すばる戦略枠の現状とこれから

すばる戦略枠の現状とこれから
すばる小委員会委員長
吉田道利
すばる戦略枠
• 他の追随を許さないユニークな観測装置を用
い、個人または個別グループの研究課題を
超えて、 長期にわたるまとまった観測を行う
• すばる望遠鏡の成果を世界により強く発信す
るとともに、当該分野でサイエンスのリーダー
シップを確 立することを目的とする
• ハワイ観測所およびすばる小委員会が責任
を持ってこれを推進する。
戦略枠にふさわしい観測
• A.歴史的サーベイ観測
– 高いサーベイ能力を有する装置を用いた観測で、得
られる科学的成果のみならず、取得されるデータそ
のものが日本、および世界の天文学者にとって利用
価値が高い場合。深さや視野などの面で、個別の時
間割付けによるデータを圧倒的に凌駕し、戦略的か
つ系統的な時間割付けが有効である場合。
• B.重要で明確な目的をもつ系統的観測
– ユニークな観測装置を用いて、天文学における重要、
かつ明確な目的に添って、個別の課題を超えて系統
的かつ長期的な観測が必要な場合。
戦略枠の制限
• 5年間 総夜数300夜 まで
• 年間 60夜まで (セメスター当たり30夜~
25%まで)
戦略枠の審査
• 第1段階:
– 有識者による書類審査→最大2課題
• 第2段階:
– 科学的観点から外部レフェリーおよびプ ログラム小委員会に
よる評価を行う。
– 第1段階で仮採択された課題の研究代表者は、開かれた組織
作りとハワイ観測所における体制作りを推進し、すばる小委員
会において 報告する。
• 第3段階:
– 科学的観点か らの評価を主とし、これに加えて、開かれた組
織作りとハワイ観測所における体制作りが達成されているかを
評価した上で、すばる小委員会の責任のもとに、最 大1件の
採択課題を決定する。
• 第4段階:
– より詳細な観測内容と課題実行チームの組織および実行体制
を含む最終的な提案書をすばる小委員会に提出し、すばる小
委員会が実行開始の最終判断を行う。
現在走っている戦略枠
• SEEDS
– 田村元秀 +120人
– 原始惑星系円盤、系外惑星検出
– HiCIAO
– 観測期間:2009年~2014年 合計120夜
– 中間審査:2012/4/6  承認
– S09A – S12A 実施夜数 73.5夜
– S12B – S14A 予定夜数 46.5夜
現在走っている戦略枠
• Fast Sound
– 戸谷友則
– 赤方偏移歪みによる構造成長率測定
– FMOS
– 観測期間:2011年~2013年 合計40夜
– 審査:2011年5月→仮採択 2012年4月→本採択
– S11B – S12A 実施夜数 18夜
– S12B – S13B 予定夜数 22夜
新たな戦略枠公募
• HSCを用いた戦略枠観測
• 2012年8月1日公募開始
• 2012年10月31日〆切
新たな戦略枠ポリシー
• これまで:一装置一課題の採択
• 2011/11のSACでの議論
– HSCは従来通りの枠組みで公募するが、PFSにつ
いては装置の性格上、一装置一課題の制限を外
して公募する。
– 複数課題の採択が可能になるが、戦略枠夜数の
上限が年間60夜であることは変わらない。
これから予想される戦略枠観測
• PSFによるサーベイプロジェクト
– 2017年~2018年スタート?
• HSC+Euclidサーベイ
– 2019年スタート?
戦略枠プロジェクトの夜数
45
40
35
30
SEEDS
FastSound
25
HSC-SSP
PFS-SSP
20
15
FMOS-GTO
HSC-GTO
LGAO-GTO
10
5
0
PFS-GTO
戦略枠プロジェクトの総夜数
140
120
全共同利用夜数
100
80
All-SSP
60
40
20
0
All-GTO
戦略枠総夜数
OpenUse
戦略枠の共同利用に占める割合
60%
50%
40%
30%
SSP/All
SSP/OUT
20%
10%
0%
PFS