデータの治験依頼者による随時レビュー
リモートモニタリング、RBM
実施医療機関内での自己QC
ローカルデータマネージャー
ローカルデータマネージャーの役割 1~2
症例報告書(最終版/変更・修正の履歴も含む)の写しの保管
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収集されたデータの流れ 1/2
実施医療機関
中央検査機関
治験責任医師
が責任を持つ
原資料(カルテ等)
検査結果
電子または紙の症例報告書作成
データベース入力
治験依頼者
EDCベンダー
サーバー
データベース閲覧
3
基本
3
収集されたデータの流れ 2/2
データの品質維持
治験依頼者
治験責任医師、等
タイムリーで漏れのな
いデータ入力を行い、
治験責任医が当該施
設データに責任をもつ
治験依頼者
SDVやデータチェック
による齟齬の確認
データベース データクリーニング
統計解析結果
総括報告書
申請資料
規制当局
ラベル
添付文書
承認
審査
市販
4
4
基本
治験依頼者からみた紙のCRFと電子CRF
(eCRF)の特徴
紙の症例報告書(CRF)
電子CRF(eCRF)
データ収集方法 集中型:施設で完成されたもの 分散型:各施設にて、逐次デー
が提出され、治験依頼者にて一 タ入力する
括してデータベース入力する
データ修正方法 入力後に不整合を確認し、施設
へ問い合わせを行う
症例報告書の変更修正記録を
紙で入手し、その内容に従い治
験依頼者にて修正を行う
対応にかかる
時間
入力方法の不整合、事前にシス
テムに組み込んだロジカル
チェックでの不整合は、逐次ク
エリーとして問い合わせを行い、
各施設にて修正を行う
治験全体の整合性、解析時に
分かる不整合は、規定のタイミ
ングで問い合わせを行う
モニターがCRF回収にかかる移 オンラインでのやりとりのため、
動時間、施設訪問タイミングに
よりスピーディーな対応が可能
よる時間的猶予が必要
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第6回EDC時代のデータマネジメント 小宮山 靖 参照
基本
eCRFの注意点-トレーニング/アカウント治験開始前には適切なトレーニングを受け、
certificateを取得する必要がある
 各個人にアカウントおよびパスワードが付与
される

 eCRFにログインする際、アカウント名やログイン
日時が記録される
他人のアカウントでのログインや入力は、不適切な入力やデータ改ざんにつ
ながる可能性がありますので、厳禁です!
他人のアカウントでログインした時点で問題です。
パスワードは個人で適切に管理し、他人に知られないように注意して下さい。
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基本
紙のCRFの注意点 -署名・印影一覧表紙の症例報告書の場合は、症例報告書内の
署名や押印の真正性を補完することを目的
に署名・印影一覧表の作成が必要である
 署名・印影一覧は、Delegation logと同じフォ
ームとして作成する場合もある

<Delegation log(見本)>
<署名・印影一覧表(見本) >
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基本
タイムリーなデータ入力

被験者に問題が起きていないかを常にチェックすることが可能

発生した問題を早期発見し、早期対応することが可能

問題発生する前に予防することが可能
例えば・・・。
•
不適切な症例がエントリーされた場合、早期に当該被験者の治験を中止する判断が可能
•
治験中の重篤な有害事象や発生頻度の高い有害事象を早期に発見し、治験参加施設への
安全性情報の提供や治験依頼者の試験の継続可否判断が可能
•
発生頻度の高い逸脱やデータの誤入力などを早期発見し、同様な事例の再発防止が可能
•
治験依頼者による、未入力データや一貫性が欠けるデータなどの早期検出、クエリーによる
問い合わせ、実施医療機関でのクエリーへの早期対応が可能
「被験者の安全性の確保」
「データの品質の向上」
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基本
データレビューの方法 1/2
データをレビューする観点
Project レベル
詳細
同じ被験薬の他の試験を含めた統合データで発
見できる不整合
②
Study レベル
試験全体のデータを見て発見される不整合
Subject レベル
同一被験者のデータ内の不整合
Visit レベル
同じ来院日内のデータ間の不整合(男性なのに妊
娠検査結果がある、血圧の上下が逆など)
Data レベル
①
個々のデータ単独で検出できるエラー(欠測デー
タ、未来の日付、その値では人は生存していない
値など)
①事前にチェック内容がコンピュータ・アルゴリズムとして表現できた場合には逐次
システム上にてレビューを行う
②アルゴリズムとして設定できない場合は、事後に人の目にてレビューを行う
第6回EDC時代のデータマネジメント 小宮山 靖
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基本
データレビューの方法 2/2
方法
エディットチェック
(⇒オートクエリー)
ロジカルチェック
(⇒マニュアルクエ
リー)
レベル
詳細
Data
Visit
事前にEDC内にコンピュータアルゴリズムとして設
定されたチェックであり、EDCに入力されたデータ
が適切な入力方法であるかどうか逐次チェック
Subject
Study
EDC外のCDMS※等にコンピュータアルゴリズムと
して設定されたチェックであり、EDC内の複数visit
間や複数の被験者間でのデータの整合性やEDC
内のデータと中央検査データなどのEDC以外の
データとの整合性をチェック
※CDMS:Clinical Data Management Systemの略
目視チェック
(⇒マニュアルクエ
リー)
コンピュータアルゴリズムとして設定できなかった
又は設定できたとしてもあまりにも複雑なコン
(ロジカルチェック ピュータアルゴリズムで目視にてレビューした方が
ができない場合) 合理的な場合はチェックリストを作成して目視によ
りデータチェック
Subject
Study
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基本
データレビューの方法(事例)
方法
エディットチェック
(Data)
事例
・入力必須項目チェック(データ入力が必須な項目にデータがない)
-性別の入力なし
・範囲チェック(通常ありえないような数値)
-収縮期血圧300mmHg超
-心拍数が30/分
・フォーマットチェック(日付など統一した入力形式でない)
-2014年10月1日を2014/10/01と入力すべきを2014-10-01と入力
-半角で入力すべきデータを全角で入力
エディットチェック
(Visit)
・選択肢で「その他」が選ばれているのに詳細欄に入力がない。
・収縮期血圧よりも拡張期血圧の方が大きい
ロジカルチェック
・併用薬の併用理由が入力されているが、対応する合併症や有害事
象がない。
目視チェック
・併用理由がもともとの併用薬にはそのような適応が存在しない。
・臨床検査値の変動と有害事象発現との関係に不整合がある。
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基本
eCRFデータの治験依頼者による
随時レビュー
参加された被験者さんの安全性を確保するため、
タイムリーにeCRFにデータ入力することが大切です

安全性情報確認


安全性情報のレビューによる治験継続の妥当性確認
重篤な有害事象報告

試験進捗確認

データ入力・クエリー回答への対応時間(タイムリーな対応)、
エラー数、クエリー数
原資料、症例報告書、統一書式(様式12)、各企業が提供す
る報告書式の内容に齟齬がないか要チェック!
クエリー回答は、データマネジメントと施設との対話です
クエリー解決に伴う原資料の修正有無の確認も忘れずに
メトリクスを抽出し、実施医療機関のパフォーマンスの分析・データの
品質の分析・評価にも活用されています
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基本
リモートモニタリング、RBM
実施医療機関にてタイムリーに適切な入力が
できるようになると・・・
 リモートモニタリング


モニターが施設外から施設のシステムにアクセスすることによってデ
ータを確認する活動
RBM: Risk based monitoring

治験の目的に照らしたデータの重要性や被験者の安全確保の観点
で、当該治験の品質に及ぼす影響を評価し、それらのリスクに基づ
いてモニタリングを実施する手法
リスクに基づくモニタリングとは医薬品評価委員会 データサイエンス部会小宮山 靖
モニタリングの効率化に関する提言 2013年 4月 日本製薬工業協会 医薬品評価委員会 臨床評価部会
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実践
実施医療機関内での自己QC
SDVによる出口管理
プロセス管理が行われず、
データ作成プロセスは
個人に依存してバラバラである
被験者情報
検査
(SDV)
CRF出来上がり
プロセス管理
被験者情報
CRF出来上がり
データ作成プロセスを適宜評価・改善する
プロセスの最適化
症例報告書の記載とEDC日本製薬工業協会医薬品評価委員会 臨床評価部会白井 利明
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実践
ローカルデータマネージャー
データマネージャーとは、「治験・臨床研究におけるデータマネジ
メント業務に携わる者」であり、データ管理センター等で業務に携
わるセントラルデータマネージャーと治験・臨床研究実施施設で
業務に携わるローカルデータマネージャーに大別されます

セントラルデータマネージャー
治験実施計画書の作成支援、症例報告書設計、データベース構築・管理、適切な
被験者データの登録、データ入力・処理、バリデーション、解析結果及び報告書の
レビュー等多施設共同治験等において、中央でのデータの品質管理を行います

ローカルデータマネージャー
治験実施計画書管理、被験者データの適格性の確認、症例報告書作成支援、モ
ニタリング・監査への対応等、実施医療機関でのデータの品質管理を行います
新たな治験活性化5ヵ年計画;用語集
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実践
ローカルデータマネージャーの役割 1/2


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


治験開始前の原資料の特定(例えば電子カルテの作り込みな
ど)
併用薬剤の最終確認
CRF の作成補助
CRF 作成段階での原資料の疑義事項の医師/CRC への問い
合わせ(原データの重複/不明、原データの記録漏れなど)
SDV の対応(治験依頼者からの問い合わせ(クエリーなど)の
対応)
治験終了後の原資料の整理/保管
業務効率化や品質向上のための鍵を握る役割です
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実践
ローカルデータマネージャーの役割 2/2
治験データの記録プロセス確認リスト[記載例]
当該治験に必要なデータ 項目を
治験実施計画書よ り 確認し ,
記載する 。
№
治験データ項目
分類
項目
■試験開始前より存在する項目
被験者背景
体重
当該医療機関における 原資料への記録に
関する 内容を 確認し , 具体的に記載する 。
治験データ
入手者
治験責任(分担)医師
看護師
治験開始時に測定し、測定結果を診療録に 治験責任(分担)医師
記録する
看護師
資料名
保管場所
備考
(注意事項等)
過去の測定結果は参考データとし、最新の
測定結果を治験データとして扱う
診療録
CRC
■試験実施中に発生する項目
有害事象
症状名
治験責任(分担)医師
CRC
原資料
記録者
記録手順
CRC
特に注意すべき 事項がある 場合,
取り 決めなどを 記載する 。
被験者より直接聞き取り、診療録に記録す
る
臨床検査の結果より診療録に記録する
被験者からの聞き取り情報、臨床検査結果
を記録して医師に伝える
医師はCRCの記録を医学的に判断したうえ
でCRCの記録を診療録に貼付する
治験責任(分担)医師
診療録
治験の効率的実施に向けた品質管理プロセスに関する提言 2012 年4 月
日本製薬工業協会 医薬品評価委員会 臨床評価部会
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実践
症例報告書(最終版/変更・修正の履歴も
含む)の写しの保管
実施医療機関
保管分
紙のCRF
(写)
治験依頼者
保管分
原本
eCRF
データベースロック後、
最終版が施設へ届く
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基本
End of Slide
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