コンクリート構造物を 長持ちさせるには

鉄筋コンクリートはりの
曲げ耐力の算出
コンクリート工学研究室
岩城一郎
曲げを受ける鉄筋コンクリートはり
弾性体はりの力と変形の関係
力の釣合
M 
断面諸量
Px
2

M
y
I
外力
内力・断面力
応力
(荷重P)
(曲げモーメントM)
(曲げ応力σ)
(M-φ関係)
(σ-ε関係)
(P-δ関係)
Px(3l 2  4 x 2 )

48EI
変形
(変位δ)

M
EI
(曲率φ)


E
ひずみ(ε)
曲げ耐力算定のための仮定
応力-ひずみ関係のモデル化
コンクリートと鉄筋の応力-ひずみ関係
コンクリートの応力-ひずみ関係のモデル化
f’cm
f’ck=f’cm・(1-k・δ)
f’cr
f’ck
コンクリート強度
のばらつきを考慮
f’cr=f’ck/(1-k・δ)
f’cd
現場における材料
のばらつきを考慮
k1・f’cd
実際の一軸圧縮強度と圧縮
強度試験との違いを考慮
f’cd=f’ck/γc
ここで,
f’cm:コンクリート供試体の圧縮強度の平均値
f’cr:コンクリート供試体の目標強度(配合強度)
f’ck:コンクリートの設計基準強度
f’cd:コンクリートの設計圧縮強度(圧縮強度の設計値)
γc:コンクリートの材料係数(実構造物と供試体との相違を考慮:コンクリートの運搬・打
込み条件に基づく変動,施工不良 i.e. 締固め不十分,型枠不良,養生の相違による局
部的欠陥,長期載荷状態の影響等を考慮)
k1・f’cd:コンクリートの応力-ひずみ関係における最大圧縮応力,k1は一般に0.85
コンクリートの応力-ひずみ関係のモデル化
 c'  k1 f cd'
0.002<ε’c≦0.0035

 c' 


 k f 
 2
0.002 
0.002
'
c
'
1 cd
 c'
0<ε’c≦0.002
岡村甫著:鉄筋コンクリート工学(三訂版),市ヶ谷出版
例題
コンクリートの設計基準強度f’ckを24MPaと
するときのコンクリートの配合強度f’cr ,設計
圧縮強度f’cd ,コンクリートの応力-ひずみ
関係における最大値を求めよ.
ただし,コンクリートの材料係数γcは1.3,k
およびδの値はそれぞれ1.64および8%,k1の
値は0.85とする.