道南有機農業ネットワークの 設置について

新規参入者受入体制づくりガイドライン
平成26年7月9日
空知総合振興局産業振興部農務課
新規参入の課題とガイドラインのねらい
新規参入の主な課題
研
修
生
側
① 農家研修した後の就農の見通しがたっていない。
② 就農先の農地の斡旋などについて相談先がわからない。
③ 取得した農地の条件が悪い。取得に多額の費用を要する。
④ 生活資金や営農資金の調達及び保証人の確保に苦労している。
⑤ 困ったときに身近に相談できる相手が欲しい。
① 農業を知らないで入ってくる。自然栽培などを志向
受
入
側
② 優良農地の確保、住宅の確保が課題
③ 補助制度を当てにする。
④ 経営中止による補助金や融資等の回収リスクが大きい。
ガイドラインのねらい
農家子弟より設備投資や資金調達の面で大きなハードルを抱えている中で新規
参入者を定着させるには個人の努力はもとより地域における受入システムや就
農直後のフォローアップ体制の充実が課題。地域における新規参入者の受入シ
ステムづくりを推進する!!
取り組み経過
● 平成24年 8月
空知管内担い手育成・確保対策連絡会議
の開催
● 平成25年 6月
担い手対策総合推進の開催
● 平成25年 10月 新規就農者・研修生等交流会の開催
● 平成26年 1月
指導農業士・農業士冬期研修会の開催
管内の取り組み内容①
● 空知管内担い手育成・確保対策連絡会議
と き:平成24年8月27日
ところ:滝川ふれ愛の里 研修室
内 容:
「新規就農者の受入に向けた課題と取組&交流会で仲間づくり」を
テーマに北大大学院 柳村教授による講演会と併せて初めての試みと
して新規就農者・研修生や指導農業士・農業士、関係機関による意見
交換会を実施。
反省点: 新規参入者との交流会の時間が短かったなどの指摘
管内の取り組み内容②
● 担い手対策総合推進会議の開催
と き: 平成25年6月11日
ところ: 空知総合振興局4階講堂
内 容: 講演会「道内の就農支援システムの優良事例について」
(北大大学院 柳村教授)
事例紹介「管内の就農支援体制」(岩見沢市、滝川市、月形町、栗山町)
パネルディスカッション「新規参入の受入体制及びフォローアップ体制の充実」
反省点: パネルディスカッションでは、会場参加者の意見が少なく、内容の理解が深まら
なかった。
管内の取り組み内容③
● 新規就農者・研修生等交流会の開催
と き:平成25年10月30日
ところ:JAいわみざわ青婦会館
内 容: 就農アドバイザーをパネリストに迎え「私の農業参入~先輩から伝えた
いこと」をテーマにパネルディスカションを実施。(約90名の参加)、
指導農業士・農業士役員と新規参入者・研修生による昼食交流会を実
施した。
反省点:
企画内容については、大変良かったと好評。質問時間を長くし、住宅の確保や水稲生産者
の意見も聞きたい等の改善意見があった。
管内の取り組み内容④
● 空知管内北海道指導農業士・農業士冬期研修会の開催
と き:平成26年1月22日~23日
ところ:新奈井江温泉ホテル北乃湯
内 容: 研修テーマ「新規就農者の受入と今後の空知農業の展開について」
講演会「新規就農者の受入体制づくりと指導農業士・農業士の役割について」
講師: (公財)北海道農業公社 就農コーディネーター 髙木敏夫氏、
「就農支援で地域に活力を」 講師:平取町農業支援センター長 齊藤博志氏
に講演を依頼。管内指導農業士・農業士約40名参加
平成25年度 担い手対策総合推進会議の開催概要
1 講 演
「道内の就農支援システムの優良事例について」 (講師:北大大学院 柳村教授)
○ 平取町の受入農家による支援組織(ネオフロンティア)、浜中町農協の農業生産法人の分場
方式、美深町の受入農家主導による第3者継承(R&R恩根内)などの優良事例をタイプ別に紹介。
○ 水田地帯の新規参入受入は今後の研究課題としつつ、①長期安定的な水田賃貸借②機械
利用組織や農業法人を活用した機械投資の負担軽減③既存の農事組合やJAの生産部会を活
用した生活面を含めたバックアップ体制が必要であることを提言された。
2 事例紹介、パネルディスカッション
テーマ「新規参入の受入体制及びフォローアップ体制の充実化」
パネラー4市町(岩見沢市、滝川市、月形町、栗山町)の担当者
(1) 各市町の受入体制の特徴
○ 地域の振興作物である「トマト」や「野菜など」、「花き」に限定(岩見沢市、滝川市、月形町)
(2) 新規参入者の受入条件の有無
○ 配偶者や家族などの協力が条件(月形町、滝川市)
○ 自己資金の保有状況を聞き取り(岩見沢市、月形町、滝川市)
(3) 就農後のフォローアップ体制
○ 花・野菜技術センターとの連携、月1回の巡回指導
新規参入者受入体制整備ガイドライン
1 ガイドラインの位置づけ
本ガイドラインは、市町における新規参入者の受入
及びフォローアップ体制づくりのための指針であり、
地域に応じた自主的な取組みを促すためのものであ
る。
なお、青年就農給付金制度を活用し、農外からの
就農希望者及び農家後継者のうち部門設立又は一
部経営継承を希望する親元就農希望者を受入・支援
しようとする場合は特に早急な対応が必要である。
新規参入者受入体制整備ガイドライン②
2 受入体制
市町は地域関係機関や地域の受入指導農家など(以下、地
域関係機関等)と相互に協力できるよう、受入体制(例:別添1)
を整備するとともに、地域関係機関と連携の上、受入手順や受
入基準を作成するものとする。
また、必要に応じて地域関係機関の協力のもと協議会組織
の設置を検討すること。
(1)受入手順の作成
市町は面接実施から就農定着までの受入手順を定めるもの
とする。(例:別添2)
(2)受入基準の作成
市町は新規参入希望者の受入れに当たり、面接において確
認する事項を定めるものとする。(例:別添3)
新規参入者受入体制整備ガイドライン③
3 留意事項
市町は、新規参入希望者を受入決定するに当たり、
補助金や制度資金の返還等のリスクを回避するため、
受入体制を整備することが重要である。
新規参入者・研修生の受入体制(作成例)
新規参入者・研修生の受入手順
新規参入希望者の受入基準(作成例)①
1 目 的
市町は、新規参入希望者の受入れに当たり、最初の面接時
に当該者の適性を判断するための基準を次のとおり定める。
2 受入基準の内容
(1)独立・自営就農時の年齢が原則45歳未満であること。
(2)農業経営者となることについての強い意欲を有していること。
(3)農協やJA生産部会などの加入の意志があること。
(4)原則、夫婦又はカップルであること。
(5)経営規模に見合った営農資金等を携行できること。
(○○○万円程度)
新規参入希望者の受入基準(作成例)②
(6)市町村の農業経営基盤強化の促進に関する基本的な構想
(以下、基本構想)に示された農業経営の目標達成に向けた
営農に取り組む意思を有すること。(目標とする営農形態が
基本構想の振興作物や規模、所得目標、農法と合致するこ
と。)
(7)生活費の確保を目的とした国の他の事業による給付等を
受けていないこと。
(8)以下の基準のうち、いずれかに該当する作物による営農
を希望していること。
ア 基本構想に定める振興作物に合致している。
イ 地域農業再生協議会が定める水田フル活用ビジョンに
合致している作物である。
ウ 農協内にJA生産部会などの振興組織が整備されている
作物である。
担い手支援体制の充実
○ 地域担い手の高齢化、農家戸数の減少→新規就農者の確保が重要な課題
○ 青年就農給付金対象者においても、就農直後の経営中止などの事案が発生→受入体制及び就農後の
サポート体制の充実化に向けた情報共有化や就農支援システムづくりが必要
○ このため、担い手対策総合推進会議の開催し、就農定着に向けた課題の共有、受入から定着までのガイド
ラインの策定を推進する。
1 受入体制
○地域支援体制の整備
・関係機関の合意形成
→受入基準の設定
・受入指導農家の選定
→体験研修の実施
・サポート内容の検討
2 就農後のフォローアップ体制
○地域支援体制の整備
・関係機関の合意形成
・サポート内容の検討
→就農状況報告の確認、
支援方針の検討
・支援制度の活用支援
→青年給付金、青年等就農資金
受入~研修2年目
○青年等就農計画の策定支援
○青年給付金(準備型)運用
○新規就農者交流会の開催
○青年実績発表会の開催
担い手対策
総合推進会議
○地域支援体制による就農判断
○農地のあっせん
○住宅の確保
○栽培作目の検討
○施設・機械の確保
○青年就農給付金(準備型)相談
→ 研修計画の作成
○資金計画(対応)
など
就農定着に向けた
さまざまな課題の共有、
市町間の連携
就農直後~5年目
○関係機関の情報共有
・青年就農給付金(経営開始型)運用
・フォローアップ体制の充実化
○青年実績発表会の開催
○新規就農者交流会の開催
○指導農業士等研修会の開催
・新規就農受入体制の充実
就農定着