CUTE-II 「風見」

偏光X線観測衛星
燕
東京工業大学
機械宇宙システム専攻松永研究室
今井勝俊,宮本径,矢部秀幸,飯沼大,船木勇佑
臼田武史,藤原謙,桝本晋嗣
基礎物理学専攻河合研究室
斉藤孝男,有元誠
1.ミッション背景
ガンマ線バースト
宇宙創生(ビッグバン)以来最大の爆発現象
残光観測によって
 宇宙初期の現象

超新星爆発と関係がある
“宇宙の一番星”
提供 理研 宇宙放射線研究室
初期宇宙を調べるための唯一の天体
1.ミッション背景
観測上の難点

非常に短い(~数10秒)
バースト本体の起源については未だに
良く分かっていない
出来るだけ迅速(10秒以内)に
観測したい
さらにその偏光を見たい
明
る
さ
数10秒
http://heasarc.gsfc.nasa.gov/
提供 理研 宇宙放射線研究室
1.ミッション背景
ブラックホール(BH)
Einsteinの一般相対性理論が予測する天体
X線はそのすぐ近くから出ている
現在では撮像できないような
BH近傍を観測できる
http://heasarc.gsfc.nasa.gov/
2.ミッション概要


20kg、30×30×20cmの超小型衛星
バーストを検出後、高速姿勢制御デバイスを用い、
迅速に(~10秒)姿勢を変更し、偏光観測を行う
1. バースト発生
2. 発生検出・方向計算
3. 高速姿勢変更
4. 検出後、10秒
以内に観測開始
3.ミッション意義
偏光とは?
振動方向
無偏光
偏光
偏光X線の出る仕組み
磁
場
シンクロトロン放射
e-
散乱による偏光
3.ミッション意義

高エネルギー放射の起源や磁場構造
(ガンマ線バースト、活動銀河、超新星残骸)


パルサーの放射機構
ブラックホール近傍の構造
ほぼ全ての高エネルギー現象に関係
これらの謎が、偏光観測によって
さらに解明できると期待される
http://heasarc.gsfc.nasa.gov/
3.ミッション意義
しかし、観測例は殆ど無し (硬X線では皆無)
 感度の良い検出器が出来なかった
 観測手法が確立していなかった
ようやくアイディアや技術が蓄積
2007~8年には気球による観測実証 (河合研ほか)
しかし衛星の将来計画は10年以上先…
小型衛星のメリットである早期開発により
最先端物理学の発展に貢献できる
4.ミッション内容

散乱型硬X線偏光検出器

ガンマ線バースト位置検出器
2つの検出器を用いて、突発天体を含めた
偏光X線の観測を行う
硬X線偏光検出器

硬X線領域における偏光観測
コンプトン散乱の異方性を利用する
X線
偏光方向と垂直方向に
散乱されやすい
散乱体
散乱X線の空間分布から
偏光方向が分かる!
偏光検出器の概要




偏光ありの場合
偏光なしの場合
)
+周囲の8個の吸収体(CsI)
光電子増倍管、APDを用いた
散乱体
読み出し
同時計数でバックグラウンド
ノイズを除去
特殊な形状を用いることで
自己吸収をおさえ、重量を
各散乱体+APD
各散乱体+APD
軽くする
11 22 33 44 55 66 77 88
カウント数
カウント数
中央の散乱体(
プラスチック
シンチレータ
吸収体
バースト位置検出器



吸収体(CsI)とAPDからなる
衛星の各面に配置
突発的なバーストを感知し、
各信号値の重みから
10°の精度でその方向を
決定する
過去に実証済みの確実な技術
(CGRO衛星BATSE検出器)
観測候補天体
ガンマ線バースト
非常に明るいが、短い (~数10秒)
観測できるのは年間10個程度と予測
平時は定常天体を観測
ブラックホール、X線パルサーなど
バーストが起こると…
バーストの発生方向に10秒以内に
高速姿勢変更し、観測を行う
理学センサーの要求
重量
消費電力
データ量
大きさ
~6kg
~6W
~2Mbyte/day
約30×20×10cm
さらに、
ミッション期間 1年
反太陽指向制御
偏光計回転(バースト時3rpm、定常観測時1rpm)
高速な姿勢変更(~10秒)
最重要
高速姿勢制御
要求

90度(Rest-to-Rest)の姿勢変更を10秒以内
実現可能な最も理想的なプロファイル
100
90
80
70
60
50
40
30
20
10
0
Angle [deg] .
ミッション要求(機器サイズ
及び重量)から推定される
衛星重量 20kg
0
2
4
6
8
10
Time [sec]
Angular Rate [deg/sec]

姿勢角
要求トルク
20 mNm
25
20
(MEDデバイスの場合)
15
10
5
0
0
2
4
6
8
10
Time [sec]
角速度
最大角運動量
100 mNms
姿勢制御デバイスの検討
寿命
即応性
容積
重量
電力
CMG
RW
スラスタ+RW
1年
3年
90°の姿勢変更が6回
40mNm
20mNm
40mNm
220mm×160mm 160mm×100mm 200mm×100mm×100mm
以上
×100mm
×80mm
2.0kg
3.0kg
3.0kg
2~4W
4~5W
1W以下
優先度:1.寿命 2.即応性 3.容積 4.重量 5.電力
CMG(1)

コントロールモーメントジャイロ

動作原理
ジャイロトルク
T  h  δ
従来の典型値
ホイール重量:20~200kg
回転数:6,000~9,000rpm
トルク:20~500Nm
CMG(2)

三軸トルカとして
出力トルクは,4台のCMGの配置により複雑に変化する.

出力トルクの目安: T  h  δ
標準的な状態 M (δ)  1
特異点 M (δ)  0
T  M (δ)  h  δ
4つのCMGの
配列を表す係数
CMGのサイジング

従来法 1
回避動作 3
特異点
計算機の性能向上
特異点回避動作
特異点を回避し,性能を最大限利用
した場合のホイールの設計
密度(材質:真鍮)
ホイール直径
ホイール厚
ホイール重量
回転数
8920 kg/m3
50 mm
12 mm
200 g
5,600 rpm
角運動量包絡域と
特異点 黒河,1987
平均出力トルク T  M (δ) h δ  40 mNm
CMGの搭載意義
超小型衛星のため,
姿勢変更が比較的容易
東京工業大学松永研究室
による研究
CMG
これまでにない高速な
姿勢変更を実現
CMGの様々なミッション
応用の可能性
特異点回避動作に関する
最先端の宇宙技術の早期実証
軌道選定
軌道
利点
・SAAを通過しないため,
バックグラウンドが少
静止軌道
なくて済む
・常時通信が可能
・打上機会は比較的多い
・地上局を日本に設置可能
太陽同期軌道 ・軌道の多くが日照のため
電力確保が容易
・SAAを通過しないため,
バックグラウンドが少
赤道軌道
なくて済む
欠点
・通信距離が長いため,
通信電力が増大
・ピギーバックとしては
打上機会が少ない
・SAA対策が必要
・地上局は赤道帯に配備
する必要有
・軌道の約半分は日陰
高度800km 軌道傾斜角98.6°
5.バス機器設計
(1) 姿勢制御・決定系
(2) C&DH系
(3) 通信系
(4) 電源系
(5) 構造系
姿勢制御・決定システム

姿勢制御・決定系構成図
Satellite System
Attitude Control
CMG
Magnet Torqure
Attitude Determination
Controller
Sun Sensor Magnetometer
Gyro
姿勢決定システム検討

要求

5度の姿勢決定精度
定常天体観測時 絶対角センサ
バースト観測時 慣性センサ(ジャイロ)

絶対角センサトレードオフ
Accuracy
スターセンサ
地球センサ
太陽センサ
磁気センサ
◎
○
○
△
Size
×
△
○
○
Weight
×
△
○
◎
Power
×
○
○
◎
制御系設計

クォータニオンフィードバック

基準姿勢付近で線形化
入力から出力への伝達関数
1
Gi ( s) 
2J i s 2
コントローラの伝達関数
ds  p
Ci ( s )  k
Ts  1
根軌跡
CMG駆動則

特異点回避動作

4つのCMGを用いた構成.
冗長自由度.
特異点
ジンバルの操作
特異点を回避する
目標トルクを発生さ
せるための操作 + ための操作
δ  1 A T ( AA T ) 1 h  n
h
1

M (δ) 6
特異点(M=0)付近では回避動
作を大きく取る.
シミュレーション
ホイールの加速~観測開始まで
10秒
1
0.75
Quaternion
0.5
0.25
0
-0.25
-0.5
-0.75
-1
0
2
4
6
8
Time [sec]
10
12
14
姿勢角(quaternion)
Anguler Velocity [rad/s] .

0.02
0
-0.02
-0.04
-0.06
-0.08
-0.1
-0.12
-0.14
-0.16
-0.18
-0.2
0
2
4
6
8
Time [sec]
角速度
10
12
14
C&DH系

メモリ保存データ量 13.6 Mbyte/day
Table. Handling Data (Observation)

MPU



A/D:23ch → Multiplexer使用
RS-485 Input:36ch → バス型接続(2本)
メモリ

bit/sec Mbyte/day
Mission data
200
2.09
Attitude data
1065
10.6
HK data
58
0.89
SH3 SH7709A(133MHz)
SDRAM 32MB
16MBをミッションデータに割り当て
放射線対策
ミッション期間が1年
⇒Total Dose(TD)対策 ≪ Single Event Effect
(SEE)対策
 ソフトウエアでの対策
Watch Dog Timer
Error Control Code
 ハードウエアでの対策
冗長回路(×2)←SH3とメモリが対象
電流制限回路
RADPAD
通信系(1)

周波数構成
項目
周波数帯 通信方向
変調方式
コマンドデータ
2250MHz Uplink
PM
HKデータ
2230MHz Downlink1 BPSK
ミッションデータ 2210MHz Downlink2 BPSK

機器構成
通信系(2)

回線設計
項目
-通信周波数帯
単位
Uplink
Downlink
コマンドデータ
HKデータ
ミッションデータ
MHz
2250
2230
2210
送信機出力
W
50
1
1
軌道高度
km
800
800
800
最低仰角
deg
5
5
5
受信アンテナピークゲイン
dB
17.85
17.85
17.85
伝送データレート
bps
9600
9600
200000
受信電力レベル
dBW
-124.5
-146.2
-143.3
受信Eb/N0
dB
86.1
64.3
67.3
受信C/N0
dBW
124.1
102.4
105.3
要求Eb/N0
dB
9.6
9.6
9.6
42.10
41.54
64.91
dB
76.5
54.7
57.7
dBW/m2/4kHz
-91.9
-113.8
-110.9
周波数
要求C/N0
マージン(Eb/N0)
電力束密度
S-Band帯
-通信速度
コマンド及HK
9600bps
ミッションデータ
200kbps
-地上局
東工大1局のみ
電源系 電力収支
COMPONENT
AD&C
C&DH
Com
S&M
Power
Mission
(GRB)
Gyro
CMG
CMG(Torquing)
Magnet Torquer
SunSensor
Magnet Torquer
GPS
Subtotal
OBC
Subtotal
SHF Tx
UHF Tx
UHF Rx
modem
UHF Tx(beacon)
Subtotal
Solar Paddle Deployment
Subtotal
Solar Panel
Battery Heater
Subtotal
PMT
APD(polarized light)
APD(position determination)
ADC
Thermo surplementry Circuit
FPGA
Subtotal
TOTAL[W]
TOTAL (10% margin)
Time
Amount of Power to Need
Power of Cell
Use of Battery
DOD
POWER[W]
0.14
2.50
5.00
0.12
1.00
0.21
0.40
9.37
3.00
3.00
4.00
4.00
0.03
0.13
0.40
8.56
8.00
8.00
1.00
1.00
0.48
1.29
1.28
0.68
0.43
1.60
5.75
27.68
30.44
sec
Wh
W
Wh
%
Initial
Attitude
Control
on
off
off
on
on
on
on
Non Occurrence of GRB Occurrence of GRB
Paddle
On-Orbit On-Orbit On-Orbit On-Orbit Telemetry
Deployment
Daylight
Eclipse
Daylight
Eclipse
on
on
on
on
on
on
off
on
on
off
off
off
on
off
off
on
on
on
on
on
on
on
on
on
on
on
off
on
off
on
on
on
on
on
on
on
on
on
on
on
on
on
on
on
on
on
on
on
on
off
off
off
off
on
off
off
off
off
on
off
off
off
off
on
off
off
off
off
on
off
off
off
on
on
off
off
off
on
on
on
on
on
on
on
off
on
off
off
off
off
off
Not Active
on
Active
on
Active
on
Active
on
Active
on
Active
on
Active
on
off
off
off
off
off
off
off
off
off
off
off
off
on
on
on
on
on
on
on
on
on
on
on
on
on
on
on
on
on
on
on
on
on
on
on
on
on
on
on
on
on
on
14.52
15.97
3045
14.43
37.44
0.00
0.00
13.52
14.87
2107
10.20
0.00
10.20
8.49
17.15
18.86
3045
15.95
37.44
0.00
0.00
16.15
17.76
2107
10.39
0.00
10.39
8.65
25.18
27.69
900
6.92
0.00
6.92
5.76
6.27
6.89
300
0.57
0.00
0.57
0.48
19.27
21.19
60
0.93
9.85
0.76
0.64
DOD
MAX
8.5%
(GRB時)
電源系搭載機器
・ 太陽電池セル
単結晶シリコン(効率15%, 発生電力37.4W)
セル面積 0.228m2
・ バッテリー
リチウムイオン2次電池(電力量120.2Wh)
3.8V,1130mAh
2直列14並列
・ 太陽電池セル発生電力制御方式
シーケンシャルシャント方式
・ バッテリバス電力制御
非安定化バス方式
構体系 衛星概観
20cm
30cm
30cm
X
Y
Z
展開前
展開後
衛星内部機器配置
サブシステム
Mission
ADCS
機器名
偏光検出器 (P-Sci & PMT)
5250
(CsI&APD)
位置検出器(CsI & APD)
300
荷電粒子帯モニター
300
その他回路系
200
ジャイロ
7
太陽センサ
310
磁気センサ
92
CMG
2000
GPS
35
磁気トルカ
22.5
UHF TX
350
80
UHF Tx (ビーコン用)
UHF RX
40
S-band TX
50
モデム
60
トリプレクサ
80
30
UHF アンテナ
80
S-band パッチアンテナ
シリコン太陽セル
1.86E-03
電源基板
1.00E+02
リチウムイオンバッテリ
38
マイクロナット
5
構造部材(柱)
80.7
75.32
48.42
構造部材(壁)
322.8
301.28
484.2
光電子倍増管支持部材
15.5
ヒーター
20
Harness その他
OBC
100
全質量
16kg
Comm
EPS
S&M
C&DH
質量
[g]
約
数量
小計
[g]
1
5250
5
1
2
1
1
1
1
1
3
1
1
1
1
1
1
1
1
990
1
26
2
4
4
4
2
2
2
1
1
1500
300
400
7
310
92
2000
35
138
350
80
40
50
60
80
30
80
1.84
100
988
10
322.8
301.28
193.68
645.6
602.56
968.4
15.5
20
1000
100
1
分離機構
H-IIAロケットからの分離
CUTE-Iで使用実績のある超小型衛星用分離機構
(東工大 松永研究室 開発)
CUTE-I
回路ボックス
分離機構
固有振動数解析
設計要求
機軸方向1次固有振動数:100Hz以上
機軸直角方向1次固有振動:50Hz以上
解析条件
有限要素モデル
把持部固定
固有振動数解析結果
1次モード
411.56Hz
1次モード振動解析結果
2次モード
473.94Hz
3次モード
758.95Hz
強度解析
設計要求
 機軸方向:4.0G
 機軸直角方向:±1.8G
解析条件
-X方向に4.0G,-Y,Z方向に1.8G
部材にかかる最大応力と降伏安全余裕
柱部
最大応力
降伏安全余裕
応力分布図
パネル部
4.39MPa 2.18MPa
752
122
熱解析
・高温最悪の場合;
初期温度25℃で放出直後から,日照状態
・低温最悪の場合;
初期温度25℃で放出直後から,日食状態
高温最悪の場合
低温最悪の場合
Temperature[℃]
50
40
ヒーター駆動
30
20
10
0
-10 0
10000
20000
Time [sec]
30000
40000
6.運用シーケンス
初期運用
定常運用
バースト時運用
SAA通過時運用
通信時運用
通信リンク確立
検出器より方向データ取得
RBM検知
定常観測停止
バス機器動作確認
制御方向計算
観測機器キャリブレーション
全観測器停止
検出器動作継続
姿勢変更(CMG)
パドル展開
スピン開始
観測器始動
スピン開始
姿勢変更(CMG)
姿勢決定
観測データ取得
観測開始
データ保存
通信機作動
反太陽方向姿勢変更
観測終了 姿勢復元
通信終了 姿勢復元
7.実現方法

費用見積








ミッション
姿勢決定・制御
C&DH
通信
電源
構造
試験費
\5,000,000
\3,500,000
\2,000,000
\5,000,000
\5,000,000
\3,000,000
\5,000,000
製作範囲


学生主導開発 極力自作
民生品の利用による低コスト化
約\30,000,000
開発スケジュール
2004年
2005年
6月
2006年
PDR
概念設計
基本設計
10月
打ち上げ
CDR
詳細設計
維持設計
BBM
EM 設計 製作
EM 各種試験 改良
FM 設計 製作
FM 各種試験 改良
8.まとめ
偏光X線観測衛星「燕」の設計
理学
工学
偏光観測

+
CMG
ガンマ線バーストの
偏光を迅速に観測する
宇宙の起源に迫る!
世界初
END
東京工業大学
X線検出器

高電圧電源内蔵型光電子増倍管
非常に低ノイズ、不感時間を短縮
2.5cm
19cm

次世代光検出器APD
軽量、小型、省電力
さらに頑丈
衛星向き
1cm
RWとの比較

リアクションホイール
密度(材質:真鍮)
ホイール直径
ホイール厚
ホイール重量
8920 kg/m3
80 mm
20 mm
850 g
80 mm
平均出力トルク 20mNm
最大角運動量 100mNms
20 mm
50 mm
スラスタとの比較

コールドガススラスタ
推力200mN, 流量0.1g/sec, 重量200g
2つのスラスタを20cm離して配置 40mNm
コールドガスの体積(20回噴射)
wRT
V
PM
60[ g ]  0.082[atm  l / m ol K ]  300[ K ]

 5.3[l ]
20[atm] 14[ g / m ol]
17.5cm立方となり現実的ではない.
噴射回数6回のとき,10cm立方
搭載センサ

太陽センサ
Aero Astro社製 Medium Sun Sensor

磁気センサ
Honeywell社製 HMR3000

ジャイロ
O-NAVI社製 GYROCUBE
磁気トルカサイジング


外乱トルク見積もり
重力傾斜
空力
外乱磁気
太陽輻射
3.23×10-7 [Nm]
7.69×10-11 [Nm]
2.22×10-6 [Nm]
4.67×10-7 [Nm]
Total
3.01×10-6 [Nm]
空芯磁気トルカを設計



出力磁気ダイポール 0.542 [Am2]
サイズ 150mm×250mm×10mm
ワイヤー径
0.25mm
CMGに関する検討

軸のふれ回りに関する検討
2
2
 
 
W  e   1    2(1  cos(   n )t )
 n 
 n 
e:偏心量 ω:回転数(5600rmp) ωn:回転軸の固有振動数
軸たわみ量 Max1.0×10-4[mm]

寿命設計
玉軸受けを使用した際の定格疲れ寿命 Lh[hour]
CV 16667
Lh  (1.5 10 n  1)


P
n
3
396 day
n:回転数[rpm] Cv:真空用玉軸受の動定格荷重 P:動等価荷重
GRB発生時の熱検討
30分間太陽指向から外れる.
30分後の温度は?
初期温度20℃と仮定
日照時 30.6℃
蝕時 17.7℃
その他の初期温度もバッテリの許容温度範囲以内
OK !
CMGの構成


50mm 
54.73°
CMGをピラミッド型に配置
水平から54.73°傾ける
ホイール
直径:50mm
厚さ:12mm
回転数:5600回転
軸受
イオンプレーティング法を用い
た高真空用軸受けを採用
GRB発生時の電力検討
GRB発生
(日照時を仮定)
CMG(Torqing)
観測対象に向けて姿勢変更
30分間,太陽指向から外れ,観測対象を指向
CMG(Torqing)
その際の電力は?
再び,太陽指向
必要電力量7.9Wh
最低発生可能セル電力 4.7Wh (0.2×0.3=0.06m2,30分間)
バッテリ使用電力容量
3.2Wh
DOD=3.2÷120.2×100=2.7%
問題なし
熱解析
熱解析条件
・衛星をアルミニウム合金の直方体と仮定
・軌道高度 800km 太陽同期軌道
(日照時(4000秒),蝕時(2000秒))
・太陽指向の三軸姿勢安定
・シミュレーション時間
放出から定常運用状態に入った際の36000秒
(地球6周回分)
高温最悪の環境と低温最悪の環境の2種類
・最も厳しい搭載機器温度要求
リチウムイオンバッテリ 0~45℃