肝胆膵病態学総論

3枚の絵で症例をまとめる
全身の情報、過去の経過を
プロファイルし
なぜこの診断、治療方針を
決定したか?
治療の結果は?
その上で何をするか?
現病歴 既往歴 治療介入)
33年前外傷で輸血
平成4年
平成25年
7/4 7/10
HCV抗体(+)
HCV-RNA(-)
HBs抗原(-)
HBs抗体(-)
HBC-IgG抗体(+)
7/24
C型慢性肝炎の指摘
近医にて
エコー・造影CT:肝右葉に腫瘤像
AFP:44
PIVKAⅡ:32501
平成25年5/7まで
腫瘤はっきりせず
AFP:正常値
(PIVKAⅡ測定な
し)
平成6年 インターフェロン
療法施行
平成26年
8/19
8/16
年1回近医にて
・腹部エコー
・採血
73歳 再発する肝細胞癌
病院にて
エコー・造影CT:
肝右葉S7, 8に約10cm大の腫瘤
4/16
8/6
9/3 9/5
CTにて腫瘤影なし
AFP: 1.4
PIVKA: 224
フォローのため
当院通院
造影CT:
肝外側区14×12mm大の結節影
AFP:1.9
AFP-L3:0.5
PIVKA-Ⅱ:313.1
内科入院
DEBTACE施行
内科入院
外科にて
肝右葉切除術
身体所見のまとめ
意識清明
リンパ節腫脹(-)
眼瞼結膜:貧血(-)
眼球結膜:黄染(-)
HR: 77, BP: 154/80
Heart:心音正常、no murmur
Lung:呼吸音正常、no rale
肝:触知しない
黄疸(-)、腹水(-)
Child-Pugh分類A
(6点)
正中部および
季肋部に手術痕(+)
平成25年8/19
肝右葉切除術
下腿浮腫(-)
腹部:平坦、軟
圧痛(-)
腸蠕動音正常
血管雑音(-)
脾・腎触知しない
腫瘤触知しない
クモ状血管腫(-)
手掌紅斑(-)
薬は一般名
ARB,
H2ブロッカーなどで
記載
【入院時所見】
KT: 36.5℃, SpO2: 96(room air)
下腿浮腫なし
【生活歴】
飲酒歴:禁酒中(昨年まで焼酎2~3杯/day)
喫煙歴:禁煙中(50歳まで20本/day)
【家族歴】
父:大動脈瘤(山大でope)
祖父・祖母:癌(詳細不明)
【既往歴】
約5年前~ 鍼灸治療歴あり(右変形膝関症)
輸血歴あり、刺青なし
H25年HCCにて肝右葉切除術
【アレルギー】なし
【内服】
ウルソデオキシコール酸(100)3T 1T×毎食後
プラバスタチンナトリウム錠(10)1T 1T×夕食
後
大建中湯2.5g/包15g 2包×毎食前
ブロチゾラム錠 1T×寝る前
イソロイシン・ロイシン・バリン顆粒4.15g/包3包
1×朝夕食後と寝る前
エソメプラゾールマグネシウム水和物(20)
1cap×朝食後
治療経過(臨床実習I 5年生のまとめ)
初発
肝癌
平成26年
再発HCC(T3N0M0 stageⅢ)
肝外側部:22mm大
肝内側辺縁:12mm大
9/5
当科にて
DEB-TACE施行
平成25年
HCC
肝右葉S7・8:約10cm大
8/19
消化器外科にて
肝右葉切除術
血管造影所見
・SMAからのCTAPでは明らかなVp因子は認めなかった。
・肝外側部と肝内側部S3にそれぞれ22mm大、12mm大の
CTAPで欠損、CHAからのCTAで早期濃染、wash outを認める
HCCを認めた。
・CHAからのDSAでS2, S3にtumor stainを認めた。
・A2、A3にcannulationしエピルビシンを用いてDEB-TACEを施行した。